JPH0995743A - 溶製金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ−ム溶解設備 - Google Patents

溶製金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ−ム溶解設備

Info

Publication number
JPH0995743A
JPH0995743A JP27514795A JP27514795A JPH0995743A JP H0995743 A JPH0995743 A JP H0995743A JP 27514795 A JP27514795 A JP 27514795A JP 27514795 A JP27514795 A JP 27514795A JP H0995743 A JPH0995743 A JP H0995743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
molten metal
metal
ingot
electron beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27514795A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiyuki Shimizu
史幸 清水
Toshiaki Kawada
俊秋 川田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikko Kinzoku KK
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Nikko Kinzoku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Energy Corp, Nikko Kinzoku KK filed Critical Japan Energy Corp
Priority to JP27514795A priority Critical patent/JPH0995743A/ja
Publication of JPH0995743A publication Critical patent/JPH0995743A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶製鋳塊の純度、特に結晶粒界における純度
を向上させ、溶製鋳塊の加工性の向上を図り、均質な組
織を持つ金属又はその合金の鋳塊を工業的規模で安定し
て製造する手段を確立する。 【解決手段】 電子ビーム溶解法によりモリブデン、タ
ングステンを含む高融点金属等の鋳塊を溶製する溶製金
属系材料の製造方法であって、電子ビーム溶解設備のメ
ルトチャンバ10内に、高融点金属等よりも酸素、窒
素、水素等の炉内不純物ガス成分との親和力が強い高親
和性金属からなる溶湯プール18を形成し、炉内不純物
ガス成分を固溶除去する工程と、炉内不純物ガス成分を
溶湯プール18で固溶除去したメルトチャンバ10内
で、高融点金属を原料として含む原料電極12を供給し
つつ、原料電極12に電子ビーム14を照射して原料電
極12の一部を連続的に溶解する工程と、そして、溶解
した原料溶湯をルツボ状装置11内に鋳込んで連続的に
凝固させると共に、鋳塊15として下方に沈下させる工
程とを備えて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ニオブ、モリブデ
ン、タングステン、タンタル等の高融点金属又はその合
金(以下、「高融点金属等」という)の鋳塊を高純度で
溶製する溶製金属系材料の製造方法及び該製造方法によ
って製造された溶製金属系材料並びに該製造方法を実施
する電子ビーム溶解設備に関する。
【0002】
【従来の技術】電子ビーム溶解法は、真空中において加
速した電子を原料電極である金属又はその合金に衝突さ
せ加速電子の持っている運動エネルギーを熱エネルギー
に変換することで、原料電極を溶解し所要形状の鋳塊に
鋳造する溶解法の一つである。
【0003】この溶解法は、主にチタン、高純度合金、
高融点金属又はその合金の鋳塊の製造に用いられてお
り、その優れた高純度化作用から高性能、高品質の機能
性材料の製造に有用な手段として近年注目を集めてい
る。
【0004】図2は、従来の電子ビーム溶解法の典型例
を示す概略説明図である。
【0005】図2で示すように、従来の電子ビーム溶解
設備は、メルトチャンバ20と、メルトチャンバ20内
に設置された水冷式クルーシブル21と、水平方向(又
は垂直方向)に原料電極22を送り出す図示されていな
いフィーダと、原料電極22の先端部に電子ビーム24
