JPH0986451A - 可動スポイラの駆動制御装置 - Google Patents

可動スポイラの駆動制御装置

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JPH0986451A
JPH0986451A JP24463495A JP24463495A JPH0986451A JP H0986451 A JPH0986451 A JP H0986451A JP 24463495 A JP24463495 A JP 24463495A JP 24463495 A JP24463495 A JP 24463495A JP H0986451 A JPH0986451 A JP H0986451A
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vehicle
speed
acceleration
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和智 掛川
Kimikatsu Okada
公克 岡田
Kazukiyo Okada
和清 岡田
Yasushi Yamaguchi
裕史 山口
Hirosuke Kiyose
啓輔 清瀬
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Daihatsu Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の速度に基づいて正確に適正な位置にス
ポイラを配置する。 【解決手段】 発進時に、制御部の車速演算部において
車速Sが演算される(104) と共に時間計測部において展
開位置への移動を指示する車速までの到達時間tが計測
されて(110) 、判断部において判断基準時間KTと到達
時間tとを比較する(114) 。到達時間tが判断基準時間
KTよりも長い場合には、判断部において正常と判断さ
れて、指示部において、演算により得られた車速Sに基
づいてモータを駆動してスポイラパネルの移動を指示す
る(120) 。一方、発進時において到達時間tが判断基準
時間KTよりも短い場合には、判断部において異常発生
と判断されて、指示部において、スポイラパネルを展開
位置へ移動しないようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動スポイラの駆
動制御装置に関し、特に、車両用の可動スポイラの駆動
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両例えば自動車の先頭部下方に
スポイラ(フロントスポイラ)が取り付けられたものが
ある。フロントスポイラは、車両にダウンフォースを与
え、高速走行中での自動車の操縦安定性を向上させてい
る。
【0003】このようなスポイラは、低速時ではなく高
速時において、自動車の操縦安定性を向上させることが
できる。このため、スイッチ及び車速等の条件により、
スポイラを、その効果を奏する位置(展開位置)と、走
行の抵抗とならない位置(格納位置)とにセットするよ
うな可動式のスポイラがある(例えば特開平2−319
84号、特開平3−224874号、特開平4−237
685号等)。このような可動スポイラには、スポイラ
本体(スポイラパネル)を展開位置及び格納位置に移動
するためにモータが設けられ、このモータの駆動は制御
部において制御されている。制御部では、所定の速度に
達したときにスポイラを展開位置へ移動し、一方、他の
所定の速度を下回ったときにスポイラを格納位置へ移動
するようにモータを制御している。従って、上記可動式
スポイラは、車両の走行時及び発進時に拘わらず、車速
に基づいて、スポイラを展開及び格納するようになって
いる。
【0004】しかし、上述のような可動式スポイラで
は、タイヤの回転速度に基づく速度と実際の車速とが常
に等しいことが前提になっている。雪道等の滑りやすい
路面において急発進した場合及び急加速した場合には、
路面とタイヤとの摩擦が小さいことから駆動輪側のタイ
ヤが空転し、車速とは無関係にタイヤの回転速度が大き
くなることがある。この場合には、タイヤの回転速度と
実際の車速とが一致しないため、車速を正確に判断する
ことができない。従って、低速時であっても高速時と判
断してスポイラを展開位置へ移動することがある。ま
た、このとき、スポイラが縁石や雪等の障害物に当たる
