JPH0982146A - 酸化物超電導線材及びその製造方法 - Google Patents
酸化物超電導線材及びその製造方法Info
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- JPH0982146A JPH0982146A JP7231734A JP23173495A JPH0982146A JP H0982146 A JPH0982146 A JP H0982146A JP 7231734 A JP7231734 A JP 7231734A JP 23173495 A JP23173495 A JP 23173495A JP H0982146 A JPH0982146 A JP H0982146A
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- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 Cuシースによる絶縁被覆層の様に剥離する
ことがなく、しかも酸素透過性に優れた絶縁被覆層を有
する酸化物超電導線材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 酸化物超電導体がAg及び/又はAg合
金製のシース材で被覆された酸化物超電導線材であっ
て、上記シース材の表面に酸化Niまたは酸化Zrから
なる絶縁被覆層を有することを要旨とし、製造するにあ
たっては、酸化物超電導体の仮焼粉末を充填したAg及
び/又はAg合金製のシース材の外側に、金属Niまた
は金属Zrを配設した母材を、線材形状に加工した後に
酸化雰囲気中で酸化することにより、酸化物超電導線材
の表面に絶縁被覆層を形成する方法を採用すれば良い。
尚、前記シース材は、Ag及び/又はAg合金からなる
パイプまたはビレットを用いれば良い。
ことがなく、しかも酸素透過性に優れた絶縁被覆層を有
する酸化物超電導線材及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 酸化物超電導体がAg及び/又はAg合
金製のシース材で被覆された酸化物超電導線材であっ
て、上記シース材の表面に酸化Niまたは酸化Zrから
なる絶縁被覆層を有することを要旨とし、製造するにあ
たっては、酸化物超電導体の仮焼粉末を充填したAg及
び/又はAg合金製のシース材の外側に、金属Niまた
は金属Zrを配設した母材を、線材形状に加工した後に
酸化雰囲気中で酸化することにより、酸化物超電導線材
の表面に絶縁被覆層を形成する方法を採用すれば良い。
尚、前記シース材は、Ag及び/又はAg合金からなる
パイプまたはビレットを用いれば良い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】酸化物超電導体は、Nb3 S
n等の様な金属系超電導体に比較して、超電導遷移温度
(以下Tcと言う)と上部臨界磁場(以下Hc2 と言
う)が高いという実用上の利点を有するため、様々な応
用が期待されている。該酸化物超電導体の中でも、Bi
系酸化物超電導体はTcが80K程度の低Tc相(Bi
−2212相)と110K程度の高Tc相(Bi−22
23相)が存在し、共にHc2 が100Tを超えること
が予想されている。
n等の様な金属系超電導体に比較して、超電導遷移温度
(以下Tcと言う)と上部臨界磁場(以下Hc2 と言
う)が高いという実用上の利点を有するため、様々な応
用が期待されている。該酸化物超電導体の中でも、Bi
系酸化物超電導体はTcが80K程度の低Tc相(Bi
−2212相)と110K程度の高Tc相(Bi−22
23相)が存在し、共にHc2 が100Tを超えること
が予想されている。
【0002】超電導マグネットが発生する高い磁場を用
いた代表的な応用例として、例えばNMR分析装置があ
る。NMR分析装置は、複雑なタンパク質分子やその他
の高分子の構造を精密に決定する際に威力を発揮し、発
生磁場が強くなればなる程、得られる情報量が増し、よ
り詳細に分子構造を決定することが可能となる。前述の
Bi系酸化物超電導体の両結晶相は、約20K以下の温
度で105 A/cm2 程度の実用的な臨界電流密度(以下
Jcと記す)を有する。この特徴を活かし、液体ヘリウ
ムを用いない20K冷凍機冷却型の超電導マグネットの
開発が期待されている。また、Bi系酸化物超電導体の
Hc2 が金属系超電導体よりも高いという特徴を活かし
て、従来よりもNMR分析装置よりも一層高分解能のN
MR分析装置の開発が可能と考えられる。本発明は、上
記の様な超電導マグネットに用いることのできる酸化物
超電導線材及びその製造方法に関するものである。
いた代表的な応用例として、例えばNMR分析装置があ
る。NMR分析装置は、複雑なタンパク質分子やその他
の高分子の構造を精密に決定する際に威力を発揮し、発
生磁場が強くなればなる程、得られる情報量が増し、よ
り詳細に分子構造を決定することが可能となる。前述の
Bi系酸化物超電導体の両結晶相は、約20K以下の温
度で105 A/cm2 程度の実用的な臨界電流密度(以下
Jcと記す)を有する。この特徴を活かし、液体ヘリウ
ムを用いない20K冷凍機冷却型の超電導マグネットの
開発が期待されている。また、Bi系酸化物超電導体の