を照射して溶解させる電子銃23と、溶解した原料溶湯
を受け入れる湯溜め26とを備えている。湯溜め26か
ら溢れ出た原料溶湯は、水冷式クルーシブル21の頂部
の中央部で受け入れると共に冷却して連続的に凝固さ
せ、凝固した被溶解金属又はその合金は鋳塊として下方
に沈下させられる。湯溜め26としては、水冷式ハース
又はポット等が用いられる。また、原料電極22は、図
3に示されているように、Ti製の缶30に供試スクラ
ップ原料31を充填したものが用いられ、Ti製の缶ご
と溶解される。なお、Ti製の缶は熔接すると酸化する
ため、熔接せずにコーナ部をかしめて作成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、製品対
象となる金属又はその合金の中で特に高融点金属等の鋳
塊の製造に際しては、これらの固有の物性、性質及び溶
解鋳造条件等の原因による、凝固時における結晶粒内及
び特に結晶粒界に酸素、窒素、水素等の不純物ガス成分
の偏析がみられ、これが、鋳塊の後工程時(鍛造、圧延
他)において塑性加工性に悪影響を及ぼしていることが
既に判明している。
【0007】また、モリブデン、タングステンの鋳塊
は、粉末冶金の技術を用いても製造されている。
【0008】しかしながら、粉末冶金で製造した高融点
金属等は、(i)材料中の空隙率のため真比重にならな
い、(ii)これらは、スパッタリング用ターゲット、
真空用炉材等の様に真空中で使用されることが多いが、
この時に材料からガス放出がある等、多くの問題が指摘
されていた。
【0009】そこで本発明の目的は、電子ビーム溶解法
における上述の問題を解決するために溶製鋳塊の純度、
特に結晶粒界における純度を向上させ、溶製鋳塊の加工
性の向上を図り、均質な組織を持つ金属又はその合金の
鋳塊を工業的規模で安定して製造する手段を確立するこ
とである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく様々な観点に立って数多くの実験を行いつつ
鋭意研究を重ねてきた結果、本発明を完成したのであ
る。
【0011】すなわち、請求項1に記載の本発明は、電
子ビーム溶解法により高融点金属等の鋳塊を高純度で溶
製する溶製金属系材料の製造方法であって、電子ビーム
溶解設備のメルトチャンバ内に、高融点金属等よりも酸
素、窒素、水素等の炉内不純物ガス成分(以下、「炉内
不純物ガス成分」という)との親和力が強い溶融したT
i、Zr等の高親和性金属(以下、「高親和性金属」と
いう)を溜めた溶湯プールを形成し、炉内不純物ガス成
分を固溶除去する工程と、炉内不純物ガス成分を溶湯プ
ールにより固溶除去したメルトチャンバ内で、高融点金
属を原料として含む原料電極を供給しつつ、原料電極に
電子ビームを照射して原料電極の一部を連続的に溶解す
る工程と、そして、溶解した原料溶湯をルツボ状装置内
に鋳込んで連続的に凝固させると共に、鋳塊として下方
に沈下させる工程とを備えて構成されている。
【0012】好ましい具体例においては、原料電極が還
元剤としてのTiH又はTiを含んでなり、それによ
り、製造された鋳塊の加工性を劣化させる結晶粒界及び
結晶粒内の炉内不純物ガス成分を除去する。
【0013】請求項3に記載の本発明は、電子ビーム溶
解設備のメルトチャンバ内に、高融点金属又はその合金
よりも炉内不純物ガス成分との親和力が強い溶融した高
親和性金属を溜めた溶湯プールを形成し、炉内不純物ガ
ス成分を固溶除去し、炉内不純物ガス成分を溶湯プール
により固溶除去したメルトチャンバ内で、高融点金属を
原料として含む原料電極を供給しつつ、原料電極に電子
ビームを照射して原料電極の一部を連続的に溶解し、そ
して、溶解した原料溶湯をルツボ状装置内に鋳込んで連
続的に凝固させると共に、鋳塊として下方に沈下させる
ことにより溶製される高融点金属又はその合金からなる
溶製金属系材料に係る。
【0014】請求項4に記載の本発明は、高融点金属等
の鋳塊を高純度での溶製を可能とする電子ビーム溶解設
備であって、メルトチャンバと、メルトチャンバ内に配
置され、高融点金属等よりも炉内不純物ガス成分との親
和力が強い高親和性金属からなる溶湯を溜めておく炉内
不純物ガス成分を固溶除去する溶湯プールと、炉内不純
物ガス成分を溶湯プールにより固溶除去したメルトチャ
ンバ内に、高融点金属を原料として含む原料電極を供給
する手段と、原料電極に電子ビームを照射して原料電極
の一部を連続的に溶解する電子銃と、そして、溶解した
原料溶湯を頂部に受け入れると共に冷却して連続的に凝
固させ、凝固した高融点金属等を鋳塊として下方に沈下
させることができるルツボ状装置とを備えて構成されて
なる。
【0015】メルトチャンバ内に配置された溶湯プール
