JPH10110235A - 高硬度硬質合金とその製造方法 - Google Patents

高硬度硬質合金とその製造方法

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JPH10110235A
JPH10110235A JP28307496A JP28307496A JPH10110235A JP H10110235 A JPH10110235 A JP H10110235A JP 28307496 A JP28307496 A JP 28307496A JP 28307496 A JP28307496 A JP 28307496A JP H10110235 A JPH10110235 A JP H10110235A
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克典 都築
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒成長抑制材の含有量を最小限として微細な
WCを含む超硬合金を得る。 【解決手段】 硬質相としてWCを主体とし、結合相と
して鉄族金属を主体とする硬質合金において、WCの平
均粒径が 0.5μmより小さく、Cr、V、Crの炭化
物、Vの炭化物(粒成長抑制材)を合計で結合相量の1
wt%以下しか含まない。このような超硬合金は、所定の
組成の原料を1100℃〜1350℃、5〜200MPaで通電加圧焼
結することにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高硬度のWC基超
硬合金とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に硬質相がWCを主体とし結合相
をCo、Niなどの鉄族金属とする硬質合金はWC基超
硬合金と呼ばれる。この硬質合金は一般的に1350℃以上
1500℃以下の温度で1時間ほど真空中で無加圧で保持さ
れ、焼結が行われる。場合によってはその後、焼結温度
よりも低い温度でHIP(熱間静水圧プレス処理)がな
されることもある。このような焼結条件下では液相が生
成し、WC粒は溶解再析出現象により焼結中に粒成長を
起こしやすいことが知られている。
【0003】このため、微粒のWCを必要とする用途の
合金を製造するには、微粒原料を使用し、粒成長抑制の
ためVC、Cr32 、NbC、TaC、TiCなどの
化合物を添加して、緻密化できる限界の低温で焼結する
ことが行われてきた(特開平1-215947号公報、同4-2891
46号公報、同 5-98385号公報など参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの技術では確か
にWCの微粒化はある程度実現されたが、工業的に安定
して得られたWCの平均粒径は 0.5μm程度が限界であ
った。従って、本発明の主目的は、より微粒のWCを有
し、粒成長抑制材を極力含まない超硬合金とその製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の硬質合金は、WCを主体とする硬質相と、
鉄族金属を主体とする結合相とを具える硬質合金におい
て、WCの平均粒径が 0.5μmより小さく、Cr、V、
Crの炭化物、Vの炭化物を合計で結合相量の1wt%以
下しか含まないことを特徴とする。WCの平均粒径の下
限は 0.1μm程度、より好ましくは約0.01μmである。も
ちろん、本発明は合金中の不可避的不純物の存在を否定
するものではない。不可避的不純物には、例えばAl,
Ba,Ca,Cu,Fe,Mg,Mn,Ni,Si,S
r,S,O,N,Mo,Sn,Cr等が挙げられる。
【0006】このような硬質合金は、さらに次の各要件
を単独で、または複合して具えることが好適である。 (1) 理論密度比が98%以上である。このような緻密度を
有する硬質合金は優れた曲げ強度も具える。
【0007】(2) 結合相量が 0.1〜2wt%である。従
来、結合相量を2wt%未満とすると焼結性が極端に低下
し、緻密な焼結体を得ることができなかった。後述する
本発明製造方法では結合相量が極端に少ない場合でも安
定して焼結が可能で、強度・靱性・硬度に優れた焼結体
が得られる。
【0008】(3) −硬質合金の一面側におけるWCの
平均粒径が 0.5μmより小さく、他面側におけるそれが
0.5μm 以上であるように厚さ方向にWCの平均粒径が
