JPH10111248A - 時間とともに変化する測定された変数の機器測定方法 - Google Patents

時間とともに変化する測定された変数の機器測定方法

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JPH10111248A
JPH10111248A JP9277950A JP27795097A JPH10111248A JP H10111248 A JPH10111248 A JP H10111248A JP 9277950 A JP9277950 A JP 9277950A JP 27795097 A JP27795097 A JP 27795097A JP H10111248 A JPH10111248 A JP H10111248A
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    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 時間とともに変化する測定される変数L(t)
を計測器により定量化すること。 【解決手段】 反応プロフィルが直線状である領域での
L(t)の最大値を決定し、また反応のタイムウィンドー
の始期および長さを直線状領域に応じて変化させそして
反応および反応条件に関係させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は時間とともに変化する測定された
変数L(t)を機器測定する方法に関するものであり、反
応プロフィルが直線状である領域においてL(t)の最大
値、時間並びに反応のタイムウィンドー(time windo
w)の大きさを決定することを目的とし、ここで反応の
タイムウィンドーは直線状領域で変化しそして反応の性
質および反応条件に依存するものであるものとする。と
りわけ本発明は、均一溶液内で特異抗体により発生され
る光の散乱による蛋白質濃度の測定に関する。特に本発
明は、緩慢に生起しそして比較的長い時間にわたってお
おむね直線状であるプロフィルを有し、反応の直線状部
分における抗原−抗体複合体の生成速度が測定変数とし
て決定される反応に関するものである。
【0002】均質な媒体中の粒子上での光の散乱現象
は、散乱された光線の強度を測定すること(比濁分析)
および媒体を通過する光線ビームの強度損失を測定する
こと(濁度測定)の双方によって、濃度の決定のために
用いられる。可溶性抗原と2価または多価の抗体との間
の免疫化学反応は、光線を著しく散乱する分子の大群を
生み出す。このような反応の時間プロフィルは、連続す
る1次反応の一般的な反応動力学論プロフィルに極めて
しばしば合致し、また屈曲点を有するので、反応の経過
中には最大反応速度は現れない(例えば図1〜3参
照)。図1〜3の信号−時間曲線からは、濃度に関係す
る測定信号を様々な方法で得ることができる。
【0003】信号変化の強さは、例えば技術上熟達する
者にとってそれ自体知られた「粒子増強アッセイ」
(“particle-enhanced assays")において反応しあう
物質の一つを粒子に結合することにより増大させること
ができる。終点法においては、測定信号は遅すぎる時点
で測定されるので、経験上、信号はもはや変化していな
く、沈澱は何ら起きない。「固定時間」法における実際
の測定方法は、予め設定された異なる時間で測定される
二つの信号の差による。動的な「尖端速度法(peak rat
e method)」においては、最大反応速度(VMAX)すな
わち単位時間(δt)あたりの信号(s)の最大変化
(δ)が、 a) 十分に短い時間間隔(δt)でδsを測定しそし
てδs/δtの最大の比を決定する、 b) δs/δtを電子工学的に微分しそして最大値を
決定する、 c) 信号/時間曲線への接線をとりそして最大勾配
(s=信号、t=時間)を決定することにより決定され
る。
【0004】原則として、本発明の方法は、測定値の変
化が部分的領域においてのみ直線状でありまたそれを直
線状部分を評価するのに使用することが意図される限
り、時間とともに変化する測定値のすべての決定のため
に使用することができる。ここに述べる方法を使用する
と、直接的または間接的な散乱光の測定により多くの分
析対象物質の定量を行うことが今や可能である。反応パ
ートナーの一方を一定濃度で使用する際に、適当な測定
信号が、反応パートナーの他方例えば抗原の濃度に依存