と、スポイラが破損したりスポイラのリンク部分が変形
するといった問題が発生することもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮して成されたもので、正確な車両の速度(車両自体の
移動速度)に基づいて適正な位置にスポイラを配置する
可動スポイラの駆動制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の可動スポ
イラの駆動制御装置は、前輪又は後輪の回転速度に基づ
いて車両の車速を検出する車速検出手段と、検出された
車速に基づいて、前記スポイラを格納位置又は展開位置
の2位置へ選択的に移動させる移動制御手段と、前記車
速検出時に前輪又は後輪の空転を検出し、この空転によ
る検出速度差に基づいて、スポイラの展開位置への移動
を制限する展開移動制限手段と、を有することを特徴と
している。
【0007】これによれば、スポイラの展開位置への移
動を、前輪又は後輪の回転速度に基づく車速検出時の車
輪の空転による検出速度差に基づいて制御している。即
ち、展開移動制限手段は、検出速度差がない場合には、
回転速度に基づく車速によってスポイラを格納位置又は
展開位置へ移動させる一方で、検出速度差が生じた場合
には、スポイラの展開位置への移動を制限する。
【0008】従って、実際の車速に適切な位置にスポイ
ラを配置することができる。請求項2記載の可動スポイ
ラの駆動制御装置は、請求項1において、前記展開移動
制限手段が、前記車両の停止状態を含むスポイラ展開速
度以下の所定の速度から、前記展開位置へ移動させる車
速に到達するまでの時間を計測して、予め車両の能力に
基づいて設定された判断基準時間より短い場合に、異常
発生と判断して、前記移動制御手段による前記スポイラ
の展開を禁止する禁止制御手段であることを特徴として
いる。
【0009】これによれば、本発明の可動スポイラの駆
動制御装置は、禁止制御手段によって、車両の停止状態
から予め設定された判断基準時間よりも短い時間で、展
開位置へ移動させる車速に至った場合には、異常発生と
判断し、移動制御手段による移動を制限する。即ち、前
輪又は後輪の空転による検出速度差を判断基準時間の観
点より検出する。これは、路面と車輪との摩擦が小さい
場合には、発進時に実際の車速とは無関係に車輪が空転
し、所定の摩擦を伴い所定時間を要する実際の車速に到
達するまでの時間よりも早くなることに基づいている。
なお、ここで判断基準時間は、車両の能力によって異な
り、少なくとも車種を含む条件に基づいて設定される。
【0010】従って、車両検出手段によって所定の車速
が検出された場合であっても、禁止制御手段によって異
常発生と判断された場合には、スポイラを展開位置へ移
動しない。即ち、積雪時でスリップして車輪が空転して
いる状態のように、スポイラを展開するように設定され
た車速が実際の状態とは異なって検出されても、スポイ
ラを展開させないようにすることができる。この結果、
正確な車両の速度に基づいて適正な位置にスポイラを配
置することができる。
【0011】請求項3記載の可動スポイラの駆動制御装
置は、請求項1において、前記車速検出手段により検出
された車速に基づいて、みかけ上の加速度を演算する加
速度演算手段を有し、前記展開移動制限手段が、前記み
かけ上の加速度と、予め車両の能力に基づいて設定され
た最大加速度とを比較し、前記みかけ上の加速度が該最
大加速度を越えた場合に、異常発生と判断して、前記移
動制御手段による前記スポイラの移動を禁止する禁止制
御手段であることを特徴としている。
【0012】これによれば、本発明の可動スポイラの駆
動制御装置は、加速度演算手段によって、検出された車
速からみかけ上の加速度を演算し、禁止制御手段によっ
て、予め設定された最大加速度を見かけ上の加速度が上
回る場合には、移動制御手段によるスポイラの移動を制
限する。即ち、前輪又は後輪の空転による検出速度差を
加速度の差の観点より検出する。これは最大加速度を越
えて加速度が検出される場合は、加速を開始したときに
スリップ等を起こし、車輪が空転している場合が多いこ
とに基づいている。ここで最大加速度は、車両の能力に
よって異なり少なくとも車種を含む条件に基づいて設定
されている。
【0013】従って、所定の車速が検出されても、禁止
制御手段によって異常発生と判断された場合には、スポ
