JPH0985433A - フラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方法 - Google Patents
フラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方法Info
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- JPH0985433A JPH0985433A JP26488195A JP26488195A JPH0985433A JP H0985433 A JPH0985433 A JP H0985433A JP 26488195 A JP26488195 A JP 26488195A JP 26488195 A JP26488195 A JP 26488195A JP H0985433 A JPH0985433 A JP H0985433A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来技術の非腐食性弗化物系フラックスブレー
ジングと真空ブレージングの問題点を回避し、かつ、従
前の改良技術の問題点である不活性雰囲気に関する厳し
い要求をも必要としないろう付け方法を得る。 【解決手段】雰囲気気体の流れを抑える覆いと覆い内部
にMg供給源とを備えた非酸化性雰囲気フラックスレス
ろう付け法。被ろう付け物のろう材、被ろう付け物の構
造材料にMgを含有するものを用いる他、覆い内部に純
MgやMg合金を置く、覆いの少なくとも内側の材質を
Mgを含有するアルミニウム合金とすることでMg供給
源とする。
ジングと真空ブレージングの問題点を回避し、かつ、従
前の改良技術の問題点である不活性雰囲気に関する厳し
い要求をも必要としないろう付け方法を得る。 【解決手段】雰囲気気体の流れを抑える覆いと覆い内部
にMg供給源とを備えた非酸化性雰囲気フラックスレス
ろう付け法。被ろう付け物のろう材、被ろう付け物の構
造材料にMgを含有するものを用いる他、覆い内部に純
MgやMg合金を置く、覆いの少なくとも内側の材質を
Mgを含有するアルミニウム合金とすることでMg供給
源とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用その他の
熱交換器等アルミニウム(アルミニウム合金を含む。以
下同じ。)をろう付けして製造する製品のろう付け方法
に関する。
熱交換器等アルミニウム(アルミニウム合金を含む。以
下同じ。)をろう付けして製造する製品のろう付け方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなアルミニウム製品をろう付
けによって製造する場合、非腐食性弗化物系フラックス
を用いて構造部材をろう付け接合する方法が多く用いら
れている。従来、かかる非腐食性弗化物系フラックスろ
う付けを行う場合、まずアルミニウム材を必要に応じプ
レス成形や切断加工して製品形状に仮組み立てしてか
ら、フラックスの懸濁水溶液を、アルミニウム材の表面
に塗布した後、これを予備乾燥し、しかる後に非酸化性
雰囲気中でろう付け温度に加熱してろう付けを行ってい
た。またこの際、最近ではフラックスの予備乾燥炉とろ
う付け炉がつながった連続炉が主流となっている。
けによって製造する場合、非腐食性弗化物系フラックス
を用いて構造部材をろう付け接合する方法が多く用いら
れている。従来、かかる非腐食性弗化物系フラックスろ
う付けを行う場合、まずアルミニウム材を必要に応じプ
レス成形や切断加工して製品形状に仮組み立てしてか
ら、フラックスの懸濁水溶液を、アルミニウム材の表面
に塗布した後、これを予備乾燥し、しかる後に非酸化性
雰囲気中でろう付け温度に加熱してろう付けを行ってい
た。またこの際、最近ではフラックスの予備乾燥炉とろ
う付け炉がつながった連続炉が主流となっている。
【0003】通常の非腐食性弗化物系フラックスブレー
ジングのフラックス皮膜は、懸濁液に浸漬して形成する
ので厚さに極端なむらができやすく厚い箇所では100
μm程度になり脆いので塗布・乾燥後、プレス加工やそ
の他の取扱いを行うと部分的に剥離してその部分のろう
付けが不可能になる。そこで、通常は前述のように複雑
な製品形状に組み立ててろう付け直前に懸濁液の塗布作
業・乾燥作業を行っている。しかしながら、このような
方法では、複雑な製品形状に組み立ててから懸濁液の塗
布作業・乾燥作業を必要とするため作業効率が良くなか
った。また、ろう付け工程直前に乾燥工程があるのでこ
の工程に十分時間をかけないと発生水分がろう付け炉に
持ち込まれて、ろう付け性を低下させる恐れがあり、一
方乾燥工程にあまり時間をかけすぎるとライン全体の律
速工程になってしまうというジレンマがあった。
ジングのフラックス皮膜は、懸濁液に浸漬して形成する
ので厚さに極端なむらができやすく厚い箇所では100
μm程度になり脆いので塗布・乾燥後、プレス加工やそ
の他の取扱いを行うと部分的に剥離してその部分のろう
付けが不可能になる。そこで、通常は前述のように複雑
な製品形状に組み立ててろう付け直前に懸濁液の塗布作
業・乾燥作業を行っている。しかしながら、このような
方法では、複雑な製品形状に組み立ててから懸濁液の塗
布作業・乾燥作業を必要とするため作業効率が良くなか
った。また、ろう付け工程直前に乾燥工程があるのでこ
の工程に十分時間をかけないと発生水分がろう付け炉に
持ち込まれて、ろう付け性を低下させる恐れがあり、一
方乾燥工程にあまり時間をかけすぎるとライン全体の律
速工程になってしまうというジレンマがあった。
【0004】また、複雑な製品形状での塗布なので、塗
布量が不均一になりやすく安全をみて多めに塗布せざる
を得なく、アルミニウム部材へのフラックス付着量が概
して多くなってしまう傾向があるため、ろう付け炉が汚
染されたり、炉中で溶融したフラックスが滴下して炉内
に蓄積され金属製の炉壁が腐食したりしやすく、このた
めろう付け炉のクリーニング、オーバーホールの頻度を
多くせざるをえないという問題もあった。
布量が不均一になりやすく安全をみて多めに塗布せざる
を得なく、アルミニウム部材へのフラックス付着量が概
して多くなってしまう傾向があるため、ろう付け炉が汚
染されたり、炉中で溶融したフラックスが滴下して炉内
に蓄積され金属製の炉壁が腐食したりしやすく、このた
めろう付け炉のクリーニング、オーバーホールの頻度を
多くせざるをえないという問題もあった。
【0005】さらには、通常用いられる非腐食性弗化物
系フラックス成分はろう付け温度で液相になるので、余
剰のフラックスが流れ、ろう付け後のアルミニウム製品
の表面に局所的に残留した余剰のフラックスが、灰色な
いし白色のシミを生じ、色調斑を呈して外観体裁を損な
うばかりか、その後の表面処理を妨げるという問題もあ
った。また、過剰のフラックス塗布はコスト面でも問題
であった。さらに、非腐食性弗化物系フラックスを用い
るろう付けではMgを含有するアルミニウム材料を用い
るとフラックス中のFとアルミニウム材料中のMgとが
素早く反応し濡れ性の悪いMgF2を形成するので0.
