JPH0994585A - 超純水の製造方法及び製造装置 - Google Patents

超純水の製造方法及び製造装置

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JPH0994585A
JPH0994585A JP8194729A JP19472996A JPH0994585A JP H0994585 A JPH0994585 A JP H0994585A JP 8194729 A JP8194729 A JP 8194729A JP 19472996 A JP19472996 A JP 19472996A JP H0994585 A JPH0994585 A JP H0994585A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学的手法により短期間の一時的,短期的な
原水に含まれる尿素を分解することができる超純水製造
方法を提供する。 【解決手段】 被処理水中の微粒子,イオン,有機物,
細菌,ガスを除去する多段階精製処理を行って超純水を
製造する方法において、被処理水pHが4〜8の条件下
で、臭化アルカリと次亜塩素酸塩を添加して該被処理水
中の尿素を分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に超純水と呼
ばれる高純度水の製造方法及び装置、詳しくは尿素除去
能を備えた超純水の製造方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】超純水(以下、一般に純水,超純水,超々
純水と呼称される高純度水を総称して「超純水」と称す
る)は、半導体工業、原子力工業、医薬・製薬製造業、
微生物工学,化学分析等の種々の分野で用水として利用
され、要求水質は分野毎に一律ではないが、市水,地下
水,工業用水等を原水としてこれに含まれる微粒子,イ
オン,有機物,細菌,ガス等(以下「不純物等」とい
う)を除去する多段階精製処理を行って製造されてい
る。そしてこのうち半導体,集積回路製造用水や医薬品
等の製造用水に代表される超純水では、含まれる有機物
の除去が特に重要なものの一つとされている。なお、有
機物に関する超純水の水質評価については、上記のよう
な多段階の精製処理が行われた超純水中の有機物は極く
微量であって化学種別に定量することは困難であること
から、一般的には有機物を構成する炭素を指標としたT
OC(全有機態炭素)の定量測定により行われている。
【0003】従来の超純水製造設備で一般に採用されて
いる有機物除去の精製処理プロセスとしては、イオン交
換装置なども一定程度の除去は可能であるものの、主な
プロセスとして、逆浸透膜や限外ろ過膜等による膜処
理、酸化剤を併用した紫外線による分解処理、酸化剤を
併用しない紫外線による分解処理などがある。
【0004】ところで、このような有機物除去のための
精製処理プロセスを有する従来の超純水製造設備にあっ
ても、製造された超純水のTOC濃度が経時的に変動す
ることや特殊な例ではTOCの濃度低減に限界があるこ
とが知られ、またこの問題は特開平6−86997号公
報にも記載されているように原水に含まれる分解し難い
有機物である尿素に原因していることが知られている。
すなわち、低分子量で化学的に安定な尿素((NH2
2 CO)は、膜処理では除去することが困難であるし、
紫外線を用いた分解除去法では、高圧水銀灯に比べてエ
ネルギーの大きい短波長(主に254nm)の紫外線を
照射できる大容量の低圧水銀灯が得難いために分解が容
易でなく、結果的に超純水中への漏洩を防ぐことが難し
いからである。なお尿素は原水に恒常的に含まれている
というよりも、一時的,短期的に含まれる場合が殆どで
ある。
【0005】しかし、より高度に精製された用水が要求
されるようになっている近時の上記種々の工業分野にあ
っては、従来から超純水中に極く微量しか含まれずまた
恒常的でなくて短い期間に一時的に含まれる場合が殆ど
であるとはいえ該当時にはTOC濃度のうちでかなりの
部分を占めることになる尿素の除去は、これを用水とし
て用いる工業設備の操業停止を防ぐなどのために必要性
が高くなっている。
【0006】従来、このような尿素除去の手段として
は、上記した特開平6−86997号により、前処理装
置、一次純水製造装置、二次純水製造装置を備える超純
水製造装置の該前処理装置に、尿素分解酵素であるウレ
アーゼを適宜の担体に担持させた酵素分解装置を設置す
るという提案がされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
酵素を用いる従来方式では、長期の連続的な操業期間に
渡って酵素の活性を維持することが容易でないし、また
殆どの超純水製造設備では、経時的に極短期間の一時
的,短期的な原水尿素濃度の上昇に対処すれば足りる
が、上記方式ではこのためにも酵素分解装置を常設しな
ければならないという設備的な不利益がある。更にま
た、酵素担持体の構造などにもよるがSSの目詰まりを
考えて一定期間毎に逆洗をしなければならないという運
転管理上の煩雑さを伴う難点がある。
【0008】本発明者は、以上のような上記の種々の工
業分野において、尿素を含め有機物濃度を一層低減した
高度に精製された用水が求められるようになっている近
時の状況に鑑み、また上記の生化学的手法を用いた従来
技術の問題点を解消できる新規な尿素除去法を提供すべ
く種々研究を重ねた。
【0009】そして、不純物等の除去のための多段階処
理装置を設けている超純水製造設備では、重要な除去対
象の一つであるイオン性物質を系外から添加することは
塩類負荷のむやみな増加を招く結果になるため従来考え
られていないが、微量に含まれる尿素の分解除去のため
に次亜ハロゲン酸イオンを所定条件を満足する管理下で
利用すれば尿素を分解除去した超清純な高純度用水を製
