JPH10120190A - 容器の残留液吸引方法、及びそれに用いる装置 - Google Patents

容器の残留液吸引方法、及びそれに用いる装置

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JPH10120190A
JPH10120190A JP27224196A JP27224196A JPH10120190A JP H10120190 A JPH10120190 A JP H10120190A JP 27224196 A JP27224196 A JP 27224196A JP 27224196 A JP27224196 A JP 27224196A JP H10120190 A JPH10120190 A JP H10120190A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料容器に挿入した吸引パイプの吸引口を動
かすことなく、容器を傾斜させて容器内の残留液を効果
的に吸引することができる新規な残留液吸引方法および
装置を提供すること。 【解決手段】 ポンプPにて液送可能な吸引パイプ2
を、液剤Eの収容せる容器1の底部コーナー近傍に挿入
し、挿入された当該吸引パイプ2の吸引口21に近接する
容器1の底部コーナーの相対レベルが低位となるように
前記容器1を傾斜させることにより、容器1内に残留し
ている液剤Eを前記吸引口21の周りに集合させ、集合し
た当該残留液eを前記吸引口21からポンプPにて吸引す
るという方法的手段、および、前記容器1と吸引パイプ
2と容器傾斜機構とを包含するという装置的手段を採用
した。 【効果】 原料コストを大幅に節減でき、かつ、作業能
率の向上も図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、石油、接着
剤などの液体原料が収容された容器からその液体の残留
液を吸引する方法および同方法に用いる残留液吸引装
置、更に詳しくは、容器に挿入した吸引パイプの吸引口
を動かすことなく、容器を傾斜させて容器内の残留液を
効果的に吸引することができる新規な残留液吸引方法お
よび装置に関するものであり、特に注入口を有する天板
付きのドラム罐を原料容器として使用する場合に適す
る。
【0002】
【従来の技術】化学工場等では、塗料や接着剤などの液
体原料が収容された原料容器から混合攪拌などの調製加
工を行う処理容器に液体原料を供給する工程を必要とす
ることが多い。この原料供給工程においては、原料容器
として鋼製ドラム罐を使用することが多く、このドラム
罐内に塗料や接着剤などの液剤が収容されている。
【0003】ところで、鋼製ドラム罐から処理容器に液
剤を供給する場合には、ドラム罐の上部注入口に挿入し
た吸引パイプからホンプにて液剤を吸い上げて給送管を
介して処理容器へ液送するのであるが、このときにドラ
ム罐内の底部に液剤がどうしても残ってしまうため、こ
の液剤の残留量を少しでも減らす必要があった。特に液
剤が高価な原料である場合には、残留液減少によるコス
ト節約の効果は著しくなる。
【0004】そこで、ドラム罐内の液剤が残り少なくな
りドラム罐全体の重量が軽くなった時点で当該ドラム罐
の底板周縁の一部を傾斜支点Fとしてドラム罐を人手に
て傾斜させつゝ、その傾斜支点Fの内側コーナー部にド
ラム罐内の残留液を集合させた後、そのコーナー部に吸
引パイプの先端を移動させてホンプにて残留液を吸引す
ることによって、ドラム罐からホンプユニットを挟んで
処理容器に繋がっている連結管を介してドラム罐内の液
剤を殆ど残留させることなく処理容器に給送していた
(図21および図22参照)。
【0005】ところが、上記の底縁支点方式のドラム罐
傾斜機構にあっては、ドラム罐を傾斜させると、図23に
示す如く吸引パイプが挿入されているドラム罐の注入口
の位置も移動してその注入口とホンプユニットの吸込口
との間の距離が変化してしまう。そのため、ドラム罐の
注入口とホンプユニットの吸込口とを繋ぐ連結管が鋼管
の場合には、連結管の取付部位が外れたり壊れたりする
ことになる。また、連結管がフレキシブル管の場合に
は、距離が変化しても連結管が屈曲して対応可能である
が、ドラム罐内の液剤が残留しているコーナー部に吸引
パイプの先端を移動させて其処に保持するという面倒な
作業を行う必要があるうえに、フレキシブル管が図22に
示す如く屈曲しているため、液剤吸込時の流体摩擦が増
