JPH10115368A - 自動変速機の変速段制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速段制御装置

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JPH10115368A
JPH10115368A JP8268466A JP26846696A JPH10115368A JP H10115368 A JPH10115368 A JP H10115368A JP 8268466 A JP8268466 A JP 8268466A JP 26846696 A JP26846696 A JP 26846696A JP H10115368 A JPH10115368 A JP H10115368A
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hydraulic
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slip
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧締結要素のすべりを短時間で終了させ、
これらの耐久性の低下を防止する。 【解決手段】 変速種検出手段510により変速種を検
出し、すべり判断手段530において、変速開始からの
経過時間を測定し、変速種検出手段510により検出さ
れた変速種で変速するために要するあらかじめ設定され
ている設定時間よりも、測定された経過時間の方が長い
場合には、油圧締結要素のすべりが発生していると判断
し、強制シフト手段540により上記検出された変速先
の変速段とは別のあらかじめ設定されている締結される
べき油圧締結要素のトルク分担比を軽減させる変速段又
は締結されるべき油圧締結要素を締結させない変速段に
強制シフトさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の変速
段制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自動変速機の変速段制御装置とし
ては、特開昭60−231056号公報に示されるもの
がある。これに示される自動変速機の変速段制御装置
は、エンジンの回転力が入力される入力軸と、駆動軸へ
回転動力を出力する出力軸と、油圧により作用して任意
の回転要素を選択することにより前記入力軸と前記出力
軸との間の変速比を切換える油圧締結要素と、変速中に
回転速度が変化する回転要素の回転速度を検出する検出
装置と、を備え、前記検出装置により検出された回転速
度の変化率があらかじめ設定された目標変化率に追従す
るよう前記油圧締結要素への油圧を制御し、かつこの油
圧を変速時間に伴って変化するあらかじめ設定された最
低油圧以上に保持するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の自動変速機の変速段制御装置では、油圧を
制御しても、油圧締結要素のすべりを規定時間内に終了
させることができない場合がある。この場合、すべりの
初期の段階で、油圧締結要素のすべりを止められないた
め、油圧締結要素の耐久性が低下してしまう可能性があ
る。本発明は、このような課題を解決するためのもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、変速種
を検出する変速種検出手段(510)と、変速開始から
の変速中の経過時間を測定し、変速種検出手段(51
0)により検出された変速種で変速するために必要なあ
らかじめ設定されている設定時間よりも、上記測定され
た経過時間の方が長くなった場合には、油圧締結要素
(20、22、28)のすべりを判断するすべり判断手
段(530)と、該すべり判断手段(530)によりす
べりが判断された際に、前記変速種検出手段(510)
により検出された変速先の変速段とは別のあらかじめ設
定されている前記油圧締結要素(20、22、28)の
トルク分担比を軽減させる変速段又は該油圧締結要素
(20、22、28)を締結させない変速段に強制シフ
トさせる強制シフト手段(540)とを有していること
を特徴としたものである。
【0005】これにより、すべり判断手段530によっ
て、上記検出された変速種で変速するために必要なあら
かじめ設定されている設定時間と、上記測定された経過
時間とを比べ、設定時間よりも経過時間の方が長くなっ
た場合は、油圧締結要素20、22、28のすべりを判
断し、強制シフト手段540によって、上記検出された
変速先の変速段とは別のあらかじめ設定されている締結
されるべき油圧締結要素20、22、28のトルク分担
比を軽減させる変速段又は締結されるべき油圧締結要素
20、22、28を締結させない変速段に強制シフトさ