2%をこえるMgを含有する材料は使用できず強度向上
し薄肉軽量化するというユーザーニーズとぶつかってい
た。
系フラックス成分はろう付け温度で液相になるので、余
剰のフラックスが流れ、ろう付け後のアルミニウム製品
の表面に局所的に残留した余剰のフラックスが、灰色な
いし白色のシミを生じ、色調斑を呈して外観体裁を損な
うばかりか、その後の表面処理を妨げるという問題もあ
った。また、過剰のフラックス塗布はコスト面でも問題
であった。さらに、非腐食性弗化物系フラックスを用い
るろう付けではMgを含有するアルミニウム材料を用い
るとフラックス中のFとアルミニウム材料中のMgとが
素早く反応し濡れ性の悪いMgF2を形成するので0.
2%をこえるMgを含有する材料は使用できず強度向上
し薄肉軽量化するというユーザーニーズとぶつかってい
た。
【0006】一方、フラックスを用いない真空ろう付け
も盛んに用いられている。アルミニウムのろう付けを真
空中で行う場合にはろう材にMgを添加し、ろう付け時
にMgの蒸発により表面に生成している酸化皮膜を破壊
させて、ろう流れを良くしろう付けしている。しかし、
ろう材にMgが添加されていると、Mgが蒸発するため
に真空炉内が汚染され、清掃等に時間がかかる欠点があ
る。
も盛んに用いられている。アルミニウムのろう付けを真
空中で行う場合にはろう材にMgを添加し、ろう付け時
にMgの蒸発により表面に生成している酸化皮膜を破壊
させて、ろう流れを良くしろう付けしている。しかし、
ろう材にMgが添加されていると、Mgが蒸発するため
に真空炉内が汚染され、清掃等に時間がかかる欠点があ
る。
【0007】そこで、Mgゲッター材を使わない真空ろ
う付けの可能な方法も求められている。しかし、通常の
非腐食性弗化物系フラックスはろう付け温度で液相や気
相となりろう付け炉の腐食や汚染、さらには、真空系全
体の汚染にもつながるので、真空ろう付けには使えなか
った。また、ろう付け製品の強度向上のため被ろう付け
物の構造材料としてMgを含有する材料を用いようとし
ても、真空ろう付け中にほとんど蒸発してしまい目的を
果たせない。
う付けの可能な方法も求められている。しかし、通常の
非腐食性弗化物系フラックスはろう付け温度で液相や気
相となりろう付け炉の腐食や汚染、さらには、真空系全
体の汚染にもつながるので、真空ろう付けには使えなか
った。また、ろう付け製品の強度向上のため被ろう付け
物の構造材料としてMgを含有する材料を用いようとし
ても、真空ろう付け中にほとんど蒸発してしまい目的を
果たせない。
【0008】これらの従来技術の問題点を解決しようと
する改良技術がある。 (1)ひとつは、Al−Si−Mg−Biろう材を用い、
ろう付け材料表面に吸着しているO2、H2Oを熱で放出
させる為に真空炉で500℃程の温度で予熱してから一
度排気し10-5〜10-6Torr.の高真空にしてから窒素
封入し高速循環させ、ろう付け雰囲気のO2濃度を10p
pm以下、H2O量を10ppm(露点で約−61℃)以
下と非常に厳しく制限することによってろう付けを可能
にする方法である。(米国特許第4240574号) (2)さらに、Al−Si−Biろう材を用い、酸又はア
ルカリによるエッチングで酸化皮膜を除去した後に非酸
化性雰囲気でろう付けを行う方法がある。この方法では
排気して真空にした後に窒素封入し気圧を800Torr.
としO2濃度を5ppm以下、露点を約−73℃以下とろ
う付け雰囲気を更に厳しく規制してろう付けする方法で
ある。また、1気圧の状態で窒素置換のみの時はO2濃
度を2ppm以下、露点を約−65℃以下とろう付け条
件を更に更に厳しく管理しないと良好にろう付けされな
いとされている。(住友軽金属技報,Vol.21,No.1(1980)
76)上記改良技術は、ろう付け雰囲気の厳しい管理が必
要であり、ろう材中の添加元素Biは高価である。
する改良技術がある。 (1)ひとつは、Al−Si−Mg−Biろう材を用い、
ろう付け材料表面に吸着しているO2、H2Oを熱で放出
させる為に真空炉で500℃程の温度で予熱してから一
度排気し10-5〜10-6Torr.の高真空にしてから窒素
封入し高速循環させ、ろう付け雰囲気のO2濃度を10p
pm以下、H2O量を10ppm(露点で約−61℃)以
下と非常に厳しく制限することによってろう付けを可能
にする方法である。(米国特許第4240574号) (2)さらに、Al−Si−Biろう材を用い、酸又はア
ルカリによるエッチングで酸化皮膜を除去した後に非酸
化性雰囲気でろう付けを行う方法がある。この方法では
排気して真空にした後に窒素封入し気圧を800Torr.
