JPH10127647A - 血管塞栓部材の押出具および塞栓部材−押出具組立体 - Google Patents
血管塞栓部材の押出具および塞栓部材−押出具組立体Info
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- JPH10127647A JPH10127647A JP8286539A JP28653996A JPH10127647A JP H10127647 A JPH10127647 A JP H10127647A JP 8286539 A JP8286539 A JP 8286539A JP 28653996 A JP28653996 A JP 28653996A JP H10127647 A JPH10127647 A JP H10127647A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 湿潤状態における潤滑性に優れた血管塞栓部
材の押出具の提供。湿潤状態のカテーテル内に容易に挿
入することができ、血管塞栓部材を目的とする部位に確
実に留置させることができる血管塞栓部材−押出具組立
体の提供。 【解決手段】 本発明の血管塞栓部材の押出具は、ワイ
ヤー基体11の表面の少なくとも一部に、湿潤時に表面
潤滑性を発揮する親水性樹脂被覆層20が形成されてな
る。本発明の組立体は、本発明の血管塞栓部材の押出具
10と、この押出具10の先端に接続部材30を介して
接続された血管塞栓部材40とからなる。
材の押出具の提供。湿潤状態のカテーテル内に容易に挿
入することができ、血管塞栓部材を目的とする部位に確
実に留置させることができる血管塞栓部材−押出具組立
体の提供。 【解決手段】 本発明の血管塞栓部材の押出具は、ワイ
ヤー基体11の表面の少なくとも一部に、湿潤時に表面
潤滑性を発揮する親水性樹脂被覆層20が形成されてな
る。本発明の組立体は、本発明の血管塞栓部材の押出具
10と、この押出具10の先端に接続部材30を介して
接続された血管塞栓部材40とからなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管塞栓部材の押
出具および塞栓部材−押出具組立体に関する。
出具および塞栓部材−押出具組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】最近において、動脈瘤などに対する侵襲
性の少ない治療法として、血管塞栓部材を瘤内に留置す
る血管塞栓術が注目されている(例えば米国特許第4,
884,579号、同4,739,768号参照)。こ
の血管塞栓術において、動脈瘤内に留置された血管塞栓
部材は、血液流に対する物理的な障害となるとともに、
瘤内における血栓の形成を促進して動脈瘤破裂の危険性
を減少させることができる。ここで、動脈瘤など脈管構
造中の所定部位に留置される血管塞栓部材としては、白
金などからなるコイル状のものが知られている。
性の少ない治療法として、血管塞栓部材を瘤内に留置す
る血管塞栓術が注目されている(例えば米国特許第4,
884,579号、同4,739,768号参照)。こ
の血管塞栓術において、動脈瘤内に留置された血管塞栓
部材は、血液流に対する物理的な障害となるとともに、
瘤内における血栓の形成を促進して動脈瘤破裂の危険性
を減少させることができる。ここで、動脈瘤など脈管構
造中の所定部位に留置される血管塞栓部材としては、白
金などからなるコイル状のものが知られている。
【0003】斯かるコイル状の血管塞栓部材は、その端
部に切り離し可能に接続されているワイヤー状の押出具
(誘導子)により、適宜のカテーテルを介して動脈瘤内
に導入される(例えば特表平5−500322号公報、
特表平8−501015号公報、特表平7−50267
4号公報参照)。具体的には、動脈瘤内に先端開口が位
置するよう先行して生体内に挿入されたカテーテル内
に、押出具が接続されたコイル状の血管塞栓部材(以下
「塞栓部材−押出具組立体」ともいう)を、当該血管塞
栓部材を先頭として挿入する。これにより、当該血管塞
栓部材は、押出具に押圧されながらカテーテル内を進行
し、カテーテルの先端開口から瘤内に押し出される。そ
