JPH10111028A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH10111028A
JPH10111028A JP8264453A JP26445396A JPH10111028A JP H10111028 A JPH10111028 A JP H10111028A JP 8264453 A JP8264453 A JP 8264453A JP 26445396 A JP26445396 A JP 26445396A JP H10111028 A JPH10111028 A JP H10111028A
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voltage
switch element
heat exchanger
motor
inverter
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Koji Kato
浩二 加藤
Hiroo Nakamura
啓夫 中村
Shoji Takaku
昭二 高久
Motoo Morimoto
素生 森本
Makoto Ishii
誠 石井
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/02Compressor control
    • F25B2600/021Inverters therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

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Abstract

(57)【要約】 【課題】インバータ13での電力損失を低減すると共
に、効率を高めることができるようにした空気調和機を
提供すること 【解決手段】上記目的を達成するために、PAM(Pals
e Amplitude modulation)制御で圧縮機駆動用電動機1
4を回転数可変制御すると共に、暖房運転時における冷
媒流路の前記室内熱交換器101の下流側に室内補助熱
交換器126を配置して凝縮圧力を低くし、電動機14
の回転数が所定の回転数未満では、第2のスイッチ素子
のオン期間の電流をチョッパ制御した出力電圧で電動機
14を駆動し、上記電動機14の回転数が所定の回転数
を超える場合は、上記第1のスイッチ素子6のオン,オ
フ通電率を制御して回転数に応じた出力電圧とし且つ、
第2のスイッチ素子のオン期間の通電率を100%にし
た出力電圧で電動機を駆動する空気調和機とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータで回転
数可変に駆動される圧縮機を用いた空気調和機に係り、
特に暖房運転開始後に設定温度になるまでの所要時間を
短縮するようにする、或いは、寒冷地における快適な暖
房を可能にする電動機駆動装置及び冷凍サイクルを組合
せた空気調和機と、この空気調和機に用いる電動機駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空気調和機は、年間の電力消費を
少なくするために、比較的大きな能力を必要としない圧
縮機回転数の低い範囲で性能を向上させるようにしてい
た。かかる性能の向上をするための最近の技術として
は、PWM(Palse Width Modulation)制御インバータ
により、圧縮機駆動用電動機の回転数を可変制御するも
のが挙げられる。このPWM制御での回転数制御は、駆
動トルクをあまり大きくしないで、効率を上げるように
しているものである。
【0003】また、運転負荷に対応した冷媒圧縮容量の
大きな圧縮機を用いて、外気温が比較的低い場合や、暖
房運転負荷の大きい場合に対応する空気調和機がある。
【0004】室外気温が低い場合や、必要な暖房能力が
大きい場合は、圧縮機の冷媒吐出圧力が高くなって、室
内熱交換器の凝縮圧力も高くなる。この凝縮圧力を小さ
くするためには、室内熱交換器の伝熱面積を大きくし
て、冷媒ガスを凝縮し易くすることによって、上記凝縮
圧力が小さくなり、電動機の駆動トルクを小さくして効
率を上げることが考えられる。
【0005】上記効率を上げるように電動機の回転数を
制御する従来技術としては、例えば、入力電流の高調波
を抑制する高力率な電力変換器を電源とした電動機駆動
装置が、特公平7−89743号公報に示されている。
図10はかかる従来の電動機駆動装置を示すブロック図
であって、1は交流電源、2は整流器、2a,2b,2
c,2dはダイオード、3はリアクトル、4はダイオー
ド、5はコンデンサ、6はスイッチ素子、7は電圧比較
器、8は掛算器、9は負荷電流検出器、10は電流比較
器、11は発振器、12は駆動回路、13はインバー
タ、14は電動機、15はマイコン、16はインバータ
駆動回路、17は変調器である。
【0006】同図において、整流器2、リアクトル3、
ダイオード4、コンデンサ5、スイッチ素子6、電圧比
較器7、掛算器8、負荷電流検出器9、電流比較器1
0、発振器11、駆動回路12及び変調器17からなる
部分は電力変換器を構成しており、インバータ13はこ
の電力変換器を電源としている。
【0007】まず、この電力変換器について説明する。
【0008】交流電源1からの交流電源電圧は、ダイオ
ード2a〜2dからなる整流器2で全波整流されて、整
流電圧Esに変換される。この整流電圧Esはリアクト
ル3とダイオード4を介してコンデンサ5に印加され、
平滑された直流電圧Edが得られる。これらダイオード
4とコンデンサ5とに並列にスイッチ素子6が設けられ
ている。
【0009】コンデンサ5で平滑された直流電圧Edは
抵抗R3,R4で分圧されて直流電圧Ed’が形成さ
れ、これと基準電圧Eoとの偏差値が電圧比較器7で求
められて電圧制御信号Veが作成される。
【0010】整流器2で正弦波状の交流電源電圧を全波
整流して得られる整流電圧Esは、また、抵抗R1,R
2で分圧されて正弦波同期信号Es’が得られ、この正
弦波同期信号Es’と電圧比較器7からの電圧制御信号
Veとが掛算器8で演算されて電流基準信号Vi’が形
成される。この電流基準信号Vi’は負荷電流検出器9
で得られる電流信号Viと電流比較器10で比較され、
変調信号Vkが得られる。この変調信号Vkは変調器1
7に供給されて発振器11からの鋸歯波状や三角波状の
搬送波Vk’を変調し、この変調信号Vkに応じてデュ
ーティ比が変化するPWM波のスイッチング駆動信号V
gが作成される。このスイッチング駆動信号Vgによ
り、駆動回路12がスイッチング素子6をオン,オフ駆
動する。
【0011】以上のように、この従来例は、正弦波状の
整流電圧Esの波形に追従させながらスイッチング素子
6をオン,オフさせるものであって、これにより、入力
交流電流iを高力率で高調波の少ない正弦波状の電流と
することができ、また、基準電圧Eoと直流電圧Edと
の偏差値に応じてスイッチング素子6の通流比を変化さ
せており、これにより、負荷の変動にかかわらず、安定
した直流電圧Edが得られる。従って、基準電圧Eoや
抵抗R3,R4の抵抗値を適宜設定することにより、直
流電圧Edを所望の電圧値にすることができ、入力交流
電力を直流出力に変換することができると記載されてい
る。
【0012】次に、図10での電動機駆動回路について
説明する。
【0013】上記の電力変換器で作成された直流電力は
インバ−タ13で交流電力に逆変換され、電動機14に
供給されてこれを駆動する。また、速度指令に基づいて
マイコン15から演算出力されるPWM信号がインバー
タ駆動回路16を介してこのインバータ13に供給さ
れ、これによってこのインバータ13が駆動されて、そ
のスイッチング素子(図示せず)が所定の通流率でオ
ン,オフ動作する。
【0014】次に室内熱交換器の伝熱面積を大きくした
従来の空気調和機としては、例えば、「新除湿方式を採
用した省エネルギー型エアコンGDシリーズ:東芝レビ
ュー,Vol.51,No.2,1996、第67頁から第70頁」(文献
1)に記載のように、最近では、室内熱交換器を室内機
の前面から背面にかけて設けた構造にしたり、さらには
暖房運転時における室内熱交換器の下流側に過冷却器と
して使用する室内補助熱交換器を設けた空気調和機が開
発されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記各従来技術は、以
下の問題点を有している。
【0016】1)上記運転負荷の大きい場合、特に、寒
冷地等の室外気温が−10℃,−15℃等のように極め
て低い気温の地域で暖房運転する場合、及び、運転開始
時に室内温度が極めて低く壁や家具等が冷えきっている
ような場合には、上記PWM制御による駆動トルクをあ
まり大きくしないで、効率を上げるようにする回転数制
御では、駆動トルクが不足して必要な高い回転数まで回
転させることができず、設定室温にできなかった若しく
は長時間要していた。
【0017】2)運転負荷に対応した冷媒圧縮容量の大
きな圧縮機を用いた場合は、外気温が比較的高く、暖房
運転負荷の小さくなった場合に、運転能力が余って圧縮
機が断続してしまう。この断続運転した場合は、消費電
力が大きくなってしまうと共に、室温が上下して快適性
が損なわれていた。
【0018】3)家庭用の空気調和機においては、平均
的なブレーカ容量を考慮して、空気調和機の入力電流に
上限を設けた設計になっている。このような理由から
も、上記駆動トルクをあまり大きくできなかった。
【0019】4)室外気温が低い場合は、必要な暖房能
力が大きいことから、圧縮機の冷媒吐出圧力が高くなっ
て、室内熱交換器の凝縮圧力も高くなっていた。この凝
縮圧力が高いと圧縮機の圧縮仕事量が大きくなるので、
消費電力の増加に繋がっていた。
【0020】5)この消費電力を少なくするには、上記
凝縮圧力を小さくすることが必要である。このために
は、室内熱交換器の伝熱面積を大きくして、冷媒ガスを
凝縮し易くすることが考えられる。しかし、空気調和機
は、据付け性及び室内の広さを考慮した標準的な室内機
の寸法が定着していることから、室内機の寸法に直接的
に関係する室内熱交換器の伝熱面積を大きくすることは
難しかった。
【0021】以上のように、室内機において室内熱交換
器を十分大きくしたり、さらには室内補助熱交換器を設
けた空気調和機の場合にも、室内熱交換器の配管構成や
これと空気流との関係等を工夫して、冷房、暖房の各運
転において室内熱交換器での伝熱性能をできるだけ良く
し、冷凍サイクルの性能を十分高く保つ必要がある。
【0022】更に具体的に説明すると、上記従来例の電
動機駆動装置では、直流電圧Edは、入力交流電源電圧
が変化しても、安定して得られるが、入力交流電源電圧
の電圧値に応じてこの直流電圧Edを変化させたい場合
には、回路定数を修正する必要がある。特に、上記従来
例では、昇圧方式の電力変換器であるため、安定した制
御を行なうためには、次式 直流電圧Ed≧交流電源電圧×1.41+10〔V〕 により、入力交流電源電圧が100Vの場合には、15
0V以上の直流電圧Edに、また、入力交流電源電圧が
200Vの場合には、300V以上の直流電圧Edに夫
々設定する。
【0023】従って、交流電源1が100Vと200V
のどちらでも使用できる電力変換器とする場合には、直
流電圧Edの設定値を300V以上にする必要がある。