には、高融点金属等よりも炉内不純物ガス成分との親和
力が強い高親和性金属からなる溶湯が溜められているた
め、酸素、窒素、水素等の炉内不純物ガス成分は高親和
性溶湯内に固溶除去される。その結果、メルトチャンバ
内には、炉内不純物ガス成分そのものの存在が少なくな
る。このような雰囲気内で、電子ビーム溶解法により高
融点金属等の鋳塊を溶製すると、溶製された鋳塊には炉
内不純物ガス成分の偏析が減少し、従って、結晶粒界及
び結晶粒内における純度が向上した高純度の高融点金属
等の鋳塊が溶製される。これにより、製造された鋳塊は
加工性が向上し、また、均質な組織を持つこととなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の溶製
金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ
ーム溶解設備について詳細に説明する。
【0017】図1は本発明に係わる電子ビーム溶解設備
の一具体例の概略説明図である。
【0018】図1に示されているように、本発明に係わ
る電子ビーム溶解設備は、従来の電子ビーム溶解設備と
同様に、メルトチャンバ10と、メルトチャンバ10内
に設置された水冷式クルーシブル11と、水平方向(又
は垂直方向)に原料電極12を送り出す図示されていな
いフィーダと、原料電極12の先端部に電子ビーム14
を照射して溶解させる電子銃13と、溶解した原料溶湯
を受け入れる湯溜め16とを備えている。
【0019】本発明に係わる電子ビーム溶解設備のメル
トチャンバ10内には、さらに、水冷式クルーシブル1
1に隣接して溶湯プール18が設置されており、その上
方に電子ビーム14を照射する電子銃19が設けられて
いる。溶湯プール18には、電子銃19の電子ビーム1
4が照射され、高融点金属等よりも炉内不純物ガス成分
との親和力が強いTi,Zrなどの高親和性金属からな
る溶湯が溜められている。溶湯プール18に入れておく
高親和性金属の量は、例えば、Tiの場合、溶解すべき
金属10kgに対し500gとなっている。Tiとして
は、JIS1種、JIS2種のいずれも使用することが
できる。溶湯プール18は、ボタン形状をなす直径50
〜300cm、高さ50〜200cmの水冷銅鋳型で、
水冷式ハース又はポットからなる湯溜め16とほぼ同一
レベルに設置される。
【0020】炉内不純物ガス成分は、溶湯プール18に
溜められた高親和性金属からなる溶湯内に固溶除去さ
れ、メルトチャンバ10内には、炉内不純物ガス成分そ
のもの存在が少なくなる。このような雰囲気内で、電子
ビーム溶解法により高融点金属等の鋳塊を溶製すると、
溶製された鋳塊には酸素、窒素、水素等の炉内不純物ガ
ス成分がなくなり、従って、結晶粒界及び結晶粒内の純
度が向上した高純度の鋳塊が溶製される。これにより、
鋳塊は、その加工性が向上し、均質な組織を持つことと
なる。
【0021】原料電極12を水平方向に送り出しなが
ら、電子銃13の電子ビーム14を照射すると、原料電
極12はその先端部から溶解して湯溜め16上に垂れ落
ち溶湯状態で精製される。湯溜め16の湯口16aから
溢れ出た原料溶湯は、水冷式クルーシブル11の頂部の
中央部で受け入れられる。この原料溶湯は、冷却されて
連続的に凝固させられ、さらに、凝固した高融点金属等
は、鋳塊15として下方に沈下させられる。湯溜め16
としては、水冷式ハース又はポット等が用いられる。ま
た、原料電極12は、従来の電子ビーム溶解法と同様に
Ti製の缶30に供試スクラップ原料31を充填したも
のが用いられ、Ti製の缶30ごと溶解される(図3参
照)。
【0022】図示されているように、原料電極12を水
平方向に送り出しながら原料電極12を溶解する場合に
は、水冷式ハース又はポット等の湯溜め16を使用する
が、原料電極12を垂直方向に送り出す方式の場合に
は、湯溜め16を省略することができる。
【0023】こうして製造された鋳塊は、結晶粒界にお
ける純度が向上するため加工性が向上し、また、均質な
組織を持っていることは既に述べた通りである。更に、
鋳造された鋳塊は、鍛造加工、圧延加工、押し出し加
工、スエジ加工、機械加工等の単一加工又は2種類以上
の組み合わせにより、所定の棒、パイプ、板、塊の形状
に加工される。
【0024】
【実施例】本発明に係る溶製金属系材料の製造方法の効
果を実施例によって、さらに、具体的に説明する。
【0025】図1に示した電子ビーム溶解設備を使用
し、本発明に係る溶製金属系材料の製造方法に従ってタ
ングステン鋳塊を製造した。ここでは、その代表例とし
て直径60mmのタングステン鋳塊の製造について説明
する(表1及び表2は左右方向に連続すべきもので、2
つの表を合わせることにより、1つの表を形成する)。