造するのに適した構成をとり得ることを本発明者は見出
し、しかもこの方法によれば、上述した酵素を用いる従
来法の難点を解決できることを見出して本発明をなすに
至った。
【0010】かかる観点からなされた本発明の目的の一
つは、尿素を含め、有機物濃度を一層低減した高度に精
製された超純水を製造することができる方法及び装置を
提供するところにある。
【0011】また本発明の他の目的は、生化学的手法を
用いた従来技術に代わり、化学的手法により短期間の一
時的,短期的な原水尿素濃度の上昇に容易に対処でき、
また化学薬品添加手段等の構成も操作も簡易な付帯設備
の設置のみで尿素除去能を備えることができる超純水製
造方法及び装置を提供するところにある。
【0012】更にまた本発明の他の目的は、従来技術に
おける酵素担持体やこれに対する通水装置などが不要
で、しかも目詰まりに対する逆洗処理なども不要であ
り、設備の運転や管理が容易な、尿素除去能を備えた超
純水製造方法及び装置を提供するところにある。
【0013】また本発明の別の目的は、原水の尿素濃度
が上昇した場合に迅速に尿素除去処理を実施することが
でき、したがって多段階の精製処理をして製造した超純
水中に万一にも尿素が漏洩することを確実に防止でき、
超純水を用水として使用する工業設備の操業停止を防ぐ
ことができる超純水製造システムを構築するのに有効な
監視システム、及びこの監視システムを利用した設備運
転方法を提供するところにある。このような原水尿素濃
度の上昇の監視は上記の尿素分解酵素を通水路中に常設
した従来方式では必要ないが、本発明のように一時的に
化学薬品を添加して尿素分解処理を実施する方法では極
めて重要であり、従来有効な尿素モニターが知られてい
ない現状において本発明の監視システム提供の意義は極
めて大きい。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】上記した種々の
目的は、上記特許請求の範囲の各請求項に記載した発明
により達成される。
【0015】本願により提供する発明の特徴の一つは、
被処理水中の微粒子,イオン,有機物,細菌,ガスを除
去するための多段階精製処理を行って超純水を製造する
方法において、被処理水pH4〜8の条件下で、次亜臭
素酸塩を添加して、該被処理水中の尿素を分解すること
を特徴とする超純水の製造方法にある。
【0016】被処理水pH4〜8という条件下で上記の
処理を行うのは、超純水という特別な高純度水中に含ま
れる微量な尿素を除去するためには必須の条件である。
すなわち、pH4未満では、上記した剤の添加に起因し
て次亜臭素酸イオンがガス化する弊害があるため工業的
な実施に供し難く、他方pH8を越えると次亜臭素酸イ
オンの酸化力が低下し反応が停滞するため実施に供し難
いからである。これらの理由から、より好ましくは上記
被処理水pHは5.5〜7.5、最適にはpH6.0〜
6.5とされることがよい。このpH条件を満足するた
めに原水に対し系外からpH調整物質を添加する操作を
行ってもよい。ただし、超純水製造のための設備中での
反応であることからすればイオン除去装置の塩類負荷を
必要以上に増加させないように、一般の超純水処理中に
おいて当該pH条件となる位置で上述の尿素分解処理を
行うようにすることが、塩類負荷を増大させないのでよ
り好ましい。
【0017】尿素分解のために添加される上記次亜臭素
酸塩としては、限定されるものではないが代表的には次
亜臭素酸ナトリウムが用いられる。被処理水に添加する
この次亜臭素酸塩の添加量は、該被処理水中の尿素に対
しモル比3〜90、好ましくはモル比3〜15とされる
のがよい。被処理水に次亜臭素酸塩を添加することで尿
素と次亜臭素酸イオンを反応させる場合の反応は次式に
より示される。
【0018】 (NH22 CO+3BrO- →N2 +CO2 +2H2 O+3Br・・(1) この反応式(1) からわかるように、被処理水中に含まれ
る尿素を分解するのに必要な次亜臭素酸塩の理論値はモ
ル比3であるが、実際の工業的な実施においては予想さ
れる含有尿素を出来るだけ迅速な分解処理を行わせるた
めにモル比3以上とすることが好ましい。すなわち、尿
素に対する次亜臭素酸イオンのモル比を大きくすれば上
記式(1) の反応機会が大きくなって処理時間が短縮する
からである。しかし、予想される尿素量に対し次亜臭素
酸塩の添加量がモル比15を越えるようになるとその処
理速度の増加傾向は小さくなり、超純水製造というプロ
セスにおいてはむやみに塩類負荷を大きくすることはイ
オン交換装置等の負担を増す結果となるから、最大でも
モル比90を越えることは好ましくない。これらのこと
から次亜臭素酸塩の添加量は上記範囲とされる。
【0019】本発明はまた、上記の次亜臭素酸塩に代え
て、pH4〜8の条件下で次亜塩素酸塩と臭化アルカリ
を用いることができる。この場合の臭化アルカリとして
は、臭化カリウム,臭化ナトリウムが代表的に用いら
れ、また次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸ナトリウム
が代表的に用いられる。被処理水に添加する次亜塩素酸
塩の添加量は、該被処理水中の尿素に対しモル比10〜
2000、好ましくは30〜600である。モル比10
未満では尿素を分解する速度が遅いという問題があり、
反対にモル比600を越えると分解時間は十分短くなる
が、塩類負荷が大きくなる傾向を招くから、最大でもモ
ル比2000を越えることは好ましくない。臭化アルカ
リの理論添加量は下記式で示す通り被処理水中の尿素に
対しモル比3である。すなわち、超純水を製造する被処
理水に次亜塩素酸塩として、次亜塩素酸ソーダ、及び臭
化アルカリとして臭化ナトリウムを反応させた場合の反
応は次のように示され、 Br- +ClO → BrO- +Cl- ・・(2) (NH22 CO+3BrO- →N2 +CO2 +2H2 O+3Br- ・・(3) この反応式(2),(3) による物質収支は下記式(4) とな