せるので、油圧締結要素20、22、28のすべりを短
時間で終了させることができ、油圧締結要素20、2
2、28の耐久性の低下を防止することができる。
【0006】また、本発明のうちで請求項2記載の発明
は、変速段を検出する変速段検出手段(550)と、入
力軸回転速度センサ(309)により検出された入力軸
回転速度(NT )と、出力軸回転速度センサ(330)
により検出された出力軸回転速度(NO )の比(i)
と、前記変速段検出手段(550)により検出された変
速段におけるあらかじめ設定されている定常時のギア比
(ic )とを比較し、あらかじめ設定されている許容誤
差(e)よりも大きい場合は油圧締結要素(20、2
2、28)のすべりを判断するすべり判断手段(56
0)と、該すべり判断手段(560)によりすべりが判
断された際に、前記検出された変速段とは別のあらかじ
め設定されている前記油圧締結要素(20、22、2
8)のトルク分担比を軽減させる変速段又は該油圧締結
要素(20、22、28)を締結させない変速段に強制
シフトさせる強制シフト手段(540)とを有している
ことを特徴としたものである。
【0007】これにより、検出された入力軸回転速度N
T と出力軸回転速度NO の比と、検出された変速段にお
ける定常時のギア比ic とを比較し、許容誤差eよりも
大きい場合はすべりを判断して、強制シフト手段540
により、上記検出された変速段とは別のあらかじめ設定
されている締結されるべき油圧締結要素20、22、2
8のトルク分担比を軽減させる変速段又は締結されるべ
き油圧締結要素20、22、28を締結させない変速段
に強制シフトさせるので、油圧締結要素20、22、2
8のすべりを短時間で終了させることができ、油圧締結
要素20、22、28の耐久性の低下を防止することが
できる。
【0008】また、本発明のうちで請求項3記載の発明
は、請求項1又は2記載の発明において、強制シフト時
の変速段は、あらかじめ設定されている強制シフト先優
先度マップにより決定されることを特徴としたものであ
る。
【0009】これにより、すべり判断手段530により
油圧締結要素20、22、28のすべりが判断された場
合、強制シフト先優先度マップに基づいて強制シフトさ
せることができ、優先的にすべっている可能性の低い油
圧締結要素20、22、28を使用する変速段に変速さ
せることができる。
【0010】また、本発明のうちで請求項4記載の発明
は、請求項1、2又は3記載の発明において、前記強制
シフト手段(540)は、強制シフトさせた変速段にお
いて油圧締結要素(20、22、28)がすべっている
場合は、さらに別の変速段に強制シフトさせることを特
徴としたものである。
【0011】これにより、強制シフトさせた変速段でも
油圧締結要素20、22、28がさらにすべっている場
合は、さらに別の締結されるべき油圧締結要素20、2
2、28のトルク分担比を軽減させる変速段又は締結さ
れるべき油圧締結要素20、22、28を締結させない
変速段に強制シフトされるので、速やかに油圧締結要素
20、22、28のすべりを解消することができる。
【0012】また、本発明のうちで請求項5記載の発明
は、請求項1、2、3又は4記載の発明において、前記
強制シフト手段(540)により強制シフトさせる変速
段が無くなっても前記すべり判断手段(530)により
油圧締結要素(20、22、28)のすべりが判断され
た場合は、該油圧締結要素(20、22、28)への作
動圧の供給を停止する作動油圧供給停止手段(560)
を有することを特徴としたものである。
【0013】強制シフトさせる変速段がなくなってもす
べっている場合は、作動油圧供給停止手段560により
油圧締結要素20、22、28への作動圧をカットし、
油圧締結要素20、22、28を開放させるため、油圧
締結要素20、22、28の焼付を回避して耐久性の低
下を防止することができるとともに、その他の内部部品
への破損の波及を防止することができる。
【0014】また、本発明のうちで請求項6記載の発明
は、請求項1、2、3又は4記載の発明において、前記
すべり判断手段(530)により前記油圧締結要素(2
0、22、28)のすべりを判断した場合、該油圧締結
要素(20、22、28)へ供給される作動圧を上昇さ
せる作動圧力上昇手段(570)を有することを特徴と
したものである。
【0015】すべり判断手段530により油圧締結要素
20、22、28のすべりが判断された場合、作動圧力
上昇手段570により油圧締結要素20、22、28へ
供給される作動圧を上昇させて強制的に油圧締結要素2
0、22、28の締結力を上昇させるようにするため、
油圧締結要素20、22、28のすべりを解消すること
ができ、耐久性の低下を防止することができる。
【0016】また、本発明のうちで請求項7記載の発明
