JPH10119124A - プラスチックフィルムの製造方法および装置 - Google Patents

プラスチックフィルムの製造方法および装置

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JPH10119124A
JPH10119124A JP8278230A JP27823096A JPH10119124A JP H10119124 A JPH10119124 A JP H10119124A JP 8278230 A JP8278230 A JP 8278230A JP 27823096 A JP27823096 A JP 27823096A JP H10119124 A JPH10119124 A JP H10119124A
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temperature
plastic film
preheating
stretching
region
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JP8278230A
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Keita Kuramoto
圭太 倉本
Haruhisa Yushio
晴久 湯塩
Yuji Yoshimura
裕司 吉村
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Toray Industries Inc
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性樹脂からなる未延伸のプラスチックフ
ィルム、あるいは少なくとも搬送方向にすでに配向され
たプラスチックフィルムを延伸前に予熱する際、前記プ
ラスチックフィルムを予熱前温度から目標延伸温度まで
急速に昇温し、また前記プラスチックフィルムの製品部
とエッジ部の厚さの違いに起因する延伸前の温度差を解
消するプラスチックフィルム製造方法をおよび装置を提
供する。 【解決手段】スリットダイから溶融状態のフィルムを押
し出し、冷却固化後、少なくとも1つの予熱領域で予熱
して、少なくとも搬送方向に延伸し、巻き取るプラスチ
ックフィルムの製造方法において、前記少なくとも1つ
の予熱領域において、前記プラスチックフィルムを目標
延伸温度まで昇温するのに必要な予熱温度よりも高い温
度で加熱することを特徴とするプラスチックフィルムの
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックフィル
ムを搬送方向に連続的に延伸するプラスチックフィルム
の製造方法および装置に関し、特にプラスチックフィル
ムを延伸温度まで熱処理する昇温行程を有するプラスチ
ックフィルムの製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラスチックフィルムを搬送方
向に連続的に延伸するには、加熱装置を有する少なくと
も1つ以上の予熱ロールにフィルムを通して、熱処理す
る前の温度から所定の温度(以下、目標延伸温度とい
う)まで加熱し、最後の延伸用加熱ロールと冷却ロール
との間で所定の倍率でフィルムを延伸する方法が採られ
ている。
【0003】従来、予熱ロールの設定温度は、フィルム
が予熱ロールから供給される熱量と外気へ放熱される熱
量が定常状態にある時にフィルム温度が目標延伸温度と
なるように全予熱ロールが一様に設定されていたが(以
下、目標設定温度という)、もしくはフィルムの搬送方
向の上流側のロール温度を下流側のロール温度より低く
設定し、延伸前のロール温度を目標設定温度に設定して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、熱可塑性樹
脂からなる未延伸のプラスチックフィルム、あるいは少
なくとも搬送方向にすでに配向されたプラスチックフィ
ルムを延伸する際の重要な問題の一つに、前記プラスチ
ックフィルムを目標延伸温度までいかに急速に昇温し、
またフィルムの製品部とエッジ部の厚さの違いに起因す
る両者の温度差を低減するかが挙げられる。
【0005】たとえば、熱可塑性の未延伸プラスチック
フィルムを搬送方向に延伸する場合、総合延伸倍率、あ
るいは目標とする延伸後の配向度にもよるが、延伸部で
の目標設定温度は90〜130℃程度が望ましい温度で
あることが知られている。ただし、上記温度はロール中
を通される熱媒(たとえばスチーム)の制御温度であ