イラを展開させないようにすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0015】[第1の実施の形態]図1には、車両に取
り付けられた本実施の形態に係るフロントスポイラ(以
下、単に「スポイラ」という)10の概略斜視図が示さ
れ、図2(A)には、このスポイラ10の裏面が示さ
れ、図2(B)には、リンク機構の連結部分が拡大して
示されている。
【0016】スポイラ10の幅方向一端部の上部側に
は、駆動手段としてのモータ12が配設されている。モ
ータ12の下端部、即ち出力軸が突出された側にはギア
ボックス14が配設され、該出力軸と連結されている。
またモータ12は、制御部36(図4参照)に接続され
ており、制御部36からの信号に応じてモータ12が駆
動するようになっている。ギアボックス14は、モータ
12の回転をウオームとウオームホイールとにより減速
して出力するウオーム減速機構が収容されている。ギア
ボックス14は、略コの字型のブラケット16に取り付
けられている。ブラケット16の一対の側板16A(図
1では一方のみ図示)にはシャフト貫通口が設けられ、
ギアボックス14の出力軸である駆動伝達シャフト26
が貫通している。
【0017】側板16Aの下方には、舌片部16Bが一
体形成され、軸受17を介してシャフト18が掛け渡さ
れている。このシャフト18は、車両取付用ブラケット
19の円筒部19Aに軸支されている。車両取付用ブラ
ケット19のフランジ部19Bは、車両の所定位置に固
定され、これにより、シャフト18は、車両取付用ブラ
ケット19を介して車両に支持されている。シャフト1
8の両端はスポイラパネル20の裏面に設けられたパネ
ルブラケット22に各々軸支されている。即ち、シャフ
ト18は、スポイラパネル20の回転中心軸としての役
目を有している。
【0018】ブラケット16の側板16Aを貫通した駆
動伝達シャフト26の先端部には、クランクアーム30
が固定されている。これにより、クランクアーム30
は、駆動伝達シャフト26の軸心を中心に、駆動伝達シ
ャフト26が回転すると、これに伴って回転するように
なっている。
【0019】クランクアーム30の他端には、図2
(B)に示されるように、駆動伝達シャフト26の突出
方向と並行してブラケット16側と反対側に突出するボ
ール軸28が設けられており、該ボール軸28が、両端
部にボール軸受29を有するリンクアーム32の一方に
転動自在に軸支されることによって、クランクアーム3
0とリンクアーム32とが連結される。
【0020】一方、リンクアーム32の他端のボール軸
受29には、パネルブラケット22の一部に一端が固定
され、他端にボール軸28を有する連動シャフト34の
ボール軸28が嵌合されている。このようにリンクアー
ム32は、一端をクランクアーム30に連結され、他端
を連動シャフト34を介してパネルブラケット22に連
結されているので、リンクアーム32の移動に連動して
パネルブラケット22が移動するようになっている。
【0021】ここで、図3を参照して説明すれば、制御
部36からの信号に応じて、モータ12が図3の矢印Q
で表される時計回り方向に回転すると、クランクアーム
30とリンクアーム32とのリンク機構によって、スポ
イラパネル20がパネルブラケット22を介して図3の
矢印S方向に所定角度の範囲内(略90°)で揺動する
ようになっている。
【0022】スポイラパネル20の展開位置及び格納位
置は、カムスイッチ24からの信号に応じて判断してい
る。
【0023】図2に示されるように、カムスイッチ24
は、前記ギアボックス14内のウオームホイールの側面
に固定されたカムプレート44と、このカムプレート4
4に摺接して各位置を検出する複数の固定接点とを有し
て構成されている。また、カムプレート44は、駆動伝
達シャフト26と一体回転するようになっている(図5
の矢印P方向)。
【0024】図5に示されるように、カムプレート44
は、互いに導通されている3つの導電性レーンから構成
されている。この導電性レーンの外側、中央側の2つの
導電性レーンには、各々スポイラパネル20が格納位置
にあることを示す位置と、スポイラパネル20が展開位
置にあることを示す位置とに、非導通部46、48が駆
動伝達シャフト26を中心に180°の位置関係で設け
られている。各レーンには、各々内側から順番にコモン
接点G、格納用接点A、展開用接点Bが接触状態で保持
されている。コモン接点Gはアース接地され、格納用接
