JPH10110106A - 硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法 - Google Patents

硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法

Info

Publication number
JPH10110106A
JPH10110106A JP8265713A JP26571396A JPH10110106A JP H10110106 A JPH10110106 A JP H10110106A JP 8265713 A JP8265713 A JP 8265713A JP 26571396 A JP26571396 A JP 26571396A JP H10110106 A JPH10110106 A JP H10110106A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
curable resin
acid
hydrolase
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8265713A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Uchida
弘美 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP8265713A priority Critical patent/JPH10110106A/ja
Publication of JPH10110106A publication Critical patent/JPH10110106A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗料、インキ等の塗膜形成材料、接着剤等に
有用な硬化性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 本発明は、カルボキシル基を有し、さら
に加水分解酵素を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成
物、並びに無溶剤あるいは非水系の有機溶剤中で上記樹
脂組成物を硬化させる方法である。加水分解酵素による
加水分解反応の逆反応を利用する本発明の硬化方法を用
いれば、ドライヤー等の添加や加熱などを必要としない
温和な条件で架橋反応を行うことが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルボキシル基を
有し、さらに加水分解酵素を含むことを特徴とする硬化
性樹脂組成物、並びに無溶剤あるいは非水系の有機溶媒
中で、加水分解酵素による加水分解反応の逆反応を利用
して硬化性樹脂組成物を硬化させる方法に関する。更に
詳しくは、塗料、インキ等の塗膜形成材料、接着剤等に
有用な加水分解酵素を含む硬化性樹脂組成物、及びその
硬化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エステル合成反応やエステル交換反応
が、リパーゼやエステラーゼ、ある種のプロテアーゼに
より触媒されることが知られている。これらの酵素は、
水溶液中ではカルボン酸エステルやタンパク質等の加水
分解反応を触媒する酵素であるが、非水系の有機溶媒中
で反応を行うことにより、加水分解反応の逆反応である
エステル合成反応やエステル交換反応が効率よく進行す
る。
【0003】有機溶媒中でのエステル交換反応を用いて
油脂(トリグリセリド)の改質が行われている。エステ
ル合成反応については、例えば、特開昭60−5808
6号公報には、水分散型高分子重合体粒子に固定化した
リパーゼを用いて、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸
等の酸と、メタノール、エタノール、プロパノール等の
アルコールからエステルを製造する方法が示されてい
る。また、特開昭62−278990号公報には、リパ
ーゼ等の加水分解酵素を光硬化性樹脂によって包括固定
化した酵素を用いて、酸とアルコールからエステルを製
造する方法が示されている。さらに、特開平6−628
59号公報には、有機溶媒中で酵素が安定に、かつ効率
良く作用するために、二分子膜形成能のある中性の界面
活性剤で修飾された疎水性酵素を光架橋性樹脂に固定化
した酵素を用いて、有機溶媒中でエステル合成を行う方
法が示されている。
【0004】有機溶媒中でのエステル合成反応やエステ
ル交換反応を用いて、ポリエステルを得ることが試みら
れている。得られたポリエステルの数平均分子量は10
00〜1500程度であるが、ヒドロキシエステル、ヒ
ドロキシ酸、ジオール−ジエステル、ジオール−二塩基
酸、無水物−ジオール、ラクトン等から種々の組成を有
するポリエステルを得ることが可能なことが示されてい
る(G. Mezoul et al., Macromol. Rapid Commun., 16,
613 (1995).)。
【0005】一方、漆は酵素の作用により常温で重合・
硬化する耐久性に優れたフェノール系の塗料である。天
然の原料漆液の組成は、日本産漆を例にとると次に示す
通りである。 ウルシオール 60〜65重量% ゴム質 5重量% 含窒素化合物 2重量% ラッカーゼ 0.2重量% 水 20〜30重量% この原料漆液を普通常温で撹拌して均一化し、さらにラ
ッカーゼの失活を防ぐために45℃以下の温度で撹拌し
て、水分約3%の漆塗料を得る。これを塗工後、20〜
25℃、相対湿度70〜80%の室(むろ)の中で一晩
放置して漆を固化させる。漆の固化は、漆液の主成分で
あるフェノール性化合物、ウルシオール(カテコール環
3位の側鎖として炭素数15の直鎖アルキル基及びアル
ケニル基を有する化合物の混合物)が、酸化還元酵素ラ
ッカーゼの触媒作用によって酸化重合することにより生
じることが知られている。
【0006】近年、漆塗料の改質や漆塗料の代替品を得
る目的で、様々の試みがなされている。例えば、特開昭
