JPH10112145A - 回動型ヘッド装置及びその製造方法 - Google Patents

回動型ヘッド装置及びその製造方法

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JPH10112145A
JPH10112145A JP28126296A JP28126296A JPH10112145A JP H10112145 A JPH10112145 A JP H10112145A JP 28126296 A JP28126296 A JP 28126296A JP 28126296 A JP28126296 A JP 28126296A JP H10112145 A JPH10112145 A JP H10112145A
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JP
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coil
mass
positioning member
head device
head
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JP28126296A
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Kazuyuki Yamamoto
一幸 山本
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回動型ヘッド装置におけるヘッドの位置決め
部材のバランス調整を、構成の複雑化や著しいコストア
ップを伴うことなく実現する。 【解決手段】 回動型ヘッド装置1は、記録媒体2に対
してその再生及び/又は記録を行うためのヘッド3を支
持するとともにヘッド3の記録媒体2に対する位置決め
を行うための位置決め部材4を有し、位置決め部材4に
付設されるコイル7に流れる電流とコイル7を貫く磁束
との相互作用により発生される駆動力によって位置決め
部材4をその回動中心軸回りに回動させる機構を有す
る。コイル質量の均一化のためにコイル7に付加される
質量物10を設けて、位置決め部材4についてその重心
とその回動中心とがほぼ一致するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に対して
その再生及び/又は記録を行うための回動型ヘッド装置
及びその製造方法に関するものであり、磁気ディスクや
光ディスク等を用いた装置においてヘッドの位置決め機
構の耐衝撃性を向上させることを目的とする。
【0002】
【従来の技術】円板状をした記録媒体を使用するディス
ク記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ装置に代
表される。)においては、記録媒体の回転手段や、記録
媒体に対して情報の読み書きを行うためのヘッド及び該
ヘッドを所定の軸回りに回動させることによって記録媒
体に対する位置決めを行う位置決め部材を含む位置決め
機構が設けられる。そして、記録媒体についての記録再
生時には、位置決め部材に対して所定の回動力が付与さ
れ、これによってヘッドが所定の回動範囲において移動
されるように構成される。
【0003】例えば、位置決め部材にコイルを付設する
とともに、コイルに流れる電流とコイルを貫く磁束との
相互作用によって発生される電磁気力を利用して位置決
め部材をその回動中心軸の回りに回動させる機構が知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記位置決
め部材の回動運動については、その回動中心と重心とが
一致していることが理想的には望ましいが、実際には製
造上の誤差要因によってこのような理想状態を実現する
ことが難しいという問題がある。
【0005】即ち、一般に、一点を中心として回動可能
な物体にあっては、その重心と回動中心とが一致してい
る場合には、外乱振動(外部からの突発的な加速度)を
受けたときにその重心回りの回転のモーメントが生じな
いが、重心と回動中心とが一致していない場合には外乱
振動を受けたときにその重心回りの回転のモーメントが
生じるため当該物体が不用意に回転してしまうことにな
る。
【0006】回動型ヘッド装置を用いた装置の携帯化が
進むと、装置の耐衝撃性能の向上が求められることにな
り、そのためには位置決め部材のバランス調整を精度良
く行うことが不可欠となるが、装置の作動中に強い衝撃