Hc2 が金属系超電導体よりも高いという特徴を活かし
て、従来よりもNMR分析装置よりも一層高分解能のN
MR分析装置の開発が可能と考えられる。本発明は、上
記の様な超電導マグネットに用いることのできる酸化物
超電導線材及びその製造方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】これまでBi系酸化物超電導線材の研究
開発は、酸素透過性が高いAg及び/又はAg合金のパ
イプにBi系酸化物超電導体の仮焼粉末を充填し、それ
をテープ状に加工してAgシーステープ線材を作製し、
その後巻線してコイルを作製する方法が主として用いら
れてきた。テープ状に加工することにより酸化物の結晶
性及び配向性が向上し、Jcの高い線材が得られ、高い
磁場を発生することが可能であるからである。
開発は、酸素透過性が高いAg及び/又はAg合金のパ
イプにBi系酸化物超電導体の仮焼粉末を充填し、それ
をテープ状に加工してAgシーステープ線材を作製し、
その後巻線してコイルを作製する方法が主として用いら
れてきた。テープ状に加工することにより酸化物の結晶
性及び配向性が向上し、Jcの高い線材が得られ、高い
磁場を発生することが可能であるからである。
【0004】このAgシーステープ線材を用いて、これ
まで冷凍機冷却型の新しい超電導マグネットの研究開発
が盛んに行われている。Agシーステープ線材を用いて
超電導コイルを作製するプロセスは、コイル状に巻線し
た後、熱処理してBi系酸化物超電導体を結晶化させる
プロセス(Wind & React法:以下W&R法
と略す)と、先に熱処理を行いその後巻線する方法(R
eact & Wind法:以下R&W法と略す)に大
別される。
まで冷凍機冷却型の新しい超電導マグネットの研究開発
が盛んに行われている。Agシーステープ線材を用いて
超電導コイルを作製するプロセスは、コイル状に巻線し
た後、熱処理してBi系酸化物超電導体を結晶化させる
プロセス(Wind & React法:以下W&R法
と略す)と、先に熱処理を行いその後巻線する方法(R
eact & Wind法:以下R&W法と略す)に大
別される。
【0005】前者のW&R法では、熱処理した後に線材
を動かす必要がない為、線材に対する制約がない。しか
しその反面、線材ターン間の絶縁材として高温の熱処理
に耐えられる材料を用いなければならない。現在、W&
R法の絶縁材としては、厚さ200μm程度のAl2 O
3 テープが用いられている。一方、後者のR&W法にお
いては、熱処理後に巻線するので絶縁材に対する制約が
少なく、W&R法に比較して、厚みが20μm程度の薄
いポリイミドテープ等が用いられている。しかし、R&
W法の場合、テープ線材を熱処理してBi系酸化物超電
導体を結晶化させた後に巻線する為、曲げ歪みに対して
強い構造にする必要がある。そのため、テープ線材中の
Bi系酸化物超電導体層の厚みを薄くする等の改良がな
されているが、そうすることにより、Agを含めたテー
プ線材全体のJcがW&R法のテープ線材に比較して低
下するという問題が生じている。
を動かす必要がない為、線材に対する制約がない。しか
しその反面、線材ターン間の絶縁材として高温の熱処理
に耐えられる材料を用いなければならない。現在、W&
R法の絶縁材としては、厚さ200μm程度のAl2 O
3 テープが用いられている。一方、後者のR&W法にお
いては、熱処理後に巻線するので絶縁材に対する制約が
少なく、W&R法に比較して、厚みが20μm程度の薄
いポリイミドテープ等が用いられている。しかし、R&
W法の場合、テープ線材を熱処理してBi系酸化物超電
導体を結晶化させた後に巻線する為、曲げ歪みに対して
強い構造にする必要がある。そのため、テープ線材中の
Bi系酸化物超電導体層の厚みを薄くする等の改良がな
されているが、そうすることにより、Agを含めたテー
プ線材全体のJcがW&R法のテープ線材に比較して低
下するという問題が生じている。
【0006】Bi系酸化物超電導線材を用いて作製され
る超電導コイルの発生磁場は、占積率つまりコイル全体
積中に占める超電導部分の体積比率に依存する。即ち、
同一形状のコイルであれば、超電導部分の占積率が高い
程高い磁場を発生することが可能である。
る超電導コイルの発生磁場は、占積率つまりコイル全体
積中に占める超電導部分の体積比率に依存する。即ち、
同一形状のコイルであれば、超電導部分の占積率が高い
程高い磁場を発生することが可能である。
【0007】テープ線材を用いたパンケーキコイルの場
合、W&R法の絶縁材は、通常テープ状のアルミナが用
いられているが、強度の問題から厚さは200μm程度
もあり、十分に薄いとは言えない。また、巻線時に絶縁
材を共巻きしなければならず、装置上の制約もその分増
すことになる。R&W法の場合には、絶縁材であるポリ
イミドテープの厚みは20μm程度と薄いが、絶縁材を
テープ線材と共巻きする際の制約はW&R法と同じであ
る。
合、W&R法の絶縁材は、通常テープ状のアルミナが用
いられているが、強度の問題から厚さは200μm程度
もあり、十分に薄いとは言えない。また、巻線時に絶縁
材を共巻きしなければならず、装置上の制約もその分増
すことになる。R&W法の場合には、絶縁材であるポリ
イミドテープの厚みは20μm程度と薄いが、絶縁材を