して、当該血管塞栓部材の全長が先端開口から押し出さ
れて時点、すなわち、押出具との接続部分が先端開口に
到達した時点で、機械的手段または電気分解などを利用
して当該血管塞栓部材を押出具から切り離す。これによ
り、動脈瘤内には血管塞栓部材のみが留置される。
部に切り離し可能に接続されているワイヤー状の押出具
(誘導子)により、適宜のカテーテルを介して動脈瘤内
に導入される(例えば特表平5−500322号公報、
特表平8−501015号公報、特表平7−50267
4号公報参照)。具体的には、動脈瘤内に先端開口が位
置するよう先行して生体内に挿入されたカテーテル内
に、押出具が接続されたコイル状の血管塞栓部材(以下
「塞栓部材−押出具組立体」ともいう)を、当該血管塞
栓部材を先頭として挿入する。これにより、当該血管塞
栓部材は、押出具に押圧されながらカテーテル内を進行
し、カテーテルの先端開口から瘤内に押し出される。そ
して、当該血管塞栓部材の全長が先端開口から押し出さ
れて時点、すなわち、押出具との接続部分が先端開口に
到達した時点で、機械的手段または電気分解などを利用
して当該血管塞栓部材を押出具から切り離す。これによ
り、動脈瘤内には血管塞栓部材のみが留置される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、生理食
塩水や血液が流入されている湿潤状態のカテーテル内に
塞栓部材−押出具組立体を挿入する場合において、当該
塞栓部材−押出具組立体が受ける摩擦抵抗(カテーテル
内壁との摩擦抵抗)は極めて大きいものである。また、
血管塞栓部材が受ける摩擦抵抗は、コイルの隙間に形成
される血栓によって経時的に増大する傾向にある。この
ため、湿潤状態のカテーテル内において、塞栓部材−押
出具組立体を円滑に進行させることができず、血管塞栓
部材をカテーテルの先端開口から押し出すことができな
かったり、カテーテルの先端開口が変位して血管塞栓部
材を目的とする部位に留置することができなかったりす
る。
塩水や血液が流入されている湿潤状態のカテーテル内に
塞栓部材−押出具組立体を挿入する場合において、当該
塞栓部材−押出具組立体が受ける摩擦抵抗(カテーテル
内壁との摩擦抵抗)は極めて大きいものである。また、
血管塞栓部材が受ける摩擦抵抗は、コイルの隙間に形成
される血栓によって経時的に増大する傾向にある。この
ため、湿潤状態のカテーテル内において、塞栓部材−押
出具組立体を円滑に進行させることができず、血管塞栓
部材をカテーテルの先端開口から押し出すことができな
かったり、カテーテルの先端開口が変位して血管塞栓部
材を目的とする部位に留置することができなかったりす
る。
【0005】このような問題に対して、フッ素樹脂やシ
リコーン樹脂などにより押出具の表面を被覆して潤滑性
を付与することも考えられる。しかしながら、フッ素樹
脂やシリコーン樹脂を被覆することによっても、湿潤状
態のカテーテル内における摩擦抵抗の低減(潤滑性の付
与)効果は小さく、上記のような問題を解決するには至
っていない。
リコーン樹脂などにより押出具の表面を被覆して潤滑性
を付与することも考えられる。しかしながら、フッ素樹
脂やシリコーン樹脂を被覆することによっても、湿潤状
態のカテーテル内における摩擦抵抗の低減(潤滑性の付
与)効果は小さく、上記のような問題を解決するには至
っていない。
【0006】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の第1の目的は、生理食塩水や血
液が流入された湿潤状態のカテーテル内において、血管
塞栓部材を円滑に進行させることができ、この血管塞栓
部材を、カテーテルの先端開口から目的とする部位に確
実に押し出すことができる、湿潤状態における潤滑性に
優れた血管塞栓部材の押出具を提供することにある。本
発明の第2の目的は、生理食塩水や血液が流入された湿
潤状態のカテーテル内に容易に挿入することができ、血
管塞栓部材を目的とする部位に確実に留置させることが
できる血管塞栓部材−押出具組立体を提供することにあ
る。
たものである。本発明の第1の目的は、生理食塩水や血
液が流入された湿潤状態のカテーテル内において、血管
