JPH10120434A - 結晶化ガラス材およびその製造法 - Google Patents
結晶化ガラス材およびその製造法Info
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- JPH10120434A JPH10120434A JP27973896A JP27973896A JPH10120434A JP H10120434 A JPH10120434 A JP H10120434A JP 27973896 A JP27973896 A JP 27973896A JP 27973896 A JP27973896 A JP 27973896A JP H10120434 A JPH10120434 A JP H10120434A
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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- C03C2214/04—Particles; Flakes
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C2214/00—Nature of the non-vitreous component
- C03C2214/20—Glass-ceramics matrix
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光の透過、反射、屈折のわずかなゆらぎの模
様のある、独特の光模様を呈する、内部に含まれる泡の
少ない、意匠性に優れた結晶化ガラス材、ならびにその
ガラス材を安定に製造できる方法の提供。 【解決手段】 非晶質ガラスからなるマトリックスと、
結晶化ガラスとアルミノケイ酸塩鉱物とからなる分散相
とからなる結晶化ガラス材であって、分散相が、その境
界部分で相互に融和および/またはマトリックス中に散
在してなり、厚さ6mmの両面研磨状態における日射透
過率が0.12以上5.0以下であることを特徴とする
結晶化ガラス材、ならびにソ−ダ石灰系ガラス粒子集積
体をガラス粒子の軟化、融着および結晶化を伴う熱処理
に付すことからなる結晶化ガラス材の製造法において、
熱処理の前に、アルミノケイ酸塩鉱物の粉末をガラス粒
子の表面に付着させることを特徴とする前記結晶化ガラ
ス材の製造法。
様のある、独特の光模様を呈する、内部に含まれる泡の
少ない、意匠性に優れた結晶化ガラス材、ならびにその
ガラス材を安定に製造できる方法の提供。 【解決手段】 非晶質ガラスからなるマトリックスと、
結晶化ガラスとアルミノケイ酸塩鉱物とからなる分散相
とからなる結晶化ガラス材であって、分散相が、その境
界部分で相互に融和および/またはマトリックス中に散
在してなり、厚さ6mmの両面研磨状態における日射透
過率が0.12以上5.0以下であることを特徴とする
結晶化ガラス材、ならびにソ−ダ石灰系ガラス粒子集積
体をガラス粒子の軟化、融着および結晶化を伴う熱処理
に付すことからなる結晶化ガラス材の製造法において、
熱処理の前に、アルミノケイ酸塩鉱物の粉末をガラス粒
子の表面に付着させることを特徴とする前記結晶化ガラ
ス材の製造法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソ−ダ石灰系ガラスを
原料に利用した、その美的外観から建築用、インテリア
用として有用な、結晶化ガラス材およびその製造法に関
する。
原料に利用した、その美的外観から建築用、インテリア
用として有用な、結晶化ガラス材およびその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ガラス粒子を溶融一体化させ、その際に
結晶化を生起させて得られる結晶化ガラスは、非晶質ガ
ラスからなるマトリックスと結晶化ガラスからなる分散
相とからなっており、その表面を研磨すると、研磨面に
結晶が視認され、結晶の種類、大きさ、あるいは分布程
度に応じて、種々の美的外観を呈する。例えば、比較的
大きいガラス粉末の溶融一体化および結晶化によってウ
ォラストナイト、デビトライト、ネフェリンあるいはN
a2O・2CaO・3SiO2結晶を生成させたものは、
結晶化が原料ガラス粒子の表面に板状または層状に生じ
て、研磨した表面から見ると、透明ガラス内にこの板状
ないし樹枝状の結晶が視認されて、美観が得られる。ま
た、結晶を多量に析出させてなる結晶化ガラスは不透明
になって、それもまた独特の美的外観を有する。従っ
て、このような美観を有する結晶化ガラス材は、例えば
板材としたものは建材として現在実用化がなされ、また
将来の発展が大いに期待されるものである。
結晶化を生起させて得られる結晶化ガラスは、非晶質ガ
ラスからなるマトリックスと結晶化ガラスからなる分散
相とからなっており、その表面を研磨すると、研磨面に
結晶が視認され、結晶の種類、大きさ、あるいは分布程
度に応じて、種々の美的外観を呈する。例えば、比較的
大きいガラス粉末の溶融一体化および結晶化によってウ
ォラストナイト、デビトライト、ネフェリンあるいはN
a2O・2CaO・3SiO2結晶を生成させたものは、
結晶化が原料ガラス粒子の表面に板状または層状に生じ
て、研磨した表面から見ると、透明ガラス内にこの板状
ないし樹枝状の結晶が視認されて、美観が得られる。ま
た、結晶を多量に析出させてなる結晶化ガラスは不透明
になって、それもまた独特の美的外観を有する。従っ
て、このような美観を有する結晶化ガラス材は、例えば
板材としたものは建材として現在実用化がなされ、また
将来の発展が大いに期待されるものである。
【0003】ガラスの結晶化については、古くから多く
の研究がなされており、組成と結晶化の関係等について
も数多くの報告がなされている。例えば壜ガラス等、実
用に供されているソ−ダ石灰系ガラスの大半は下記の組
成を有する(単位:重量%)。 SiO2 74〜69 Na2 O 16〜12 K2O 0〜 2 MgO 0〜 5 CaO 12〜 5 Al2O3 1〜 3 SO3 0〜 0.4 その他* 0〜 2 (*その他の項目には製造上の不可避成分、または必要
に応じて添加される着色剤等が含まれる)
の研究がなされており、組成と結晶化の関係等について
も数多くの報告がなされている。例えば壜ガラス等、実
用に供されているソ−ダ石灰系ガラスの大半は下記の組
成を有する(単位:重量%)。 SiO2 74〜69 Na2 O 16〜12 K2O 0〜 2 MgO 0〜 5 CaO 12〜 5 Al2O3 1〜 3 SO3 0〜 0.4 その他* 0〜 2 (*その他の項目には製造上の不可避成分、または必要
に応じて添加される着色剤等が含まれる)
【0004】このようなソーダ石灰系ガラスの結晶化に
ついても多くの研究がなされ、成書(例えば、成瀬省著
「ガラス工学」(共立出版(株)発行))にまとめられ
ている。
ついても多くの研究がなされ、成書(例えば、成瀬省著
「ガラス工学」(共立出版(株)発行))にまとめられ
ている。
【0005】上記組成範囲のソーダ石灰系ガラスを加熱
した場合、まず生成する結晶は主にデビトライトであ
る。その結晶析出温度は750〜950℃の範囲であ
り、このうち850℃前後で最も多量の結晶が析出す
る。そのため、ガラス粒子小体の集積体を加熱して、7
50〜950℃の焼成温度に一定時間保ち、その温度で
ガラス粒子同士の軟化融着および主としてその粒子界面
での結晶析出を行わせることで、結晶を多量に含んだ、
美的外観を有するガラス材を得ることができる。
した場合、まず生成する結晶は主にデビトライトであ
る。その結晶析出温度は750〜950℃の範囲であ
り、このうち850℃前後で最も多量の結晶が析出す
る。そのため、ガラス粒子小体の集積体を加熱して、7
50〜950℃の焼成温度に一定時間保ち、その温度で
ガラス粒子同士の軟化融着および主としてその粒子界面
での結晶析出を行わせることで、結晶を多量に含んだ、
美的外観を有するガラス材を得ることができる。
【0006】しかし、この温度領域ではガラス粒子の軟
化が不十分であるため、ガラス粒子同志を十分に融着さ
せるためには時間がかかってしまうという問題点があ
る。これは、ソ−ダ石灰系ガラスのようなガラス粒子を
軟化融着させる場合、加熱して温度を上昇させて行く
と、ガラスの粘性がまだ高い状態の温度域からガラス粒