は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の発明におい
て、前記すべり判断手段(530)により前記油圧締結
要素(20、22、28)のすべりを判断した場合、運
転手に異常を知らせる異常通知手段(580)と、故障
内容を記憶する故障内容記憶手段(590)を有するこ
とを特徴としたものである。
【0017】異常通知手段580により運転者に異常を
知らせることにより、運転者に異常時の対処を促すこと
ができるとともに、故障内容記憶手段590により故障
内容を記憶することにより、整備者に故障内容を容易に
知らせることができる。なお、上記かっこ内の符号は、
後述する実施の形態の対応する部材を示す。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面の図1〜11に基づいて説明する。まず、本発明に
係る自動変速機の変速段制御装置を説明する前に、本発
明の自動変速機の変速段制御装置を適用することができ
る自動変速機の一例を図2及び3を用いて説明する。図
2は、オーバドライブ付き前進4速、後退1速の自動変
速機の動力伝達機構の骨組図であり、この動力伝達機構
は、トルクコンバータ10を介してエンジン出力軸12
からの回転力が伝えられる入力軸13、ファイナルドラ
イブ装置へ駆動力を伝える出力軸14、第1遊星歯車組
15、第2遊星歯車組16、リバースクラッチ18、ハ
イクラッチ20、フォワードクラッチ22、オーバラン
ニングクラッチ24、ローアンドリバースブレーキ2
6、バンドブレーキ28、ローワンウェイクラッチ2
9、及びフォワードワンウェイクラッチ30を有してい
る。なお、トルクコンバータ10はロックアップクラッ
チ11を内蔵している。第1遊星歯車組15は、サンギ
アS1と、インターナルギアR1と、両ギアS1及びR
1と同時にかみ合うピニオンギアP1を支持するキャリ
アPC1とから構成されており、また第2遊星歯車組1
6は、サンギアS2と、インターナルギアR2と、両ギ
アS2及びR2と同時にかみ合うピニオンギアP2を支
持するキャリアPC2とから構成されている。キャリア
PC1はハイクラッチ20を介して入力軸13と連結可
能であり、またサンギアS1は、リバースクラッチ18
を介して入力軸13と連結可能である。キャリアPC1
はフォワードクラッチ22及びこれに直列に連結された
フォワードワンウェイクラッチ30を介して、又はフォ
ワードクラッチ22及びフォワードワンウェイクラッチ
30に並列に配置されたオーバランニングクラッチ24
を介してインターナルギアR2とも連結可能である。サ
ンギアS2は入力軸13と常に連結されており、またイ
ンターナルギアR1及びキャリアPC2は出力軸14と
常に連結されている。ローアンドリバースブレーキ26
はキャリアPC1を固定することが可能であり、またバ
ンドブレーキ28はサンギアS1を固定することが可能
である。ローワンウェイクラッチ29は、キャリアPC
1の正転(エンジン出力軸12と同方向の回転)は許す
が逆転(正転と逆方向の回転)は許さない向きに配置し
てある。
【0019】上記動力伝達機構は、クラッチ18、2
0、22及び24、ブレーキ26及び28を種々の組み
合わせで作動させることによって遊星歯車組15及び1
6の各要素(S1、S2、R1、R2、PC1、及びP
C2)の回転状態を変えることができ、これによって入
力軸13の回転速度に対する出力軸14の回転速度を種
々変えることができる。クラッチ18、20、22及び
24、及びブレーキ26及び28を図3のような組み合
わせで作動させることにより、前進4速、後退1速を得
ることができる。なお、図3中○印は作動しているクラ
ッチ及びブレーキを示し、α1及びα2はそれぞれイン
ターナルギアR1及びR2の歯数に対するサンギアS1
及びS2の歯数の比であり、またギア比は出力軸14の
回転数に対する入力軸13の回転数の比である。
【0020】図4、5及び6に上記動力伝達機構の作動
を制御する油圧制御装置を示す。この油圧制御装置は、
プレッシャレギュレータバルブ40、プレッシャモディ
ファイアバルブ42、ライン圧ソレノイド44、モディ
ファイア圧アキュムレータ46、パイロットバルブ4
8、トルクコンバータリリーフバルブ50、ロックアッ
プコントロールバルブ52、第1シャトルバルブ54、
ロックアップソレノイド56、マニアルバルブ58、第
1シフトバルブ60、第2シフトバルブ62、第1シフ
トソレノイド64、第2シフトソレノイド66、サーボ
チャージャバルブ68、3−2タイミングバルブ70、
4−2リレーバルブ72、4−2シークエンスバルブ7
4、ファーストレデューシングバルブ76、第2シャト
ルバルブ78、オーバランニングクラッチコントロール
バルブ80、オーバランニングクラッチソレノイド8
2、オーバランニングクラッチレデューシングバルブ8
4、1−2アキュムレータ86、2−3アキュムレータ