る。
【0020】 (NH22 CO+3NaBr+3NaClO → N2 +CO2 +2H2 O+6Na+ +3Br- +3Cl- ・・(4) 上記式(3) からわかるように、臭化物イオンは尿素と次
亜臭素酸の反応により還元副生されてこれが次亜塩素酸
と更に反応することになるため、臭化物イオンが繰り返
し反応に有効に利用できるフローである場合には、実際
に添加すべき臭化ナトリウムの量は上記式(4) で示され
るモル比3であることを要しない場合もある。なお、被
処理水中の尿素濃度が100〜500ppbというよう
に低濃度の場合は、希薄なため上記反応が理論的に進ま
ないため、臭化アルカリの添加量を多くすること、例え
ば被処理水中の尿素に対してモル比30〜60とするの
が好ましい場合が多い。
【0021】本願は上記の方法に代えて、請求項8記載
のように、被処理水中の不純物等を除去する多段階精製
処理を行って超純水を製造する方法において、被処理水
pHが4〜10、好ましくはpH6〜8の条件下で、臭
化アルカリとオゾンを添加して該被処理水中の尿素を分
解し超純水を製造することもできる。
【0022】上記において被処理水pH4未満では上記
次亜臭素酸イオンがガス化する弊害がある。反対にpH
10を越えてもオゾンは高い酸化力を示すが、被処理水
pHが10を越えるように調整することはむしろ塩類負
荷を増す結果となるので好ましくないので上記範囲とさ
れる。上記pH条件を満足するために原水に対し系外か
らpH調整物質を添加する操作をおこなってもよいが、
設備中に設けられるイオン除去装置の塩類負荷を必要以
上に増加させないように従来通常の超純水処理に伴って
当該pH条件となる位置において上述の尿素分解処理を
行うことが好ましい。
【0023】臭化アルカリとオゾンを尿素分解剤として
用いる方法は、上記の次亜臭素酸塩、あるいは臭化アル
カリ及び次亜塩素酸塩を用いる方法に比べて、被処理水
中の塩類負荷を増大させることがない点、及び反応に寄
与せずに気相に放出された排ガスオゾンを回収して循環
再利用できる点で有利であるため、超純水に含まれる尿
素の分解方法としてより好ましく採用される。この方法
では、臭化アルカリは上記の場合と同様に臭化カリウム
又は臭化ナトリウムを用いることができる。なお上述の
場合と同様に臭化アルカリの添加量は臭化物イオンが繰
り返し反応に有効に利用できるフローである場合には、
実際に添加すべき臭化ナトリウムの量はモル比3よりも
少なくてよいが、被処理水中の尿素濃度が100〜50
0ppbというように低濃度の場合は希薄なために上記
反応が理論的に進まない場合があるから、例えば被処理
水中の尿素に対してモル比30〜60のように臭化アル
カリの添加量を多くするのが好ましい場合が多い。
【0024】オゾンの添加量は、被処理水中の尿素に対
しモル比3〜10、好ましくは3〜6とすることがよ
い。モル比3未満では臭化物イオンの次亜臭素酸イオン
への酸化が十分に進行せず、反対にモル比が10を越え
ると、過剰のオゾンにより尿素分解反応に寄与しない臭
素酸イオンを副生するので好ましくなく、よって上記の
範囲とされる。
【0025】本願はまた、上記したいずれかの方法を実
施するための超純水製造装置を提供するものであり、そ
の装置の特徴の一つは、被処理水中の微粒子,イオン,
有機物,細菌,ガスを除去するための各処理手段を多段
階に備えた超純水製造装置のいずれかの位置に尿素分解
処理手段を設け、この尿素分解処理手段を、被処理水中
の尿素を分解する尿素分解剤の添加手段と、該添加手段
の添加位置に続き該被処理水中の全尿素分解に十分な通
水時間を保持できるように設定した槽形式,配管形式の
反応用通水路と、この反応用通水路の後段に設けたイオ
ン除去手段とより構成したところにある。イオン除去手
段は、通常の超純水製造装置に設置されているイオン交
換装置などを兼用,共用してもよいし、これとは別に独
立して設けてもよい。
【0026】上記した尿素分解処理手段を構成するうち
の尿素分解剤の添加手段としては、以下の(1)〜
(3)に列挙したいずれかの分解剤を添加する手段とし
て設けられる。
【0027】(1)次亜臭素酸塩、 (2)臭化アルカリと次亜塩素酸ナトリウム、 (3)臭化アルカリとオゾン、 なお該(2),(3)の場合において2種の剤の添加位
置は同じであってもよいし、異なっていてもよく、更に
添加前に混合するようにしてもよく、また上記いずれの
場合も添加方式が限定されるものではない。
【0028】上記構成を有する本発明の超純水製造装置
は、限定されるものではないが、一般の前処理装置、一
次純水製造装置、2次純水製造装置の組合せで構成され
る従来一般的なものと同様の構成を採用することができ
る。例えば、被処理水中の不純物等を除去して超純水を
製造するために多段階に設けられる各々の処理手段とし
ては、懸濁物質や微粒子除去のためにはいわゆる前処理
設備として設けられる凝集沈澱・ろ過装置、マイクロフ
ロックろ過器などが挙げられ、同様に、イオン除去のた
めにはイオン交換装置,逆浸透膜装置、有機物除去のた
めには逆浸透膜装置,精密フィルター,限外ろ過膜装
置,脱炭酸塔,紫外線酸化装置、細菌等の微生物の除去
のためには逆浸透膜装置,紫外線殺菌装置、ガスの除去
のためには真空脱気塔,脱炭酸塔、膜脱気装置などをそ
れぞれ代表的に例示することができ、原水中に含まれる
不純物等の種類や量、及び製造すべき超純水の水質要求
に応じてこれらのうちから適宜の手段を採択して上記の
超純水製造装置が形成される。
【0029】上記した超純水製造装置の特徴は、上述の
ように、多段階の上記各処理手段を有している装置にお
いて、第一に、被処理水中に含まれる尿素の分解処理の
ための尿素分解剤の添加手段を設けたこと、第二に、こ
の尿素分解剤の添加位置の下流に被処理水中の全尿素を