子の界面に集中して結晶が生成するため、個々のガラス
粒体の表面に結晶を密に含んだ部分を形成するが、この
部分は該ガラス粒子より高い粘性を持つために丁度卵の
殻のような働きをすることになって、粒体の形状の変形
が起きにくくなり、結果として粒子の軟化融着が起こり
にくくなるためであると推定される。また、950℃付
近では、ソーダ石灰ガラスの結晶析出は温度依存性が高
く、結晶を自然に析出させるだけでは求める意匠の安定
性が悪い。
化が不十分であるため、ガラス粒子同志を十分に融着さ
せるためには時間がかかってしまうという問題点があ
る。これは、ソ−ダ石灰系ガラスのようなガラス粒子を
軟化融着させる場合、加熱して温度を上昇させて行く
と、ガラスの粘性がまだ高い状態の温度域からガラス粒
子の界面に集中して結晶が生成するため、個々のガラス
粒体の表面に結晶を密に含んだ部分を形成するが、この
部分は該ガラス粒子より高い粘性を持つために丁度卵の
殻のような働きをすることになって、粒体の形状の変形
が起きにくくなり、結果として粒子の軟化融着が起こり
にくくなるためであると推定される。また、950℃付
近では、ソーダ石灰ガラスの結晶析出は温度依存性が高
く、結晶を自然に析出させるだけでは求める意匠の安定
性が悪い。
【0007】逆に加熱時間を短くすると、泡の残留、融
着不良による強度の低下を引き起こすことも多く、それ
に加えて焼成体表面にもとのガラス粒子のおおまかな形
状が残ってしまうために平滑性が不十分となってしま
う。そのため、このようにして得た結晶化ガラス材は表
面の凹凸が激しく、当初の目的であるガラス材とするた
めには表面の研磨にコストと時間を要するという問題点
がある。
着不良による強度の低下を引き起こすことも多く、それ
に加えて焼成体表面にもとのガラス粒子のおおまかな形
状が残ってしまうために平滑性が不十分となってしま
う。そのため、このようにして得た結晶化ガラス材は表
面の凹凸が激しく、当初の目的であるガラス材とするた
めには表面の研磨にコストと時間を要するという問題点
がある。
【0008】このような問題点を解決するために、加熱
温度をさらに高温にすることが考えられよう。具体的に
は、本発明者らは、焼成温度を950℃以上にして、軟
化融着を促進してガラス材の表面の平滑性を高めようと
した。しかしながら、デビトライトの析出は850℃付
近で焼成した場合に最多であり、その温度を超えると急
激に結晶量が減少してしまい、結晶化ガラス材としての
美的外観が損なわれてしまう。
温度をさらに高温にすることが考えられよう。具体的に
は、本発明者らは、焼成温度を950℃以上にして、軟
化融着を促進してガラス材の表面の平滑性を高めようと
した。しかしながら、デビトライトの析出は850℃付
近で焼成した場合に最多であり、その温度を超えると急
激に結晶量が減少してしまい、結晶化ガラス材としての
美的外観が損なわれてしまう。
【0009】950℃以上のさらに高温領域では、例え
ば1000〜1200℃で、ウォラストナイトの結晶が
析出する。しかし、ウォラストナイトの結晶析出量はデ
ビトライトに比べてかなり少ない。結晶化ガラス材の原
料として用いるガラスは、壜ガラスの破砕物や、ガラス
を高温溶融後、水に投入して得る破砕物であることが普
通であって、そのガラス粒子の表面には細かい亀裂があ
る。このようなガラス原料を用いて結晶化ガラスを得る
場合、結晶化はその細かい亀裂などを析出開始点として
起こるが、一般にそれらの亀裂は微細にみた場合、一様
ではない。このため結晶量が少ない場合には界面に析出
する結晶の量にむらができてしまい、目的とする安定的
な美的外観を有する結晶化ガラス材を得ることは困難で
ある。つまり、ウォラストナイト結晶を自然に析出させ
るだけでは充分な美的外観を有する結晶化ガラス材とは
ならない。従って、このような更なる高温領域では目的
とする結晶化ガラス材を得ることは困難である。
ば1000〜1200℃で、ウォラストナイトの結晶が
析出する。しかし、ウォラストナイトの結晶析出量はデ
ビトライトに比べてかなり少ない。結晶化ガラス材の原
料として用いるガラスは、壜ガラスの破砕物や、ガラス
を高温溶融後、水に投入して得る破砕物であることが普
通であって、そのガラス粒子の表面には細かい亀裂があ
る。このようなガラス原料を用いて結晶化ガラスを得る
場合、結晶化はその細かい亀裂などを析出開始点として
起こるが、一般にそれらの亀裂は微細にみた場合、一様
ではない。このため結晶量が少ない場合には界面に析出
する結晶の量にむらができてしまい、目的とする安定的
な美的外観を有する結晶化ガラス材を得ることは困難で
ある。つまり、ウォラストナイト結晶を自然に析出させ
るだけでは充分な美的外観を有する結晶化ガラス材とは
ならない。従って、このような更なる高温領域では目的
とする結晶化ガラス材を得ることは困難である。
【0010】ところで、特開昭52−72714号明細
書には、廃棄ガラス粒子に、それより溶融温度の低いガ
ラス粉をまぶしてから熱処理(例えば750℃)するこ
とにより得られるガラス材が記載されているが、この低
融点ガラス粉はガラス粒子に対して一種の接着剤のよう
な働きをしており、また得られるガラスも結晶を有する
との記載はなく、本願発明の結晶化ガラス材が有するよ
うな美的外観を有するものとは解されない。
書には、廃棄ガラス粒子に、それより溶融温度の低いガ
ラス粉をまぶしてから熱処理(例えば750℃)するこ
とにより得られるガラス材が記載されているが、この低
融点ガラス粉はガラス粒子に対して一種の接着剤のよう
な働きをしており、また得られるガラスも結晶を有する
との記載はなく、本願発明の結晶化ガラス材が有するよ
うな美的外観を有するものとは解されない。
【0011】また、特開昭60−151236号明細書
には、塊状ガラスと粉末状ガラスを混ぜて、加熱し、粉
末状ガラスを再溶解し、一部塊状ガラス表面を溶融させ
て、両者を融着させてなるガラス材が記載されている。
これは塊状ガラスを同種の微細粉末ガラスで結着させ、
粉末ガラスの溶融体が塊状ガラスの境界面を覆うような
構成となり、それで装飾性を持たせたものである。この
ような方法では透明度の違いによる模様はできようが、
結晶生成による上述したような美的外観、すなわち透
過、反射または屈折の僅かな差をもたせて、そのゆらぎ
模様からくる美的外観を発現することは困難である。
には、塊状ガラスと粉末状ガラスを混ぜて、加熱し、粉
末状ガラスを再溶解し、一部塊状ガラス表面を溶融させ
て、両者を融着させてなるガラス材が記載されている。
これは塊状ガラスを同種の微細粉末ガラスで結着させ、
粉末ガラスの溶融体が塊状ガラスの境界面を覆うような
構成となり、それで装飾性を持たせたものである。この
ような方法では透明度の違いによる模様はできようが、
結晶生成による上述したような美的外観、すなわち透
過、反射または屈折の僅かな差をもたせて、そのゆらぎ
模様からくる美的外観を発現することは困難である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、結晶化ガ
ラスには大別すると2種類あり、低温焼成でのデビトラ
イト結晶を多く含むもの(例えば日本電気硝子社製のネ
オパリエなど)と、高温焼成によるウォラストナイト結
晶を多く含むものとがあり、その意匠は全く異なるもの
である。上記のとおり、後者のソ−ダ石灰系ガラス粒子
のような軟化融着が比較的高い温度で起こるガラスを用
いて結晶化ガラスを製造するに際して、比較的大きい粒
径のガラス粒子を集積して加熱して美的外観を有する結
晶化ガラス材を作ろうとした場合、比較的低温(すなわ
ち950℃以下)では軟化融着が進行し難いために加熱
に著しく長時間を必要とするか、得られる焼成体の表面
の凹凸が激しいために表面研磨に時間またはコストがか
かり、一方、比較的高温では軟化融着は有利に行えるが
結晶の生成が少なくなり、目的とする美的外観を有する
ガラス材が得られないという問題があった。従って、求
める結晶化ガラス材の独特の美的外観を得るため、軟化
融着を促進し、かつ結晶量を安定にガラス粒子界面に析
出させることのできる結晶化ガラス材の製造法が求めら
れていた。
ラスには大別すると2種類あり、低温焼成でのデビトラ
イト結晶を多く含むもの(例えば日本電気硝子社製のネ
オパリエなど)と、高温焼成によるウォラストナイト結
晶を多く含むものとがあり、その意匠は全く異なるもの
である。上記のとおり、後者のソ−ダ石灰系ガラス粒子