大してホンプの吐出能力が低下するという欠点があっ
た。さらに、通常のドラム罐は非常に重いため、このド
ラム罐を傾斜させる作業は現場作業者にとって重労働で
あり、作業時間も長く掛かるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の原料
容器傾斜による残留液吸引方式に上記の如き欠点があっ
たことに鑑みて為されたものであり、容器に挿入した吸
引パイプの吸引口を動かすことなく、容器を傾斜させて
容器内の残留液を効果的に吸引することができる新規な
残留液吸引方法および装置を提供することを目的とした
ものである。
【0007】また、本発明は、吸引パイプを上下動させ
るだけで、容器からの液剤の吸引作業および容器の交換
作業を容易かつ迅速に行うことができる実用的な残留液
吸引方法および装置を提供することを目的としたもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者が上記技術的課
題を解決するために採用した手段を、添附図面を参照し
て説明すれば、次のとおりである。
【0009】即ち、本発明は、ポンプPにて液送可能な
吸引パイプ2を、液剤Eの収容せる容器1の底部コーナ
ー近傍に挿入し、挿入された当該吸引パイプ2の吸引口
21に近接する容器1の底部コーナーの相対レベルが低位
となるように前記容器1を傾斜させることにより、容器
1内に残留している液剤Eを前記吸引口21の周りに集合
させ、集合した当該残留液eを前記吸引口21からポンプ
Pにて吸引するという方法的手段を採用することによっ
て、上記課題を解決した点に特徴がある。
【0010】また、本発明は、液剤Eが収容された容器
1と;この容器1内の液剤Eを吸引口21から吸引するポ
ンプPを備えた吸引パイプ2と;この吸引パイプ2の吸
引口21を安定に保持したまま当該容器1を傾斜させて、
吸引パイプ2の吸引口21に近接する容器1の底部コーナ
ーの相対レベルを低位ならしめる容器傾斜機構(3・4
・5)とを包含するという装置的手段を採用することに
よって、上記課題を解決した点に特徴がある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添附図面に示す実
施形態に基いて更に詳しく説明する。なお、図1は本発
明の第1実施形態装置の概要を示した正面説明図、図2
は第1実施形態装置で用いる容器の正面図、図3は第1
実施形態装置で用いる容器の平面図、図4は第1実施形
態装置において容器を載置していない状態の平面図、図
5は第1実施形態装置で用いる容器傾斜機構の傾斜プレ
ートの底面図、図6は図5の線X−Xについての断面
図、図7は同容器傾斜機構の載置ベースおよび傾斜作動
部の平面図、図8は同容器傾斜機構の一部を示した分解
説明図、図9は同容器傾斜機構の内部を示した平面説明
図、図10は同容器傾斜機構の内部を示した側面説明図、
図11〜図14は同容器傾斜機構による容器の傾斜状態を示
した正面説明図、図15は本発明の第1実施形態装置を処
理液供給システムに適用した例を示す正面説明図、図16
は図15の第1実施形態装置の吸引パイプを上昇させた状
態を示す正面説明図、図17は本発明の第2実施形態装置
の概要を示した正面説明図、図18は第2実施形態装置の
容器を傾斜させた状態を示す正面説明図、図19は本発明
の第3実施形態装置の概要を示した正面説明図、図20は
図19の第3実施形態装置の吸引パイプを上昇させた状態
を示す正面説明図、図21は従来の処理液供給システムを
示した正面説明図、図22は従来の処理液供給システムに
おいて容器の底板周縁の一部を支点として容器を傾斜さ
せた状態を示す正面説明図、図23は従来の底縁支点方式
の容器傾斜による容器の注入口の位置ずれを示した正面
説明図である。
【0012】まず、本発明の第1実施形態装置を図1〜
図16に基いて説明する。図面上、符号1で指示するもの
は、塗料や接着剤などの液剤Eを収容すべき容器であ
る。この容器1は、液体原料の輸送および貯蔵容器とし
て広く利用されている市販の円筒形の金属製ドラム罐か
ら成り、このドラム罐は液体用鋼製ドラムのJIS規格
(JIS Z 1601の1種M級)に相当する容器である。より
詳しくは、容器1の胴体14には天板11および底板13が固
着してあり、この天板11の所定位置には開口部12および
気口12′が設けてある。この開口部12は、液体原料を注