分解するのに十分な通水時間を確保するための反応用通
水路、及びこの反応用通水路で尿素を分解させた後に残
っている臭素イオンやナトリウムイオン、更には尿素分
解により生成するCO2 等を除去するためのイオン交換
装置,逆浸透膜などのイオン除去手段を設けたことにあ
り、このうちの上記通水路は、被処理水を滞留保持する
槽あるいは配管(通水管)等として設けることができ
る。また尿素分解のために特別に設けることももちろん
できるが、従来からある槽,配管等の装置の一部を上記
作用をはたす反応用通水路として利用することも好まし
い。具体的には、上記の二次純水製造装置よりも上流の
いずれかの位置に尿素分解処理手段を設けることが好ま
しい場合が多く、特に前処理装置に設けられる被処理水
の滞留槽,pH調整槽などを上記の反応用通水路として
利用すれば、通常この滞留槽において1〜3時間程度は
被処理水が保持されるので、別途特別な槽,配管を設け
る必要がなく特に好ましい。
【0030】尿素分解剤を添加するようにした本発明装
置においては、上記反応用通水路と、尿素を分解させた
後に残っているイオンを除去するためのイオン交換樹脂
や逆浸透膜などとの間に、次亜ハロゲン酸イオンやオゾ
ン等の酸化性の尿素分解剤を分解,除去するための活性
炭槽を設ける構成が好ましく採用され、これにより、イ
オン交換樹脂や逆浸透膜の酸化劣化が防止される。
【0031】また本発明の超純水製造装置においては、
この尿素分解処理手段の上流位置、すなわち原水の取水
口から尿素分解処理手段に至る通水路の途中に、被処理
水中の尿素濃度を連続的に検出する尿素監視装置を設け
る構成が好ましく採用される。
【0032】この尿素分解手段から尿素監視装置に至る
通水路長は、尿素監視装置において尿素濃度が検出され
るのに要する時間よりも、被処理水がこの通水路を通過
するための所要時間よりも十分長くなるように設定する
ことが特に好ましい。このように構成することで、常時
は尿素分解手段を停止させておき、超純水製造に用いら
れる被処理水中の尿素濃度が一時的に高くなったことが
尿素監視装置により検出されたときに尿素分解手段を稼
働させれば、被処理水中の尿素濃度の変動にかかわら
ず、連続的に製造される超純水の水質をTOC濃度が低
い高純度な状態に維持できる。
【0033】また上記の尿素監視装置を設けた超純水製
造装置においては、尿素監視装置による尿素濃度上昇を
検出して信号を出力する手段と、該信号を受けて上記尿
素分解処理手段の動作を開始させる駆動制御手段とを設
けて、装置の自動化した運転管理を行うことができる。
【0034】上記超純水製造装置に用いられる尿素監視
装置としては、通水路から分岐して被処理水を連続的に
取水する分岐管と、該被処理水に含まれるイオンを除去
するイオン除去手段と、イオン除去後の被処理水に含ま
れる全有機態炭素(TOC)を測定するTOC測定手段
とを備えたものを例示することができ、この尿素監視装
置によれば、実質的に尿素以外の有機物は除去されてい
るため尿素のみを検出することができ、しかも尿素を含
む原水が取水された場合にこれを10分程度の時間遅れ
で検出できる。
【0035】以上の本発明の超純水の製造方法及び装置
によれば、超純水の製造に用いられる被処理水の含有尿
素濃度が10mg/リットル以下という希薄濃度の領域
において、分解剤の濃度や処理pHの条件等にもよる
が、超純水製造という被処理水の塩類負荷を大きくする
ことは好ましくないという特別な条件の下でも、反応時
間3時間以内で尿素90%以上の分解という優れた作用
が得られる。
【0036】
【実施例】
実施例1 図1は本発明を適用した超純水製造装置の実施例1の構
成概要を示したフロー図であり、この図において1は前
処理装置、2は一次純水処理装置を示し、この一次純水
処理装置で製造された一次純水は二次純水処理装置であ
るサブシステム3へ送水されるようになっている。
【0037】そして本例は、この前処理装置1に尿素分
解処理装置を組み込んだ構成としたところにその特徴が
ある。
【0038】前処理装置1の構成を説明すると、原水
(被処理水)はまずpH調整槽101に導入されて、塩
酸貯槽102,苛性ソーダ貯槽103からの薬注により
pH調整される。pH調整がされた被処理水は凝集ろ過
器105に送水される送水管106の途中で凝集剤貯槽
104から例えば硫酸アルミニウム,ポリ塩化アルミニ
ウム(PAC)等の凝集剤が注入されると共に、本例で
は必要時に尿素分解剤の一剤である臭化ソーダが臭化ソ
ーダ溶液貯槽130から注入ポンプ131により注入添
加されるようになっている。なおこの臭化ソーダの注入
添加制御については後述する。
【0039】上記の凝集剤の注入により、被処理水中の
懸濁微粒子等が凝集フロックとなって上記凝集ろ過器1
05で固液分離され、分離された被処理水は、凝集ろ過
器105から反応槽107に送水され、この送水管10
8の途中において尿素分解剤の他剤である次亜塩素酸ソ
ーダが次亜塩素酸ソーダ溶液貯槽140から注入ポンプ
141により必要時に注入添加されるようになってい
る。なお、本例の装置においては上述の如く尿素分解剤
の一剤である臭化ソーダを凝集ろ過器105の上流側で
添加し、尿素分解剤の他剤である次亜塩素酸ソーダを凝
集ろ過器105の下流側で添加するように構成したが、
両分解剤の添加位置,添加順序はこれに限定されるもの
ではなく、例えば両分解剤を凝集ろ過器105の下流側
にてほぼ同時に添加する構成としてもよい。この反応槽
107は、尿素分解のための反応用通水路を槽形式で構
成するものであり、被処理水中に含まれる尿素の分解に
必要な所定の滞留時間を確保できる容量に設けられる。
尿素分解処理を行った被処理水は次いで活性炭塔109
に通されて残余の次亜塩素酸ソーダを分解,除去し、前
処理を終了する。
【0040】以上の前処理装置1で処理された被処理水
は次いで一次純水製造装置2に送られ、本例ではまずイ
