JPH10119139A - 連続ロッド状成形物中間体及びその製造方法、並びに、その成形物及び成形方法 - Google Patents

連続ロッド状成形物中間体及びその製造方法、並びに、その成形物及び成形方法

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JPH10119139A
JPH10119139A JP8298051A JP29805196A JPH10119139A JP H10119139 A JPH10119139 A JP H10119139A JP 8298051 A JP8298051 A JP 8298051A JP 29805196 A JP29805196 A JP 29805196A JP H10119139 A JPH10119139 A JP H10119139A
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shaped molded
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Yasuhisa Nagata
康久 永田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高強度で軽量化されたスプリング等の複雑
形状の成形物あるいはコンクリート補強用の鉄筋の代替
として有効な成形物を提供する、柔軟性と堅さを兼備し
た取扱い性の容易なロッド状の成形物中間体、成形物並
びに成形方法を与えること。 【構成】 強化繊維と熱硬化性樹脂で構成された内層
と、内層の外側を強化繊維あるいは熱硬化性樹脂を含浸
した強化繊維でスパイラル状に巻きつ付けた外層からな
る柔軟性を持った直径3mm以上のロッド状中間体であ
り、加熱することにより熱硬化性樹脂を硬化させ、高強
度で軽量化された成形物を与える連続ロッド状成形物中
間体、成形物並びに成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のロッド状成形物中間体
は、土木建築材料,輸送用機器,航空宇宙用材料,一般
産業用途などに有用な優れた機械的強度と取扱性を持っ
た繊維強化複合材料中間体及びその成形方法に関するも
のである。
【0002】特に、本発明の中間体を用いると、中間体
自身の自重により垂れ下がらない程度の硬さを持ち、且
つ、外力により曲げることができる柔軟性があるため、
コンクリ−トやプラスチックのようなマトリックス中に
埋め込んだ後に硬化させることも可能で、比較的取り扱
いが容易で補強用材料として有用である。また、中間体
の状態でスプリングやコイル状といった複雑形状を与え
た後に硬化させ、成形体とすることもでき、機械的強度
に優れた複雑な形状の成形体及びその成形方法を与える
ものである。
【0003】
【従来の技術】近年、炭素繊維,芳香族ポリアミド繊
維,ガラス繊維等を強化繊維として用いた複合材料は、
その高い比強度,比剛性を利用して、ゴルフシャフト等
のスポ−ツ・レジャ−用品,航空機等の構造材,自動車
の部材,コンクリ−トの補強用等に幅広く用いられてき
た。
【0004】これらの複合材料は、強化繊維にマトリッ
クス樹脂を含浸させた中間製品であるシ−ト状のプリプ
レグを所定の形状に切断し、特定形状の成形用の型にセ
ットした後、オ−トクレ−ブ成形やホットプレス成形と
いった、加圧下で加熱する成形加工工程を経て高強度の
成形体として用いられる場合が多い。シ−ト状のプリプ
レグに用いられるマトリックス樹脂としては、熱硬化性
樹脂としてエポキシ樹脂,ビスマレイミド樹脂,不飽和
ポリエステル樹脂,ポリイミド樹脂等が用いられ、ま
た、最近ではポリエ−テルエ−テルケトンといった熱可
塑性樹脂も用いられるようになってきており、何れの樹
脂を用いた場合も、複合材料は、その優れた耐熱性、機
械的特性、寸法安定性、耐薬品性、耐候性が特徴とされ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】プリプレグは、一般に
繊維目付10〜1000g/m2 で繊維を一方向に均一
に引き揃えるか、予め織物に加工したシ−トに熱硬化性
樹脂を含浸させて作られたもので、シ−トの幅は50〜
100cm程度で長手方向に連続したものが多い。ある