変化されている。 (3) −硬質合金の一面側における結合相量が 0.1〜2
wt%の範囲にあり、他面側におけるそれが同範囲にない
ように厚さ方向に組成が変化されている。
【0009】一面側と他面側とで硬度や靱性の異なる硬
質合金は従来より提案されているが、従来の焼結法では
硬質相の粒成長および焼結中の液相の移動が激しく、狙
いとする合金を作製することが難しかった。後述する本
発明方法では、焼結中の硬質相の粒成長、液相の移動が
少ないため、厚さ方向にWCの粒径や結合層量の異なる
硬質合金を作製することができる。なお、これらの組成
の変化の仕方には、段階的なものと実質上連続的なもの
との双方を含む。
【0010】(4) 金属材料の基体上に接合されている。
従来、焼結体と金属基体とのろう付けによる接合では接
合強度が不十分だったが、焼結接合することにより、高
い接合強度が得られると共に、ろう付け工程を省略する
ことができる。
【0011】上記の硬質合金の製造方法は、WCを主体
とする硬質相、鉄族金属を主体とする結合相および結合
相量の1wt%以下の粒成長抑制材の各原料粉末を混合す
る工程と、この混合粉末から構成される原料部材を通電
加熱装置に配置する工程と、この原料部材を1100℃〜13
50℃、10〜200MPaで通電加圧焼結する工程とを具えるこ
とを特徴とする。
【0012】ここで、粒成長抑制材としては、Cr、
V、Crの炭化物、Vの炭化物などが挙げられる。ま
た、原料部材には、原料の粉末自体や、予めプレスした
圧粉体、中間焼結体、これらの積層体などが含まれる。
上記の焼結は液相の存在下で行うことが望ましい。
【0013】この製造方法は、通電加圧焼結法などによ
り急速昇温し、低温で短時間の焼結を行えば、WCの粒
成長を抑制でき、WCの微粒化が実現できるのではない
かとの考えに基づいてなされたものである。実際に後述
する焼結テストを行ったところ、WCの平均粒径が0.5
μm 以下の合金を作製できた。
【0014】ところが、この合金を作製する際に従来技
術と同様にして粒成長抑制材(VCやCrの炭化物)を
添加して焼結を行ったところ、抗折力が従来技術で作製
した合金よりも低強度のものしか得られないことが判明
した。そこで、本発明者らはこの原因を鋭意検討し、V
CやCrの炭化物の凝集体が要因と思われる異常な組織
が原因で低強度となっていることを究明した。
【0015】そのため、粒成長抑制材の添加量を結合相
量に対して1wt%以下とした上で、微粒WC合金の作製
を試みた。その結果、従来よりも微粒のWCの合金を作
製でき、しかも抗折力が従来よりも高い合金を作製でき
ることを見いだした。なお、Cr、V、Crの炭化物、
Vの炭化物の添加量は無添加が望ましいが、WCや鉄族
金属の原料粉末中に不可避不純物の形でCrやVが混入
することが考えられる。そのため、これら粒成長抑制材
の合計含有量を結合相量に対して 0.3wt%以下とするこ
とがより好ましい。
【0016】本発明方法によって得られる合金のWC粒
径は使用する原料のWC粒径に主に依存する。現状技術
では直接炭化法で作製したWC粉末や粉砕工程で微細化
したWC粉末を用いればよい。今後さらに微粒のWC粉
末が開発された際にも本発明を適用することで一層微粒
のWCを有する超硬合金を作製できる。
【0017】焼結条件は次のような理由で限定した。焼
結温度は、1100℃未満では緻密化が進行しにくく、1350
℃を越えると液相のシミ出しが生じやすくなるためであ
る。なお、ここでいう焼結温度は焼結炉を制御するとき
の黒鉛型表面の温度のことを指し、実際の試料温度はこ
の温度よりも150℃〜300 ℃程度高い温度になっている
ものと思われる。
【0018】また、加圧力は、5MPa 未満では加圧焼結
の効果が見られず、200MPaより加圧力を大きくすること
は設備的に難しく、コストアップの要因となるためであ
る。特に好ましいのは10〜50MPa の範囲である。これは
安価な黒鉛型を用いることが可能なためである。
【0019】さらに、焼結時間は10分以内であることが
好ましい。焼結時間を短くすることで硬質相の粒成長お
よび焼結中の液相の移動を抑制し、厚さ方向にWCの粒
径や結合層量の異なる硬質合金を作製することができ
る。より好ましくは5分以内である。なお、焼結雰囲気
は 0.1torr以下の真空が好ましい。
【0020】WCの平均粒径や組成が厚さ方向に組成が
変化する硬質合金を製造するには、硬質相粒径の異なる