オン交換樹脂を充填した例えば2床3塔型のイオン交換
装置201、逆浸透膜装置202においてイオン除去,
有機物除去が行われた後、一次純水タンク203に貯水
され、サブシステム3へ送水される。なお本例では、説
明を簡便にするため一次純水製造装置2を上記のイオン
交換装置201と逆浸透膜装置202の二つだけを図示
して説明したが、これは他に、脱ガス処理のための脱炭
酸塔や真空脱気塔等、あるいは殺菌等のための紫外線照
射装置等を設置してもよいことは言うまでもない。サブ
システムは図示していないが、既知の処理装置を用いて
より高純度な超純水を製造するための処理が行われる。
【0041】以上の構成を有する本例の超純水製造装置
において、原水に尿素が含まれている場合の処理につき
説明する。
【0042】本例においては、pH調整槽101に流入
される原水の一部を分岐して尿素監視装置120に常時
流すための分岐配管122が設けられており、この分岐
配管122から取水された原水を、尿素監視装置120
によって連続的にその尿素濃度を測定監視するようにな
っている。本例における尿素監視装置120は、図2に
示したように、原水(被処理水)中のイオン及び尿素を
除く有機物を除去する混床式イオン交換樹脂塔型のイオ
ン除去装置(イオン除去装置では尿素を殆ど除去できな
い)1201に該原水を通した後、既存の炭素を指標と
するTOC測定装置1202に通す形式の装置を用いて
構成される。この構成により、紫外線照射装置(高圧
型)の前後に設置した電気伝導率計の測定値が、尿素の
分解により生成するCO2 あるいはNO3 の高い電気伝
導率によって大きく変化することで原水に尿素が含まれ
ていることが検出される。
【0043】尿素監視装置120で測定された測定情報
は、マイクロコンピュータ(MPU)等から構成されて
いる制御装置121に送られ、原水中に尿素が検出され
た場合には、上記注入ポンプ131を駆動して臭化ソー
ダを送水管106に注入添加し、また同様に注入ポンプ
141を駆動して次亜塩素酸ソーダを送水管108に注
入添加するための指令信号が出力される。
【0044】そして、これら臭化ソーダ及び次亜塩素酸
ソーダの注入添加により、反応槽107において上述し
た式(2),(3) の反応による被処理水中の尿素分解が行わ
れる。この反応槽107は、注入添加するこれらの剤の
濃度にもよるが尿素分解に要するのに十分な時間(例え
ば1〜3時間)、被処理水を滞留できるようにその槽容
積が設計される。
【0045】試験例1 被処理水として下記のような合成水を用い、これを容量
5リットルのビーカーに入れ、攪拌下に以下の条件で尿
素分解を行った場合の被処理水中の尿素濃度の変化を測
定する試験を行い、その結果を図5に示した。なお尿素
濃度は、被処理水のTOCを測定してその値から換算し
て求めた。
【0046】被処理水:電気伝導率1.0μS/cm、
TOC濃度0.02mg/リットルの純水に試薬の尿素
を濃度5mg/リットルとなるように添加すると共に、
緩衝溶液(中性リン酸塩水溶液)を添加してpH7.0
に調整した。
【0047】臭化ソーダ注入 注入量:被処理水に対し65mg/リットルとなる量を
注入添加した。
【0048】次亜塩素酸ソーダ 注入量:被処理水に対し78mg/リットルとなる量を
注入添加した。
【0049】試験例2 試験例1の臭化ソーダの注入添加を行わず、次亜塩素酸
ソーダに代えて次亜臭素酸ソーダを60mg/リットル
注入添加した他は、試験例1と同一の条件で尿素分解の
試験を行いその結果を図5に示した。
【0050】試験例3 試験例1の臭化ソーダの注入添加を行わず、また次亜塩
素酸ソーダに代えて次亜臭素酸ソーダを125mg/リ
ットル注入添加した他は、試験例1と同一の条件で尿素
分解の試験を行いその結果を図6に示した。
【0051】試験例4(比較試験例) 試験例1の臭化ソーダの注入添加を行わず、次亜塩素酸
ソーダの注入添加量を150mg/リットルとした他
は、試験例1と同一の条件で尿素分解の試験を行いその
結果を図6に試験例3と併せて示した。
【0052】これらの試験例1,2,3,4の結果を示
す図5、図6から分かるように、試験例1では、次亜塩
素酸ソーダの注入添加によって時間と共に徐々に尿素濃
度が低下し、120分経過した時点で尿素濃度は0.0
05mg/リットルになって安定した。またこの試験例
2の次亜臭素酸ソーダ60mg/リットルを注入添加し
た場合にも、この試験例1と同等の尿素分解が行われ
た。
【0053】また次亜臭素酸ソーダの注入添加量を試験
例に比べて約2倍に増やした試験例3では、次亜臭素酸
ソーダの注入添加によって速やかに尿素濃度が低下し、
60分経過した時点で尿素濃度は0.005mg/リッ
トルになって安定した。
【0054】他方、次亜塩素酸ソーダのみを添加した試
験例4では、被処理水中の尿素濃度は殆ど低下しなかっ
た。
【0055】試験例5 次亜臭素酸ソーダの濃度と尿素分解の速度の関係を調べ
るために、上記試験例2においての被処理水中への次亜
臭素酸ソーダの注入添加量を30,60,125,15
0,200mg/リットルのそれぞれに代えた以外は試
験例2と同一の条件で尿素分解の試験を行い、その結果
を図7に示した。
【0056】この結果から、次亜臭素酸ソーダの添加量
を理論量(モル比3)の30mg/リットルから増加さ
せるに従って尿素の分解速度が速くなることが分かる。
すなわちモル比3の添加量では、被処理水中の尿素の9
0%を分解する(図7において尿素濃度が0.5mg/
リットルに達するまで)のに3時間を要するが、添加量
を増加させるに従って分解速度は速くなり、モル比15
の添加量では約10分で90%分解に達している。ま
た、モル比をこれ以上増加させても分解速度はあまり速
くなっていない。従って次亜臭素酸ソーダの添加量は、
被処理水中の尿素に対しモル比3〜15が望ましい。
【0057】試験例6 臭化ソーダと次亜塩素酸ソーダを用いる試験例1の方法
