JPH10103390A - クラッチ内蔵形回転部品 - Google Patents

クラッチ内蔵形回転部品

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JPH10103390A
JPH10103390A JP8256630A JP25663096A JPH10103390A JP H10103390 A JPH10103390 A JP H10103390A JP 8256630 A JP8256630 A JP 8256630A JP 25663096 A JP25663096 A JP 25663096A JP H10103390 A JPH10103390 A JP H10103390A
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sprag
clutch
retainer
sprags
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Masahiro Kurita
昌弘 栗田
Masakazu Domoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチ内蔵形回転部品の軸方向長さのコン
パクト化を図る。 【解決手段】 軸に固定されるインナーレース1の外径
面および筒状のアウターレース2の内径面に軌道溝4、
6と、その両側に円筒面5、7とを設ける。両レース
1、2間に組込んだ保持器3を保持器本体3aと蓋とで
形成する。保持器本体3aの一側部に複数のグリース封
入空間を設け、各グリース封入空間の閉塞部にポケット
を形成して転動体12を収納する。また、隣接するグリ
ース封入空間の間にスプラグ収容部13を形成する。ス
プラグ収容部13に軌道溝4、6の両側の円筒面5、7
に跨がる長さのスプラグ14を収容し、そのスプラグ1
4をばねリングに設けたばね片によって円筒面5、7に
当接する方向に押圧する。上記のように、軌道溝4、6
の両側の円筒面5、7に跨がる長さのスプラグ14間に
転動体を配置することによって、軸方向長さのコンパク
ト化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クラッチが内蔵
された軸受やプーリユニット等のクラッチ内蔵形回転部
品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、全自動洗濯機においては、モー
タにより駆動される主軸の回転を第1出力軸に伝達して
その第1出力軸に取付けたパルセータを回転させ、ある
いは上記第1出力軸とその外側に設けられた筒状の第2
出力軸のそれぞれに伝達して、パルセータおよび第2出
力軸に取付けられた洗濯槽を共に回転させるようにして
いる。
【0003】上記のような全自動洗濯機においては、普
通、ハウジングに取付けられた軸受で第2出力軸を回転
自在に支持しているため、第1出力軸の回転時に第2出
力軸がつれ回るおそれがある。そのつれ回りを防止する
ため、一方向クラッチとバンドブレーキとを併用して第
2出力軸の回転を防止するようにした全自動洗濯機が知
られている。
【0004】上記一方向クラッチと第2出力軸を回転自
在に支持する軸受とは近接した取付けであり、両部品を
別々に組立てる設計であると組立てに手間がかかる。
【0005】特開昭54−109557号公報において
は、図9および図10に示すように、外輪50と内輪5
1との間にボール52およびスプラグ53を組込み、そ
のスプラグ53を外輪50および内輪51の円筒面5
4、55に係脱させるようにしたクラッチ内蔵形軸受が
開示されており、そのようなクラッチ内蔵形軸受を用い
ることにより、上記の問題点を解決することができる。
【0006】また、特開昭61−228153号公報に
は、自動車のクランクシャフトの回転を、慣性力が大き
く、略一定で回転しようとするオルタネータ等のエンジ
ン補機の回転軸に伝達するベルト伝動装置が記載されて
いる。
【0007】上記ベルト伝動装置においては、エンジン
補機の回転軸と、その回転軸に支持されたプーリとの間
に一方向クラッチを組込み、1回転中において角速度が
微小に変動するクランクシャフトの角速度増加時、その
クランクシャフトの回転を回転軸に伝え、クランクシャ
フトの角速度低下時、回転軸への回転伝達を遮断してい
る。
【0008】すなわち、クランクシャフトの角速度増加
時、一方向クラッチの係合によりエンジン補機の回転軸
とプーリとを結合してクランクシャフトの回転を回転軸
に伝え、回転軸の回転がプーリの回転より速くなると、
一方向クラッチの係合解除により回転軸をフリー回転さ
せるようにしている。
【0009】上記ベルト伝動装置においては、ベルトに
対して大きな張力変化が加わるのを防止することができ