り、実際の予熱ロールの表面温度はそれよりも熱伝達に
おける幾分低い最適範囲をもっており、85〜125
℃、さらにフィルム温度は外気へ放熱されるために、8
0〜120℃が最適な温度範囲と考えられている。
【0006】しかし、従来、予熱ロールの設定温度は、
フィルムが目標延伸温度に達するための設定温度に全ロ
ールが一様に設定されており、この場合、フィルムが目
標延伸温度に達するまでにかなりの時間を必要とするた
め、高速化、省スペース化の制約となるばかりか、フィ
ルムの製品部とエッジ部の厚さの違いに起因して延伸前
のフィルムの両者に温度差が生じ、延伸時にはこの温度
差に起因する配向の差が生じ、後行程においてはフィル
ムの配向の差に起因する熱収縮の差が発生し、強いては
“しわ”、“破れ”が発生する。
【0007】本発明は、延伸予熱行程における上記のよ
うな問題点に着目し、フィルムを急速に目標延伸温度ま
で昇温することによって、高速化、省スペース化を可能
にし、しかもフィルムの製品部とエッジ部を一様な温度
にして延伸することを可能とするプラスチックフィルム
製造方法および装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、次の構成からなる。すなわち、 (1)スリットダイから溶融状態のフィルムを押し出
し、冷却固化後、少なくとも1つの予熱領域で予熱し
て、少なくとも搬送方向に延伸し、巻き取るプラスチッ
クフィルムの製造方法において、前記少なくとも1つの
予熱領域において、前記プラスチックフィルムを目標延
伸温度まで昇温するのに必要な予熱温度よりも高い温度
で加熱することを特徴とするプラスチックフィルムの製
造方法。
【0009】(2)スリットダイから溶融状態のフィル
ムを押し出し、冷却固化後、少なくとも1つの予熱領域
で予熱して、少なくとも搬送方向に延伸し、巻き取るプ
ラスチックフィルムの製造方法において、前記少なくと
も1つの予熱領域において、前記プラスチックフィルム
を目標延伸温度まで昇温するのに必要な予熱温度より低
い温度で加熱するとともに、該低い温度で加熱する前
に、前記プラスチックフィルムを目標延伸温度まで昇温
するのに必要な予熱温度より高い温度で加熱することを
特徴とするプラスチックフィルムの製造方法。
【0010】(3)少なくともスリットダイと延伸装
置、および巻き取り装置を有するプラスチックフィルム
の製造装置において、前記延伸装置の前に前記プラスチ
ックフィルムの予熱領域を少なくとも1つ設け、前記予
熱領域中に、前記プラスチックフィルムを目標延伸温度
まで昇温するのに必要な予熱温度よりも高い温度領域を
少なくとも1つ設けたことを特徴とするプラスチックフ
ィルムの製造装置。
【0011】(4)少なくともスリットダイと延伸装
置、および巻き取り装置を有するプラスチックフィルム
の製造装置において、前記延伸装置の前に前記プラスチ
ックフィルムの予熱領域を少なくとも1つ設け、前記予
熱領域中に、前記プラスチックフィルムを目標延伸温度
まで昇温するのに必要な予熱温度より低い温度領域を少
なくとも1つ設け、しかも低い温度領域前に前記プラス
チックフィルムを目標延伸温度まで昇温するのに必要な
予熱温度より高い温度領域を少なくとも1つ設けたこと
を特徴とするプラスチックフィルムの製造装置。
【0012】(5)前記少なくとも1つの予熱領域が熱
処理装置を備えた予熱ロールによって構成されているこ
とを特徴とする前記(3)または(4)に記載のプラス
チックフィルムの製造装置。
【0013】(6)前記予熱ロールの1本あたりのプラ
スチックフィルムの温度変化が、50度以内であること
を特徴とする前記(5)に記載のプラスチックフィルム
の製造装置。
【0014】(7)前記予熱ロールの表面材質が、シリ
コンゴムで構成されていることを特徴とする前記(5)
または(6)に記載のプラスチックフィルムの製造装
置。
【0015】(8)少なくともスリットダイと延伸装
置、および巻き取り装置を有するプラスチックフィルム
の製造装置において、前記延伸装置の前に前記プラスチ
ックフィルムの予熱領域を少なくとも1つ設け、前記予
熱領域の少なくとも1つに前記プラスチックフィルムの
フィルム温度測定装置を設置し、前記フィルム温度測定
装置によって得られた値により、前記予熱領域の温度を
制御する予熱領域温度コントローラを設けたことを特徴
とするプラスチックフィルムの製造装置。
【0016】(9)前記(8)に記載のプラスチックフ
ィルムの製造装置において、前記予熱領域の温度を制御
する予熱領域温度コントローラを制御するメインコント
ローラを設けたことを特徴とするプラスチックフィルム