において、臭化ソーダの濃度と尿素分解の速度の関係を
調べるために、上記試験例1においての被処理水中への
臭化ソーダの注入添加量を8.3,25,50mg/リ
ットルのそれぞれに代えた以外は試験例1と同一の条件
で尿素分解の試験を行い、その結果を図8に示した。な
お次亜塩素酸ソーダの注入添加濃度は78mg/リット
ルの一定とした。
【0058】この結果から、臭化ソーダの濃度が低くて
も尿素分解に大きな影響がないことが分かる。
【0059】試験例7 臭化ソーダと次亜塩素酸ソーダを用いる試験例1の方法
において、次亜塩素酸ソーダの濃度と尿素分解の速度の
関係を調べるために、上記試験例1においての被処理水
中への次亜塩素酸ソーダの注入添加量を18.6,3
7.3,62.1,93.1,186.3mg/リット
ルのそれぞれに代えた以外は試験例1と同一の条件で尿
素分解の試験を行い、その結果を図9に示した。なお臭
化ソーダの注入添加濃度は25mg/リットルの一定と
した。
【0060】この結果から、反応時間が3時間以内で尿
素除去率90%以上を達成するためには、次亜塩素酸ソ
ーダの添加量を被処理水中の尿素に対してモル比10以
上とすることが必要であることが分かる。
【0061】試験例8 試験例1の臭化ソーダと次亜塩素酸ソーダを用いる方法
におけるpHと尿素分解の速度との関係を調べるため
に、臭化ソーダ25mg/リットル、次亜塩素酸ソーダ
62mg/リットルの一定とし、被処理水のpHを4,
6,7,8,9のそれぞれに代えた以外は試験例1と同
一の条件で尿素分解の試験を行い、その結果を図10に
示した。
【0062】この結果から、臭化ソーダと次亜塩素酸ソ
ーダを用いる場合の尿素の分解反応はアルカリ側よりも
むしろ酸性側の方が速く、その至適pHは、反応時間3
時間以内で90%以上の尿素文化理率が得られることか
ら、pH8以下が好ましいことが分かる。ただし、反応
pHが4未満では、上記した剤の添加に起因して次亜臭
素酸イオンがガス化する弊害があるため好ましくないこ
とは上述した通りである。
【0063】実施例2 図3に示した本実施例は、臭化アルカリとしての臭化ソ
ーダとオゾンを注入添加することによって被処理水中の
尿素を分解する方式の尿素分解手段を一次純水製造装置
内に設けた超純水製造装置の例を示したものである。
【0064】本例における前処理装置1は、pH調整槽
101、このpH貯槽内に塩酸を注入するための塩酸貯
槽102、あるいは苛性ソーダを注入するための苛性ソ
ーダ貯槽103、途中で凝集剤貯槽104から凝集剤を
注入して凝集ろ過器105に被処理水を送る送水管10
6、凝集フロックを固液分離する該凝集ろ過器105、
活性炭塔109を備えてなっており、かかる構成は従来
の超純水製造装置における前処理装置として既知のもの
である。
【0065】そして、本例の前処理装置1には、原水の
一部を取水するための分岐配管122を介し取水するこ
とで、原水中に尿素が含まれているか否かを連続的に測
定する尿素監視装置120、この尿素監視装置120か
らの信号により後述する臭化ソーダ及びオゾンの注入添
加を制御する制御装置121が付設されている。
【0066】なお以上の構成は、前処理装置1内で尿素
分解処理のための尿素分解剤の注入添加手段が設けられ
ていないこと、及び尿素分解のための反応槽107が設
けられていないことを除けば上記実施例1の構成と同じ
である。
【0067】また本例の一次純水製造装置2は、前処理
装置1から送水された被処理水中のイオンを除去するイ
オン交換装置207と、このイオン交換装置207から
送水管209を介して被処理水が送られる反応槽(槽形
式の反応用通水路)208と、送水管209の途中で臭
化ソーダ溶液貯槽130から臭化ソーダを注入添加する
ための注入ポンプ131と、オゾン発生器150から上
記反応槽208にオゾンを注入添加する制御弁151
と、尿素分解後の被処理水に含まれている残留オゾンを
分解するための活性炭槽等の排オゾン分解装置210
と、被処理水中のイオンを除去するイオン除去装置21
1とからなっている。
【0068】そして、上記制御装置121は、尿素監視
装置120において原水に尿素が含まれていることを検
出した場合に、上記臭化ソーダの注入ポンプ131、及
びオゾン発生器150、オゾン注入添加用の制御弁15
1を駆動させて、これらの尿素分解剤を注入するように
構成されている。
【0069】なお本例における反応槽208で、被処理
水の滞留時間は180分とした。
【0070】実施例3 図4に示される本例は、上記実施例2の反応槽208に
高圧紫外線照射ランプ(主波長365nmの紫外線を照
射する紫外線照射ランプ)212を設けたことを特徴と
し、他は実施例2と全く同一の構成である。
【0071】このような構成をなす本例の超純水製造装
置にあっては、酸化剤としてオゾンを使用するため、次
亜塩素酸ソーダを使用する場合に比べて後段の機器に対
するイオン負荷が軽減され、また余剰のオゾンと紫外線
との協働によって尿素以外の有機物も同時に分解される
という作用が得られるので好ましい。
【0072】試験例9 試験例1と同じ合成水を用いて以下の条件で尿素分解の
処理を行った場合の被処理水中の尿素濃度の変化を測定
する試験を行い、その結果を図11に示した。また比較
参考のために、上記試験例2の次亜臭素酸ソーダ60m
g/リットルを注入添加した場合の結果を再掲した。
【0073】臭化ソーダ注入 注入量:被処理水に対し25mg/リットルとなる量を
注入添加した。
【0074】オゾン 注入量:被処理水に対し75mg/リットルとなる量を
注入添加した。
【0075】この図11の結果から、臭化アルカリとオ
ゾンを被処理水に注入することによって被処理水に含ま
れる尿素の分解は効率よく行われることが分かり、しか
も図4の構成からも理解できるように余剰オゾンの除去
は簡便に行うことができると共に、超純水製造装置のイ