いは強化繊維の単繊維を3000〜12000本集めて
一本のストランドとしたものに、前記熱硬化性樹脂を含
浸させて作ったストランドプリプレグと呼ばれるものも
プリプレグの形態の一種として挙げられる。
【0006】一般にプリプレグは、成形用中間体として
シ−ト状あるいはストランド状のものが殆どで、単繊維
100000本以上で構成された、あるいは直径3mm
以上の連続ロッド状のプリプレグも理論的には作製可能
であるが、ロッドの直径が太くなると繊維に樹脂を複合
させる際に均一に樹脂を含浸させることが難しくなる。
また、溶媒に樹脂を溶かして繊維に含浸させた後の乾燥
が不充分になる等の問題が多くあるため、直径の大きい
ロッド状のプリプレグは作られていなかった。
【0007】一方で、連続ロッド状プリプレグは、一般
産業用途で望まれていた。例えば、近年の大型構造物の
コンクリ−ト等の補強用としての鉄筋は、比重が大きく
軽量化が難しい他、サビやすい等の問題があるため、代
替として繊維強化樹脂複合材料筋の出現が望まれ、比強
度では鉄筋を凌駕する他、耐環境性に関しても高い性能
を示すものであった。
【0008】特開平6−264563号公報にはコンク
リ−トの型枠内に炭素繊維糸条のプリプレグを張りめぐ
らし、通電加熱させて熱硬化性樹脂を硬化せしめた後、
コンクリ−トを流して構造物を作る方法が明示されてい
る。しかしながら、このような方法に用いる炭素繊維糸
条のプリプレグは、直径が細く柔らかく自己支持性がな
く、自重により垂れ下がるため、枠内の係止具に引っか
けて緊張状態で配筋することが記載されている。
【0009】このような方法では、単位体積当たりに仕
込まれる炭素繊維糸条の本数や配置方法や位置が規制さ
れ設計が固定化されてしまう他、作業性も複雑で現場作
業において簡便にできるものではなかった。
【0010】特開平7−178728号公報には、コン
クリート補強筋として強化繊維プリプレグを用いるこ
と、また、プリプレグの一例として、ストランドの外周
に強化繊維を螺旋状に被覆し形成するプリプレグが明示
されている。しかし、このプリプレグは、マトリックス
樹脂に湿気硬化樹脂を用いているため、水分の浸透が困
難なプリプレグ中心部で硬化しにくいという問題があっ
た。
【0011】その他の用途として、炭素繊維強化複合材
料で作製されたスプリング状のような複雑形状の成形体
の作製や家庭用の補修材として、簡便に扱える中間体の
要望も多いが、従来の繊維強化複合材料の成形概念で
は、方法が複雑になり、コストアップになる傾向であっ
た。
【課題を解決するための手段】
【0012】即ち本発明は、連続ロッド状成形物中間体
において、未硬化の熱硬化性マトリックス樹脂成分を含
浸した炭素繊維を含む長繊維束からなる第1の強化繊維
束と、その外周に配された第2の強化繊維とからなり、
かつ第2の強化繊維で第1の強化繊維束が結束さた連続
ロッド状成形物中間体であって、連続ロッド状成形物中
間体が自身の自重により垂れ下がらないような充分な硬
さを有し、且つ外力により曲げることができる柔軟性も
兼ね備えたことを特徴とする連続ロッド状成形物中間体
である。
【0013】また、その連続ロッド状成形物中間体の製
造法は、未硬化の熱硬化性マトリックス樹脂を含浸した
第1の強化繊維束の外周に第2の強化繊維を、巻き圧力
1kg/mm2以上の巻き圧でスパイラル状に巻き付
け、第1の強化繊維束を第2の強化繊維で結束すること
を特徴とする。
【0014】連続ロッド状成形体の成形方法は、未硬化
の熱硬化性マトリックス樹脂成分を含浸した炭素繊維を
含む長繊維束からなる第1の強化繊維束と、その外周に
配された第2の強化繊維とからなり、かつ第2の強化繊
維で第1の強化繊維束が結束さた連続ロッド状成形物中
間体であって、連続ロッド状成形物中間体が自身の自重
により垂れ下がらないような充分な硬さを有し、且つ外
力により曲げることができる柔軟性も兼ね備えた連続ロ
ッド状成形物中間体に通電し、炭素繊維の電気抵抗を利
用して発熱させ、熱硬化性マトリックス樹脂成分を硬化
させることを特徴とする。
【0015】本発明の連続ロッド状成形物中間体は、自
己支持性があり中間体自身の自重により垂れ下がらない
ような充分な硬さを持ち、且つ外力により曲げることが
できる可撓性も兼ね備えているため、コンクリ−トの補
強用途あるいはスプリング状のような複雑形状の成形体
