JPH09271386A - 加水分解酵素によるアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法 - Google Patents
加水分解酵素によるアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法Info
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- JPH09271386A JPH09271386A JP8487196A JP8487196A JPH09271386A JP H09271386 A JPH09271386 A JP H09271386A JP 8487196 A JP8487196 A JP 8487196A JP 8487196 A JP8487196 A JP 8487196A JP H09271386 A JPH09271386 A JP H09271386A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 合成中間体、塗膜形成材料、記録材料用電子
受容化合物として有用なアルコール性水酸基を有するフ
ェノールのエステルの製造方法を提供する。 【解決手段】 アルコール性水酸基を有するフェノール
にカルボン酸をリパーゼ等の加水分解酵素の存在下、有
機溶媒中で反応させることを特徴とする、アルコール性
水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法。
受容化合物として有用なアルコール性水酸基を有するフ
ェノールのエステルの製造方法を提供する。 【解決手段】 アルコール性水酸基を有するフェノール
にカルボン酸をリパーゼ等の加水分解酵素の存在下、有
機溶媒中で反応させることを特徴とする、アルコール性
水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機溶媒中で加水
分解酵素を作用させることを特徴とするアルコール性水
酸基を有するフェノールのエステルの製造方法に関す
る。更に詳しくは、合成中間体、塗膜形成材料、記録材
料用電子受容化合物として有用なアルコール性水酸基を
有するフェノールのエステルの製造方法に関する。
分解酵素を作用させることを特徴とするアルコール性水
酸基を有するフェノールのエステルの製造方法に関す
る。更に詳しくは、合成中間体、塗膜形成材料、記録材
料用電子受容化合物として有用なアルコール性水酸基を
有するフェノールのエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコール性水酸基を有するフェノール
のエステルは、種々の染料や医薬品の合成中間体として
広く用いられている。また、フェノール樹脂の原料とし
ても重要である。さらに、アルコール性水酸基を有する
フェノールのエステルから得られるビスアゾ顔料は記録
材料用電子受容化合物として有用である(G. D. Paola-
Baranyl et al. J. Imaging Sci., 34, 224 (1990))。
のエステルは、種々の染料や医薬品の合成中間体として
広く用いられている。また、フェノール樹脂の原料とし
ても重要である。さらに、アルコール性水酸基を有する
フェノールのエステルから得られるビスアゾ顔料は記録
材料用電子受容化合物として有用である(G. D. Paola-
Baranyl et al. J. Imaging Sci., 34, 224 (1990))。
【0003】アルコール性水酸基を有するフェノールの
アルコール性水酸基を選択的にエステル化する方法は種
々知られている(例えば、特開平4−257543号公
報参照)が、酸ハライドを使用する点や収率の低さか
ら、満足のいくものではなかった。
アルコール性水酸基を選択的にエステル化する方法は種
々知られている(例えば、特開平4−257543号公
報参照)が、酸ハライドを使用する点や収率の低さか
ら、満足のいくものではなかった。
【0004】漆の主成分であるフェノール性化合物、ウ
ルシオールはカテコール環3位の側鎖として炭素数15
の直鎖アルキル基及びアルケニル基を有する化合物の混
合物であり、近年、ウルシオール類似物を化学合成し、
これを漆中の酸化還元酵素ラッカーゼやパーオキシダー
ゼ等を用いて硬化する人工漆の試作が試みられている。
例えば、カテコール環の側鎖にリノール酸のような不飽
和脂肪酸を導入する場合、まずリノール酸に臭素を付加
させることにより、二重結合の保護と結晶性の臭化物の
生成を行い、これを酸塩化物に化成して、ベラトロール
にフリーデルクラフト反応によりアシル化を行い、脱メ
チル化、ケトンのクレメンセン還元と同時に脱臭素化し
て二重結合を再生する方法が示されている(特開平6−
287516号公報)。しかし、このような方法による
ウルシオール類似物の合成は、手順が煩雑であり、収率
も著しく低いものであった。このため、(ジ)ヒドロキ
シベンジルアルコールのようなアルコール性水酸基を有
するフェノールとリノール酸、リノレン酸のような不飽
和脂肪族カルボン酸とのエステルが容易に得られれば、
このエステルはウルシオール類似物として有効に機能す
るものと考えられる。
ルシオールはカテコール環3位の側鎖として炭素数15
の直鎖アルキル基及びアルケニル基を有する化合物の混
合物であり、近年、ウルシオール類似物を化学合成し、
これを漆中の酸化還元酵素ラッカーゼやパーオキシダー
ゼ等を用いて硬化する人工漆の試作が試みられている。
例えば、カテコール環の側鎖にリノール酸のような不飽
和脂肪酸を導入する場合、まずリノール酸に臭素を付加
させることにより、二重結合の保護と結晶性の臭化物の
生成を行い、これを酸塩化物に化成して、ベラトロール
にフリーデルクラフト反応によりアシル化を行い、脱メ
チル化、ケトンのクレメンセン還元と同時に脱臭素化し
て二重結合を再生する方法が示されている(特開平6−
287516号公報)。しかし、このような方法による
ウルシオール類似物の合成は、手順が煩雑であり、収率
も著しく低いものであった。このため、(ジ)ヒドロキ
シベンジルアルコールのようなアルコール性水酸基を有
するフェノールとリノール酸、リノレン酸のような不飽
和脂肪族カルボン酸とのエステルが容易に得られれば、
このエステルはウルシオール類似物として有効に機能す
るものと考えられる。
【0005】加水分解酵素、特にリパーゼを触媒に用い
た有機溶媒中でのエステル化反応、あるいはエステル交
換反応によるポリエステルの合成に関して、これまで幅
広く研究が行われている。リパーゼは、水溶液中ではグ
リセロールエステルの加水分解反応を触媒する酵素であ
るが、非水系の有機溶媒中ではその逆反応であるエステ
ル化反応、あるいはエステル交換反応が進行することを
利用してこれらのポリエステルの合成が試みられてい
る。得られたポリエステルの数平均分子量は1000〜
1500程度であるが、ヒドロキシエステル、ヒドロキ
シ酸、ジオール−ジエステル、ジオール−二塩基酸、無
水物−ジオール、ラクトンから種々の組成を有するポリ
エステルが得られている(G. Mezoul et al. Macromol.