が加わると記録媒体に対するヘッドの位置ずれを起し、
誤動作が惹き起こされる虞があるという不都合が生じ
る。
【0007】そこで、装置内に加速度センサーやショッ
クセンサー等を付設して装置が衝撃を受けた場合に、当
該衝撃をこれらのセンサーによって検出して記録媒体の
記録再生を一時的に中断することでデータを保護する方
法が考えられ、これによって誤動作の発生頻度をある程
度低減することが可能であるが、この方法では装置に外
乱が加わる度に情報の読み書きが中断されるため処理速
度が低下したり、センサーの付設によるコストの上昇等
を伴うという別の問題が残る。
【0008】また、位置決め部材の回動中心と重心との
間の位置ずれの原因には、コイルを形成する線材の線密
度(単位長さ当たりの質量)のバラツキが大きいことが
挙げられ、よって位置決め部材の質量に対して占める割
合の大きいコイル質量のバラツキが問題となり、そのた
めには、線材の材質を従来使用している銅に比べて線密
度のバラツキが小さい材料に変更したり、あるいは、線
材の質量検査を厳しくする等の方法が考えられるが、コ
イルの生産性が悪化したり、歩留まりの低下やコスト高
を招く虞がある。
【0009】本発明は、回動型ヘッド装置におけるヘッ
ドの位置決め部材のバランス調整を、構成の複雑化や著
しいコストアップを伴うことなく実現することを課題と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するにあたり、位置決め部材の質量において支配的
な地位を占めるコイルの質量を均一化させるために、コ
イルに対して付加される質量物を設けて、位置決め部材
の重心と位置決め部材の回動中心とをほぼ一致させるよ
うにしたものである。
【0011】従って、本発明によれば、コイルに質量物
を付加することによってコイル質量のバラツキを低減す
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る回動型ヘッド装置1
は、図1に示すように、記録媒体2に対してその再生及
び/又は記録を行うためのヘッド3と、該ヘッド3を支
持するとともにこれを所定の軸の回りに回動させること
によって当該ヘッドの記録媒体2に対する位置決めを行
う位置決め部材4とを備えている。
【0013】尚、記録媒体2は回転手段5によって回転
され、これには記録情報の読み出し又は書き込みの一方
あるいはその両方を行う目的で使用されるものが含ま
れ、例えば、磁気ディスクや光磁気ディスク等が挙げら
れる。
【0014】位置決め部材4は位置決め機構6の一部を
構成しており、これは図の大円内に示すように、位置決
め部材4に付設されるコイル7に流れる電流iとコイル
7を貫く磁束φとの相互作用により発生される駆動力に
よって位置決め部材4をその回動中心軸(図1では紙面
に垂直な軸)回りに回動させるものである。
【0015】本発明では、位置決め部材4の構成部材に
おいて質量のバラツキが最も大きいコイル7に着目して
該コイル7の質量のバラツキを低減するために、コイル
7に付加される質量物を設けることで、位置決め部材4
についてその重心とその回動中心とをほぼ一致させるよ
うに位置決め部材のバランス調整を行っている。
【0016】図2は、位置決め部材4に係る諸量の定義
について説明するための図である。
【0017】同図において位置決め部材4の回動中心軸
をZ軸に選び、位置決め部材4の回動中心Oを通ってそ
の長手方向に延びる軸をX軸として、両軸に対して直交
する軸をY軸とする3次元直交座標系を設定したとき、
位置決め部材4の「アンバランス量」とは、位置決め部
材4の構成部材の各重心と回動中心との間の距離に各構
成部材の質量を掛け合せたものの総和として規定される
量であり、位置決め部材4の回動中心を基準とした各重
心の位置ベクトルに各構成部材の質量を乗じたベクトル
量の総和で定義される。
【0018】例えば、図2では位置決め部材4が、その
回動中心Oを含む主部8と、該主部8に固定されたコイ
ル7、そして主部8に取り付けられて先端部でヘッド3
を支持する支持部材9とを有しており、図中の点G3が
ヘッド3の重心、点G7がコイル孔7aの中程に位置す
るコイル7の重心、点G8が主部8の重心、点G9が支
持部材9の重心をそれぞれ示している。これらの重心G
i(i=3、7、8、9)の位置ベクトルを「rgi」
(i=3、7、8、9)とし、ヘッド3、コイル7、主
部8、支持部材9の質量をそれぞれm3、m7、m8、
m9とし、位置決め部材4のアンバランス量をベクトル