表1及び表2に供試タングステンスクラップ原料及び製
造された鋳塊の分析結果を示した。原料電極12として
は、図3に示すようなTi製缶に供試タングステンスク
ラップ原料を充填したものを用い、Ti製缶ごと溶解し
た。なお、Ti製缶は熔接すると酸化するため、熔接せ
ずにコーナ部をかしめて作成した。
【0026】表3に、タングステン鋳塊の溶解鋳造条件
を示した。
【0027】電子ビーム溶解設備としては、電子銃2基
を装備した400kwの出力のEB炉を使用した。
【0028】図示されていないフイーダにより原料電極
12を水平方向に送り出しながら、原料電極12の先端
部に電子銃13からの電子ビーム14を照射した。これ
によって、原料電極12を水冷式ハースからなる湯溜め
16に溶解し、溶融状態にて精製し、さらに、湯溜め1
6から溢れ出た原料溶湯を、水冷式クルーシブル11内
で電子ビーム14によって溶湯溜まり17を形成してい
る鋳塊15頂部に鋳造し鋳塊とした。
【0029】メルトチャンバ10内には、さらに、湯溜
め16とほぼ同一レベルに且つ水冷式クルーシブル11
に隣接して溶融したTiを溜めた溶湯プール18を設置
した。溶湯プール18には、電子銃19からの電子ビー
ム14を照射して、内部に溜められたTiを溶融状態に
維持した。Tiは、タングステンよりも酸素、窒素など
の炉内不純物ガス成分との親和力が強いため、メルトチ
ャンバ10内のこれら炉内不純物ガス成分を捕捉して炉
内不純物ガス成分の量を減少させる。
【0030】溶湯プール18に入れておく高親和性金属
の量は、溶解すべきタングステン10kgに対しTiが
500gの割合で装填した。溶湯プール18は、ボタン
形状をなす直径200cm、高さ100cmの水冷銅鋳
型のものを使用した。
【0031】溶解中のEB(電子銃)出力、熔内圧力、
鋳造速度及びEB原単位は表3に示した通りであった。
【0032】
【比較例】比較例として、図2に示された電子ビーム溶
解設備を用いて従来の電子ビーム溶解法を実施した。
【0033】その際、図1で示したような高融点金属等
よりも炉内不純物ガス成分との親和力が強い、高親和性
金属からなる溶湯プールを炉内に設置しなかったことを
強調しておく。
【0034】表4に、比較例であるタングステン鋳塊の
溶解鋳造条件を示した。供試タングステンスクラップ
(Wスクラップ)原料は、表1の最上行に示したものと
同じものを使用した。
【0035】図2に示された電子ビーム溶解設備も、電
子銃2基を装備した400kwの出力のEB炉を使用し
た。
【0036】図示されていないフイーダにより原料電極
22を水平方向に送り出しながら、その先端部を電子銃
23の電子ビーム24によって溶解し、湯溜め26であ
る水冷式ハース内に溶融状態にて精製し、水冷式クルー
シブル21内で電子ビーム24によって溶湯溜まり27
を形成している鋳塊25の頂部に鋳造し鋳塊とした。溶
解中のEB(電子銃)出力、熔内圧力、鋳造速度及びE
B原単位は表4に示した通りであった。
【0037】
【本発明及び比較例の実施結果】本発明に係る溶製金属
系材料の製造方法及び従来の電子ビーム溶解法を実施す
ることによって得られたタングステン鋳塊の化学分析試
験及び機械特性試験の結果を、表1及び表2に供試原料
の分析値と併せて示した。
【0038】初に、鋳塊の成分分析結果について比較し
てみると、溶解回数が、増えるとNb,Tiの含有量が
減少し、純度が向上している。溶解回数が2回及び3回
の本発明の実施例1及び実施例2は、原料タングステン
スクラップにおけるNbの含有量が20ppmであった
ものが、それぞれ、7ppm及び5ppmとなった。同
様に、Tiでは、8ppmであったものが、それぞれ、
1.7ppm及び0.7ppmとなった。同じ傾向は、
比較例においても現われている。
【0039】次に、結晶粒界の酸素濃度について比較し
てみると、本発明の実施例1及び実施例2では、酸素濃
度が4.5ppm及び4.2ppmであったのに対し、
同じ溶解回数の比較例3及び比較例4では、7.0pp
m及び6.1ppmとなった。結晶粒界の酸素濃度が小
さいということは、当該部位での炉内不純物ガス成分の
偏析が少ないといことを意味するから、溶製された鋳塊
の加工性が向上する。実際、溶製された鋳塊の加工性の
指標となるO/C比(一般的に、この値が小さい程加工
性が良い)について見ると、実施例1及び実施例2で
は、0.46及び0.43であり、比較例3及び4の
0.70及び0.62に比較して大きく改善された。こ
のO/C比が0.53を越えるものは、比較例1〜4の
引張強さ及び圧縮強度の欄に示したように、機械加工時
に割れが発生し加工ができない。
【0040】鋳塊の加工性、特に、鍛造、圧延等の後加
工のし易さの指標である臨界3点曲げ角(一般的に、こ