としO2濃度を5ppm以下、露点を約−73℃以下とろ
う付け雰囲気を更に厳しく規制してろう付けする方法で
ある。また、1気圧の状態で窒素置換のみの時はO2濃
度を2ppm以下、露点を約−65℃以下とろう付け条
件を更に更に厳しく管理しないと良好にろう付けされな
いとされている。(住友軽金属技報,Vol.21,No.1(1980)
76)上記改良技術は、ろう付け雰囲気の厳しい管理が必
要であり、ろう材中の添加元素Biは高価である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本願発明者ら
は、従来技術の非腐食性弗化物系フラックスブレージン
グと真空ブレージングの上記問題点を回避し、かつ、上
記した改良技術の問題点である不活性雰囲気に関する厳
しい要求をも必要としないろう付け方法を求めて、鋭意
研究を重ねた。
は、従来技術の非腐食性弗化物系フラックスブレージン
グと真空ブレージングの上記問題点を回避し、かつ、上
記した改良技術の問題点である不活性雰囲気に関する厳
しい要求をも必要としないろう付け方法を求めて、鋭意
研究を重ねた。
【0010】
【課題を解決するための手段】その結果、本願発明者ら
は、非酸化性雰囲気状態で、雰囲気気体の流れを抑える
覆いとその覆い内にMg供給源とを備えることによっ
て、フラックスレスのろう付けが可能である事を見いだ
し本願発明に至った。即ち、
は、非酸化性雰囲気状態で、雰囲気気体の流れを抑える
覆いとその覆い内にMg供給源とを備えることによっ
て、フラックスレスのろう付けが可能である事を見いだ
し本願発明に至った。即ち、
【0011】請求項1の、アルミニウムのろう付けにお
いて、被ろう付け物に覆いをし覆い内部の雰囲気気体の
流れを抑え、かつ、覆い内部にMg供給源を有すること
を特徴とするフラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方
法。
いて、被ろう付け物に覆いをし覆い内部の雰囲気気体の
流れを抑え、かつ、覆い内部にMg供給源を有すること
を特徴とするフラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方
法。
【0012】請求項2の、覆いに、外との雰囲気の置換
を生じる程度の穴、または隙間を設けたことを特徴とす
る請求項1のろう付け方法。
を生じる程度の穴、または隙間を設けたことを特徴とす
る請求項1のろう付け方法。
【0013】請求項3の、覆い内部の雰囲気気体の流れ
を6m/分未満に抑えたことを特徴とする請求項1〜2
のろう付け方法。
を6m/分未満に抑えたことを特徴とする請求項1〜2
のろう付け方法。
【0014】請求項4の、覆いの外の非酸化性雰囲気中
の酸素濃度が20〜1000ppm、露点が−60〜−
20℃であることを特徴とする請求項1〜3のろう付け
方法。
の酸素濃度が20〜1000ppm、露点が−60〜−
20℃であることを特徴とする請求項1〜3のろう付け
方法。
【0015】請求項5の、覆いの内容積Xと被ろう付け
物の外容積Yとの比が 1< X/Y ≦50であるこ
とを特徴とする請求項1〜4のろう付け方法。
物の外容積Yとの比が 1< X/Y ≦50であるこ
とを特徴とする請求項1〜4のろう付け方法。
【0016】請求項6の、Mg供給源として、被ろう付
け物のろう材にSiを5〜20重量%、Mgを0.02
〜6.0重量%含有するアルミニウム合金を使用するこ
とを特徴とする請求項1〜5のろう付け方法。
け物のろう材にSiを5〜20重量%、Mgを0.02
〜6.0重量%含有するアルミニウム合金を使用するこ
とを特徴とする請求項1〜5のろう付け方法。
【0017】請求項7のさらにBiを0.02〜1.2
重量%含有するろう材を使用することを特徴とする請求
項6のろう付け方法。
重量%含有するろう材を使用することを特徴とする請求
項6のろう付け方法。
【0018】請求項8のMg供給源として、被ろう付け
物の構造材料としてMgを0.05〜1.3重量%含有
するアルミニウム合金を使用することを特徴とする請求
項1〜7のろう付け方法。
物の構造材料としてMgを0.05〜1.3重量%含有
するアルミニウム合金を使用することを特徴とする請求
項1〜7のろう付け方法。
【0019】請求項9の、Mg供給源として、覆い内に
純MgまたはMg合金を置いてろう付けすることを特徴
とする請求項1〜8のろう付け方法。
純MgまたはMg合金を置いてろう付けすることを特徴
とする請求項1〜8のろう付け方法。
【0020】請求項10の、Mg供給源として、覆いの
少なくとも内側の材質にMgを0.05〜8重量%含有
するアルミニウム合金を使用することを特徴とする請求
項1〜9のろう付け方法。である。
少なくとも内側の材質にMgを0.05〜8重量%含有
するアルミニウム合金を使用することを特徴とする請求
項1〜9のろう付け方法。である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明では、非酸化性雰囲気下
で、Mg供給源と雰囲気気体の流れを抑える覆いとを備
えることによって、フラックスレスのろう付けを可能と
する。
で、Mg供給源と雰囲気気体の流れを抑える覆いとを備
えることによって、フラックスレスのろう付けを可能と
する。
【0022】ここで非酸化性雰囲気とは、通常の非腐食
性フラックスろう付けと同様な窒素ガスやアルゴンガス
等の雰囲気である。本発明の場合、覆いの外の非酸化性
雰囲気中の酸素濃度が20〜1000ppm、露点が−
60〜−20℃と、通常の非酸化性雰囲気ろう付けと比
べかなり緩い規制でろう付けが可能となる。酸素濃度と
露点は低いほどがよいがコストとの兼ね合いで各々20
ppm、−60℃を下限とした。酸素濃度が1000p
pm、露点が−20℃を超えると酸化が激しくなって本
発明法によってもろう付けできなくなる。
性フラックスろう付けと同様な窒素ガスやアルゴンガス
等の雰囲気である。本発明の場合、覆いの外の非酸化性
雰囲気中の酸素濃度が20〜1000ppm、露点が−
60〜−20℃と、通常の非酸化性雰囲気ろう付けと比
べかなり緩い規制でろう付けが可能となる。酸素濃度と
露点は低いほどがよいがコストとの兼ね合いで各々20
ppm、−60℃を下限とした。酸素濃度が1000p
pm、露点が−20℃を超えると酸化が激しくなって本
発明法によってもろう付けできなくなる。
【0023】覆いは炉内のファンや雰囲気ガスの吹き出
し等による気体の流れを遮断し、被ろう付け物表面近傍
の雰囲気気体の流れをできるだけ少なくするためにあ
る。覆いの材質としては、600℃以上の加熱に耐えら
れろう付けに悪影響を及ぼすガス等を発生しないものな
ら何でも良いが通常はステンレスや軟鋼やアルミニウム
合金等の金属材を用いる。覆いが完全に密閉されていて
は温度の上昇とともに被ろう付け物から放出された
O2、H2O等が近傍にとどまりろう付けを阻害し覆い外
側の雰囲気を規制する意味が無くなってしまう。そこ
で、覆いの内部と外部とでO2、H2O等の置換が生じる
ように少しは隙間が開いている必要がある。覆いの製作
時に隙間をあけておけばよいが、もし密閉性の高い覆い
を用いる場合は外との雰囲気の置換を生じる程度の穴を
設けることが好ましい。ただし、覆い内の雰囲気気体の