複数種の混合粉末や結合相量の異なる複数種の混合粉末
を準備しておけばよい。そして、これらを通電加熱装置
に配置する工程において、これら複数種の混合粉末をW
C粒子の粒径順(結合相の含有量順)に積層して配置す
る。準備された混合粉末の種類が少なければ、厚さ方向
に段階的に組成の異なる硬質合金を得ることができ、こ
の種類を多くして積層される各層の厚みを薄くすれば実
質上連続的に組成の変化する硬質合金を得ることができ
る。
【0021】また、このような傾斜組成硬質合金を基体
上に接合するには、基体と共に原料部材を通電加圧装置
に配置すればよい。その際、接合面側のWCの粒径を大
きく(結合相量を多く)、その反対面側の粒径を小さく
(結合相量を多く)することが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明す
る。 (実施例1)平均粒径0.25μmのWC粉末、平均粒径1
μmのCo粉末、平均粒径1μmのVC粉末、平均粒径
1.5μmのCr32 粉末を準備し、表1に記載した組成
に配合し、アトライターで10時間混合粉砕して混合粉末
(原料No.1-1〜1-9) を作製した。これらの混合粉末を
1ton /cm2 の圧力で金型プレスし、プレス体を焼結炉
にセットして、0.01Torr以下の真空中の昇温速度10℃/
min 、最高キープ温度1350℃、キープ時間1時間、冷却
速度5℃/min の条件(従来の液相焼結法条件)で焼結
し、25×8×5mmの形状の焼結体(試料 No.1〜9)を
得た。
【0023】
【表1】
【0024】これらの焼結体は平面研削、鏡面研磨後、
FE−SEMにより組織写真撮影を行い、撮影した写真
を用いてフルマンの式により、WCの平均粒子径を算出
した。また、20mmスパンの3点曲げ試験で曲げ強度も測
定した。これらの測定結果を表2に示す。
【0025】次に、原料 No.1-1〜1-9 を用いて、通電
加熱焼結装置により 50MPaの圧力を上下方向から負荷し
ながら昇温スピード 190℃/min となるように黒鉛型に
電流を通じ、1130℃に達した時点で5分間キープし、約
100℃/min の速度で冷却を行うことによって硬質合金
(試料 No.10〜18 )を作製した。これらの試料も同様
にして、WCの平均粒度と曲げ強度を測定した。その結
果も表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】その結果、従来焼結法で得られた超硬合金
における最小のWC平均粒度はVCを添加した場合(試
料 No.1)の 0.5μmであるのに対して、通電加圧焼結
法によるものでは原料組成に関わらず全て0.3μm であ
った。図1に試料No.18 を平面研削し、鏡面研磨してか
ら撮影したFE−SEM写真を示す。図において、白い
粒子状のものがWCである。写真中に示す1μmのスケ
ールとWC粒の大きさを比較すればその粒径が極めて微
細であることがわかる。
【0028】ところが、通電加圧焼結法によるものでも
結合相量に対して1wt%を越えるVCやCr32 を添
加した合金については、WC粒度が微細にも関わらず曲
げ強度が著しく低下していることが判明した。ただし、
VCやCr32 を結合相量に対して1wt%以下の含有
量とした試料 No.12、13、16、17、18の合金は非常に優
れた曲げ強度を実現し、従来焼結法以上の曲げ強度を実
現できることが判明した。
【0029】なお、本実施例で行った通電加圧焼結法で
の実際の試料温度はPR熱電対による測定の結果、約13
80℃であることが判明した。この温度はWC基超硬合金
の共晶組成の融点1320℃を上回っており、少なくとも部
分的には液相が出現していたものと考えられる。
【0030】(実施例2)固相焼結を行うため、実施例
1で行った通電加圧焼結の条件の中で、最高キープ温度
を1000℃、保持時間を60分に変更した焼結を前記原料N
o.1-1〜1-9を用いて行い、試料 No.2-1〜2-9 を作製し
た。これらの焼結体を用いて、実施例1と同様にしてW
Cの平均粒度、曲げ強度を測定した結果を表3に記す。
【0031】
【表3】
【0032】これらの結果、固相焼結により、作製した
焼結体は微細なWCを有する焼結体とできているが、曲
げ強度が非常に低く、液相を出現させて焼結した通電加
圧焼結よりも特性が劣ることがわかる。
【0033】(実施例3)実施例1で用いた原料粉末N