【0024】例えば、100Vの入力交流電源電圧の場
合には、直流電圧Edを300V程度の一定電圧とし、
インバータ13を任意の通電率でチョッパ駆動して回転
数制御を行なうよりも、150V以上の任意の直流電圧
Edで、100%通電率のチョッパなしで制御する方が
損失を少なくすることが考えられるが、上記従来例で
は、その点が考慮されていないため、必要以上に損失が
大きくなるという問題が生じる。
【0025】また、上記従来例は、交流電源1からの交
流電源電圧を全波整流して得られる正弦波状の整流電圧
Esを抵抗R1,R2で分圧して正弦波同期信号Es’
を形成し、これと電圧制御信号Veとを掛算器8で演算
して電流基準信号Vi’を作成し、この電流基準信号V
i’を参照して入力交流電流を正弦波状に制御する方式
であるため、交流電源電圧が100Vと200Vの場合
では、整流電圧Esが異なるため、正弦波の形状や値が
両者で著しく異なる。このため、交流電源電圧を100
Vと200Vで共用すると、力率が悪く、高調波の含有
率が高い電力変換器になる。
【0026】また、以上の電力変換器を用いた電動機駆
動装置及び空気調和機では、交流電源電圧に100Vと
200Vとを使用する場合、夫々に対応した仕様の電力
変換器にしなければならない。従って、機種の増加を招
き、生産効率が低下するなどの問題が生じる。
【0027】さらに、入力交流電流が小さく、特に、上
記の制御を行なう必要がない場合、逆に、低入力電流時
の制御の不安定動作や損失,ノイズなどを排除すること
については考慮されていない。
【0028】例えば、負荷電流検出器9として抵抗を用
い、両端に発生する電圧により、電流信号Viを得よう
とする場合、微小な電流に対しても、制御のためには充
分な電圧を発生させる必要があり、具体的には、この抵
抗の抵抗値を大きく設定することが必要である。この場
合、負荷電流が大きくなると、この抵抗で消費される電
力が大きくなり、損失の増大を招くことになる。
【0029】さらにまた、インバータ13では、その直
流電源電圧Edを一定とし、この直流電源電圧Edをマ
イコン15からのPWM信号のデューティ比に応じた通
電率でチョッピングすることにより、このデューティ比
に応じた所定の回転数で電動機14が回転するようにし
ている。このデューティ比を変化させることにより、電
動機14の回転数が変化することになるが、かかる従来
の電動機駆動装置では、このように、常時インバータ1
3がチョッパ駆動されるため、これによる電力損失(チ
ョッパ損失)が生じて効率が低くならざるを得なかっ
た。
【0030】本発明の目的は、かかる問題のうち、イン
バータでの電力損失を低減すると共に室内熱交換器での
凝縮圧力を低くして、効率を高めることができるように
した空気調和機を提供すること、及びインバータでの電
力損失を低減する電動機駆動装置を備えた空気調和機を
提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、PAM(Palse Amplitude modulation)制御で圧縮
機駆動用電動機を回転数可変制御すると共に、暖房運転
時における冷媒流路の前記室内熱交換器の下流側に室内
補助熱交換器を配置して凝縮圧力を低くすることが考え
られる。
【0032】即ち、上記目的は、冷媒を圧縮する圧縮機
と、この圧縮機からの冷媒が流入する室内熱交換器と、
暖房運転時における冷媒流路の前記室内熱交換器の下流
側に配置された室内補助熱交換器と、上記圧縮機を駆動
するための電動機と、この電動機に交流電圧を供給して
駆動する電動機駆動装置とを備え、上記電動機駆動装置
が、入力交流電圧を整流する整流器と、該整流器の整流
出力をオン,オフして電圧制御する第1のスイッチ素子
とを有する電力変換器と、上記電圧制御された出力電圧
を入力電圧とし、この入力電圧をオン,オフして交流に
変換する第2のスイッチ素子を有し、この交流電圧で電
動機を駆動するインバータと、上記第1のスイッチ素子
のオン,オフ通電率の制御と第2のスイッチ素子のオ
ン,オフ制御及びオン期間の電流をチョッパ制御するた
めの制御手段とから成り、この制御手段は、上記電動機
の回転数が所定の回転数未満では、第2のスイッチ素子
のオン期間の電流をチョッパ制御した出力電圧で電動機
を駆動し、上記電動機の回転数が所定の回転数を超える
場合は、上記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率を
制御して回転数に応じた出力電圧とし且つ、第2のスイ
ッチ素子のオン期間の通電率を100%にした出力電圧
で電動機を駆動する空気調和機とすることにより、達成
される。
【0033】上記他の目的は、入力交流電圧を整流する
整流器と、該整流器の整流出力をオン,オフして電圧制
御する第1のスイッチ素子とを有する電力変換器と、上
記電圧制御された出力電圧を入力電圧とし、この入力電
圧をオン,オフして交流に変換する第2のスイッチ素子
を有し、この交流電圧で圧縮機駆動用の電動機を駆動す
るインバータと、上記第1のスイッチ素子のオン,オフ
通電率の制御と第2のスイッチ素子のオン,オフ制御及
びオン期間の電流をチョッパ制御するための制御手段と
を備えた空気調和機において、上記制御手段は、上記電
動機の回転数が所定の回転数未満では、第2のスイッチ
素子のオン期間の電流をチョッパ制御した出力電圧で上
記電動機を駆動し、上記電動機の回転数が所定の回転数
を超える場合は、上記第1のスイッチ素子のオン,オフ
通電率を制御して回転数に応じた出力電圧とし且つ、第
2のスイッチ素子のオン期間の通電率を100%にした
出力電圧で上記電動機を駆動する空気調和機とすること
により、達成される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。
【0035】図1は本発明による空気調和機の第1の実
施形態を示すブロック図であって、18は直流電圧切換
スイッチ、19はトリガ素子、20は同期信号切換スイ
ッチ、21は電圧指令切換スイッチ、22はドライブ信
号切換スイッチ、23は入力電流検出器、24はアクテ
ィブコンバータブロック、25はLPF(ローパスフィ
ルタ)であり、図10に対応する部分には同一符号を付
けて重複する説明を省略する。
【0036】図1において、コンデンサ5で平滑して得
られる直流電圧Edは抵抗R4,R5,R6からなる分
圧回路で分圧され、直流電圧Ed1,Ed2が形成され
る。ここで、 Ed1=Ed×(R5+R6)/(R4+R5+R6) Ed2=Ed×R6/(R4+R5+R6) であり、Ed1>Ed2である。
【0037】直流電圧Ed1は直流電圧切換スイッチ1
8の接点Bに、直流電圧Ed2はこの切換スイッチの接
点Aに夫々供給される。この直流電圧切換スイッチ18
は、マイコン15により、直流電圧Edの分圧電圧Ed
1に応じて切換制御され、この直流電圧切換スイッチ1
8からは直流電圧Ed1,Ed2のうちの選択された方
が直流電圧Ed1’として出力される。
【0038】直流電圧切換スイッチ18の出力直流電圧
Ed1’は電圧指令切換スイッチ21の接点Bに供給さ
れる。また、この電圧指令切換スイッチ21の接点Aに
は、マイコン15から出力される電動機14の速度制御
のためのPWM信号がLPF25で平滑処理されて形成
される直流電圧Ed2’が供給される。この電圧指令切
換スイッチ21もマイコン15によって切換制御され、
通電率が100%よりも小さい電動機負荷のときには、
接点B側が、また、電動機負荷が大きくて通電率が10
0%のときには、接点A側が夫々選択される。
【0039】電圧指令切換スイッチ21で選択された直
流電圧Ed1’,Ed2’のいずれかは、直流電圧E
d’として電圧比較器7に供給され、基準電圧Eoとの
偏差値が求められて電圧制御信号Veが形成される。
【0040】図10で示した従来例では、この電圧制御
信号Veは、コンデンサ5で平滑された直流電圧Edを
分圧して得られる1種類の直流電圧Ed’を、基準電圧
Eoと比較することにより得ていたが、この第1の実施
形態では、直流電圧Edを分圧して得られる2種類の直
流電圧Ed1,Ed2とLPF25から得られる直流電
圧Ed2’とのいずれかを上記の直流電圧Ed’とし、
これと基準電圧Eoと比較することにより得ている。
【0041】一方、整流器2から出力される正弦波の全
波整流波形の整流電圧Esは、抵抗R1,R2,R3か
らなる分圧回路で分圧され、電圧Es1,Es2が形成
される。ここで、 Es1=Es×(R2+R3)/(R1+R2+R3) Es2=Ed×R3/(R1+R2+R3) であり、Es1>Es2である。
【0042】電圧Es1は同期信号切換スイッチ20の
接点Bに、また、電圧Es2はこの同期信号切換スイッ
チ20の接点Aに夫々供給される。この同期信号切換ス
イッチ20も、マイコン15により、直流電圧切換スイ
ッチ18と同様に、コンデンサ5で平滑された直流電圧
Edの分圧電圧Ed1に応じて切換え制御され、この同
期信号切換スイッチ20から出力される電圧Es1また
はEs2は、正弦波同期信号Es’として掛算器8に供
給される。
【0043】掛算器8からは電流基準信号Vi’が得ら
れ、これを用いて、図10に示した従来例と同様にし
て、スイッチ素子6のオン,オフ制御が行なわれる。
【0044】以上のようにして、この第1の実施形態に
おいても、正弦波の全波整流波形の整流電圧Esの波形
に追従させながらスイッチ素子6をオン,オフするもの
であり、これにより、高力率で高調波の少ない正弦波状
の入力交流電流にすることができ、また、基準電圧Eo
と直流電圧Ed’の偏差値に応じてスイッチ素子6の通
流率を変化させるものであるから、負荷の変動にかかわ
らず、安定した直流電圧Edが得られる。従って、基準
電圧Eoと抵抗R4,R5,R6の抵抗値を適宜設定す
ることにより、直流電圧Edを所望の電圧値とすること
ができる。
【0045】ここで、マイコン15は、また、入力電流
検出器23により、入力交流電流Isを検出しており、
この入力交流電流Isの電流値が所定値以上となるまで
の期間“L”(ローレベル)のトリガ信号VTをトリガ
素子19に供給する。このトリガ素子19は、このトリ
ガ信号VTの“L”期間駆動回路12を制御し、スイッ
チ素子6をオフ状態にする。トリガ信号VTが“L”か
ら“H”(ハイレベル)に変化すると、この時点でトリ
ガ素子19がスイッチ素子6を動作状態にする。
【0046】また、マイコン15から出力されるPWM
信号は、通常設定A側に閉じているドライブ信号切換ス
イツチ22を介してインバータ駆動回路16に供給さ
れ、このインバータ駆動回路16は、このPWM信号の
デューティ比に応じた通電率でインバータ13の図示し
ないスイッチ素子をオン,オフ制御する。これにより、
インバータ13では、コンデンサ5から供給される直流
電圧Edの直流電力がこの通電率でチョッピングされて
交流電力に変換され、電動機14に供給してPWM信号
のデューティ比に応じた回転数で回転させる。
【0047】次に、国内の場合を例にして、この第1の
実施形態の制御動作方法について、図2により説明す
る。なお、国内の場合には、交流電源電圧は、100V
と200Vとの2種類がある。
【0048】まず、電源がオンすると(ステップ10
0)、マイコン15が初期状態に設定され、これによ
り、マイコン15は、直流電圧切換スイッチ18,同期
信号切換スイッチ20及び電圧指令切換スイッチ21を