入する際の注入口になると同時に、後述の吸引パイプの
挿入口にもなる。また、気口12′は、容器1内の空気を
大気と連通させて液剤Eの注入および吸引作業をスムー
ズに行わせしめる役割を果たす。さらに、天板11および
底板13の縁部には所定高さのチャイム11aおよび13aが
突設してある。なお、本実施形態においては、容器1内
の液剤Eとしてポリエステル系樹脂(25℃における粘度
700 cP(センチポアズ)、固形分40.0%)やポリイソシ
アネート(25℃における粘度20cP(センチポアズ)、固
形分52.5%)を使用している。
【0013】符号2で指示するものは、前記容器1の開
口部12から容器1内に挿入される吸引パイプであり、ス
テンレス鋼(SUS304)にて開口部12の内径より若干小さ
い径のサイズに製作してある。この吸引パイプ2の先端
は吸引口21となっており、この吸引口21から容器1内の
液剤Eを吸い上げる。また、吸引口21の近傍には、吸い
上げた液剤Eの逆流を防止するための逆止弁22が設けて
ある。そして、前記吸引パイプ2の他端には略L字管の
連結部23が設けてあり、この連結部23にて吸引パイプ2
がポンプPの吸込口に連結されている。このポンプP
は、図1に示すように、容器1近傍に立設された支柱に
固定された状態で容器1の開口部12近傍の上方に配設し
てあり、吸い込まれた液剤EをポンプPの吐出口から給
送管Tを介して次工程の処理容器V(図示せず)に液送
する。ポンプPとしては、エア駆動タイプのダイヤフラ
ム式ポンプを採用しており、エア駆動タイプのものを採
用したことによってポンプPを爆発性雰囲気でも安全に
使用することができる。
【0014】つぎに、符号3で指示するものは載置ベー
スであり、符号4で指示するものは傾斜プレートであ
り、符号5で指示するものは傾斜作動部である。これら
載置ベース3、傾斜プレート4および傾斜作動部5にて
容器傾斜機構(3・4・5)が構成してあり、この容器
傾斜機構にて液剤Eが収容された容器1を傾斜させるこ
とにより、容器1内に残っている液剤Eの残留液eを容
器1の内底コーナーに集合せしめる。そして、この残留
液eを前記吸引パイプ2の吸引口21からポンプPにて吸
い上げて、液剤Eが容器1内に殆ど残留しないようにし
ている。以下、容器傾斜機構の各構成要素について詳し
く説明する。
【0015】容器傾斜機構(3・4・5)のうち載置ベ
ース3は、重たい鋼製ドラム罐から成る容器1を載置す
るためのベースである。図4に示すように、載置ベース
3は金属板材を板金加工して略コ字形に製作してあり、
その上面には6個のローラー31・31・・・・および2個のス
トッパー32・32が設けてある。これらローラー31・31・・
・・およびストッパー32・32により、重たい容器1を載置
ベース3上に載せて各ストッパー32に突き当たるまで移
動させると共に、その容器1を軸回り方向に回動させて
容器1の開口部12を吸引パイプ2の挿入位置に合わせる
という作業を容易かつ正確に行うことができる。また、
載置ベース3上面の所定位置には、後述の柱状のパイプ
昇降部が立設してあり、このパイプ昇降部に上記のダイ
ヤフラム式ポンプPが取り付けてある。
【0016】つぎに、傾斜プレート4は、前記容器1の
底板13裏面およびその縁部のチャイム13a内周面に当接
して容器1を傾斜させるためのプレートである。図5お
よび図6は傾斜プレート4を裏側から見た図面であり、
これら図面に示すように、傾斜プレート4は金属板材を
板金加工して略矩形の蓋状に製作してあり、その内側に
は4個の従節ローラー41・41・・・・およびそのローラー軸
42・42・・・・が設けてある。これら従節ローラー41・41・・
・・が後述の傾斜作動部5の直動カムに接触して傾斜作動
部5の運動が傾斜プレート4に伝動される。そして、傾
斜プレート4の側面には略L字形のガイド溝43・43が各
々対称的に穿設してある(図6参照)。これら各ガイド
溝43に後述のガイドピンを差し込んで傾斜プレート4の
動作を規制している。また、4個のローラー軸42・42・・
・・のうち後方の2個のローラー軸42・42は長く形成して
あり、この長いローラー軸42に後述の傾斜作動部5の枢
支フックを引っ掛けることにより、押し出して傾斜させ
た傾斜プレート4を元の位置へ確実に引き戻すことがで
きる。
【0017】そして、傾斜作動部5は、前記傾斜プレー
ト4を作動させて容器1を所定角度に傾斜させるための
部材である。図7に示すように、傾斜作動部5は、進退