すると考えるならば、免疫化学反応の場合、低濃度の分
析対象物質と高濃度の分析対象物質との双方によって同
一の測定信号が発せられることがありうるということを
認めることができる。このことは、抗原過剰現象、「高
投与量フック(“high-dose hook")」あるいはHeidelp
erger曲線として技術上熟達する者にとって知られた、
信号と濃度との関係のあいまいさを生む。このあいまい
さは、反応に関与する物質の一方または他方の量が過剰
であるのに左右されて異なる化学量論による複合体が可
能であり、またこれらの複合体の信号特性が異ならな
い、例えば散乱光が異ならない場合は、原則的に認めら
れる。
【0005】このような免疫化学的定量法はそれ自体、
例えば EP 0 252 127 から、技術上熟達する者にとって
知られている。信号と濃度との関係にあいまいさがあり
うることに加えて別な問題は、低い濃度の測定および緩
慢に起きる反応の評価である。抗原−抗体結合の反応プ
ロフィルには、出発時における遅延相、反応速度が最大
の領域および飽和領域がある(図1〜3)。これらの三
つの相が顕著である程度は、抗体の抗原の濃度に極めて
大きく依存し、さらに温度および希釈媒体といった多数
の別な要因を試験システムにおいてできるだけ一定に保
持するにしても、これらの要因に依存する。以上のこと
から、本発明は特定の抗原によって生み出される光の散
乱の助けをかりる免疫化学的定量法を提供することに関
する技術的問題に基礎をおいたものであった。この方法
は極めて低い濃度の測定を可能とするのみならず、「高
投与量フック」効果に対して高水準の保護を与える。
【0006】この技術的問題は特許請求の範囲に記載す
る実施態様を提供することにより解決される。本発明の
方法の必須的な部分は、直線状領域および時間依存性反
応の反応速度が最大である領域における評価が信頼でき
るように、それぞれの反応の測定上のタイムウィンドー
が、然るべき技術的手段によって調節されるということ
である。このような評価の結果は、時にはXlinとも称
されるVMaxLinである。本発明の方法は様々な技術的態
様によって確実なものにすることができる。本発明の目
的のための分析対象物質は、フェリチン、PSA、Ig
A、IgGおよびD−Dimerや凝固因子特にその遺伝学
的変異体のように凝固の分野に帰することのできる蛋白
質、そしてさらにホルモンおよびメッセンジャーペプチ
ドのようなハプテンのような血漿蛋白質である。
【0007】本発明の方法は、迅速試験およびAPTT
のように、凝固系の官能性を測定するのに使用するのが
やはり有利である。従って以下の本文に記載する定量方
法は低濃度の測定を可能にするのみならず、「高投与量
フック」効果に対する一層の保護を確実にもする。本発
明の方法は2段階で実施され、試料が測定されそして保
存されている反応速度(kinetic)が各段階に対して用
いられる。反応の初期の最大速度を決定するために第1
段階には比較的短いタイムウィンドーが用いられる。タ
イムウィンドーtTestの長さは、それが、平均的にみて
そして多数の測定およびバッチにわたって、濃度が測定
範囲の上限にある試料の反応速度の直線状の反応部分の
長さに一致するように設定するのが好ましい。このこと
から、初期の反応ウィンドーの大きさは、分析対象物質
および用いられる試験システムまたは検証システムに特
に依存する試験にとって特定的なパラメータであること
も明らかとなる。このようにして決定されるV
MaxPreは、最適な反応タイムウィンドーを決定するのに
用いられる。VMaxPreと最適の反応タイムウィンドーt
Linとの依存関係は予備実験において試験に特有な仕方
で決定せねばならない(図4)。この場合重要な事柄
は、一方ではできるだけ多くの測定点を含むが、他方、
反応の直線部分にある測定点のみを対象とする反応のウ
ィンドーがそれぞれのVMaxPreについて決定されること
である。
【0008】試験にとって特有な依存関係を決定するの
に種々の方法を用いることができる。この場合重要な事
柄は、VMaxPreと反応のタイムウィンドーとの依存関係
が、精度と正しさとが最適になるように規定されること
である。この依存関係は例えば分析対象物質濃度の異な
る血清試料のプール、あるいは希釈度の異なる血清標本
について測定することにより規定することができる。こ
の場合濃度は所望とする測定範囲の全体にわたっている