「ub」とするとき、ubは「ub=Σ(mi・rg
i)」(i=3、7、8、9)で表される。尚、ここで
「Σ」はi=3、7、8、9についてのベクトル和を意
味する。
【0019】位置決め部材4に対して外乱振動によって
加わる角加速度が大きくなると、記録情報や再生情報に
悪影響を及ぼす虞があり、例えば、隣接トラックへの誤
記録や、リードエラー等が惹き起こされる可能性が高ま
ることになり、従って、このような不都合を防止するた
めには、上記した位置決め部材4に係るアンバランス量
ubの大きさをゼロに近づけ、位置決め部材4を外乱加
速度に対して鈍感なものにし、耐衝撃性の向上を図る必
要がある。
【0020】位置決め部材4に係るバランス調整方法に
ついては、位置決め部材の質量を調整してアンバランス
量をゼロに近づける方法を挙げることができる。これは
アンバランス量が重心位置と質量との積和によって規定
されることに基づき、位置決め部材の質量に変更を加え
ることで重心位置を移動させる方法であり、比較的簡単
な構成で位置決め部材のバランス調整を行うことができ
るという利点がある。
【0021】本発明では、位置決め部材のうちコイルを
除く構成部材を比較的高い精度で作成することができる
ことを前提として、その質量において支配的な地位を占
めるコイルの質量を調整することでそのバラツキを低減
しており、その方法論(製造方法を含む。)については
下記に示す通りである。
【0022】(a)コイルの質量を増減する方法 (b)コイルの質量分布を調整する方法。
【0023】方法(a)には、コイルの質量を増加させ
ることによってバランスを調整する方法と、コイルの質
量を減少させることによってバランスを調整する方法と
が含まれるが、調整の容易さの点で前者の方が好ましい
ので、本発明でも前者の方法を用いており、これにはさ
らに下記に示す方法を挙げることができる。
【0024】(a−1)その質量を任意に計量して取り
出すことができる質量物をコイルに固着する方法 (a−2)予め用意された複数の重りの中から最適のも
のを選定してコイルに付加する方法。
【0025】先ず、方法(a−1)としては、例えば、
樹脂や金属等を計量してこれをコイルの所定箇所(コイ
ル孔等。)に固着することによってコイル質量の均一化
を図る方法が挙げられ、質量物を任意の分量でもって計
量してこれをコイルに固着させることができるので、高
精度のバランス調整が可能である。
【0026】また、方法(a−2)は、コイルに対して
付加するために予め用意された複数の重りの中から、コ
イル質量の測定値と設計値との差に起因するアンバラン
ス量を最低にする一個又は複数個の重りを選択し、これ
をコイルに固定する方法である。尚、この方法は上記方
法(a−1)に比べると、質量の選択幅が限られ、また
段階的なバランス調整しか行うことができないが、位置
決め部材の製造のバラツキをある程度の範囲内に抑える
ことによって調整範囲を絞り込める場合には、調整作業
の簡単化や調整時間の短縮化を図る上で効果的である。
また、重りのコイルへの固定方法としては、ネジ部材を
重りとした場合のネジ止めのように固定時に質量が増加
しない方法が好ましいが、許容範囲内であれば樹脂や接
着剤等を用いて行うこともできる。
【0027】方法(a−2)の内容を時間の順を追って
まとめると、下記のようになる。
【0028】(イ)コイル質量の均一化のためにコイル
に付加される質量物であって、互いに質量の異なるもの
を複数個用意する (ロ)位置決め部材の組み立て前に、コイルの質量を測
定する (ハ)(イ)の質量物の中から、コイル質量の測定値と
設計値との差に起因するアンバランス量を最小にするも
のを選定して、これをコイルに付加する (ニ)(ハ)のコイルを位置決め部材に取り付ける。
【0029】尚、(ハ)における質量物の選定の仕方に
ついては後述の実施例において説明する。
【0030】次に、上記した方法(b)は、コイルに付
加する質量物についてその質量を一定とし、コイル質量
の測定値と設計値との差に起因するアンバランス量を最
小にする位置で質量物をコイルに付加する方法である。
即ち、この方法はコイル付加される質量物のコイルへの
固定位置が最初は不定とされるが、コイル質量の測定後
にアンバランス量ubをほぼゼロに低減する位置を求め
て質量物をこの位置でコイルに付加する方法であり、コ
イル質量の増加分(つまり、質量物の質量)が一定化し
ているので、コイル質量の増減に起因する位置決め性能
への影響がなく、また、質量物の位置について連続的な