57−141458号公報には、天然漆又は天然漆とア
マニ油カテコール等の塗膜形成増量剤との混合物にアル
テルナリア(Alternaria)属の微生物の培養液から得ら
れるポリフェノールオキシダーゼを添加混合すること
で、乾燥時間の短縮と低品質漆の改良をはかる方法が示
されている。特開昭63−221167号公報には、カ
テコール同族体、異性体、多価フェノール類、又はパラ
アミノフェノールと、カシューナットオイル又はその誘
導体をホルムアルデヒドで縮合させた共縮合物に天然漆
を混合することにより、価格の低減をはかる方法が示さ
れている。また、特開平1−163272号公報には、
生漆又は黒め漆にパーオキシダーゼ又はパーオキシダー
ゼと過酸化水素を添加することにより造膜乾燥時間を著
しく短縮させる方法が示されている。
【0007】特開平5−117591号公報には、化学
合成で得られたウルシオール類似物であるカテコール誘
導体(例えば、3−(9’z,12’z,15’z−オ
クタデカトリエニル)カテコール)に、可溶化デンプン
質、ペクチン質等の植物性粘液質、及びラッカーゼ、ア
スコルビン酸酸化酵素、又はチロシナーゼ等の酸化還元
酵素を添加し、天然漆に匹敵するコーティング組成物を
得る方法が示されている。また同様に、特開平6−28
7516号公報には、ベンゼン環に炭素数15〜22で
メチレン基を介してcis配置の二重結合を2個以上有
するアルケニル基と、2個以上の水酸基を置換基に持つ
カテコール誘導体からなるウルシオール類似物を含む合
成漆塗料を得る方法が示されている。
【0008】これらの漆塗料の改質や漆塗料の代替品に
用いられている酵素は全て、漆の固化反応を触媒するラ
ッカーゼや、同様な触媒作用を有するパーオキシダーゼ
等の酸化還元酵素である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗料、イン
キ等の塗膜形成材料、接着剤等に有用な加水分解酵素を
含む硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、側鎖にカ
ルボキシル基を有する数平均分子量1,000〜2,0
00,000の高分子化合物、及び加水分解酵素からな
る硬化性樹脂組成物を提供する。
【0011】更に本発明は、側鎖にカルボキシル基を有
する数平均分子量1,000〜2,000,000の高
分子化合物、カルボキシル基を有する数平均分子量1,
000未満の低分子化合物、及び加水分解酵素からなる
硬化性樹脂組成物を提供する。
【0012】更に本発明は、加水分解酵素がリパーゼで
あることを特徴とする、上記の硬化性樹脂組成物を提供
する。
【0013】更に本発明は、上記の硬化性樹脂組成物
を、無溶剤あるいは非水系の有機溶媒中で架橋させるこ
とを特徴とする、硬化性樹脂組成物の硬化方法を提供す
る。
【0014】本発明の、カルボキシル基を有し、さらに
加水分解酵素を含む硬化性樹脂組成物、及びその硬化方
法を用いれば、ドライヤー等の添加や加熱などを必要と
しない温和な条件で架橋反応を行うことが可能であり、
塗料、インキ等の塗膜形成材料、接着剤等に有用な硬化
物を容易に得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性樹脂組成物は、側
鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物、及び加水分
解酵素からなる硬化性樹脂組成物、あるいは側鎖にカル
ボキシル基を有する高分子化合物と、カルボキシル基を
有する低分子化合物、及び加水分解酵素からなる硬化性
樹脂組成物である。
【0016】本発明の硬化性樹脂組成物中の加水分解酵
素は、下記一般式[1]に示される反応を触媒するもの
である。 一般式[1]
【0017】
【化1】
【0018】本発明における側鎖にカルボキシル基を有
する高分子化合物は、側鎖にカルボキシル基を有するビ
ニルモノマーの重合体あるいは共重合体で、数平均分子
量が1,000〜2,000,000の高分子化合物で
ある。側鎖にカルボキシル基を有するビニルモノマーと
しては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α
−クロル(メタ)アクリル酸、α−ブロム(メタ)アク
リル酸、α−フルオロ(メタ)アクリル酸、ケイ皮酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸の
ハーフエステル等を挙げることができる。
【0019】側鎖にカルボキシル基を有するビニルモノ
マーの共重合体の合成において、側鎖にカルボキシル基
を有しないビニルモノマーと共重合することも可能であ
る。側鎖にカルボキシル基を有しないビニルモノマーの
例として、スチレン、エチレン、プロピレン、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、ビニルピロリドン、ブタジエン、
イソプレン、アクリルニトリル、アセチレン、ビニルカ
ルバゾール、ビニルピリジン、ビニルブチルエーテル、
メチルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、メチルビニ
ルケトン、無水マレイン酸等を挙げることができる。ま
た、側鎖にカルボキシル基を有しないビニルモノマーは
任意の割合で用いることが可能である。
【0020】本発明における側鎖にカルボキシル基を有
する高分子化合物として、天然高分子あるいは変成した
天然高分子を用いることが可能である。天然高分子化合
物としては、例えば、アルギン酸等を、変成した天然高
分子化合物としては、例えば、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシエチルセルロース等を挙げることがで
きる。
【0021】本発明におけるカルボキシル基を有する数
平均分子量が1,000未満の低分子化合物としては、
例えば、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、
アジピン酸、セバシン酸、o−フタル酸、m−フタル