動作させるためのシリンダ本体51(本実施形態ではエア
シリンダを採用)と、このシリンダ本体51に装着された
進退ロッド52と、この進退ロッド52の端部に連結された
連接棒53と、この連接棒53の両端に連結された2個の直
動カム54・54と、これら直動カム54・54の両端に枢支さ
れた各ローラー54aが転動して直動カム54・54が走行す
る2本のレール55・55と、これらレール55・55の前方に
配設された25度の傾斜角度を有する2個の傾斜部56・
56と、前記直動カム54・54の後端ローラー54a・54aに
各々枢支された傾斜プレート4引戻用の2個のフック57
・57と、これらフック57・57の一端に設けたローラー57
a・57aが載って転動する2個の台部58・58とから構成
されている。
【0018】このように構成された載置ベース3、傾斜
プレート4および傾斜作動部5を用いて、図8に示すよ
うに、コ字形の載置ベース3のコ字部内側に傾斜プレー
ト4を上方から嵌め込んだ後、棒状のガイドピン6を載
置ベース3側面の各ピン孔33にそれぞれ挿通して、その
各ガイドピン6の端部を傾斜プレート4側面の各ガイド
溝43に差し込んで組み合わせると、第1実施形態の容器
傾斜機構が得られる。なお、図8は説明上傾斜作動部5
および載置ベース3の一部を省略して図示してある。
【0019】こうして得られた容器傾斜機構の内部を図
示すると、図9および図10のようになる。傾斜プレート
4の内部側面に枢支された各従節ローラー41が傾斜作動
部5の各直動カム54の上端面に載っており、シリンダ本
体51にてその直動カム54が進退移動すると、それに伴っ
て従節ローラー41が直動カム54上を摺動する。この場
合、図10に示すように、直動カム54の外形は曲線状に形
成してあるので(例えば凹部54b、斜面部54c、平坦部
54d、止め部54e)、この曲線形状の変位に応じて直動
カム54の運動が従節ローラー41を介して傾斜プレート4
に伝動されることになる。
【0020】上記の如きカム機構を巧みに利用した容器
傾斜機構により容器1を傾斜させた場合の状態変化を図
11〜図14に基いて簡単に説明する。まず、液剤Eが収容
された容器1を載置ベース3上に載せた状態が図11に示
してある。この状態においては、傾斜作動部5の進退ロ
ッド52が後退しており、傾斜プレート4の従節ローラー
41が直動カム54の凹部54bにあり、傾斜プレート4の上
端位置が容器1の底板チャイム13aの下端位置と略面一
である。
【0021】つぎに、この状態から進退ロッド52を前進
(図面上の左方向)させると、図12に示すように、傾斜
プレート4の従節ローラー41が直動カム54の斜面部54c
を経て平坦部54dまで上昇して傾斜プレート4の上端面
が容器1の底板13裏面にピッタリと当接する。これによ
り、容器1を安定に傾斜させることができる。
【0022】次いで、進退ロッド52をさらに前進させて
直動カム54の前端ローラー54aを傾斜部56の下端近傍ま
で移動させると、図13に示すように、従節ローラー41が
直動カム54の止め部54eに突き当たって傾斜プレート4
が若干傾斜し始める。
【0023】さらに、この状態から進退ロッド52を前進
させて直動カム54の前端ローラー54aを傾斜部56の上端
近傍まで移動させると、図14に示すように、容器1の開
口部12(吸引パイプ2の挿入口)の位置が殆どずれるこ
となく、傾斜プレート4が水平面に対し約4.5 〜5.0 度
傾斜して、容器1の開口部12の略真下に容器1内側の底
部コーナーが位置決めされ、その底部コーナーのレベル
が他の底部コーナー部位のレベルよりも相対的に低位と
なる。この相対レベルが低位の底部コーナーに容器1内
の液剤Eの残留液eが流れ落ちて集合することになる。
これにより、図23に示す如き従来の底縁支点方式の容器
傾斜による問題(容器1の開口部12の位置ずれ)も生じ
ることなく、容器1の開口部12から真っ直ぐに挿入した
吸引パイプ2の吸引口21に近接する容器1の底部コーナ
ーの相対レベルを低位ならしめ、容器1内に残留してい
る液剤を前記吸引口21の周りに集合させ、当該残留液e
を前記吸引口21から効果的に吸引することができる。な
お、本実施形態の容器傾斜機構を使用せずに容器1を水
平にしたまま容器1の液剤Eを吸引パイプ2にて最後ま
で吸引したところ、約2000〜3000ccの液剤Eが容器1内
に残留したが、本実施形態の容器傾斜機構を使用して液