Rapid Commun., 16, 613 (1995))。また、これらの研
究から、リパーゼが有機溶媒中で、温和な条件で収率良
くエステル化反応、あるいはエステル交換反応を触媒す
ることが示されている。
た有機溶媒中でのエステル化反応、あるいはエステル交
換反応によるポリエステルの合成に関して、これまで幅
広く研究が行われている。リパーゼは、水溶液中ではグ
リセロールエステルの加水分解反応を触媒する酵素であ
るが、非水系の有機溶媒中ではその逆反応であるエステ
ル化反応、あるいはエステル交換反応が進行することを
利用してこれらのポリエステルの合成が試みられてい
る。得られたポリエステルの数平均分子量は1000〜
1500程度であるが、ヒドロキシエステル、ヒドロキ
シ酸、ジオール−ジエステル、ジオール−二塩基酸、無
水物−ジオール、ラクトンから種々の組成を有するポリ
エステルが得られている(G. Mezoul et al. Macromol.
Rapid Commun., 16, 613 (1995))。また、これらの研
究から、リパーゼが有機溶媒中で、温和な条件で収率良
くエステル化反応、あるいはエステル交換反応を触媒す
ることが示されている。
【0006】糖あるいは糖アルコールと炭素数2〜22
の(不)飽和脂肪酸及びその低級アルコールとのエステ
ルを、第一級アルコール溶媒以外の有機溶媒の存在下、
微生物アルカリ性リパーゼを作用させて製造する方法が
示されている(特開昭61−268192)が、アルコ
ール性水酸基を有するフェノールとカルボン酸からの酵
素触媒を用いたエステルの製造に関する報告はなされて
いない。
の(不)飽和脂肪酸及びその低級アルコールとのエステ
ルを、第一級アルコール溶媒以外の有機溶媒の存在下、
微生物アルカリ性リパーゼを作用させて製造する方法が
示されている(特開昭61−268192)が、アルコ
ール性水酸基を有するフェノールとカルボン酸からの酵
素触媒を用いたエステルの製造に関する報告はなされて
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、合成中間
体、塗膜形成材料、記録材料用電子受容化合物として有
用なアルコール性水酸基を有するフェノールのエステル
の製造方法を提供を目的とする。
体、塗膜形成材料、記録材料用電子受容化合物として有
用なアルコール性水酸基を有するフェノールのエステル
の製造方法を提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、アルコー
ル性水酸基を有するフェノールにカルボン酸を加水分解
酵素の存在下、有機溶媒中で反応させることを特徴とす
るアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの
製造方法を提供する。
ル性水酸基を有するフェノールにカルボン酸を加水分解
酵素の存在下、有機溶媒中で反応させることを特徴とす
るアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの
製造方法を提供する。
【0009】更に本発明は、アルコール性水酸基を有す
るフェノールが下記一般式で表されることを特徴とする
上記アルコール性水酸基を有するフェノールのエステル
の製造方法を提供する。 一般式
るフェノールが下記一般式で表されることを特徴とする
上記アルコール性水酸基を有するフェノールのエステル
の製造方法を提供する。 一般式
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、R1 〜R14はアルコール性水酸基
を有する1価の基、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、ア
シルオキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、置換
アミノ基、スルホニル基、スルホニルオキシル基等を表
す。ただし、R1 〜R6 の少なくとも一つ、またはR 7
〜R14の少なくとも一つはアルコール性水酸基を有する
1価の基である。〕
を有する1価の基、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、ア
シルオキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、置換
アミノ基、スルホニル基、スルホニルオキシル基等を表
す。ただし、R1 〜R6 の少なくとも一つ、またはR 7
〜R14の少なくとも一つはアルコール性水酸基を有する
1価の基である。〕
【0012】更に本発明は、加水分解酵素がリパーゼで
あることを特徴とする上記アルコール性水酸基を有する
フェノールのエステルの製造方法を提供する。
あることを特徴とする上記アルコール性水酸基を有する
フェノールのエステルの製造方法を提供する。
【0013】本発明のエステルの製造方法を用いれば、
アルコール性水酸基を有するフェノールのアルコール性
水酸基を選択的に且つ収率良くエステル化することが可
能であり、合成中間体、塗膜形成材料、記録材料用電子
受容化合物として有用なアルコール性水酸基を有するフ
ェノールのエステルを容易に得ることができる。
アルコール性水酸基を有するフェノールのアルコール性
水酸基を選択的に且つ収率良くエステル化することが可
能であり、合成中間体、塗膜形成材料、記録材料用電子
受容化合物として有用なアルコール性水酸基を有するフ
ェノールのエステルを容易に得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるアルコール性
水酸基を有するフェノールは、フェノール骨格あるいは
ナフトール骨格を有し、アルコール性水酸基を有する1
価の基を置換基として持つ化合物であり、下記の一般式
で表される。 一般式
水酸基を有するフェノールは、フェノール骨格あるいは
ナフトール骨格を有し、アルコール性水酸基を有する1
価の基を置換基として持つ化合物であり、下記の一般式
で表される。 一般式
【0015】
【化3】
【0016】式中、R1 〜R14は、水素原子、塩素、臭
素、ヨウ素等のハロゲン原子、水酸基、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s
ec−ブチル基、tert−ブチル基、デシル基、ウン
デシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、ト
リル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基等のア
リール基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基、ペンチルオキシ基等のアルコキシ基、ホルミ
ル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、ナ
フトイル基、フロイル基等のアシル基、アセトキシル
基、ベンゾイルオキシル基等のアシルオキシル基、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、アセトアミド基、ベンズア
ミド基、イミダゾリル基等の置換アミノ基、スルホニル