の値が大きい程加工性が良い)について比較してみる
と、実施例1及び実施例2が40度及び48度であった
のに対し、比較例3及び比較例4では9度及び12度で
あった。
【0041】なお、原料電極にTiH及びTiを還元
剤として添加した実施例3は、同じ条件の比較例6と比
べて、結晶粒界の酸素濃度が2.6ppmから2.4p
pmに0.2ppm減少し、O/C比が0.29から
0.24に0.05減少した。その結果、臨界3点曲げ
角も、実施例3は72度で比較例6の65度より約1割
臨界3点曲げ角が大きくなった。なお、比較例5及び比
較例6は、本発明の実施例1及び実施例2に比較して、
結晶粒界の酸素濃度、O/C比及び臨界3点曲げ角のい
ずれにおいても遜色ない又は優れた数値となっている。
従って、加工性の点からは、原料電極にTiH及びT
iを還元剤として添加するものの方が、本発明のように
Tiプールを配置して原料電極を溶解する方法に比べて
効果が顕著となっているが、実施例3及び比較例5及び
比較例6の鋳塊におけるTiの含有量はいずれも30p
pmであり、タングステン鋳塊中にTiの酸化物が多量
に混在していることを示している。従って、純度の高い
タングステン鋳塊を得ようとする場合には、加工性より
も純度の方が優先するため実施例1及び実施例2の方が
好ましい。
【0042】このように、従来法によるものは機械加工
時に割れが生じて加工不能とされていたものが、本発明
方法によるタングステン鋳塊ではそのような加工が可能
となったことが確認された。
【0043】すなわち、本発明方法により製造したタン
グステン鋳塊は、以下のような加工が現実に可能であっ
た。直径60mm、長さLmmのタングステン鋳塊は押
出し加工用ビレットに機械加工し、さらに、1700度
に加熱して押出し加工によって直径30mm、長さLm
mの形状に加工した。押出し加工用ビレットはタングス
テンの雰囲気汚染防止と保温のためにNb等の他材料に
てキャンニングしてもよい。更に、押出し加工によって
直径30mm、長さLmmの形状に加工されたタングス
テンは、1370度に加熱し圧延加工によって幅30m
m、厚み10mmの板に加工した。さらに、圧延加工さ
れたタングステンは、機械加工によって幅25mm、厚
み5mmの板に加工した。
【0044】この時、押出し加工、熱間圧延加工、機械
加工時にタングステンの結晶粒内及び粒界に加工割れが
生じなかった。なお、キャンニング材が残留したままの
押出し加工タングステンは、そのまま熱間圧延加工して
も良い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、高融点金属等の結晶粒界における純度を上げ、鋳塊
の加工性の向上を図り、均質な組織を持つ鋳塊の溶製を
実現し、均質な組織を持つ金属又はその合金鋳塊を安定
して量産することが可能になるなど、産業上極めて有用
な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる電子ビーム溶解設備の一具体
例の概略説明図である。
【図2】 従来の電子ビーム溶解法の典型例を示す概略
説明図である。
【図3】 図2の電子ビーム溶解法に用いられる原料電
極の概略斜視図である。
【符号の説明】
10 メルトチャンバ 11 水冷式クルーシブル 12 原料電極 13 電子銃 14 電子ビーム 15 鋳塊 16 湯溜め 17 溶湯溜まり 18 溶湯プール 19 電子銃 30 缶 31 スクラップ原料
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム溶解法により高融点金属又は
    その合金の鋳塊を高純度で溶製する溶製金属系材料の製
    造方法であって、 電子ビーム溶解設備のメルトチャンバ内に、高融点金属
    又はその合金よりも炉内不純物ガス成分との親和力が強
    い溶融した高親和性金属を溜めた溶湯プールを形成し、
    炉内不純物ガス成分を固溶除去する工程と、 炉内不純物ガス成分を溶湯プールにより固溶除去したメ
    ルトチャンバ内で、高融点金属を原料として含む原料電
    極を供給しつつ、原料電極に電子ビームを照射して原料
    電極の一部を連続的に溶解する工程と、そして、 溶解した原料溶湯をルツボ状装置内に鋳込んで連続的に
    凝固させると共に、鋳塊として下方に沈下させる工程
    と、 を備えて構成されてなる溶製金属系材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 原料電極が還元剤としてのTiH又は
    Tiを含んでなり、それにより、製造された鋳塊の加工
    性を劣化させる結晶粒界及び結晶粒内の炉内不純物ガス