のが好ましい。第1段階においてすべての試料が測定さ
れ、反応速度が保存されそしてVMaxPreの値が決定され
る。反応のウィンドーを段階的に変化させることによ
り、それぞれの試料測定について異なる相関係数がこの
時得られる。最も良い相関係数を有するウィンドーの大
きさは、反応の直線状部分をやはり最も良くとり込む大
きさである。直線性に関する好適な別な指標は、測定点
と1次回帰線との平均距離である。従ってまず第1に特
定のVMaxPreを有する各試料について直線性の最も良い
Linが得られる。VMaxPreの異なるすべての試料に関
して得られる結果は、反応ウィンドーにおける直線性を
最良とする、VMaxPreと主過程(main run)の反応ウィ
ンドーの大きさtLinとの関係である。例をあげるな
ら、図4は最良の相関係数について、主過程の反応ウィ
ンドーの大きさtLinとVMaxPreとの関係を示す。
【0009】この関係は標準の血清を既知の濃度に希釈
する諸段階に関する反応曲線をつくるのに用いられる
(VMaxPre→主過程の反応ウィンドーの大きさ→主過程
のVMax)。直線性という基準が、精度の測定および対
照物の回収に関して最良の結果をやはり与えるというこ
とは確実ではないので、主過程の反応ウィンドーとV
MaxPreとの関係が次いで微調整される。本例では、同時
にあまり多くのパラメータを変更するのを避けるため上
記に得た参照曲線は変更されない。いろいろな濃度水準
の試料、標本および対照物に対してイントラ−アッセイ
およびインター−アッセイ(イントラアッセイ=一連の
アッセイ、インター−アッセイ=日程の異なるアッセ
イ)の精度測定が行われ、主過程の反応のVMaxの決定
は大きさの異なる反応ウィンドーを用いて実施される。
この結果、各測定について、従って各々のVMaxPreにつ
いて、最良の精度(precision)を与える主過程の反応
ウィンドーの大きさが得られる。すべての測定を組合わ
せると、直線性の場合におけるのと類似した依存関係が
得られる。
【0010】対照用物質を測定するための、原理的に同
じ手順によって最良の正しさ(correctness)が得られ
る(図4)。良好な精度を確保するのみならず、対照物
の公称値の良好な回収を確実にもする、VMaxPreへの主
過程の反応ウィンドーの大きさtLinの割付けを選定す
ることが今や可能となる。表1はフェリチンに関する結
果を示す。tLinとVMaxPreとのこの関係が一旦規定さ
れると、参照曲線の計算は新しい基準を用いて反復され
ねばならない。この新規な方法は、フェリチンの例を用
いて表1に要約の形で示されるように、今や完全に特徴
づけることが可能になる。
【0011】
【表1】フェリチンの例を用いるVMaxLinフェリチンに関するVMaxLinパラメータ 最小の反応ウィンドー:40秒 初期過程の反応ウィンドー:80秒 VMaxLinLin >25ビット/秒 80秒 20〜25ビット/秒 240〜160秒 10〜20ビット/秒 360〜240秒 <10ビット/秒 360秒a)最小値を有する低濃度試料(図5) 最小値の見つかった時間:38秒 VMaxPre:0.270ビット/秒(38〜118秒) tLin:360秒 VMaxLin:0.123ビット/秒(38〜360秒)b)最小値のない通常濃度試料(図5) 最小値の見つかった時間:0秒 VMaxPre:24.02ビット/秒(0〜80秒) tLin:175秒 VMaxLin:23.64ビット/秒
【0012】このようにして決定されるパラメータは試
験システムにとって極めて特定的であることを強調せね
ばならない。試験システムには分析器、測定に関する指
示およびバッチに特有な差異を必要なら有する特定の分
析対象物質を測定するための試薬、そして勿論試料物質
が含まれる。
【0013】数学的直線性の基準を用いて各測定につい
ての測定曲線の直線性を評価しそしてこの予め決めた基
準に合致する曲線部分のみを評価することも可能であ
る。しかしながらこれによると、低濃度の分析対象物質
に対してさえ、得られる精度は低い。VMaxを決定する
ための別に選択される方法は、所与の試料の測定曲線に
多項式をあてはめそして多項式の1次導関数をつくるこ
とであろう。1次導関数の最大値は最大の反応速度を示
すが、ただし高水準の散乱を伴う反応においては特に、
このようにして決定されるVMaxは例えば表2(多項
式)から知りうるように信頼できることが判っている。
【0014】
