JPH0989106A - 内燃機関のピストン構造 - Google Patents

内燃機関のピストン構造

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JPH0989106A
JPH0989106A JP24263095A JP24263095A JPH0989106A JP H0989106 A JPH0989106 A JP H0989106A JP 24263095 A JP24263095 A JP 24263095A JP 24263095 A JP24263095 A JP 24263095A JP H0989106 A JPH0989106 A JP H0989106A
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JP
Japan
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piston
skirt portion
thrust
skirt
internal combustion
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JP24263095A
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English (en)
Inventor
Hideo Yoshimura
英雄 吉村
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Hitachi Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮上死点付近でのピストンの大きな傾きを
抑制して、スカート部によるピストンスラップやシリン
ダとのフリクションを低減させる。 【構成】 ピストン10の内周面に形成された一対のピ
ンボス部18,19のピストンピン孔18a,19aの
軸線20を、スカート部16の直径方向の中心線Xに対
してスラスト側にオフセット配置すると共に、スカート
部16のスラスト側スカート部位16aと反スラスト側
スカート部位16bの各内面に厚肉なリブ22,23を
ピストン軸方向に沿って設けた。また、前記リブ22,
23の上端側に位置する第3リング溝15の底壁に、ス
カート部16の周方向に沿ったスリット21,21を形
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用内燃機
関のピストン構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、例えば自動車用内燃機関
のピストンは、慣性力や膨張行程時における燃焼圧力に
よりスラスト力(サイドフォース)及びピストンピン廻
りのモーメントが作用するため、1サイクル中に首振り
状態に傾動してスラスト側及び反スラスト側のスカート
部がシリンダ内面に押し付けられる。
【0003】即ち、図6に示すように例えば膨張行程の
上死点近傍で、燃焼圧力などによりピストン1が、コン
ロッド2を介してピストンピン3を中心に図中時計方向
のモーメントが生じ、このため、ピストン1は上昇時の
略垂直姿勢から傾動して反スラスト側のスカート部6b
上端部又は冠部4外周縁がシリンダ5の反スラスト側内
面5aに接触する一方、スラスト側のスカート部6a下
端部がシリンダ5のスラスト側内面5bに接触する。こ
のとき、スラスト側のスカート部6aは1サイクル中に
最も大きいスラスト力を受け、したがって、該スラスト
側スカート部6aとシリンダ内面5bとの間に大きなス
ラップ音が発生し易くなる。
【0004】そこで、実開昭64−21239号公報に
記載されている考案のように、ピストンスカート部をそ
の反スラスト側の肉厚よりもスラスト側の肉厚を薄くし
て、該スラスト側スカート部の剛性を低下させることに
より、該スラスト側スカート部がシリンダのスラスト側
内面に接触した際に、スラスト側スカート部を容易に変
形させて接触面積の増加により面圧を低下させるように
なっている。この結果、ピストンスラップを小さくで
き、スカートの摩耗を低減させることが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報記載の従来例にあっては、ピストンのスラスト側スカ
ート部の肉厚を単に薄くして剛性を低下させるようにな
っている。このため、ピストンラップが発生する程度の
スラスト荷重の小さい運転条件下では、その抑制効果が
発揮されるものの、最高出力回転域での全負荷時や冷寒