調整が可能であるため高精度化に適しているという利点
がある。尚、質量物のコイルへの固定方法には、ネジ部
材を質量物とした場合のネジ止めのように固定時に質量
が増加しない方法が好ましいが、許容範囲内であれば樹
脂や接着剤等を用いて行うこともできる。
【0031】方法(b)の内容を時間の順を追ってまと
めると、下記のようになる。
【0032】(イ)コイル質量の均一化のためにコイル
に付加される一の質量物を用意する (ロ)位置決め部材の組み立て前に、コイルの質量を測
定する (ハ)(イ)の質量物を、コイル質量の測定値と設計値
との差に起因するアンバランス量を最小にする位置でコ
イルに付加する (ニ)(ハ)のコイルを位置決め部材に取り付ける。
【0033】尚、重りや質量物のコイルへの取り付けに
ついては、これらをコイル孔7aに付加することが、質
量についての可変範囲の広さや設計自由度の高さ、そし
て製造の容易さ等の観点から好ましく、また、質量物の
ための特別な取付スペースを必要とせず、スペースの有
効利用の点で好ましい。何故なら、コイルには通常、磁
束が通るコイル孔が設けられるからである。
【0034】また、図3に示すように、コイル孔7aに
付加される質量物10(金属等。)については、樹脂材
料11(絶縁性の合成樹脂等。)を用いてコイル7に固
定することによって、質量物10を含むコイルの製造が
容易になり、質量物10のコイル孔7a内における位置
決め精度を高めることができる。
【0035】
【実施例】以下に、本発明に係る第1乃至第4の実施例
について説明する。尚、各実施例は本発明をハードディ
スクドライブ装置内の回動型ヘッド装置に適用したもの
であるので、先ず、ハードディスクドライブ装置やヘッ
ドの位置決め機構の構成を図4及び図5に従って簡単に
説明する。
【0036】図4はハードディスクドライブ装置12の
構成を示すものであり、そのシャーシ13上には回動型
アクチュエータ14と、記録媒体であるディスク15及
びその回転機構16(スピンドルモータ及びディスクハ
ブ等を含む。)が設けられている。そして、これらはカ
バー17でシャーシ13を覆うことによって密閉され
る。
【0037】図5は回動型アクチュエータ14を示すも
のであり(「ボイスコイルモータ」と称されることがあ
る。)、ディスク15に対して図示しない磁気ヘッドの
位置決めを行うためのポジショナー18がその回動支軸
19によってその中心軸(図にZ−Z軸で示す。)回り
に回動可能な状態で支持されている。
【0038】このポジショナー18が上記した位置決め
部材4に相当し、該ポジショナー18はアーム部20、
サスペンション部材21、21、ヘッド部22、22、
コイル23からなり、電力供給及び信号伝送用のフレキ
シブル基板24が接続されている。
【0039】アーム部20は金属材料等によって形成さ
れており、その長手方向における一端部の形状について
は、Z−Z軸を含む平面での切断面の断面形状がコ字状
をなすように突出された突部20a、20aが形成さ
れ、該突部20a、20aにサスペンション部材21、
21が各別に固定されている。
【0040】サスペンション部材21、21は板バネ等
のバネ弾性を有する材料(例えば、ステンレス等。)に
よって形成されており、上記突部20a、20aに取り
付けられる部分とは反対側の端部にいくにつれて次第に
先細りとなり、その先端部にヘッド部22、22がそれ
ぞれ固定されている。尚、このサスペンション部材2
1、21はヘッド部22、22を所定の荷重でもってデ
ィスク15に押し付けるために必要とされる。
【0041】アーム部20の長手方向のうちサスペンシ
ョン部材21、21が固定される側とは反対側の端部に
はZ−Z軸方向から見てハ字状をなすように突出された
コイル23の取付部20b、20bが設けられており、
線材を使って略円環状に巻回されたコイル23が取付部
20bと20bとの間に挟まれた状態でアーム部20に
取り付けられる。
【0042】シャーシ13上に固定された下ヨーク25
には略扇形をしたマグネット26が取り付けられてお
り、該マグネット26とこれに対向した状態で上ヨーク
27がシャーシ13上に取り付けられている。
【0043】そして、コイル23がマグネット26と上
ヨーク27との間に位置されており、下ヨーク25、上
ヨーク27、マグネット26により磁気回路が形成さ
れ、コイル23への通電により図に矢印Rで示す方向に
力が発生する。この力によりポジショナー18をZ−Z
軸回りに回動させ、ヘッド部22をディスク15上の所
望位置に移動させてディスク15上の任意のトラックに