【表2】
【0015】多項式の1次導関数の下方にある試験にと
って特定的である面積を調節することにより、1次回帰
を用いて測定曲線を評価しうる測定期間tLinを決定す
ることができ、またこの測定期間によって、直線性、精
度および正しさに関して上記した方法と同等な結果が得
られる。積分された面積の大きさは試験にとって特定的
である。つまり面積は各々の試験方法および各々の分析
対象物質に関して、そしておそらくはやはり試験装置に
関連させて経験的に決定されるのが好ましい。例えばフ
ェリチンおよび前立腺特異性抗原についての(図6およ
び7)、特定の装置(MarburgのBehringwerke AGのBN I
I)を用いる様々なラテックス増強試験に関して、積分
面積100で最良の結果が得られることが例えば見出さ
れている。同じ装置について、ラテックス増強されてい
ない試験に関して得られた最良の積分面積は10である
(図9および10)。別な装置(MarburgのBehringwerk
eのBCS)の場合、測光学的測定を伴うラテックス増強試
験に関して得られる最良の面積は20である(図8)。
【0016】最適な積分面積の経験的な決定は、V
MaxPreとtLinとの間の依存関係の決定として別個な操
作で実施されるが、この変形操作に関して決定される積
分面積は、あらゆる濃度にあてはまる定数である。図6
〜10の実施例はそれぞれ極めて高いおよび極めて低い
濃度を示す。従って例えば、Behringの比濁計(Marburg
のBehringwerke AG)を使用する様々なラテックス増強
試験の精度を決定するために各参照点について一連の精
度測定が実施された。各測定について、一次回帰の相関
係数によって直線性が得られた。対照用血清を測定する
ことにより正しさが決定されそして積分法を用いて参照
曲線についてのたたみ込み(convolution)が同様に評
価された。このようにして決定された積分面積は、多項
式の1次導関数がこの面積の上部限界であり、そして下
方においては、下部の限界である直線の曲線との交点
が、測定期間の開始と終了の位置をX軸上で示すよう
に、各測定の1次導関数の下方にあてがわれる(図1
1)。
【0017】多項式は最小二乗原理を用いて、一対の反
応動力学値から計算される。正規化された方程式の系は
ガウスアルゴリズム、つまり非線形回帰を解くために技
術上熟達する者にとってそれ自体知られている方法によ
って解かれる。あてはめられる多項式は3次式であるの
が有利であるが、より高次の多項式も使用されてよい。
【0018】以下の実施例は本発明を例示する。
【実施例】
比較例: a)尖端速度法 BehringwerkeのTurbi Time Systemは動的評価法(DE 33
47 162)の良い例である。この装置は測定チャンバー
を有し、その中で各々の場合、単一セル内で反応が起き
る。測定結果である最大反応速度VMaxに達するまで光
学濃度の測定が続けられ、次いで終了される。系のため
の反応剤が急速な反応を可能にしそして理想的な場合に
はたった数秒後に測定を終了することができる。VMax
に到達する時間もまた評価される。これによって、関与
するHeidelberger曲線の側から決定することができ、ま
た過度に低い、正しくない結果を事実上排除できる。
【0019】b)固定時間法 Behringwerkeの比濁計(BN、BN100、BN II)
は光散乱として濁度の増加を測定する。この評価方法は
固定した反応時間に基礎をおく「固定時間法」と称され
る。測定結果は濁度の初期値と最終値との差である。比
濁計は大きな処理量を可能とするように多数のセル内で
試料が同時にインキュベートされる全自動装置である。
測定値を記録するために、測定用光学系を通過するよう
にセルがローターにより規則的な時間間隔で移動され
る。BN IIの場合は従って、比較的長い時間間隔例え
ば16秒毎の測定点において反応速度が得られる。
【0020】実施例1 2段階評価を伴う新規のVMaxLin法 この方法は二つの段階を有する(図5、表1)。 1.主過程の反応ウィンドー(tLin)の最適長さの決
定 第1の操作において、初期過程の短い反応ウィンドーを
用いることにより全体の反応動力学のプロフィルにわた
って最大反応速度VMaxPreを探索した。ウィンドーの大
きさは、それが抗原濃度が高い場合でさえ、反応の直線
状領域内に未だあるようにそれぞれの試験について特定