の製造装置。
【0017】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明においては、複
数の予熱領域中に、前記プラスチックフィルムを目標延
伸温度まで昇温するのに必要な予熱温度より高い温度領
域を設けるものである。
【0018】それによって、前記プラスチックフィルム
を急速昇温することができ、高速化、省スペース化が可
能となり、しかも前記プラスチックフィルムの製品部と
エッジ部の厚さの差に起因する延伸前の温度差も解消す
るようにしたものである。
【0019】また、前記プラスチックフィルムを、一
旦、目標延伸温度より高く昇温し、その後、目標延伸温
度まで冷却する際には、前記プラスチックフィルムを目
標延伸温度まで冷却するのに必要な予熱温度より低い温
度領域を設け、しかも低い温度領域前に高い温度領域を
設けることによって、前記プラスチックフィルムを急速
冷却することができ、前記の態様と同様に、高速化、省
スペース化が可能となり、製品部とエッジ部の厚さの差
に起因する延伸前の温度差を解消するようにしたもので
ある。
【0020】予熱領域は少なくとも2つ以上設ければよ
く、また前述した温度が高い領域、または低い領域につ
いては少なくとも1つ設けるとよい。
【0021】また、予熱手段に熱処理装置を有する予熱
ロールを用いた場合、予熱ロール1本あたりの前記プラ
スチックフィルムの搬送中の温度変化を50度以内にす
ることによって、急速な熱伸びまたは熱収縮による”き
ず”の発生を抑制することができる。
【0022】また、前記プラスチックフィルムを120
℃以上に昇温する際には、前記予熱ロールの表面材質
に、シリコンゴムを用いることによって、高温領域にお
ける前記プラスチックフィルムのロールへの粘着を解消
することができる。
【0023】また、前記予熱領域中に温度測定装置を設
け、前記プラスチックフィルムの温度を測定し、この測
定結果に基づき、前記予熱領域の設定温度を制御する予
熱領域温度コントローラを制御することによって、安定
して目的のプラスチックフィルムを得ることができる。
【0024】予熱領域温度コントローラは人手によって
操作してもよいが、予熱領域温度コントローラを総括制
御するメインコントローラをさらに設置し、メインコン
トローラに事前に制御プログラムを入力することによ
り、より安定して目的のプラスチックフィルムを得るこ
とができ、しかも人力の軽減もはかれる。
【0025】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明
をさらに説明する。
【0026】図1は、本発明にかかるプラスチックフィ
ルム製造方法が実施される製造装置の一例を示す斜視図
であり、前記プラスチックフィルムを上流側から下流側
へ搬送しながら目標延伸温度まで昇温の斜視図である。
【0027】図1において、1はプラスチックフィルム
であり、2はNo.1予熱ロール、3はNo.2予熱ロール、4
はNo.3予熱ロール、5はNo.4予熱ロール、6はNo.5予熱
ロールをそれぞれ示す。また、7はフィルムの厚さを測
定する膜厚計であり、8はフィルムの温度を測定する温
度測定装置である。
【0028】さらに、9はNo.1予熱ロール温度コントロ
ーラ、10はNo.2予熱ロール温度コントローラ、11は
No.3予熱ロール温度コントローラ、12はNo.4予熱ロー
ル温度コントローラ、13はNo.5予熱ロール温度コント
ローラ、14はメインコントローラであり、図1に示す
ように、前記予熱ロールの出口近傍に温度測定装置8を
設け、前記搬送中のプラスチックフィルム1の温度を測
定し、その結果に基づいて前記予熱ロールの設定温度を
制御する予熱ロール温度コントローラ9〜13を制御す
ると安定して目的のプラスチックフィルムを得ることが
できる。 予熱ロール温度コントローラは人手によって
操作してもよいが、図1に示すように予熱ロール温度コ
ントローラを総括制御するメインコントローラ14をさ
らに設置し、メインコントローラ14に事前に制御プロ
グラムを入力することにより、より安定して目的のプラ
スチックフィルムを得ることができ、しかも人力の軽減
もはかれる。
【0029】前記プラスチックフィルムを予熱する手段
は特に限定されないが、熱処理装置(ロール中に昇温時
にはスチーム、冷却時には冷水を通す)を備えた予熱ロ
ールによって前記プラスチックフィルムを予熱する方法
が一般的である。
【0030】また、前記ロールの表面材質は特に限定さ
れないが、シリコンゴムを用いた場合は、高温熱処理時
に生じる前記プラスチックフィルムのロールへの粘着を