    成分を除去する請求項1に記載の溶製金属系材料の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 電子ビーム溶解設備のメルトチャンバ内
    に、高融点金属又はその合金よりも炉内不純物ガス成分
    との親和力が強い溶融した高親和性金属を溜めた溶湯プ
    ールを形成し、炉内不純物ガス成分を固溶除去し、 炉内不純物ガス成分を溶湯プールにより固溶除去したメ
    ルトチャンバ内で、高融点金属を原料として含む原料電
    極を供給しつつ、原料電極に電子ビームを照射して原料
    電極の一部を連続的に溶解し、そして、 溶解した原料溶湯をルツボ状装置内に鋳込んで連続的に
    凝固させると共に、鋳塊として下方に沈下させることに
    より溶製される高融点金属又はその合金からなる溶製金
    属系材料。
  4. 【請求項4】 高融点金属又はその合金の鋳塊を高純度
    での溶製を可能とする電子ビーム溶解設備であって、 メルトチャンバと、 前記メルトチャンバ内に配置され、高融点金属又はその
    合金よりも炉内不純物ガス成分との親和力が強い高親和
    性金属からなる溶湯を溜めておく炉内不純物ガス成分を
    固溶除去する溶湯プールと、 炉内不純物ガス成分を溶湯プールにより固溶除去したメ
    ルトチャンバ内に、高融点金属を原料として含む原料電
    極を供給する手段と、 前記原料電極に電子ビームを照射して原料電極の一部を
    連続的に溶解する電子銃と、そして、 溶解した原料溶湯を頂部に受け入れると共に冷却して連
    続的に凝固させ、凝固した高融点金属又はその合金を鋳
    塊として下方に沈下させることができるルツボ状装置
    と、 を備えて構成されてなる電子ビーム溶解設備。
JP27514795A 1995-09-29 1995-09-29 溶製金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ−ム溶解設備 Pending JPH0995743A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27514795A JPH0995743A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 溶製金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ−ム溶解設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27514795A JPH0995743A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 溶製金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ−ム溶解設備

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0995743A true JPH0995743A (ja) 1997-04-08

Family

ID=17551342

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27514795A Pending JPH0995743A (ja) 1995-09-29 1995-09-29 溶製金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ−ム溶解設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0995743A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107760878A (zh) * 2016-08-19 2018-03-06 宁波创润新材料有限公司 铸锭的熔炼方法
CN107760877A (zh) * 2016-08-18 2018-03-06 宁波创润新材料有限公司 铸锭的熔炼方法
CN111057862A (zh) * 2019-12-09 2020-04-24 重庆材料研究院有限公司 自给能中子探测器用高纯铑丝的制备方法
CN112095019A (zh) * 2020-08-11 2020-12-18 大连理工大学 一种电子束过热溶解去除高温合金中夹杂物的方法
CN115747538A (zh) * 2022-11-25 2023-03-07 西安赛特思迈钛业有限公司 一种高均匀低间隙镍钛合金大规格铸锭熔炼方法
CN116144940A (zh) * 2023-03-14 2023-05-23 宝鸡一众有色金属材料有限公司 一种电子束熔炼改善高纯镍锭质量的方法
