JPH1010139A - 微小部光物性測定装置 - Google Patents

微小部光物性測定装置

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JPH1010139A
JPH1010139A JP16555896A JP16555896A JPH1010139A JP H1010139 A JPH1010139 A JP H1010139A JP 16555896 A JP16555896 A JP 16555896A JP 16555896 A JP16555896 A JP 16555896A JP H1010139 A JPH1010139 A JP H1010139A
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JP
Japan
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light
probe
sample
substance
spectroscope
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JP16555896A
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English (en)
Inventor
Masashi Kuwabara
正史 桑原
Kojiro Okude
幸二郎 奥出
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光を効率よく集光することにより積算時間を短
縮し位置分解能を上げ、原子レベルで物質同定できる装
置を提供する。 【解決手段】光を検出する光検出器を有し、走査型プロ
ーブ顕微鏡の探針より電子を物質に注入し、その探針先
端直下の物質より放出される光を検出することにより、
原子レベルの位置分解能で表面の物質同定や電子状態の
解明ができることを特徴とする微小部光物性測定装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微小部光物性測定装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型トンネル顕微鏡(Scanning Tunnel
ing Microscope:STM)および原子間力顕微鏡(Atomi
c Force Microscope:AFM)は、試料表面形状を原子
レベルで測定可能な超高分解能な顕微鏡である。試料表
面の形状の測定のみならず、トンネル分光法や原子間力
測定により試料表面の電子状態などが原子レベルで解明
可能である。また、これらの顕微鏡の技術を応用して開
発された多機能な顕微鏡(総称して走査型プローブ顕微
鏡と呼ばれる。)により、試料表面の磁気,電位,摩擦
力などがミクロン以下の位置分解能で測定可能である。
また従来の光学顕微鏡や電子顕微鏡と異なりレンズ系を
使用わないため、測定雰囲気に左右されないという特徴
を持つ。
【0003】しかし、STMやAFMおよび走査型プロ
ーブ顕微鏡(Scanning ProbeMicroscope:SPM)で有
益な情報を試料より得るためには、試料表面の組成や構
造がよく規定されていなければならない。すなわち、表
面形状が複雑でかつ多種類の元素からなる試料では、表
面形状の測定結果のみ信用でき、電位,摩擦力,磁気の
測定結果が得られたとしてもその解析は非常に困難であ
り有益な情報を引き出すことは不可能である。このこと
は走査型プローブ顕微鏡で表面の物質が同定できないた
め、得られる情報と表面の物質との相関がとれないため
である。一方、表面の物質を同定する方法としてオージ
ェ電子分光法などがあるが、位置分解能はサブミクロン
であり、近年必要性が高まっているナノオーダの分解手
法となりえない。また、測定には高真空が必要であるた
め、排気系や真空槽などの装置が必要となり大がかりな
装置となってしまう。SPMの優れた位置分解能を生か
した物質の同定方法が望まれている。そのような状況の
中、STMを用いた発光現象が報告された(Z.Phys.B Vo
l.72 P497 1988)。これはSTMの探針から電子を試料
に打ち込むことにより、試料から光が放出されるという
現象である。打ち込まれる電子は試料表面で原子レベル
の広がりしか持たないため、そこから放出される光には
原子レベルの情報が含まれている。したがって、この放
出される光を解析することにより原子レベルでの光物性
がわかる。例えば、放出される光を分光し、スペクトル
の形を解析することにより試料表面の物質が同定できる
と考えられる。特に表面金属を試料とした場合、そのス