解消することが可能となる。
【0031】本発明における予熱領域、または予熱ロー
ルの設定温度は前記プラスチックフィルムの熱的性質、
膜厚、ロール材質、また目的の昇温時間などによって設
定する。
【0032】
【実施例】以下さらに本発明の一実施例を図面を参照し
て説明する。
【0033】図2、図4は本実施例により得られた測定
結果であり、図3、図5は比較例により得られた測定結
果である。
【0034】図1において、プラスチックフィルム1
を、熱処理装置を備えた予熱ロール2、3、4、5、6
を通して、プラスチックフィルム1の搬送方向の上流側
から下流側へ搬送するとともに、目標延伸温度まで昇温
する。
【0035】使用したプラスチックフィルムはポリエチ
レンテレフタレートであり、厚さ、物性は以下の通り。
【0036】厚さ[ μm] 100 熱伝導率[W/(m ・K)] 0.3 比熱[kJ/(kg ・K)] 1.5 密度[kg/m 3 ] 1.4 ×103 ロールの仕様は下記の通りである。
【0037】本数 5本 外径 φ100mm 表面材質 シリコンゴムロールシリコンゴムの物
性は以下の通りである。
【0038】厚さ[mm] 5 熱伝導率[W/(m ・K)] 0.2 比熱[kJ/(kg ・K)] 1.6 密度[kg/m 3 ] 1000 表面祖度 1s プラスチックフィルムの搬送速度は下記の通りである。
【0039】搬送速度[m/ 分] 5 図2〜図5の横軸は前記プラスチックの搬送時間を示し
ており、No.1予熱ロール2に前記プラスチックフィルム
が接触し始めた時点を0秒としている。縦軸は図1の接
触式温度計8により測定した搬送中の前記プラスチック
フィルムの温度の測定値を示しており、図1のフィルム
厚さ計7によって測定された製品部膜厚100 μm とエッ
ジ部膜厚500 μm の2種類の温度勾配を示している。
【0040】(1)フィルムの予熱前温度80℃から目
標延伸温度110℃に急速昇温する場合。
【0041】実施した予熱ロール設定温度を下記に示
す。
【0042】実施例1は、本発明の前記プラスチックフ
ィルムの搬送方向の上流側の予熱ロールの設定温度を目
標設定温度より高く設定した場合である。また、比較例
1は、全予熱ロールの設定温度を一様に設定したもので
ある。
【0043】 No.1 ロール No.2 ロール No.3 ロール No.4 ロール No.5 ロール 実施例1 100℃ 130℃ 120℃ 120℃ 120℃ 比較例1 120℃ 120℃ 120℃ 120℃ 120℃ 図2、図3には、それぞれ上記の実施例1、比較例1に
基づく実施結果を示している。
【0044】図3から分かるように、比較例1の場合は
前記プラスチックフィルムの温度が目標延伸温度に達す
るまでに13.2秒(No.5 ロール 上) を必要とするのに対し
て、実施例1の場合は図2から分かるように、9.5 秒(N
o.4 ロール 上) しか必要とせず、その結果、ロールの設定
温度を実施例1のように設定することによって、従来5
本を必要としていたロールを4本しか必要としないた
め、予熱スペースを削減することが可能となり、また、
従来通り5本のロールを用いた場合、7.9m/ 分と増速が
可能となった。
【0045】また、図3から分かるように、比較例1の
場合は前記プラスチックフィルムのエッジ部(500 μ
m)は製品部(100 μm)に比べて熱容量が大きなため
に、目標延伸温度まで達することが出来ず、延伸部では
両者の温度に差異を生じているのに対して、図2に示す
実施例1の場合は製品部の温度を目標延伸温度より3℃
高い温度まで昇温するとともに、エッジ部を急速昇温
し、その後、予熱ロール温度を目標設定温度とすること
によって、延伸時には製品部とエッジ部の温度差を解消
することができた。
【0046】また、前記プラスチックフィルムが前記予
熱ロールに粘着することもなく、急速な熱伸びによる”
きず”も発生しなかった。
【0047】(2)プラスチックフィルムを、一旦、目
標延伸温度より高く昇温し、その後、目標延伸温度まで
冷却する場合。
【0048】実施したロール設定温度を下記に示す。
【0049】実施例2は、No.2ロールの温度を目標の高
い温度まで昇温するのに必要な予熱温度以上に設定し、
その後、No.3ロールで目標の高い温度まで昇温するのに
必要な予熱ロール温度に設定し、さらに延伸温度まで冷
却する際には、一旦、目標延伸温度に必要な予熱温度以
下に設定し、最後に目標延伸温度となるように設定して
いる。
【0050】比較例2は、No.2、No.3ロールの温度を目
標の高い温度まで昇温するのに必要な予熱ロール温度に