基、スルホニルオキシル基等であり、ただし、R1 〜R
6 の少なくとも一つ、またはR7 〜R14の少なくとも一
つはアルコール性水酸基を有する1価の基である。
素、ヨウ素等のハロゲン原子、水酸基、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s
ec−ブチル基、tert−ブチル基、デシル基、ウン
デシル基、ドデシル基等のアルキル基、フェニル基、ト
リル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基等のア
リール基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブ
トキシ基、ペンチルオキシ基等のアルコキシ基、ホルミ
ル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、ナ
フトイル基、フロイル基等のアシル基、アセトキシル
基、ベンゾイルオキシル基等のアシルオキシル基、シア
ノ基、ニトロ基、アミノ基、アセトアミド基、ベンズア
ミド基、イミダゾリル基等の置換アミノ基、スルホニル
基、スルホニルオキシル基等であり、ただし、R1 〜R
6 の少なくとも一つ、またはR7 〜R14の少なくとも一
つはアルコール性水酸基を有する1価の基である。
【0017】上記一般式中のアルコール性水酸基を有す
る1価の基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、1
−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−
ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4
−ヒドロキシブチル基、6−ヒドロキシヘキシル基、8
−ヒドロキシヘキシル基、10−ヒドロキシデシル基、
12−ヒドロキシドデシル基、2−(ヒドロキシエトキ
シ)エチル基等のヒドロキシアルキル基、4−(ヒドロ
キシメチル)フェニル基、3−(ヒドロキシメチル)フ
ェニル基、2−(ヒドロキシメチル)フェニル基等のヒ
ドロキシアルキルフェニル基、ヒドロキシエトキシ基、
3−ヒドロキシプロポキシ基、4−ヒドロキシブトキシ
基等のヒドロキシアルコキシ基、ヒドロキシエトキシフ
ェニル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基、4−(3
−ヒドロキシプロポキシ)フェニル基、2−ヒドロキシ
エチルチオ基、ヒドロキシエトキシフェノキシ基、4−
(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニルスルホニル基、
α,α−ジメチル−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベ
ンジル基、α,α−ジメチル−4−(3−ヒドロキシプ
ロポキシ)ベンジル基、N,N−ジヒドロキシエチルア
ミノ基、N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ基、
N−アセチル−N−ヒドロキシエチルアミノ基等が挙げ
られる。
る1価の基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、1
−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−
ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、4
−ヒドロキシブチル基、6−ヒドロキシヘキシル基、8
−ヒドロキシヘキシル基、10−ヒドロキシデシル基、
12−ヒドロキシドデシル基、2−(ヒドロキシエトキ
シ)エチル基等のヒドロキシアルキル基、4−(ヒドロ
キシメチル)フェニル基、3−(ヒドロキシメチル)フ
ェニル基、2−(ヒドロキシメチル)フェニル基等のヒ
ドロキシアルキルフェニル基、ヒドロキシエトキシ基、
3−ヒドロキシプロポキシ基、4−ヒドロキシブトキシ
基等のヒドロキシアルコキシ基、ヒドロキシエトキシフ
ェニル基、ヒドロキシエトキシカルボニル基、4−(3
−ヒドロキシプロポキシ)フェニル基、2−ヒドロキシ
エチルチオ基、ヒドロキシエトキシフェノキシ基、4−
(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニルスルホニル基、
α,α−ジメチル−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベ
ンジル基、α,α−ジメチル−4−(3−ヒドロキシプ
ロポキシ)ベンジル基、N,N−ジヒドロキシエチルア
ミノ基、N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ基、
N−アセチル−N−ヒドロキシエチルアミノ基等が挙げ
られる。
【0018】上記一般式中のフェノール骨格の具体例と
してはフェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキ
ノン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、ピロガロ
ール等が挙げられる。また、ナフトール骨格の具体例と
してはナフトール、1,2−ヒドロキシナフタレン、
1,3−ヒドロキシナフタレン、1,5−ヒドロキシナ
フタレン、1,6−ヒドロキシナフタレン、2,3−ヒ
ドロキシナフタレン、2,6−ヒドロキシナフタレン、
2,7−ヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
してはフェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキ
ノン、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、ピロガロ
ール等が挙げられる。また、ナフトール骨格の具体例と
してはナフトール、1,2−ヒドロキシナフタレン、
1,3−ヒドロキシナフタレン、1,5−ヒドロキシナ
フタレン、1,6−ヒドロキシナフタレン、2,3−ヒ
ドロキシナフタレン、2,6−ヒドロキシナフタレン、
2,7−ヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
【0019】上記一般式で示されるアルコール性水酸基
を有するフェノール誘導体の具体例としては、4−ヒド
ロキシメチルフェノール、3−ヒドロキシメチルフェノ
ール、4−ヒドロキシエチルフェノール、3−ヒドロキ
シエチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−3−メト
キシフェノール等の置換基を有しても良いヒドロキシア
ルキルフェノール、4−ヒドロキシメチルカテコール、
4−ヒドロキシエチルカテコール等のヒドロキシアルキ
ルカテコール、4−ヒドロキシメチル−1−ナフトー
ル、5−ヒドロキシメチル−1−ナフトール、4−ヒド
ロキシエチル−1−ナフトール等のヒドロキシアルキル
−1−ナフトール、4−ヒドロキシメチル−2−ナフト
ール、5−ヒドロキシメチル−2−ナフトール、4−ヒ
ドロキシエチル−2−ナフトール等のヒドロキシアルキ