点A及び展開用接点Bには抵抗Rを介して電源電圧Vが
供給されている。このため、格納用接点Aとコモン接点
G又は展開用接点Bとコモン接点Gが、レーンによって
導通状態にあるときは、制御部36には電流が流れず、
L信号が供給されることになる。ここで非導通部46又
は非導通部48と、格納用接点A又は展開用接点Bとが
対応すると、制御部36に電流が流れ、H信号が供給さ
れるようになっている。制御部36では、H信号の供給
によって展開位置又は格納位置を認識することができ
る。以下、格納位置を検出する信号をカム1、展開位置
を検出する信号をカム2という。
【0025】図4に示されるように、制御部36は、リ
レースイッチ50を介してモータ12に接続されてい
る。リレースイッチ50は、リレースイッチのコイル部
50Aを通電又は非通電して、スイッチ部50Bの接点
を切り換えて、モータ12の駆動又は駆動停止を制御し
ている。
【0026】また、制御部36には、スポイラスイッチ
38及び車速センサ40が接続されている。スポイラス
イッチ38は、スポイラ10の駆動を許可するスイッチ
であり、運転席のインストルメントパネルへ取り付けら
れている。車速センサ40は、前輪又は後輪の回転速度
に応じたパルス信号を制御部36に出力するようになっ
ている。
【0027】図6に示されるように、制御部36は、車
速演算部52、時間計測部54、判断部56及び指示部
58から構成されている。
【0028】車速演算部52は、車速センサ40及びス
ポイラスイッチ38に接続され、スポイラスイッチ38
のオン状態において車速センサ40から出力されたパル
ス信号に基づく車輪の回転速度から、回転速度に対応し
た車速を演算するようになっている。
【0029】時間計測部54は、車速演算部52に接続
されており、車速演算部52において検出される車速が
停止状態(0km/h)から走行状態に移行した時点を起点
として、予め設定された展開指示速度に到達するまでの
時間を計測するようになっている。
【0030】判断部56は、時間計測部54に接続され
ており、時間計測部54において計測された展開指示速
度に達するまでの時間と、予め設定されている判断基準
時間とを比較するようになっている。判断基準時間は、
主として車種に合わせて設定される。これは、停止状態
から展開指示速度に到達するまでの所要時間であり、通
常の状態において最も短時間で展開指示速度に到達する
までに要する時間として設定される。即ち、判断基準時
間よりも短い場合は、通常の状態では計測されない。こ
のため、計測された展開指示速度に達するまでの時間と
判断基準時間とを比較した結果、計測された時間が判断
基準時間よりも短い場合には、摩擦が小さく車輪が空転
してスリップ等を起こしている場合が多く、異常発生と
して判断するようになっている。一方、判断基準時間よ
りも計測された時間が長い場合には、正常として判断す
るようになっている。
【0031】指示部58は、判断部56に接続されてお
り、判断部56における判断に基づいて、スポイラパネ
ル20を展開位置又は格納位置に配置するように、又は
展開位置への移動をしないように、各々指示を与えるよ
うになっている。本実施の形態では、スポイラスイッチ
38のオン(駆動許可)状態下で判断部56において正
常と判断されたときには、車速演算部52において演算
された車速が、70km/h以上の場合にスポイラパネル2
0を展開し、50km/h以下の場合にスポイラパネル20
を格納するようになっている。一方、車両の発進時にお
いて、70km/h以上の車速が演算により検出された場合
であっても、判断部56により異常発生と判断されたと
きには、指示部58は、展開指示を与えないようになっ
ている。また、指示部にはモータ12の駆動と共に回転
する前述したカムプレート44のカム1及びカム2が接
続され、カム1及びカム2の信号が入力するようになっ
ている。
【0032】従って、発進時及び走行時に、制御部36
の車速演算部52において車速が演算されると共に時間
計測部54において展開位置への移動を指示する車速ま
での時間が計測されて、判断部56において、判断基準
時間と計測時間とが比較される。このとき計測時間が判
断基準時間よりも長い場合には、判断部56において正
常と判断されて、指示部58において、演算により得ら
れた車速に基づいてモータ12を駆動してスポイラパネ
ル20の移動を指示する。指示部58の指示に基づいて