接点B側に、ドライブ信号切換スイッチ22を接点A側
に夫々閉じる。これにより、直流電圧切換スイッチ18
は直流電圧Ed1を選択し、電圧比較器7には、次式の
直流電圧Ed’、 Ed’=Ed×(R5+R6)/(R4+R5+R6) が供給される。また、同期信号切換スイッチ20では、
正弦波同期信号Es1が選択される。
【0049】かかる状態でコンデンサ5で充電動作を開
始し、マイコン15はコンデンサ5の直流電圧Edの分
圧電圧Ed1を検出する(ステップ101)。この検出
した直流電圧Ed1の電圧値から、 Ed=Ed1×(R4+R5+R6)/(R5+R6) により、直流電圧Edが、例えば、160Vより高けれ
ば(ステップ102)、入力交流電源電圧は200Vで
あると判断し、直流電圧切換スイッチ18を接点Aに切
り換える(ステップ103)。これにより、直流電圧E
d’は直流電圧Ed2となり、コンデンサ5に得られる
直流電圧Edは、 Ed=Ed2×{1+(R5+R4)/R6} となる。
【0050】また、同期信号切換スイッチ20を接点A
に切り換える(ステップ104)。従って、このときの
正弦波同期信号Es’は、 Es’=Es×R3/(R1+R2+R3) となる。
【0051】一方、直流電圧Edが、例えば、120V
より低ければ(ステップ102)、入力交流電源電圧は
100Vであると判断し、直流電圧切換スイッチ18を
接点B側に閉じた状態のままとする(ステップ11
0)。従って、コンデンサ5の直流電圧Edは、 Ed=Ed1×{1+R4/(R5+R6)} となる。
【0052】また、同期信号切換スイッチ20を接点B
に閉じた状態のままとする(ステップ111)。従っ
て、このときの正弦波同期信号Es’は、 Es’=Es×(R2+R3)/(R1+R2+R3) となる。
【0053】このように、入力交流電源電圧の大きさに
応じて直流電圧切換スイッチ18,同期信号切換スイッ
チ20を切換え制御することにより、入力交流電源電圧
が200Vのときには、直流電圧Ed’や正弦波同期信
号Es’を夫々低い方の直流電圧Ed2,Es2とし、
入力交流電源電圧が100Vのときには、直流電圧E
d’や正弦波同期信号Es’を夫々高い方の直流電圧E
d1,Es1とする。
【0054】これにより、入力交流電源電圧が100V
のときと200Vのときとでの直流電圧Ed’の違いを
押さえることができ、電圧制御信号Veの振幅が大きく
なり過ぎて飽和してしまうことによる制御の不安定や、
正弦波同期信号Es’及び電圧制御信号Veから演算さ
れる電流基準信号Vi’が乱れて電流波形が正弦波でな
くなるなどの不具合を防ぐことができる。
【0055】なお、この実施形態では、入力交流電源電
圧を100Vと200Vとの2種類としているが、一般
に、入力交流電源電圧をV1,V2,……,Vnのn種
類とし、かつ直流電圧Ed’,Es’も同様にn種類と
して、入力交流電源電圧がV1,V2,……,Vnのい
ずれてあるかを判定し、この判定結果に応じて、この入
力交流電源電圧に対応する直流電圧Ed’,Es’とす
ることにより、同様の効果が得られる。
【0056】ステップ102で入力交流電源電圧が20
0Vであると判断した場合には、また、電圧指令切換ス
イッチ21を接点B側に閉じた状態のままとする(ステ
ップ105)。このとき、ほぼE0=Ed’となり、従
って、直流電圧Edは、 Ed=E0×{1+(R5+R4)/R6} となる。この場合、例えば、Ed=300Vである。
【0057】また、このとき、ドライブ信号切換スイツ
チ22は接点A側に閉じたままの状態とされ(ステップ
105)、マイコン15から出力されるPWM信号がこ
のドライブ信号切換スイツチ22を介してインバータ駆
動回路16に供給される。
【0058】以上の動作により、電力変換器で作成され
た直流電力Edがインバ−タ13で交流に逆変換され、
これにより、電動機14が駆動させる(ステップ10
6)。マイコン15は、図10に示した従来例と同様
に、速度指令に基づく演算によって上記のPWM信号を
生成して出力し、これにより、インバータ駆動回路16
を介してインバータ13が駆動され、このインバータ1
3のスイッチ素子をこのPWM信号のデューティ比に応
じた所定の通流率でオン,オフして電動機14の回転数
制御を行なう。
【0059】なお、一般に、交流電源電圧が上記のV
1,V2,……,VnのいずれかVj(j=1,2,…
…,n)である場合、この入力交流電源電圧Vjに対応
する直流電圧Ed’と一定の基準電圧Eoとを比較し
て、この入力交流電源電圧Vjを整流平滑して得られる
直流電圧Edを任意の一定値(例えば、300V)に設
定し、インバータ13のスイッチ素子を任意の通電率で
オン、オフさせる。
【0060】昇圧回路において、この直流電圧Edを入
力交流電源電圧の全波整流電圧Es以下に下げると、力
率低下や入力電流波形の乱れを生じる。この不具合を回
避するために、200Vと判定した場合には、Ed=3
00V一定にして制御を行なう。勿論、Ed=300V
で充分電動機14は所望の回転数が得られることが条件
であり、300V以上に昇圧しても、本発明の主旨は損
なわれない。
【0061】マイコン15は、入力電流検出器23で入
力交流電流Isを検出し(ステップ107)、この入力
交流電流Isが大きい期間“H”のトリガ信号VTをト
リガ素子19に出力し、この期間スイッチ素子6がオ
ン,オフ動作するようにして(ステップ108)、運転
を継続する(ステップ109)。
【0062】また、ステップ102で入力交流電源電圧
が100Vであると判断した場合でも、電圧指令切換ス
イッチ21は接点B側に閉じた状態のままとする(ステ
ップ112)。従って、上記と同様に、ほぼE0=E
d’となり、直流電圧Edは、 Ed=E0×{1+R4/(R5+R6)} となり、この場合、例えば、Ed=150Vである。こ
のように、基準電圧E0を共用しながら、コンデンサ5
での直流電圧Edを、入力交流電源電圧が200Vであ
る場合とは異なる電圧値に設定できる。
【0063】このとき、インバ−タ13の通電率が10
0%未満の場合には(ステップ116)、ステップ10
5,106と同様にして、電動機14を駆動させ(ステ
ップ112,113)、また、ステップ107,108
と同様にして、スイッチ素子6のオン,オフ動作を行な
わせて(ステップ114,115)、運転をそのまま継
続する(ステップ118)。
【0064】しかし、入力交流電源電圧が100Vで動
作中、例えば、電動機負荷が大きくなり、インバータ1
3でのスイッチ素子の通電率が100%になる場合には
(ステップ116)、電圧指令切換スイッチ21を接点
A側に、また、ドライブ信号切換スイツチ22を接点B
側に夫々切り換える(ステップ117)。
【0065】これにより、速度指令に基づいて演算され
たマイコン15からのスイッチ素子駆動信号(PWM信
号)がLPF25によって平滑処理された直流電圧Ed
2’が電圧指令切換スイッチ21から直流電圧Ed’と
して出力され、この直流電圧Ed’から形成された電圧
制御信号Veが電圧比較器7に供給される。これに応じ
て、コンデンサ5での直流電圧Edが、例えば、150
V以上の任意の電圧になるように、スイッチ素子6のオ
ン,オフ制御がなされる。また、これと同時にドライブ
信号切換スイツチ22が接点B側に切り換えられたこと
により、インバータ13を通電率100%で駆動するた
めの電圧Eiがこのドライブ信号切換スイツチ22を介
してインバータ駆動回路16に供給される。
【0066】ここで、入力交流電源電圧が100Vであ
る場合のかかるこの実施形態の上記動作を、空気調和機
の暖房運転の場合を例にとして、図3によりさらに詳細
に説明する。なお、図3は、室温センサ29が付加して
示している以外、図1と同じである。
【0067】同図において、空気調和機には、室温セン
サ29が設けられており、マイコン15は、この室温セ
ンサ29によって室内の温度を検出し(この検出される
温度を、以下、計測室温という)、これをユーザによっ
て設定された希望の室温(設定室温)と比較し、計測室
温が低くて設定室温に達していないときには、これらの
差に応じてPWM信号のデューティ比を高め、インバー
タ13でのスイッチ素子の通電率を高めて電動機14の
回転数を高めるようにする。
【0068】このとき、コンデンサ5の直流電圧Ed、
即ち、インバータ13の直流電源電圧は150Vに固定
されており、インバータ13のスイッチ素子がチョッパ
動作しているが、上記PWM信号のデューティ比が10
0%となっても、計測室温が設定室温に達していない
と、マイコン15は、上記ステップ117で説明したよ
うに、ドライブ信号切換スイッチ22を接点B側に切り
換えて、一定電圧Eiをインバータ駆動回路16に供給
するようにすることにより、インバータ13のスイッチ
素子の通電率を100%に保持し、これとともに、電圧
指令切換スイッチ21を接点A側に切り換えて、PWM
信号をLPF25で平滑して得られる電圧Ed2’を電
圧Ed’として電圧比較器7に供給するようにする。そ
して、このPWM信号のデューティ比を100%よりも
小さくしていって、電圧Ed’が基準電圧Eoよりも順
次小さくなるようにしていく。
【0069】これにより、スイッチ素子6の通電率が、
コンデンサ5の直流電圧Edが150Vであるときの通
電率よりも大きくなっていき、これにより、コンデンサ
5の直流電圧Edが150Vから順次増大していって電
動機14の回転数が増加していく。そして、これととも
に、室温がさらに高くなり、計測室温が設定室温に達す
るようになる。
【0070】以上のように、入力交流電源電圧が100
Vの場合には、各スイッチを切り換えることにより、ス
イッチ素子6とインバータ13の駆動制御信号を、マイ
コン15から単一ポートで出力することが可能となり、
インバータ13のスイッチ素子の通電率が100%の場
合には、このインバータ13の電源電圧としての直流電
圧Edを変化させる指令電圧Ed2’(PWM信号)を
出力し、100%未満の場合には、インバータ13を駆
動する制御電圧(PWM信号)を出力させる。そして、
これら各々の場合について、インバータ13の駆動回路
16に入力する信号として、通電率100%でインバー
タ13のスイッチ素子を駆動するための所定の一定電圧
か、マイコン15の単一ポートからのインバータ駆動信
号(PWM信号)かを切り換えて出力する手段(ドライ
ブ信号切換スイッチ22)とを備えることにより、マイ
コン15として比較的低機能で廉価なマイコンを使用し
ても、上記の制御が可能となり、安価な製品を供給する
ことができる。
【0071】また、通電率が100%になった場合に
は、コンデンサ5で得られるの直流電圧Edを制御する
ことにより、電動機14の回転数制御が行われる。
【0072】従って、インバータ13のスイッチ素子の
オン,オフの通電率が100%未満であるときには、直
流電圧Ed1’を一定の基準電圧Eoと比較しながら、
150V程度という比較的低い任意の一定値に設定した
上で、インバータ13のスイッチ素子を任意の通電率で
オン,オフさせて電動機14の回転数を制御するもので
あるから、インバータ13あるいは電動機14での損失
が低減してその効率を向上させることができる。
【0073】さらに、インバータ13のスイッチ素子の
通電率が100%であるときには、直流電圧Ed1’の
代わりに、任意の指令電圧Ed2’を切り換えて電圧比
較器7に供給して基準電圧Eoと比較し、電動機14の