対してヘッドの位置決めを行うことで、信号の読み書き
を行うことができるようになっている。
【0044】図6及び図7は本発明の第1の実施例につ
いて説明するための図であり、本実施例は、前記した方
法(a−2)を用い、コイルに付加される複数種の質量
を有する重り群から最適な質量をもつ重りを選定して、
当該重りが付加されたコイルをポジショナーに取り付け
るようにしたものである。
【0045】図6はポジショナー18Aを示すものであ
り、ウェイト28のコイル23への固定方法として前記
した方法が用いられており、コイル孔23aに充填され
た合成樹脂29によってウェイト28が保持されてい
る。尚、ウェイトの材質としては金属材料、例えば、ア
ルミニウム等を用いることができる。
【0046】このウェイト28には、質量の異なるn
(nは自然数。)種のものが用意されており、本実施例
では説明の便宜上、各ウェイトの外形寸法が同一であ
り、よって、これをコイルに固定するために必要な樹脂
の体積や質量はウェイトの如何に関係なく一定であるも
のとする。
【0047】尚、ポジショナー18Aの質量分布につい
ては、コイル23寄りの部分の質量がヘッド部22側の
部分の質量に比べてやや小さく設計されているので、ポ
ジショナー18Aの重心は回動中心軸よりややヘッド部
22寄りに位置しており、コイル23にウェイト28を
付加することによって重心をコイル23寄りにずらして
回動中心軸に近づけるように調整することができる。
【0048】ポジショナー18Aの回動中心Cとコイル
23の重心Gcとの間の距離を「Lc」、コイル23の
設計質量を「mc0」、コイル23の実際の質量を「m
c」とし、回動中心Cとウェイト28の重心Gwとの間
の距離を「Lw」、ウェイト28の基準質量(つまり、
mc=mc0のときポジショナー18Aのアンバランス
量がゼロとなるウェイト28の質量)を「mw0」とす
る。
【0049】コイル23の実際の質量mcと設計質量m
c0との差を「Δmc」(=mc−mc0)で定義する
とき、この質量差Δmcに起因するアンバラス量ub
は、Δmc・Lcで表すことができる。つまり、コイル
質量が設計値通りならば、Δmc=0よりアンバランス
量がゼロである。
【0050】ウェイト28の質量(これを「mw」とす
る。)を可変とし、これと基準質量mw0との間の質量
差を「Δmw」(=mw−mw0)とした場合に、上記
アンバランス量Δmc・Lcを相殺する質量差は、「Δ
mc・Lc=−Δmw・Lw」より、Δmw=−Δmc
・(Lc/Lw)となる。
【0051】つまり、質量差Δmwが上式を満たすよう
にウェイト28の質量を選定すれば、コイル質量の設計
誤差Δmcに起因するアンバランス量が完全に打ち消さ
れることになる。
【0052】尚、Δmwが連続量であるため、理想的に
はこれを任意に変化させることが可能であるが、これで
はウェイト質量の種類の数が無限になってしまうため実
用的でなくなってしまう。
【0053】そこで、種類数を有限に止め、質量の異な
るn種(nは自然数。)のウェイトを用意して、この中
からmw0+Δmwに最も近い質量をもつウェイトを選
択する方が実用的であり、この場合には、コイル質量の
不均一に起因するアンバランス量のバラツキをn分の1
に低減することができる。
【0054】図7はウェイトの選定及びポジショナーの
組み立てに関する処理工程の流れを示すフローチャート
図であり、先ず、ステップS1においてコイル23の実
際の質量mcを測定する。尚、質量測定の方法には質量
を秤によって直接測定する方法の他、質量算出の基礎と
なる量、例えば、コイル質量がコイル線径の2乗に比例
することを利用してコイル線径の測定から間接的に質量
を算出する等の各種の方法が挙げられる。
【0055】次ステップS2では質量mcについての判
別を行う。即ち、Δmcを求めてこれとLc、Lwから
Δmwを求めれば、mw0+Δmwに最も近い質量のウ
ェイトを選定するための情報が得られるが、逆算によっ
てあるウェイトの質量に対応するコイル質量mcの範囲
を規定することができる(Δmwに対応するΔmcが決
まる。)ので、当該範囲の上下限と質量mcとを比較す
ることによってウェイトの選定を行うことができる。
【0056】例えば、予めn種のウェイトが用意されて
いる場合において、コイル質量mcが「msh_i<m
c≦msh_i+1」(但し、i=1、2、・・・、
n)の関係を満たす場合にi番目のウェイトWiを選定
することができる(ステップS3_1乃至ステップS3
_n参照。)。尚、msh_i(i=1、2、・・・、