酸、p−フタル酸、ベンゼンテトラカルボン酸、トリメ
リット酸、グルタミン酸、ナフタレンジカルボン酸、ア
ントラセンジカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン
酸、リンゴ酸、酒石酸、粘液酸等を挙げることができ
る。
【0022】本発明における高分子化合物を得るための
重合法としては、一般的なラジカル重合法、アニオン重
合法、カチオン重合法等のビニル重合法を用いることが
できる。簡便に重合体を得るためには、溶媒を用いたラ
ジカル重合法が望ましいが、溶媒を用いない塊状重合法
や水系の懸濁重合法、エマルジョン重合法等を用いて合
成することも可能である。
【0023】本発明における高分子化合物を得るための
重合法に用いられる溶媒としては、例えば、酢酸エチ
ル、トルエン、キシレン、ベンゼン、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、メチルセルソルブアセテート、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホオキシド、スルホラン、メチルセルソルブ、ブチルセ
ルソルブ、n−ブタノール、イソプロパノール、エタノ
ール、メタノール等を挙げることができる。
【0024】本発明の硬化性樹脂組成物において、これ
を構成する高分子化合物及び低分子化合物が有するカル
ボキシル基の数は2個以上であることが望ましい。
【0025】本発明の硬化方法は、有機溶媒中で加水分
解酵素が触媒する加水分解反応の逆反応を利用して架橋
させることを特徴としている。したがって、本発明に使
用される加水分解酵素は、有機溶媒中で加水分解反応の
逆反応を触媒するものであれば特に制限はない。
【0026】本発明における加水分解酵素としては、例
えば、カルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパ
ーゼ、アセチルエステラーゼ、ペクチンエステラーゼ、
コレステロールエステラーゼ、タンナーゼ、モノアシル
グリセロールリパーゼ、ラクトナーゼ、リポプロテイン
リパーゼ等のEC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮監
修「酵素ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分類
されるエステラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダー
ゼ、グルクロニダーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル
化合物に作用するEC3.2群に分類される加水分解酵
素、エポキシドヒドロラーゼ等のEC3.3群に分類さ
れる加水分解酵素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシ
ン、トリプシン、プラスミン、ズブチリシン等のペプチ
ド結合に作用するEC3.4群に分類される加水分解酵
素、フロレチンヒドロラーゼ等のEC3.7群に分類さ
れる加水分解酵素等を挙げることができる。
【0027】上記エステラーゼのうち、グリセロールエ
ステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素を特にリパー
ゼと呼ぶが、リパーゼは有機溶媒中での安定性が高く、
収率良く加水分解反応の逆反応を触媒し、さらに安価に
入手できることなどの利点がある。したがって、本発明
の硬化方法においても、収率やコストの面からリパーゼ
を用いることが望ましい。
【0028】リパーゼには種々の起源のものが使用でき
るが、好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomo
nas )属、アルカリゲネス(Alcaligenes )属、アクロ
モバクター(Achromobacter )属、カンジダ(Candida
)属、アスペルギルス(Aspergillus )属、リゾプス
(Rhizopus)属、ムコール(Mucor )属等の微生物から
得られるリパーゼ類、植物種子から得られるリパーゼ
類、動物組織から得られるリパーゼ類、さらにパンクレ
アチン、ステアプシン等を挙げることができる。中でも
好ましくは、シュードモナス属、カンジダ属、アスペル
ギルス属の微生物由来のリパーゼを用いることが望まし
い。反応には2種類以上の酵素を混合して用いても良
く、また、酵素の安定化や反応後の回収を容易にするた
めに、公知の方法で固定化した酵素を用いることも可能
である。
【0029】前述のように、本発明の硬化方法は、有機
溶媒中で加水分解酵素が触媒する加水分解反応の逆反応
を利用して架橋させることを特徴としている。このた
め、反応に使用される溶媒は、逆反応の進行に有効に作
用し、しかも酵素を失活しないものが望ましい。具体的
には、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エステ
ル系溶媒、ニトリル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶
媒、アミド系溶媒等が好ましく、特に好ましくはエチル
エーテル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素系溶媒等を用いることが望ましい。
また、高分子化合物の重合に用いた溶媒をそのまま用い
ても良く、2種類以上の溶媒を混合して用いても差し支
えない。
【0030】本発明の硬化方法においては、反応温度は
−10〜100℃が好ましく、特に好ましくは20〜6
0℃が望ましい。反応系への加水分解酵素の添加量は、
用いる加水分解酵素のエステル合成能により適宜加減す
れば良いが、好ましくは反応に関与する高分子化合物と
低分子化合物の総重量に対して0.1〜100重量%程
度、さらに好ましくは0.5〜20重量%とすれば良
い。このとき、酵素を大量に使用しても副反応は生じ
ず、精製操作においても支障をきたすことはない。
【0031】本発明の硬化性樹脂組成物において、加水