るため、ベルトの寿命低下およびベルトのスリップ音を
抑制することができるという特徴を有する。
【0010】ところで、上記ベルト伝動装置において、
回転軸とプーリとの間に一方向クラッチを直接組込む
と、プーリに作用するラジアル荷重やモーメント荷重が
一方向クラッチに直接作用することとなり、一方向クラ
ッチを高精度に作動させることができない。また、クラ
ッチの寿命を低下させることにもなる。
【0011】そのような問題点は、プーリを軸受で支持
することにより解決することができるが、一方向クラッ
チと軸受とを別々に組込む設計であると組立てに手間が
かかる。
【0012】そこで、図9および図10に示すクラッチ
内蔵形軸受の軸受外輪50に代えてプーリを嵌合したク
ラッチ内蔵形プーリユニットを用いることにすれば組立
ての容易化を図ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9および
図10に示すクラッチ内蔵形軸受においては、ボール5
2とスプラグ53とを軸方向に位置をずらして設けた構
成であるため、クラッチ内蔵形軸受やクラッチ内蔵形プ
ーリユニットの軸方向長さが長いという不都合がある。
【0014】この発明の課題は、クラッチ内蔵形軸受や
クラッチ内蔵形プーリユニット等の回転部品の軸方向長
さのコンパクト化を図ると共に潤滑寿命の向上を図るこ
とである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、軸に固定されるインナー部材
の外径面と、そのインナー部材の外側に設けられた筒状
のアウター部材の内径面それぞれに軌道溝と、その両側
に内筒面とを設け、インナー部材とアウター部材間に
は、その両部材に設けられた前記軌道溝に沿って転動自
在の複数の転動体と、上記軌道溝の両側に設けられた前
記円筒面間に跨がる長さを有する複数のスプラグとを組
込み、前記インナー部材とアウター部材の間に組込まれ
て、上記転動体とスプラグのそれぞれを支持する保持器
を、円筒状の保持器本体と、その保持器本体の一側面に
取付けられた蓋とで形成し、保持器本体の一側部は複数
のグリース封入空間を設け、各グリース封入空間の閉塞
部に前記転動体が収容されるポケットを形成し、隣接す
るグリース封入空間の間にはスプラグが収容されるスプ
ラグ収容部を設け、蓋には、複数の転動体のうちの数個
の転動体に対する当接によって保持器の軸方向の移動を
防止するストッパを設け、上記スプラグの内・外端の円
弧面がインナー部材およびアウター部材の円筒面と係合
する方向にそのスプラグを弾性部材で押圧した構成を採
用している。
【0016】ここで、弾性部材として、ばねリングにス
プラグと同数のばね片を切り起こしにより形成したもの
を用いることができる。この弾性部材は、ばねリングを
保持器の側面に取付け、各ばね片を保持器の側面に形成
した窓からスプラグ収容部内に挿入してスプラグを押圧
する。
【0017】また、上記アウター部材は、軸受用のアウ
ターレースであってもよく、プーリであってもよい。ア
ウター部材として、アウターレースを用いると、クラッ
チ内蔵形軸受が得られ、プーリを用いると、クラッチ内
蔵形プーリユニットが得られる。
【0018】クラッチ内蔵形プーリユニットの場合、ベ
ルトの安定した案内を行なうため、プーリのインナー部
材に対する角度振れの剛性を高めるのが好ましい。角度
振れの剛性を高める方法として、転動体と、その移動を
案内する内・外の軌道溝間のラジアルすきまを負とする
方法と、内・外の軌道溝のそれぞれを転動体と4点で接
触させるアンギュラコンタクト形の軌道溝を採用する方
法とがある。
【0019】
【作用】上記のように、インナー部材の外径面およびア
ウター部材の内径面に軌道溝と、その両面に円筒面とを
設け、軌道溝に沿って転動体を転動自在とし、円筒面に
対してスプラグを係脱自在とすることにより、円周方向
に並ぶ転動体は、同じく円周方向に並ぶスプラグの両端
間に納まることになり、円周方向に並ぶ転動体と円周方
向に並ぶスプラグとを保持器の軸方向に位置をずらして
設けたものに比較して、軸方向の長さのコンパクト化を
図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1乃至図8に基づいて説明する。
【0021】図1乃至図4はクラッチ内蔵形軸受を示
す。この軸受は、軸に取付けられるインナー部材として
のインナーレース1と、その外側に設けられたアウター
部材としてのアウターレース2と、両レース1、2間に
組込まれた保持器3とを有する。
【0022】インナーレース1の外径面には軸方向の中
央に軌道溝4と、その軌道溝4の両側に円筒面5とが設
けられている。
【0023】一方、アウターレース2の内径面には軸方
向の中央に軌道溝6と、その両側に円筒面7とが設けら
れている。