88、3−4アキュムレータ90、N−Dアキュムレー
タ92、アキュムレータコントロールバルブ94、フィ
ルタ96などを有しており、これらは互いに図示のよう
に接続されており、また前述のトルクコンバータ10
(なお、これにはロックアップクラッチ11のアプライ
室11a及びレリーズ室11bが形成されている)、フ
ォワードクラッチ22、ハイクラッチ20、バンドブレ
ーキ28(なお、これには2速用アプライ室28a、3
速用レリーズ室28b、及び4速用アプライ室28cが
形成されている)、リバースクラッチ18、ローアンド
リバースブレーキ26、及びオーバランニングクラッチ
24とも図示のように接続されており、更にフィードバ
ックアキュムレータ32を備えた可変容量ベーン型のオ
イルポンプ34、オイルクーラ36、前部潤滑回路3
7、及び後部潤滑回路38とも図示のように接続されて
いる。これらのバルブについての詳細な説明は省略す
る。説明を省略した部分については特開昭63−251
652号公報に記載されているものと同様である。
【0021】図7、8及び9にソレノイド44、56、
64、66及び82の作動を制御するコントロールユニ
ット300を示す。コントロールユニット300は、入
力インターフェース311、基準パルス発生器312、
CPU(中央処理装置)313、ROM(リードオンリ
メモリ)314、RAM(ランダムアクセスメモリ)3
15及び出力インターフェース316を有しており、こ
れらはアドレスバス319、データバス320によって
連絡されている。このコントロールユニット300に
は、エンジン回転速度センサ301、車速センサ30
2、スロットル開度センサ303、セレクトポジション
スイッチ304、キックダウンスイッチ305、アイド
ルスイッチ306、フルスロットルスイッチ307、油
温センサ308、入力軸回転速度センサ309、オーバ
ドライブスイッチ310、出力軸回転速度センサ330
などからの信号が入力されている。一方、コントロール
ユニット300は、これらの信号に基づいてシフトソレ
ノイド64及び66、オーバランニングクラッチソレノ
イド82、ロックアップソレノイド56、及びライン圧
ソレノイド44にそれぞれ信号を出力し、コントロール
ユニット300内に記憶された変速特性パターンに基づ
く変速制御等を行う。
【0022】図1は本発明の変速段制御装置の構成を示
すブロック図である。変速段制御装置は、前述のコント
ロールユニット300内にまたはコントロールユニット
300とは別に設けられ、プログラム制御により実現さ
れる。このプログラム制御により実現される機能とし
て、変速指示が前述のコントロールユニット300から
出力されたかどうかを検出する変速指示検出手段50
0、変速指示検出手段500によって変速指示が検出さ
れた場合に、変速種、即ち何速から何速への変速である
かを検出する変速種検出手段510、変速指示検出手段
500によって変速指示が検出されない場合に、現在の
変速段を検出する変速段検出手段550を備える。さら
に、締結されるべき油圧締結要素のいずれかにすべりが
発生しているかどうかを判断するすべり判断手段53
0、すべりが発生していると判断された際に、その油圧
締結要素のトルク分担比を軽減させる変速段又は該油圧
締結要素を締結させない変速段に強制シフトさせる強制
シフト手段540、油圧締結要素への作動圧の供給を停
止する作動油圧供給停止手段560、油圧締結要素へ供
給される作動圧を上昇させる作動圧力上昇手段570、
運転手に異常を知らせる異常通知手段580と、故障内
容を記憶する故障内容記憶手段590を備える。
【0023】すべり判断手段530は、変速指示が検出
された場合、変速開始からの変速中の経過時間を測定
し、変速種検出手段510により検出された変速種で変
速するために必要なあらかじめ設定されている設定時間
よりも、測定された経過時間が長くなったときに、油圧
締結要素のすべりを判断し、また、変速指示が検出され
ていない場合には、入力軸回転速度センサ309により
検出された入力軸回転速度と、出力軸回転速度センサ3
30により検出された出力軸回転速度の比(i)と、前
記変速段検出手段550により検出された変速段におけ
るあらかじめ設定されている定常時のギア比(ic )と
を比較し、あらかじめ設定されている許容誤差(e)よ
りも大きいときに油圧締結要素のすべりを判断する。
【0024】この変速段制御装置は、具体的には、図1
0に示す制御フローに従って実現される。まず、予め優
先度Pを1に設定しておき(ステップ100)、変速指
示検出手段500において、前述のコントロールユニッ
ト300から変速特性パターンに基づき変速指示が出た
かどうかを検出する(同110)。変速指示が検出され
た場合はステップ120に進み、変速種検出手段510
において、そのときの変速種、即ち何速から何速への変