オン除去手段に対する塩類負荷を増大させる問題もない
ことが分かる。
【0076】試験例10 図1の構成の超純水製造装置に、原水として工業用水を
用い、以下の条件で尿素分解を行った場合の反応槽10
7出口における被処理水中の尿素濃度を測定する試験を
行った。
【0077】原水 流量:1.0m3 /H 水質:電気伝導率180μS/cm,pH6.0,TO
C 846ppb なお、濃度5mg/リットルとなるように原水に対し外
部から尿素を添加した。
【0078】臭化ソーダ注入 注入量:被処理水に対し50mg/リットルとなる量を
注入添加した。
【0079】凝集剤添加 凝集剤:PAC(ポリ塩化アルミニウム) 添加量:20mg/リットル 次亜塩素酸ソーダ 注入量:被処理水に対し50mg/リットルとなる量を
注入添加した。
【0080】反応槽 容量:2m3 で被処理水滞留時間120分 なお、尿素添加開始から尿素監視装置120で尿素を検
出して臭化ソーダ及び次亜塩素酸ソーダの注入添加を開
始した。その結果、反応槽出口の尿素濃度は0.1mg
/リットル以下であった。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、特に従来は除去が困難
であった尿素も含めて有機物濃度を一層低減した高度に
精製された超純水の製造を可能とする方法及び装置を提
供できる効果がある。
【0082】また本発明は化学的手法を用いるものであ
るから、従来提案されている尿素除去のための生化学的
手法による技術に比べて、短期間の一時的,季節的な原
水尿素濃度の上昇に容易に対処できるという特徴があ
り、しかも、この生化学的尿素除去方法では維持,管理
が容易でない常設装置が必要であることに比べて、化学
薬品添加手段等の付帯設備の設置のみで尿素除去を容易
に実現できるという極めて優れた効果が得られる利点が
ある。
【0083】更にまた本発明は、従来の酵素担持体やこ
れに対する通水装置などが不要であり、しかも目詰まり
に対する逆洗処理なども不要であるため、尿素除去のた
めに設備の運転や管理が極めて容易であるという効果が
ある。
【0084】また本発明は、原水の尿素濃度が上昇した
ことを検出する監視装置を用いることによって、尿素除
去のために付帯設備した装置等によるプロセスを一時
的,短期的に稼働させることができる。
【0085】また更に、尿素濃度の上昇を検出してから
その尿素の除去を行う処理手段を稼働させる構成を採用
することができ、これによって、多段階の処理を経た高
純度水を無駄にすることなく用水として使用する設備を
構築することができるという利点が得られ、特に、この
ようないわゆる超純水と称される高純度水を連続的に製
造できる設備によって、半導体製造分野等で必要不可欠
な洗浄用水を停滞することなく提供できるため、当該半
導体製造の操業を停止することなく連続的に実施できる
という極めて優れた効果が得られる。
【0086】また更に本願の請求項15〜18の発明に
よれば、原水中に含まれる尿素濃度の上昇を迅速に検出
でき、したがって多段階の精製処理をして製造した超純
水中に万一にも尿素が漏洩することを確実に防止できる
という効果が得られる。そして、この監視システムを利
用することで、原水尿素濃度の上昇監視を機械的,自動
的に行うことができ、したがって本発明のように一時
的,短期的に尿素分解剤を添加して尿素分解を実施する
方式では、この監視システムの提供の意義は極めて大き
いものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の超純水製造装置の構成概要
を示したフロー図。
【図2】図1の尿素監視装置の構成の詳細を説明するた
めのフロー図。
【図3】本発明の実施例2の超純水製造装置の構成概要
を示したフロー図。
【図4】本発明の実施例3の超純水製造装置の構成概要
を示したフロー図。
【図5】試験例1,2の結果を示した図。
【図6】試験例3,4の結果を示した図。
【図7】試験例5の結果を示した図。
【図8】試験例6の結果を示した図。
【図9】試験例7の結果を示した図。
【図10】試験例8の結果を示した図。
【図11】試験例9の結果を示した図。
【符号の説明】
1・・・前処理装置、2・・・一次純水製造装置、3・
・・サブシステム、101・・・pH調整槽、102・
・・塩酸貯槽、103・・・苛性ソーダ貯槽、104・
・・凝集剤貯槽、105・・・凝集ろ過器、106・・
・送水管、107・・・反応槽、108・・・送水管、
109・・・活性炭塔、110・・・、120・・・尿
素監視装置、121・・・制御装置、122・・・分岐
配管、1201・・・イオン除去装置、1202・・・
TOC計、130・・・臭化ソーダ溶液貯槽、131・
・・注入ポンプ、140・・・次亜塩素酸ソーダ溶液貯
槽、141・・・注入ポンプ、150・・・オゾン発生
器、151・・・制御弁、、201・・・イオン交換装
置、202・・・逆浸透膜装置、203・・・一次純水
タンク、207・・・イオン交換装置、208・・・反
応槽、209・・・送水管、210・・・排オゾン分解
装置、211・・・イオン除去装置、212・・・高圧
紫外線照射ランプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/42 C02F 1/42 A 1/44 1/44 J 1/78 1/78 9/00 502 9/00 502F 502J 502N 502R 503 503B 504 504B 504C 504D

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水中の微粒子,イオン,有機物,
    細菌,ガスを除去する多段階精製処理を行って超純水を
    製造する方法において、被処理水pHが4〜8の条件下
    で、次亜臭素酸塩、あるいは臭化アルカリと次亜塩素酸