塞栓部材を円滑に進行させることができ、この血管塞栓
部材を、カテーテルの先端開口から目的とする部位に確
実に押し出すことができる、湿潤状態における潤滑性に
優れた血管塞栓部材の押出具を提供することにある。本
発明の第2の目的は、生理食塩水や血液が流入された湿
潤状態のカテーテル内に容易に挿入することができ、血
管塞栓部材を目的とする部位に確実に留置させることが
できる血管塞栓部材−押出具組立体を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の血管塞栓部材の
押出具は、血管系内の目的とする部位に血管塞栓部材を
留置するための血管塞栓部材の押出具であって、ワイヤ
ー基体の表面の少なくとも一部に、湿潤時に表面潤滑性
を発揮する親水性樹脂被覆層が形成されてなることを特
徴とする。
押出具は、血管系内の目的とする部位に血管塞栓部材を
留置するための血管塞栓部材の押出具であって、ワイヤ
ー基体の表面の少なくとも一部に、湿潤時に表面潤滑性
を発揮する親水性樹脂被覆層が形成されてなることを特
徴とする。
【0008】本発明の血管塞栓部材の押出具は、反応性
官能基を有する化合物の溶液でワイヤー基体を処理する
ことにより、当該ワイヤー基体の表面の少なくとも一部
に反応性官能基が存在する下地層を形成し、次いで、水
溶性樹脂材料の溶液でワイヤー基体を処理することによ
り、前記反応性官能基と前記水溶性樹脂材料とを反応さ
せ、前記下地層上に親水性樹脂被覆層を形成することに
より得られることを特徴とする。また、前記水溶性樹脂
材料が、セルロース系高分子、ナイロン系高分子、エチ
レンオキサイド系高分子、無水マレイン酸系高分子、ア
クリルアミド系高分子およびこれらの誘導体からなる群
より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
官能基を有する化合物の溶液でワイヤー基体を処理する
ことにより、当該ワイヤー基体の表面の少なくとも一部
に反応性官能基が存在する下地層を形成し、次いで、水
溶性樹脂材料の溶液でワイヤー基体を処理することによ
り、前記反応性官能基と前記水溶性樹脂材料とを反応さ
せ、前記下地層上に親水性樹脂被覆層を形成することに
より得られることを特徴とする。また、前記水溶性樹脂
材料が、セルロース系高分子、ナイロン系高分子、エチ
レンオキサイド系高分子、無水マレイン酸系高分子、ア
クリルアミド系高分子およびこれらの誘導体からなる群
より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
【0009】本発明の塞栓部材−押出具組立体は、本発
明の血管塞栓部材の押出具と、この押出具の先端に接続
部材を介して接続された血管塞栓部材とからなることを
特徴とする。また、高周波電流の供給によって加熱され
た接続部材が切断されることにより、血管塞栓部材と押
出具とが切り離されるよう構成されていることが好まし
い。
明の血管塞栓部材の押出具と、この押出具の先端に接続
部材を介して接続された血管塞栓部材とからなることを
特徴とする。また、高周波電流の供給によって加熱され
た接続部材が切断されることにより、血管塞栓部材と押
出具とが切り離されるよう構成されていることが好まし
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。図1は、本発明の塞栓部材−押出具組立体の一例
を示す説明図である。この塞栓部材−押出具組立体は、
ワイヤー基体11の表面の一部に親水性樹脂被覆層20
が形成された押出具10(本発明の押出具)と、この押
出具10の先端部にロッド状の接続部材30を介して接
続されたコイル状の血管塞栓部材40とを備えてなる。
する。図1は、本発明の塞栓部材−押出具組立体の一例
を示す説明図である。この塞栓部材−押出具組立体は、
ワイヤー基体11の表面の一部に親水性樹脂被覆層20
が形成された押出具10(本発明の押出具)と、この押
出具10の先端部にロッド状の接続部材30を介して接
続されたコイル状の血管塞栓部材40とを備えてなる。
【0011】押出具10は、目的部位に血管塞栓部材4
0を導入するための誘導子である。この押出具10は、
ワイヤー基体11の表面の一部に親水性樹脂被覆層20