ル−2−ナフトール等が挙げられる。
を有するフェノール誘導体の具体例としては、4−ヒド
ロキシメチルフェノール、3−ヒドロキシメチルフェノ
ール、4−ヒドロキシエチルフェノール、3−ヒドロキ
シエチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−3−メト
キシフェノール等の置換基を有しても良いヒドロキシア
ルキルフェノール、4−ヒドロキシメチルカテコール、
4−ヒドロキシエチルカテコール等のヒドロキシアルキ
ルカテコール、4−ヒドロキシメチル−1−ナフトー
ル、5−ヒドロキシメチル−1−ナフトール、4−ヒド
ロキシエチル−1−ナフトール等のヒドロキシアルキル
−1−ナフトール、4−ヒドロキシメチル−2−ナフト
ール、5−ヒドロキシメチル−2−ナフトール、4−ヒ
ドロキシエチル−2−ナフトール等のヒドロキシアルキ
ル−2−ナフトール等が挙げられる。
【0020】本発明に使用されるカルボン酸は、置換基
を有しても良い飽和あるいは不飽和の脂肪族カルボン
酸、あるいは置換基を有しても良い芳香族カルボン酸等
で、二塩基酸も含まれる。具体的には、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピ
バル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の
飽和脂肪族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸等の飽和脂肪族ジカルボン
酸、アクリル酸、プロピオール酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、イソクロトン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、フマル酸、マレイン酸等の不飽和脂肪族カル
ボン酸、安息香酸、トルイル酸、ナフトエ酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ケイ皮酸等の芳香族
カルボン酸、さらには、D−グルクロン酸、D−ガラク
ツロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸等のウロ
ン酸(アルドースの第一アルコール基の代わりにカルボ
キシル基が導入されたもの)等が挙げられる。
を有しても良い飽和あるいは不飽和の脂肪族カルボン
酸、あるいは置換基を有しても良い芳香族カルボン酸等
で、二塩基酸も含まれる。具体的には、ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピ
バル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の
飽和脂肪族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸等の飽和脂肪族ジカルボン
酸、アクリル酸、プロピオール酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、イソクロトン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸、フマル酸、マレイン酸等の不飽和脂肪族カル
ボン酸、安息香酸、トルイル酸、ナフトエ酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ケイ皮酸等の芳香族
カルボン酸、さらには、D−グルクロン酸、D−ガラク
ツロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸等のウロ
ン酸(アルドースの第一アルコール基の代わりにカルボ
キシル基が導入されたもの)等が挙げられる。
【0021】本発明のアルコール性水酸基を有するフェ
ノールのエステルの製造方法は、有機溶媒中で加水分解
酵素が触媒するエステルの加水分解の逆反応を利用する
ことを特徴としている。したがって、本発明に使用され
る加水分解酵素は、有機溶媒中でエステルの加水分解の
逆反応を触媒するものであれば特に制限はない。加水分
解酵素のうちエステルを加水分解する酵素はエステラー
ゼと総称され、EC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮
監修「酵素ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分
類される。しかし、有機溶媒中では、酵素反応の基質と
なるアルコール性水酸基を有するフェノールやカルボン
酸、さらにはタンパク質である酵素自体も構造が変化す
るため、水溶液中での反応で認められるような厳密な基
質特異性が薄れ、エステラーゼで総称される酵素以外の
加水分解酵素も上記基質のエステル化反応を触媒するも
のと考えられる 本発明に使用される加水分解酵素の具体例としては、カ
ルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、ア
セチルエステラーゼ、コレステロールエステラーゼ、タ
ンナーゼ、モノアシルグリセロールリパーゼ、ラクトナ
ーゼ、リポプロテインリパーゼ等の一群のエステラー
ゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダ
ーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル化合物に作用する
EC3.2群に分類される加水分解酵素、エポキシドヒ
ドロラーゼ等のEC3.3群に分類される加水分解酵
素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシン、トリプシ
ン、プラスミン等のペプチド結合に作用するEC3.4
群に分類される加水分解酵素、フロレチンヒドロラーゼ
等のEC3.7群に分類される加水分解酵素等を挙げる
ことができる。
ノールのエステルの製造方法は、有機溶媒中で加水分解
酵素が触媒するエステルの加水分解の逆反応を利用する
ことを特徴としている。したがって、本発明に使用され
る加水分解酵素は、有機溶媒中でエステルの加水分解の
逆反応を触媒するものであれば特に制限はない。加水分
解酵素のうちエステルを加水分解する酵素はエステラー
ゼと総称され、EC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮
監修「酵素ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分
類される。しかし、有機溶媒中では、酵素反応の基質と
なるアルコール性水酸基を有するフェノールやカルボン
酸、さらにはタンパク質である酵素自体も構造が変化す
るため、水溶液中での反応で認められるような厳密な基
質特異性が薄れ、エステラーゼで総称される酵素以外の
加水分解酵素も上記基質のエステル化反応を触媒するも
のと考えられる 本発明に使用される加水分解酵素の具体例としては、カ
ルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、ア
セチルエステラーゼ、コレステロールエステラーゼ、タ