ペクトルの形は金属種類により異なるため、多種類の金
属種が存在する試料表面の金属種分布測定といった分解
も可能になる。
【0004】放出される光は極微弱なのでフォトンカウ
ンティング法とよばれる光子一個一個を数える光検出法
が使われるが、この方法は積算時間を必要とするため測
定したい場所に探針を停止させておかなくてはならな
い。しかし、試料やSPM装置には熱ドリフトが存在す
るため、探針と試料との位置が測定中にずれてしまい位
置分解能が落ちるという欠点があった。特に分光測定で
は光スペクトルを測定するため、積算時間が長くかかる
のでさらに位置分解能が低下する。
【0005】放出される光を分光するという測定の他
に、表面形状を測定すると同時に光強度を測定するとい
う方法が報告されている。これは表面形状と光強度との
相関をとり、試料微小部の光物性を解明するものであ
る。分光する必要がないため分光器がいらず、また積算
時間をほとんど必要としないため、探針を停止させるこ
となく測定が可能である。しかし、従来は観察する波長
範囲を一箇所のみで測定(例えば、可視領域の光をすべ
て一緒に測定)していただけであり、多数の異なる波長
範囲を表面形状測定と同時に測定することはされていな
い。同時に異なる波長範囲を測定することは、分光測定
と同様に試料表面の光物性を微小領域で解析するために
必要なことであるが、従来の装置では集光系が一つしか
なく不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、SPM
は複雑な組成や構造を持つ試料ではその表面の形状を測
定するのみである。また、STMを使い、試料から放出
される光を分光することにより表面の物質同定ができる
可能性があるが、極微弱光のため積算時間が必要となり
位置分解能が低下するという欠点がある。表面形状と光
強度の同時測定では、集光系が一つしかないため一箇所
の波長範囲しか測定できないという欠点がある。本発明
の目的は、光を効率よく集光することにより積算時間を
短縮し位置分解能を上げ、原子レベルで物質同定できる
装置を提供することにある。また、多数の集光系を設け
表面形状を測定すると同時に多数の波長範囲の光強度を
測定するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面の形状を
測定する走査型プローブ顕微鏡と、その探針先端直下の
試料より放出される光を集光する光学系と、その光を分
光する分光器と、光を検出するための光検出器とを備え
た走査型プローブ顕微鏡を用いた微小部光物性測定装置
である。
【0008】また本発明は、放出される光を効率よく集
光するための光学系として凹面鏡を用い、分光時の積算
時間を可能な限り短縮するSPMを用いた微小部光物性
測定装置である。
【0009】また本発明は、放出される光を集光するた
めの光学系として光ファイバを多数用い、光強度測定の
際、各光ファイバの測定波長範囲をフィルタを使用して
変えることにより、表面形状を走査型プローブ顕微鏡で
測定すると同時に、波長範囲の異なった発光強度像を得
ることのできる走査型プローブ顕微鏡を用いた微小部光
物性測定装置である。
【0010】従来のSPMで複雑な組成や構造を持つ試
料を測定する場合、表面形状を測定するのみであった。
これはSPMでは試料表面の物質が同定できないことに
由来している。近年STMからの光放出現象が報告され
ており、この光を検出,解析することにより試料表面の
物質同定の可能性がでてきた。放出される光は極微弱で
あるため、最高の感度を持つ光検出器を使っても10分
程度の積算時間が必要であり、その間探針を試料の測定
したい場所に停止させておかなければならない。したが
って、試料やSPM装置に熱ドリフトが存在しているた
め探針と試料との位置関係はたえず変化してしまい、積
算時間が長いほど位置分解能が低下するという欠点があ
る。従来は、集光系としてレンズやファイバを使うため
集光立体角が小さく(最大0.1sr 程度)、放出され
る光の1/60程度の光しか集めることができず積算時
間が長くなるのである。したがって、放出される光を可
能な限り集めることにより、積算時間を短縮し強いては
位置分解能の向上が期待できる。そこで放出される光を
可能な限り集め積算時間を短くし位置分解能を向上させ
るため、集光系に凹面鏡を用いた。凹面鏡により、従来
の集光系に比べほぼ1/60の積算時間で分光測定が可
能である。また、従来は表面形状と発光強度を同時に測
定するという際、ある波長範囲の光しか検出しておら
ず、いろいろな波長範囲の光強度を測定する場合、集光
系が一つしかないため、まず一つの波長範囲を測定しそ
の後波長範囲を変え測定しなければならない。これは測
定に時間がかかり、熱ドリフトの影響が大きくなる。そ