所望の回転数に応じて指令電圧Ed2’を変化させ、こ
のようにして、インバータ13でチョッパが行なわれ
ず、直流電圧値Edを大小制御することにより、電動機
14の回転数を高低に制御するようにしているので、イ
ンバータ13でのチョッパ損失を低減することができ
る。
【0074】かかる回転制御により、インバータ13で
のスイッチング損失低減,低直流電圧での電動機14の
インバータ駆動による効率向上が実現でき、高効率化が
図れることになる。
【0075】図4はある電動機負荷のときでのこの実施
形態と従来の空気調和機との電動機回転数と効率との関
係を比較して示す図であり、Aは入力交流電源電圧が1
00Vであるときの上記動作をなすこの実施形態の特性
を示し、Bはインバータの直流電源電圧が一定に保持さ
れる従来の空気調和機、または、入力交流電圧が200
Vであるときの上記動作をなすこの実施形態の特性を夫
々示している。
【0076】同図において、インバータの直流電源電圧
を、例えば、300Vと一定に保持し、インバータのチ
ョッパの通電率の制御により電動機の回転数を制御する
空気調和機(以下、公知の空気調和機という)では、電
動機の回転数n(rpm)に対して、その効率が特性B
のように変化する。回転数nの増加とともに効率が上昇
するのは、インバータのチョッパの通電率が上昇するこ
とによるものである。
【0077】これに対し、入力交流電源電圧が100V
であって、上記のように、インバータのチョッパの通電
率が100%未満では、インバータの直流電源電圧を1
50V一定にしてインバータでチョッパの通電率の制御
により電動機の回転数制御を行ない、この通電率が10
0%となると、インバータの直流電源電圧を制御するこ
とにより電動機の回転数制御を行なう実施形態(以下、
入力100Vの実施形態)というでは、電動機の回転数
nに対して、その効率が特性Aのように変化し、従来の
空気調和機の効率Bよりもかなり高いものとなる。
【0078】ここで、領域N1を入力100Vの実施形
態でのインバータでチョッパの通電率が100%未満の
領域、また、領域N2を入力100Vの実施形態でのイ
ンバータでチョッパの通電率が100%の領域とし、こ
こでの電動機負荷に対し、領域N1,N2の境界で、即
ち、インバータの直流電源電圧が150Vでインバータ
がチョッパ駆動されるときでの電動機が取り得る最大の
回転数を4000(rpm)としている。また、いずれ
のものにおいても、インバータの直流電源電圧が300
Vで、インバータのスイッチ素子の通電が100%であ
るとき、電動機の回転数が9000(rpm)としてい
る。
【0079】公知の空気調和機では、領域N1,N2を含
む全領域でインバータの直流電源電圧を300Vとし、
インバータのスイッチ素子の通電率の制御により、電動
機の回転数制御が行なわれる。これに対し、入力100
Vの実施形態では、領域N1においては、インバータの
直流電源電圧を300Vの半分の150Vとして、イン
バータのスイッチ素子の通電率の制御により、電動機の
回転数制御が行なわれる。従って、このインバータの直
流電源電圧が低い分、入力100Vの実施形態の効率が
高くなる。
【0080】また、領域N2では、入力100Vの実施
形態では、インバータのスイッチ素子の通電率を100
%として、インバータでチョッパが行なわれず、このイ
ンバータの直流電源電圧を制御することにより、電動機
の回転数制御が行なわれる。このため、効率はほぼ一定
となるが、特性Aとして示すように、ほぼインバータで
チョッパが行なわれない分、公知の空気調和機よりも高
い効率となっている。
【0081】なお、電動機の回転数がほぼ9000(r
pm)になると、入力100Vの実施形態においては、
インバータの通電率が100%でその直流電源電圧が3
00Vとなり、公知の空気調和機でのインバータの通電
率が100%となったときと同じ状態となるので、特性
A,Bは一致する。
【0082】図1に示した第1の実施形態では、また、
以上の手順で電力変換器の制御を行ない、正弦波同期信
号Es’については、抵抗R1,R2,R3の抵抗値
を、直流電圧Ed’については、抵抗R4,R5,R6
の抵抗値を夫々適正に設定することにより、入力交流電
源電圧が100Vの場合でも、また、200Vの場合で
も、夫々に任意の直流電圧Edが得られ、また、高調波
の少ない高力率な電力変換器となる。
【0083】このとき、入力電流検出器23の検出出力
電圧はマイコン15に供給され、これが所定の値以上と
なった場合には、マイコン15からスイッチ素子6(第
1のスイッチ素子)の駆動トリガ信号VTを出力し、そ
のスイッチング動作を開始させる。従って、供給電流の
大きい場合には、安定した高力率が得られる。
【0084】例えば、負荷電流検出器9として抵抗を用
い、その両端に生ずる電圧により、電流信号Viを得よ
うとする場合、微小な電流に対しても、制御のために充
分な電圧を発生させる必要があり、具体的には、その抵
抗値を大きく設定することが必要である。この場合、負
荷電流が大きくなると、この抵抗からなる負荷電流検出
器9で消費される電力が大きくなり、損失の増大を招く
ことになる。従って、この損失を低減するためには、そ
の抵抗値を極力小さくし、しかも、低負荷電流時の微小
検出電圧に対して不安定な動作をさせないようにするた
めに、入力電流検出器23の検出出力値が所定の値より
小さい場合には、スイッチ素子6の駆動を禁止する。こ
のようにして、低入力電流時の不安定動作を回避し、か
つ高入力時の損失の低減を実現する。また、低入力電流
時には、スイッチ素子6のチョッパ動作が行なわれない
ようにすることより、これも損失を低減することが可能
となり、かつノイズを低減せしめる。
【0085】なお、図1において、アクティブコンバー
タブロック24は、アクティブコンバータの駆動部,1
00V/200Vによる回路切換部,インバータドライ
ブ信号と直流電圧指令信号の切換部などをブロック化
し、同一基板上にまとめたものである。
【0086】このアクティブコンバータブロック24を
他の回路と独立した基板構成にすることにより、図5に
示すように、コンデンサ26やリアクトル27,ダイオ
ード28などのまるごと受動素子により構成された力率
改善回路Qとの置き換えが可能であり、マイコン15な
どを含めた周辺回路基板の共用化が図れる。
【0087】図6は図5で示したような受動素子で構成
された回路を用いた空気調和機と、能動素子を用い、イ
ンバータの直流電源電圧に応じて電動機の回転数を制御
するようにした図1で示した第1の実施形態とでの電動
機の出力範囲を比較して示す図であって、横軸に電動機
の回転数Nを、縦軸に負荷トルクTを夫々とっており、
電動機の出力WはN×Tで表わされる。
【0088】同図において、家庭用ブレーカの容量(例
えば、20A)により、入力電流が制限され、図5に示
した回路を用いる空気調和機では、力率90%程度であ
るため、Y線よりも下側の領域に入力制限範囲(即ち、
電動機の出力の取り得る範囲)が規制される。これに対
し、上記第1の実施形態では、上記のように、力率が改
善されてほぼ100%となっているので、X線よりの下
側の領域が入力制限範囲となり、図5に示した回路を用
いる空気調和機に比べて、電動機に与える有効電力がほ
ぼ10%アップする。そして、特に、電動機の負荷トル
クが大きい場合には、かかる入力制限範囲によって制限
される。
【0089】また、電動機の回転数が高くなると、電動
機の最大出力範囲がインバータの直流電源電圧Edによ
って制限される。図5に示した回路を用いる空気調和機
では、この直流電源電圧Edは、例えば、ほぼ230V
から最大でもほぼ280Vであり、Ed=230Vのと
きの制限範囲をY’線で示している。このY’線の左側
の範囲しか電動機の出力を取り得ないことになる。これ
に対し、上記第1の実施形態では、この直流電源電圧E
dは、上記の例では、300Vであるし、また、150
Vから300Vまで可変であり、最大の300Vでの制
限範囲をX’線で示している。このことからして、電動
機の出力範囲が拡大したことになる。
【0090】図7は本発明による空気調和器の第2の実
施形態を示すブロック図であって、30は交流電源電圧
検出器であり、図1に対応する部分には同一符号を付け
て重複する説明を省略する。
【0091】同図において、図1に示した第1の実施形
態と異なる点は、交流電源電圧検出器30を設けた点で
あって、交流電源1からの入力交流電源電圧を交流電源
電圧検出器30が検出し、その検出出力信号Vs’をも
とにマイコン15が入力交流電源電圧を判別する。そし
て、この判別結果に応じて、直流電圧切換スイッチ18
や同期信号切換スイッチ20が、第1の実施形態と同様
に、切り換え制御される。
【0092】なお、これら第1,第2の実施形態は、入
力交流電源電圧の判定や制御信号の出力をマイコン15
のソフトで行なっているが、ハード回路で行なうように
してもよく、同様の効果を得られることは明らかであ
る。
【0093】図8は本発明による空気調和機の第3の実
施形態を示すブロック図であって、31は交直流切換ス
イッチ、32は直流電源であり、図1に対応する部分に
は同一符号を付けて重複する説明を省略する。
【0094】同図において、この第3の実施形態では、
整流器2の代わりに、ソーラー電源などの直流電源32
(例えば、150V程度)も設け、これからの直流電源
電圧EAと整流器2からの整流電圧Esとのいずれかを
交直流切換スイッチ31で選択することができるように
したものであり、直流電圧の昇圧回路として機能するこ
とが可能としている。
【0095】直流電源32を選択した場合には、図2に
おいて、マイコン15がコンデンサ5の直流電圧を16
0V以下と判定したとき(ステップ102)と同様の動
作を行なう。従って、この第3の実施形態は、低い電圧
の直流電源32でもって電動機14を駆動することが可
能となる。
【0096】リアクトル3の電源側に太陽電池などの直
流電源を接続すると、直流電源電圧の変動があっても、
所望の直流電圧Edに安定化させることができる。これ
により、太陽電池などの電源電圧変動や直流電源の種類
(太陽電池,蓄電池,燃料電池など)を問わず接続する
ことが可能となる。また、スイッチ素子6のコレクタ,
エミッタ間に太陽電池などの直流電源を、ダイオードと
リアクトルを介して、接続した場合でも、同様の効果が
得られる。
【0097】直流電源32の出力直流電圧EAが交流電
源1からの入力交流電源電圧を全波整流して得られる直
流電圧Edより高い場合には、交直流切換スイッチ31
を切り換えて、この直流電源32により電動機制御を行
なってもよいし、予め、手動操作によって回路の切換を
行なうことも可能である。
【0098】また、平滑コンデンサ5に太陽電池などの
直流電源をダイオードを介して接続すると(図示せ
ず)、この直流電源の出力電圧が上記の所望の直流電圧
に達している場合には、この直流電源から電力を供給
し、この所望の直流電圧に達していない場合には、交流
電源から電力を供給して所望の直流電圧まで昇圧し、こ
れにより、インバータ13のスイッチ素子をオン,オフ
させて電動機14の回転数を制御することにより、商用
交流電源と上記直流電源との併用化が可能となり、省電
力化が図れる。
【0099】図9は本発明による空気調和機の第4の実
施形態を示すブロック図であって、図1に対応する部分
には同一符号をつけて重複する説明を省略する。
【0100】同図において、図1に示した第1の実施形