剤Eを吸引したところ、残留液剤Eが約200〜300 cc(1
0分の1)となって著しい残留液吸引効果が得られ、原
料コストの大幅な節減が可能となった。
【0024】本実施形態においては、容器1としてJI
S規格(JIS Z 1601の1種M級)に準拠する円筒形の鋼
製ドラム罐を採用しているが、このドラム罐の開口部12
の略真下に相対レベルが低位となる底部コーナーを位置
決めするための最適傾斜角度は4.5 〜5.0 度になる。こ
の最適傾斜角度は、傾斜作動部5の傾斜部56の取付位置
およびその傾斜角度を調節することによって得られる。
容器1のサイズや開口部12の位置が変われば、それに応
じて最適傾斜角度も当然変わることになる。
【0025】また、このような容器傾斜機構を用いた残
留液吸引装置を処理液供給システムに適用した例を図15
および図16に基いて説明する。図15においては、調液攪
拌機Mに設置された処理容器VとポンプPの吐出口の間
が給送管Tで接続され、そのポンプPの吸込口に吸引パ
イプ2の一端が接続され、この吸引パイプ2が容器1内
に挿入されている。この容器1は容器傾斜機構が内蔵さ
れた載置ベース3上に載せてあり、この載置ベース3上
には容器1の近傍に柱状のパイプ昇降部7が立設してあ
り、このパイプ昇降部7により前記吸引パイプ2および
ポンプPの昇降動作が可能となっている。前記パイプ昇
降部7は、昇降動作させるためのシリンダ本体71(本実
施形態ではエアシリンダを採用)と、このシリンダ本体
71に装着された昇降ロッド72とから構成してあり、この
昇降ロッド72を図16に示すように上昇させた状態で容器
1の交換作業を行う。また、前記載置ベース3上には支
柱にて制御パネル(図示せず)が配設してあり、この制
御パネルの切換スイッチによりパイプ昇降部7の昇降動
作および容器傾斜機構の傾斜動作を自動的に適宜行って
いる。なお、本実施形態においては、ポンプPや容器傾
斜機構などの駆動源としてすべて圧縮空気を用いて防爆
構造にしてあるので、可燃性ガス等が存在する爆発性雰
囲気でも安全性が高い。
【0026】これにより、吸引パイプ2をパイプ昇降部
7にて垂直方向に上下動させるだけで、吸引パイプ2の
吸引口21を安定に保持したまま容器1を傾斜させてその
吸引口21に近接する容器1の底部コーナーの相対レベル
を低位ならしめて、容器1内の残留液eを効果的に吸引
することができるうえに、容器1の交換作業も容易かつ
迅速に行うことができる。また、本実施形態の容器傾斜
機構によって重たいドラム罐から成る容器1を傾斜させ
る作業を機械化したので、従来の人手による容器傾斜作
業の重労働から解放されるうえに、従来の人手作業のよ
うに容器の全体重量を少しでも軽量化させるために容器
内の液剤が残り少なくなったことを確認してから容器を
傾斜させなくても、液剤が充満した状態の重たい容器を
最初に傾斜させてしまい、その後容器内の液剤が無くな
るまで他の現場作業に専念することができ、作業能率を
大幅に向上させることができる。さらに、ポンプPを容
器1の開口部12(吸引パイプ2の挿入口)近傍の上方に
配設してあるので、吸引パイプ2とポンプPの吸込口と
の連結距離を短くできてポンプPの吐出能力を高めるこ
とができるうえに、図21に示す従来の処理液供給システ
ムにおいて必要となるポンプユニットPuの設置スペース
も節約することができる。
【0027】つぎに、本発明の第2実施形態装置を図17
および図18に基いて説明する。第2実施形態装置は、カ
ム機構を用いない単純な構造の容器傾斜機構を採用した
点が第1実施形態装置と異なる。第2実施形態の容器傾
斜機構においては、傾斜プレート4の所定部位に前部ロ
ーラー44および後部ローラー45が下方に向けて突設して
あり、これら各ローラー44・45には長さの異なる脚が付
設してある(前部ローラー44は短脚、後部ローラー45は
長脚)。そして、傾斜プレート4の後端側面には連結部
46が設けてあり、この連結部46にシリンダ本体51の進退
ロッド52先端が連結してある。また、パイプ昇降部7の
所定位置(容器1の天板11と略同一高さの水平面内)に
は当板8が固着してあり、この当板8に容器1の天板11
周縁の一部が接触しており、その接触点が容器傾斜時の
支点となる。
【0028】このような容器傾斜機構を用いて、図17に
示す如く進退ロッド52が後退した状態から進退ロッド52
を前進(図面上の左方向)させると、図18に示すよう