のような軟化融着が比較的高い温度で起こるガラスを用
いて結晶化ガラスを製造するに際して、比較的大きい粒
径のガラス粒子を集積して加熱して美的外観を有する結
晶化ガラス材を作ろうとした場合、比較的低温(すなわ
ち950℃以下)では軟化融着が進行し難いために加熱
に著しく長時間を必要とするか、得られる焼成体の表面
の凹凸が激しいために表面研磨に時間またはコストがか
かり、一方、比較的高温では軟化融着は有利に行えるが
結晶の生成が少なくなり、目的とする美的外観を有する
ガラス材が得られないという問題があった。従って、求
める結晶化ガラス材の独特の美的外観を得るため、軟化
融着を促進し、かつ結晶量を安定にガラス粒子界面に析
出させることのできる結晶化ガラス材の製造法が求めら
れていた。
【0013】また、ソーダ石灰系ガラスは温度依存性が
高く、焼成炉内の少しの温度変化においても同品質の板
を得ることが困難である。従って、安定に美的外観を有
する結晶化ガラス材を製造することができる方法が求め
られていた。さらには、従来の、ガラス粒子の集積体を
焼成して結晶化ガラス材を製造する方法では、結晶化ガ
ラス中に粒子間の空隙に起因する気泡が発生しやすく、
このために美的外観が損なわれていた。従って、ガラス
材中の気泡が少なくなる結晶化ガラスの製造法が望まれ
ていた。
高く、焼成炉内の少しの温度変化においても同品質の板
を得ることが困難である。従って、安定に美的外観を有
する結晶化ガラス材を製造することができる方法が求め
られていた。さらには、従来の、ガラス粒子の集積体を
焼成して結晶化ガラス材を製造する方法では、結晶化ガ
ラス中に粒子間の空隙に起因する気泡が発生しやすく、
このために美的外観が損なわれていた。従って、ガラス
材中の気泡が少なくなる結晶化ガラスの製造法が望まれ
ていた。
【0014】
[発明の概要] <要旨>本発明の結晶化ガラス材は、非晶質ガラスから
なるマトリックスと、結晶化ガラスとアルミノケイ酸塩
鉱物とからなる分散相とが、その境界部分で相互に融和
および/またはマトリックス中に散在してなり、厚さ6
mmの両面研磨状態における日射透過率が0.12以上
5.0以下であること、を特徴とするものである。ま
た、本発明の厚さ6mmの両面研磨状態における日射透
過率が0.12以上5.0以下である結晶化ガラスの製
造法は、ソ−ダ石灰系ガラス粒子集積体をガラス粒子の
軟化、融着および結晶化を伴う熱処理に付すことからな
る結晶化ガラス材の製造法において、熱処理の前に、ア
ルミノケイ酸塩鉱物の粉末をガラス粒子の表面に付着さ
せること、を特徴とするものである。
なるマトリックスと、結晶化ガラスとアルミノケイ酸塩
鉱物とからなる分散相とが、その境界部分で相互に融和
および/またはマトリックス中に散在してなり、厚さ6
mmの両面研磨状態における日射透過率が0.12以上
5.0以下であること、を特徴とするものである。ま
た、本発明の厚さ6mmの両面研磨状態における日射透
過率が0.12以上5.0以下である結晶化ガラスの製
造法は、ソ−ダ石灰系ガラス粒子集積体をガラス粒子の
軟化、融着および結晶化を伴う熱処理に付すことからな
る結晶化ガラス材の製造法において、熱処理の前に、ア
ルミノケイ酸塩鉱物の粉末をガラス粒子の表面に付着さ
せること、を特徴とするものである。
【0015】<効果>本発明は、ソ−ダ石灰系ガラス粒
子を集積して軟化、融着および結晶化を伴う熱処理を行
う結晶化ガラス材を製造する際に、ガラス粒子の融着軟
化を促進させ、短時間で平滑な表面を得ることと、ガラ
ス粒子界面での均一な結晶化を両立させ、且つ、光の透
過、反射、屈折のわずかなゆらぎの模様のある、独特の
光模様を呈する、内部に含まれる泡の少ない、意匠性に
優れた結晶化ガラス材を安定に製造できる方法を提供す
るものである。本発明により、内部に含まれる泡の少な
い、意匠性にすぐれたガラス材が得られることは、従来
の技術からは思いがけないことであった。
子を集積して軟化、融着および結晶化を伴う熱処理を行
う結晶化ガラス材を製造する際に、ガラス粒子の融着軟
化を促進させ、短時間で平滑な表面を得ることと、ガラ
ス粒子界面での均一な結晶化を両立させ、且つ、光の透
過、反射、屈折のわずかなゆらぎの模様のある、独特の
光模様を呈する、内部に含まれる泡の少ない、意匠性に
優れた結晶化ガラス材を安定に製造できる方法を提供す
るものである。本発明により、内部に含まれる泡の少な
い、意匠性にすぐれたガラス材が得られることは、従来
の技術からは思いがけないことであった。
【0016】また本発明は、ガラス粒子の粒度の大きい
もの、例えば屑ガラスまたはガラスカレット、を、あら
ためて微粉砕することなく利用することを可能にしなが
ら、研削研磨加工を施すことにより表面の平滑なガラス
材を簡単に得ることのできる結晶化ガラス材の製造法を
提供するものである。
もの、例えば屑ガラスまたはガラスカレット、を、あら
ためて微粉砕することなく利用することを可能にしなが
ら、研削研磨加工を施すことにより表面の平滑なガラス
材を簡単に得ることのできる結晶化ガラス材の製造法を
提供するものである。
【0017】さらに本発明は、ソーダ石灰系ガラスの界
面近傍にガラス結晶と鉱物粒子を含む、独特の意匠性ま
たは装飾性を有する結晶化ガラス材を提供するものであ
る。
面近傍にガラス結晶と鉱物粒子を含む、独特の意匠性ま
たは装飾性を有する結晶化ガラス材を提供するものであ
る。
【0018】[発明の具体的説明] <原料ガラス粒子>本発明の結晶化ガラス材の製造に用
いるガラス粒子は、ソーダ石灰系ガラスからなるもので
ある。本発明でいう「ソーダ石灰ガラス」は当業界にお
いてソーダ石灰系ガラスと呼ばれているもの、例えば前
記の組成のもの、の外に、硼珪酸系ガラスを包含する。
いるガラス粒子は、ソーダ石灰系ガラスからなるもので
ある。本発明でいう「ソーダ石灰ガラス」は当業界にお
いてソーダ石灰系ガラスと呼ばれているもの、例えば前
記の組成のもの、の外に、硼珪酸系ガラスを包含する。
【0019】また本発明の結晶化ガラス材は、主として
上記のガラス粒子からなる原料から製造されるが、少量
の補助成分、たとえばガラスの成分としてあるいは原料
として使用しうる物質、たとえばアルミナ、ジルコニ
ア、シリカ、アルミニウム塩、ケイ酸塩、ケイ砂、スラ
グ等、を含んでもよい。また、原料ガラス粒子と同一ま
たは異質のガラスの繊維を含んでもよい。
上記のガラス粒子からなる原料から製造されるが、少量
の補助成分、たとえばガラスの成分としてあるいは原料
として使用しうる物質、たとえばアルミナ、ジルコニ
ア、シリカ、アルミニウム塩、ケイ酸塩、ケイ砂、スラ
グ等、を含んでもよい。また、原料ガラス粒子と同一ま
たは異質のガラスの繊維を含んでもよい。
【0020】集積法による結晶化ガラス材の製造では、
ガラスを粒子状で使用する。粒子状ガラスは調合した所
定原料を均一化するため、一旦溶融し、次に溶融ガラス
を水中に投入するか、あるいは一旦冷却後、機械的に粉
砕して得るのが一般的である。いずれの場合にも、得ら
れた粒子を所定の粒子に選粒して、原料ガラス粒子とす
るのが普通である。屑ガラス、ガラスカレットなどを原
料とする場合においては、破砕して、所定の粒子に選粒
して原料ガラスとして用いることもできる。「粒子」は
粉末といえるほどの小粒径のものを包含するものとす
る。
ガラスを粒子状で使用する。粒子状ガラスは調合した所
定原料を均一化するため、一旦溶融し、次に溶融ガラス
を水中に投入するか、あるいは一旦冷却後、機械的に粉
砕して得るのが一般的である。いずれの場合にも、得ら
れた粒子を所定の粒子に選粒して、原料ガラス粒子とす
るのが普通である。屑ガラス、ガラスカレットなどを原
料とする場合においては、破砕して、所定の粒子に選粒
して原料ガラスとして用いることもできる。「粒子」は
粉末といえるほどの小粒径のものを包含するものとす
る。
【0021】本発明で用いるソ−ダ石灰系ガラス粒子の
平均粒子径は、一般的に0.5〜15mm、より好ましく
は2〜10mm、である。破砕及び選粒の方法は特に限定
されない。
平均粒子径は、一般的に0.5〜15mm、より好ましく
は2〜10mm、である。破砕及び選粒の方法は特に限定
されない。
【0022】本発明の結晶化ガラスは、着色されたもの
であってもよいことはいうまでもなく、結晶化ガラス材
の建材あるいはインテリア材としての用途を考えれば着