こで多数の光ファイバを設け、各光ファイバによる測定
波長範囲を変えておくことにより、表面形状と多数の波
長範囲の光強度が同時に測定できることになり、測定時
間の短縮や熱ドリフトの軽減が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施例1)図1は本発明による走査型プローブ顕微鏡
を用いた発光現象の説明図である。ここではSTMとA
FMを用いた例を挙げた。(a)はSTMを用いた場合
(b)はAFMを用いた場合である。1はSTM探針、2
は導伝性試料、3は試料と探針の間に電圧を印加するた
めの電圧源、4はAFM探針、5は導伝性試料上の絶縁
膜である。探針先端の矢印は試料に注入される電子の軌
跡を表わし、波線の矢印は放出される光を表わしてい
る。発光させるには試料に電子を打ち込む必要があるた
め、STMでは表面に導伝性を持つ試料のみ測定可能で
ある。AFMは、内部に導伝性があるが表面に数十nm
程度の絶縁膜が存在するため、STMでは探針が接触し
て試料を破壊してしまう場合に使用される。またAFM
の探針は通常絶縁体物質で作られているが、本発明で使
用するAFM探針は導伝性物質で作られていなければな
らない。図に示すように試料に電子や正孔を注入するこ
とにより、光が放出される。
【0012】図2は本発明による従来の集光系(a)と凹
面鏡を用いた集光系(b)である。6はレンズ、7は光フ
ァイバ、8は凹面鏡、9は分光器、10は光検出器、1
1は探針駆動用の圧電素子である。(a)の波線の矢印
は光が放出される様子を表わし、(b)の実線の矢印は
集光される様子を表わしている。ここではSTMを用い
た例を示した。また、凹面鏡は試料の上部をすべて覆う
ようになっている。従来の集光系はレンズや光ファイバ
を使ったものであり、集光立体角はせいぜい最大0.1
sr であるため、放出される光の1/60程度を集光
しているにすぎない。凹面鏡を使うことにより集光立体
角はほぼ2πsrとなり、放出される光をほぼ全部集め
ることが可能となる。この方法で集光の妨げとなるのは
試料とSTM探針を駆動させるための圧電素子であるた
め、可能な限り試料と圧電素子を小さくする必要があ
る。また、凹面鏡で集めた光を直接分光器に導入してい
るが、凹面鏡で平行光にして最終的にレンズで集光して
もよい。どちらの集光方法を採用するかは、どのような
分光器と凹面鏡を組み合わせるかに依存する。
【0013】図3は本発明による多数の異なる波長範囲
で光強度を測定する方法である。ここでは二つの波長範
囲を測定する例をあげた。12は光フィルタである。凹
面鏡が存在するため、レンズを集光系として使用するこ
とはできないので、2本の光ファイバを探針先端に近づ
け光を光ファイバ内に導く。光ファイバと光検出器の間
に光フィルタを設け、測定したい波長範囲の光だけを光
検出器に導入する。
【0014】図4は本発明によるSPMを用いた微小部
光物性測定装置の全体図である。
【0015】13は試料が置かれる雰囲気槽、14は雰
囲気制御装置、15は凹面鏡により集光された光を雰囲
気槽から取り出すための集光された光に対して透明な物
質で作られた窓である。凹面鏡で集光し、同時に平行光
にして雰囲気槽の窓を通して雰囲気槽の外に光を取り出
し、レンズにより光を絞り分光器に入射させる。ここで
凹面鏡で集めた光をそのまま分光器に導入せず平行光に
するのは、窓を通して光を雰囲気槽の外に取り出さなけ
ればならないため、窓に光を平行に入射させないと光が
発散や反射を起こし、光強度が弱まるためである。ま
た、16は光ファイバを探針先端に近づけるため、雰囲
気槽の外から光ファイバを動かす駆動機構である。この
装置により、試料表面の形状測定と光の分光測定および
発光強度測定が同時にできるため、測定時間の短縮や熱
ドリフトの影響の低減を達成することができる。
【0016】図5は発光の試料印加電圧依存性を行うた
め、試料印加電圧の制御の様子を示したものである。試
料印加電圧を変え、発光スペクトル測定や光強度測定と
いった発光測定をすることは試料の評価に必要なことで
ある。しかし熱ドリフトが存在するため、探針を停止し
ある電圧で積算時間を十分にかけて発光測定を行い、終
了後、次の電圧で発光測定をするという測定方法を採用
すると、探針の試料に対する位置が大きく変化する。し
たがって最初の発光測定結果と最後の発光測定結果は、
異なる試料位置での測定結果となってしまい、得られた
測定結果を比較することができない。そこで図5のよう
な試料印加電圧にし、これに同期させて光検出器などの
制御を行い、熱ドリフトの影響を平均化する。つまり一
度に発光測定をせず、短い積算時間で測定し、得られる
測定結果をあとで積算するのである。最初に発光測定を