時の良好な運転性確保のために点火時期を進角してある
場合などにあっては、過大なスラスト荷重が発生するの
で、前記スラスト側スカート部の低剛性化に起因して、
該スラスト側スカート部が大きく変形してピストンの傾
き角度が大きくなる。このため、スラスト側スカート部
とシリンダ内面との圧接力が増加してフリクションが大
きくなり、シリンダ内面間に焼き付きが発生したり、反
スラスト側のリングランド部がシリンダ内面に強く当た
って大きな打音が発生する惧れがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来の課
題に鑑みて案出されたもので、請求項1の発明は、冠部
の下部に円筒状のスカート部を有すると共に、該スカー
ト部の内面にピストンピンの両端部をピストンピン孔を
介して支持する一対のピンボス部を有する内燃機関のピ
ストン構造において、前記両ピストンピン孔の軸線をス
カート部の直径方向の中心線に対してスラスト側にオフ
セット配置すると共に、スカート部の少なくともスラス
ト側内面にピストン上下方向のスラスト軸線上に沿って
厚肉なリブを設け、かつ該リブの上端側に位置するオイ
ルリング溝の底壁にスカート部周方向に沿ったスリット
を形成したことを特徴としている。
【0007】請求項2の発明は、前記スカート部のリブ
両側縁から各ピンボス部までのスカート部の肉厚を、ピ
ストン軸方向に沿って等しく設定したことを特徴として
いる。
【0008】請求項3の発明は、前記スカート部のリブ
両側縁から各ピンボス部までの周方向の肉厚を漸次厚肉
になるように形成したことを特徴としている。
【0009】請求項4の発明は、前記スカート部のリブ
両側縁から各ピンボス部までのスカート部の肉厚を、ピ
ストン軸方向に沿って変化させるように形成したことを
特徴としている。
【0010】請求項5の発明は、前記スカート部のリブ
両側縁から各ピンボス部までのスカート部の肉厚を、ス
カート部の上部側から下部に沿って漸次厚肉となるよう
に形成したことを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1の発明によれば、ピストンの圧縮上死
点付近で、混合気の圧縮圧力及び燃焼圧力等によりピス
トンピン廻りのモーメントが作用し、ピストンが冠部が
反スラスト側、スカート部下部がスラスト側に傾動しよ
うとするが、スラスト側スカート部が厚肉なリブを有し
かつスリットによってオイルリング溝から独立した形に
なっているため、シリンダ内面に当たったスラスト側ス
カート部が内方へ撓むとともに周方向部位の板ばねのよ
うなばね反力によって、ピストンの大きな傾動を抑制す
る。即ち、ピストンに傾動力が作用し、スラスト側スカ
ート部の下端部がシリンダ内面に接触すると、該スラス
ト側スカート部位はスリットをかいしてスラスト荷重の
支持点となって内方へ僅かに撓み、同時にリブからピス
トンボス側へ周方向へ廻り込んだスカート部の周方向部
位にばね反力が発生して、前記スラスト側スカート部位
を外方へ変形復帰させようとする。このため、前記剛性
の高いスラスト側スカート部位でスラスト荷重を受けつ
つ該荷重支持点がスカート部の下端部から上方へ移動し
ピストンピンの中心付近に移動しようとする。したがっ
て、前記スカート部の周方向部位のばね反力と、荷重支
持点の移動とによってピストンの大きな傾きが抑制され
て、略垂直状態を維持させることが可能になる。
【0012】また、請求項4〜5の発明によれば、リブ
からピストンボスまでの周方向部位の肉厚をピストン軸
方向に沿って変化させることにより、前述の剛性の高い
部位におけるスラスト荷重支点を上下方向任意の位置に
変化させることが可能になる。したがって、特定の運転
条件に合わせたピストンの挙動の安定化が図れる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図1〜図3は本発明に係るピストン構造の第1実
施例を示している。
【0014】このピストン10は、図外のシリンダ内周
面に摺接するピストン本体がアルミ合金材で有蓋円筒状
に一体に形成され、上部に形成された略円板状の冠部1
1を有していると共に、該冠部11の下部に有するリン
グランド部12の外周に上から第1,第2,第3のピス
トンリング溝13,14,15が形成されている。ま
た、リングランド部12の下部には、薄肉筒状のスカー
ト部16が一体に形成されていると共に、該スカート部
16の略直径方向の内周面対向位置に図外のコンロッド
の小端部に連結されるピストンピン17両端部を支持す
るピンボス部18,19が内方へ突出形成されている。
【0015】この両ピンボス部18,19は、内部に形