流れが速いと、せっかくのMgが被ろう付け物表面近傍
から離れてろう付けに寄与出来なくなるので、あまり大
きな穴や数多い穴を設けることは不都合である。覆い内
の雰囲気気体の流れは流速で好ましくは6m/分未満と
する。
し等による気体の流れを遮断し、被ろう付け物表面近傍
の雰囲気気体の流れをできるだけ少なくするためにあ
る。覆いの材質としては、600℃以上の加熱に耐えら
れろう付けに悪影響を及ぼすガス等を発生しないものな
ら何でも良いが通常はステンレスや軟鋼やアルミニウム
合金等の金属材を用いる。覆いが完全に密閉されていて
は温度の上昇とともに被ろう付け物から放出された
O2、H2O等が近傍にとどまりろう付けを阻害し覆い外
側の雰囲気を規制する意味が無くなってしまう。そこ
で、覆いの内部と外部とでO2、H2O等の置換が生じる
ように少しは隙間が開いている必要がある。覆いの製作
時に隙間をあけておけばよいが、もし密閉性の高い覆い
を用いる場合は外との雰囲気の置換を生じる程度の穴を
設けることが好ましい。ただし、覆い内の雰囲気気体の
流れが速いと、せっかくのMgが被ろう付け物表面近傍
から離れてろう付けに寄与出来なくなるので、あまり大
きな穴や数多い穴を設けることは不都合である。覆い内
の雰囲気気体の流れは流速で好ましくは6m/分未満と
する。
【0024】覆いの内容積Xと被ろう付け物の外容積Y
との比は 1< X/Y ≦50とする。覆い内に最低
限被ろう付け物が入る必要があるので1より大である必
要があり、50を超えると覆い内部で雰囲気気体の対流
が起こってしまう。
との比は 1< X/Y ≦50とする。覆い内に最低
限被ろう付け物が入る必要があるので1より大である必
要があり、50を超えると覆い内部で雰囲気気体の対流
が起こってしまう。
【0025】Mg供給源としては、被ろう付け物のろう
材、被ろう付け物の構造材料の他、覆い内部に純Mgま
たはMg合金を置いたり、覆いの少なくとも内側の材質
としてMgを含有するアルミニウム合金を使用すること
が考えられる。
材、被ろう付け物の構造材料の他、覆い内部に純Mgま
たはMg合金を置いたり、覆いの少なくとも内側の材質
としてMgを含有するアルミニウム合金を使用すること
が考えられる。
【0026】Mg供給源として、被ろう付け物のろう材
を用いる場合、Siを5〜20重量%、Mgを0.02
〜6.0重量%含有するアルミニウム合金とする。この
組成範囲のSiはろうの流動性のために必要でAl−S
i系ろう材における通常の含有量である。Mgが0.0
2重量%未満だと上記Mgの効果が充分でなく、6.0
重量%を超えて含有されても効果は飽和しコストがかか
るだけである。なお、ろう材に添加されたMgはろう付
け時の熱により芯材側に拡散し強度向上に寄与する効果
もある。このAl−Si−Mgろう材に、さらにBiを
0.02〜1.2重量%含有させるとコストがかかるが
ろうの流動性がさらに向上する。0.02重量%未満だ
と効果が無く、1.2重量%を超えて含有されても効果
は飽和しコストがかかるだけである。
を用いる場合、Siを5〜20重量%、Mgを0.02
〜6.0重量%含有するアルミニウム合金とする。この
組成範囲のSiはろうの流動性のために必要でAl−S
i系ろう材における通常の含有量である。Mgが0.0
2重量%未満だと上記Mgの効果が充分でなく、6.0
重量%を超えて含有されても効果は飽和しコストがかか
るだけである。なお、ろう材に添加されたMgはろう付
け時の熱により芯材側に拡散し強度向上に寄与する効果
もある。このAl−Si−Mgろう材に、さらにBiを
0.02〜1.2重量%含有させるとコストがかかるが
ろうの流動性がさらに向上する。0.02重量%未満だ
と効果が無く、1.2重量%を超えて含有されても効果
は飽和しコストがかかるだけである。
【0027】Mg供給源として、被ろう付け物の構造材
料を用いる場合、Mgを0.05〜1.3重量%含有す
るアルミニウム合金を使用する。0.05重量%未満だ
と効果が無く、1.3重量%を超えて含有されるとろう
付け時の高温に耐えられず座屈してしまうしコストがか
かる。なお、被ろう付け物の構造材料にはMg以外に例
えばMn,Cu,Fe,Zn,Si,Ti,V,Zr,
Cr等を適宜含んでいても全くかまわない。なお、「被
ろう付け物の構造材料」とはろう付け時にろう材のよう
に溶融して流れず、ろう付け後も構造を形成する部材と
して作用する、例えばブレージングシートの芯材や裸の
ヘッダープレートなどのことである。
料を用いる場合、Mgを0.05〜1.3重量%含有す
るアルミニウム合金を使用する。0.05重量%未満だ
と効果が無く、1.3重量%を超えて含有されるとろう
付け時の高温に耐えられず座屈してしまうしコストがか
かる。なお、被ろう付け物の構造材料にはMg以外に例
えばMn,Cu,Fe,Zn,Si,Ti,V,Zr,
Cr等を適宜含んでいても全くかまわない。なお、「被
ろう付け物の構造材料」とはろう付け時にろう材のよう
に溶融して流れず、ろう付け後も構造を形成する部材と
して作用する、例えばブレージングシートの芯材や裸の
ヘッダープレートなどのことである。
【0028】Mg供給源として、覆い内に純MgやMg
合金を置いてろう付けすることもできる。これは真空ろ
う付けで行われていた「置きMg」方式と同じものであ
る。できるだけMgが蒸発しやすいように高温になりや
すい場所におくことや、蒸発したMgが全てのろう付け
部に作用するように配慮した場所におくことが重要であ
る。
合金を置いてろう付けすることもできる。これは真空ろ
う付けで行われていた「置きMg」方式と同じものであ
る。できるだけMgが蒸発しやすいように高温になりや
すい場所におくことや、蒸発したMgが全てのろう付け
部に作用するように配慮した場所におくことが重要であ
る。
【0029】Mg供給源として、覆いの材質にMgを含
有するアルミニウム合金を使用することもできる。この
場合、覆いの少なくとも内側にMgを0.05〜8重量
%含有するアルミニウム合金を使用する。「少なくとも
内側」とは、主に、Mgの作用が必要なのは覆いの内側
だからであり、クラッドでない通常のアルミニウム合金
製の覆いを用いる場合、外側も同じ材質になってもいっ
こうにかまわない。0.05重量%未満だと効果が無
く、8重量%を超えて含有されるとろう付け時の高温に
耐えられず座屈してしまうし、近傍の被ろう付け材や炉
体がMgの蒸気で汚染される不都合も生じる。なお、覆
いの材質のMg含有量上限が、被ろう付け物の構造材料
のMg含有量上限より多いのは、板厚が厚いからであ
る。
有するアルミニウム合金を使用することもできる。この
場合、覆いの少なくとも内側にMgを0.05〜8重量
%含有するアルミニウム合金を使用する。「少なくとも
内側」とは、主に、Mgの作用が必要なのは覆いの内側
だからであり、クラッドでない通常のアルミニウム合金
製の覆いを用いる場合、外側も同じ材質になってもいっ
こうにかまわない。0.05重量%未満だと効果が無
く、8重量%を超えて含有されるとろう付け時の高温に
耐えられず座屈してしまうし、近傍の被ろう付け材や炉
体がMgの蒸気で汚染される不都合も生じる。なお、覆
いの材質のMg含有量上限が、被ろう付け物の構造材料
のMg含有量上限より多いのは、板厚が厚いからであ
る。