の作製に効果的である。本発明の連続ロッド状成形物中
間体は、自動車、航空機を含む輸送体に使用されるスプ
リング類などの成形体、家屋などの建築物の補強、端な
どの構造物の補強等の用途に好適である
【0016】本発明の連続ロッド状成形中間体を図面に
よって説明する。図1は連続ロッド状成形中間体斜視図
を示したものである。本発明の連続ロッド状成形物中間
体は、未硬化の熱硬化性マトリックス樹脂成分を含浸し
た炭素繊維を含む長繊維束からなる第1の強化繊維束1
と、その外周に配された第2の強化繊維2とからなり、
かつ第2の強化繊維2で第1の強化繊維束1が結束され
ている。
【0017】本発明の連続ロッド状中間体において、第
1および第2の強化繊維の種類は、炭素繊維,ボロン繊
維,窒化ケイ素繊維,芳香族ポリアミド繊維,ガラス繊
維,アルミナ繊維,ポリオレフィン繊維,ポリベンゾチ
アゾ−ル繊維,ポリベンゾオキサゾ−ル繊維が含まれ
る。炭素繊維としては、アクリル系炭素繊維、ピッチ系
炭素繊維等特に制限はなく、引張り強さ350Kgf/
mm2,引張弾性率24ton/mm2のものが汎用とし
て用いられている。引張弾性率24ton/mm2以上
の高弾性率繊維も使用できる。複合材料の機械的特性を
向上させた、引張り強さ400Kgf/mm2以上、弾
性率30T/mm2レベルの、いわゆる中弾性高強度炭
素繊維も用いることもできる。
【0018】第1の強化繊維の形態は、単繊維を300
0〜12000本集めて一本のストランドとしたもの
を、更に集めて、組紐,織物,撚糸,合糸あるいはこれ
らを組合わせた形態で使用することもできる。あるいは
単繊維が12000本以上収束されたトウ状の連続糸を
用いることもできる。または、強化繊維に熱硬化性樹脂
を含浸させた連続状の一方向シート、織物、短繊維マッ
ト状のプルプレグ等を丸めてロッド状にしたもの、ある
いはストランド状プリプレグを束ねたもの、あるいはこ
れらを組み合わせたものを用いることができる。外周に
配された第2の強化繊維の種類は、内層の第1の強化繊
維に使用することのできる範囲の繊維から選択して使用
できるが、第1の強化繊維と同一の繊維種の物を使用し
なければならないことはない。
【0019】第2の強化繊維の形態は、ストランド、シ
−ト、織物、組紐、撚糸、合糸、あるいはこれらを組み
合わせたものを用いることができる。熱硬化性樹脂を含
浸させたテ−プ状のプリプレグを用いることもできる。
第2の強化繊維としてストランドを用いたときは、スト
ランドに1〜10/mの撚りを付与してあると、中間体
を一定方向に巻き付けるときに、単繊維相互のずれがな
く中間体の形態を崩すことなく巻き付けることができ
る。よりがない繊維では機械巻きするときにこすれて繊
維表面が損傷しやすくなるため好ましくない。第2の強
化繊維は、第1の強化繊維の上から任意のピッチでもっ
てスパイラル状に巻つけ、第1の強化繊維を結束してい
る構成となる。
【0020】巻き付け時の圧力は1Kg/cm2以上で
あることが好ましい。1Kg/cm2を下回ると加熱に
よる熱硬化性樹脂の硬化後の成形体に空孔部や微小ボイ
ド等の欠陥が多く残り、成形体の機械的強度を低下させ
るので好ましくない。
【0021】第1および第2の強化繊維に含浸させる熱
硬化性マトリックス樹脂としての、熱硬化性樹脂組成物
は、エポキシ樹脂,ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ポリイミド樹脂等特に制限されない。第1
の強化繊維層には、熱硬化性マトリックス樹脂成分を含
有しているが、第2の強化繊維層は含まなくてもよい。
【0022】連続ロッド状成形物中間体における樹脂組
成物の含有率は30〜50体積%が適当である。樹脂が
30%以下の場合は成形後、温度ムラが大きくなり、樹
脂が50%以上の場合は通電加熱での温度ムラが大きく
なるため好ましくない。
【0023】また、熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂等を混
合して用いても構わない。この場合、熱可塑性樹脂の量
が多くなると中間体の柔軟性が失われる場合があるた
め、熱可塑性樹脂は全体の30体積%を越えないことが
好ましい。
【0024】本発明の連続ロッド状成形物中間体は、そ