速であるかを検出する。
【0025】次いで、すべり判断手段530において、
入力軸回転速度センサ309によって検出された入力軸
回転速度NT を取り込み(同130)、出力軸回転速度
センサ330によって検出された出力軸回転速度NO
取り込み(同140)、NT/NO =iによりギア比i
を演算する(同150)。次いで、変速先の変速段に対
してあらかじめ設定されているギア比in (図3の表に
おいて示されたギア比)を取り込み(同160)、|i
−in |>e(eはあらかじめ設定されている許容誤差
である)であるかどうかを判断し(同170)、ノーの
場合は変速が終了したものと判断してステップ100に
戻る。イエスの場合は、変速指示が出てからの経過時間
を計測し(同180)、経過時間>設定時間(なお、設
定時間は、ステップ120において検出した変速種に基
づいてあらかじめ設定されている変速に要する時間であ
る)であるかどうかを判断し(同190)、ノーの場合
はステップ130に戻り、イエスの場合は、締結される
べき油圧締結要素20、22、28のいずれかにすべり
が発生しているものと判断する。
【0026】そして、異常通知手段580において警告
灯などにより運転者に異常を知らせ(同200)、故障
内容記憶手段590に不具合内容を記憶させる(同21
0)。さらに、作動圧力上昇手段570において作動圧
力を上昇させ(同220)、油圧締結要素の締結力を高
めた後、変速が終了したかどうかを判断する(同23
0)。なお、このときの変速終了かどうかの判断は、ス
テップ130から170までと同じ処理を行ない、|i
−in |がeより小さい場合は変速が終了である(イエ
ス)と判断してステップ100に戻り、大きい場合は終
了していない(ノー)と判断して、優先度Pが3以上で
あるかどうかを判断する(同240)。
【0027】優先度P=1である場合は、強制シフト手
段540において、図11に示される強制シフト先優先
度マップに基づいて現在すべりが発生している変速段の
優先度Pが1の変速段に強制シフトさせ(同250)、
前記現在すべりが発生している変速段を記憶する。次い
で、P=P+1に設定し(同260)、ステップ110
に戻ると、ステップ110では、前回実行したステップ
250において変速指示が出ているのでイエスとなり、
ステップ120以降を実行する。さらに、すべり判断手
段530においてすべりが発生していると判断された場
合、言い換えれば、ステップ190でイエス、ステップ
230及び240でノーとなった場合、ステップ250
において前回記憶させておいた変速段の優先度Pが2の
変速段に強制シフトさせる。
【0028】ここで、強制シフト手段540(ステップ
250)において強制シフトの指示を行うときに用いら
れる強制シフト先優先度マップを、図11に基づいて、
説明する。まず、すべり発生時の変速段が1速の場合
は、図3に示されるように、締結される油圧締結要素は
フォワードクラッチ22であるため、フォワードクラッ
チ22がすべっていることになる。したがって、優先度
「1」の強制シフト先は、図11に示されるように、フ
ォワードクラッチ22のトルク分担比が軽減される3速
に固定されるか、3速と、フォワードクラッチ22が締
結されない4速との間で変速可能な状態に設定される。
優先度「1」の強制シフト先に変速しようとしても経過
時間が設定時間よりも大きくなる場合は、フォワードク
ラッチ22がさらにすべっていることになるため、優先
度「2」の強制シフト先は、図11に示されるように、
フォワードクラッチ22が締結されない4速に固定され
る。
【0029】すべり発生時の変速段が2速の場合は、図
3に示されるように、締結される油圧締結要素は、フォ
ワードクラッチ22及びバンドブレーキ28であるた
め、これらの内のどちらか一方か、又は両方がすべって
いることになる。したがって、優先度「1」の強制シフ
ト先は、図11に示されるように、バンドブレーキ28
のすべりを確認するために、フォワードクラッチ22は
締結されるが、バンドブレーキ28は締結されない3速
に固定されるか、3速と、バンドブレーキ28のトルク
分担比が軽減される4速との間で変速可能な状態に設定
される。優先度「1」の強制シフト先に変速しようとし
ても経過時間が設定時間よりも大きくなる場合は、フォ
ワードクラッチ22がすべっているものと考えられるた
め、優先度「2」の強制シフト先は、図11に示される
ように、フォワードクラッチ22が締結されない4速に
固定される。
【0030】すべり発生時の変速段が3速の場合、図3
に示されるように、締結される油圧締結要素は、ハイク
ラッチ20及びフォワードクラッチ22であるため、こ
れらの内のどちらか一方か、又は両方がすべっているこ
とになる。したがって、優先度「1」の強制シフト先
は、図11に示されるように、ハイクラッチ20のすべ