色した方が好ましいとさえいえる。したがって、ガラス
粒子は着色されたものを使用することができて、また着
色はガラス粒子ごとに異なってもよい。
であってもよいことはいうまでもなく、結晶化ガラス材
の建材あるいはインテリア材としての用途を考えれば着
色した方が好ましいとさえいえる。したがって、ガラス
粒子は着色されたものを使用することができて、また着
色はガラス粒子ごとに異なってもよい。
【0023】<アルミナケイ酸塩鉱物>本発明で用いる
鉱物は、アルミノケイ酸塩鉱物である。この中で、カオ
リン、あるいはK2O−Al2O3−SiO2系、Na2O
−Al2O3−SiO2系またはBaO−Al2O3−Si
O2系の長石が好ましい。前記の長石は通常それぞれカ
リ長石、ソーダ長石、バリウム長石と呼ばれることもあ
る。純粋のカリ長石はKAlSi3O8の化学式を有し、
融点が1220℃の単斜晶系結晶であり、ソーダ長石は
NaAlSi3O8の化学式を有し、融点が1100℃の
三斜晶系結晶である。また、バリウム長石は、BaSi
2Al2O8の化学式を有する。本発明でも鉱物は、かか
る純粋鉱物を含め、天然に産する長石を含むものであ
る。天然物の場合は、不純物がある程度含まれており、
従って融点も一定ではないが、本発明にはこれらの通常
市販されている天然の鉱物を使用することができる。例
えば、純粋なカリ長石およびソーダ長石、ならびに一般
に市販されているカリ長石およびソーダ長石の化学組成
を参考までに産地別に示せば以下の通りである(吉本文
平著「鉱物工学」技報堂(株)昭和35年5月発行第5
57〜601頁参照)。
鉱物は、アルミノケイ酸塩鉱物である。この中で、カオ
リン、あるいはK2O−Al2O3−SiO2系、Na2O
−Al2O3−SiO2系またはBaO−Al2O3−Si
O2系の長石が好ましい。前記の長石は通常それぞれカ
リ長石、ソーダ長石、バリウム長石と呼ばれることもあ
る。純粋のカリ長石はKAlSi3O8の化学式を有し、
融点が1220℃の単斜晶系結晶であり、ソーダ長石は
NaAlSi3O8の化学式を有し、融点が1100℃の
三斜晶系結晶である。また、バリウム長石は、BaSi
2Al2O8の化学式を有する。本発明でも鉱物は、かか
る純粋鉱物を含め、天然に産する長石を含むものであ
る。天然物の場合は、不純物がある程度含まれており、
従って融点も一定ではないが、本発明にはこれらの通常
市販されている天然の鉱物を使用することができる。例
えば、純粋なカリ長石およびソーダ長石、ならびに一般
に市販されているカリ長石およびソーダ長石の化学組成
を参考までに産地別に示せば以下の通りである(吉本文
平著「鉱物工学」技報堂(株)昭和35年5月発行第5
57〜601頁参照)。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】この表から明らかなように、産地によりカ
リ長石またはソーダ長石の化学組成は不純物成分の含量
が微妙に異なり、従って融点も多少異なるが、これらは
いずれも本発明に利用可能なものである。またバリウム
長石も天然の鉱物として産出され、セルシアンと呼ばれ
る。我が国においては栃木県加蘇鉱山で産する。また、
カオリンはカオリナイト、ナクライト、デイッカイト、
ハロサイト、加水ハロイサイトなどの1種類以上からな
る粘土である。天然物であるカオリンは、基本化学式は
Al2Si2O5(OH)4であり、さらに少量成分として
Fe、Ti、Mg、Na、Kなどを含む。天然物である
ことから、産地名を付して呼ばれることが多く、Zettli
tzカオリン(チェコスロバキア)、Georgiaカオリン
(アメリカ)、江東カオリン(朝鮮民主主義人民共和
国)、関白カオリン(日本)などがあり、これらもいず
れも本発明に利用可能である。
リ長石またはソーダ長石の化学組成は不純物成分の含量
が微妙に異なり、従って融点も多少異なるが、これらは
いずれも本発明に利用可能なものである。またバリウム
長石も天然の鉱物として産出され、セルシアンと呼ばれ
る。我が国においては栃木県加蘇鉱山で産する。また、
カオリンはカオリナイト、ナクライト、デイッカイト、
ハロサイト、加水ハロイサイトなどの1種類以上からな
る粘土である。天然物であるカオリンは、基本化学式は
Al2Si2O5(OH)4であり、さらに少量成分として
Fe、Ti、Mg、Na、Kなどを含む。天然物である
ことから、産地名を付して呼ばれることが多く、Zettli
tzカオリン(チェコスロバキア)、Georgiaカオリン
(アメリカ)、江東カオリン(朝鮮民主主義人民共和
国)、関白カオリン(日本)などがあり、これらもいず
れも本発明に利用可能である。
【0027】また、粉末の粒度は市販の、325メッシュ
(0.044mm目開き)以下の微粉砕物が通常利用できる
が、ソ−ダ石灰ガラス粒子の表面に付着させることがで
きるならばいかなる粒度のものであってもよい。この粉
末をガラス粒子に付着させるには、粉末状態で直接ふり
かけてもよいし、あるいは適当な溶媒に分散させて懸濁
液の形態にしてから添加混合してもよい。添加量は、ソ
−ダ石灰系ガラスに対して、一般に0.3重量%以上
4.0重量%未満、より好ましくは1.0重量%以上
2.0重量%以下、である。添加量が0.3重量%未満
であると、独特のゆらぎ模様のある結晶化ガラス材が得
られず、一方、4.0重量%以上であるとガラス粒子の
境界面間への鉱物粉末の充填量が増えすぎて、目的とす
る結晶化ガラス材の美的外観を得ることが困難になる。
(0.044mm目開き)以下の微粉砕物が通常利用できる
が、ソ−ダ石灰ガラス粒子の表面に付着させることがで
きるならばいかなる粒度のものであってもよい。この粉
末をガラス粒子に付着させるには、粉末状態で直接ふり
かけてもよいし、あるいは適当な溶媒に分散させて懸濁
液の形態にしてから添加混合してもよい。添加量は、ソ
−ダ石灰系ガラスに対して、一般に0.3重量%以上
4.0重量%未満、より好ましくは1.0重量%以上
2.0重量%以下、である。添加量が0.3重量%未満
であると、独特のゆらぎ模様のある結晶化ガラス材が得
られず、一方、4.0重量%以上であるとガラス粒子の
境界面間への鉱物粉末の充填量が増えすぎて、目的とす
る結晶化ガラス材の美的外観を得ることが困難になる。
【0028】<結晶化ガラス材の製造>上記したように
ガラス粒子に鉱物粉末を付着させた後、所定形状の型枠
に充填して集積体として、加熱処理をすることにより結
晶化ガラス材を得る。また、原料ガラス粒子を型枠に充
填した後で鉱物粉末を付着させてもよい。本発明による
結晶化ガラス材の大きな用途の一つは建材としてのそれ
であって、その場合は板材として使用されることが多
い。「板材」は平板状であっても曲面状であってもよ
い。平板状の場合は、ガラス粒子を充填すべき型枠は平
板状のガラス粒子集塊ができるような形状のものである
ことが一般的である。
ガラス粒子に鉱物粉末を付着させた後、所定形状の型枠
に充填して集積体として、加熱処理をすることにより結
晶化ガラス材を得る。また、原料ガラス粒子を型枠に充
填した後で鉱物粉末を付着させてもよい。本発明による
結晶化ガラス材の大きな用途の一つは建材としてのそれ
であって、その場合は板材として使用されることが多
い。「板材」は平板状であっても曲面状であってもよ
い。平板状の場合は、ガラス粒子を充填すべき型枠は平
板状のガラス粒子集塊ができるような形状のものである
ことが一般的である。
【0029】このガラス粒子の集積体、すなわち、プレ
フォームは、バインダーなしの自己形状保存性のない、
ガラス粒子集塊であることが普通であるが、必要に応じ
て、適当なバインダーを使用して自己形状保存性のある
プレフォームとすることもできる。また、プレフォーム
を形成する際に、できるだけ内部に残っている空気が少
ないようにすることが望ましい。そのために、振動によ
る細密充填法、加圧による方法、その他を利用すること
ができる。
フォームは、バインダーなしの自己形状保存性のない、
ガラス粒子集塊であることが普通であるが、必要に応じ
て、適当なバインダーを使用して自己形状保存性のある
プレフォームとすることもできる。また、プレフォーム
を形成する際に、できるだけ内部に残っている空気が少
ないようにすることが望ましい。そのために、振動によ
る細密充填法、加圧による方法、その他を利用すること
ができる。
【0030】次いで、この集積体を加熱焼成する。結晶
化ガラスにおいて、結晶の量は過多でも過小でも良好な