    塩を添加して該被処理水中の尿素を分解することを特徴
    とする超純水の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、次亜臭素酸塩が次亜
    臭素酸ナトリウムであることを特徴とする超純水の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、次亜塩素酸塩が次亜
    塩素酸ナトリウムであることを特徴とする超純水の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、被処理水に添
    加する次亜臭素酸塩の添加量は、該被処理水中の尿素に
    対しモル比3〜90であることを特徴とする超純水の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、被処理水に添加する
    次亜臭素酸塩の添加量は、該被処理水中の尿素に対しモ
    ル比3〜15であることを特徴とする超純水の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は3において、被処理水に添
    加する次亜塩素酸塩の添加量は、該被処理水中の尿素に
    対しモル比10〜2000であることを特徴とする超純
    水の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、被処理水に添加する
    次亜塩素酸塩の添加量は、該被処理水中の尿素に対しモ
    ル比30〜600であることを特徴とする超純水の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 被処理水中の微粒子,イオン,有機物,
    細菌,ガスを除去する多段階精製処理を行って超純水を
    製造する方法において、被処理水pHが4〜10の条件
    下で、臭化アルカリとオゾンを添加して該被処理水中の
    尿素を分解することを特徴とする超純水の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1、3、5〜8のいずれかにおい
    て、臭化アルカリが臭化カリウム又は臭化ナトリウムで
    あることを特徴とする超純水の製造方法。
  10. 【請求項10】 被処理水中の微粒子,イオン,有機
    物,細菌,ガスを除去するための各処理手段を多段階に
    備えた超純水製造装置のいずれかの位置に尿素分解処理
    手段を設け、この尿素分解処理手段は、被処理水中の尿
    素を分解する尿素分解剤の添加手段と、該添加手段の添
    加位置に続き該被処理水中の全尿素分解に十分な通水時
    間を保持できるように設定した反応用通水路とを備え、
    この反応用通水路の後段にイオン除去手段を設けたこと
    を特徴とする超純水製造装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、上記添加手段に
    より添加する尿素分解剤が、(1)次亜臭素酸塩、
    (2)臭化アルカリと次亜塩素酸ナトリウム、(3)臭
    化アルカリとオゾン、のいずれかであることを特徴とす
    る超純水製造装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11において、イオン
    除去手段がイオン交換装置又は逆浸透膜処理装置である
    ことを特徴とする超純水製造装置。
  13. 【請求項13】 請求項10ないし12のいずれかにお
    いて、添加手段の添加位置に続く上記反応用通水路と上
    記イオン除去手段との間に、尿素分解剤を除去する活性
    炭槽を設けたことを特徴とする超純水の製造装置。
  14. 【請求項14】 原水の前処理装置、一次純水製造装
    置、二次純水製造装置を備えた超純水製造装置におい
    て、 二次純水製造装置よりも上流のいずれかの位置に、請求
    項10に記載の尿素分解処理手段を設けたことを特徴と
    する超純水製造装置。
  15. 【請求項15】 被処理水中の微粒子,イオン,有機
    物,細菌,ガスを除去するための各処理手段を多段階に
    備えた超純水製造装置のいずれかの位置に尿素分解処理
    手段を設けると共に、該尿素分解処理手段の上流位置に
    被処理水中の尿素濃度を連続的に検出する尿素監視装置
    を設けたことを特徴とする超純水製造装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、尿素監視装置
    は、通水路から分岐して被処理水を連続的に取水する分
    岐管と、該被処理水に含まれるイオンを除去するイオン
    除去手段と、イオン除去後の被処理水に含まれる全有機
    態炭素(TOC)を測定するTOC測定手段を備えたこ
    とを特徴とする超純水製造装置。
  17. 【請求項17】 請求項15または16の尿素監視装置
    を、原水の取水口から、上記請求項11ないし15のい
    ずれかに記載した尿素分解処理手段に至る通水路の途中
    に設け、かつ尿素分解手段から尿素監視装置に至る通水
    路長を、上記尿素監視装置による尿素濃度の検出に要す
    る時間長よりも被処理水が通水路を通過する所要時間よ
    りも長くなるように設定したことを特徴とする超純水製
    造装置。
  18. 【請求項18】 請求項17において、尿素監視装置に
    よる尿素濃度上昇を検出して信号を出力する手段と、該
    信号を受けて上記尿素分解処理手段の動作を開始させる
    駆動制御手段と、を設けたことを特徴とする超純水製造
    装置。
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