テープ線材と共巻きする際の制約はW&R法と同じであ
る。
【0008】そこで、図1のように酸化物超電導体1を
囲むAgシース材2の外側にCuシース材3で覆い、伸
線した後酸素雰囲気中で酸化することにより、絶縁層を
形成するという方法(特開平2−222107)が提案
されている。この方法によれば、絶縁材を共巻きしなく
ても良く、しかもCuシース材の厚みを薄くすることに
より、形成される絶縁層の厚みを低減して前記占積率を
高くすることが可能である。
囲むAgシース材2の外側にCuシース材3で覆い、伸
線した後酸素雰囲気中で酸化することにより、絶縁層を
形成するという方法(特開平2−222107)が提案
されている。この方法によれば、絶縁材を共巻きしなく
ても良く、しかもCuシース材の厚みを薄くすることに
より、形成される絶縁層の厚みを低減して前記占積率を
高くすることが可能である。
【0009】しかしながら、上記方法により形成される
絶縁層は、酸化物結晶層がCuO及びCu2 Oの2種類
存在することに起因して2層構造をとり、その2層間の
結合力が弱いことから層間において剥離を生じ易い。し
かもCuO及びCu2 Oの熱膨張率は、Agの場合の半
分以下であるので、酸化後にAgシース材2との密着性
が乏しくなり、剥離が生じる。従って、超電導線材との
一体化が困難であり、高強度化という点においても、効
果は小さい。
絶縁層は、酸化物結晶層がCuO及びCu2 Oの2種類
存在することに起因して2層構造をとり、その2層間の
結合力が弱いことから層間において剥離を生じ易い。し
かもCuO及びCu2 Oの熱膨張率は、Agの場合の半
分以下であるので、酸化後にAgシース材2との密着性
が乏しくなり、剥離が生じる。従って、超電導線材との
一体化が困難であり、高強度化という点においても、効
果は小さい。
【0010】またCuの酸化反応は、大部分がCuイオ
ンの外側への移動によって生じるものであり、外部の酸
素が内部拡散して進行するものではない。従って、Cu
シース内部のコア部分である酸化物超電導体1まで酸素
が透過せず、十分に結晶化が進行しないという問題があ
った。
ンの外側への移動によって生じるものであり、外部の酸
素が内部拡散して進行するものではない。従って、Cu
シース内部のコア部分である酸化物超電導体1まで酸素
が透過せず、十分に結晶化が進行しないという問題があ
った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであって、Cuシースによる絶縁被
覆層の様に剥離することがなく、しかも酸素透過性に優
れた絶縁被覆層を有する酸化物超電導線材及びその製造
方法を提供しようとするものである。
目してなされたものであって、Cuシースによる絶縁被
覆層の様に剥離することがなく、しかも酸素透過性に優
れた絶縁被覆層を有する酸化物超電導線材及びその製造
方法を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の酸化物超電導線材とは、酸化物超電導体がAg及び
/又はAg合金製のシース材で被覆された酸化物超電導
線材であって、上記シース材の表面に酸化Niまたは酸
化Zrからなる絶縁被覆層を有することを要旨とし、製
造するにあたっては、酸化物超電導体の仮焼粉末を充填
したAg及び/又はAg合金製のシース材の外側に、金
属Niまたは金属Zrを配設した母材を、線材形状に加
工した後に酸化雰囲気中で酸化することにより、酸化物
超電導線材の表面に絶縁被覆層を形成する方法を採用す
れば良い。尚、前記シース材は、Ag及び/又はAg合
金からなるパイプまたはビレットを用いれば良い。
明の酸化物超電導線材とは、酸化物超電導体がAg及び
/又はAg合金製のシース材で被覆された酸化物超電導
線材であって、上記シース材の表面に酸化Niまたは酸
化Zrからなる絶縁被覆層を有することを要旨とし、製
造するにあたっては、酸化物超電導体の仮焼粉末を充填
したAg及び/又はAg合金製のシース材の外側に、金
属Niまたは金属Zrを配設した母材を、線材形状に加
工した後に酸化雰囲気中で酸化することにより、酸化物
超電導線材の表面に絶縁被覆層を形成する方法を採用す
れば良い。尚、前記シース材は、Ag及び/又はAg合
金からなるパイプまたはビレットを用いれば良い。
【0013】
【発明の実施の形態】図3に示す様に、Agシース材2
の中空部に、酸化物超電導体の仮焼粉末4を充填し、続
いてパイプ状の金属Niまたは金属Zr製のシース材5
に挿入して母材を作製し、この母材を線材形状に加工
し、酸素雰囲気下で熱処理を施せば、表面に酸化Niま
たは酸化Zrからなる絶縁被覆層が形成された酸化物超
電導線材を得ることができる。
の中空部に、酸化物超電導体の仮焼粉末4を充填し、続
いてパイプ状の金属Niまたは金属Zr製のシース材5
に挿入して母材を作製し、この母材を線材形状に加工
し、酸素雰囲気下で熱処理を施せば、表面に酸化Niま
たは酸化Zrからなる絶縁被覆層が形成された酸化物超
電導線材を得ることができる。
【0014】金属Ni及び金属Zrは、展性や延性に優
れ、Ag及び/又はAg合金と同時に押出し、伸線・圧
延を行い、薄肉状の成形加工を行うことが可能である。
また、Bi系酸化物超電導体を結晶化させる際の熱処理