的に規定した。このようにして決定した反応速度はまだ
比較的不正確であった。それは、この抗原濃度に対し
て、主過程の反応ウィンドー(tLin)の理想的な大き
さを規定するのに用いられる。この関係からいうと、理
想的なとは、反応速度を規定するために、反応の直線状
のプロフィルを有する領域が事実上すべて用いられるこ
とを意味する。反応速度に主過程の反応ウィンドーの大
きさを割付けるための参照表は試験にとって特定的な基
準に基づいて同様に経験的に決定される(図4、表
1)。
【0021】2.最高反応速度(VMaxLin)の決定 a)最小値の同定 反応動力学的な過程が始まる時、反応が実際に始まる以
前に濁度が低下することがありうる。この結果、長いt
Lin(例えば360秒)に対して過度に低くて正しくな
いVMaxLinが決まるであろう。これによって最小値が同
定されるのが防がれた。反応の開始時間を規定するため
に極めて短い反応のウィンドーを用いた。図5および表
1における実施例では、これは40秒の期間であった。
反応ウィンドーは時刻零から始まり、そして勾配が負で
ある限り続いた。ウィンドーが最初の正値に達するやい
なや、反応ウィンドーの最初の測定点もまた、VMaxLin
の計算のために考慮に入れることのできる最初の値であ
った。 b)VMaxLinの探索 プロフィル全体にわたって最大反応速度を探すために、
初期過程で決定される主過程の反応ウィンドー
(tLin)を用いた。(tLin)が実際の反応継続時間よ
り長いならば、反応全体にわたって(最小値から反応時
間の終了まで)、反応速度の平均をとった。このように
して決定される反応速度VMaxLinは、参照曲線を作成す
るのに用い、また参照曲線は濃度を計算するために用い
た。
【0022】実施例2 フェリチン試験のための、積分評価を伴うVMaxLin法 本例ではフェリチンに対して実施例1と同じ対の測定を
用いた。 a)最小値の同定 実施例1について2a)で述べたように最小値の同定を
行った。つまり、低濃度の試料については(表1)、最
小値はやはり38秒で見出され、高濃度の試料について
は0秒で見出された。最小値より前のすべての測定点は
もはや考慮にいれなかった。 b)多項式のあてはめ(matching) 最小値より後の曲線に3次の多項式をあてはめ、そして
その1次導関数をつくった(やはり図11を参照)。1
次導関数の最大値は低濃度試料の場合は153秒にまた
高濃度試料の場合は87秒にあった。 c)評価領域tLinを見出すこと 1次導関数の最大値の下方の積分面積を、この例では1
00である限界値に到達するまで繰り返し拡大した(や
はり図11を参照)。同時に、公称面積に到達するま
で、1次導関数を最大とする時刻の左および右の面積を
別個に拡大した。このようにして反応のタイムウィンド
ーを得た。右側の公称面積が最後の測定点まで延びない
場合、右側の評価領域を最後の測定点まで延ばした。左
側の公称面積が最小値まで延びない場合、そこの反応の
タイムウィンドーは最小値まで延ばした。低濃度の場
合、反応のタイムウィンドーは2段階の評価を伴うV
MaxLin法の38〜360秒と同じであり、また高濃度の
場合、反応のタイムウィンドーは0秒から196秒に至
った。 d)生の値の決定 反応のタイムウィンドー内での一次回帰により生の値を
得た。この値は低濃度の場合0.123ビット/秒であ
りまた高濃度の場合、例1での23.64ビット/秒と
比べ、23.46ビット/秒であった。この値は参照曲
線に入力するかあるいは濃度を決定するために既存の参
照曲線とともに使用した。
【0023】VMaxLin法の従来の技術を上まわる基本的
な利点は、経験的に規定された、試験にとって特定的な
パラメータを使用する2段階法または積分法によって、
個々の反応の動力学に対して反応ウィンドーを理想的に
適合させることである。必要なら上記のパラメータはバ
ッチに特有な基準に基づいて規定することさえできるだ
ろう。この極めて特定的な適合により、評価しようとす
る各々の場合に最大数の測定点が使用されることが確実
になった。この利点は、BNIIでのラテックス増強試験
の場合におけるように信号対騒音比が大きい場合、そし
て殊にこの場合に分析対象物質の濃度が低いとき、特に
明白であった。信号の精度は、初期値と最終値との間の
差だけを用いる(図12)固定時間法によるものより良
かった。
【0024】尖端速度法は、遅延相、反応速度が最大の
領域および飽和領域の間が離れているプロフィルを有す