KR20230081326A (ko) 2021-11-30 2023-06-07 한국생산기술연구원 몰리브덴 잉곳 제조방법

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107760877A (zh) * 2016-08-18 2018-03-06 宁波创润新材料有限公司 铸锭的熔炼方法
CN107760878A (zh) * 2016-08-19 2018-03-06 宁波创润新材料有限公司 铸锭的熔炼方法
CN111057862A (zh) * 2019-12-09 2020-04-24 重庆材料研究院有限公司 自给能中子探测器用高纯铑丝的制备方法
CN111057862B (zh) * 2019-12-09 2022-04-12 重庆材料研究院有限公司 自给能中子探测器用高纯铑丝的制备方法
CN112095019A (zh) * 2020-08-11 2020-12-18 大连理工大学 一种电子束过热溶解去除高温合金中夹杂物的方法
CN112095019B (zh) * 2020-08-11 2021-07-30 大连理工大学 一种电子束过热溶解去除高温合金中夹杂物的方法
KR20230081326A (ko) 2021-11-30 2023-06-07 한국생산기술연구원 몰리브덴 잉곳 제조방법
CN115747538A (zh) * 2022-11-25 2023-03-07 西安赛特思迈钛业有限公司 一种高均匀低间隙镍钛合金大规格铸锭熔炼方法
CN116144940A (zh) * 2023-03-14 2023-05-23 宝鸡一众有色金属材料有限公司 一种电子束熔炼改善高纯镍锭质量的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6805758B2 (en) Yttrium modified amorphous alloy
US5311655A (en) Method of manufacturing titanium-aluminum base alloys
JP6720087B2 (ja) 銅合金スパッタリングターゲット及びその製造方法
KR20130094352A (ko) Cu-Ga 합금 스퍼터링 타깃 및 그 제조 방법
Bo Effect of combinative addition of Ti and Sr on modification of AA4043 welding wire and mechanical properties of AA6082 welded by TIG welding
JPH068484B2 (ja) 加工可能なホウ素含有ステンレス鋼合金から製造される物品及びその製造方法
CN102433475A (zh) 一种高强高硬铝合金及其制备方法
JPH0995743A (ja) 溶製金属系材料の製造方法及び溶製金属系材料並びに電子ビ−ム溶解設備
JP2989060B2 (ja) 低酸素Ti−Al系合金およびその製造方法
JPH04131330A (ja) 純チタン又はチタン合金材の製造方法
KR20170045273A (ko) 표면 결함이 발생하기 어려운 열간 압연용 티타늄 주조편 및 그 제조 방법
JPH06287661A (ja) 高融点金属溶製材の製造法
JPH06264233A (ja) Tft製造用スパッタリングタ−ゲット
JPS5935642A (ja) Mo合金インゴツトの製造方法
JP2989053B2 (ja) 低酸素Ti−Al系合金の製造方法および低酸素Ti−Al系合金
JP7417056B2 (ja) チタン合金鋳塊
JP3878432B2 (ja) 高純度ルテニウムターゲット及び同ターゲットの製造方法
KR20170046704A (ko) 표면 결함이 발생하기 어려운 열간 압연용 티타늄 주조편 및 그 제조 방법
JP2708277B2 (ja) 圧延ままで鍛造性に優れるチタン合金熱延線棒材の製造方法
JPH093559A (ja) 溶製金属材料の製造方法、製造装置及びタングステン系金属材料
JPH06212376A (ja) モリブデン又はモリブデン合金棒,線或いは管の製造方法
JPH04120225A (ja) Ti―Al系合金の製造方法
RU2770807C1 (ru) Способ получения заготовки из низколегированных сплавов на медной основе
RU2349658C1 (ru) Способ производства вольфрама высокой чистоты
JP2002275551A (ja) バナジウム合金の製造方法