美的外観を有するものとはならず、結晶の量をうまくコ
ントロールすることが重要である。このコントロール
は、焼成時の昇温速度、焼成温度(最高温度)、焼成温
度保持時間などの種々の要因が複雑に絡み合うが、実製
造において、もっとも大きな要因は焼成温度である。こ
の焼成温度は、一般的に950℃以上、好ましくは10
20〜1030℃、で、一般的に1〜4時間、好ましく
は2〜3時間程度、維持することにより目的の結晶化ガ
ラス材を得ることができる。
化ガラスにおいて、結晶の量は過多でも過小でも良好な
美的外観を有するものとはならず、結晶の量をうまくコ
ントロールすることが重要である。このコントロール
は、焼成時の昇温速度、焼成温度(最高温度)、焼成温
度保持時間などの種々の要因が複雑に絡み合うが、実製
造において、もっとも大きな要因は焼成温度である。こ
の焼成温度は、一般的に950℃以上、好ましくは10
20〜1030℃、で、一般的に1〜4時間、好ましく
は2〜3時間程度、維持することにより目的の結晶化ガ
ラス材を得ることができる。
【0031】このようにして得られる結晶化ガラス材
は、ガラス粒子界面に一様な結晶(主にデビトライトと
ウォラストナイト)が析出しており、しかもガラス粒子
が、部分的に溶融したガラス粒子相互と添加した鉱物と
により結着されている。この状態を顕微鏡で観察する
と、結晶のウォラストナイトとデビトライト、並びにガ
ラスに混合されている一部の未溶融状の鉱物が、ガラス
粒体界面の近傍に散在している。このような構造のもの
は、光の透過、反射、屈折により、僅かなゆらぎ模様を
呈し、独特の意匠性もしくは装飾性を持つものである。
は、ガラス粒子界面に一様な結晶(主にデビトライトと
ウォラストナイト)が析出しており、しかもガラス粒子
が、部分的に溶融したガラス粒子相互と添加した鉱物と
により結着されている。この状態を顕微鏡で観察する
と、結晶のウォラストナイトとデビトライト、並びにガ
ラスに混合されている一部の未溶融状の鉱物が、ガラス
粒体界面の近傍に散在している。このような構造のもの
は、光の透過、反射、屈折により、僅かなゆらぎ模様を
呈し、独特の意匠性もしくは装飾性を持つものである。
【0032】<日射透過率>本発明により得られた結晶
化ガラスは、前記の結晶化ガラスの製造法により得られ
る、厚さ6mmの両面研磨状態における日射透過率が
0.12以上5.0以下のものである。ガラス材の研磨
には、従来用いられている任意の方法が用いることがで
きるが、たとえば、粗から細まで番手を替えて砥石によ
り研磨した後、バフ研磨を行う。
化ガラスは、前記の結晶化ガラスの製造法により得られ
る、厚さ6mmの両面研磨状態における日射透過率が
0.12以上5.0以下のものである。ガラス材の研磨
には、従来用いられている任意の方法が用いることがで
きるが、たとえば、粗から細まで番手を替えて砥石によ
り研磨した後、バフ研磨を行う。
【0033】両面研磨されたガラス材はJIS R31
06−1985に準拠して日射透過率を測定する。本発
明者らの検討によれば、結晶化ガラス材の美的外観と日
射透過率には相関関係があり、厚さ6mmの両面研磨状
態における日射透過率が0.12以上5.0以下のもの
が優れた美的外観を有するのであり、このような結晶化
ガラス材は本発明の方法により製造することができる。
さらには、この日射透過率を実際の製造工程における製
品の検査に用いることで美的外観を客観的に定量するこ
とができる。
06−1985に準拠して日射透過率を測定する。本発
明者らの検討によれば、結晶化ガラス材の美的外観と日
射透過率には相関関係があり、厚さ6mmの両面研磨状
態における日射透過率が0.12以上5.0以下のもの
が優れた美的外観を有するのであり、このような結晶化
ガラス材は本発明の方法により製造することができる。
さらには、この日射透過率を実際の製造工程における製
品の検査に用いることで美的外観を客観的に定量するこ
とができる。
【0034】
【実施例】実施例1 市販の無色透明のガラス壜(重量%による組成は、Na
2O:13.5%、K2O:1.0%、CaO:10.5
%、Al2O3:2.1%、SiO2:71.4%、その
他:1.5%)をジョークラッシャー、ロールクラッシ
ャーを用いて粉砕し、篩を用いて2〜8mm径の粒度と
なるよう分級した。これに市販のカリ長石、ソーダ長
石、セルシアン(バリウム長石)、カオリン、酸化アル
ミニウム、または二酸化ケイ素の粉末(それぞれ325
メッシュ以下)を、それぞれ重量比が1%となるように
混合しガラス粒子界面に付着させた。これらの添加剤の
組成は下記の通りである。 SiO2 Al2 O3 K2 O Na2 O BaO その他 カリ長石 75.7 12.6 8.5 2.5 0.7 ソーダ長石 70.6 13.3 2.0 10.2 3.9 セルシアン 69.0 14.5 7.8 2.7 4.9 1.1カオリン 80.0 15.0 0.8 0.2 4.0 酸化アルミニウムおよび二酸化珪素は和光純薬工業株式
会社製特級試薬を用いた。また、比較のために添加剤を
用いないものも用意した。これらの原材料混合物をムラ
イト製の枠(150×150×30mm)に入れて焼成
した。なお、ムライト製枠にはあらかじめ焼成ガラス板
の剥離を容易にするため離型剤としてアルミナ粉末を塗
布しておいた。焼成は電気炉で行い、650℃まで2時
間、その後所定の焼成温度(最高温度)まで2時間で昇
温した。焼成温度到達後、2時間その温度に維持した
後、降温し、650℃からは徐冷した。室温までの降温
に10時間かけた。焼成温度は1010、1020、1
030、1040、1050または1060℃とした。
製作した板を研削により厚みを揃え、両面研磨した。そ
れぞれについて分光光度計でJIS R3106−19
85に準拠して日射透過率を測定し、算出した。得られ
た結果を図1に示す。ここで縦軸は日射透過率、横軸は
熱処理温度(焼成温度)である。日射透過率が高いと結
晶が少なく、逆に低いと結晶が多いことがわかる。美的
外観を有するのは、日射透過率が0.14〜2.0(6
mm厚)の範囲にあるときである。この日射透過率がこ
の範囲に入る温度範囲が広い方、すなわち図1における
プロットの傾きが小さい方、が温度安定性、すなわち製
造安定性が高いことになる。従って、製造安定性から見
て、下記の順に有利である。 カオリン・カリ長石・ソーダ長石>セルジアン>酸化ア
ルミニウム・二酸化珪素・無添加
2O:13.5%、K2O:1.0%、CaO:10.5
%、Al2O3:2.1%、SiO2:71.4%、その
他:1.5%)をジョークラッシャー、ロールクラッシ
ャーを用いて粉砕し、篩を用いて2〜8mm径の粒度と
なるよう分級した。これに市販のカリ長石、ソーダ長
石、セルシアン(バリウム長石)、カオリン、酸化アル
ミニウム、または二酸化ケイ素の粉末(それぞれ325
メッシュ以下)を、それぞれ重量比が1%となるように
混合しガラス粒子界面に付着させた。これらの添加剤の
組成は下記の通りである。 SiO2 Al2 O3 K2 O Na2 O BaO その他 カリ長石 75.7 12.6 8.5 2.5 0.7 ソーダ長石 70.6 13.3 2.0 10.2 3.9 セルシアン 69.0 14.5 7.8 2.7 4.9 1.1カオリン 80.0 15.0 0.8 0.2 4.0 酸化アルミニウムおよび二酸化珪素は和光純薬工業株式
会社製特級試薬を用いた。また、比較のために添加剤を
用いないものも用意した。これらの原材料混合物をムラ
イト製の枠(150×150×30mm)に入れて焼成
した。なお、ムライト製枠にはあらかじめ焼成ガラス板
の剥離を容易にするため離型剤としてアルミナ粉末を塗
布しておいた。焼成は電気炉で行い、650℃まで2時
間、その後所定の焼成温度(最高温度)まで2時間で昇
温した。焼成温度到達後、2時間その温度に維持した
後、降温し、650℃からは徐冷した。室温までの降温
に10時間かけた。焼成温度は1010、1020、1
030、1040、1050または1060℃とした。
製作した板を研削により厚みを揃え、両面研磨した。そ
れぞれについて分光光度計でJIS R3106−19
85に準拠して日射透過率を測定し、算出した。得られ
た結果を図1に示す。ここで縦軸は日射透過率、横軸は
熱処理温度(焼成温度)である。日射透過率が高いと結
晶が少なく、逆に低いと結晶が多いことがわかる。美的