o.1-1〜1-9を用いて、実施例1の通電加圧焼結条件のう
ち、最高キープ温度のみを変化させ、1000〜1400℃で焼
結した試料 No.3-1〜3-7 を作製した。これらの試料の
WCの平均粒度、曲げ強度を実施例1と同様にして測定
し、比重をアルキメデス法により測定した。なお、WC
の比重を15.6g/cm3 、Coの比重を 8.9g/cm3 、C
32 の比重を 6.7g/cm3 として、本組成の合金の
理論密度を計算すると14.5g/cm3 となる。これをもと
に、それぞれの焼結条件で作製した合金の理論密度比を
算出した。以上の測定,算出結果を表4に示す。
【0034】
【表4】
【0035】表4より、理論密度比が98%を越えた緻密
な合金は優れた曲げ強度を実現することが判明した。ま
た、焼結温度としては、1100℃〜1350℃の範囲がWC粒
径、曲げ強度の観点で好ましいことも判明した。
【0036】(実施例4)実施例1で使用したWC粉、
Co粉を用いて表5の組成とし、実施例1と同様に2種
類の焼結条件(通電加圧法の最高キープ温度のみ1250℃
に変更)で試料 No.4-1〜4-10を作製した。実施例3と
同様にしてこれらの試料の理論密度比を求めた。また、
これらの焼結体を平面研削後、鏡面研磨し、ダイヤモン
ド製ビッカース圧子を用いて50kg荷重でHv硬度も測定
した。これらの結果を表5に記載する。
【0037】
【表5】
【0038】表5の結果より通電加圧焼結法によると2
wt%以下の結合相の硬質合金でも緻密に焼結でき、Hv
硬度の高い合金を作製できることがわかる。
【0039】(実施例5)硬質相としてWC、結合相と
してCoを10wt%、Niを2wt%含む粉末をWC粒径の
大きさに分けて2種類用意し、黒鉛型中にWC粒径が大
きい粉末(平均粒径 2.5μm)が下部層、小さい粉末
(平均粒径0.25μm)が上部層となるように層状にプレ
スして充填した。そして、 41MPaの圧力を上下方向から
負荷しながら昇温スピード 300℃/分となるように黒鉛
型に電流を通じ、1130℃に達した時点で6分間キープ
し、 100℃/min の条件で冷却を行うことによって硬質
合金を作製した。
【0040】得られた直径30mm、厚み8mmの円板状焼結
体断面を# 250の砥石で平面研削後、鏡面研磨して光学
顕微鏡により観察した。その結果、上部層のWCの平均
粒径は0.30μmと非常に小さく、下部層のWCの平均粒
径は約3μmと大きくなっていた。
【0041】また、EPMAにて組成分析を行ったが、
各層間でのCo、Ni元素の移動は比較的少なく、従来
の製造法による焼結体で問題があった層間の成分の拡散
が抑制されていた。
【0042】WC基超硬合金はWC粒径が小さいほど硬
度が高くWC粒径が大きいほど靱性が高くなることか
ら、本構造の焼結体は上部側で耐摩性に優れ下部側で靱
性に優れるため、通常相反する両特性を両立することの
できる材料となっている。
【0043】(実施例6)硬質相として平均粒径0.25μ
mのWC、結合相としてCoを12wt%含んだ粉末とCo
を2wt%含んだ粉末とを用意し、Coを2wt%含んだ粉
末が上部層となるようにそれらを層状にプレスして黒鉛
型に充填した。そして、 60MPaの圧力を上下方向から負
荷しながら昇温スピード 100℃/分となるように黒鉛型
に電流を通じ、1250℃に達した時点で10分間キープし、
200℃/min の速度で冷却を行うことによって硬質合金
を作製した。
【0044】得られた直径30mm、厚み8mmの円板状焼結
体断面を# 250の砥石で平面研削後、鏡面研磨して光学
顕微鏡により観察した。その結果、上部層、下部層とも
に、WCの平均粒径は0.30μmと非常に小さく、上部層
でのHv硬度は25GPa 、下部層でのHv硬度は18.5GPa
となっていた。
【0045】また、EPMAにて組成分析を行ったが、
各層間でのCo元素の移動は比較的少なく、従来の製造
法による焼結体で問題があった層間の成分の拡散が抑制
されていた。
【0046】WC−Coの超硬合金はCoの含有率が低
いほど耐摩耗性に優れ、Coの含有率が高いほど靱性が
高くなることから、本構造の焼結体は上部側で耐摩性に
優れ下部側で靱性に優れるため、通常相反する両特性を
両立することのできる材料となっている。
【0047】(実施例7)平均粒径0.25μmのWC粉末
と平均粒径1μmのCo粉末を 2.0wt%含んだ混合粉末
Aと、平均粒径 2.5μmのWC粉末と平均粒径1μmのC