設定し、No.4、No.5は目標延伸温度に必要な予熱ロール
温度に設定している。
【0051】 No.1 ロール No.2 ロール No.3 ロール No.4 ロール No.5 ロール 実施例2 120℃ 150℃ 140℃ 110℃ 120℃ 比較例2 120℃ 140℃ 140℃ 120℃ 120℃ 図4、図5には、それぞれ上記の実施例2、比較例2に
基づく実施結果を示している。
【0052】図5から分かるように、比較例2の場合
は、前記プラスチックフィルムの製品部が目標とする高
い温度まで昇温することができないばかりか、目標延伸
温度まで冷却することもできず、しかも延伸前に製品部
とエッジ部に温度差が生じている。
【0053】それに対して、実施例2の場合は、図4か
ら分かるように、前記プラスチックフィルムの製品部を
目標とする高い温度まで速やかに昇温でき、さらに目標
延伸温度まで速やかに冷却する可能となることに加え
て、製品部とエッジ部の延伸前の温度差を解消すること
ができた。
【0054】また、前記プラスチックフィルムが前記予
熱ロールに粘着することもなく、急速な熱伸びによる”
きず”も発生しなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明のプラスチックフィルム製造方法
および装置によれば、プラスチックフィルムを延伸方向
に連続的に延伸するプラスチックフィルムの製造方法お
よび製造装置において、前記プラスチックフィルムを目
的の延伸温度まで昇温する場合、急速に目的の温度まで
昇温することができるため、従来予熱に要していたスペ
ースを低減することができ、あるいは設備を増設するこ
ともなく増速することができる。
【0056】また、フィルムの製品部とエッジ部の厚さ
の違いに起因する延伸前のフィルムの温度差を解消する
ことによって、温度差のあるフィルムを延伸することに
よる配向ムラ、強いては配向ムラに起因するフィルム
の”しわ”、”破れ”を解消することができる。
【0057】また、前記プラスチックフィルムの予熱手
段として、熱処理装置を備えた予熱ロールを用いた場
合、前記予熱ロールの1本あたりの前記プラスチックフ
ィルムの温度変化を50℃以内とすることによって、急
速な熱伸び、または熱収縮による”きず”の発生を抑制
することができ、また前記プラスチックフィルムを12
0℃以上に昇温する際には、前記予熱ロールの表面材質
にシリコンゴムを用いることによって、高温熱処理時に
発生する前記プラスチックフィルムのロールへの粘着を
解消することができる。
【0058】また、前記予熱領域の少なくとも1つに前
記プラスチックフィルムのフィルム温度測定装置を少な
くとも1つ設け、前記温度測定装置によって検知したフ
ィルム温度を前記予熱領域の温度にフィードバックする
ことによって人力の削減が計れるとともに、安定して目
的のフィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチックフィルム製造方法が実施
される製造装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に基づく実施結果を示し、プ
ラスチックの搬送時間とプラスチックフィルムの温度と
の関係を示すグラフである。
【図3】本発明の比較例1に基づく実施結果を示し、プ
ラスチックの搬送時間とプラスチックフィルムの温度と
の関係を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例2に基づく実施結果を示し、プ
ラスチックの搬送時間とプラスチックフィルムの温度と
の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の比較例2に基づく実施結果を示し、プ
ラスチックの搬送時間とプラスチックフィルムの温度と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:プラスチックフィルム 2:No.1予熱ロール 3:No.2予熱ロール 4:No.3予熱ロール 5:No.4予熱ロール 6:No.5予熱ロール 7:膜厚計 8:温度測定装置 9:No.1予熱ロール温度コントローラ 10:No.2予熱ロール温度コントローラ 11:No.3予熱ロール温度コントローラ 12:No.4予熱ロール温度コントローラ 13:No.5予熱ロール温度コントローラ 14:メインコントローラ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スリットダイから溶融状態のフィルムを押