する電圧に試料印加電圧V1を設定し、その電圧での発
光測定を行う。a秒間の発光測定後、そのデータを取り
込み次の電圧V2にして同様に発光測定をする。最後の
電圧V4での発光測定を終了したb秒後、最初の電圧V
1に戻り発光測定を繰り返す。このように何回か繰り返
した後、同じ電圧での発光測定結果を積算すればよい。
この方法により各試料印加電圧に対する発光測定結果に
は、熱ドリフトの影響が平均的に含まれているため、結
果の比較が可能となるのである。発光の解析に必要な積
算時間をx秒とし、一周期内での特定の電圧保持時間を
a秒とすれば、繰り返し回数はx/a回となる。
【0017】(実施例2)STMを使った方法について
述べてきたが、AFMを用いて発光測定を行う場合につ
いて述べる。17はAFMの探針である。実施例1で述
べたSTMを使う発光測定方法では、試料表面に10n
m以上の厚さの絶縁体膜が存在する場合、STMの探針
とその絶縁体膜が接触し、探針と絶縁体膜が破壊される
ため測定不可能になる。このような試料の場合、AFM
を使うことにより発光測定が可能となる。AFMはもと
もと探針と試料とを接触させて表面形状を測定し、ま
た、このとき接触の力をnN〜pNというごく弱い力に
制御するため、探針と試料の破壊が避けられる。このA
FMの技術を使い、絶縁体膜が表面に存在する試料の発
光測定を行う。導伝性物質で作られたAFM探針と試料
との間に印加する電圧を、STMで採用した電圧より高
めにする。具体的にはSTMではせいぜい最大2.30
V であるのに対し、AFMでは最大数百Vを印加す
る。この印加する電圧は、絶縁体膜の種類や厚さに依存
するため、最適な値を選ばなければならない。高い電圧
を印加することにより、絶縁体膜中を電子が通過できる
ようになり試料に電子が打ち込まれ、光が放出されるの
である。この光はSTMの場合と同様な装置で集光や検
出可能である。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、SPMを用いた発光測
定装置により、位置分解能よく試料表面の物質同定が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の走査型プローブ顕微鏡を
用いた発光現象の説明図。
【図2】本発明の第1実施例のSPMを用いた微小部光
物性測定装置の説明図。
【図3】本発明の第1実施例の多数の異なる波長範囲で
光強度を測定するための装置を設けた微小部光物性測定
装置の説明図。。
【図4】本発明の第1実施例のSPMを用いた微小部光
物性測定装置の説明図。
【図5】本発明の第1実施例の走査型プローブ顕微鏡を
用いた微小部光物性測定装置の説明図。
【符号の説明】
1…STM探針、2…導伝性試料、3…電圧源、4…導
伝性AFM探針、5…絶縁体膜、6…レンズ、7…光フ
ァイバ、8…凹面鏡、9…分光器、10…光検出器、1
1…圧電素子、12…光フィルタ、13…雰囲気槽、1
4…雰囲気制御装置、15…窓。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を検出する光検出器を有し、走査型プロ
    ーブ顕微鏡の探針より電子を物質に注入し、その探針先
    端直下の物質より放出される光を検出することにより、
    原子レベルの位置分解能で表面の物質同定や電子状態の
    解明ができることを特徴とする微小部光物性測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、分光を行うための分光
    器を備えた光検出器と特定の範囲の光の波長の強度を測
    定するため、ある範囲の波長の光のみを通すフィルタを
    備えた光検出器を持ち、分光と光強度測定が同時にでき
    る微小部光物性測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、分光器に入射させる光
    の集光系に凹面鏡を使い、集光立体角を可能な限り大き
    くする微小部光物性測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、熱ドリフトの影響を平
    均化し、測定結果の相互比較を可能にするため、物質に
    印加する電圧と光検出のタイミングを同期させる微小部
    光物性測定装置。
JP16555896A 1996-06-26 1996-06-26 微小部光物性測定装置 Pending JPH1010139A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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