の芯部の第1の強化繊維と熱硬化性樹脂とを主成として
構成された内層、該内層の外周に配された第2の強化繊
維を主成分として構成され、第2の強化繊維によって結
束されているため、中間体自身の自重により容易に垂れ
下がることない、自己支持性を有する。しかも外力によ
り曲げることができる、可撓性を有する。ここで、自己
支持性とは、20℃の条件化で中間体の直径の100倍
の長さで直立させたときに、自体によって90度以上の
角度に撓まないことをいう。また、可撓性とは、マトリ
ックス樹脂の硬化開始温度以下の温度で本発明の中間体
の直径の少なくとも10倍の径のパイプに巻き付けるこ
とのできる特性を言う。この特性は、本発明の中間体を
コンクリートの補強筋として使用するときの、ベンダー
行程、配筋作業に重要な特性である。
【0025】このような特性を中間体に付与するため
に、第1の強化繊維を第2の強化繊維で結束している。
連続ロッド状成形物中間体の作製においてロッドの直径
が3mm以上になると、通常のプリプレグ作製方法では
樹脂の含浸や乾燥不足の問題があるため、本発明の方法
で連続ロッド状成形物中間体を作製することが好まし
い。
【0026】本発明の連続ロッド状成形物中間体の製造
方法について一例を示すと次の通りである。図2のよう
に、第1の強化繊維束1を一定の速度で送りながら、第
2の強化繊維束2を連続的に第一の強化繊維束の回りを
回転させながら巻き付けていく。
【0027】本発明の連続ロッド状成形物中間体を用い
て成型物を得る方法について一例を示すと次の通りであ
る。図3のように、芯金4にロッド状成形物中間体3を
巻きつけて、加熱して、樹脂を硬化させた後、芯金を抜
いて、成形物(スプリング)とする。
【0028】連続ロッド状成形物中間体を加熱する手段
として、炭素繊維の電気抵抗を利用して電流を流すこと
によって発熱させ、熱硬化性樹脂成分を硬化させて成形
体を得る場合、通電させる上で中間体の全体に対する炭
素繊維の含有率が30体積%以上、好ましくは50体積
%以上であることが望まれる。硬化後のロッド状成形体
の繊維体積含有率は、機械的性質を適正化する上で50
〜70体積%の範囲内にあることが好ましい。
【0029】これらの連続ロッド状成形物中間体は、外
力により曲げることができる柔軟性があるためにボビン
やクリ−ル等にコンパクトに巻き取れ、持ち運びが容易
で現場に持ち込むこともできる。連続ロッド状成形物中
間体は、所定の形状あるいは型に充填したり巻きつけた
後、加熱して熱硬化性樹脂成分を硬化せしめることによ
って成形物とすることができる。
【0030】連続ロッド状成形物中間体を円筒状の型に
コイル状に巻つけ加熱することによって、スプリング等
の特殊形状の成形体を作製することができる。加熱の温
度は用いる熱硬化性樹脂成分の種類によって変わるが、
一般には70〜300℃の範囲内である。
【0031】本発明の連続ロッド状成形物中間体は、内
層及び該内層を被覆する外側から構成され、巻きの圧力
は1Kg/mm2以上であるため、プレス機やオ−トク
レ−ブあるいはゴム型のような成形時に圧力が掛かるよ
うに工夫された治具等を使用しないでも、欠陥の少ない
成形体を得ることができる。
【0032】得られた成形体の中には、炭素繊維などの
強化繊維を一方向に50体積%以上の高い割合で充填さ
せることが可能で、長さ方向の引張り及び圧縮強度に優
れた成形体とすることができる。
【0033】強化繊維に電気伝導性のある繊維を用いた
場合、通電加熱によって中間体自身を発熱させ熱硬化性
樹脂成分を硬化せしめることができ、簡便な方法で硬化
の作業が完了できる。構造物の上から巻つけた後に通電
加熱によって硬化させることも可能で、簡便な方法で構
造物の補強ができ有効である。電気伝導性の強化繊維と
しては、強度的な要因だけでなく、繊維自身が発熱させ
るのに適した抵抗値を持つ炭素繊維が良い。コンクリ−
ト補強用として本発明の連続ロッド状成形物中間体を用
いる場合、熱硬化性樹脂成分を硬化させない中間体の状
態でコンクリ−トを流し込み、コンクリ−トが固まった
後に通電加熱によって樹脂を硬化させ成形体にすること
ができる。
【0034】この場合、クリ−ル等に巻かれた中間体を
連続的に取り出しながら作業できるので、作業性には問
題ない。この方法では、熱硬化性樹脂を硬化させる前に
コンクリ−トに充填した後、通電加熱によって樹脂を硬