n、n+1)は質量判定の基準値を示している。
【0057】次ステップS4では、選定されたウェイト
を、合成樹脂29を用いてコイル23に固定した後、次
ステップS5では、これをアーム部20の取付部20
b、20bに固定し、ヘッド部22及びサスペンション
部材21等の構成部材をアーム部20に取り付けること
によってポジショナー18Aを組み立ててこれを回動支
軸19に取り付けることで回動型アクチュエータ14の
回動部分が完成する。
【0058】図8は本発明に係る第2の実施例について
示すものであり、ウェイト28の質量を一定とし、コイ
ル23におけるウェイト28の取付位置を変化させるこ
とによってコイル質量のバラツキを低減し、その結果、
ポジショナーのアンバランス量を低減することができる
ようにしたものである。
【0059】尚、この第2の実施例は多くの部分で上記
第1の実施例と同様であるので、該同様の部分には第1
の実施例における同様の部分に付した符号と同じ符号を
付すことによりその説明を省略する。
【0060】この第2の実施例では、図示するように、
ポジショナー18Bの回動中心Cからコイル23の重心
Gcまでの距離を「Lc」、回動中心Cからウェイト2
8の重心Gwまでの距離を「Lw+ΔLw」とする(つ
まり、本実施例では基準距離Lwからの距離差ΔLwを
規定する。)とともに、コイル23の設計質量を「mc
0」、コイル23の実際の質量を「mc」とし、ウェイ
ト28の質量を「mw」、ウェイト28の体積と同体積
の樹脂の質量(つまり、コイル孔23aに充填される樹
脂のうちウェイト28の埋設によって押し退けられる樹
脂の質量)を「mp」としたとき、コイル質量の設計誤
差「Δmc」を上記第1の実施例の場合と同様にΔmc
=mc−mc0として、このΔmcに起因するアンバラ
ンス量がΔmc・Lcで表されるが、これを相殺する距
離差ΔLwは、「Δmc・Lc=−(mw−mp)・Δ
Lw」より、ΔLw=−Δmc・Lc/(mw−mp)
となる。
【0061】つまり、Lwに対して上式で求まる距離差
ΔLwをもってウェイト28をコイル孔23aの樹脂内
に位置させれば、コイル質量の設計誤差Δmcに起因す
るアンバランス量が完全に打ち消されることになる。
【0062】尚、ここでウェイト28についてはコイル
23に比して遥かに精度良く作成することができるの
で、ウェイト28の質量のバラツキを無視し得る(Δm
w=0)ものとする。また、コイル孔23aの樹脂29
中におけるウェイト28の重心位置は、コイル23の重
心Gc及びポジショナー18Bの回動中心軸を含む平面
内の所定位置である。
【0063】第2の実施例では、ΔLwが連続量である
ため、これを任意に変化させることでΔmcに起因する
アンバランス量を理想的にはゼロにすることが可能であ
るが、実用的にはΔLwの調整範囲を有限に止め、その
段階的な調整によって作業の迅速化を図ることが好まし
い。
【0064】尚、ウェイトについてのΔLwの選定及び
ポジショナーの組み立てに関する処理工程の流れとして
は、図7を示すフローチャート図において、ステップS
3_1乃至S3_nを、ウェイト28の距離Lw+ΔL
wをn段階で調整する工程(つまり、ステップS3_i
(i=1、2、・・・、n)においてウェイト28をL
w+ΔLwiの位置に規定する工程。)で置き換えれば
良いので、その図示は省略する。
【0065】図9は第3の実施例について示すものであ
り、上記した方法(a−2)を採用している。
【0066】即ち、この例では、質量の異なる4種類の
コイルが用意され、コイル30_0はそのコイル孔23
aにウェイトが設けられておらず、コイル30_1乃至
30_3の各コイル孔30_1a乃至30_3aに略V
字状をしたウェイト31_1乃至31_3がそれぞれ固
定されており、各ウェイトはその符号における添え字
「_i」(i=1、2、3)の値が大きくなるにつれて
質量が大きくなるように規定されている。
【0067】尚、ウェイトのコイルへの固定方法として
は、接着剤を用いることができるが、コイルとウェイト
との接着面積や接着剤の分量についてのバラツキを極力
抑える必要がある。
【0068】本実施例ではウェイトの質量が3種類であ
るが、ウェイトのないコイルも含めて実効的には4種類
のコイルが用いられるので、コイル質量の不均一に起因
するアンバランス量のバラツキを4分の1に低減するこ
とができる。尚、ウェイトの材質を、例えば、樹脂材料
としてこれをコイルに直に固着し、かつ、その質量を連
続的に変化させるように調整しても良いことは勿論であ