ンナーゼ、モノアシルグリセロールリパーゼ、ラクトナ
ーゼ、リポプロテインリパーゼ等の一群のエステラー
ゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダ
ーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル化合物に作用する
EC3.2群に分類される加水分解酵素、エポキシドヒ
ドロラーゼ等のEC3.3群に分類される加水分解酵
素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシン、トリプシ
ン、プラスミン等のペプチド結合に作用するEC3.4
群に分類される加水分解酵素、フロレチンヒドロラーゼ
等のEC3.7群に分類される加水分解酵素等を挙げる
ことができる。
【0022】上記一群のエステラーゼのうち、グリセロ
ールエステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素を特に
リパーゼと呼ぶが、リパーゼは有機溶媒中での安定性が
高く収率よくエステル化反応、あるいはエステル交換反
応を触媒し、さらに安価に入手できることなどから、前
述のように有機溶媒中でのポリエステルの合成に広く用
いられている。したがって、本発明のアルコール性水酸
基を有するフェノールのエステルの製造方法において
も、収率やコストの面からリパーゼを用いることが望ま
しい。リパーゼには種々の起源のものが使用できるが、
好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomonas )
属、アルカリゲネス(Alcaligenes )属、アクロモバク
ター(Achromobacter )属、カンジダ(Candida )属、
アスペルギルス(Aspergillus )属、リゾプス(Rhizop
us)属、ムコール(Mucor )属等の微生物から得られる
リパーゼ類、植物種子から得られるリパーゼ類、動物組
織から得られるリパーゼ類、さらにパンクレアチン、ス
テアプシン等を挙げることができる。中でも好ましく
は、シュードモナス属、カンジダ属、アスペルギルス属
の微生物由来のリパーゼを用いることが望ましい。反応
には2種類以上の酵素を混合して用いても良く、また、
酵素の安定化や反応後の回収を容易にするために、公知
の方法で固定化した酵素を用いることも可能である。
ールエステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素を特に
リパーゼと呼ぶが、リパーゼは有機溶媒中での安定性が
高く収率よくエステル化反応、あるいはエステル交換反
応を触媒し、さらに安価に入手できることなどから、前
述のように有機溶媒中でのポリエステルの合成に広く用
いられている。したがって、本発明のアルコール性水酸
基を有するフェノールのエステルの製造方法において
も、収率やコストの面からリパーゼを用いることが望ま
しい。リパーゼには種々の起源のものが使用できるが、
好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomonas )
属、アルカリゲネス(Alcaligenes )属、アクロモバク
ター(Achromobacter )属、カンジダ(Candida )属、
アスペルギルス(Aspergillus )属、リゾプス(Rhizop
us)属、ムコール(Mucor )属等の微生物から得られる
リパーゼ類、植物種子から得られるリパーゼ類、動物組
織から得られるリパーゼ類、さらにパンクレアチン、ス
テアプシン等を挙げることができる。中でも好ましく
は、シュードモナス属、カンジダ属、アスペルギルス属
の微生物由来のリパーゼを用いることが望ましい。反応
には2種類以上の酵素を混合して用いても良く、また、
酵素の安定化や反応後の回収を容易にするために、公知
の方法で固定化した酵素を用いることも可能である。
【0023】前述のように、本発明のアルコール性水酸
基を有するフェノールのエステルの製造方法は、有機溶
媒中で加水分解酵素が触媒するエステルの加水分解の逆
反応を利用することを特徴としている。このため、反応
に使用される溶媒は、逆反応の進行に有効に作用し、し
かも酵素を失活しないものが望ましい。具体的には、エ
ーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エステル系溶
媒、ニトリル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アミ
ド系溶媒等が好ましく、特に好ましくはエチルエーテ
ル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素系溶媒等を用いることが望ましい。また、
2種類以上の溶媒を混合して用いても良い。
基を有するフェノールのエステルの製造方法は、有機溶
媒中で加水分解酵素が触媒するエステルの加水分解の逆
反応を利用することを特徴としている。このため、反応
に使用される溶媒は、逆反応の進行に有効に作用し、し
かも酵素を失活しないものが望ましい。具体的には、エ
ーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エステル系溶
媒、ニトリル系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アミ
ド系溶媒等が好ましく、特に好ましくはエチルエーテ
ル、イソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素系溶媒等を用いることが望ましい。また、
2種類以上の溶媒を混合して用いても良い。
【0024】本発明では、アルコール性水酸基を有する
フェノール1.0モルに対して、カルボン酸は1.0〜
2.0モル当量使用することが好ましく、特に好ましく
は1.0〜1.2モル当量使用することが望ましい。反
応温度は−10〜100℃が好ましく、特に好ましくは
20〜60℃が望ましい。反応系への加水分解酵素の添
加量は、用いる加水分解酵素のエステル合成能により適
宜加減すれば良いが、好ましくはアルコール性水酸基を
有するフェノールに対して0.1〜1000重量%程
度、さらに好ましくは1〜100重量%とすれば良い。
このとき、酵素を大量に使用しても副反応は生じず、精
製操作においても支障を来すことはない。
フェノール1.0モルに対して、カルボン酸は1.0〜
2.0モル当量使用することが好ましく、特に好ましく
は1.0〜1.2モル当量使用することが望ましい。反
応温度は−10〜100℃が好ましく、特に好ましくは
20〜60℃が望ましい。反応系への加水分解酵素の添
加量は、用いる加水分解酵素のエステル合成能により適
宜加減すれば良いが、好ましくはアルコール性水酸基を
有するフェノールに対して0.1〜1000重量%程
度、さらに好ましくは1〜100重量%とすれば良い。
このとき、酵素を大量に使用しても副反応は生じず、精
製操作においても支障を来すことはない。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】(実施例1)4−ヒドロキシエチルフェノ
ール4.15g(30mmol)、及びアクリル酸2.