(温度:900℃以下,酸素分圧:1atm以下)によ
り、容易に絶縁層として酸化Ni及び酸化Zrが形成さ
れる。
れ、Ag及び/又はAg合金と同時に押出し、伸線・圧
延を行い、薄肉状の成形加工を行うことが可能である。
また、Bi系酸化物超電導体を結晶化させる際の熱処理
(温度:900℃以下,酸素分圧:1atm以下)によ
り、容易に絶縁層として酸化Ni及び酸化Zrが形成さ
れる。
【0015】Niの場合、熱処理により形成される酸化
物は、単一相のNiOだけであり、十分に緻密な絶縁層
が得られる。さらに、NiOとAg及びAg合金の熱膨
張率はほぼ等しいので(NiO:1.71×10-5/deg,A
g:1.91×10-5/deg)、酸化後に酸化NiとAg及び/
又はAg合金が剥離することがない。また酸素の透過性
についても、酸化Niの場合は、Niイオンの空孔が凝
縮することにより生じた空隙による粒界を通じて、酸素
がシース材に向けて酸素が容易に拡散する。
物は、単一相のNiOだけであり、十分に緻密な絶縁層
が得られる。さらに、NiOとAg及びAg合金の熱膨
張率はほぼ等しいので(NiO:1.71×10-5/deg,A
g:1.91×10-5/deg)、酸化後に酸化NiとAg及び/
又はAg合金が剥離することがない。また酸素の透過性
についても、酸化Niの場合は、Niイオンの空孔が凝
縮することにより生じた空隙による粒界を通じて、酸素
がシース材に向けて酸素が容易に拡散する。
【0016】Zrの場合、金属Zr中への酸素溶解度が
高い為、得られる安定酸化物は多相である。従って、酸
化ZrはCu酸化物のような2層構造にはならず、多相
が混在した緻密な絶縁層が得られる。また、熱膨張率の
点からも酸化反応の温度低下により発生する応力を多相
の結晶粒が緩和する為に、酸化Zrの場合は、雰囲気中
から酸素が取り込まれ、酸化Zr内で酸素イオンとなっ
て、シース材に向けて容易に透過する。
高い為、得られる安定酸化物は多相である。従って、酸
化ZrはCu酸化物のような2層構造にはならず、多相
が混在した緻密な絶縁層が得られる。また、熱膨張率の
点からも酸化反応の温度低下により発生する応力を多相
の結晶粒が緩和する為に、酸化Zrの場合は、雰囲気中
から酸素が取り込まれ、酸化Zr内で酸素イオンとなっ
て、シース材に向けて容易に透過する。
【0017】従って、酸化Niや酸化Zrの場合には、
緻密な膜構造が得られ、Ag及び/又はAg合金と剥離
することが無く、これら絶縁層の外側から酸素がシース
材を透過して内部の酸化物コアまで十分に到達し、Bi
系酸化物超電導体の良好な結晶化が進行する。
緻密な膜構造が得られ、Ag及び/又はAg合金と剥離
することが無く、これら絶縁層の外側から酸素がシース
材を透過して内部の酸化物コアまで十分に到達し、Bi
系酸化物超電導体の良好な結晶化が進行する。
【0018】上記の作用により、テープ線材において
は、厚みが10μm程度以下の絶縁層をシース材の外側
に密着性良く形成することができる。従って、W&R法
及びR&W法のいずれかを問わず、従来作製されている
パンケーキコイルよりも占積率を向上させることがで
き、同一サイズのコイルによって発生することのできる
磁場を増大することができる。
は、厚みが10μm程度以下の絶縁層をシース材の外側
に密着性良く形成することができる。従って、W&R法
及びR&W法のいずれかを問わず、従来作製されている
パンケーキコイルよりも占積率を向上させることがで
き、同一サイズのコイルによって発生することのできる
磁場を増大することができる。
【0019】さらに、本発明方法を用いて作製される超
電導線材は、絶縁材と一体化しているため、巻線時に超
電導線材と共に、他の絶縁材料を共巻きする必要がなく
なり、巻線を容易に行うことができる。
電導線材は、絶縁材と一体化しているため、巻線時に超
電導線材と共に、他の絶縁材料を共巻きする必要がなく
なり、巻線を容易に行うことができる。
【0020】しかも、形成される絶縁層は酸化物であ
り、それらのヤング率は純銀や内部酸化したAg合金の
ヤング率の数倍に達する。従って、超電導線材全体のヤ
ング率を向上させ、高い応力下での線材の歪みを低減
し、Jcを低下させることなく通電することが可能であ
る。
り、それらのヤング率は純銀や内部酸化したAg合金の
ヤング率の数倍に達する。従って、超電導線材全体のヤ
ング率を向上させ、高い応力下での線材の歪みを低減
し、Jcを低下させることなく通電することが可能であ
る。
【0021】尚、酸化物超電導テープ線材及び平角線材
は、前述した様にAgやAg合金のパイプを用いて作製
するのが一般的であるが、一本のパイプから得られる超
電導線材の長さは、長くても数100mであり、超電導
コイルを形成する線材の長さとしては、必ずしも十分で
はない。従って、Ag及び/又はAg合金のインゴット
から形成されるビレットにBi系酸化物超電導線材の粉
末を充填し、それを押出成形した後、伸線・圧延してテ
ープ状に加工しても良い。上記ビレットを用いれば、パ
イプを用いる場合よりも長い1000m以上の超電導線
材が作製可能である。
は、前述した様にAgやAg合金のパイプを用いて作製
するのが一般的であるが、一本のパイプから得られる超
電導線材の長さは、長くても数100mであり、超電導