外観を有するのは、日射透過率が0.14〜2.0(6
mm厚)の範囲にあるときである。この日射透過率がこ
の範囲に入る温度範囲が広い方、すなわち図1における
プロットの傾きが小さい方、が温度安定性、すなわち製
造安定性が高いことになる。従って、製造安定性から見
て、下記の順に有利である。 カオリン・カリ長石・ソーダ長石>セルジアン>酸化ア
ルミニウム・二酸化珪素・無添加
【0035】実施例2 実施例1において作成した焼成ガラス板サンプルより、
無作為に16サンプルを抽出し、外観により目視検査
で、結晶化度の高いものをクラス1、最もガラスライク
なものををクラス6としてクラス分けをした。この目視
検査によるクラス分けによれば、クラス2〜4のものが
美的外観が優れており、最も望ましい美的外観はクラス
3付近のものであった。さらに、各サンプルについて、
クラスと日射透過率との関係をプロットした。得られた
結果は図2に示すとおりである。この図より結晶化ガラ
ス板の外観と日射透過率とは相関関係があることがわか
る。すなわち、日射透過率により、結晶化ガラスの美的
外観を客観的に評価することが可能である。
無作為に16サンプルを抽出し、外観により目視検査
で、結晶化度の高いものをクラス1、最もガラスライク
なものををクラス6としてクラス分けをした。この目視
検査によるクラス分けによれば、クラス2〜4のものが
美的外観が優れており、最も望ましい美的外観はクラス
3付近のものであった。さらに、各サンプルについて、
クラスと日射透過率との関係をプロットした。得られた
結果は図2に示すとおりである。この図より結晶化ガラ
ス板の外観と日射透過率とは相関関係があることがわか
る。すなわち、日射透過率により、結晶化ガラスの美的
外観を客観的に評価することが可能である。
【0036】実施例3 市販の無色透明のガラス壜(重量%による組成は、Na
2O:13.5%、K2O:1.0%、CaO:10.5
%、Al2O3:2.1%、SiO2:71.4%、その
他:1.5%)をジョークラッシャー、ロールクラッシ
ャーを用いて粉砕し、篩を用いて2〜8mm径の粒度と
なるよう分級した。これに実施例1で用いたものと同じ
カリ長石、ソーダ長石、セルシアン、カオリン、酸化ア
ルミニウム、または二酸化ケイ素の粉末(それぞれ32
5メッシュ以下)を、それぞれ重量比が1%となるよう
に混合しガラス球界面に付着させた。また、比較として
無添加のものも用意した。
2O:13.5%、K2O:1.0%、CaO:10.5
%、Al2O3:2.1%、SiO2:71.4%、その
他:1.5%)をジョークラッシャー、ロールクラッシ
ャーを用いて粉砕し、篩を用いて2〜8mm径の粒度と
なるよう分級した。これに実施例1で用いたものと同じ
カリ長石、ソーダ長石、セルシアン、カオリン、酸化ア
ルミニウム、または二酸化ケイ素の粉末(それぞれ32
5メッシュ以下)を、それぞれ重量比が1%となるよう
に混合しガラス球界面に付着させた。また、比較として
無添加のものも用意した。
【0037】これらの原材料混合物を、アルミナるつぼ
(SSA−H、B2)にそれぞれ40gずつ投入し、電
気炉にて焼成した。焼成パターンは以下の通りに行っ
た。 昇温:650℃まで2時間、650℃より所定焼成温度
まで1、2、4、または8時間かけた。 焼成温度(最高温度):1010、1020、103
0、または1040℃。 焼成温度保持時間:1、2、または4時間。 降温:650℃まで2時間、650℃より室温まで4時
間かけた。
(SSA−H、B2)にそれぞれ40gずつ投入し、電
気炉にて焼成した。焼成パターンは以下の通りに行っ
た。 昇温:650℃まで2時間、650℃より所定焼成温度
まで1、2、4、または8時間かけた。 焼成温度(最高温度):1010、1020、103
0、または1040℃。 焼成温度保持時間:1、2、または4時間。 降温:650℃まで2時間、650℃より室温まで4時
間かけた。
【0038】焼成後、実施例1と同様に日射透過率を測
定してクラス分けを行った。クラス分けは以下の基準に
従った。 クラス1 日射透過率0.12以下 クラス2 0.12〜0.25 クラス3 0.25〜0.8 クラス4 0.8 〜5.0 クラス5 5.0 〜50 クラス6 50以上 × 意匠違い(添加剤がガラス界面になじま
ないで不均一に析出した状態となっている) 得られた結果は表3に示したとおりである。表中、1−
2などの左側の数字は650℃から焼成温度までの昇温
にかかる時間、右側の数字は焼成温度での保持時間を示
している。
定してクラス分けを行った。クラス分けは以下の基準に
従った。 クラス1 日射透過率0.12以下 クラス2 0.12〜0.25 クラス3 0.25〜0.8 クラス4 0.8 〜5.0 クラス5 5.0 〜50 クラス6 50以上 × 意匠違い(添加剤がガラス界面になじま
ないで不均一に析出した状態となっている) 得られた結果は表3に示したとおりである。表中、1−
2などの左側の数字は650℃から焼成温度までの昇温
にかかる時間、右側の数字は焼成温度での保持時間を示
している。
【0039】
【表3】
【0040】酸化アルミニウム、二酸化ケイ素を用いた
場合には昇温にかける時間を変化させると意匠にも大き
な変化が見られた。これらと無添加のものを含めた3種
類については、昇温にかける時間を変化させたときの安
定性が非常に劣ることがわかった。これに対して長石類
は、いずれについても昇温にかける時間が8時間になる
と、いずれの焼成温度を選んだ場合でも美的外観を示さ
なかったが、昇温にかける時間が1〜4時間であった場
合にはそれぞれ同様の挙動を示した。特にカリ長石を用
いた場合は最高温度を変えても意匠について安定性があ
った。すなわち、長石類を用いた場合には共通して昇温
にかける時間が1〜4時間、好ましくは2時間、がよ
く、焼成温度、焼成温度保持時間の影響を受けにくいこ
とがわかった。さらに、カオリンを用いた場合について
は昇温にかける時間が1〜8時間のどの場合でも意匠に
ついての安定性があり、いずれについても所望の意匠を
示した。さらに焼成温度または焼成温度保持時間の影響
を受けにくいことがわかる。すなわち、カオリンを用い
た場合には昇温にかける時間が1〜8時間の広い範囲で
良好な結果を得ることができ、特に2時間の場合により
好ましい結果を得ることができ、焼成温度または焼成温
度保持時間の影響を受けにくいことがわかる。
場合には昇温にかける時間を変化させると意匠にも大き
な変化が見られた。これらと無添加のものを含めた3種
類については、昇温にかける時間を変化させたときの安
定性が非常に劣ることがわかった。これに対して長石類
は、いずれについても昇温にかける時間が8時間になる
と、いずれの焼成温度を選んだ場合でも美的外観を示さ
なかったが、昇温にかける時間が1〜4時間であった場
合にはそれぞれ同様の挙動を示した。特にカリ長石を用
いた場合は最高温度を変えても意匠について安定性があ
った。すなわち、長石類を用いた場合には共通して昇温
にかける時間が1〜4時間、好ましくは2時間、がよ
く、焼成温度、焼成温度保持時間の影響を受けにくいこ
とがわかった。さらに、カオリンを用いた場合について
は昇温にかける時間が1〜8時間のどの場合でも意匠に
ついての安定性があり、いずれについても所望の意匠を
示した。さらに焼成温度または焼成温度保持時間の影響
を受けにくいことがわかる。すなわち、カオリンを用い
た場合には昇温にかける時間が1〜8時間の広い範囲で
良好な結果を得ることができ、特に2時間の場合により
好ましい結果を得ることができ、焼成温度または焼成温
度保持時間の影響を受けにくいことがわかる。
【0041】実施例4 市販の結晶化ガラスについて、実施例1と同様に日射透
過率を測定した。 表4 市販ガラスの日射透過率ガラス名 日射透過率 ネオパリエ 0.03 グレア 0.07ラピエ 0.00 ネオパリエ、グレアおよびラピエはいずれも日本電気硝
子社製の市販品である。これらは厚さが6mm以上のた
め、両面研磨して、6mm厚にして測定を行った。
過率を測定した。 表4 市販ガラスの日射透過率ガラス名 日射透過率 ネオパリエ 0.03 グレア 0.07ラピエ 0.00 ネオパリエ、グレアおよびラピエはいずれも日本電気硝
子社製の市販品である。これらは厚さが6mm以上のた
め、両面研磨して、6mm厚にして測定を行った。
【0042】実施例5 実施例1と同様にして、ただし、焼成温度を1010、