に、脚付きの前部ローラー44および後部ローラー45が所
定曲面の傾斜部56上を転動して前部ローラー44が傾斜部
56の上端近傍に達し、容器1の天板11周縁の一部が当板
8に接触している部位を支点として容器1が傾斜する。
この場合、容器1を載置した傾斜プレート4の傾斜角度
は第1実施形態と同様、水平面に対して約4.5 〜5.0 度
であり、容器1の開口部12(吸引パイプ2の挿入口)の
位置が殆どずれることなく、容器1の開口部12の略真下
に相対レベルが低位となる底部コーナーが位置決めされ
て、この底部コーナー近傍に吸引パイプ2の吸引口21が
位置することになる。よって、第1実施形態と同様、容
器1内の残留している液剤Eを効果的に吸引することが
でき、原料コストを大幅に節減することができる。
【0029】最後に、本発明の第3実施形態装置を図19
および図20に基いて説明する。第3実施形態装置は、容
器1として天板11のないオープンドラム罐を使用した点
が第1実施形態装置と異なる。第3実施形態において
は、第1実施形態の容器1の天板11に相当するカバー9
が吸引パイプ2の上部に固着してある。図19はカバー9
付き吸引パイプ2が下降した状態を示してあり、図20は
同吸引パイプ2が上昇した状態を示してある。このカバ
ー9により、オープンドラム罐でも容器1内にゴミ等が
入るのを防止しつゝ、第1実施形態と同様、容器傾斜機
構を用いて容器1内の液剤Eを効果的に吸引することが
できる。
【0030】本発明の実施形態は概ね上記のとおりであ
るが、本発明は前述の実施形態に限定されるものでは決
してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の
変更が可能であって、例えば、本実施形態の容器1とし
てドラム罐以外に小容量のガロン罐を使用することも可
能であり、また、容器1を載せる載置ベース3を移動可
能に構成して作業能率を一層向上させることも可能であ
り、これら何れの変更態様も本発明の技術的範囲に属す
ることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上実施形態を挙げて説明したとおり、
本発明にあっては、従来の原料容器の底縁を支点とした
容器傾斜方式でなく、容器の吸引パイプ挿入口の位置を
保持可能な容器傾斜機構を採用しているので、原料容器
に挿入した吸引パイプを上下動させるだけで、容器を傾
斜させて容器内の残留液を効果的に吸引することができ
るうえに、容器の交換作業も容易かつ迅速に行うことが
できる。よって、液剤が収容されたドラム罐等を使用す
る作業現場において実用価値は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態装置の概要を示した正面
説明図である。
【図2】第1実施形態装置で用いる容器の正面図であ
る。
【図3】第1実施形態装置で用いる容器の平面図であ
る。
【図4】第1実施形態装置において容器を載置していな
い状態の平面図である。
【図5】第1実施形態装置で用いる容器傾斜機構の傾斜
プレートの底面図である。
【図6】図5の線X−Xについての断面図である。
【図7】同容器傾斜機構の載置ベースおよび傾斜作動部
の平面図である。
【図8】同容器傾斜機構の一部を示した分解説明図であ
る。
【図9】同容器傾斜機構の内部を示した平面説明図であ
る。
【図10】同容器傾斜機構の内部を示した側面説明図であ
る。
【図11】同容器傾斜機構による容器の傾斜状態の一部を
示した正面説明図である。
【図12】同容器傾斜機構による容器の傾斜状態の一部を
示した正面説明図である。
【図13】同容器傾斜機構による容器の傾斜状態の一部を
示した正面説明図である。
【図14】同容器傾斜機構による容器の傾斜状態の一部を
示した正面説明図である。
【図15】本発明の第1実施形態装置を処理液供給システ
ムに適用した例を示す正面説明図である。
【図16】図15の第1実施形態装置の吸引パイプを上昇さ
せた状態を示す正面説明図である。
【図17】本発明の第2実施形態装置の概要を示した正面
説明図である。
【図18】第2実施形態装置の容器を傾斜させた状態を示
す正面説明図である。
【図19】本発明の第3実施形態装置の概要を示した正面
説明図である。
【図20】図19の第3実施形態装置の吸引パイプを上昇さ
せた状態を示す正面説明図である。
【図21】従来の処理液供給システムを示した正面説明図
である。