分解酵素による反応を阻害しないものであれば、用途に
より、ロジン変成フェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂成分、着色剤
として黄色、紅色、藍色、墨色等の顔料、その他、レベ
リング改良剤、増粘剤、可塑剤、紫外線防止剤、酸化防
止剤、帯電防止剤等の補助剤を適宜添加しても差し支え
ない。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】(合成例1) 側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物(A) 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた500ml容四つ口丸底フラスコに、 ジメチルアセトアミド(DMAc) 100ml メタクリル酸 20.0g スチレン 20.0g AIBN 0.5g を仕込み、撹拌しながら湯浴中でフラスコ内温度を74
℃に昇温した。そのまま反応を4時間続けた後、AIB
Nを0.05g添加し、さらに2時間加熱、撹拌を継続
し、側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物(A)
の溶液を得た。GPCによる分子量測定で、この高分子
化合物の数平均分子量(スチレン換算)は25,000
であった。
【0034】(合成例2) 側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物(B) 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた500ml容四つ口丸底フラスコに、 ジメチルホルムアミド(DMF) 100ml メタクリル酸 20.0g N−ビニルピロリドン 20.0g AIBN 0.5g を仕込み、撹拌しながら湯浴中でフラスコ内温度を74
℃に昇温した。そのまま反応を4時間続けた後、AIB
Nを0.05g添加し、さらに2時間加熱、撹拌を継続
し、側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物(B)
の溶液を得た。GPCによる分子量測定で、この高分子
化合物の数平均分子量(スチレン換算)は21,000
であった。
【0035】(合成例3) 側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物(C) 撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、及びコンデンサ
ーを備えた500ml容四つ口丸底フラスコに、 メチルエチルケトン(MEK) 100ml メチルメタアクリレート 10.0g アクリル酸 10.0g スチレン 20.0g AIBN 0.5g を仕込み、撹拌しながら湯浴中でフラスコ内温度を74
℃に昇温した。そのまま反応を4時間続けた後、AIB
Nを0.05g添加し、さらに2時間加熱、撹拌を継続
し、側鎖にカルボキシル基を有する高分子化合物(C)
の溶液を得た。GPCによる分子量測定で、この高分子
化合物の数平均分子量(スチレン換算)は27,000
であった。
【0036】(実施例1)上記高分子化合物(A)の溶
液14.0gに、0.2gのリパーゼ(シュードモナス
属の微生物由来)を添加して、樹脂組成物を調製した。
リパーゼは溶媒に溶解せずに懸濁した。この樹脂組成物
を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布し、
さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0037】(実施例2)上記高分子化合物(B)の溶
液14.0gに、0.2gのリパーゼ(シュードモナス
属の微生物由来)を添加して、樹脂組成物を調製した。
リパーゼは溶媒に溶解せずに懸濁した。この樹脂組成物
を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布し、
さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0038】(実施例3)上記高分子化合物(C)の溶
液14.0gに、0.2gのリパーゼ(シュードモナス
属の微生物由来)を添加して、樹脂組成物を調製した。
リパーゼは溶媒に溶解せずに懸濁した。この樹脂組成物
を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布し、
さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0039】(実施例4)コハク酸4.0gと、上記高
分子化合物(A)の溶液14.0gを混合し、これに
0.4gのリパーゼ(シュードモナス属の微生物由来)
を添加して、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を
1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布し、さ
らに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0040】(実施例5)コハク酸4.0gと、上記高
分子化合物(C)の溶液14.0gを混合し、これに
0.4gのリパーゼ(シュードモナス属の微生物由来)
を添加して、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を
1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布し、さ
らに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0041】(実施例6)セバシン酸4.0gと、上記
高分子化合物(A)の溶液14.0gを混合し、これに
0.4gのリパーゼ(シュードモナス属の微生物由来)
を添加して、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を