態と異なる点は、マイコン15が、直流電圧切替スイッ
チ18,電圧指令切替スイッチ21及びドライブ信号切
替スイッチ22の機能も有し、また、インバータ駆動回
路16への出力ポートと、電圧比較器7への出力ポート
を独立に備えた点である。
【0101】マイコン15は、第1の実施形態と同様
に、入力電源電圧に応じて、同期信号切替スイッチ20
を切り替える信号を出力するとともに、マイコン15内
で直流電圧Edの分圧直流電圧Ed1をA/D変換して
読み込む。そして、この分圧直流電圧Ed1の値に応じ
て、100Vの入力交流電源電圧か200Vの入力交流
電源電圧かに対応する直流電圧Ed’を求め、積分して
得られる直流電圧がこの直流電圧Ed’となるようなデ
ューティ比のPWM信号を形成して出力する。このPW
M信号はローパスフィルタ25で平滑されて直流電圧E
d’となり、これが電圧比較器7に供給される。
【0102】かかるソフトウエアによる動作は、先の第
1の実施形態などでの平滑コンデンサ5での直流電圧E
dに応じて直流電圧切替スイッチ18や電圧指令切替ス
イッチ21,ドライブ信号切替スイッチ22を切換制御
し、分圧電圧Ed1,Ed2のいずれかを選択するとい
うハードウエアによる動作に相当するものであり、かか
るハードウエアによる動作の場合と比べて、構成が簡略
化されて同様の制御動作を行なうことができる。
【0103】マイコン15がインバータ駆動部16に供
給する信号としては、インバータ13のスイッチ素子
(第2のスイッチ素子)の通電率が100%の場合に
は、所定値の一定電圧Eiとし、また、この通電率が1
00%未満の場合には、インバータ13を駆動する制御
電圧(PWM信号)とする。
【0104】また、電圧比較器7に供給される直流電圧
Ed’としても、上記の通電率が100%の場合には、
直流電圧Edを変化させる指令電圧Ed2’(PWM信
号)とする。このPWM信号はローパスフィルタ25に
よって平滑されて直流電圧Ed’とし、これが電圧比較
器7に供給される。
【0105】一方、上記通電率が100%未満の場合に
は、マイコン15は、分圧直流電圧Ed2(または、直
流電圧Ed)から所定の低直流電圧Ed’を求め、積分
してこの低直流電圧Ed’となるデューティ比のPWM
信号を発生して出力する。このPWM信号は、ローパス
フィルタ25によって平滑されて直流電圧Ed’とな
り、これが電圧比較器7に供給される。
【0106】従って、電圧切換えのためのスイッチなど
の周辺回路は、これと同様の機能をマイコン15に持た
せることにより、特に、多段階の切換えを要する場合に
は、部品点数を大幅に削減することが可能となり、か
つ、各スイッチへの配線の引き回しも少なくなるので、
耐ノイズ性の向上も含め、信頼性が向上大幅に向上する
ことになる。
【0107】なお、図7〜図9に示した実施形態におい
ても、図1に示した実施形態と同様、図2,図3で説明
した動作をなし、図4,図6で説明した効果が得られる
ことはいうまでもない。
【0108】上記のとおり、電動機負荷の大きい場合、
例えば室外気温が−10℃,−15℃等の低い状態等の
暖房負荷が大きい条件では、暖房能力を大きくするため
に上記したPAM制御により圧縮機駆動用電動機を回転
数可変制御して、必要な高い回転数(実施例では設定最
高回転数の9000rpm)で連続運転できた。上記し
たPAM制御により圧縮機駆動用電動機の回転数可変制
御は、図11に図示のとおり、暖房負荷の大小変化に対
応した制御ができる。
【0109】これに対して、各種圧縮機による暖房能力
は、図11に図示のように、PWM制御による電動機の
駆動では、室外気温が低いときに駆動トルクが不足し
て、必要な回転数まで充分駆動することができない。ま
た、大容量の圧縮機を用いた場合は、室外気温が低いと
きでも、必要な回転数まで回転駆動することができる
が、室外気温の高いとき等の負荷の小さい条件の場合
は、暖房能力が余って、運転の断続を頻繁に繰り返すこ
とに成り、室温の上下変動が頻繁に発生して快適性を損
なうと共に消費電力を大きくしてしまう。以上を、暖房
で説明したが、冷房時でも、程度の差はあるが、同様な
傾向が示される。
【0110】また、インバータにPWM制御とPAM制
御の両方を併用できる回路構成にすることにより、低負
荷時の省電力な運転と、高負荷時の高能力運転ができ
る。すなわち、室外気温の高い低負荷時には、PWM制
御による駆動電圧の低い・低回転数でモータ効率の良い
状態で圧縮機駆動用電動機を運転して、消費電力の小さ
な運転ができる。室外気温の低い時には、PAM制御に
切り換えて駆動電圧を高くして圧縮機駆動用電動機を高
回転数で運転し、必要な暖房能力での運転が可能であ
る。
【0111】図12はアクティブコンバータとして作動
前後の交流電源入力波形である。(a)の作動前と比較
すると(b)作動後の波形は、入力電圧の正弦波に追従
させて電流波形を成形するので、力率が略100%であ
り、作動前は70%以下である。(c)はアナログ方式
の力率改善であり、力率90%程度である。
【0112】図13はPWM/PAM切り換え前後のリ
アクタ3電流及びインバータ電流(コンデンサ5→イン
バータ13の流れ)を示す。(a)は比較的低回転数で
低負荷の場合であり、切り換え前のリアクタ電流であ
る。ONはスイッチ素子のオン時間を示し、チョッパ周
期はアクティブコンバータチョッパ周期である。
【0113】(b)は切り換え前のインバータ電流であ
り、チョッパ周期とはインバータのチョッパで、rはチ
ョッパ成分のリップルである。(c)は比較的高回転数
で高負荷の場合であり、切り換え後のリアクタ電流の波
形である。(a)と同様の波形である。(d)はインバ
ータ電流で、切り換え後のインバータ電流であり、滑ら
かな曲線の波形になっている。
【0114】図14は負荷変動に対し、PWM制御で電
圧を150V一定に制御した場合のリアクタ電流の波形
である。(a)は軽負荷の場合にを示しており、この
(a)のb部の時間軸を拡大図を(b)に示す。(c)
は高負荷の場合を示しており、この(c)のd部の時間
軸を拡大図を(d)に示す。この図14から明らかなよ
うに、直流電圧が同じ(150V)であれば、コンバー
タのスイッチ素子のデューティは同じであり、負荷の大
きさによって電流の波形高さが変わる。
【0115】図15は直流電圧に対するリアクタ電流の
波形を示しており、(a)は比較的低回転数で一定電圧
(150V)のPWM領域を示すものである。この
(a)のb部の時間軸を拡大図を(b)に示す。(c)
は高負荷の比較的高回転数で電圧可変(150〜300
V)のPAM制御領域を示している。この(c)のd部
の時間軸を拡大図を(d)に示す。(c)(d)の波形
を比較すると、PAM制御領域ではONデューティは広
がる。PAM制御領域では無負荷であっても、直流電圧
を上げるため、ONデューティは広がる。
【0116】上記本発明の電動機駆動装置を備える空気
調和機の実施例に組み合わせて、寒冷地(寒冷地以外の
運転開始に暖房負荷の大きい場合を含む)における快適
且つ消費電力の少ない暖房運転の実現及び冷媒の凝縮圧
力低く抑えることにより、圧縮機の冷媒吐出圧力が高く
なった場合の圧縮仕事量の増大を防止し、消費電力を少
なくすることを目的とし、これを可能とするための冷凍
サイクルを備える空気調和機の一実施の形態を図16、
図17、及び図18に示す。図16は本実施の形態であ
る室内機の側断面を示す図である。図16において、1
01は室内機内に組み込まれた多段(3段)曲げ構造の
室内熱交換器であり、熱的な切断線124により、室内
機における前面下段部分102と前面側上段部分103
から背面部分104にかけての部分とに熱的に分離され
て構成されている。また、126は冷媒流路において、
除湿運転あるいは冷房運転の時には室内熱交換器101
の上流側になり、暖房運転の時には室内熱交換器101
の下流側になる位置に設けた室内補助熱交換器である。
これらの熱交換器において、○印で示した120は、複
数枚の放熱フィン123を貫通するように設けられた伝
熱管、121及び破線122は伝熱管120同士の接続
管である。さらに、105は除湿運転時に絞り作用を行
う除湿用絞り装置であり、室内熱交換器101における
前面上段部分103と背面部分104が熱的に一体に結
合され接続配管106により除湿用絞り装置105の一
方の接続口に接続され、除湿用絞り装置105の他方の
接続口は接続配管107を介して熱的に分離された室内
熱交換器101の前面下段部分102に接続されてい
る。
【0117】また、109は貫流ファンタイプの室内フ
ァン、110は前面吸込グリル、111は全面上部吸込
グリル、112は上面背面側吸込グリル、113はフィ
ルタ、114は背面ケーシング、115は吹出口、11
6は吹出口風向板であり、室内空気は、室内ファン9に
より、矢印191、192、193のように、それぞれ
前面吸込グリル110、全面上部吸込グリル111及び
上面背面側吸込グリル1112からフィルタ113を通
って吸い込まれ、多段曲げ室内熱交換器101で冷媒と
熱交換したあと、室内ファン109を通り、吹出口11
5から室内に吹き出される。
【0118】117は多段曲げ室内熱交換器101の前
面側部分102及び103に対する露受皿、118は多
段曲げ室内熱交換器101の背面部分104に対する露
受皿であり、冷房運転や除湿運転の時に生じる除湿水を
受ける働きをする。
【0119】図17は、図16における除湿用絞り装置
105の一実施の形態を示す図であり、このうち図17
(a)は除湿運転時の除湿用絞り装置105の動作状態
を示す図、図17(b)は冷房及び暖房運転時の除湿用
絞り装置105の動作状態を示す図である。これらの図
において、130は弁本体、131は弁座、132は弁
体、133は弁体132の弁部、134、135は接続
管、136は弁体132を動かす電磁モ−タであり、さ
らに大きい矢印138、139は冷媒流方向(配管方
向)、矢印140は除湿運転時の冷媒流方向を示す。
【0120】そして除湿運転時には、図17(a)のよ
うに、弁体132は電磁モ−タ136により閉じられた
状態になっている。この時、凝縮器となる室内補助熱交
換器126及び室内熱交換器101の前面上段から背面
にかけての部分103及び104を通過した高圧の凝縮
液冷媒は、接続管134から流入し、弁部133と弁座
131との隙間で構成される狭い通路137を矢印14
0のように流れ、ここで絞り作用を受け低圧・低温の冷
媒となった後、接続管135を通って蒸発器となる室内
熱交換器101の前面下段部分102に流入する。
【0121】この結果、室内補助熱交換器126及び室
内熱交換器101の前面上段から背面にかけての部分1
03及び104が加熱器(再熱器)、前面下段部分10
2が冷却器となって、室内空気を加熱すると同時に冷却
・除湿する除湿運転が可能になる。
【0122】また冷房及び暖房運転時には、図17
(b)のように、除湿用絞り装置105は、電磁モータ
136により弁体132が引き上げられ全開の状態にな
る。この結果、接続管134と135はほとんど流通抵
抗なしで連通し、冷媒はほとんど抵抗なしで流れること
になる。
【0123】図18は、本実施の形態の全体のサイクル
構成を示す図であり、150は回転数制御等により能力
可変とした冷媒圧縮用の圧縮機、151は運転状態を切
り換える四方弁、152は室外熱交換器、153は絞り
作用の無い全開状態が可能な電動膨張弁で、さらに前述