【0024】図3および図4に示すように保持器3は、
合成樹脂から成る円筒形の保持器本体3aと、同じく合
成樹脂から成るリング状の蓋3bとから成り、保持器本
体3aの軸方向の一側に複数のピン8が形成され、一
方、蓋3bにはピン孔9が設けられ、そのピン孔9にピ
ン8を挿入し、ピン8の端部の加熱による塑性変形によ
り、保持器本体3aと蓋3bとを一体化している。
【0025】保持器本体3aには、蓋取付け側の一側部
に第1グリース封入空間10aと、その第1グリース封
入空間10aより周方向長さが短かい第2グリース封入
空間10bとが周方向に交互に形成されている。第1グ
リース封入空間10aの閉塞部には複数のポケット11
が形成され、一方、第2グリース封入空間10bの閉塞
部には1つのポケット11が設けられている。各ポケッ
ト11には、転動体12が収容され、各転動体12は、
インナーレース1およびアウターレース2の軌道溝4、
6に沿って転動自在とされ、第1グリース封入空間10
aおよび第2グリース封入空間10bに封入されるグリ
ースによって潤滑される。
【0026】ここで、転動体12は、図示のように、ボ
ールであってもよく、ころであってもよい。その転動体
12の種類に応じて軌道溝4、6の断面状を決定する。
【0027】保持器本体3aには、第1グリース封入空
間10aと第2グリース封入空間10bとの間に保持器
本体3aの一側面で開口するスプラグ収容部13が形成
されている。
【0028】スプラグ収容部13にはスプラグ14が収
容されている。スプラグ14は、軌道溝4、6の両側の
円筒面5、7に跨がる長さを有し、内端および外端に
は、上記円筒面5、7と係合可能な円弧面15が設けら
れている。
【0029】前記蓋3bには、第2グリース封入空間1
0bと対向する位置にストッパ16が形成され、保持器
3は、転動体12に対するストッパ16の当接およびポ
ケット11の反開口側端部に対する当接によって軸方向
に移動するのが防止される。
【0030】保持器本体3aの他側面には、前記スプラ
グ14を周方向に押圧する弾性部材としてのばねリング
17が保持器本体3aの他側面に設けたピン18の加締
めにより取付けられている。
【0031】ばねリング17には、前記スプラグ14と
同数のばね片19が切り起こしにより形成され、各ばね
片19は保持器本体3aの他側面に設けられた窓20か
らスプラグ収容部13内に挿入されてスプラグ14を押
圧し、その押圧によってスプラグ14の内・外端の円弧
面15がインナーレース1およびアウターレース2の円
筒面5、7に当接している。
【0032】なお、インナーレース1を図2の矢印方向
に回転させると、そのインナーレース1の円筒面5とス
プラグ14の内端の円弧面15との接触によって、スプ
ラグ14が図2に示す状態において右回りの回転モーメ
ントを受け、スプラグ14の内・外端の円弧面15の一
部がインナーレース1およびアウターレース2の円筒面
5、7に係合する。
【0033】このため、アウタレース2をハウジング等
に固定しておけば、インナーレース1を回り止めするこ
とができると共に、上記アウターレース2をフリーの支
持としておけば、インナーレース1の回転をスプラグ1
4を介してアウターレース2に伝達することができる。
【0034】また、インナーレース1を図2の矢印で示
す方向と反対の方向に回転させると、スプラグ14がば
ね片19を弾性変形させる方向に回転して内端の円弧面
15とインナーレース1の円筒面5との間で滑りが生
じ、インナーレース1をフリー回転させることができ
る。
【0035】上記のようなクラッチ内蔵形軸受は、全自
動洗濯機の洗濯槽を支持する第2出力軸の支持用軸受と
して用いることができる。
【0036】ところで、クラッチ内蔵形軸受は、インナ
ーレース1およびアウターレース2両側の円筒面5、7
に跨がる長さのスプラグ14間に軌道溝4、6に沿って
転動する転動体12間に設けた構成であるため、転動体
とスプラグとが軸方向に位置がずれる従来のクラッチ内
蔵形軸受に比較して軸方向長さのコンパクト化を図るこ
とができる。
【0037】また、インナーレース1およびアウターレ
ース2に作用するラジアル荷重を転動体12で支持する
ことができるため、スプラグ14にラジアル荷重が殆ど
作用せず、クラッチを精度よく機能させることができ、
転動体12としてころを用いることによって比較的大き
なラジアル荷重を受けることができる。
【0038】さらに、第2グリース封入空間10bは、
保持器3の軸方向の移動を防止するストッパ16の挿入
によってグリースが封入可能な部分の容積が小さく、多
量のグリースを封入することができないが、第1グリー
ス封入空間10aにはストッパ16がないため、その第
1グリース封入空間10aに多量のグリースを封入する
ことができ、潤滑寿命の向上を図ることができる。