コイルを形成する線材の長さとしては、必ずしも十分で
はない。従って、Ag及び/又はAg合金のインゴット
から形成されるビレットにBi系酸化物超電導線材の粉
末を充填し、それを押出成形した後、伸線・圧延してテ
ープ状に加工しても良い。上記ビレットを用いれば、パ
イプを用いる場合よりも長い1000m以上の超電導線
材が作製可能である。
【0022】ところで、超電導テープ線材を用いて作製
されるパンケーキコイルは、通常直列に複数個のダブル
パンケーキコイルを接続して作製される。このタイプの
超電導コイルで発生する磁場は、一般に高い均一度を保
つことが困難であり、NMR分析装置で要求される高精
度の均一磁場を発生することができない。しかも、超電
導マグネットの重要な特徴である永久電流モードで運転
を行おうとする場合、前述のダブルパンケーキコイルの
接続を全て超電導接続にする必要があり、良好な超電導
接続が形成されない場合には、磁場が時間的に変化する
ドリフトが大きくなることが懸念される。
されるパンケーキコイルは、通常直列に複数個のダブル
パンケーキコイルを接続して作製される。このタイプの
超電導コイルで発生する磁場は、一般に高い均一度を保
つことが困難であり、NMR分析装置で要求される高精
度の均一磁場を発生することができない。しかも、超電
導マグネットの重要な特徴である永久電流モードで運転
を行おうとする場合、前述のダブルパンケーキコイルの
接続を全て超電導接続にする必要があり、良好な超電導
接続が形成されない場合には、磁場が時間的に変化する
ドリフトが大きくなることが懸念される。
【0023】一方、断面のアスペクト比がテープ線材よ
り小さい平角線材や、断面形状が丸である丸線材を用い
ると、線材そのもののJcはテープ線材よりも小さい
が、ソレノイド形状のコイルを作製することが可能とな
る。ソレノイドコイルでは、パンケーキコイルよりも容
易に高精度の均一磁場を発生することが可能であり、N
MR分析装置で要求される高い均一磁場を得ることが可
能である。また、超電導接続に関しても、パンケーキコ
イルのようにコイルの中間領域で接続する必要がない為
ドリフトが小さく永久電流モードでの運転が期待でき
る。
り小さい平角線材や、断面形状が丸である丸線材を用い
ると、線材そのもののJcはテープ線材よりも小さい
が、ソレノイド形状のコイルを作製することが可能とな
る。ソレノイドコイルでは、パンケーキコイルよりも容
易に高精度の均一磁場を発生することが可能であり、N
MR分析装置で要求される高い均一磁場を得ることが可
能である。また、超電導接続に関しても、パンケーキコ
イルのようにコイルの中間領域で接続する必要がない為
ドリフトが小さく永久電流モードでの運転が期待でき
る。
【0024】尚、平角線材や丸線材の場合では、絶縁材
としてテープ状の材料を用いることが困難である。従っ
て、アルミナ等のスリーブ状の絶縁材の内部に超電導線
材を通して一体化し、それをソレノイド状に巻線してコ
イル作製が行われている。この場合は、超電導線材と絶
縁材が一体化しているため、テープ線材の時の様な巻線
する際の制約はなくなる。しかし、絶縁材であるスリー
ブ自体の強度を保つ為に、スリーブの厚さは、薄いもの
でも200μm程度であり、やはり超電導部分の占積率
が低く、発生磁場が低いという問題がある。
としてテープ状の材料を用いることが困難である。従っ
て、アルミナ等のスリーブ状の絶縁材の内部に超電導線
材を通して一体化し、それをソレノイド状に巻線してコ
イル作製が行われている。この場合は、超電導線材と絶
縁材が一体化しているため、テープ線材の時の様な巻線
する際の制約はなくなる。しかし、絶縁材であるスリー
ブ自体の強度を保つ為に、スリーブの厚さは、薄いもの
でも200μm程度であり、やはり超電導部分の占積率
が低く、発生磁場が低いという問題がある。
【0025】さらに、テープ線材と平角・丸線材共通の
問題として、降伏応力とヤング率が不充分であるという
問題がある。NMR分析装置の超電導マグネットのよう
に10T以上の高い磁場を発生する場合には、超電導線
材には大きな電磁力が加わる為に、それに応じて歪みが
生じる。超電導線材のJcは、ある程度の歪みが生じる
と低下し始める。従って、超電導線材はそれに加わる大
きな電磁力に耐え得るだけの高い降伏応力と、Jcが低
下しない範囲の歪みを保持しなければならない。
問題として、降伏応力とヤング率が不充分であるという
問題がある。NMR分析装置の超電導マグネットのよう
に10T以上の高い磁場を発生する場合には、超電導線
材には大きな電磁力が加わる為に、それに応じて歪みが
生じる。超電導線材のJcは、ある程度の歪みが生じる
と低下し始める。従って、超電導線材はそれに加わる大
きな電磁力に耐え得るだけの高い降伏応力と、Jcが低
下しない範囲の歪みを保持しなければならない。
【0026】しかし、現在シース材として用いられる純
銀の降伏応力は小さく、そのために線材全体の降伏応力
が小さくなっている。この問題を解決することを目的と
して、AgにNi,Mg等の元素を添加したAg合金を
シース材として用い、熱処理時に合金内部に酸化物を析
出させることにより強度の向上を図るという方法が試み
られているが、この場合も線材のヤング率は十分ではな
く、高応力下では線材の歪みが大きくなり、Jcが低下