が形成されて構成され、その先端において造影部12を
有し、その後端において端子部13を有している。ここ
に、押出具10の外径は例えば0.1〜2.0mmとさ
れ、押出具10の長さは、例えば10cm〜200cm
とされる。
0を導入するための誘導子である。この押出具10は、
ワイヤー基体11の表面の一部に親水性樹脂被覆層20
が形成されて構成され、その先端において造影部12を
有し、その後端において端子部13を有している。ここ
に、押出具10の外径は例えば0.1〜2.0mmとさ
れ、押出具10の長さは、例えば10cm〜200cm
とされる。
【0012】押出具10を構成するワイヤー基体11と
しては、ステンレス鋼やTi−Ni合金などの弾性材料
よりなるものを用いることができる。押出具10を構成
する造影部12は、プラチナ、銀、タングステンなどの
金属線材がワイヤー基体11の表面に巻回されて形成さ
れている。押出具10への電力の供給は、端子部13を
介して行われる。この端子部13の長さは1〜3cm程
度であれば十分である。
しては、ステンレス鋼やTi−Ni合金などの弾性材料
よりなるものを用いることができる。押出具10を構成
する造影部12は、プラチナ、銀、タングステンなどの
金属線材がワイヤー基体11の表面に巻回されて形成さ
れている。押出具10への電力の供給は、端子部13を
介して行われる。この端子部13の長さは1〜3cm程
度であれば十分である。
【0013】ワイヤー基体11の表面に形成された親水
性樹脂被覆層20は、湿潤時に表面潤滑性を発揮し、湿
潤状態のカテーテル内を進行する押出具10の摩擦抵抗
を減少させるものである。具体的には、湿潤状態におい
て、カテーテルの内壁材料〔例えばエチレンテトラフル
オロエチレン(ETFE)〕と親水性樹脂被覆層20と
の動摩擦係数は0.01程度であり、ETFEとステン
レスとの動摩擦係数(0.1程度)に比べて極めて小さ
いものである。
性樹脂被覆層20は、湿潤時に表面潤滑性を発揮し、湿
潤状態のカテーテル内を進行する押出具10の摩擦抵抗
を減少させるものである。具体的には、湿潤状態におい
て、カテーテルの内壁材料〔例えばエチレンテトラフル
オロエチレン(ETFE)〕と親水性樹脂被覆層20と
の動摩擦係数は0.01程度であり、ETFEとステン
レスとの動摩擦係数(0.1程度)に比べて極めて小さ
いものである。
【0014】親水性樹脂被覆層20を形成する方法とし
ては、先ず、反応性官能基を有する化合物の溶液でワイ
ヤー基体を処理することにより、当該ワイヤー基体の表
面に反応性官能基が存在する下地層(接着層)を形成
し、次いで、下地層が表面に形成されたワイヤー基体を
水溶性樹脂材料の溶液で処理することにより、前記反応
性官能基と前記水溶性樹脂材料とを反応(共有結合また
はイオン結合)させ、前記下地層上に親水性樹脂被覆層
を積層する方法を挙げることができる。
ては、先ず、反応性官能基を有する化合物の溶液でワイ
ヤー基体を処理することにより、当該ワイヤー基体の表
面に反応性官能基が存在する下地層(接着層)を形成
し、次いで、下地層が表面に形成されたワイヤー基体を
水溶性樹脂材料の溶液で処理することにより、前記反応
性官能基と前記水溶性樹脂材料とを反応(共有結合また
はイオン結合)させ、前記下地層上に親水性樹脂被覆層
を積層する方法を挙げることができる。
【0015】親水性樹脂被覆層20を形成するために用
いられる水溶性樹脂材料としては、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース
系高分子;ナイロン系高分子;ポリエチレンオキサイ
ド、ポリエチレングリコールなどのエチレンオキサイド
系高分子;無水マレイン酸ホモポリマー、メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体などの無水マレイン
酸系高分子;アクリルアミド系高分子;2−ビニルピリ
ジン;N−ビニルピロリドン;ポリエチレングリコール
アクリレート;親水性アクリレート;アクリル酸;アク
リロニトリル;アクリルアミドメチルプロパンスルホン
酸またはその塩から生成されるポリマー;並びに;これ
らの誘導体などから選択することができる。