りを確認するために、フォワードクラッチ22は締結さ
れるが、ハイクラッチ20は締結されない2速に固定さ
れるか、2速と、ハイクラッチ20が締結されない1速
との間で変速可能な状態に設定される。優先度「1」の
強制シフト先に変速しようとしても経過時間が設定時間
よりも大きくなる場合は、フォワードクラッチ22がす
べっているものと考えられるため、優先度「2」の強制
シフト先は、図11に示されるように、フォワードクラ
ッチ22が締結されない4速に固定される。
【0031】次に、すべり発生時の変速段が4速の場合
は、図3に示されるように、締結される油圧締結要素
は、ハイクラッチ20及びバンドブレーキ28であるた
め、これらの内のどちらか一方か、又は両方がすべって
いることになる。したがって、優先度「1」の強制シフ
ト先は、図11に示されるように、バンドブレーキ28
のすべりを確認するために、ハイクラッチ20は締結さ
れるが、バンドブレーキ28は締結されない3速に固定
されるか、3速とバンドブレーキ28が締結されない1
速との間で変速可能な状態に設定される。優先度「1」
の強制シフト先に変速しても変速時間が設定時間よりも
大きくなる場合は、ハイクラッチ20がすべっているも
のと考えられるため、優先度「2」の強制シフト先は、
図11に示されるように、ハイクラッチ20及びバンド
ブレーキ28が締結されない1速に固定される。
【0032】このように、すべり発生時の変速段で油圧
締結要素がすべっている場合は、優先度「1」の変速段
へ強制シフトさせ、優先度「1」の変速段にシフトさせ
てもさらにすべっている場合は、優先度「2」の変速段
へ強制シフトさせるため、油圧締結要素のすべりを短時
間で終了させることができる。これにより、油圧締結要
素の焼き付きを防止することができ、また、発熱による
パワートレーンの破損などを防止することができる。異
常通知手段580で運転者は異常を通知されるので、優
先度1または優先度2に応じてより安全性の高い変速段
で走行を続けて整備場へとたどりつくことができる。修
理の際には整備者が故障内容記憶手段590の内容を読
み出すことにより、故障原因を迅速に把握することがで
きる。
【0033】再び、図10に戻り、優先度2の変速段に
おいてもさらにすべりが発生していると判断される場合
は、ステップ190でイエス、ステップ230でノーと
なり、前回実行したステップ260でP=3となってい
るのでステップ240からステップ270に進み、作動
油圧供給停止手段560において、油圧締結要素の作動
油圧をカット(0kgf/cm2 )して(同270)、
駆動力をカットし、自動変速機内の油圧締結要素20、
22及び28の焼付を回避することにより、その他の内
部部品への破損の波及を防止して、終了する。
【0034】これにより、変速時において油圧締結要素
20、22及び28のすべりを検出し、締結されるべき
油圧締結要素20、22及び28のトルク分担比を軽減
させる変速段又は締結されるべき油圧締結要素20、2
2及び28を締結させない変速段に強制シフトさせた
り、油圧締結要素20、22及び28の作動油圧をカッ
トして駆動力をカットし、油圧締結要素20、22及び
28のすべりを短時間で終了させて、耐久性の低下を防
止することができる。
【0035】次に、変速指示が検出されていない場合
は、ステップ110においてノーとなり、ステップ27
5に進み、変速段検出手段550において、現在の変速
段を検出する。以降の処理において、前述した変速指示
が検出された場合の変速先の変速段の代わりに現在の変
速段を用いて処理を行う。次いで、すべり判断手段53
0において、入力軸回転速度センサ309によって検出
された入力軸回転速度NT を取り込み(同280)、出
力回転速度センサ330によって検出された出力軸回転
速度NO を取り込み(同290)、NT /NO =iによ
り実際のギア比iを演算する(同300)。次いで、現
在の変速段に対してあらかじめ設定されているギア比i
c (図3の表において示されたギア比)を取り込み(同
310)。次いで、|i−ic |>eであるかどうかを
判断し(同320)、ノーの場合はステップ100に戻
り、イエスの場合は、ステップ200以降を実行する。
これにより、変速指示が出ていない定常時においても油
圧締結要素20、22及び28のすべりを検出して、締
結されるべき油圧締結要素20、22及び28のトルク
分担比を軽減させる変速段又は締結されるべき油圧締結
要素20、22及び28を締結させない変速段に強制シ
フトさせたり、油圧締結要素20、22及び28の作動
油圧をカットして駆動力をカットし、油圧締結要素2
0、22及び28のすべりを短時間で終了させて耐久性
の低下を防止することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、変速種検出手段により変速種を検出