59g(36mmol)gを100ミリリットルのエチ
ルエーテルに溶解し、3gのリパーゼ(シュードモナス
属の微生物由来)を添加した。リパーゼはエチルエーテ
ルに溶解せず懸濁した。この懸濁液を温度30℃の恒温
槽中に設置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら
24時間反応を行った。反応終了後、懸濁しているリパ
ーゼをろ過によって除去し、ろ液を濃縮乾燥して、油状
物5.61g(収率97%)を得た。得られた試料をガ
スクロマトグラフィー及びNMRを用いて分析を行い、
4−(2−アクリロイルオキシエチル)フェノールであ
ることを確認した。
ール4.15g(30mmol)、及びアクリル酸2.
59g(36mmol)gを100ミリリットルのエチ
ルエーテルに溶解し、3gのリパーゼ(シュードモナス
属の微生物由来)を添加した。リパーゼはエチルエーテ
ルに溶解せず懸濁した。この懸濁液を温度30℃の恒温
槽中に設置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら
24時間反応を行った。反応終了後、懸濁しているリパ
ーゼをろ過によって除去し、ろ液を濃縮乾燥して、油状
物5.61g(収率97%)を得た。得られた試料をガ
スクロマトグラフィー及びNMRを用いて分析を行い、
4−(2−アクリロイルオキシエチル)フェノールであ
ることを確認した。
【0027】(実施例2)4−ヒドロキシエチルフェノ
ール4.15g(30mmol)、及びメタクリル酸
3.10g(36mmol)を100ミリリットルのエ
チルエーテルに溶解し、3gのリパーゼ(シュードモナ
ス属の微生物由来)を添加した。リパーゼはエチルエー
テルに溶解せず懸濁した。この懸濁液を温度30℃の恒
温槽中に設置し、マグネチックスターラーで撹拌しなが
ら24時間反応を行った。反応終了後、懸濁しているリ
パーゼをろ過によって除去し、ろ液を濃縮乾燥して、油
状物6.06g(収率98%)を得た。得られた試料を
ガスクロマトグラフィー及びNMRを用いて分析を行
い、4−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェノー
ルであることを確認した。
ール4.15g(30mmol)、及びメタクリル酸
3.10g(36mmol)を100ミリリットルのエ
チルエーテルに溶解し、3gのリパーゼ(シュードモナ
ス属の微生物由来)を添加した。リパーゼはエチルエー
テルに溶解せず懸濁した。この懸濁液を温度30℃の恒
温槽中に設置し、マグネチックスターラーで撹拌しなが
ら24時間反応を行った。反応終了後、懸濁しているリ
パーゼをろ過によって除去し、ろ液を濃縮乾燥して、油
状物6.06g(収率98%)を得た。得られた試料を
ガスクロマトグラフィー及びNMRを用いて分析を行
い、4−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェノー
ルであることを確認した。
【0028】(実施例3)4−ヒドロキシエチルフェノ
ール4.15g(30mmol)、及びステアリン酸
8.53g(30mmol)を300ミリリットルのイ
ソプロピルエーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒(9
/1)に溶解し、10gのリパーゼ(シュードモナス属
の微生物由来)を添加した。リパーゼはイソプロピルエ
ーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒に溶解せず懸濁し
た。この懸濁液を温度60℃の恒温槽中に設置し、マグ
ネチックスターラーで撹拌しながら72時間反応を行っ
た。反応終了後、懸濁しているリパーゼをろ過によって
除去し、ろ液に水を加えて未反応のアルコールを除い
た。エーテル層を分離して無水硫酸ナトリウムを添加し
て乾燥後、濃縮乾燥して、油状物9.95g(収率82
%)を得た。得られた試料をGPCを用いて分子量測定
し、さらにNMRとIRを用いて分析した結果、4−ヒ
ドロキシエチルフェノールのアルコール性水酸基はステ
アリン酸でエステル化されていることが確認された。
ール4.15g(30mmol)、及びステアリン酸
8.53g(30mmol)を300ミリリットルのイ
ソプロピルエーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒(9
/1)に溶解し、10gのリパーゼ(シュードモナス属
の微生物由来)を添加した。リパーゼはイソプロピルエ
ーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒に溶解せず懸濁し
た。この懸濁液を温度60℃の恒温槽中に設置し、マグ
ネチックスターラーで撹拌しながら72時間反応を行っ
た。反応終了後、懸濁しているリパーゼをろ過によって
除去し、ろ液に水を加えて未反応のアルコールを除い
た。エーテル層を分離して無水硫酸ナトリウムを添加し
て乾燥後、濃縮乾燥して、油状物9.95g(収率82
%)を得た。得られた試料をGPCを用いて分子量測定
し、さらにNMRとIRを用いて分析した結果、4−ヒ
ドロキシエチルフェノールのアルコール性水酸基はステ
アリン酸でエステル化されていることが確認された。
【0029】(実施例4)シュードモナス属の微生物由
来のリパーゼの代わりにカンジダ属の微生物由来のリパ
ーゼを用いた以外は実施例3と同様な操作を行い、油状
物9.22g(収率76%)を得た。得られた試料をG
PCを用いて分子量測定し、さらにNMRとIRを用い
て分析した結果、4−ヒドロキシエチルフェノールのア
ルコール性水酸基はステアリン酸でエステル化されてい
ることが確認された。
来のリパーゼの代わりにカンジダ属の微生物由来のリパ
ーゼを用いた以外は実施例3と同様な操作を行い、油状
物9.22g(収率76%)を得た。得られた試料をG
PCを用いて分子量測定し、さらにNMRとIRを用い
て分析した結果、4−ヒドロキシエチルフェノールのア
ルコール性水酸基はステアリン酸でエステル化されてい
ることが確認された。
【0030】(実施例5)シュードモナス属の微生物由
来のリパーゼの代わりにパンクレアチンを用いた以外は
実施例3と同様な操作を行い、油状物9.71g(収率
80%)を得た。得られた試料をGPCを用いて分子量
測定し、さらにNMRとIRを用いて分析した結果、4
−ヒドロキシエチルフェノールのアルコール性水酸基は
ステアリン酸でエステル化されていることが確認され
た。
来のリパーゼの代わりにパンクレアチンを用いた以外は
実施例3と同様な操作を行い、油状物9.71g(収率
80%)を得た。得られた試料をGPCを用いて分子量
測定し、さらにNMRとIRを用いて分析した結果、4
−ヒドロキシエチルフェノールのアルコール性水酸基は
ステアリン酸でエステル化されていることが確認され
た。
【0031】(実施例6)シュードモナス属の微生物由
来のリパーゼの代わりにアスペルギルス属の微生物由来
のタンナーゼを用いた以外は実施例3と同様な操作を行
い、油状物8.49g(収率70%)を得た。得られた
試料をGPCを用いて分子量測定し、さらにNMRとI
Rを用いて分析した結果、4−ヒドロキシエチルフェノ
ールのアルコール性水酸基はステアリン酸でエステル化
されていることが確認された。
来のリパーゼの代わりにアスペルギルス属の微生物由来
のタンナーゼを用いた以外は実施例3と同様な操作を行
い、油状物8.49g(収率70%)を得た。得られた
試料をGPCを用いて分子量測定し、さらにNMRとI
Rを用いて分析した結果、4−ヒドロキシエチルフェノ
ールのアルコール性水酸基はステアリン酸でエステル化
されていることが確認された。
【0032】(実施例7)4−ヒドロキシエチルフェノ
ール4.15g(30mmol)、及びリノール酸8.