る反応動力学に適合している(米国特許第4,157,871
号)。BNIIでのラテックス試験に関する反応プロフィ
ル(例えばNラテックスフェリチン)の場合、遅延相お
よび飽和相をほとんど同定できないことがしばしばあっ
た(図1〜3)。反応の出発時に最初の測定を行うのは
遅きにすぎ、そして測定を行う頻度もまた未だ記録すべ
き遅延相にとっては低すぎた。6分後飽和領域にははる
かに到達しなかった。三つの領域が明白に分かれていず
また加えて測定を行う頻度が比較的低いならば、尖端速
度法によって過度に高い速度が不正確に与えられる危険
がある。例えば図1〜3におけるように特に低濃度の試
料の場合、反応速度が低水準で一定であるので、尖端速
度を決定する利益はなかった。このことは、それを用い
て尖端速度の検出が依然行われる80秒という短いタイ
ムウィンドーによる正確さを360秒のタイムウィンド
ーによるそれと比較することによっても示された(図1
3)。
【0025】この新規な評価方法の価値を比較しながら
比べるために、ある範囲の基準が使用された(表3)。
すべての実験において、慣用の固定時間法およびこの新
規な方法を用いて同一の反応動力学を評価した。この場
合、試験時間をVMaxLinのための以前の12分から6分
に短縮し、そして参照曲線を延長した。この結果、5〜
350μg/lの代わりに2.5〜700μg/lの測
定範囲が得られた(試料の最初の希釈度は1:5、図1
7)。次の表3は、フェリチン−固定時間法とVMaxLin
評価法とを比較するための試験特性を示す。両法のため
の参照曲線のためにLogitLog関数を用いた。各
々の結果は、測定の平均回数が10であることを示す。
一層の詳細は試験において示す。
【0026】
【表3】
【0027】分析対象物質の濃度が高い場合および中程
度である場合について、精度は一連のアッセイ(イント
ラアッセイ)および日程の異なるアッセイ(インターア
ッセイ)の双方で同様に良かった。分析対象物質の濃度
が低い場合、VMaxLinに関する精度は慣用的方法に関す
るそれよりかなり良かった(表3)。希釈率の正しさは
MaxLinの場合かなり良かった(表3、図15)。特
に、濃度が測定範囲の上端にある場合、次に大きい試料
の希釈率(1:20)での測定を反復すると、平均して
16%大きい値が得られた。拡大された測定範囲に対し
て濃度を2倍にして同じ実験をすると、VMaxLinについ
てたった7%大きい濃度が得られた。図15もまた希釈
の正しさが改善したことを示す。
【0028】対照物の回収は両方の評価法について同様
に良かった(表3)。この場合、公称値の決定は固定時
間法を用いて実施したので、その場合、転化によってさ
らに良い回収を期待できることを想起せねばならない。
両法での結果は極めて良く相関した(図16)。過剰抗
原での確かさは固定時間については約25,000g/
lまでまたVMaxLinについては約50,000g/lま
で確保された(図17)。別な例としてPSA(前立腺
特異性抗原)に関する試験を用いることができる。図1
4からわかるように、VMaxLinを用いることにより同様
に良い参照曲線をつくることができ、この曲線は測定範
囲が上方に延びうることを確かにする。この場合V
MaxLinに関する測定時間は固定時間法についての18分
と比べただの6分であった。
【0029】表4は様々なラテックス増強試験のために
固定時間、積分および2段階の各評価を用いて標本を1
0回測定したものからのイントラアッセイの精度(C
V,%)を比較する。VMaxLin法の二つの変形は大まか
にみると同等でありまた低濃度に関する固定時間法より
かなり良い正確さを与えた。
【0030】
【表4】
【0031】実施例3(図18) aPTT試験のための、積分評価を伴うVMaxLin法 光吸収の特定の閾値を超える時間が決定される(固定吸
収率評価)ように、Behringのもともとの試験に関して
評価を行った。積分評価を伴うVMaxLin法も同様に用い
うることを示すことができた。標本および標本を1:3
に希釈したものとの間の信号の差(125.7mE/秒に
対して28.2mE/秒)は、固定吸収率評価での差(3
3.9秒に対して81.4秒)より大きかった。VMaxLin
評価〔試験システム:BCS、Behring反応剤OQGS、Behrin
g試験番号:28、公称面積:10、多項式次数:5、評価
範囲:30〜100秒(希釈しない標本)、70〜150秒(1:
3に希釈した標本)、図18〕に対して、閾値を越える
ことが必要でないのは有利であった。
【0032】遅延相が長い試験でのVMaxLin評価のため
には、評価のための開始時間を可変に保たねばならな
い。これは例えば、最小値を探索するのと似た仕方で正
の限界勾配を探索するアルゴリズムによって行われ、こ
の限界勾配の値は規定可能なものでなければならずそし
て試験システムに依存する。限界勾配に到達する時、探
索タイムウィンドーの開始点が、VMaxLin評価のための
開始時間を与える。 実施例4(図18) ATIII試験のための、積分評価を伴うVMaxLin法 ATIIIによって阻害されていないトロンビンによって
色原体物質が転化されるATIII試験もまたV
MaxLin(試験システム:BCS、Behring反応剤OWWR、Behr
ing試験番号:28、評価範囲:0〜45秒、公称面積:
1、多項式次数:5)を用いて評価することができる。
測定を10回実施した時、正確さは慣用的な評価でのそ
れとおおまかにみて丁度同じであった(15〜45秒の
勾配)。
【0033】実施例5(図18) 血小板凝集試験のための、積分評価を伴うVMaxLin法 血小板の凝集に関しては大巾に異なる反応の動力学が認
められるであろう。血漿の光透過は凝集が進むにつれ増
加する。図18の実施例を用いるとし、プロフィルは血
液の採取後2時間および10時間にして試料の細胞の凝
集を示した。両方のプロフィルにおいて、積分評価を伴
うVMaxLinでは直線状部分が極めてよく認められそして
新規な試料については22.4、そして古い試料につい
ては14.5の凝集速度が測定された(試験システム:
BCT、試料:150μlの血小板に富む血漿と混合さ
れた、米国、St. LouisのSigma社の50μl ADP
(1.25μM)、評価範囲:7〜80秒、公称面積:
5、多項式次数:5)。
【0034】実施例6(図19) Von-Willebrand試験のための、積分評価を伴うVMaxLin
法 固定された血小板とリストセチンとを含有する反応剤を
用い、Behring Von-Willebrand試験によりVon-Willebra
nd因子による血小板の凝集を定量化した。光吸収の特定
的閾値(100mE)に到達しない時間を決定する(固定
吸収率評価)ように、Behringのもともとの試験を用い
て評価を行った。慣用の固定吸収率評価による参照曲線
の決定はリストセチン共因子の濃度20%(ヒトの血漿
の標準的な希釈度)の点までしか行わなかった。なぜな
ら、これを下回ると反応が弱いためもはや閾値には到達
せず、従って何らかの結果を得ることはもはや不可能で
あるからである。これとは対照的に、積分評価を伴うV
MaxLinは、同じ測定(試験システム:BCT、Behring反応
剤OUBD、Behring試験番号390、評価範囲7〜80秒、公称
面積:5、多項式次数:5)について約5%までの参照
曲線を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】異なった濃度のフェリチンを用いる抗原−抗体
結合の反応プロフィルを示す。
【図2】異なった濃度のフェリチンを用いる抗原−抗体
結合の反応プロフィルを示す。
【図3】異なった濃度のフェリチンを用いる抗原−抗体
結合の反応プロフィルを示す。
【図4】最良の相関係数について主過程の反応ウィンド
ーの大きさtLinとVMaxPreとの関係を示す。
【図5】最小値を有する低濃度試料と最小値のない通常
濃度試料とについての光散乱(ビット)と時間との関係
を示す。
【図6】非常に高いまたは低い濃度のフェリチンについ
てのラテックス増強試験の結果を示す。
【図7】非常に高いまたは低い濃度の前立腺特異抗原P
SAについてのラテックス増強試験の結果を示す。
【図8】非常に高いまたは低い濃度のD−Dimerについ
ての試験結果を示す。
【図9】非常に高いまたは低い濃度のIgAについての
試験結果を示す。
【図10】非常に高いまたは低い濃度のIgGについて
の試験結果を示す。
【図11】最適な積分面積の決定方法を示す。
【図12】信号精度の比較を示す。
【図13】ヒトN−フェリチン標本の一連の希釈におけ
る測定からの変動係数および測定変数の決定の仕方を示
す。
【図14】PSAの参照曲線を示す。
【図15】3つの血清試料の直線性を示す。
【図16】両方法の相関性の良さを示す。
【図17】過剰抗原での確かさを示す。