o粉末を12wt%含んだ混合粉末Bを用意し、この二つの
粉末を配合して表6に示すように5種類の粉末 No.5-1
〜5-5 を作製した。
【0048】
【表6】
【0049】これらの粉末を No.5-1 が上部側、 No.5-
5 が下部側となるように順に黒鉛型内に充填した。そし
て、圧力を上下方向から負荷しながら昇温スピード 150
℃/分となるように黒鉛型に電流を通じ、1130℃に達し
た時点で3分間キープし、 200℃/min の速度で冷却を
行うことによって硬質合金を作製した。
【0050】得られた直径30mm、厚み10mmの円板状焼結
体断面を# 250の砥石で平面研削後、鏡面研磨して光学
顕微鏡により観察した。その結果、上部層のWCの平均
粒径は0.30μmと非常に小さく、下部層のWCの平均粒
径は約3μmと大きくなっており、中間層でのWC粒径
は約 0.3μmと微粒のWCと約3μmと粗粒のWCが混在
する組織となっていることが確認できた。
【0051】また、EPMAにて組成分析を行ったが、
各層間でのCo元素の移動は比較的少なく、上部層でC
o量が少なく、下部層でCo量の多い傾斜積層構造とな
っており、従来の製造法による焼結体で問題があった層
間の成分の拡散が抑制されていた。
【0052】WC−Coの超硬合金はWC粒径が小さ
く、Coの含有率が低いほど硬度が高くかつ靱性が低く
なり、WC粒径が大きく、Coの含有率が多いほど硬度
が低くかつ靱性が高くなる。このことから、本構造の焼
結体は上部側で耐摩性に優れ、下部側で靱性に優れてお
り、通常相反する両特性を両立することのできる材料と
なっている。
【0053】(実施例8)図2のように、平均粒径0.25
μmのWC粉末と平均粒径1μmのCo粉末を20wt%含ん
だ粉末の混合粉末1を黒鉛型2中で鋼の基体3の上に配
置した。そして、上下部加圧ラム4,5により41MPa の
圧力を上下方向から負荷しながら昇温スピードを 190℃
/分となるように黒鉛型2に電流を通じ、1130℃に達し
た時点で6分間キープし、約 100℃/min の速度で冷却
を行うことによって硬質合金を鋼上に接合した。なお、
上下部加圧ラム4,5に接続されているのは電源6、黒
鉛型2に設置されているのは熱電対7である。
【0054】得られた直径50mm、厚み20mmの円板状焼結
体断面を# 250の砥石で平面研削後、鏡面研磨して光学
顕微鏡により観察したところ、上部層のWCの平均粒径
は0.30μmと非常に小さく、下部層のWCの平均粒径は
約3μmと大きくなっていた。
【0055】また、EPMAにて組成分析を行ったが、
各層間でのCo元素の移動は比較的少なく、従来の製造
法による焼結体で問題があった層間の成分の拡散が抑制
されていた。
【0056】本構造の焼結体は、上部層は粒径の細かい
WCからなっているため高耐摩耗性で、下部層は鋼とし
たことにより高強度、高靱性を得ることができ、通常相
反する両特性を両立することのできる材料となってい
る。
【0057】(実施例9)実施例7で行ったのと同様に
して、WC粒径、Co量の異なる二種類の粉末A,Bを
用いて、これらの混合割合の異なる5種類の粉末の積層
を鋼の基体上で行った。そして、41MPa の圧力を上下方
向から負荷しながら昇温スピード 190℃/分となるよう
に黒鉛型に電流を通じ、1130℃に達した時点で6分間キ
ープし、約100℃/min の速度で冷却を行うことによっ
て硬質合金を鋼上に接合した。
【0058】得られた直径50mm、厚み30mmの円板状焼結
体断面を# 250の砥石で平面研削後、鏡面研磨して光学
顕微鏡により観察したところ、上部層のWCの平均粒径
は0.30μmと非常に小さく、下部層のWCの平均粒径は
約3μmと大きくなっていた。
【0059】また、EPMAにて組成分析を行ったが、
上部から下部層にかけてCo含有量が5層で順に増加
し、各層間でのCo元素の移動は比較的少なく、従来の
製造法による焼結体で問題があった層間の成分の拡散が
抑制されていることが確認できた。
【0060】WC−Coの超硬合金はWC粒径が小さ
く、Coの含有率が低いほど硬度が高くかつ靱性が低く
なり、WC粒径が大きく、Coの含有率が多いほど硬度
が低くかつ靱性が高くなる。このことから、本実施例の
焼結体は、上部層は粒径の細かいWCと少量のCoから
なっているため高耐摩耗性で、下部層は粒径の大きなW
Cと多量のCoからなる超硬合金、そして鋼層となって