41g(30mmol)を300ミリリットルのイソプ
ロピルエーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒(9/
1)に溶解し、10gのリパーゼ(シュードモナス属の
微生物由来)を添加した。リパーゼはイソプロピルエー
テル/テトラヒドロフラン混合溶媒に溶解せず懸濁し
た。この懸濁液を温度60℃の恒温槽中に設置し、マグ
ネチックスターラーで撹拌しながら72時間反応を行っ
た。反応終了後、懸濁しているリパーゼをろ過によって
除去し、ろ液に水を加えて未反応のアルコールを除い
た。エーテル層を分離して無水硫酸ナトリウムを添加し
て乾燥後、濃縮乾燥して、油状物9.61g(収率80
%)を得た。得られた試料をGPCを用いて分子量測定
し、さらにNMRとIRを用いて分析した結果、4−ヒ
ドロキシエチルフェノールのアルコール性水酸基はリノ
ール酸でエステル化されていることが確認された。
ール4.15g(30mmol)、及びリノール酸8.
41g(30mmol)を300ミリリットルのイソプ
ロピルエーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒(9/
1)に溶解し、10gのリパーゼ(シュードモナス属の
微生物由来)を添加した。リパーゼはイソプロピルエー
テル/テトラヒドロフラン混合溶媒に溶解せず懸濁し
た。この懸濁液を温度60℃の恒温槽中に設置し、マグ
ネチックスターラーで撹拌しながら72時間反応を行っ
た。反応終了後、懸濁しているリパーゼをろ過によって
除去し、ろ液に水を加えて未反応のアルコールを除い
た。エーテル層を分離して無水硫酸ナトリウムを添加し
て乾燥後、濃縮乾燥して、油状物9.61g(収率80
%)を得た。得られた試料をGPCを用いて分子量測定
し、さらにNMRとIRを用いて分析した結果、4−ヒ
ドロキシエチルフェノールのアルコール性水酸基はリノ
ール酸でエステル化されていることが確認された。
【0033】(実施例8)4−ヒドロキシメチル−3−
メトキシフェノール4.62g(30mmol)、及び
リノール酸8.41g(30mmol)を300ミリリ
ットルのイソプロピルエーテル/テトラヒドロフラン混
合溶媒(9/1)に溶解し、10gのリパーゼ(シュー
ドモナス属の微生物由来)を添加した。リパーゼはイソ
プロピルエーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒に溶解
せず懸濁した。この懸濁液を温度60℃の恒温槽中に設
置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら72時間
反応を行った。反応終了後、懸濁しているリパーゼをろ
過によって除去し、ろ液に水を加えて未反応のアルコー
ルを除いた。エーテル層を分離して無水硫酸ナトリウム
を添加して乾燥後、濃縮乾燥して、油状物9.75g
(収率78%)を得た。得られた試料をGPCを用いて
分子量測定し、さらにNMRとIRを用いて分析した結
果、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノールの
アルコール性水酸基はリノール酸でエステル化されてい
ることが確認された。
メトキシフェノール4.62g(30mmol)、及び
リノール酸8.41g(30mmol)を300ミリリ
ットルのイソプロピルエーテル/テトラヒドロフラン混
合溶媒(9/1)に溶解し、10gのリパーゼ(シュー
ドモナス属の微生物由来)を添加した。リパーゼはイソ
プロピルエーテル/テトラヒドロフラン混合溶媒に溶解
せず懸濁した。この懸濁液を温度60℃の恒温槽中に設
置し、マグネチックスターラーで撹拌しながら72時間
反応を行った。反応終了後、懸濁しているリパーゼをろ
過によって除去し、ろ液に水を加えて未反応のアルコー
ルを除いた。エーテル層を分離して無水硫酸ナトリウム
を添加して乾燥後、濃縮乾燥して、油状物9.75g
(収率78%)を得た。得られた試料をGPCを用いて
分子量測定し、さらにNMRとIRを用いて分析した結
果、4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノールの
アルコール性水酸基はリノール酸でエステル化されてい
ることが確認された。
【0034】(実施例9)4−ヒドロキシエチルフェノ
ール4.15g(30mmol)を100ミリリットル
のトルエンに溶解し、D−グルクロン酸8.74g(4
5mmol)g、及び3gのグルコシダーゼ(アーモン
ド種子由来)を添加した。D−グルクロン酸及びグルコ
シダーゼはトルエンに溶解せず懸濁した。この懸濁液を
温度60℃の恒温槽中に設置し、マグネチックスターラ
ーで撹拌しながら72時間反応を行った。反応終了後、
懸濁しているD−グルクロン酸及びグルコシダーゼをろ
過によって除去し、ろ液を濃縮乾燥して、油状物5.2
8g(収率56%)を得た。得られた試料をGPCを用
いて分子量測定し、さらにNMRとIRを用いて分析し
た結果、4−ヒドロキシエチルフェノールのアルコール
性水酸基はD−グルクロン酸でエステル化されているこ
とが確認された。
ール4.15g(30mmol)を100ミリリットル
のトルエンに溶解し、D−グルクロン酸8.74g(4
5mmol)g、及び3gのグルコシダーゼ(アーモン
ド種子由来)を添加した。D−グルクロン酸及びグルコ
シダーゼはトルエンに溶解せず懸濁した。この懸濁液を
温度60℃の恒温槽中に設置し、マグネチックスターラ
ーで撹拌しながら72時間反応を行った。反応終了後、
懸濁しているD−グルクロン酸及びグルコシダーゼをろ
過によって除去し、ろ液を濃縮乾燥して、油状物5.2
8g(収率56%)を得た。得られた試料をGPCを用
いて分子量測定し、さらにNMRとIRを用いて分析し
た結果、4−ヒドロキシエチルフェノールのアルコール