【図22】従来の処理液供給システムにおいて容器の底板
周縁の一部を支点として容器を傾斜させた状態を示す正
面説明図である。
【図23】従来の底縁支点方式の容器傾斜による容器の注
入口の位置ずれを示した正面説明図である。
【符号の説明】
E 液剤 e 残留液 P ポンプ Pu ポンプユニット T 給送管 V 処理容器 M 調液攪拌機 F 傾斜支点 1 容器 11 天板 11a チャイム 12 開口部 12′ 気口 13 底板 13a チャイム 14 胴体 2 吸引パイプ 21 吸引口 22 逆止弁 23 連結部 3 載置ベース 31 ローラー 32 ストッパー 33 ピン孔 4 傾斜プレート 41 従節ローラー 42 ローラー軸 43 ガイド溝 44 前部ローラー 45 後部ローラー 46 連結部 5 傾斜作動部 51 シリンダ本体 52 進退ロッド 53 連接棒 54 直動カム 54a ローラー 55 レール 56 傾斜部 57 フック 57a ローラー 58 台部 6 ガイドピン 7 パイプ昇降部 71 シリンダ本体 72 昇降ロッド 8 当板 9 カバー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプPにて液送可能な吸引パイプ2
    を、液剤Eの収容せる容器1の底部コーナー近傍に挿入
    し、挿入された当該吸引パイプ2の吸引口21に近接する
    容器1の底部コーナーの相対レベルが低位となるように
    前記容器1を傾斜させることにより、容器1内に残留し
    ている液剤Eを前記吸引口21の周りに集合させ、集合し
    た当該残留液eを前記吸引口21からポンプPにて吸引せ
    しめることを特徴とした容器の残留液吸引方法。
  2. 【請求項2】 ポンプPにて液送可能な吸引パイプ2
    を、液剤Eの収容せる天板付き容器1の天板開口部12か
    ら略垂直方向に挿入し、その吸引パイプ2の垂直挿入状
    態を保持したまま前記容器1を傾斜させることにより、
    当該吸引パイプ2の吸引口21に近接する容器1の底部コ
    ーナーの相対レベルを低位ならしめ、容器1内に残留し
    ている液剤Eを前記吸引口21の周りに集合させ、集合し
    た当該残留液eを前記吸引口21からポンプPにて吸引せ
    しめることを特徴とした容器の残留液吸引方法。
  3. 【請求項3】 液剤Eが収容された容器1と;この容器
    1内の液剤Eを吸引口21から吸引するポンプPを備えた
    吸引パイプ2と;この吸引パイプ2の吸引口21を安定に
    保持したまま当該容器1を傾斜させて、吸引パイプ2の
    吸引口21に近接する容器1の底部コーナーの相対レベル
    を低位ならしめる容器傾斜機構(3・4・5)とを包含
    することを特徴とした容器の残留液吸引装置。
  4. 【請求項4】 容器1として開口部12を有する天板11付
    きのドラム罐を使用している請求項3記載の、容器の残
    留液吸引装置。
  5. 【請求項5】 吸引パイプ2が垂直方向に昇降自在であ
    る請求項3または4記載の、容器の残留液吸引装置。
  6. 【請求項6】 容器傾斜機構(3・4・5)が、容器1
    を載置すべき載置ベース3と、容器1の底面に当接して
    容器1を所要角度に傾斜させる従節ローラー41付き傾斜
    プレート4と、この傾斜プレート4の従節ローラー41に
    接触する直動カム54にてシリンダ本体51の進退運動を前
    記傾斜プレート4に伝動せしめる傾斜作動部5とから構
    成されている請求項3〜5の何れか一つに記載の、容器
    の残留液吸引装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110003025A (ko) * 2009-07-03 2011-01-11 주식회사 탑 엔지니어링 액정디스펜서
JP2023175365A (ja) * 2022-05-30 2023-12-12 Omc株式会社 液体吸引装置

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KR20110003025A (ko) * 2009-07-03 2011-01-11 주식회사 탑 엔지니어링 액정디스펜서
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