【0039】また、周方向長さの長い容積の大きい第1
グリース封入空間10aの閉塞部に複数のポケット11
を設け、容量の小さい第2グリース封入空間10bの閉
塞部に1つのポケット11を形成し、上記第1グリース
封入空間10aと第2グリース封入空間10b内にスプ
ラグ収容部13を設けたことにより、ポケット11に収
納される転動体12の数とスプラグ収容部13に収容さ
れるスプラグ14の数が相違することになる。このた
め、軸受としての負荷容量とクラッチとしての負荷容量
との比について自由な設計が可能となり、使用条件に対
応したクラッチ内蔵形軸受を提供することができる。
【0040】図5は、この発明の第2の実施の形態を示
す。この第2の実施の形態では、先に述べた第1の実施
の形態のアウターレース2上にベルト案内用のプーリ3
0を取付けている。なお、プーリ30の内径面に軌道溝
と、その両側に円筒面を形成して、アウターレース2を
省略してもよい。
【0041】図6は図5に示すクラッチ内蔵形プーリユ
ニットの使用例を示し、慣性力が大きく、略一定の速度
で回転しようとするオルタネータ40の回転軸41にイ
ンナーレース1を固定し、そのインナーレース1上のプ
ーリ30とクランクシャフト42に取付けられたプーリ
43との間にベルト44をかけ渡している。
【0042】上記のような使用において、角速度が微小
変動するクランクシャフト42の回転により、図2に一
点鎖線で示すプーリ30を同図の時計方向に回転させる
と、そのクランクシャフト42の角速度増加時、スプラ
グ14がインナーレース1およびアウターレース2の円
筒面5、7と係合して、インナーレース1が回転し、ク
ランクシャフト42の回転がオルタネータ40の回転軸
41に伝達される。
【0043】また、クランクシャフト42の角速度が低
下し、そのクランクシャフト42の回転速度がオルタネ
ータ40の回転軸41の回転速度より低下すると、スプ
ラグ14が円筒面5、7上を滑り、プーリ30の回転が
回転軸41に伝達されず、回転軸41がフリーに回転す
る。このため、プーリ30とベルト44との間でスリッ
プが生じず、ベルト44の摩耗やベルト44のスリップ
音を抑制することができる。
【0044】図5に示すクラッチ内蔵形プーリユニット
の使用例において、ボールから成る転動体12の転動を
案内する内・外の軌道溝4、6と転動体12との間に正
のラジアルすきまが形成されていると、アキシャルすき
まはそのラジアルすきまの数倍乃至数十倍となり、プー
リ30は軸方向に移動し易い。このため、プーリ30は
インナーレース1に対して角度振れが生じ易く、ベルト
44を安定よく案内することができない。
【0045】図7(I)では、ボールから成る転動体1
2の内・外の軌道溝4、6とボール12との間のラジア
ルすきまを負のラジアルすきまとしている。このような
構成にすると、ボール12と軌道溝4、6間のアキシャ
ルすきまは小さくなり、インナーレース1に対するプー
リ30の角度振れの剛性を高めることができ、ベルト4
4を安定よく案内することができる。
【0046】また、図7(II)では、ボールから成る転
動体12の内・外の軌道溝4、6のそれぞれを転動体と
2点、合計4点で接触するアンギュラコンタクト形の軌
道溝としている。上記のようなアンギュラコンタクト形
の軌道溝4、6を採用すると、転動体12と軌道溝4、
6の相互間に形成されるアキシャルすきまは図7(I)
に示す場合よりも小さい値に抑えることができるため、
プーリ30の軸方向の移動量が小さく、インナーレース
1に対するプーリ30の角度振れの剛性をさらに高める
ことができる。
【0047】また、ボール12に対する軌道溝4、6の
接触角が大きいため、スラスト荷重に対する剛性も高め
ることができる。
【0048】図8は保持器3の他の例を示します。この
保持器3と先に述べた保持器3とは、第1グリース封入
空間10aを第2グリース封入空間10bと同じ大きさ
とし、その第1グリース封入空間10aの閉塞部に1つ
のポケット11を形成して、ポケット11の分割ピッチ
を等配としている。
【0049】図8に示す実施の形態においても、第1グ
リース封入空間10aにストッパ16が存在しないた
め、第1グリース封入空間10aに多量のグリースを封
入することができ、潤滑寿命の向上を図ることができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、円
筒方向に並ぶ複数のスプラグ間に転動体を配置したの
で、スプラグと転動体とが軸方向のコンパクト化を図る
ことができると共に、ラジアル荷重は転動体で受けられ
るため、スプラグに荷重が殆ど作用せず、クラッチを精
度よく作動させることができる。
【0051】また、転動体とスプラグとを共通の保持器
により保持したことにより、部品点数が少なくなり、コ
ストの低減を図ることができる。