【0030】なお、上記Mg供給源は単独でも良いし、
複数組み合わせても良い。組み合わせる場合には各々の
Mg量が少なくて良いのは当然である。ただし、被ろう
付け物のろう材と被ろう付け物の構造材料をMg供給源
として用いる方法が後述する内部ろう付け性に有効なの
で、このいずれかをMg供給源として使用(他を使用す
るときにも併用)することが好ましい。
複数組み合わせても良い。組み合わせる場合には各々の
Mg量が少なくて良いのは当然である。ただし、被ろう
付け物のろう材と被ろう付け物の構造材料をMg供給源
として用いる方法が後述する内部ろう付け性に有効なの
で、このいずれかをMg供給源として使用(他を使用す
るときにも併用)することが好ましい。
【0031】本発明におけるろう付けのメカニズムにつ
いては未だはっきりした事は解っていないが、以下に推
定する。
いては未だはっきりした事は解っていないが、以下に推
定する。
【0032】Mg供給源のMgはろう付け温度付近にな
るにつれて蒸発が起こる。しかし、不活性雰囲気ろう付
けでは雰囲気の圧力があるため真空ろう付けに於けるM
gの蒸発のように多量ではなく少量である。
るにつれて蒸発が起こる。しかし、不活性雰囲気ろう付
けでは雰囲気の圧力があるため真空ろう付けに於けるM
gの蒸発のように多量ではなく少量である。
【0033】覆いをしたものは被ろう付け物表面近傍の
雰囲気気体の流れが非常に弱いために、蒸発したMgは
周囲に拡散されず被ろう付け表面近傍にとどまってお
り、ろう付け表面をMgでシールドした状態になる。こ
のシールドした状態になった蒸発したMgは覆い内部の
酸素、水分と反応し酸化マグネシウムになり、被ろう付
け物表面の酸化を防止する事になる。酸化を防止すれば
酸化皮膜は成長せず、その後蒸発するMgによって破壊
され新生面ができ、濡れ性が向上しろう付け性が良好に
なる。このように覆いをすることは被ろう付け物表面近
傍の雰囲気気体の流れを弱くするので、Mgのシールド
効果を乱さず、Mgの酸素、水分との反応を効率的にす
る。上記の理由で炉内の酸素濃度、露点が覆いの無い場
合より高くても良好なろう付け性が保てるものと考えら
れる。この雰囲気への要求が緩いと言うことは、多量の
雰囲気ガスを流して行う雰囲気調整の必要が少なくなる
のでランニングコストが安くなり、また、ろう付けの操
作が非常にやり易く効率的になる。
雰囲気気体の流れが非常に弱いために、蒸発したMgは
周囲に拡散されず被ろう付け表面近傍にとどまってお
り、ろう付け表面をMgでシールドした状態になる。こ
のシールドした状態になった蒸発したMgは覆い内部の
酸素、水分と反応し酸化マグネシウムになり、被ろう付
け物表面の酸化を防止する事になる。酸化を防止すれば
酸化皮膜は成長せず、その後蒸発するMgによって破壊
され新生面ができ、濡れ性が向上しろう付け性が良好に
なる。このように覆いをすることは被ろう付け物表面近
傍の雰囲気気体の流れを弱くするので、Mgのシールド
効果を乱さず、Mgの酸素、水分との反応を効率的にす
る。上記の理由で炉内の酸素濃度、露点が覆いの無い場
合より高くても良好なろう付け性が保てるものと考えら
れる。この雰囲気への要求が緩いと言うことは、多量の
雰囲気ガスを流して行う雰囲気調整の必要が少なくなる
のでランニングコストが安くなり、また、ろう付けの操
作が非常にやり易く効率的になる。
【0034】一方、覆いをしない非酸化性雰囲気ろう付
けでは、被ろう付け物表面近傍付近に強い雰囲気気体の
流れがあり、蒸発したMgが周囲に拡散してしまう。ま
た、せっかくMgと反応して近傍の酸素、水分が減って
も、他の部分からの酸素、水分をろう付け表面近傍に新
たに供給してしまう。従って酸化皮膜が厚くなって、そ
の後蒸発するMgでは酸化皮膜が破壊され難くなるため
ろう付けが困難になる。このため、ろう付け性を良好に
するためには、酸素濃度、露点を極端に低く厳しく管理
する必要や、真空引きして一度排気したり、真空予熱し
て酸素、水分を追い出すという余分な手段が必要であっ
たものと考えられる。
けでは、被ろう付け物表面近傍付近に強い雰囲気気体の
流れがあり、蒸発したMgが周囲に拡散してしまう。ま
た、せっかくMgと反応して近傍の酸素、水分が減って
も、他の部分からの酸素、水分をろう付け表面近傍に新
たに供給してしまう。従って酸化皮膜が厚くなって、そ
の後蒸発するMgでは酸化皮膜が破壊され難くなるため
ろう付けが困難になる。このため、ろう付け性を良好に
するためには、酸素濃度、露点を極端に低く厳しく管理
する必要や、真空引きして一度排気したり、真空予熱し
て酸素、水分を追い出すという余分な手段が必要であっ
たものと考えられる。
【0035】
【実施例】以下に実施例にもとづき本発明を詳細に説明
する。板厚0.6mmの各種のブレージングシートにプ
レスオイルを塗布しプレスした後、有機溶剤で洗浄・乾
燥し、1段で縦115mm×横135mm×高さ14m
mのドローンカップ型熱交換器模型を2段積み重ね仮組
立した。なお、比較例1〜4では、有機溶剤による洗浄
の変わりに10%H2SO4で酸洗しその後十分に水洗し
た。
する。板厚0.6mmの各種のブレージングシートにプ
レスオイルを塗布しプレスした後、有機溶剤で洗浄・乾
燥し、1段で縦115mm×横135mm×高さ14m
mのドローンカップ型熱交換器模型を2段積み重ね仮組
立した。なお、比較例1〜4では、有機溶剤による洗浄
の変わりに10%H2SO4で酸洗しその後十分に水洗し
た。
【0036】仮組立した熱交換器模型をろう付け炉に入
れ比較例1〜4以外は特に真空引きすることなく直接、
窒素ガスで雰囲気を置換し1気圧に保ち610℃×10
分でろう付けした。ろう付けは図1に示すようにドロー
ンカップ型熱交換器模型に上面中央に穴の開いた箱型の
覆いをして行った。覆いの内容積、覆いの材質、覆い内
の置きMg、非酸化性雰囲気の酸素濃度・露点、覆い内
の雰囲気気体の流速を変えて各々の影響を調べた。覆い
内の雰囲気気体の流速は、覆いの大きさに対する穴の大
きさ・数を調整し、また炉内への気体の吹き出し口に邪
魔板を配置することによって変えた。置きMgは、純M
gリボンを覆いの内側に沿って被ろう付け物を取り巻く
ように配置した。表1,表2にろう付け条件の詳細を示
す。
れ比較例1〜4以外は特に真空引きすることなく直接、
窒素ガスで雰囲気を置換し1気圧に保ち610℃×10
分でろう付けした。ろう付けは図1に示すようにドロー
ンカップ型熱交換器模型に上面中央に穴の開いた箱型の
覆いをして行った。覆いの内容積、覆いの材質、覆い内
の置きMg、非酸化性雰囲気の酸素濃度・露点、覆い内
の雰囲気気体の流速を変えて各々の影響を調べた。覆い
内の雰囲気気体の流速は、覆いの大きさに対する穴の大
きさ・数を調整し、また炉内への気体の吹き出し口に邪
魔板を配置することによって変えた。置きMgは、純M
gリボンを覆いの内側に沿って被ろう付け物を取り巻く
ように配置した。表1,表2にろう付け条件の詳細を示
す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表中、「芯材材質」とは「被ろう付け物の構
造材料」としての、ブレージングシート芯材の材質を表
す。この欄の「3003」はJIS A 3003のこと
で、1.2%Mn,0.1%Cu,0.3%Fe,0.