    し出し、冷却固化後、少なくとも1つの予熱領域で予熱
    して、少なくとも搬送方向に延伸し、巻き取るプラスチ
    ックフィルムの製造方法において、前記少なくとも1つ
    の予熱領域において、前記プラスチックフィルムを目標
    延伸温度まで昇温するのに必要な予熱温度よりも高い温
    度で加熱することを特徴とするプラスチックフィルムの
    製造方法。
  2. 【請求項2】スリットダイから溶融状態のフィルムを押
    し出し、冷却固化後、少なくとも1つの予熱領域で予熱
    して、少なくとも搬送方向に延伸し、巻き取るプラスチ
    ックフィルムの製造方法において、前記少なくとも1つ
    の予熱領域において、前記プラスチックフィルムを目標
    延伸温度まで昇温するのに必要な予熱温度より低い温度
    で加熱するとともに、該低い温度で加熱する前に、前記
    プラスチックフィルムを目標延伸温度まで昇温するのに
    必要な予熱温度より高い温度で加熱することを特徴とす
    るプラスチックフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】少なくともスリットダイと延伸装置、およ
    び巻き取り装置を有するプラスチックフィルムの製造装
    置において、前記延伸装置の前に前記プラスチックフィ
    ルムの予熱領域を少なくとも1つ設け、前記予熱領域中
    に、前記プラスチックフィルムを目標延伸温度まで昇温
    するのに必要な予熱温度よりも高い温度領域を少なくと
    も1つ設けたことを特徴とするプラスチックフィルムの
    製造装置。
  4. 【請求項4】少なくともスリットダイと延伸装置、およ
    び巻き取り装置を有するプラスチックフィルムの製造装
    置において、前記延伸装置の前に前記プラスチックフィ
    ルムの予熱領域を少なくとも1つ設け、前記予熱領域中
    に、前記プラスチックフィルムを目標延伸温度まで昇温
    するのに必要な予熱温度より低い温度領域を少なくとも
    1つ設け、しかも低い温度領域前に前記プラスチックフ
    ィルムを目標延伸温度まで昇温するのに必要な予熱温度
    より高い温度領域を少なくとも1つ設けたことを特徴と
    するプラスチックフィルムの製造装置。
  5. 【請求項5】前記少なくとも1つの予熱領域が熱処理装
    置を備えた予熱ロールによって構成されていることを特
    徴とする請求項3または4に記載のプラスチックフィル
    ムの製造装置。
  6. 【請求項6】前記予熱ロールの1本あたりのプラスチッ
    クフィルムの温度変化が、50度以内であることを特徴
    とする請求項5に記載のプラスチックフィルムの製造装
    置。
  7. 【請求項7】前記予熱ロールの表面材質が、シリコンゴ
    ムで構成されていることを特徴とする請求項5または6
    に記載のプラスチックフィルムの製造装置。
  8. 【請求項8】少なくともスリットダイと延伸装置、およ
    び巻き取り装置を有するプラスチックフィルムの製造装
    置において、前記延伸装置の前に前記プラスチックフィ
    ルムの予熱領域を少なくとも1つ設け、前記予熱領域の
    少なくとも1つに前記プラスチックフィルムのフィルム
    温度測定装置を設置し、前記フィルム温度測定装置によ
    って得られた値により、前記予熱領域の温度を制御する
    予熱領域温度コントローラを設けたことを特徴とするプ
    ラスチックフィルムの製造装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のプラスチックフィルムの
    製造装置において、前記予熱領域の温度を制御する予熱
    領域温度コントローラを制御するメインコントローラを
    設けたことを特徴とするプラスチックフィルムの製造装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005132107A (ja) * 2003-10-09 2005-05-26 Toray Ind Inc ポリエステルフィルムの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005132107A (ja) * 2003-10-09 2005-05-26 Toray Ind Inc ポリエステルフィルムの製造方法

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