1030または1060℃にして、結晶化ガラスを得
た。得られたガラスを両面研磨して、それぞれ2、6、
10または15mmの厚さの試料を得た。それぞれの試
料について分光光度計にてJIS R3106−198
5に準拠して日射透過率を各10回、板の測定場所を変
えながら測定した。焼成温度が1030℃の場合に得ら
れた結果は表5に示した通りである。 表5 ガラス板厚さを変化させたときの日射透過率(焼成温度:1030℃) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 15mm厚 0.04 0.05 0.06 0.06 0.05 0.06 0.05 0.05 0.04 0.06 10mm厚 0.16 0.11 0.13 0.16 0.12 0.14 0.14 0.11 0.14 0.16 6mm厚 1.28 0.43 0.32 0.32 0.31 0.33 0.37 0.91 0.96 0.39 2mm厚 14.61 11.54 14.34 2.27 9.27 11.56 2.26 18.3 13.18 10.95 ここで、各厚さにおける平均値と標準偏差を求めると表
6の通りである。 表6 15mm厚 10mm厚 6mm厚 2mm厚 平均 0.052 0.137 0.561 10.83 標準偏差 0.008 0.019 0.352 5.144 また、各焼成温度における各厚さに対する日射透過率の
平均値をプロットすると図3に示したとおりである。
1030または1060℃にして、結晶化ガラスを得
た。得られたガラスを両面研磨して、それぞれ2、6、
10または15mmの厚さの試料を得た。それぞれの試
料について分光光度計にてJIS R3106−198
5に準拠して日射透過率を各10回、板の測定場所を変
えながら測定した。焼成温度が1030℃の場合に得ら
れた結果は表5に示した通りである。 表5 ガラス板厚さを変化させたときの日射透過率(焼成温度:1030℃) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 15mm厚 0.04 0.05 0.06 0.06 0.05 0.06 0.05 0.05 0.04 0.06 10mm厚 0.16 0.11 0.13 0.16 0.12 0.14 0.14 0.11 0.14 0.16 6mm厚 1.28 0.43 0.32 0.32 0.31 0.33 0.37 0.91 0.96 0.39 2mm厚 14.61 11.54 14.34 2.27 9.27 11.56 2.26 18.3 13.18 10.95 ここで、各厚さにおける平均値と標準偏差を求めると表
6の通りである。 表6 15mm厚 10mm厚 6mm厚 2mm厚 平均 0.052 0.137 0.561 10.83 標準偏差 0.008 0.019 0.352 5.144 また、各焼成温度における各厚さに対する日射透過率の
平均値をプロットすると図3に示したとおりである。
【0043】1060℃で焼成したものは、結晶化が起
こらず、ほぼ透明なガラス板であり、厚さが15mmで
あっても60%以上の日射透過率を有し、また、板の厚
さと日射透過率はほぼ直線関係であった。1010℃で
焼成したものは、いちばん結晶化が進んでおり、6mm
厚における日射透過率が0.15であり、美的外観範囲
の下限であった。1030℃で焼成したものは美的外観
がもっとも優れていた。これらのうち、1010℃また
は1030℃で焼成したものは、いずれも板の厚さが薄
くなるに従い、急激に日射透過率が増加した。特に10
30℃で焼成したものでこの傾向が顕著であった。
こらず、ほぼ透明なガラス板であり、厚さが15mmで
あっても60%以上の日射透過率を有し、また、板の厚
さと日射透過率はほぼ直線関係であった。1010℃で
焼成したものは、いちばん結晶化が進んでおり、6mm
厚における日射透過率が0.15であり、美的外観範囲
の下限であった。1030℃で焼成したものは美的外観
がもっとも優れていた。これらのうち、1010℃また
は1030℃で焼成したものは、いずれも板の厚さが薄
くなるに従い、急激に日射透過率が増加した。特に10
30℃で焼成したものでこの傾向が顕著であった。
【0044】これは以下のような理由によるものと考え
られる。板中の結晶部分は均一ではなく、ガラス粒子界
面にのみ存在している。したがって、結晶化度が同じガ
ラス材であっても、含まれるガラス粒子の粒度により日
射透過率は異なる。板が薄くなればなるほど板厚方向に
集積されるガラス粒子の数が少なくなり、本実施例にお
いてはガラス粒子は粒径が2〜8mmのものを用いてい
るので(焼成によりガラス粒子はいくぶん扁平になって
いるが)、場合によって、ガラス粒子の粒径が板厚より
も大きいこともありえるようになる。さらに研削作業に
よりガラス粒子界面の結晶が削り取られてしまうことも
あり、ガラス粒子内部の透明ガラス部分が露出すること
になる。このような推論は、ガラス材が薄くなれば日射
透過率の均一性が無くなる(表6の標準偏差を参照)こ
とからも支持される。
られる。板中の結晶部分は均一ではなく、ガラス粒子界
面にのみ存在している。したがって、結晶化度が同じガ
ラス材であっても、含まれるガラス粒子の粒度により日
射透過率は異なる。板が薄くなればなるほど板厚方向に
集積されるガラス粒子の数が少なくなり、本実施例にお
いてはガラス粒子は粒径が2〜8mmのものを用いてい
るので(焼成によりガラス粒子はいくぶん扁平になって
いるが)、場合によって、ガラス粒子の粒径が板厚より
も大きいこともありえるようになる。さらに研削作業に
よりガラス粒子界面の結晶が削り取られてしまうことも
あり、ガラス粒子内部の透明ガラス部分が露出すること
になる。このような推論は、ガラス材が薄くなれば日射
透過率の均一性が無くなる(表6の標準偏差を参照)こ
とからも支持される。
【0045】実施例6 実施例1と同様にして、ただし、添加剤をソーダ長石と
し、その添加量を0.2、0.3、0.5、1.0、
2.0または4.0重量%と変化させ、また焼成温度を
1000、1010、1020、1030、1040、
1050、または1060℃として、ガラス材を調製し
た。焼成後に6mmに研削し、両面研磨して、それぞれ
を目視にて観察した。得られた結果は表7に示すとおり
である。 表7 焼成温度と添加剤量(重量%)添加剤量 0.2 0.3 0.5 1.0 2.0 4.0 1060℃ × × × × × × 1050℃ × × △ ○ ○ △ 1040℃ △ △ △ ○ ○ △ 1030℃ △ △ ○ ○ ○ △ 1020℃ △ ○ ○ ○ △ △ 1010℃ △ ○ ○ ○ △ △1000℃ △ △ △ △ △ △ ○:美的外観あり △:意匠違い ×:ガラス化 添加剤の添加量が1重量%未満の場合、所望の美的外観
を有するガラス材を得られる温度範囲が狭くなる。しか
し、添加剤の量が4重量%以上となると所望のガラス材
が得にくくなる。
し、その添加量を0.2、0.3、0.5、1.0、
2.0または4.0重量%と変化させ、また焼成温度を
1000、1010、1020、1030、1040、
1050、または1060℃として、ガラス材を調製し
た。焼成後に6mmに研削し、両面研磨して、それぞれ
を目視にて観察した。得られた結果は表7に示すとおり
である。 表7 焼成温度と添加剤量(重量%)添加剤量 0.2 0.3 0.5 1.0 2.0 4.0 1060℃ × × × × × × 1050℃ × × △ ○ ○ △ 1040℃ △ △ △ ○ ○ △ 1030℃ △ △ ○ ○ ○ △ 1020℃ △ ○ ○ ○ △ △ 1010℃ △ ○ ○ ○ △ △1000℃ △ △ △ △ △ △ ○:美的外観あり △:意匠違い ×:ガラス化 添加剤の添加量が1重量%未満の場合、所望の美的外観
を有するガラス材を得られる温度範囲が狭くなる。しか
し、添加剤の量が4重量%以上となると所望のガラス材
が得にくくなる。
【0046】実施例7 実施例3と同様にガラス材を調製した。焼成後、表面を
研削、研磨して、表面に露出した10cm2 あたりの泡
の数を数えた。得られた結果は表8に示すとおりであ