化させるため、コンクリ−トとロッド状成形物との接着
性に優れたコンクリ−ト/繊維強化複合材料を作製する
ことができた。
【0035】予想外の効果として、中間体表面の炭素繊
維等の繊維切れでによるケバや突起が硬化後にアンカ−
効果となり補強効果を高めるものとなった。また、成形
体中の繊維密度が高くボイド等の欠陥が少ないため、コ
ンクリ−ト等のマトリックス中に、高い充填密度で連続
ロッド状成形体を配置させることが可能となる。炭素繊
維などの電気伝導性のある強化繊維を主成分とする連続
ロッド状成形物中間体において、通電する方法は、一般
にロッドの両端部に金属製の端子を取り付け、この端子
より電気を流すことによって中間体が発熱し、熱硬化性
樹脂成分を硬化させる。
【0036】電源からの印加電圧は、硬化した熱硬化性
樹脂が分解しない範囲の電圧を用いることが望まれる。
電源は直流でも交流でも構わない。本発明の連続ロッド
状成形物中間体及びその成形体は、コイル状などの複雑
形状の強化繊維プラスチックを形成させる上で有効であ
る他、コンクリ−ト等の構造物の強化や補強に有効であ
る。
【0037】特に、炭素繊維などの強化繊維をロッドの
長さ方向に一方向に高い割合で引き揃え充填させること
が可能となるため、長さ方向の引張り及び圧縮強度に優
れた成形体とすることができ、有効である。
【0038】[実施例]以下、本発明を実施例1〜3に
よって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例
によって制限されるものではない。 [実施例1]連続した東邦レ−ヨン社製ベスファイト
HTA−12K(繊維重さ:0.8g/m,引張り強
さ:350Kg/mm2,引張り弾性率:24トン/m
2 )一本にエポキシ樹脂組成物を38重量%(炭素繊
維含有率62重量%)含浸させてストランド状のプリプ
レグを作製した。エポキシ樹脂組成物は、フェノ−ルノ
ボラック型エポキシ樹脂とビスフェノ−ルA型エポキシ
樹脂を主成分とし、硬化剤にジシアンジアミドを主剤と
するものである。このストランド状のプリプレグを30
本一方向に引き揃えて並べて内層とした。次に、この内
層の上からベスファイト HTA−12Kのストランド
1本で2mmの巻きピッチで内層の上から巻き圧力2k
g/cm2 で強く巻きつけ、直径が約5mmの連続ロッ
ド状成形物中間体を作製した。
【0039】中間体全体に対する炭素繊維含有量は67
重量%であった。この中間体を直径10cmの絶縁され
た50cm長さの円筒の型に巻きピッチ2cmでスパイ
ラル状に10回巻きつけ、型と共にオ−トクレ−ブ内に
吊してセットした。オ−トクレ−ブにて成形圧力3Kg
/cm2 ,成形温度130℃,成形時間1時間の条件で
中間体のエポキシ樹脂組成物を硬化させ、得られた成形
体を円筒より取りはずし端部を切断しスプリング状の成
形体とした。このスプリングは、1トンの引張り荷重に
耐えるものであった。
【0040】[実施例2]連続した東邦レ−ヨン社製ベ
スファイト HTA−12K(繊維重さ:0.8g/
m,引張り強さ:350Kg/mm2 ,引張り弾性率:
24トン/mm2 )を30本一方向に引き揃え、エポキ
シ樹脂組成物を含浸させて繊維目付300g/m2 で樹
脂含有率38重量%のシ−ト状の一方向プリプレグを作
製した。エポキシ樹脂組成物は、フェノ−ルノボラック
型エポキシ樹脂とビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂を主
成分とし、硬化剤にジシアンジアミドを主剤とするもの
である。このプリプレグを繊維の方向が一方向になるよ
うに束ね合わせて内層とした。次に、この内層の上から
1m当たり40回の撚りをかけたベスファイト HTA
−12Kのストランド1本で2mmの巻きピッチで内層
の上から巻き圧力2kg/cm2 で強く巻きつけ、直径
が約5mmの連続ロッド状成形物中間体を作製した。実
施例1と同様に、10cmの絶縁された50cm長さの
円筒の型に巻きピッチ2cmでスパイラル状に10回巻
きつけた。
【0041】中間体全体対する炭素繊維含有量は67重
量%であった。ロッド状成形物中間体の両端に金属製金
具を電極端子として取り付け固定した。電極端子より中
間体に20Vの電流を流したところ、中間体が発熱し1