いられる水溶性樹脂材料としては、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース
系高分子;ナイロン系高分子;ポリエチレンオキサイ
ド、ポリエチレングリコールなどのエチレンオキサイド
系高分子;無水マレイン酸ホモポリマー、メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体などの無水マレイン
酸系高分子;アクリルアミド系高分子;2−ビニルピリ
ジン;N−ビニルピロリドン;ポリエチレングリコール
アクリレート;親水性アクリレート;アクリル酸;アク
リロニトリル;アクリルアミドメチルプロパンスルホン
酸またはその塩から生成されるポリマー;並びに;これ
らの誘導体などから選択することができる。
【0016】ここに、高分子の誘導体としては、当該高
分子の縮合反応、付加反応、置換反応、酸化反応、還元
反応などにより得られるエステル化物、塩、アミド化
物、無水物、ハロゲン化物、エーテル化物、加水分解
物、アセタール化物、ホルマール化物、アルキロール化
物、4級化物、ジアゾ化物、ヒドラジド化物、スルホン
化物、ニトロ化物、イオンコンプレックス、反応性官能
基(例えばジアゾニウム基、アジド基、イソシアネート
基、酸クロリド基、酸無水物基、イミノ炭酸エステル
基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、
アルラヒド基)を2個以上有する物質との架橋物、不飽
和化合物(ビニル化合物、アクリル酸、メタクリル酸、
ジエン系化合物)との共重合体など、特公平1−331
81号公報および特公平4−14991号公報に記載の
ものを挙げることができる。
分子の縮合反応、付加反応、置換反応、酸化反応、還元
反応などにより得られるエステル化物、塩、アミド化
物、無水物、ハロゲン化物、エーテル化物、加水分解
物、アセタール化物、ホルマール化物、アルキロール化
物、4級化物、ジアゾ化物、ヒドラジド化物、スルホン
化物、ニトロ化物、イオンコンプレックス、反応性官能
基(例えばジアゾニウム基、アジド基、イソシアネート
基、酸クロリド基、酸無水物基、イミノ炭酸エステル
基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、水酸基、
アルラヒド基)を2個以上有する物質との架橋物、不飽
和化合物(ビニル化合物、アクリル酸、メタクリル酸、
ジエン系化合物)との共重合体など、特公平1−331
81号公報および特公平4−14991号公報に記載の
ものを挙げることができる。
【0017】上記の水溶性樹脂材料(高分子およびその
誘導体)の水溶液を、ある物体間に介在させることによ
り、当該物体間の摩擦抵抗を著しく低下させることがで
き、潤滑剤として効果的に用いることができる。また、
これらの水溶性樹脂材料を下地層に存在する反応性官能
基と結合(共有結合またはイオン結合)させることによ
り、ワイヤー基体に担持された親水性樹脂被覆層を得る
ことができ、この親水性樹脂被覆層は、水に溶けること
なく持続的な表面潤滑性を得ることができる。
誘導体)の水溶液を、ある物体間に介在させることによ
り、当該物体間の摩擦抵抗を著しく低下させることがで
き、潤滑剤として効果的に用いることができる。また、
これらの水溶性樹脂材料を下地層に存在する反応性官能
基と結合(共有結合またはイオン結合)させることによ
り、ワイヤー基体に担持された親水性樹脂被覆層を得る
ことができ、この親水性樹脂被覆層は、水に溶けること
なく持続的な表面潤滑性を得ることができる。
【0018】下地層を形成するために用いられる反応性
官能基を有する化合物としては、水溶性樹脂材料との反
応性を有するものであれば特に限定されるものではない
が、例えばポリイソシアネート、ポリイソシアネートと
ポリオールのアダクトまたはプレポリマー、ポリアミ
ン、ポリアルデヒド、ポリエポキシドなど、特公平1−
33181号公報および特公平4−14991号公報に
記載の化合物を挙げることができ、これらのうち、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