2%Siの化学組成のものを用いた。また、「3003
系」は上記成分に後ろの括弧内の量のMgを添加したも
のである。さらに、「6010系」は、1.0%Si,
0.3%Fe,0.4%Mn,0.2%Cuに後ろの括
弧内の量のMgを添加したものである。(Mg量は合計
量。) 以上の発明例1〜21及び比較例1〜8についてろう付
け性を目視で評価し表1,表2に記入した。
造材料」としての、ブレージングシート芯材の材質を表
す。この欄の「3003」はJIS A 3003のこと
で、1.2%Mn,0.1%Cu,0.3%Fe,0.
2%Siの化学組成のものを用いた。また、「3003
系」は上記成分に後ろの括弧内の量のMgを添加したも
のである。さらに、「6010系」は、1.0%Si,
0.3%Fe,0.4%Mn,0.2%Cuに後ろの括
弧内の量のMgを添加したものである。(Mg量は合計
量。) 以上の発明例1〜21及び比較例1〜8についてろう付
け性を目視で評価し表1,表2に記入した。
【0040】表中「外部ろう付け性」とは熱交換器模型
の外から見えるフィレット部のろう付け性を、「内部ろ
う付け性」とは熱交換器模型の内側のフィレット部のろ
う付け性(サンプルを切断して観察)を示す。
の外から見えるフィレット部のろう付け性を、「内部ろ
う付け性」とは熱交換器模型の内側のフィレット部のろ
う付け性(サンプルを切断して観察)を示す。
【0041】ろう付け性の評価基準は以下の通りであ
る。 ◎ ろう切れがなく、ろう流れが100%(フィレット
全長さにわたってろうが流れている)。 ○ ろう切れがなく、ろう流れは100%で製品として
合格であるがフィレットがやや小さい。 × ろう切れがあり、ろう流れが80%未満(フィレッ
ト全長さの80%未満しかろうが流れていない)。
る。 ◎ ろう切れがなく、ろう流れが100%(フィレット
全長さにわたってろうが流れている)。 ○ ろう切れがなく、ろう流れは100%で製品として
合格であるがフィレットがやや小さい。 × ろう切れがあり、ろう流れが80%未満(フィレッ
ト全長さの80%未満しかろうが流れていない)。
【0042】表1、表2から下記の事がわかる。発明例
1〜21は全て本発明の必須の構成である「覆い」とそ
の覆い内部に「Mg供給源」を有するものである。発明
例1はMg供給源が被ろう付け物の構造部材(芯材)に
しか無いので、内部ろう付け性は雰囲気気体の流れが外
部に比べ少ないため良好であるが、外部ろう付け性がや
や劣る。。発明例2はMg供給源が覆い内の置きMgの
みなので、外部ろう付け性・内部ろう付け性ともやや劣
る。発明例3はMg供給源が覆いの材質中のMgのみな
ので、外部ろう付け性・内部ろう付け性ともやや劣る。
発明例4はMg供給源がろう材中のMgのみなので、内
部ろう付け性は雰囲気気体の流れが外部に比べ少ないた
め良好であるが、外部ろう付け性がやや劣る。発明例5
はろう材中にMgの他Biも含まれているので、Bi無
しの発明例4に比べ外部ろう付け性が良くなる。発明例
6はMg供給源がろう材と覆い材質の2つだが、ろう材
のMg量が0.02%と少ないので、外部ろう付け性が
やや劣る。発明例7はろう材のMgが0.1%と発明例
6と比べ多いので内部ろう付け性・外部ろう付け性とも
良好である。発明例8は発明範囲内ではあるが X/Y
が30と大きく、それに伴い覆い内の気体の流れが
5.9m/分と速いので、外部ろう付け性がやや劣る。
発明例9は窒素雰囲気中の酸素濃度が800ppmと高
いがろう材中Mgが5.0%と多く、かつ覆い材質にM
gも含まれているので、内部ろう付け性・外部ろう付け
性とも良好である。発明例10は X/Y が30と大
きく、それに伴い覆い内の気体の流れが5.9と速い
が、ろう材、覆い材質、覆い内置きMgとMg供給源が
3つあるので、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良
好である。発明例11はろう材、覆い内置きMgとMg
供給源が3つあるので、内部ろう付け性・外部ろう付け
性とも良好である。発明例12は、ろう材、覆い内置き
Mg、被ろう付け物構造部材とMg供給源が3つあるの
で、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良好である。
発明例13は、ろう材、被ろう付け物構造部材とMg供
給源が2つあるが、ろう材のMgが0.02%と少ない
ので外部ろう付け性がやや劣る。。発明例14は、ろう
材、被ろう付け物構造部材とMg供給源が2つあり、ろ
う材のMgが1.0%と多いので、内部ろう付け性・外
部ろう付け性とも良好である。発明例15は、ろう材、
覆い材質、被ろう付け物構造部材とMg供給源が3つあ
るので、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良好であ
る。発明例16は、Mg供給源に関しては発明例15と
ほぼ同じで、窒素雰囲気中の酸素濃度が800ppmと
高いので、外部ろう付け性がやや劣る。発明例17は、
Mg供給源に関しては発明例15、16とほぼ同じで、
窒素雰囲気中の酸素濃度も発明例16と同じく800p
pmと高いが、ろう材中にBiを含むので外部ろう付け
性も良好になった。発明例18は、覆い材質、覆い内置
きMgとMg供給源が2つあるが、ろう材にMgを含ま
ないので、内部ろう付け性・外部ろう付け性ともやや劣
る。発明例19は、覆い材質、覆い内置きMg、被ろう
付け物構造部材とMg供給源が3つあるので、内部ろう
付け性・外部ろう付け性とも良好である。発明例20
は、覆い材質、被ろう付け物構造部材とMg供給源が2
つで各々Mg量が多いので、ろう材にMgを含まない
が、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良好である。
発明例21は、覆い内部の置きMg、被ろう付け物構造
部材とMg供給源が2つでMg量がそれほど多くなく、
ろう材にMgを含まないので、外部ろう付け性がやや劣
る。なお、被ろう付け物構造部材にMg含有材料を使用
したものは、Mg含有材料を使用しなかったものと比べ
ろう付け後の強度が高かったのは言うまでもない。
1〜21は全て本発明の必須の構成である「覆い」とそ
の覆い内部に「Mg供給源」を有するものである。発明
例1はMg供給源が被ろう付け物の構造部材(芯材)に
しか無いので、内部ろう付け性は雰囲気気体の流れが外
部に比べ少ないため良好であるが、外部ろう付け性がや
や劣る。。発明例2はMg供給源が覆い内の置きMgの
みなので、外部ろう付け性・内部ろう付け性ともやや劣
る。発明例3はMg供給源が覆いの材質中のMgのみな
ので、外部ろう付け性・内部ろう付け性ともやや劣る。
発明例4はMg供給源がろう材中のMgのみなので、内
部ろう付け性は雰囲気気体の流れが外部に比べ少ないた
め良好であるが、外部ろう付け性がやや劣る。発明例5
はろう材中にMgの他Biも含まれているので、Bi無
しの発明例4に比べ外部ろう付け性が良くなる。発明例