30℃に達し、中間体のエポキシ樹脂組成物が硬化反応
を開始した。通電した状態を60分間続け、硬化反応を
完了させた後、得られた成形体を円筒より取りはずし端
部を切断しスプリング状の成形体とした。このスプリン
グは、実施例1と同様に1トンの引張り荷重に耐えるも
のであった。
【0042】[実施例3]実施例1と同様に連続ロッド
状成形物中間体を作製した。この中間体を長さ300m
mに切断し、両端に金属製金具を電極端子として取り付
けた後、両端に張力をかけて固定した。電極端子より中
間体に20Vの電流を流したところ、中間体が発熱し1
30℃に達し、中間体のエポキシ樹脂組成物が硬化反応
を開始した。通電した状態を60分間続け、硬化反応を
完了させた後、得られた成形体は直径5mmの丸棒状の
成形体であった。この丸棒の引張り試験を行ったとこ
ろ、荷重3.5トンで破壊した。
【0043】[比較例1]実施例1と同様にエポキシ樹
脂組成物を38重量%含浸させたストランド状のプリプ
レグを作製した。このストランド状のプリプレグ30本
を撚り合わせて引き揃え、見かけの直径8mmのロ−プ
状の成形物中間体を作製した。中間体全体に対する炭素
繊維含有量は62重量%であった。実施例3と同様に、
中間体を長さ300mmに切断し、両端に金属製金具を
電極端子として取り付け通電して樹脂を硬化させた。得
られた成形体はロ−プ状ではあるが、部分的にストラン
ド間が剥離して一体化していなかった。この成形体の引
張り試験を行ったところ、荷重1.5トンより破壊が始
まった。
【0044】[実施例4]実施例1と同様に連続ロッド
状成形物中間体を作製した。この中間体を300mmの
長さで4本準備し、断面が25mm角の型枠中に中間体
同志の間隔が5mmになるように両端に張力をかけて固
定し、両端に金属製金具を電極端子として取り付けた。
この型枠中に無補強の圧縮強度が350kgf/cm2
となるコンクリ−トを流し込み、室温で養生させながら
コンクリ−トを硬化させた。硬化後、中間体に張力をか
けたまま、電極端子より中間体に20Vの電流を流し中
間体を発熱させ、中間体のエポキシ樹脂組成物を硬化さ
せ、コンクリ−ト中に炭素繊維のロッド状成形物を作製
させた。室温まで冷却の後、この補強コンクリ−ト角棒
より長さ100mmの試験片を切り出し圧縮試験を行っ
たところ、最大荷重8.0トンで破壊した。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、自重によ
り垂れ下がらない、硬さを有し、しかも、外力により曲
げることができる柔軟性をも兼ね備えた連続ロッド状成
形物中間体であり、直径の太い当該ロッド状成形物中間
体を提供することができた。このため、コンクリートや
プラスチックに埋め込んだ後に硬化させることができ、
取扱い性に優れていた。
【0046】また、スプリングやコイル状のような複雑
形状の成形にも適し、機械的強度の優れた成形体を提供
できるものであった。。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続ロッド状中間体の概略図である。
【図2】本発明の連続ロッド状中間体製造装置の概略図
である。
【図3】本発明の連続ロッド状中間体を芯金に巻きつけ
た様子を示した図である。
【符号の説明】
1 第1の強化繊維束 2 第2の強化繊維束 3 ロッド状成形物中間体 4 芯金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:06

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続ロッド状成形物中間体において、未硬
    化の熱硬化性マトリックス樹脂成分を含浸した炭素繊維
    を含む長繊維束からなる第1の強化繊維束と、その外周
    に配された第2の強化繊維とからなり、かつ第2の強化
    繊維で第1の強化繊維束が結束さた連続ロッド状成形物
    中間体であって、連続ロッド状成形物中間体が自身の自
    重により垂れ下がらないような充分な硬さを有し、且つ
    外力により曲げることができる柔軟性も兼ね備えたこと
    を特徴とする連続ロッド状成形物中間体。
  2. 【請求項2】成形物中間体全体における熱硬化性マトリ
    ックス樹脂成分と強化繊維の合計に対する全強化繊維の