するという問題を残すものであった。
銀の降伏応力は小さく、そのために線材全体の降伏応力
が小さくなっている。この問題を解決することを目的と
して、AgにNi,Mg等の元素を添加したAg合金を
シース材として用い、熱処理時に合金内部に酸化物を析
出させることにより強度の向上を図るという方法が試み
られているが、この場合も線材のヤング率は十分ではな
く、高応力下では線材の歪みが大きくなり、Jcが低下
するという問題を残すものであった。
【0027】超電導マグネットの応用として重要な高分
解能のNMR装置には、高い磁場均一度が要求される。
そのため、Bi系酸化物超電導体を適用する場合には、
テープ線材を用いたパンケーキコイルではなく、平角ま
たは丸線材を用いたソレノイドが断然有利と考えられ
る。しかしながら、前述の課題が存在する為、これまで
20T以上の高い磁場中で、Bi系酸化物超電導ソレノ
イドコイルにより新たに1T以上の高い磁場を発生した
という報告はなされていない。
解能のNMR装置には、高い磁場均一度が要求される。
そのため、Bi系酸化物超電導体を適用する場合には、
テープ線材を用いたパンケーキコイルではなく、平角ま
たは丸線材を用いたソレノイドが断然有利と考えられ
る。しかしながら、前述の課題が存在する為、これまで
20T以上の高い磁場中で、Bi系酸化物超電導ソレノ
イドコイルにより新たに1T以上の高い磁場を発生した
という報告はなされていない。
【0028】本発明の酸化物超電導線材であれば、平角
・丸線材においても、絶縁用のスリーブを用いず、テー
プ線材と同様に占積率を向上することができ、発生磁場
を増大することができる。従って、超電導線材全体のヤ
ング率を向上させ、高応力下での線材の歪みを低減し、
Jcを低下させることなく通電することが可能なソレノ
イドコイルを作製できる。
・丸線材においても、絶縁用のスリーブを用いず、テー
プ線材と同様に占積率を向上することができ、発生磁場
を増大することができる。従って、超電導線材全体のヤ
ング率を向上させ、高応力下での線材の歪みを低減し、
Jcを低下させることなく通電することが可能なソレノ
イドコイルを作製できる。
【0029】また、図5に示す様にAgシース材2、A
g合金シース材8、NiまたはZrからなるシース材5
を有する三重シース構造の母材を用いてもよく、Ag合
金シース材8を介在させることにより、強度があがり、
超電導特性の向上を図ることができる。
g合金シース材8、NiまたはZrからなるシース材5
を有する三重シース構造の母材を用いてもよく、Ag合
金シース材8を介在させることにより、強度があがり、
超電導特性の向上を図ることができる。
【0030】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0031】
【実施例】まず、以下の要領で各種のパンケーキコイル
を作製した。従来例1 純銀からなるパイプの中空部に、Bi−2212仮焼粉
末またはBi−2223仮焼粉末を充填し、共に幅8m
m,厚さ200μmの単芯のAgシーステープ線材を作
製した。
を作製した。従来例1 純銀からなるパイプの中空部に、Bi−2212仮焼粉
末またはBi−2223仮焼粉末を充填し、共に幅8m
m,厚さ200μmの単芯のAgシーステープ線材を作
製した。
【0032】Bi−2212Agシーステープ線材を厚
さ150μmのアルミナ絶縁材と同時にセラミックス製
の巻枠に共巻きした後、酸化雰囲気中で熱処理を行い、
図2に示す様な内径50mm,外径100mm,長さ1
00mmのパンケーキコイル(No.1a)を作製し
た。
さ150μmのアルミナ絶縁材と同時にセラミックス製
の巻枠に共巻きした後、酸化雰囲気中で熱処理を行い、
図2に示す様な内径50mm,外径100mm,長さ1
00mmのパンケーキコイル(No.1a)を作製し
た。
【0033】また、Bi−2223Agシーステープ線
材は、先に熱処理を行った後、厚さ20μmのポリイミ
ド絶縁材と共巻きして、同一形状のパンケーキコイル
(No.1b)を作製した。
材は、先に熱処理を行った後、厚さ20μmのポリイミ
ド絶縁材と共巻きして、同一形状のパンケーキコイル
(No.1b)を作製した。
【0034】従来例2 純銀製パイプに代えて、Mg及びNiを夫々0.3wt%
含有するAg合金からなるパイプを用いたこと以外は、
従来例1と同様にして2種のパンケーキコイル(No.
2a,2b)を作製した。
含有するAg合金からなるパイプを用いたこと以外は、
従来例1と同様にして2種のパンケーキコイル(No.
2a,2b)を作製した。
【0035】従来例3 図1のように酸化物超電導体1を囲むAgシース材2の
外側にCuシース材3で覆い、伸線した後酸素雰囲気中
で酸化することにより、絶縁層を形成するという方法
(特開平2−222107)を用いて、従来例1と同様
にして2種のパンケーキコイル(No.3a,3b)を
作製した。
外側にCuシース材3で覆い、伸線した後酸素雰囲気中
で酸化することにより、絶縁層を形成するという方法
(特開平2−222107)を用いて、従来例1と同様
にして2種のパンケーキコイル(No.3a,3b)を
作製した。
【0036】実施例1 純銀製パイプからなるAgシース材2の中空部に、Bi
系酸化物超電導体の仮焼粉末(Bi−2212仮焼粉末