成されたピストンピン孔18a,19aの軸心20がピ
ストン本体の軸方向の中心線Xによりもスラスト側に若
干オフセットした位置に設定されている。
【0016】また、最下段の前記第3ピストンリング溝
(オイルリング溝)15の底壁には、スリット21,2
1が形成されており、このスリット21,21は、両ピ
ンボス部18,19の両側部付近まで周方向に沿って形
成されている。
【0017】さらに、前記スカート部16は、ピストン
ピン孔18a,19aの軸心20と直交する対向内面位
置に厚肉なリブ22,23が一体に形成されている。こ
の両リブ22,23は、ピストン10の圧縮上死点から
膨張工程に移行する際に、該ピストン10が傾動変換時
にスカート部16がシリンダ内面から受けるサイドフォ
ースつまり前記スラスト側とリングランド部12付近が
シリンダ内面から受ける反スラスト側の両方に形成され
ている。また、この両リブ22,23は、長板状を呈
し、前記軸心20に直交する直径線Yを中心とした周方
向の巾Wが同一の所定長さに設定されていると共に、ス
カート部16の上下方向に沿って延設されて、上端部2
2a,23aが前記スリット21,21の直下部に位置
している。
【0018】また、該両リブ22,23の各両側縁から
両ピンボス部18,19の両側縁までのスカート部16
の周方向部位24,24、25,25は、両リブ22,
23から両ピンボス部18,19の各両側縁までの肉厚
が漸次厚肉に形成されていると共に、図3に示すように
上下方向の肉厚は均一に形成されている。
【0019】以下、本実施例の作用について説明する。
機関運転中にピストン10の圧縮上死点付近で混合気の
圧縮圧力及び燃焼圧力等によりピストンピン17廻りの
モーメントが作用するため、ピストン20がピストンピ
ン17を中心に傾動変換し、ピストン10の冠部11が
シリンダ内面の反スラスト側に、スカート部16の下端
部がスラスト側に傾動しようとする。しかし、軸心20
がスラスト側にオフセットしており、しかもスラスト側
スカート部位16aが厚肉なリブ22を有しかつ該スカ
ート部位16aがスリット21によって第3リング溝1
5から独立した形になっているため、シリンダ内面のス
ラスト側に当たったスカート部位16aは、板ばねのよ
うな特性となってピストン20の大きな傾動を抑制す
る。
【0020】即ち、スラスト側スカート部位16aは、
剛性が高くなっているため、この下端部16cがシリン
ダ内面に圧接すると、スリット21を介してピストン1
0の内側へ撓み変形すると同時に剛性の低い周方向部位
24,24でばね反力が発生する。このため、前記スラ
スト側スカート部位16aは、スラスト荷重を受けつつ
該荷重支持点がスカート部位16a下端部16cから上
方へ移動してピストンピン孔18a,19aの中心付近
まで移動しようとする。したがって、周方向部位24,
24のばね反力と、荷重支持点のピストンピン孔18
a,19a中心付近までの移動によってピストン10の
大きな傾きが抑制されて、シリンダ内で略垂直姿勢を維
持させることが可能になる。また、一旦傾いても垂直姿
勢側に滑らかに復帰し易くなる。
【0021】この結果、スラスト荷重が小さい運転条件
下でのピストンスラップの発生が十分に防止できること
は勿論のこと、最高出力回転域での全負荷時等の過大な
スラスト荷重が発生する場合においても、ピストン10
の大きな傾きが抑制されて、スラスト側スカート部位1
6aとシリンダ内面との摺動面積が小さくなり、したが
ってフリクションが大幅に低減する。この結果、機関の
燃費が向上すると共に、レスポンスを改善できる。ま
た、リングランド部12とシリンダ内面との大きな衝突
打音の発生を防止でき、音振性能が良好になる。
【0022】尚、スカート部16の反スラスト側スカー
ト部位16b及び周方向部位25,25もスラスト側と
同一の構成になっているため、ピストン10の逆傾動時
にも該ピストン10の過大な傾きが抑制される。したが
って、ピストンスラップ等の発生が防止される。
【0023】図4及び図5は本発明の第2,第3実施例
を示し、この各実施例では周方向部位24,24、2
5,25の上下方向の肉厚を変化させたもので、図4に
示す第2実施例では、周方向部位24,24,25,2
5の上部つまり第3ピストンリング溝15直下部に薄肉
部26,26を形成し、この薄肉部26,26から下方
へ行くにしたがって漸次厚肉に形成したものである。
【0024】図5に示す第3実施例では、スカート部1
6の周方向部位24,24の上下方向の略中央位置に薄
肉部27を形成し、この薄肉部27から上下方向へ行く
にしたがって漸次厚肉に形成した。
【0025】したがって、前記第2,第3実施例によれ