モータ12が駆動し、スポイラパネル20が移動する
と、カム1及びカム2の信号が指示部58に入力され、
指示部58はこれらのカム信号に基づいて移動の停止を
指示する。指示部58からの指示でモータ12の駆動が
停止することによって、スポイラパネル20の移動及び
配置が行われるようになっている。
【0033】一方、発進時において計測時間が判断基準
時間よりも短い場合には、判断部56において異常発生
と判断されて、指示部58において、スポイラパネル2
0を展開位置へ移動しないようになっている。
【0034】以下に、図7を参照して本実施の形態の作
用を説明する。ステップ100において車速Sの値をリ
セット(0)して、車両に取り付けられたスポイラスイ
ッチ38をオンにして駆動許可状態にすると、ステップ
102において、前輪及び後輪の回転速度に基づいて、
車速パルス信号が制御部36に入力される。
【0035】車速のパルス信号が入力されると、ステッ
プ104において、パルス信号に基づいて車速Sが演算
され、ステップ106において演算された車速Sが0km
/hか否かが判断される。即ち、車速Sが0km/hの場合
は、駆動許可状態にある車両が停止している状態にあ
り、判断は肯定されてステップ108に移行する。
【0036】判断が肯定されてステップ108に移行す
ると、スポイラパネル20を展開位置へ移動開始する速
度として予め設定された70km/hの速度に達するまでの
到達時間tがリセット(0)されると共に、異常が発生
していることを示す異常発生フラグFがリセット(0)
され、ルーチンを終了する。
【0037】一方、ステップ106において、車速Sが
0km/hでない場合、即ち、車両が走行を開始した場合に
は、判断は否定されてステップ110に移行し、到達時
間tがインクリメントされて、到達時間の計測を開始す
る。
【0038】到達時間tがインクリメントされると、ス
テップ112において、車速Sが70km/hを越えたか否
かが判断される。
【0039】70km/hを越えた場合には、判断は肯定さ
れてステップ114に移行し、判断基準時間KTが到達
時間t以下であるか否かが判断される。判断基準時間K
Tは、停止状態からスポイラ10を展開する70km/hま
でに到達する際にかかる最短時間であり、車両の種類に
よって異なる。従って、判断基準時間KTは、予め例え
ば5秒に設定されている。判断基準時間KTを越えてい
るか否かは、最短時間よりも早く70km/hを車速パルス
信号によって検出されたか否かを示している。
【0040】到達時間tが判断基準時間KTを越えてい
ない場合には、判断は否定されて、ステップ116には
移行して、異常の発生を示す異常発生フラグFがセット
(1)される。到達時間tが判断基準時間KTを越えて
いない場合とは、判断基準時間KTよりも早く70km/h
の車速Sをパルス信号により検出したことを示してい
る。従って、車両が発進時に車輪の空転を起こし、異常
が発生していると判断されて、ステップ122に移行す
る。
【0041】一方、到達時間tが判断基準時間KTを越
えている場合には判断は肯定されてステップ118に移
行する。ステップ118では、異常発生フラグFがセッ
ト(1)されているか否かが判断される。
【0042】判断基準時間KTを越えていても、車輪の
空転状態が解除されていない場合には、異常発生フラグ
Fがセット(1)されているので、判断は肯定されてス
テップ122に移行する。即ち、スポイラパネル20は
展開しない。
【0043】一方、異常発生フラグFがセットされてい
ない場合には、判断は否定されてステップ120に移行
する。ステップ120では、正常状態になっていると判
断されているため、スポイラパネル20を展開するよう
に指示し、ステップ122に移行する。
【0044】ステップ122では、車速Sが格納指示速
度である50km/hを下回ったか否かが判断され、下回っ
た場合には、ステップ124においてスポイラパネル2
0を格納するように指示し、一連のルーチンを終了す
る。この際に既に格納位置にある場合には、指示が与え
られてもスポイラパネル20は更にカム信号の組み合わ
せによってこれを認識し、更に移動しないようになって
いる。
【0045】一方、50km/hを下回っていない場合には
判断は否定されてルーチンを終了する。
【0046】これにより、発進時に車輪がスリップして
空転した結果等により、展開指示速度である70km/hが
検出されても、判断基準時間KTに基づいて空転状態を