【0052】さらに、保持器本体の一側部に形成された
複数のグリース封入空間のうちの数個のグリース封入空
間に蓋に設けたストッパを挿入して保持器の軸方向の移
動を防止する構成であるため、残りのグリース封入空間
には多量のグリースを封入することができ、潤滑寿命の
向上を図ることができる。
【0053】請求項2に記載した発明のように、複数の
ばね片を有するばねリングを弾性部材として用いたこと
により、スプラグを個々の弾性部材で押圧する場合に比
較して部品点数が少なくなり、組立てが容易であってコ
ストの低減を図ることができる。
【0054】請求項3に記載した発明のように、グリー
ス封入空間を周方向長さが異なる2種類のグリース封入
空間で形成し、周方向長さの短かいグリース封入空間に
のみストッパを挿入したことにより、周方向長さの長い
グリース封入空間に多量のグリースを封入することがで
き、潤滑寿命をより効果的に向上させることができる。
【0055】また、周方向長さの長いグリース封入空間
の閉塞部に複数のポケットを設けたことにより、転動体
とスプラグとの数が相違することになるため、軸受とし
ての負荷容量とクラッチとしてのトルク容量の比につい
て自由に設計することが可能となり、設計の自由度の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るクラッチ内蔵形回転部品の第1
の実施の形態を示す断面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】図1に示す保持器の一部分を示す一部切欠展開
【図4】同上保持器の一部分を示す分解斜視図
【図5】同上のクラッチ内蔵形回転部品の第2の実施の
形態を示す断面図
【図6】同上の使用の一例を示す概略図
【図7】(I)、(II)は同上転動体の移動を案内する
軌道溝の他の例を示す断面図
【図8】同上の保持器の他の例を示す一部切欠展開図
【図9】クラッチ内蔵形軸受の従来例を示す断面図
【図10】図9のX−X線に沿った断面図
【符号の説明】
1 インナーレース 2 アウターレース 3 保持器 4 軌道溝 5 円筒面 6 軌道溝 7 円筒面 10 ポケット 10a 第1グリース封入空間 10b 第2グリース封入空間 11 ポケット 12 転動体 13 スプラグ収容部 14 スプラグ 15 円弧面 16 ストッパ 17 ばねリング 19 ばね片

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸に固定されるインナー部材の外径面
    と、そのインナー部材の外側に設けられた筒状のアウタ
    ー部材の内径面それぞれに軌道溝と、その両側に内筒面
    とを設け、インナー部材とアウター部材間には、その両
    部材に設けられた前記軌道溝に沿って転動自在の複数の
    転動体と、上記軌道溝の両側に設けられた前記円筒面間
    に跨がる長さを有する複数のスプラグとを組込み、前記
    インナー部材とアウター部材の間に組込まれて、上記転
    動体とスプラグのそれぞれを支持する保持器を、円筒状
    の保持器本体と、その保持器本体の一側面に取付けられ
    た蓋とで形成し、保持器本体の一側部には複数のグリー
    ス封入空間を設け、各グリース封入空間の閉塞部に前記
    転動体が収容されるポケットを形成し、隣接するグリー
    ス封入空間の間にはスプラグが収容されるスプラグ収容
    部を設け、蓋には、複数の転動体のうちの数個の転動体
    に対する当接によって保持器の軸方向の移動を防止する
    ストッパを設け、上記スプラグの内・外端の円弧面がイ
    ンナー部材およびアウター部材の円筒面と係合する方向
    にそのスプラグを弾性部材で押圧したクラッチ内蔵形回
    転部品。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材が保持器の他側面に取付け
    られたばねリングから成り、そのばねリングにスプラグ
    と同数のばね片を切り起こしにより形成し、各ばね片を
    保持器本体の他側面に設けた窓からスプラグ収納部内に
    挿入してスプラグを押圧した請求項1に記載のクラッチ
    内蔵形回転部品。
  3. 【請求項3】 前記グリース封入空間を周方向長さが異
    なる2種類のグリース封入空間で形成し、周方向長さの
    長いグリース封入空間の閉塞部に複数のポケットを設
    け、周方向長さの短いグリース封入空間の閉塞部に1つ
    のポケットを設け、その周方向長さの短いグリース封入
    空間にストッパを挿入した請求項1又は2に記載のクラ
    ッチ内蔵形回転部品。
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