またはBi−2223仮焼粉末)4を充填し、続いてパ
イプ状の金属Niシース材5に挿入することにより、図
3に示す二重シース材を作製した。この母材に伸線・圧
延を施すことにより、幅8mm,厚み200μmの単芯
のテープ線材を作製した。
系酸化物超電導体の仮焼粉末(Bi−2212仮焼粉末
またはBi−2223仮焼粉末)4を充填し、続いてパ
イプ状の金属Niシース材5に挿入することにより、図
3に示す二重シース材を作製した。この母材に伸線・圧
延を施すことにより、幅8mm,厚み200μmの単芯
のテープ線材を作製した。
【0037】Bi−2212テープ線材をセラミックス
製の巻枠に巻線した後、酸化雰囲気中で熱処理を行い、
従来例1と同サイズのパンケーキコイル(No.4a)
を作製した。尚、得られたBi−2212テープ線材
は、図4に示す断面構造を有しており、最外層には厚さ
10μmの酸化Ni層が形成されていた。
製の巻枠に巻線した後、酸化雰囲気中で熱処理を行い、
従来例1と同サイズのパンケーキコイル(No.4a)
を作製した。尚、得られたBi−2212テープ線材
は、図4に示す断面構造を有しており、最外層には厚さ
10μmの酸化Ni層が形成されていた。
【0038】またBi−2223テープ線材では、先に
酸化雰囲気中で熱処理を行い、パンケーキコイル(N
o.4b)を作製した。尚、Bi−2223テープ線材
も図4に示す断面構造を有しており、Bi−2212テ
ープ線材と同様に、最外層には厚さ10μmの酸化Ni
層が形成されていた。
酸化雰囲気中で熱処理を行い、パンケーキコイル(N
o.4b)を作製した。尚、Bi−2223テープ線材
も図4に示す断面構造を有しており、Bi−2212テ
ープ線材と同様に、最外層には厚さ10μmの酸化Ni
層が形成されていた。
【0039】実施例2 図5に示す様に、まず、銀シース材2にBi系酸化物超
電導体の仮焼粉末4を充填した後、Mg及びNiを夫々
0.3wt%含有するAg合金製シース8に挿入して、N
iシース材5に挿入する三重シース構造とすること以外
は、実施例1と同様にして、2種のパンケーキコイル
(No.5a,5b)を作製した。
電導体の仮焼粉末4を充填した後、Mg及びNiを夫々
0.3wt%含有するAg合金製シース8に挿入して、N
iシース材5に挿入する三重シース構造とすること以外
は、実施例1と同様にして、2種のパンケーキコイル
(No.5a,5b)を作製した。
【0040】実施例3 Niシース材に代えて、Zrシース材を用いたこと以外
は実施例2と同様にして2種のパンケーキコイル(N
o.6a,6b)を作製した。次に、以下の要領で各種
のソレノイドコイルを作製した。
は実施例2と同様にして2種のパンケーキコイル(N
o.6a,6b)を作製した。次に、以下の要領で各種
のソレノイドコイルを作製した。
【0041】従来例4 純銀からなるビレット内に複数の空隙部を形成し、その
空隙部にBi系酸化物超電導体(Bi−2212または
Bi−2223)の仮焼粉末を充填し、幅2.0mm,
厚さ0.5mmの多芯のAgシース平角線材を作製し
た。
空隙部にBi系酸化物超電導体(Bi−2212または
Bi−2223)の仮焼粉末を充填し、幅2.0mm,
厚さ0.5mmの多芯のAgシース平角線材を作製し
た。
【0042】Bi−2212Agシース平角線材を厚さ
200μmのアルミナスリーブ内に通し、セラミックス
製の巻枠に巻線した後、酸化雰囲気中で熱処理を行って
図2に示す形状のソレノイドコイル(No.7a)を作
製した。
200μmのアルミナスリーブ内に通し、セラミックス
製の巻枠に巻線した後、酸化雰囲気中で熱処理を行って
図2に示す形状のソレノイドコイル(No.7a)を作
製した。
【0043】また、Bi−2223Agシース平角線材
は、先に熱処理を行った後、前述のアルミナスリーブ内
に通し、巻線して同一形状のソレノイドコイル(No.
7b)を作製した。
は、先に熱処理を行った後、前述のアルミナスリーブ内
に通し、巻線して同一形状のソレノイドコイル(No.
7b)を作製した。
【0044】従来例5 純銀製ビレットに代えて、Mg及びNiを夫々0.3wt
%含有するAg合金からなるビレットを用いたこと以外
は、従来例4と同様にして2種のソレノイドコイル(N
o.8a,8b)を作製した。
%含有するAg合金からなるビレットを用いたこと以外
は、従来例4と同様にして2種のソレノイドコイル(N
o.8a,8b)を作製した。
【0045】実施例4 純銀製ビレットからなるAgシース材2の中空部に、B
i系酸化物超電導体の仮焼粉末(Bi−2212仮焼粉
末またはBi−2223仮焼粉末)4を充填し、続いて
パイプ状の金属Niシース材5に挿入することにより、
図6に示す構造の母材を作製した。この母材を用いて、
従来例4と同様にして2種のソレノイドコイル(No.
9a,9b)を作製した。作製したコイルを構成する多
芯平角線材の断面構造は図7に示す通りであり、最外層
には、厚さ10μmの酸化Ni層が形成されていた。
i系酸化物超電導体の仮焼粉末(Bi−2212仮焼粉
末またはBi−2223仮焼粉末)4を充填し、続いて
パイプ状の金属Niシース材5に挿入することにより、
図6に示す構造の母材を作製した。この母材を用いて、
従来例4と同様にして2種のソレノイドコイル(No.