る(前記方法(a−1)参照。)。
【0069】しかして、上記の第1乃至第3の実施例に
係るポジショナーを含む回動型アクチュエータ14をハ
ードディスクドライブ装置12に適用した場合には、外
乱振動によってヘッドがトラックずれを起こす頻度が低
減されるため、加速度センサー等を付設して記録再生を
一時的に中断する方法が不要となる(仮に、この方法を
採用した場合でも、加速度センサーについての検出の閾
値を高い値に設定することができるので、記録再生の中
断回数が減ることになる。)。そして、コイル質量のバ
ラツキがウェイトの質量や取付位置の選定によって低減
され、ポジショナーのバランス調整が容易となり、か
つ、製品の品質が保証されることになる。
【0070】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1や請求項2に係る発明によれば、位置決め
部材の質量において支配的な地位を占めるコイルの質量
を均一化させるために、コイルに対して付加される質量
物を設けて、位置決め部材の重心と位置決め部材の回動
中心とをほぼ一致させることで、位置決め部材を含む機
構の耐衝撃性を向上させることができ、また、そのため
に位置決め部材を含む機構の構成が複雑化したり、コス
トの著しい上昇を伴うことがない。
【0071】請求項3に係る発明によれば、コイルに付
加される一の質量物の取付位置を規定することによっ
て、質量の異なる複数種の重りを予め用意することな
く、位置決め部材について高精度のバランス調整が可能
である。
【0072】請求項4乃至請求項6に係る発明によれ
ば、質量物をコイル孔に付加することによって、質量物
についての設計の幅が拡がり、また、質量物の取付スペ
ースを新たに確保する必要がなくなる。
【0073】請求項7乃至請求項9に係る発明によれ
ば、コイル孔に付加される質量物を、樹脂材料でコイル
に固定することによって、質量物を含むコイルの製造が
容易になり、質量物のコイル孔内における位置決め精度
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】回動型ヘッド装置の構成を示す概略図である。
【図2】位置決め部材における諸量の定義についての説
明図である。
【図3】質量物のコイルへの固定方法についての説明図
である。
【図4】図5乃至図9とともに、本発明の実施例につい
て説明するための図であり、本図はハードディスクドラ
イブ装置の構成を示す図である。
【図5】ポジショナーを含む位置決め機構の構成例を示
す図である。
【図6】図7とともに本発明の第1の実施例について示
すものであり、本図はポジショナーを示す図である。
【図7】ウェイトの選定及びポジショナーの組み立てに
関する処理工程の流れを示すフローチャート図である。
【図8】第2の実施例に係るポジショナーを示す図であ
る。
【図9】第3の実施例に係るコイル及びウェイトを示す
図である。
【符号の説明】
1…回動ヘッド装置、2…記録媒体、3…ヘッド、4…
位置決め部材、7…コイル、7a…コイル孔、10…質
量物、11…樹脂材料

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対してその再生及び/又は記
    録を行うためのヘッドと、該ヘッドを支持するとともに
    ヘッドの記録媒体に対する位置決めを行うための位置決
    め部材とを備え、位置決め部材に付設されるコイルに流
    れる電流とコイルを貫く磁束との相互作用により発生さ
    れる駆動力によって位置決め部材をその回動中心軸の回
    りに回動させる機構を有する回動型ヘッド装置におい
    て、 コイル質量の均一化のためにコイルに付加される質量物
    を設けて、位置決め部材の重心と位置決め部材の回動中
    心とをほぼ一致させるようにしたことを特徴とする回動
    型ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体に対してその再生及び/又は記
    録を行うためのヘッドと、該ヘッドを支持するとともに
    ヘッドの記録媒体に対する位置決めを行うための位置決
    め部材とを備え、位置決め部材に付設されるコイルに流
    れる電流とコイルを貫く磁束との相互作用により発生さ
    れる駆動力によって位置決め部材をその回動中心軸の回
    りに回動させる機構を有する回動型ヘッド装置につい
    て、位置決め部材の構成部材の各重心と位置決め部材の