の室内補助熱交換器126、多段曲げ室内熱交換器10
1、及び除湿用絞り装置105を加えて、これらが接続
配管により環状に接続されて冷凍サイクルを構成してい
る。また図18においては、室内補助熱交換器126及
び多段曲げ室内熱交換器101の伝熱管の流路状態の一
実施の形態を模式的に示してある。そして室内補助熱交
換器126は、伝熱管が一系統の冷媒流路159で構成
され、接続管129により室内熱交換器101に接続さ
れている。
【0124】室内熱交換器101は、前面上段部分10
3と背面部分104が一体に接続され伝熱管が二系統の
冷媒流路154、155となるように構成され、さらに
切断線124により熱的に分離された下段熱交換器部分
102が156、157の二冷媒流路から構成されてい
る。さらにはこれらの伝熱管冷媒流路の154、155
と156、157は除湿用絞り装置105を介して接続
管106及び107により接続されている。さらに15
8は室外ファンである。
【0125】以上の室内機構造及び冷凍サイクル構成に
おいて、除湿運転時には、四方弁102を冷房運転時と
同様に切り換え、除湿用絞り装置105を適当に絞り電
動膨張弁153を全開にすることにより、冷媒を一点鎖
線で示すように圧縮機150、四方弁151、室外熱交
換器152、電動膨張弁153、室内補助熱交換器12
6、室内熱交換器101の前面上段部分103及び背面
部分104、除湿用絞り装置105、室内熱交換器10
1の前面下段部分102、四方弁151、圧縮機150
の順に循環させ、室外熱交換器152が上流側の凝縮
器、室内補助熱交換器126及び室内熱交換器101の
前面上段部分103と背面部分104が下流側の凝縮
器、室内熱交換器101の前面下段部分102が蒸発器
となるように運転する。
【0126】そして、室内空気を室内ファン109によ
り矢印191、192、193で示すように流すと、室
内空気は蒸発器として作用する前面下段熱交換器部分1
02で冷却・除湿されたると同時に、下流側の凝縮器す
なわち加熱器となる室内補助熱交換器126及び室内熱
交換器の前面上段部分103と背面部分104で加熱さ
れ、さらにこれらの空気が混合されて室内に吹き出され
る。
【0127】この場合、回転数を制御して圧縮機150
の能力や室内ファン19及び室外ファン158の送風能
力を制御することにより、冷却器102及び加熱器12
6、103、104の能力を調節することができ、除湿
量や吹出空気温度を広い範囲で変えることができる。
【0128】さて、前述したように、除湿運転時、室内
補助熱交換器126がない場合、再熱器として作用する
室内熱交換器101の前面上段部分103と背面部分1
04が存在するにも拘わらず、室温が低下してしまう理
由を説明する。図16を参照して、このようなファン構
造では、矢印191、192及び193の吸込み空気の
70%がパネル前面からの矢印191からの空気であ
り、残りの30%が矢印1192及び193からの空気
であり、冷却器として作用する熱交換器を上段に配置し
再熱器を下段に配置すると除1湿水が再熱器によって再
び蒸発して除湿しないことから、冷却器として作用する
熱交換器は前面下段部分に配置しなければならず、図1
6に示すように、再熱器と冷却器を配置する必要があ
り、この再熱器として作用する前面上段部分103と背
面部分104を流れる空気は、冷却器として作用する前
面下段部分102を流れる空気よりも少なく、その分外
気温が低い場合は、室温が低下するという問題があっ
た。
【0129】本実施形態では、除湿運転時、再熱器とし
て作用する室内補助熱交換器126を通風路に設けたの
で、除湿運転時における温度の低下を抑制することがで
きる。また、再熱側にこの室内補助熱交換器を設けたの
で再熱器の熱交換量が増大し、冷媒の凝縮量が増え、サ
イクル全体の能力が向上すると共に、除湿用絞り装置1
05に、冷媒流動音の原因となる気液2相流の気相が減
少して、除湿用絞り装置105の動作時(除湿運転時)
における冷媒流動音を低減することができる。
【0130】以上のように、本実施の形態によれば、除
湿運転時には、室内補助熱交換器、及び熱的に二分割さ
れた室内熱交換器における除湿用絞り装置の上流側がそ
れぞれ加熱器101、加熱器102、除湿用絞り装置の
下流側が冷却器となり、室内機に吸い込まれた空気は加
熱器101および加熱器102で暖められると同時に冷
却器で冷やされて湿気が除去されたあと混合されて吹き
出され、冷え過ぎの無い快適な除湿運転を行うことがで
きる。特に加熱器が2個になり、加熱器の伝熱面積が冷
却器の伝熱面積に比べて十分大きくなって加熱能力が増
すため、より冷え過ぎの無い快適な除湿運転が可能にな
る。
【0131】さらに冷却器(室内熱交換器の前面下段部
分102)の下側に加熱器(室内補助熱交換器26及び
室内熱交換器の前面上段から背面にかけての部分10
3、104)が配置されないことから冷却器で生じた除
湿水が加熱器にかかって再蒸発することがない。
【0132】次に冷房運転時には、除湿用絞り装置10
5を開き電動膨張弁153を適当に絞り、冷媒を実線の
矢印で示すように循環させることにより、室外熱交換器
152を凝縮器、室内補助熱交換器126及び多段曲げ
室内熱交換器101を蒸発器として室内の冷房を行う。
【0133】暖房運転時には、四方弁151を切り換え
除湿用絞り装置105を開き電動膨張弁153を適当に
絞り、冷媒を破線の矢印で示すように循環させることに
より、多段曲げ室内熱交換器101を凝縮器、室内補助
熱交換器126を過冷却器、室外熱交換器152を蒸発
器として室内の暖房を行う。
【0134】そして冷房、暖房の各運転に対してもサイ
クル性能及び多段曲げ室内熱交換器101や室内補助熱
交換器126での熱交換性能を確保して効率良く運転す
る必要がある。
【0135】以下に、この方法について説明する。
【0136】まず図18において、冷房運転では冷媒が
室内補助熱交換器126から多段曲げ室内熱交換器10
1に流れ、これらの両熱交換器とも低圧でガス冷媒の比
容積が大きくて体積流量が多くなる蒸発器となるため、
流路面積が小さいとここでの圧力損失が大きくなってサ
イクルの性能が低下する。そこで図18においては、主
熱交換器である多段曲げ室内熱交換器101の前面上段
から背面にかけての部分103、104と前面下段部分
102の各冷媒流路をそれぞれ154、155と15
6、157の二系統にしてある。この結果、冷媒流路で
の圧力損失が十分小さくなり、これによる性能低下を十
分小さくできる。更には室内補助熱交換器126を設け
たり、室内熱交換器1を前面から背面にかけて設けて蒸
発器としての伝熱面積を十分大きくできることから性能
を向上でき、トータルとしては性能向上を図ることが可
能である。
【0137】また暖房運転での性能を向上するために
は、凝縮器となる室内側の熱交換器の出口で十分な過冷
却を取る必要がある。そしてこの過冷却域では、冷媒が
液状態であると同時に冷媒温度が凝縮温度から徐々に下
がることから、液冷媒流の速度を速めて伝熱管内の熱伝
達率を高めてやると共に、伝熱管が風上側になるように
して熱交換前の比較的温度の低い空気流と熱交換するよ
うにする必要がある。またさらには室内熱交換器101
の前面下段部分102における暖房運転時の入口部分で
は高温ガス冷媒の温度が凝縮温度まで低下するため、こ
の部分でも冷媒流と空気流とが対向流になるようにする
とよい。
【0138】上記室内補助熱交換器126は、室内熱交
換器101と間に1mmから5mmの隙間をあけて配置
するとよい。このように隙間をあけることで、室内熱交
換器101との間に冷房時に結露する露が両熱交換器間
に架橋することを防止され、熱交換器の通風抵抗の増大
を防止して冷房能力の低下防止及び送風音の増大防止が
できる。
【0139】また、配置する位置を上面背面側の熱交換
器に気流方向に重ねるようにすると、気流の風速が遅く
なってファンに向かって露が落下しにくくなるので、背
面側の熱交換器の傾斜角度を大きくして、熱交換器の鉛
直方向の寸法を小さくできる。これによって、室内機の
高さ寸法を小さくできる若しくはその文熱交換器の大き
さを大きくできる。さらに、配置する位置を上面背面側
の熱交換器に気流方向に重ねるようにすると、上部前面
側の熱交換器の前側に空気清浄フィルターや消臭フィル
ターを配置する場合に、風速分布の均一化をはかれ、熱
交換性能の低下を抑制できる。
【0140】図18において、凝縮器の出口側は室内補
助熱交換器126であり、この部分は、冷媒流路が一系
統で流路面積を十分小さくできることから冷媒流速を速
くして熱伝達率を十分高くでき、さらに室内熱交換器1
01の風上側に配置してある。したがって室内補助熱交
換器101は過冷却器として十分な性能を発揮できる。
また冷媒流路を156、157の二系統にした室内熱交
換器前面下段部分102において、暖房運転時の高温ガ
ス冷媒流の入口側を空気流の風下側に設けた配管構成に
し、この熱交換器部分2では冷媒流と空気流とが対向流
になるようにしてあり、熱交換性能を向上できる。
【0141】ここで室内機寸法を十分大きくできない時
には、室内補助熱交換器126を暖房運転における過冷
却器として十分な大きさにできない場合がある。この問
題を解決できる一実施の形態を図18に示す。
【0142】図19においては、多段曲げ室内熱交換器
101の前面上段から背面にかけての部分103、10
4を、風上側に設けた一系統の冷媒流路部分160と二
系統の冷媒流路部分161、162から構成する。さら
に室内熱交換器101の前面下段部分102の冷媒流路
を156、157の二系統にすると同時に前面下段部分
102における暖房運転時の冷媒流入口部分を空気流の
風下側に設けた配管構成にしてある。また図18と同一
番号を付けたものは同一部分を示す。
【0143】このサイクル構成により、暖房運転におい
ては、圧縮機150を出て四方弁151を通った後の高
温高圧のガス冷媒は、室内熱交換器1に入り、前面下段
部分102の冷媒流路が二系統の伝熱管156、157
を分流して通った後、全開となっている除湿用絞り装置
105を通って室内熱交換器101の前面上段から背面
にかけての部分103、104に入り、冷媒流路が二系
統の伝熱管161、162を分流して流れ、この後合流
して冷媒流路が一系統の伝熱管160を流れ、さらに冷
媒流路が1系統の室内補助熱交換器126を流れる。
【0144】この場合、室内熱交換器101の前面下段
部分102では高温のガス冷媒が流れる入口側が空気流
の風下側になり二相冷媒の流れる出口側が温度の低い空
気流の風上側になるため、前面下段部分102では冷媒
流と空気流とが熱交換性能の優れた対向流状態となる。
また多段曲げ室内熱交換器101の前面上段から背面に
かけての部分103、104の冷媒流出口側の伝熱管1
60及び室内補助熱交換器126の伝熱管159が一系
統冷媒流路となっており、さらに飽和温度から徐々に温
度の下がるサブクール域となるこれらの伝熱管160及
び159は温度の低い上流側空気流と熱交換をするた
め、十分なサブクールが取れ、室内機から室外機に向か
う冷媒温度はほぼ室温となるので、暖房性能を向上する
ことができる。
【0145】さらに冷房運転においては、電動膨張弁1
53で絞られ低圧・低温になった二相冷媒は、最初室内
補助熱交換器126に入って冷媒流路が一系統の伝熱管
159を通り、次に室内熱交換器101に入り、前面上