る。 表8焼成温度 1010 1020 1030 1040 1050 1060 バリウム長石 5 0 0 0 1 4 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) カリ長石 2 0 0 0 1 3 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ソーダ長石 3 0 0 0 1 2 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) カオリン 3 0 0 0 1 3 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) 酸化アルミニウム 36 26 16 29 35 50 (20) (14) ( 9) (16) (25) (40) 二酸化ケイ素 33 22 20 23 30 55 (22) (15) (11) (12) (13) (39) 無添加 35 25 22 25 33 50 (28) (18) (15) (12) (15) (42) カッコ内の数は直径が2mm以上の泡の数である。無添
加のものに対して、酸化アルミニウムまたは二酸化ケイ
素を添加したものは泡の数はほとんど変わらなかった。
これに対して、カオリンまたは長石類を添加したものは
泡の発生が著しく少なく、直径が2mm以上の泡はいず
れの場合にも発生しなかった。
研削、研磨して、表面に露出した10cm2 あたりの泡
の数を数えた。得られた結果は表8に示すとおりであ
る。 表8焼成温度 1010 1020 1030 1040 1050 1060 バリウム長石 5 0 0 0 1 4 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) カリ長石 2 0 0 0 1 3 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ソーダ長石 3 0 0 0 1 2 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) カオリン 3 0 0 0 1 3 ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) ( 0) 酸化アルミニウム 36 26 16 29 35 50 (20) (14) ( 9) (16) (25) (40) 二酸化ケイ素 33 22 20 23 30 55 (22) (15) (11) (12) (13) (39) 無添加 35 25 22 25 33 50 (28) (18) (15) (12) (15) (42) カッコ内の数は直径が2mm以上の泡の数である。無添
加のものに対して、酸化アルミニウムまたは二酸化ケイ
素を添加したものは泡の数はほとんど変わらなかった。
これに対して、カオリンまたは長石類を添加したものは
泡の発生が著しく少なく、直径が2mm以上の泡はいず
れの場合にも発生しなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明により、結晶化ガラス材製造にお
けるガラス粒子の融着軟化を促進させて、短時間で凹凸
の少ない焼成体を得ることと、ガラス粒子界面での均一
な結晶生成と鉱物の結着を両立させ、且つ、光の透過、
反射、屈折のわずかなゆらぎの模様のある、独特の光模
様を呈する、内部の泡が少ない、意匠性に優れた結晶化
ガラス材が安定に製造されることは、[発明の概要]の
項に前記したところである。
けるガラス粒子の融着軟化を促進させて、短時間で凹凸
の少ない焼成体を得ることと、ガラス粒子界面での均一
な結晶生成と鉱物の結着を両立させ、且つ、光の透過、
反射、屈折のわずかなゆらぎの模様のある、独特の光模
様を呈する、内部の泡が少ない、意匠性に優れた結晶化
ガラス材が安定に製造されることは、[発明の概要]の
項に前記したところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱処理温度と日射透過率の関係を示す図。
【図2】目視によるクラス分けと日射透過率の関係を示
す図。
す図。
【図3】ガラス材の板厚と日射透過率の関係を示す図。
1 カリ長石添加 2 ソーダ長石添加 3 バリウム長石添加 4 カオリン添加 5 酸化アルミニウム添加 6 二酸化ケイ素添加 7 無添加 8 1060℃で焼成 9 1030℃で焼成 10 1010℃で焼成
Claims (7)
- 【請求項1】非晶質ガラスからなるマトリックスと、結
晶化ガラスとアルミノケイ酸塩鉱物とからなる分散相と
からなる結晶化ガラス材であって、分散相が、その境界
部分でマトリックスと相互に融和および/またはマトリ
ックス中に散在してなり、厚さ6mmの両面研磨状態に
おける日射透過率が0.12以上5.0以下であること
を特徴とする結晶化ガラス材。 - 【請求項2】鉱物が、カオリン、あるいはK2O−Al2
O3−SiO2系、Na2O−Al2O3−SiO系または
BaO−Al2O3−SiO2系の長石である、請求項1
に記載の結晶化ガラス材。 - 【請求項3】ソ−ダ石灰系ガラス粒子に対する鉱物の割
合が0.3重量%以上4.0重量%未満である、請求項
2に記載の結晶化ガラス材。 - 【請求項4】ソ−ダ石灰系ガラス粒子集積体をガラス粒
子の軟化、融着および結晶化を伴う熱処理に付すことか
らなる結晶化ガラス材の製造法において、熱処理の前
に、アルミノケイ酸塩鉱物の粉末をガラス粒子の表面に
付着させることを特徴とする、厚さ6mmの両面研磨状
態における日射透過率が0.12以上5.0以下である
結晶化ガラス材の製造法。 - 【請求項5】鉱物が、カオリン、あるいはK2O−Al2
O3−SiO2系、Na2O− Al2O3−SiO2系また
はBaO−Al2O3−SiO2系の長石である、請求項
4に記載の結晶化ガラス材の製造法。 - 【請求項6】ソ−ダ石灰系ガラス粒子に対する鉱物の割
合が0.3重量%以上4.0重量%未満である、請求項
5に記載の結晶化ガラス材の製造法。 - 【請求項7】熱処理における焼成温度が1020〜10
30℃である、請求項4〜6のいずれかに記載の結晶化
ガラス材の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27973896A JPH10120434A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | 結晶化ガラス材およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27973896A JPH10120434A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | 結晶化ガラス材およびその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10120434A true JPH10120434A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17615211
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27973896A Pending JPH10120434A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | 結晶化ガラス材およびその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10120434A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020100538A (ja) * | 2018-12-25 | 2020-07-02 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス製造用混合原料及びこれを用いたガラスの製造方法 |
-
1996
- 1996-10-22 JP JP27973896A patent/JPH10120434A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020100538A (ja) * | 2018-12-25 | 2020-07-02 | 日本電気硝子株式会社 | ガラス製造用混合原料及びこれを用いたガラスの製造方法 |
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