    含有率が、50体積%以上である請求項1記載の連続ロ
    ッド状成形物中間体。
  3. 【請求項3】第2の強化繊維が未硬化の熱硬化性マトリ
    ックス樹脂成分を含浸した長繊維である、請求項1乃及
    び2記載の連続ロッド状成形物中間体。
  4. 【請求項4】第1の強化繊維束が、その外周に配された
    第2の強化繊維でスパイラル状に巻きつけられて結束さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至3記載の連続ロ
    ッド状成形物中間体。
  5. 【請求項5】外周に配された第2の強化繊維が、組紐、
    織物、撚糸、合糸あるいはこれらを組合せたもので形成
    されていることを特徴とする請求項1乃至4記載の連続
    ロッド状成形物中間体。
  6. 【請求項6】第2の強化繊維が、1〜10個 /mの撚
    りを有する長繊維である請求項1乃至5記載の連続ロッ
    ド状成形物中間体。
  7. 【請求項7】第1の強化繊維が、炭素繊維を50体積%
    以上含む繊維束である請求項1乃至6記載の連続ロッド
    状成形物中間体。
  8. 【請求項8】端末部に通電用の電極を有する請求項1乃
    至7記載の連続ロッド状成形物中間体。
  9. 【請求項9】ロッド径が3mm以上である請求項1乃至
    8記載の連続ロッド状成形物中間体。
  10. 【請求項10】未硬化の熱硬化性マトリックス樹脂を含
    浸した第1の強化繊維束の外周に第2の強化繊維を、巻
    き圧力1kg/mm2以上の巻き圧でスパイラル状に巻
    き付け、第1の強化繊維束を第2の強化繊維で結束する
    ことを特徴とする請求項1記載の連続ロッド状成形物中
    間体の製造法。
  11. 【請求項11】未硬化の熱硬化性マトリックス樹脂成分
    を含浸した炭素繊維を含む長繊維束からなる第1の強化
    繊維束と、その外周に配された第2の強化繊維とからな
    り、かつ第2の強化繊維で第1の強化繊維束が結束さた
    連続ロッド状成形物中間体であって、連続ロッド状成形
    物中間体が自身の自重により垂れ下がらないような充分
    な硬さを有し、且つ外力により曲げることができる柔軟
    性も兼ね備えた連続ロッド状成形物中間体に通電し、炭
    素繊維の電気抵抗を利用して発熱させ、熱硬化性マトリ
    ックス樹脂成分を硬化させることを特徴とする連続ロッ
    ド状成形体の成形方法 。
  12. 【請求項12】未硬化の熱硬化性マトリックス樹脂成分
    を含浸した炭素繊維を含む長繊維束からなる第1の強化
    繊維束と、その外周に配された第2の強化繊維とからな
    り、かつ第2の強化繊維で第1の強化繊維束が結束さた
    連続ロッド状成形物中間体であって、連続ロッド状成形
    物中間体が自身の自重により垂れ下がらないような充分
    な硬さを有し、且つ外力により曲げることができる柔軟
    性も兼ね備えた連続ロッド状成形物中間体を、所望の形
    状に整形し、次いで熱硬化性マトリックス樹脂成分を硬
    化させることを特徴とする連続ロッド状成形体の成形方
    法。
  13. 【請求項13】未硬化の熱硬化性マトリックス樹脂成分
    を含浸した炭素繊維を含む長繊維束からなる第1の強化
    繊維束と、その外周に配された第2の強化繊維とからな
    り、かつ第2の強化繊維で第1の強化繊維束が結束さた
    連続ロッド状成形物中間体であって、連続ロッド状成形
    物中間体が自身の自重により垂れ下がらないような充分
    な硬さを有し、且つ外力により曲げることができる柔軟
    性も兼ね備えた連続ロッド状成形物中間体を所望の形状
    に整形し、次いで熱硬化性マトリックス樹脂成分を硬化
    させてなる連続ロッド状成形体。
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JP2013006413A (ja) * 2011-06-10 2013-01-10 Boeing Co:The ホウ素繊維強化構造部品

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