6はMg供給源がろう材と覆い材質の2つだが、ろう材
のMg量が0.02%と少ないので、外部ろう付け性が
やや劣る。発明例7はろう材のMgが0.1%と発明例
6と比べ多いので内部ろう付け性・外部ろう付け性とも
良好である。発明例8は発明範囲内ではあるが X/Y
が30と大きく、それに伴い覆い内の気体の流れが
5.9m/分と速いので、外部ろう付け性がやや劣る。
発明例9は窒素雰囲気中の酸素濃度が800ppmと高
いがろう材中Mgが5.0%と多く、かつ覆い材質にM
gも含まれているので、内部ろう付け性・外部ろう付け
性とも良好である。発明例10は X/Y が30と大
きく、それに伴い覆い内の気体の流れが5.9と速い
が、ろう材、覆い材質、覆い内置きMgとMg供給源が
3つあるので、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良
好である。発明例11はろう材、覆い内置きMgとMg
供給源が3つあるので、内部ろう付け性・外部ろう付け
性とも良好である。発明例12は、ろう材、覆い内置き
Mg、被ろう付け物構造部材とMg供給源が3つあるの
で、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良好である。
発明例13は、ろう材、被ろう付け物構造部材とMg供
給源が2つあるが、ろう材のMgが0.02%と少ない
ので外部ろう付け性がやや劣る。。発明例14は、ろう
材、被ろう付け物構造部材とMg供給源が2つあり、ろ
う材のMgが1.0%と多いので、内部ろう付け性・外
部ろう付け性とも良好である。発明例15は、ろう材、
覆い材質、被ろう付け物構造部材とMg供給源が3つあ
るので、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良好であ
る。発明例16は、Mg供給源に関しては発明例15と
ほぼ同じで、窒素雰囲気中の酸素濃度が800ppmと
高いので、外部ろう付け性がやや劣る。発明例17は、
Mg供給源に関しては発明例15、16とほぼ同じで、
窒素雰囲気中の酸素濃度も発明例16と同じく800p
pmと高いが、ろう材中にBiを含むので外部ろう付け
性も良好になった。発明例18は、覆い材質、覆い内置
きMgとMg供給源が2つあるが、ろう材にMgを含ま
ないので、内部ろう付け性・外部ろう付け性ともやや劣
る。発明例19は、覆い材質、覆い内置きMg、被ろう
付け物構造部材とMg供給源が3つあるので、内部ろう
付け性・外部ろう付け性とも良好である。発明例20
は、覆い材質、被ろう付け物構造部材とMg供給源が2
つで各々Mg量が多いので、ろう材にMgを含まない
が、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも良好である。
発明例21は、覆い内部の置きMg、被ろう付け物構造
部材とMg供給源が2つでMg量がそれほど多くなく、
ろう材にMgを含まないので、外部ろう付け性がやや劣
る。なお、被ろう付け物構造部材にMg含有材料を使用
したものは、Mg含有材料を使用しなかったものと比べ
ろう付け後の強度が高かったのは言うまでもない。
【0043】比較例1〜4は全て本発明の必須の構成で
ある覆いを欠くので、(覆いの内容積の代わりに炉の内
容積をXとして計算した)X/Yの比が100と大き
く、それに従って覆い内の気体の流速が10.0m/分
になる。従って、Mg供給源のない比較例1,3は、内
部ろう付け性・外部ろう付け性とも悪い。ろう材にMg
を含む比較例2でも内部が良好になるだけで外部ろう付
け性は悪い。ろう材にさらにBiを含む比較例4でも同
様だった。なお、比較例1〜4は前述のように全て被ろ
う付け部材の前処理に酸洗を用い、真空引きしてから窒
素封入したので、手数と時間がかかった。
ある覆いを欠くので、(覆いの内容積の代わりに炉の内
容積をXとして計算した)X/Yの比が100と大き
く、それに従って覆い内の気体の流速が10.0m/分
になる。従って、Mg供給源のない比較例1,3は、内
部ろう付け性・外部ろう付け性とも悪い。ろう材にMg
を含む比較例2でも内部が良好になるだけで外部ろう付
け性は悪い。ろう材にさらにBiを含む比較例4でも同
様だった。なお、比較例1〜4は前述のように全て被ろ
う付け部材の前処理に酸洗を用い、真空引きしてから窒
素封入したので、手数と時間がかかった。
【0044】比較例5は、覆いはあるがMg供給源がな
いので、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも悪い。
いので、内部ろう付け性・外部ろう付け性とも悪い。
【0045】比較例6〜8は、覆いもMg供給源もある
が雰囲気ガス中の酸素濃度と露点が本願の範囲を外れる
ものである。Mg供給源が1つ(比較例6)では、内部ろ
う付け性・外部ろう付け性とも悪く。Mg供給源が2つ
以上(比較例7,8)になると内部ろう付け性は合格レベ
ルになるが外部ろう付け性は悪いままである。
が雰囲気ガス中の酸素濃度と露点が本願の範囲を外れる
ものである。Mg供給源が1つ(比較例6)では、内部ろ
う付け性・外部ろう付け性とも悪く。Mg供給源が2つ
以上(比較例7,8)になると内部ろう付け性は合格レベ
ルになるが外部ろう付け性は悪いままである。
【0046】
【効果】以上、詳細に述べたことからわかるように、本
発明は以下に列挙するような数多くの効果を有する。
発明は以下に列挙するような数多くの効果を有する。
【0047】すなわち、 A 窒素雰囲気中で行う非腐食性弗化物系フラックスろ
う付けにおける 1.複雑な製品形状に組み立ててからのフラックス塗布
・乾燥から生ずるという生産性阻害要因を排除し、 2.連続炉を用いる場合に水分が乾燥炉からろう付け炉
に持ち込まれることによっておこるろう付け性低下を防
止し、 3.フラックスを多めに塗布しがちになることによる、
ろう付け炉の汚染、このためのろう付け炉のクリーニン
グ、オーバーホールの頻度増加、コスト増加の不利の全
てを回避し、 4.さらには、ろう付け温度でフラックスが液相になる
ことによる、ろう付け後の製品表面の外観不良、その後
の表面処理への悪影響を排除し、 5.処理のための大がかりな設備を不要とし、 6.構造部材へのMg含有アルミニウム合金を使用可能
とする。
う付けにおける 1.複雑な製品形状に組み立ててからのフラックス塗布
・乾燥から生ずるという生産性阻害要因を排除し、 2.連続炉を用いる場合に水分が乾燥炉からろう付け炉
に持ち込まれることによっておこるろう付け性低下を防
止し、 3.フラックスを多めに塗布しがちになることによる、
ろう付け炉の汚染、このためのろう付け炉のクリーニン
グ、オーバーホールの頻度増加、コスト増加の不利の全
てを回避し、 4.さらには、ろう付け温度でフラックスが液相になる
ことによる、ろう付け後の製品表面の外観不良、その後
の表面処理への悪影響を排除し、 5.処理のための大がかりな設備を不要とし、 6.構造部材へのMg含有アルミニウム合金を使用可能