段から背面にかけての熱交換器部分103、104にお
いて一系統の伝熱管160を通ったあと分流して二系統
の伝熱管161、162に入り、さらに除湿用絞り装置
105を通って前面下段部分102に入り二系統の伝熱
管156、157に分流して流れる。この場合、伝熱管
159及び160では冷媒の乾き度が比較的小さいため
一系統の冷媒流路でも圧力損失は比較的小さい。また乾
き度が比較的大きい伝熱管161、162と156、1
57の部分では冷媒流路をそれぞれ二系統にしたことか
ら圧力損失が十分小さくなる。この結果、圧力損失によ
る冷房性能の低下を防ぐことができる。さらに室内補助
熱交換器126を設けたことにより、蒸発器としての伝
熱面積が増加し、冷房性能が向上する。
【0146】ここで、図18及び図19に示す実施の形
態では、室内熱交換器101の伝熱管を二系統に分ける
場合及び一系統と二系統を組み合わせた場合を示した
が、これらに限るものではなく、冷媒流路をさらに多く
の系統に分ける事も可能であり、この場合も室内熱交換
器101での冷媒流圧力損失を低減し、特に冷房性能の
低下を防止できる。但し、冷媒流路をあまり多系統にす
ると、冷媒流の圧力損失は低下するが、熱伝達率の低下
が著しく、冷房運転及び暖房運転における能力や動作係
数といった空気調和機全体の性能が低下してしまうた
め、最適な系統数の冷媒流路に設定する必要があり、こ
の系統数は主に冷媒配管の内径に応じて決定される。ま
た室内熱交換器101で、多系統の冷媒流路にした所を
管径の太い伝熱管とし一系統の冷媒流路にしても(図示
省略)同様の効果が得られる。すなわち管径を太くした
ことにより、冷媒流の流速が遅くなり、特に冷房運転で
の性能低下を防止できる。
【0147】さらに図16、18、19における室内補
助熱交換器126は、空気流に対して室内熱交換器10
1の風上側に設けてあるため、室内補助熱交換器126
と室内熱交換器101の重なった部分では通風抵抗の増
大により風量が減少し伝熱性能が低下してしまう。そこ
で室内補助熱交換器126は、室内熱交換器101に対
して通風抵抗の小さいものにする必要がある。このため
には、室内補助熱交換器126は、室内熱交換器101
に比べて、フィンピッチを大きくしたり、あるいは奥行
き寸法(風の流れる方向の寸法)を薄くしたり、あるい
は室内熱交換器101が伝熱性能を上げるためにフィン
にスリットを設けるのに対してスリットを設けない構造
にする(図示省略)。
【0148】次に図16の室内機構造において、多段曲
げ室内熱交換器101における矢印191、192、1
93で示す吸込空気の風速分布は、前面下段部分102
に相当する191が比較的早い。さらにデザインの点か
ら、図19に示すように、室内機の前面において上方部
分180は塞いで空気吸込口とせず、下方部分のみを吸
込グリル181とする室内機構造にする場合があり、こ
の場合、矢印191、192、193で示す吸込空気流
の風速分布は前面下方吸込グリル181に相当する矢印
191の風速分布が最も速い。なお図20において、図
16と同一番号を付したものは同一部分を示す。
【0149】こうした場合、代表例を図20に示すよう
に、補助熱交換器126を多段曲げ室内熱交換器101
の前面下段部分102の風上側に設けることにより、冷
房及び暖房の性能をさらに向上することができる。すな
わち冷房及び暖房運転において、矢印191に相当する
風量が比較的多いことから、この風量に対応した室内補
助熱交換器126及び室内熱交換器の前面下段部分10
2からなる熱交換器部分が風の流れる奥行き方向に厚く
なっても、この熱交換器部分の温度効率は比較的高く保
たれる。さらに室内熱交換器101における風速分布の
速いところに(多少)通風抵抗となる補助熱交換器12
6を設けたことから、室内熱交換器101全体の前面に
おける吸込風速分布がより均一になる。これらの結果、
図20の室内機構造は、図16の室内機構造に比べて冷
房及び暖房の性能を向上することができる。
【0150】また図20の構造における除湿運転の性能
は、実測によると、図16の室内機構造と大差はなく
(除湿量はやや減少する傾向にあるが、逆に吹出空気温
度は上昇する傾向になる)、冷え過ぎを抑制した快適な
除湿運転を行うことがきる。
【0151】またさらには、室内機の構造上の制約か
ら、室内補助熱交換器126を、室内熱交換器の背面部
分104の風上側や前面下段部分102の風上側におけ
ない場合には、、室内熱交換器の前面上段部分103の
風上側においても、多少性能は低下するかも知れないが
これまで述べてきた除湿、冷房及び暖房の運転における
補助熱交換器の効果を得ることができる。
【0152】なお図18及び図19のサイクル構成にお
いても、図20の室内機構造あるいは室内補助熱交換器
126を室内熱交換器の前面上段部分103の風上側に
設けた室内機構造を適用でき、同様の効果を得ることが
できる(図示省略)。
【0153】ところで図16、図18、図19、図20
の実施の形態では室内熱交換器101を、前面下段部分
102、前面上段部分103、背面部分104の三段に
曲げた場合を示したが、これに限るものではなく、各部
分を必要に応じてそれぞれ多段に構成しても良い。図2
1には熱的な切断線163の下段部分である室内熱交換
器101の前面下段部分102’を164、165、1
66の3段にした場合を示す。これにより伝熱面積を図
18より大きくできる。さらには図22に示すように前
面下段から前面上段、背面までを折れ線でなく連続した
曲線にした一体構造にして、さらに除湿運転時に加熱器
となる前面上段から背面にかけての部分と冷却器となる
前面下段部分とを、切断線167により168と169
の二つに熱的に分離した構造にしても良く、同様に伝熱
面積を大きくすることができる。特に小形の空気調和機
であるルームエアコン等では、室内熱交換器を収納する
スペースが十分に取れないことが多く、この場合には室
内熱交換器の曲げ回数を多くしたり、曲線状にすること
により、狭いスペースに十分な伝熱面積を持つ室内熱交
換器を収納できる。そしてこれらの室内熱交換器の場合
にも、図16あるいは図20等のように、室内熱交換器
の風上側に室内補助熱交換器を設けて、同様の効果を得
ることができる。
【0154】また図16、図18、図19、図20にお
ける除湿用絞り装置105や電動膨張弁153はキャピ
ラリーチューブあるいは通常の膨張弁と二方弁とを並列
に設けた構成のものにしてもよく(図示省略)、二方弁
の開閉によりこれまでの実施の形態と同様の作用を実現
することができる。
【0155】ここで、これまでは室内熱交換器としては
室内機の前面から背面にかけて設けた構造を考えてきた
が、これに限らず、室内熱交換器を室内機の前面にだけ
設けて背面には設けない構造にし、この風上側に補助熱
交換器を設けた室内機構造の場合にも(図示省略;例え
ば図16あるいは図20において室内熱交換器101の
背面部分104を設けない場合等に相当)、これまでの
説明と同様な室内補助熱交換器126の効果を得ること
ができる。
【0156】また、室内熱交換器の前面部分及び背面部
分の冷媒流路をそれぞれ二系統以上にしたり、室内補助
熱交換器126の冷媒流路を一系統にすると同時に室内
熱交換器の風上側に配置することにより、冷房運転や暖
房運転において圧力損失を低減できると共に冷媒流と空
気流とを対向流にでき、さらには暖房運転時において室
内補助熱交換器126が過冷却器として作用し効率良く
十分な過冷却をとることができる。したがって、冷房運
転及び暖房運転において、図16から図20で述べた実
施の形態と同様に、十分効率の良い運転を行うことがで
きる。
【0157】ところで以上説明した実施の形態において
は、空気調和機でよく使用されるHCFC22(ハイド
ロクロロフルオロカーボン22の略)等の単一冷媒を使
用する場合に付いて説明してきた。しかし最近は、オゾ
ン層破壊や地球温暖化の点からHCFC22に代わる代
替冷媒の研究が盛んになっており、代替冷媒としては単
一冷媒だけでなく、混合冷媒の使用が検討されている。
これに対して、図16から図20に示す実施の形態で述
べてきた室内機の構造、サイクル構成、運転の制御方法
を適用できることは明らかであり、同様の効果が得られ
る。
【0158】上記室内補助熱交換器126を搭載した空
気調和機での実験によれば、−10℃と−15℃では−
10℃の方が冷媒ガスの吸込密度が小さくなり、圧縮仕
事量が小さくなったことにより、圧縮機駆動用電動機の
回転数が長時間にわたって高い回転数で運転できた。こ
れは、室内補助熱交換器126による冷媒凝縮量の増加
により、圧縮機に吸い込まれる冷媒ガスの圧力が上昇を
抑制若しくは下がることで圧縮機の仕事量が小さくなっ
て、これによって運転電流値が下がり、設定された最高
回転数(9000rpm)での運転を長時間行なっても
制限電流値に達しないようになる。
【0159】これによって、PAM制御のみの場合の実
験では、室外気温が−10℃及び−15℃の条件で、室
内温度が設定温度23℃に達する前に凝縮圧力が大きく
なって制限電流に達して、回転数を5000から700
0rpmの間に抑える制御になってしまい、設定温度に
なるまでに極めて長い時間を要することがあったが、こ
れをなくすことができた。これは、室外気温−15℃の
ときでも石油ファンヒータと同等の暖房能力であり、し
かも、電気料金も石油ファンヒータの石油代と同等にで
きた。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の空気調和
機によれば、暖房運転時における加熱器の下流側に室内
補助熱交換器を設けたサイクル構成にして凝縮圧力を小
さくし、しかも、インバータの所定の低い電源電圧では
チョッパ動作により、電動機の回転数制御を行ない、イ
ンバータでのチョッパ動作での通電率が100%になる
と、インバータの電源電圧の制御により電動機の回転数
を制御するものであるから、コンパクトな室内機でも、
冷房及び暖房運転においては、伝熱面積を十分大きくで
き、特に暖房運転では室内補助熱交換器を過冷却器とし
て有効に使用することができるから、凝縮圧力を低く抑
えて性能を向上すると共に省電力を図ることができる。
【0161】また、本発明によれば、例えば、300V
程度の一定直流電圧でもってインバータを任意の通電率
でチョッパ動作させ、回転数制御を行なうよりも、15
0V以上の任意の直流電圧でもって100%通電率のチ
ョッパなしで制御する方が損失を少なくすることができ
るため、高効率化に有効である。
【0162】さらにまた、本発明によれば、インバータ
の所定の低い電源電圧ではチョッパ動作により、電動機
の回転数制御を行なうとともに、インバータでのチョッ
パ動作での通電率が100%になると、インバータの電
源電圧の制御により電動機の回転数を制御するものであ
るから、インバータのチョッパ損失や電動機での損失を
大幅に低減できて、効率を大幅に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気調和機の第1の実施形態を示
すブロック図である。
【図2】図1に示した第1の実施形態の制御方法を示す
フローチャート図である。
【図3】図1に示した第1の実施形態の入力交流電源電
圧が100Vの場合の図2に示した制御方法を説明する
ための図である。
【図4】図3で説明した制御方法による効果を従来例と
比較して示す図である。
【図5】図1に示した第1の実施形態の一変形例を示す