1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布し、さ
らに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0042】(実施例7)セバシン酸4.0gと、上記
高分子化合物(C)の溶液14.0gを混合し、これに
0.4gのリパーゼ(シュードモナス属の微生物由来)
を添加して、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を
1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布し、さ
らに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0043】(実施例8)トリメリット酸4.0gと、
上記高分子化合物(A)の溶液14.0gを混合し、こ
れに0.4gのリパーゼ(シュードモナス属の微生物由
来)を添加して、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成
物を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布
し、さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0044】(実施例9)トリメリット酸4.0gと、
上記高分子化合物(C)の溶液14.0gを混合し、こ
れに0.4gのリパーゼ(シュードモナス属の微生物由
来)を添加して、樹脂組成物を調製した。この樹脂組成
物を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布
し、さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0045】(実施例10)上記高分子化合物(A)の
溶液14.0gに、0.2gのパンクレアチンを添加し
て、樹脂組成物を調製した。パンクレアチンは溶媒に溶
解せずに懸濁した。この樹脂組成物を1ミルのアプリケ
ーターを用いてガラス板に塗布し、さらに室温で風乾さ
せて塗膜を得た。
【0046】(実施例11)上記高分子化合物(A)の
溶液14.0gに、0.2gのタンナーゼ(アスペルギ
ルス属の微生物由来)を添加して、樹脂組成物を調製し
た。タンナーゼは溶媒に溶解せずに懸濁した。この樹脂
組成物を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗
布し、さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0047】(比較例1)上記高分子化合物(A)の溶
液を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布
し、さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0048】(比較例2)上記高分子化合物(C)の溶
液を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布
し、さらに室温で風乾させて塗膜を得た。(比較例3)
コハク酸4.0gと、上記高分子化合物(A)の溶液1
4.0gを混合し樹脂組成物を調製した。この樹脂組成
物を1ミルのアプリケーターを用いてガラス板に塗布
し、さらに室温で風乾させて塗膜を得た。
【0049】実施例及び比較例で得られた塗膜を、所定
時間、温度30℃、相対湿度50%の恒温恒湿槽に保持
し、塗膜の硬化試験を行った。塗膜がDMF及びMEK
に不溶となったことをもって、塗膜が硬化したものと判
断した。結果を表1に示した。
【0050】 表1 ────────────────────────────────── 実施例及び比較例 樹脂組成物 硬化時間(日) 硬化状況 ────────────────────────────────── 実施例1 A 10 ○ 実施例2 B 5 ○ 実施例3 C 10 ○ 実施例4 コハク酸 A 10 ○ 実施例5 コハク酸 C 10 ○ 実施例6 セバシン酸 A 7 ○ 実施例7 セバシン酸 C 7 ○ 実施例8 トリメリット酸 A 15 ○ 実施例9 トリメリット酸 C 15 ○ 実施例10 A 15 ○ 実施例11 A 10 ○ 比較例1 A 30 × 比較例2 C 30 × 比較例4 コハク酸 A 30 × ────────────────────────────────── 硬化状況:○,DMF及びMEKに不溶 ×,DMF及びMEKに可溶
【0051】本発明の加水分解酵素を含む硬化性樹脂組
成物は、塗膜形成後5〜15日でDMF及びMEKに不
溶となり、硬化が認められた。これに対し、加水分解酵
素を含まないものでは、塗膜形成後30日でも硬化が認
められず、硬化反応が添加された加水分解酵素の作用に
よるものであることが示された。
【0052】
【発明の効果】本発明は、カルボキシル基を有し、さら
に加水分解酵素を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成
物、並びに無溶剤あるいは非水系の有機溶剤中で上記樹
脂組成物を硬化させる方法であり、有機溶媒中で加水分
解酵素を触媒として反応させることで、塗料、インキ等
の塗膜形成材料、接着剤等に有用な硬化物を得ることが
できる。加水分解酵素による加水分解反応の逆反応を利
用する本発明の硬化方法を用いれば、ドライヤー等の添
加や加熱などを必要としない温和な条件で架橋反応を行
うことが可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖にカルボキシル基を有する数平均分
    子量1,000〜2,000,000の高分子化合物、
    及び加水分解酵素からなる硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 側鎖にカルボキシル基を有する数平均分
    子量1,000〜2,000,000の高分子化合物、