とする。
【0048】また、 B 真空ろう付けにおける 1.真空中で多量のMgゲッター材を使用することによ
るろう付け炉の汚染を防止し、 2.構造部材にMg含有アルミニウム合金を使用しても
真空でないためほとんどが構造部材中に残るので強度向
上・薄肉化が計れ、 3.さらに真空にするための真空ポンプや真空を維持す
るための機密性の高い設備が不要となる。
るろう付け炉の汚染を防止し、 2.構造部材にMg含有アルミニウム合金を使用しても
真空でないためほとんどが構造部材中に残るので強度向
上・薄肉化が計れ、 3.さらに真空にするための真空ポンプや真空を維持す
るための機密性の高い設備が不要となる。
【0049】さらに、 C 従前の改良技術における 1.非酸化性雰囲気(窒素)の酸素濃度、水分量の厳し
い規制が緩くなるので、 a 雰囲気ガスの大量消費が不要となりランニングコス
トが低減し、 b 真空引きしてから雰囲気ガスに置換する必要がない
ので、真空ろう付けの3に記したメリットも生じ、 2.高価な添加元素Biが不要になり材料費の低減も計
れ、 3.酸又はアルカリエッチングが不要になるので、その
ための設備やエッチング後の入念な水洗・乾燥の時間と
手数が不要となる。
い規制が緩くなるので、 a 雰囲気ガスの大量消費が不要となりランニングコス
トが低減し、 b 真空引きしてから雰囲気ガスに置換する必要がない
ので、真空ろう付けの3に記したメリットも生じ、 2.高価な添加元素Biが不要になり材料費の低減も計
れ、 3.酸又はアルカリエッチングが不要になるので、その
ための設備やエッチング後の入念な水洗・乾燥の時間と
手数が不要となる。
【図1】本発明のろう付け時の概念を示す断面図であ
る。炉体中の被ろう付け物を覆いが覆っている。
る。炉体中の被ろう付け物を覆いが覆っている。
【図2】本発明に用いた覆いの一例の斜視図である。上
面中央部に穴が開いている。
面中央部に穴が開いている。
1 覆い 2 被ろう付け物 3 ろう付け炉 4 覆い上面の穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 35/28 310 B23K 35/28 310A C22C 21/00 C22C 21/00 D (72)発明者 正田 広美 東京都中央区日本橋室町四丁目3番18号 スカイアルミニウム株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】アルミニウムのろう付けにおいて、被ろう
付け物に覆いをし覆い内部の雰囲気気体の流れを抑え、
かつ、覆い内部にMg供給源を有することを特徴とする
フラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方法。 - 【請求項2】覆いに、外との雰囲気の置換を生じる程度
の穴、または隙間を設けたことを特徴とする請求項1の
ろう付け方法。 - 【請求項3】覆い内部の雰囲気気体の流れを6m/分未
満に抑えたことを特徴とする請求項1〜2のろう付け方
法。 - 【請求項4】覆いの外の非酸化性雰囲気中の酸素濃度が
20〜1000ppm、露点が−60〜−20℃である
ことを特徴とする請求項1〜3のろう付け方法。 - 【請求項5】覆いの内容積Xと被ろう付け物の外容積Y
との比が 1< X/Y ≦50 であることを特徴と
する請求項1〜4のろう付け方法。 - 【請求項6】Mg供給源として、被ろう付け物のろう材
にSiを5〜20重量%、Mgを0.02〜6.0重量
%含有するアルミニウム合金を使用することを特徴とす
る請求項1〜5のろう付け方法。 - 【請求項7】さらにBiを0.02〜1.2重量%含有
するろう材を使用することを特徴とする請求項6のろう
付け方法。 - 【請求項8】Mg供給源として、被ろう付け物の構造材
料としてMgを0.05〜1.3重量%含有するアルミ
ニウム合金を使用することを特徴とする請求項1〜7の
ろう付け方法。 - 【請求項9】Mg供給源として、覆い内に純Mgまたは
Mg合金を置いてろう付けすることを特徴とする請求項
1〜8のろう付け方法。 - 【請求項10】Mg供給源として、覆いの少なくとも内
側の材質にMgを0.05〜8重量%含有するアルミニ
ウム合金を使用することを特徴とする請求項1〜9のろ
う付け方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26488195A JPH0985433A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | フラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26488195A JPH0985433A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | フラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0985433A true JPH0985433A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17409529
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26488195A Pending JPH0985433A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | フラックスレス非酸化性雰囲気ろう付け方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0985433A (ja) |
Cited By (31)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004025297A (ja) * | 2001-09-28 | 2004-01-29 | Furukawa Electric Co Ltd:The | アルミニウム又はアルミニウム合金材のろう付け方法およびアルミニウム合金製ブレージングシート |
| WO2004108337A1 (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-16 | Furukawa-Sky Aluminum Corp. | アルミニウム材のろう付け方法 |
| US6896977B2 (en) | 2001-09-28 | 2005-05-24 | Furukawa-Sky Aluminum Corp | Method of brazing aluminum or aluminum alloy materials and aluminum alloy brazing sheet |
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