ば、前記のような圧縮上死点付近におけるピストン10
の傾動時のスラスト側スカート部位16aの荷重支持点
を制御することが可能になり、この結果、特定の運転条
件に合わせてピストン10の略垂直姿勢の安定化が図れ
る。このため、機関固有の特性、例えばピストンスラッ
プの大きな運転条件やフリクションが大きく燃費性能の
低くなる運転条件下でのピストン10の挙動の安定化が
図れ、所定運転条件下におけるピストンスラップやフリ
クションを改善することが可能になる。
【0026】尚、本発明は、前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えばリブ22,23の厚さや巾並
びに周方向部位24,24、25,25の軸方向の肉厚
変化を機関の仕様等に応じて任意に設定することが可能
である。
【0027】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、圧縮上死点付近でのピストンの傾動変換時にお
ける該ピストンの大きな傾きが十分に抑制できる。この
ため、スラスト荷重が小さい運転条件下でのピストンス
ラップの発生を防止できると共に、例えば最高出力回転
域での全負荷時等の過大なスラスト荷重が発生する場合
でもスラスト側スカート部とシリンダ内面との摺動面積
が減少し、これによってフリクションの低減化が図れ
る。この結果、機関の燃費の向上とレスポンスの改善が
図れる。また、リングランド部とシリンダ内面との大き
な衝突打音の発生が防止されて、音振性能の向上が図れ
る。
【0028】また、請求項3の発明によれば、各リブか
らピンボス部までのばね反力特性を効果的に発揮するこ
とが可能になるため、全ピストンの傾きをさらに抑制す
ることができる。
【0029】さらに、請求項4及び請求項5の発明によ
れば、スカート部が受けるスラスト荷重の荷重支持点を
制御できるため、特定の運転条件に合わせたピストンの
挙動の安定化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るピストンの底面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】本発明の第2実施例を示す図1のB−B線断面
図。
【図5】本発明ほ第3実施例を示す図1のB−B線断面
図。
【図6】本発明及び従来のピストンのシリンダ内での挙
動を示す断面図。
【符号の説明】
10…ピストン 11…冠部 12…リングランド部 15…第3ピストンリング溝(オイルリング溝) 16…スカート部 16a…スラスト側スカート部位 17…ピストンピン 18,19…ピンボス部 20…軸心 21…スリット 22…リブ 24,25…周方向部位

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冠部の下部に円筒状のスカート部を有す
    ると共に、該スカート部の内面にピストンピンの両端部
    をピストンピン孔を介して支持する一対のピンボス部を
    有する内燃機関のピストン構造において、 前記両ピストンピン孔の軸線をスカート部の直径方向の
    中心線に対してスラスト側にオフセット配置すると共
    に、スカート部の少なくともスラスト側内面にピストン
    上下方向のスラスト軸線上に沿って厚肉なリブを設け、
    かつ該リブの上端側に位置するオイルリング溝の底壁に
    スカート部周方向に沿ったスリットを形成したことを特
    徴とする内燃機関のピストン構造。
  2. 【請求項2】 前記スカート部のリブ両側縁から各ピン
    ボス部までのスカート部の肉厚を、ピストン軸方向に沿
    って等しく設定したことを特徴とする請求項1記載の内
    燃機関のピストン構造。
  3. 【請求項3】 前記スカート部のリブ両側縁から各ピン
    ボス部までの周方向の肉厚を漸次厚肉になるように形成
    したことを特徴とする請求項2記載の内燃機関のピスト
    ン構造。
  4. 【請求項4】 前記スカート部のリブ両側縁から各ピン
    ボス部までのスカート部の肉厚を、ピストン軸方向に沿
    って変化させるように形成したことを特徴とする請求項
    1記載の内燃機関のピストン構造。
  5. 【請求項5】 前記スカート部のリブ両側縁から各ピン
    ボス部までのスカート部の肉厚を、スカート部の上部側
    から下部に沿って漸次厚肉となるように形成したことを
    特徴とする請求項4記載の内燃機関のピストン構造。
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