    カルボキシル基を有する数平均分子量1,000未満の
    低分子化合物、及び加水分解酵素からなる硬化性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 加水分解酵素がリパーゼであることを特
    徴とする、請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の硬化性樹脂
    組成物を、無溶剤あるいは非水系の有機溶媒中で架橋さ
    せることを特徴とする、硬化性樹脂組成物の硬化方法。
JP8265713A 1996-10-07 1996-10-07 硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法 Pending JPH10110106A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8265713A JPH10110106A (ja) 1996-10-07 1996-10-07 硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8265713A JPH10110106A (ja) 1996-10-07 1996-10-07 硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10110106A true JPH10110106A (ja) 1998-04-28

Family

ID=17420985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8265713A Pending JPH10110106A (ja) 1996-10-07 1996-10-07 硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10110106A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Linko et al. Biodegradable products by lipase biocatalysis
JP4009317B2 (ja) 酵素的合成
EP0288994B1 (en) Process for producing optically active compounds
Wu et al. Lipase-catalyzed stereoselective esterification of dl-menthol in organic solvents using acid anhydrides as acylating agents
CN101027404A (zh) 对映选择性生物转化制备蛋白酪氨酸激酶抑制剂中间体
Heinsman et al. Substrate sorption into the polymer matrix of Novozym 435® and its effect on the enantiomeric ratio determination
Zhang et al. Lipase-mediated direct in situ ring-opening polymerization of ε-caprolactone formed by a chemo-enzymatic method
JPH10110104A (ja) 硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法
JPH0343095A (ja) ビニル2‐アリールプロピオネートの酵素による分解法
JPH10110105A (ja) 硬化性樹脂組成物、及びその硬化方法
JPH01289494A (ja) ラセミα‐アルキル置換一級アルコール類の光学異性体の酵素的分離方法
Cipiciani et al. Primary allenic alcohols of high optical purity via lipase catalyzed resolution
JP3690028B2 (ja) ポリエステルの製造方法
Ohya et al. Polycondensation of α-hydroxy acids by enzymes or PEG-modified enzymes in organic media
EP0852262A1 (fr) Procédé de préparation d'amides de l'acide acrylique ou méthacrylique
Parmar et al. Potential use of a novel lipase from Aspergillus carneus in deacetylation reactions
OSANAI Synthesis of cholesterol ester with lipase in organic solvent and the possibility of repeated use of the recovered enzyme
JPH09271386A (ja) 加水分解酵素によるアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法
De Lima et al. The Use of Immobilized Lipases on Chrysotile
Shih et al. Enzymes catalyzed esterification of N-protected amino acids with secondary alcohols
JP2844224B2 (ja) 光学活性モノエステル化合物およびその製造法
CN119823601B (zh) 一种环保油漆及其制备方法
CN119432810B (zh) 一种固定化酶制剂及其制备方法、使用方法
JP2006518346A (ja) 共役した不飽和酸のエステル(共役酸エステル)、それらの製造方法及びそれらの使用
JP2000004893A (ja) 末端反応性ポリエステルの製造方法