【図18】実施例3、4および5における測定の結果を
示す。
【図19】実施例6における測定の結果を示す。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応プロフィルが直線状である領域にお
    いて時間とともに変化する測定された変数L(t)の最大
    値、時間並びに反応のタイムウィンドーの大きさを決定
    することを目的とし、この反応のタイムウィンドーが、
    直線状領域で変化しそして反応の性質および反応条件に
    依存するものである、変数L(t)の機器測定方法であっ
    て、 a) 特定の反応に関するパラメータが、特定の反応条
    件において試験のために特に規定され、そして b) 直線状プロフィルを有する反応のタイムウィンド
    ーの時間および大きさが次いでパラメータの助けをかり
    て段階的に評価し規定される、測定される変数L(t)の
    機器測定方法。
  2. 【請求項2】 試料と試薬との反応の結果、測定される
    変数Lに時間依存性の変化L(t)が得られ、また試料中
    の分析対象物質の濃度Cが、評価曲線C(VMax)に従っ
    て、L(t)から導出される入力変数VMaxと相関され、
    L(t)は部分的にのみ直線状であり、またVMaxLinの導
    出のために直線状の部分またはその一部分だけの使用が
    意図されそしてVMaxLinの導出が、検査すべき試料の反
    応プロフィルに依存する反応のタイムウィンドーtLin
    において実施される請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 測定される変数が、 i) 予め決定された、試験にとって特異な反応のタイ
    ムウィンドーtTestによって最初の入力変数VMaxPre
    すべてに先んじて決定され、次いで ii) 試験にとって特異な関数tLin(VMaxPre)によ
    ってtLinが決定され、次いで iii) 反応のタイムウィンドーtLinに対してVMaxLin
    が導出されることで定められる請求項1および2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 測定される変数が、 i) 関数L(t)に対する数学的あてはめが行われ、 ii) 見出された数学的あてはめの1次導関数をつく
    り、 iii) 試験にとって特定な面積がこの1次導関数の下方
    にあてはめられ、この面積の下方の限界がこの1次導関
    数と接する点によりtLinの上限と下限とが指示されそ
    して iv) 反応のタイムウィンドーtLinに対してVMaxLin
    が導出されることで定められる請求項1および2記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 数学的あてはめが多項式による請求項4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 分析対象物質と試薬とが、特異的結合ペ
    アーのパートナーである請求項1から5のいずれか1項
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 分析対象物質と試薬とが、抗原と抗体と
    である請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 測定変数が濁度である請求項1から7の
    いずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 測定変数が光の散乱度である請求項1か
    ら7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 分析対象物質が血清蛋白質である請求
    項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 分析対象物質がハプテンである請求項
    1から9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 凝固分析のための方法としての請求項
    1から5のいずれか1項に記載の方法の使用。
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