いることによって高強度、高靱性を得ることができ、通
常相反する両特性を両立することのできる材料となって
いる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明硬質合金は
WCの平均粒径が0.5μm よりも微細であるため、高硬
度が要求される切削,耐摩耗工具などに利用することが
できる。特に、厚さ方向に組成の異なる合金とすること
で、合金の一面側と他面側とで相反する特性を有する合
金とできる。
【0062】また、本発明製造方法は、本発明硬質合金
を製造するのに最適な方法で、短時間による焼結が可能
なため、コストダウンに寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明硬質合金の組織を示す走査型顕微鏡写真
である。
【図2】本発明硬質合金を製造する装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 混合粉末 2 基体 3 黒鉛型 4 上部加圧ラ
ム 5 下部加圧ラム 6 電源 7 熱電対

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 WCを主体とする硬質相と、鉄族金属を
    主体とする結合相とを具える硬質合金において、 前記WCの平均粒径が 0.5μmより小さく、 Cr、V、Crの炭化物、Vの炭化物を合計で結合相量
    の1wt%以下しか含まないことを特徴とする高硬度硬質
    合金。
  2. 【請求項2】 結合相がCoであることを特徴とする請
    求項1記載の高硬度硬質合金。
  3. 【請求項3】 理論密度比が98%以上であることを特徴
    とする請求項1記載の高硬度硬質合金。
  4. 【請求項4】 結合相量が 0.1〜2wt%であることを特
    徴とする請求項1記載の高硬度硬質合金。
  5. 【請求項5】 硬質合金の一面側におけるWCの平均粒
    径が 0.5μmより小さく、他面側におけるそれが0.5μm
    以上であるように厚さ方向にWCの平均粒径が変化して
    いることを特徴とする請求項1記載の高硬度硬質合金。
  6. 【請求項6】 硬質合金の一面側における結合相量が
    0.1〜2wt%の範囲にあり、他面側におけるそれが同範
    囲にないように厚さ方向に組成が変化していることを特
    徴とする請求項1記載の高硬度硬質合金。
  7. 【請求項7】 金属材料の基体上に接合されてなること
    を特徴とする請求項1記載の高硬度硬質合金。
  8. 【請求項8】 WCを主体とする硬質相、鉄族金属を主
    体とする結合相および結合相量の1wt%以下の粒成長抑
    制材の各原料粉末を混合する工程と、 この混合粉末から構成される原料部材を通電加熱装置に
    配置する工程と、 この原料部材を1100℃〜1350℃、5〜200MPaで通電加圧
    焼結する工程とを具えることを特徴とする高硬度硬質合
    金の製造方法。
  9. 【請求項9】 焼結時間が10分以内であることを特徴
    とする請求項8記載の高硬度硬質合金の製造方法。
  10. 【請求項10】 液相の存在下で焼結することを特徴と
    する請求項8記載の高硬度硬質合金の製造方法。
  11. 【請求項11】 原料粉末を混合する工程において硬質
    相粒径の異なる複数種の混合粉末を準備し、 これら複数種の混合粉末を積層して組成を厚さ方向に変
    化させた原料部材を通電加圧焼結することを特徴とする
    請求項8記載の高硬度硬質合金の製造方法。
  12. 【請求項12】 原料粉末を混合する工程において結合
    相量の異なる複数種の混合粉末を準備し、 この複数種の混合粉末を積層して組成を厚さ方向に変化
    させた原料部材を通電加圧焼結することを特徴とする請
    求項8記載の高硬度硬質合金の製造方法。
  13. 【請求項13】 原料粉末を混合した後、この混合粉末
    からなる原料部材を金属材料の基体上に配置する工程を
    具え、 通電加圧装置には、原料部材と基体との複合体を配置
    し、 この複合体を通電加圧焼結して、基体に原料部材の焼結
    体を焼結接合することを特徴とする請求項8記載の高硬
    度硬質合金の製造方法。
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