するとともに、すべり判断手段によって、変速開始から
の変速中の経過時間を測定して、検出された変速種で変
速するために要するあらかじめ設定されている設定時間
と、測定された経過時間とを比べ、設定時間よりも経過
時間の方が長くなった場合は、油圧締結要素のすべりを
判断し、強制シフト手段によって、検出された変速先の
変速段とは別のあらかじめ設定されている締結されるべ
き油圧締結要素のトルク分担比を軽減させる変速段又は
締結されるべき油圧締結要素を締結させない変速段に強
制シフトさせるので、油圧締結要素のすべりを短時間で
終了させることができ、油圧締結要素の耐久性の低下を
防止することができる。
【0037】また、本発明のうち請求項2記載の発明
は、変速段検出手段により現在の変速段を検出するとと
もに、すべり判断手段により、検出された入力軸回転速
度と出力軸回転速度の比と、検出された変速段における
定常時のギア比とを比較し、許容誤差よりも大きい場合
はすべりを判断して、強制シフト手段により、上記検出
された変速段とは別のあらかじめ設定されている締結さ
れるべき油圧締結要素のトルク分担比を軽減させる変速
段又は締結されるべき油圧締結要素を締結させない変速
段に強制シフトさせるので、油圧締結要素のすべりを短
時間で終了させることができ、油圧締結要素の耐久性の
低下を防止することができる。
【0038】また、本発明のうち請求項3記載の発明
は、請求項1又は2記載の発明において、すべり判断手
段により油圧締結要素のすべりが判断された場合、強制
シフト先優先度マップに基づいて強制シフトさせること
ができ、優先的にすべっている可能性の低い油圧締結要
素を使用する変速段に変速させることができる。
【0039】また、本発明のうち請求項4記載の発明
は、請求項1、2又は3又記載の発明において、強制シ
フトさせた変速段でも油圧締結要素がさらにすべってい
る場合は、さらに別の締結されるべき油圧締結要素のト
ルク分担比を軽減させる変速段又は締結されるべき油圧
締結要素を締結させない変速段に強制シフトされるの
で、速やかに油圧締結要素のすべりを解消することがで
きる。
【0040】また、本発明のうち請求項5記載の発明
は、請求項1、2、3又は4記載の発明において、強制
シフトさせる変速段がなくなってもすべっている場合
は、作動油圧供給停止手段により油圧締結要素への作動
油圧をカットし、油圧締結要素を開放させるため、油圧
締結要素の焼付を回避して耐久性の低下を防止すること
ができるとともにその他の内部部品への破損の波及を防
止することができる。
【0041】また、本発明のうち請求項6記載の発明
は、請求項1、2、3又は4記載の発明において、すべ
り判断手段により油圧締結要素のすべりが判断された場
合、作動圧力上昇手段により油圧締結要素へ供給される
作動圧を上昇させて油圧締結要素の締結力を上昇させる
ようにするため、油圧締結要素のすべりを解消すること
ができ、耐久性の低下を防止することができる。
【0042】また、本発明のうちで請求項7記載の発明
は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の発明におい
て、異常通知手段により運転者に異常を知らせることに
より、運転者に異常時の対処を促すことができるととも
に、故障内容記憶手段により故障内容を記憶することに
より、整備者に故障内容を容易に知らせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速段制御装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】自動変速機の骨組を示す図である。
【図3】各変速段で作用する要素の組み合わせを示す図
である。
【図4】自動変速機の油圧回路の左半分を示す図であ
る。
【図5】自動変速機の油圧回路の右半分を示す図であ
る。
【図6】図4と図5との配置の関係を示す図である。
【図7】コントロールユニットの左半分を示す図であ
る。
【図8】コントロールユニットの右半分を示す図であ
る。
【図9】図8と図9との配置の関係を示す図である。
【図10】制御フローを示す図である。
【図11】強制シフト先優先度マップである。
【符号の説明】
13 入力軸 14 出力軸 20 ハイクラッチ(油圧締結要素) 22 フォワードクラッチ(油圧締結要素) 28 バンドブレーキ(油圧締結要素) 309 入力軸回転速度センサ 330 出力軸回転速度センサ 510 変速種検出手段 530 すべり判断手段 540 強制シフト手段 550 変速段検出手段 560 作動油圧供給停止手段 570 作動圧力上昇手段 580 異常通知手段 590 故障内容記憶手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16H 59:70 63:12 63:40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速種を検出する変速種検出手段(51