性水酸基はD−グルクロン酸でエステル化されているこ
とが確認された。
【0035】(実施例10)アーモンド種子由来のグル
コシダーゼの代わりにブタ膵臓由来のトリプシンを用い
た以外は実施例9と同様な操作を行い、油状物6.13
g(収率65%)を得た。得られた試料をGPCを用い
て分子量測定し、さらにNMRとIRを用いて分析した
結果、4−ヒドロキシエチルフェノールのアルコール性
水酸基はD−グルクロン酸でエステル化されていること
が確認された。
コシダーゼの代わりにブタ膵臓由来のトリプシンを用い
た以外は実施例9と同様な操作を行い、油状物6.13
g(収率65%)を得た。得られた試料をGPCを用い
て分子量測定し、さらにNMRとIRを用いて分析した
結果、4−ヒドロキシエチルフェノールのアルコール性
水酸基はD−グルクロン酸でエステル化されていること
が確認された。
【0036】
【発明の効果】本発明は、アルコール性水酸基を有する
フェノールのエステルを製造する方法であり、アルコー
ル性水酸基を有するフェノールとカルボン酸を、有機溶
媒中で加水分解酵素を触媒として反応させることで、温
和な条件でしかも収率良く、アルコール性水酸基を有す
るフェノールのエステルを得ることができる。加水分解
酵素を触媒として用いる本発明の製造方法では、副反応
を伴うことがなく、従来法に見られるような酸ハライド
を必要としない。さらに、反応終了後に目的物を容易に
精製することが可能である。
フェノールのエステルを製造する方法であり、アルコー
ル性水酸基を有するフェノールとカルボン酸を、有機溶
媒中で加水分解酵素を触媒として反応させることで、温
和な条件でしかも収率良く、アルコール性水酸基を有す
るフェノールのエステルを得ることができる。加水分解
酵素を触媒として用いる本発明の製造方法では、副反応
を伴うことがなく、従来法に見られるような酸ハライド
を必要としない。さらに、反応終了後に目的物を容易に
精製することが可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 アルコール性水酸基を有するフェノール
にカルボン酸を加水分解酵素の存在下、有機溶媒中で反
応させることを特徴とする、アルコール性水酸基を有す
るフェノールのエステルの製造方法。 - 【請求項2】 アルコール性水酸基を有するフェノール
が下記一般式で表されることを特徴とする、請求項1記
載のアルコール性水酸基を有するフェノールのエステル
の製造方法。 一般式 【化1】 〔式中、R1 〜R14はアルコール性水酸基を有する1価
の基、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシル
基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、ス
ルホニル基、スルホニルオキシル基等を表す(ただし、
R1 〜R6 の少なくとも一つ、またはR 7 〜R14の少な
くとも一つはアルコール性水酸基を有する1価の基であ
る)。〕 - 【請求項3】 加水分解酵素がリパーゼであることを特
徴とする、請求項1または請求項2記載のアルコール性
水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8487196A JPH09271386A (ja) | 1996-04-08 | 1996-04-08 | 加水分解酵素によるアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8487196A JPH09271386A (ja) | 1996-04-08 | 1996-04-08 | 加水分解酵素によるアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09271386A true JPH09271386A (ja) | 1997-10-21 |
Family
ID=13842870
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8487196A Pending JPH09271386A (ja) | 1996-04-08 | 1996-04-08 | 加水分解酵素によるアルコール性水酸基を有するフェノールのエステルの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09271386A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003026636A (ja) * | 2001-07-10 | 2003-01-29 | Gekkeikan Sake Co Ltd | 脂質代謝系酵素を阻害するチロゾール誘導体 |
| JP2011207975A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Ube Industries Ltd | ポリカーボネートジオールジアクリレート化合物の製造方法 |
-
1996
- 1996-04-08 JP JP8487196A patent/JPH09271386A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003026636A (ja) * | 2001-07-10 | 2003-01-29 | Gekkeikan Sake Co Ltd | 脂質代謝系酵素を阻害するチロゾール誘導体 |
| JP2011207975A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Ube Industries Ltd | ポリカーボネートジオールジアクリレート化合物の製造方法 |
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