検出し判断するので、スポイラパネル20を展開するこ
とがない。また、発進時において正確に車速を判断し
て、スポイラパネル20を適切な位置に配置することが
できる。
【0047】なお、本実施の形態では、停止状態から展
開指示速度である70km/hに到達するまでの時間を判断
基準時間KTとして設定したが、これに限定されない。
例えば、70km/hまでの所定速度から70km/hに到達す
るまでの最短時間を基準にすることもできる。これによ
れば、各速度状態において車輪の空転を検出し、適正に
スポイラパネル20を駆動することができる。
【0048】[第2の実施の形態]次に図8を参照し
て、本発明の第2の実施の形態に係る制御部70を説明
する。
【0049】図8に示されるように、制御部70は、リ
レースイッチ50を介してモータ12に接続されてい
る。リレースイッチ50は、リレースイッチのコイル部
50Bを通電又は非通電して、スイッチ部50Aの接点
を切り換えて、モータ12の駆動又は駆動停止を制御し
ている。モータ12は駆動又は駆動停止によって、カム
スイッチ24(図4参照)と共に、スポイラパネル20
(図1参照)を展開位置及び格納位置へ配置するように
なっている。また、制御部70には、スポイラスイッチ
38及び車速センサ40が接続されている。スポイラス
イッチ38は、スポイラ60の駆動を許可するスイッチ
であり、運転席のインストルメントパネルへ取り付けら
れている。車速センサ40は、前輪又は後輪の回転速度
に応じたパルス信号を制御部70に出力するようになっ
ている。
【0050】図8に示されるように、制御部70は、車
速演算部72、加速度演算部74、判断部76及び指示
部78から構成されている。
【0051】車速演算部72は、車速センサ40及びス
ポイラスイッチ38に接続され、スポイラスイッチ38
のオン状態において車速センサ40から出力されたパル
ス信号に基づく回転速度から、回転速度に対応した車速
を演算するようになっている。
【0052】加速度演算部74は、車速演算部72に接
続されており、車速演算部72において検出された車速
の変化率から加速度aを演算するようになっている。従
って、この加速度aは車速センサ40から出力されたパ
ルス信号に基づく回転速度によって導き出されるもので
あり、パルス信号に基づく回転速度と車両の実際の車速
とが一致している場合に、ここで得られる加速度aが車
両の実際の走行加速度と一致する。
【0053】判断部76は、加速度演算部74に接続さ
れており、加速度演算部74において演算された加速度
aと、予め設定されている最大加速度amax とを比較す
るようになっている。最大加速度amax は、主として車
種に合わせて設定されるため、最大加速度amax よりも
大きい加速度aを検出することは、通常の状態において
は生じない。従って、最大加速度amax を越える加速度
aが検出された場合には、車輪にスリップ等が生じてい
ることが多く、異常発生と判断されるようになってい
る。一方、最大加速度amax を越えない加速度aが検出
される場合には、正常として判断されるようになってい
る。
【0054】指示部58は、判断部56に接続されてお
り、判断部56における判断に基づて、スポイラパネル
20を展開位置又は格納位置に配置するように、又は展
開位置への移動をしないように、各々指示を与えるよう
になっている。本実施の形態では、スポイラスイッチ3
8のオン(駆動許可)状態下で加速したときに、判断部
76において正常と判断されると、車速演算部72にお
いて演算された車速が、70km/h以上の場合にスポイラ
パネル20を展開し、50km/h以下の場合にスポイラパ
ネル20を格納するようになっている。一方、車両の加
速時に判断部76において異常発生と判断されると、7
0km/h以上の車速が演算により検出された場合であって
も指示部78は、展開の指示を与えないようになってい
る。また、指示部にはモータ12の駆動と共に回転する
前述したカムプレート44のカム1及びカム2が接続さ
れ、カム1及びカム2の信号が入力するようになってい
る。
【0055】従って、発進時及び走行中に、制御部70
の車速演算部72では車速、加速度演算部74では車速
に基づいて加速度aが各々演算され、判断部76におい
て、車速に基づく加速度aと最大加速度amax とが比較
される。このとき車速に基づく加速度aが最大加速度a