9a,9b)を作製した。作製したコイルを構成する多
芯平角線材の断面構造は図7に示す通りであり、最外層
には、厚さ10μmの酸化Ni層が形成されていた。
【0046】実施例5 図8に示す様に、まず、銀シース材2にBi系酸化物超
電導体の仮焼粉末4を充填した後、Mg及びNiを夫々
0.3wt%含有するAg合金製シース8に挿入して、N
iシース材5に挿入すること以外は、実施例4と同様に
して、2種のソレノイドコイル(No.10a,10
b)を作製した。
電導体の仮焼粉末4を充填した後、Mg及びNiを夫々
0.3wt%含有するAg合金製シース8に挿入して、N
iシース材5に挿入すること以外は、実施例4と同様に
して、2種のソレノイドコイル(No.10a,10
b)を作製した。
【0047】実施例6 Niシース材に代えて、Zrシース材を用いたこと以外
は実施例5と同様にして2種のソレノイドコイル(N
o.11a,11b)を作製した。このようにして作製
した各種のコイルを金属系超電導マグネットに挿入し
て、4.2K,20T中において通電試験を行い、臨界
電流及び最大発生磁場を測定すると共に、コイル内の1
0mm球における磁場均一度を調べた。結果は表1に示
す。
は実施例5と同様にして2種のソレノイドコイル(N
o.11a,11b)を作製した。このようにして作製
した各種のコイルを金属系超電導マグネットに挿入し
て、4.2K,20T中において通電試験を行い、臨界
電流及び最大発生磁場を測定すると共に、コイル内の1
0mm球における磁場均一度を調べた。結果は表1に示
す。
【0048】
【表1】
【0049】表1から明らかな様に、本発明で規定する
要件を満足する実施例のコイルは、従来例のものに比べ
て臨界電流が高く、発生磁場も高い。また、パンケーキ
コイルの磁場均一度は、いずれも10ppmであり、基
準値である5ppmをオーバーしていた。一方、ソレノ
イドコイルの磁場均一度は、いずれも4ppmであり、
基準値を満足した。
要件を満足する実施例のコイルは、従来例のものに比べ
て臨界電流が高く、発生磁場も高い。また、パンケーキ
コイルの磁場均一度は、いずれも10ppmであり、基
準値である5ppmをオーバーしていた。一方、ソレノ
イドコイルの磁場均一度は、いずれも4ppmであり、
基準値を満足した。
【0050】
【発明の効果】本発明は上記の様に構成されており、超
電導コイル内で酸化物超電導体の占積率が向上し、同一
サイズの超電導コイルが発生する磁場値を向上させるこ
とが可能となった。特に、20Tという高磁場中で酸化
物超電導線材を破断することなく、従来よりも高い磁場
を発生させることが可能となった。また、パンケーキコ
イル作製時において、絶縁材と超電導線材を共巻きする
ことなく、それらが一体化した超電導線材を巻線するこ
とが可能となった。
電導コイル内で酸化物超電導体の占積率が向上し、同一
サイズの超電導コイルが発生する磁場値を向上させるこ
とが可能となった。特に、20Tという高磁場中で酸化
物超電導線材を破断することなく、従来よりも高い磁場
を発生させることが可能となった。また、パンケーキコ
イル作製時において、絶縁材と超電導線材を共巻きする
ことなく、それらが一体化した超電導線材を巻線するこ
とが可能となった。
【0051】さらに本発明の酸化物超電導線材を用いれ
ば、従来作製できなかった高磁場用酸化物超電導ソレノ
イドコイル(超電導マグネットの内側コイル)が作製可
能となり、高磁場NMR等の応用に極めて有利となっ
た。
ば、従来作製できなかった高磁場用酸化物超電導ソレノ
イドコイル(超電導マグネットの内側コイル)が作製可
能となり、高磁場NMR等の応用に極めて有利となっ
た。
【図1】従来の酸化物超電導銀シース線材(特開平2−
222107)の断面構造を示す説明図である。
222107)の断面構造を示す説明図である。
【図2】実施例で作製したパンケーキコイルの形状を示
す説明図である。
す説明図である。
【図3】実施例1で作製した二重シースを有する単芯B
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
【図4】実施例1で作製した単芯テープ線材の断面構造
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図5】実施例2で作製した三重シースを有する単芯B
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
【図6】実施例4で作製した二重シースを有する多芯B
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
【図7】実施例4で作製した多芯平角線材の断面構造を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図8】実施例5で作製した三重シースを有する多芯B
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
i系酸化物超電導線材の母材(加工前)の断面構造を示
す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 6/00 ZAA H01F 5/08 ZAAA
Claims (3)
- 【請求項1】 酸化物超電導体がAg及び/又はAg合
金製のシース材で被覆された酸化物超電導線材であっ
て、上記シース材の表面に酸化Niまたは酸化Zrから
なる絶縁被覆層を有することを特徴とする酸化物超電導
線材。 - 【請求項2】 酸化物超電導体の仮焼粉末を充填したA
g及び/又はAg合金製のシース材の外側に、金属Ni
または金属Zrを配設した母材を、線材形状に加工した
後に酸化雰囲気中で酸化することにより、酸化物超電導
線材の表面に絶縁被覆層を形成することを特徴とする酸
化物超電導線材の製造方法。 - 【請求項3】 前記シース材が、Ag及び/又はAg合
金からなるパイプまたはビレットである請求項2に記載
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7231734A JPH0982146A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 酸化物超電導線材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7231734A JPH0982146A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 酸化物超電導線材及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0982146A true JPH0982146A (ja) | 1997-03-28 |
Family
ID=16928206
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7231734A Withdrawn JPH0982146A (ja) | 1995-09-08 | 1995-09-08 | 酸化物超電導線材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0982146A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU727072B2 (en) * | 1997-03-25 | 2000-11-30 | American Superconductor Corporation | Coating of a superconductor |
| KR100412077B1 (ko) * | 2001-08-14 | 2003-12-24 | 한국기계연구원 | 고온초전도 장선재용 열적절연 코팅용액 및 그 제조방법 |
| CN105405957A (zh) * | 2015-12-29 | 2016-03-16 | 北京英纳超导技术有限公司 | 一种铋系氧化物超导导线的制造方法 |
-
1995
- 1995-09-08 JP JP7231734A patent/JPH0982146A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU727072B2 (en) * | 1997-03-25 | 2000-11-30 | American Superconductor Corporation | Coating of a superconductor |
| US6223418B1 (en) | 1997-03-25 | 2001-05-01 | Nordic Superconductor Technologies A/S | Coating of a superconductor |
| KR100412077B1 (ko) * | 2001-08-14 | 2003-12-24 | 한국기계연구원 | 고온초전도 장선재용 열적절연 코팅용액 및 그 제조방법 |
| CN105405957A (zh) * | 2015-12-29 | 2016-03-16 | 北京英纳超导技术有限公司 | 一种铋系氧化物超导导线的制造方法 |
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| Date | Code | Title | Description |
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