    0)と、 変速開始からの変速中の経過時間を測定し、変速種検出
    手段(510)により検出された変速種で変速するため
    に必要なあらかじめ設定されている設定時間よりも、上
    記測定された経過時間の方が長くなった場合には、油圧
    締結要素(20、22、28)のすべりであると判断す
    るすべり判断手段(530)と、 該すべり判断手段(530)によりすべりが判断された
    際に、前記変速種検出手段(510)により検出された
    変速先の変速段とは別のあらかじめ設定されている前記
    油圧締結要素(20、22、28)のトルク分担比を軽
    減させる変速段又は該油圧締結要素(20、22、2
    8)を締結させない変速段に強制シフトさせる強制シフ
    ト手段(540)と、 を有していることを特徴とする自動変速機の変速段制御
    装置。
  2. 【請求項2】 変速段を検出する変速段検出手段(55
    0)と、 入力軸回転速度センサ(309)により検出された入力
    軸回転速度と、出力軸回転速度センサ(330)により
    検出された出力軸回転速度の比(i)と、前記変速段検
    出手段(550)により検出された変速段におけるあら
    かじめ設定されている定常時のギア比(ic )とを比較
    し、あらかじめ設定されている許容誤差(e)よりも大
    きい場合は油圧締結要素(20、22、28)のすべり
    であると判断するすべり判断手段(530)と、 該すべり判断手段(530)によりすべりが判断された
    際に、前記検出された変速段とは別のあらかじめ設定さ
    れている前記油圧締結要素(20、22、28)のトル
    ク分担比を軽減させる変速段又は該油圧締結要素(2
    0、22、28)を締結させない変速段に強制シフトさ
    せる強制シフト手段(540)と、 を有していることを特徴とする自動変速機の変速段制御
    装置。
  3. 【請求項3】 強制シフト時の変速段は、あらかじめ設
    定されている強制シフト先優先度マップにより決定され
    る請求項1又は2記載の自動変速機の変速段制御装置。
  4. 【請求項4】 前記強制シフト手段(540)は、強制
    シフトさせた変速段において油圧締結要素(20、2
    2、28)がすべっている場合は、さらに別の変速段に
    強制シフトさせる請求項1、2又は3記載の自動変速機
    の変速段制御装置。
  5. 【請求項5】 前記強制シフト手段(540)により強
    制シフトさせる変速段が無くなっても前記すべり判断手
    段(530)により油圧締結要素(20、22、28)
    のすべりが判断された場合は、該油圧締結要素(20、
    22、28)への作動圧の供給を停止する作動油圧供給
    停止手段(560)を有する請求項1、2、3又は4記
    載の自動変速機の変速段制御装置。
  6. 【請求項6】 前記すべり判断手段(530)により前
    記油圧締結要素(20、22、28)のすべりを判断し
    た場合、該油圧締結要素(20、22、28)へ供給さ
    れる作動圧を上昇させる作動圧力上昇手段(570)を
    有する請求項1、2、3又は4記載の自動変速機の変速
    段制御装置。
  7. 【請求項7】 前記すべり判断手段(530)により前
    記油圧締結要素(20、22、28)のすべりを判断し
    た場合、運転手に異常を知らせる異常通知手段(58
    0)と、故障内容を記憶する故障内容記憶手段(59
    0)を有する請求項1、2、3、4、5又は6記載の自
    動変速機の変速段制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005233369A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Aisin Seiki Co Ltd 油圧特性値設定時のガード方法及びそのための制御装置
JP2007162731A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Toyota Motor Corp 無段変速機の油圧制御装置
JP2010084877A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の制御装置
CN115931333A (zh) * 2022-12-22 2023-04-07 贵州华烽汽车零部件有限公司 四驱分动器换挡机构性能检测装置

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