ブロック図である。
【図6】図1に示した第1の実施形態と図5に示した回
路を用いる空気調和機との効果を比較して示す図であ
る。
【図7】本発明による空気調和機の第2の実施形態を示
すブロック図である。
【図8】本発明による空気調和機の第3の実施形態を示
すブロック図である。
【図9】本発明による空気調和機の第4の実施形態を示
すブロック図である。
【図10】従来の空気調和機での電動機駆動装置の回路
構成図である。
【図11】外気温度に対する暖房特性を示す図である。
【図12】本発明の一実施の形態でアクティブコンバー
タとして作動直後の交流電源入力波形を示す図である。
【図13】PWM/PAM切り換え前後のリアクタ3電
流及びインバータ電流を示す図である。
【図14】負荷作動に対する利芥3電流の波形を示す図
である。
【図15】直流電圧に対するリアクタ電流の波形を示す
図である。
【図16】本発明の一実施の形態である空気調和機の室
内機構造を示す図である。
【図17】図1における除湿用絞り装置の一例の構造及
動作状態を示す図である。
【図18】本発明の一実施の形態である空気調和機のサ
イクル構成を示す図である。
【図19】本発明の他の実施の形態である室内熱交換器
の配管構成を示す図である。
【図20】本発明の他の実施の形態である空気調和機の
室内機構造を示す図である。
【図21】本発明の他の実施の形態である室内熱交換器
の形状を示す図である。
【図22】本発明のさらに他の実施の形態である室内熱
交換器の形状を示す図である。
【符号の説明】
2 整流器、3 リアクトル、4 ダイオード、5 コ
ンデンサ、6 スイッチ素子、7 電圧比較器、8 掛
算器、9 負荷電流検出器、10 電流比較器、11
発振器、12 駆動回路、13 インバータ、14 電
動機、15 マイコン、16 インバータ駆動回路、1
8 直流電圧信号切換スイッチ、19 トリガ素子、2
0 同期信号切換スイッチ、21 電圧指令切換スイッ
チ、22 ドライブ信号切換スイッチ、23 供給電流
検出器、24 アクティブコンバータブロック、 25
ローパスフィルタ 26 電源キャパシタ、27 リアクトル、28 ダイ
オード、29 室温センサ、30 交流電源電圧検出
器、31 交流直流切換スイッチ、 32 直流電源、
Q 力率改善回路、101…室内熱交換器、102、1
02’…室内熱交換器の前面下段部分、103…室内熱
交換器の前面上段部分、104…室内熱交換器の背面部
分、105…除湿用絞り装置、106、107、12
7、128、129…接続配管、109…室内ファン、
110…前面吸込グリル、111…上面吸込グリル、1
12…背面吸込グリル、113…フィルタ、114…背
面ケーシング、115…吹出口、116…吹出口風向
版、117…前面露受皿、118…背面露受皿、120
…伝熱管、121、122…伝熱管の接続配管、123
…放熱フィン、124、163、167…熱的切断線、
126…室内補助熱交換器、130…弁本体、131…
弁座、132…弁体、133…弁部、134、135…
接続管、136…電磁モータ、137…除湿運転時の冷
媒流路、150…圧縮機、151…四方弁、152…室
外熱交換器、153…電動膨張弁、154、155、1
56、157、159、160、161、162…冷媒
流路、158…室外ファン、164、165、166、
168、169…熱交換器部分、180…前面上段パネ
ル、181…前面下段吸込グリル、191、192、1
93…室内機吸込空気流。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 素生 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株 式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者 石井 誠 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株 式会社日立製作所冷熱事業部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒を圧縮する圧縮機と、この圧縮機から
    の冷媒が流入する室内熱交換器と、暖房運転時における
    冷媒流路の前記室内熱交換器の下流側に配置された室内
    補助熱交換器と、上記圧縮機を駆動するための電動機
    と、この電動機に交流電圧を供給して駆動する電動機駆
    動装置とを備え、 上記電動機駆動装置が、入力交流電圧を整流する整流器
    と、該整流器の整流出力をオン,オフして電圧制御する
    第1のスイッチ素子とを有する電力変換器と、 上記電圧制御された出力電圧を入力電圧とし、この入力
    電圧をオン,オフして交流に変換する第2のスイッチ素
    子を有し、この交流電圧で電動機を駆動するインバータ
    と、 上記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率の制御と第
    2のスイッチ素子のオン,オフ制御及びオン期間の電流
    をチョッパ制御するための制御手段とから成り、 この制御手段は、 上記電動機の回転数が所定の回転数未満では、上記第1
    のスイッチ素子のオン,オフ通電率を制御して出力電圧
    を一定にし且つ、第2のスイッチ素子のオン期間の電流
    をチョッパ制御した出力電圧で電動機を駆動し、 上記電動機の回転数が所定の回転数を超える場合は、上
    記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率を上記一定の
    出力電圧の場合の通電率よりも大きくし且つ、第2のス
    イッチ素子のオン期間の電流をチョッパ制御しない出力
    電圧で電動機を駆動することを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】請求項1の室内補助熱交換器は、室内熱交
    換器から1mm〜5mmの寸法の範囲の空間を介して配
    置されたことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】請求項1の電力変換器は、この電力変換器
    の第1のスイッチ素子が、整流器からの整流出力をリア
    クトルを介してオン,オフして電圧制御し、この電圧制
    御された整流出力を平滑して直流電圧を出力する平滑手
    段を有し、上記平滑手段で生成した直流電圧をインバー
    タの第2のスイッチ素子に出力することを特徴とする空
    気調和機。
  4. 【請求項4】冷媒を圧縮する圧縮機と、この圧縮機から
    の冷媒が流入する室内熱交換器と、暖房運転時における
    冷媒流路の前記室内熱交換器の下流側に配置された室内
    補助熱交換器と、上記圧縮機を駆動するための電動機
    と、この電動機に交流電圧を供給して駆動する電動機駆
    動装置とを備え、 上記電動機駆動装置が、入力交流電圧を整流する整流器
    と、該整流器の整流出力をオン,オフして電圧制御する
    第1のスイッチ素子とを有する電力変換器と、 上記電圧制御された出力電圧を入力電圧とし、この入力
    電圧をオン,オフして交流に変換する第2のスイッチ素
    子を有し、この交流電圧で電動機を駆動するインバータ
    と、 上記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率の制御と第
    2のスイッチ素子のオン,オフ制御及びオン期間の電流
    をチョッパ制御するための制御手段とから成り、 この制御手段は、 上記電動機の回転数が所定の回転数未満では、第2のス
    イッチ素子のオン期間の電流をチョッパ制御した出力電
    圧で電動機を駆動し、 上記電動機の回転数が所定の回転数を超える場合は、上
    記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率を制御して回
    転数に応じた出力電圧とし且つ、第2のスイッチ素子の
    オン期間の通電率を100%にした出力電圧で電動機を
    駆動することを特徴とする空気調和機。
  5. 【請求項5】入力交流電圧を整流する整流器と、該整流
    器の整流出力をオン,オフして電圧制御する第1のスイ
    ッチ素子とを有する電力変換器と、 上記電圧制御された出力電圧を入力電圧とし、この入力
    電圧をオン,オフして交流に変換する第2のスイッチ素
    子を有し、この交流電圧で圧縮機駆動用の電動機を駆動
    するインバータと、 上記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率の制御と第
    2のスイッチ素子のオン,オフ制御及びオン期間の電流
    をチョッパ制御するための制御手段とを備えた空気調和
    機において、 上記制御手段は、 上記電動機の回転数が所定の回転数未満では、上記第1
    のスイッチ素子のオン,オフ通電率を制御して出力電圧
    を一定にし且つ、第2のスイッチ素子のオン期間の電流
    をチョッパ制御した出力電圧で上記電動機を駆動し、 上記電動機の回転数が所定の回転数を超える場合は、上
    記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率を上記一定の
    出力電圧の場合の通電率よりも大きくし且つ、第2のス
    イッチ素子のオン期間の電流をチョッパ制御しない出力
    電圧で上記電動機を駆動することを特徴とする空気調和
    機。
  6. 【請求項6】請求項5の電力変換器は、この電力変換器
    の第1のスイッチ素子が、整流器からの整流出力をリア
    クトルを介してオン,オフして電圧制御し、この電圧制
    御された整流出力を平滑して直流電圧を出力する平滑手
    段を有し、上記平滑手段で生成した直流電圧をインバー
    タの第2のスイッチ素子に出力することを特徴とする空
    気調和機。
  7. 【請求項7】入力交流電圧を整流する整流器と、該整流
    器の整流出力をオン,オフして電圧制御する第1のスイ
    ッチ素子とを有する電力変換器と、 上記電圧制御された出力電圧を入力電圧とし、この入力
    電圧をオン,オフして交流に変換する第2のスイッチ素
    子を有し、この交流電圧で圧縮機駆動用の電動機を駆動
    するインバータと、 上記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率の制御と第
    2のスイッチ素子のオン,オフ制御及びオン期間の電流
    をチョッパ制御するための制御手段とを備えた空気調和
    機において、 上記制御手段は、 上記電動機の回転数が所定の回転数未満では、第2のス
    イッチ素子のオン期間の電流をチョッパ制御した出力電
    圧で上記電動機を駆動し、 上記電動機の回転数が所定の回転数を超える場合は、上
    記第1のスイッチ素子のオン,オフ通電率を制御して回
    転数に応じた出力電圧とし且つ、第2のスイッチ素子の
    オン期間の通電率を100%にした出力電圧で上記電動
    機を駆動することを特徴とする空気調和機。
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