max よりも小さい場合には、判断部76において正常と
判断されて、指示部78において、演算により得られた
車速に基づいてモータ12を駆動してスポイラパネル2
0の移動を指示する。指示部78の指示に基づいてモー
タ12が駆動し、スポイラパネル20が移動すると、カ
ム1及びカム2の信号が指示部78に入力し、指示部7
8はこれらのカム信号に基づいて移動の停止を指示す
る。指示部78からの指示でモータ12の駆動が停止す
ることによって、スポイラパネル20の移動及び配置が
行われるようになっている。
【0056】一方、車速に基づく加速度aが最大加速度
max よりも大きい場合には、判断部76において異常
発生と判断されて、指示部78において、スポイラパネ
ル20を展開位置へ移動しないようになっている。
【0057】以下に、図9を参照して本実施の形態の作
用を説明する。ステップ200において、車速S及び加
速度aがリセット(0)されて、車両に取り付けられた
スポイラスイッチ38がオンになり駆動許可状態にする
と、ステップ202において、前輪及び後輪の回転速度
に基づいて、車速パルス信号が制御部36に入力する。
【0058】車速のパルス信号が入力すると、ステップ
204において、パルス信号に基づいて車速Sが演算さ
れ、ステップ206において得られた車速Sに基づいて
加速度aを演算する。
【0059】加速度aが演算されると、ステップ208
において、加速度aと最大加速度a max とを比較する。
最大加速度amax は、車種に基づいて予め設定されてい
る。最大加速度amax は、その車両において最も大きい
加速度であり、通常状態ではこれを越える加速度となら
ない。従って、加速度aが最大加速度amax を越えない
場合、判断は否定されてステップ212に移行する。
【0060】一方、加速度aが最大加速度amax を越え
る場合には、異常発生と判断されてステップ210にお
いて、異常発生フラグFがセット(1)されてステップ
212に移行する。
【0061】ステップ212では、車速Sがスポイラパ
ネル20を展開位置への移動を指示するように予め設定
された展開指示速度である70km/hを越えたか否かが判
断される。70km/hを越えた場合には、ステップ214
に移行し、異常発生フラグFがセットされているか否か
が判断される。
【0062】異常発生フラグFがセットされていない場
合には、正常と判断されているので、ステップ216に
おいてスポイラパネル20の展開を指示し、ステップ2
18に移行する。
【0063】一方、異常発生フラグFがセットされてい
る場合には、判断は肯定されて、スポイラパネル20の
移動を指示しない状態で、ステップ218に移行する。
【0064】ステップ218では、車速Sがスポイラパ
ネル20を格納位置へ移動するように予め設定された5
0km/hの格納指示速度を下回ったか否かが判断される。
50km/hを下回らない場合には判断は否定されて、ステ
ップ222に移行する。一方、50km/hを下回った場合
には判断は肯定されてステップ220に移行し、スポイ
ラパネル20を格納位置へ移動するように指示して、ス
テップ222に移行する。
【0065】ステップ222では、車速Sが0km/hであ
るか否かが判断される。即ち、車両が停車しているか否
かが判断されて、停車している場合には判断は肯定さ
れ、ステップ224に移行する。ステップ224では、
異常発生フラグFをリセット(0)して、一連のルーチ
ンを終了する。一方、停車していない場合には、判断は
否定されて一連のルーチンを終了する。
【0066】これにより、発進時又は走行中に加速した
際、車輪がスリップにより空転した結果等、最大加速度
max を越えて展開指示速度である70km/hが検出され
ても、異常発生と判断するので、スポイラパネル20を
展開することがない。また、発進時又は走行中において
正確に車速を判断して、スポイラパネル20を適切な位
置に配置することができる。
【0067】なお、本発明の実施の形態では、スポイラ
10の展開位置への移動開始の車速を70km/h及び格納
位置への移動開始の車速を50km/hとしたが、他の速度
を設定してもよい。
【0068】特に、2輪駆動車であれば車輪が空転しや
すく、また、オートマチック車であれば自動的にシフト
アップすることにより車輪が高速回転域まで回転しやす
いため、このような車両に本発明を適用すると、一層効
果的である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