    回動中心との間の距離に各構成部材の質量を掛けた積の
    和によって規定されるアンバランス量を低減するための
    回動型ヘッド装置の製造方法において、 (イ)コイル質量の均一化のためにコイルに付加される
    質量物であって、互いに質量の異なるものを複数個用意
    しておき、 (ロ)位置決め部材の組み立て前に、コイルの質量を測
    定した後、 (ハ)(イ)の質量物の中から、コイル質量の測定値と
    設計値との差に起因するアンバランス量を最小にするも
    のを選定して、これをコイルに付加し、 (ニ)(ハ)のコイルを位置決め部材に取り付けるよう
    にしたことを特徴とする回動型ヘッド装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 記録媒体に対してその再生及び/又は記
    録を行うためのヘッドと、該ヘッドを支持するとともに
    ヘッドの記録媒体に対する位置決めを行うための位置決
    め部材とを備え、位置決め部材に付設されるコイルに流
    れる電流とコイルを貫く磁束との相互作用により発生さ
    れる駆動力によって位置決め部材をその回動中心軸の回
    りに回動させる機構を有する回動型ヘッド装置につい
    て、位置決め部材の構成部材の各重心と位置決め部材の
    回動中心との間の距離に各構成部材の質量を掛けた積の
    和によって規定されるアンバランス量を低減するための
    回動型ヘッド装置の製造方法において、 (イ)コイル質量の均一化のためにコイルに付加される
    一の質量物を用意し、 (ロ)位置決め部材の組み立て前に、コイルの質量を測
    定した後、 (ハ)(イ)の質量物を、コイル質量の測定値と設計値
    との差に起因するアンバランス量を最小にする位置でコ
    イルに付加し、 (ニ)(ハ)のコイルを位置決め部材に取り付けるよう
    にしたことを特徴とする回動型ヘッド装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の回動型ヘッド装置にお
    いて、 コイルのうち磁束が通るコイル孔に質量物が付加されて
    いることを特徴とする回動型ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の回動型ヘッド装置の製
    造方法において、 (ハ)の過程で選定される質量物を、コイルのうち磁束
    が通るコイル孔に付加したことを特徴とする回動型ヘッ
    ド装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の回動型ヘッド装置の製
    造方法において、 (ハ)の過程で選定される質量物を、コイルのうち磁束
    が通るコイル孔に付加したことを特徴とする回動型ヘッ
    ド装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の回動型ヘッド装置にお
    いて、 コイル孔に付加される質量物が、樹脂材料を介してコイ
    ルに固定されていることを特徴とする回動型ヘッド装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の回動型ヘッド装置の製
    造方法において、 (ハ)の過程で質量物を、樹脂材料を用いてコイル孔に
    固定したことを特徴とする回動型ヘッド装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の回動型ヘッド装置の製
    造方法において、 (ハ)の過程で質量物を、樹脂材料を用いてコイル孔に
    固定したことを特徴とする回動型ヘッド装置の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6487053B1 (en) 1999-02-12 2002-11-26 International Business Machines Corporation System for improved assembly and manufacture of miniature data recording devices and head stack assemblies

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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