両の速度に基づいて適正な位置にスポイラを配置するこ
とができる。
【0070】従って、車輪が空転してもスポイラが展開
しないので、障害物等でスポイラが破損したり、リンク
部が変形することを防止することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るスポイラの概略斜視
図である。
【図2】(A)は本発明の実施の形態に係るスポイラの
裏面図、(B)はスポイラのリンク機構の連結部分の拡
大分解図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るスポイラの駆動状態
を示すスポイラの側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るスポイラの駆動制御
装置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るカムプレートの概略
図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る制御部の構成図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態に係るスポイラ移動ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る制御部の構成図
である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係るスポイラ移動ル
ーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 スポイラ 12 モータ 20 スポイラパネル 36 制御部(禁止制御手段) 40 車速センサ(車速検出手段) 44 カムプレート 52 車速演算部 54 時間計測部 56 判断部 58 指示部 70 制御部(禁止制御手段) 72 車速演算部 74 加速度演算部(加速度演算手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 和清 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式会 社内 (72)発明者 山口 裕史 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 清瀬 啓輔 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪又は後輪の回転速度に基づいて車両
    の車速を検出する車速検出手段と、 検出された車速に基づいて、前記スポイラを格納位置又
    は展開位置の2位置へ選択的に移動させる移動制御手段
    と、 前記車速検出時に前輪又は後輪の空転を検出し、この空
    転による検出速度差に基づいて、スポイラの展開位置へ
    の移動を制限する展開移動制限手段と、 を有することを特徴とする可動スポイラの駆動制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記展開移動制限手段が、前記車両の停
    止状態を含むスポイラ展開速度以下の所定速度から、前
    記展開位置へ移動させる車速に到達するまでの時間を計
    測して、予め車両の能力に基づいて設定された判断基準
    時間より短い場合に、異常発生と判断して、前記移動制
    御手段による前記スポイラの展開を禁止する禁止制御手
    段であることを特徴とする請求項1記載の可動スポイラ
    の駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記車速検出手段により検出された車速
    に基づいて、みかけ上の加速度を演算する加速度演算手
    段を有し、前記展開移動制限手段が、前記みかけ上の加
    速度と、予め車両の能力に基づいて設定された最大加速
    度とを比較し、前記みかけ上の加速度が該最大加速度を
    越えた場合に、異常発生と判断して、前記移動制御手段
    による前記スポイラの移動を禁止する禁止制御手段であ
    ることを特徴とする請求項1記載の可動スポイラの駆動
    制御装置。
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