官能基を有する化合物としては、水溶性樹脂材料との反
応性を有するものであれば特に限定されるものではない
が、例えばポリイソシアネート、ポリイソシアネートと
ポリオールのアダクトまたはプレポリマー、ポリアミ
ン、ポリアルデヒド、ポリエポキシドなど、特公平1−
33181号公報および特公平4−14991号公報に
記載の化合物を挙げることができ、これらのうち、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましい。
【0019】また、ステンレスなどよりなるワイヤー基
体の表面に下地層を形成する場合には、反応性官能基を
有する化合物の溶液と共に、有機高分子樹脂材料の溶液
を用いて処理することが好ましい。斯かる有機高分子樹
脂材料としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ラテ
ックス系樹脂などを挙げることができ、これらのうち、
ポリウレタン系樹脂が好ましい。
体の表面に下地層を形成する場合には、反応性官能基を
有する化合物の溶液と共に、有機高分子樹脂材料の溶液
を用いて処理することが好ましい。斯かる有機高分子樹
脂材料としては、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ラテ
ックス系樹脂などを挙げることができ、これらのうち、
ポリウレタン系樹脂が好ましい。
【0020】下地層を形成するために反応性官能基を有
する化合物を溶解させる溶媒としては、反応性官能基を
有する化合物および有機高分子樹脂材料の両者を溶解で
きるものであることが好ましい。このような溶媒を使用
することにより、ワイヤー基体の表面と下地層との接着
強度が向上し、当該下地層上に形成される親水性樹脂被
覆層の耐久性を向上させることができる。このような溶
媒の具体例としては、メチルエチルケトン(MEK)、
シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン(THF)、キ
シレン、メチルアルコールなどを挙げることができる。
する化合物を溶解させる溶媒としては、反応性官能基を
有する化合物および有機高分子樹脂材料の両者を溶解で
きるものであることが好ましい。このような溶媒を使用
することにより、ワイヤー基体の表面と下地層との接着
強度が向上し、当該下地層上に形成される親水性樹脂被
覆層の耐久性を向上させることができる。このような溶
媒の具体例としては、メチルエチルケトン(MEK)、
シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン(THF)、キ
シレン、メチルアルコールなどを挙げることができる。
【0021】下地層を形成するための具体的な処理方法
としては、反応性官能基を有する化合物の溶液中にワイ
ヤー基体を浸漬することにより、当該ワイヤー基体の表
面に前記溶液を塗布し、塗膜を乾燥する方法が例示され
る。ここに、乾燥条件は、常温〜80℃程度で5分間〜
48時間程度とされる。
としては、反応性官能基を有する化合物の溶液中にワイ
ヤー基体を浸漬することにより、当該ワイヤー基体の表
面に前記溶液を塗布し、塗膜を乾燥する方法が例示され
る。ここに、乾燥条件は、常温〜80℃程度で5分間〜
48時間程度とされる。
【0022】下地層が表面に形成されたワイヤー基体
は、次いで、水溶性樹脂材料の溶液により処理され、こ
れにより、前記下地層上に親水性樹脂被覆層が積層形成
される。ここに、水溶性樹脂材料を溶解させる溶媒とし
ては、下地層に存在する反応性官能基と反応しないもの
の中から選択され、例えばメチルエチルケトン(ME
K)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトンなどを
例示することができる。処理に用いる溶液中における水
溶性樹脂材料濃度は、通常0.1〜15重量%とされ、
好ましくは0.5〜10重量%とされる。
は、次いで、水溶性樹脂材料の溶液により処理され、こ
れにより、前記下地層上に親水性樹脂被覆層が積層形成
される。ここに、水溶性樹脂材料を溶解させる溶媒とし
ては、下地層に存在する反応性官能基と反応しないもの
の中から選択され、例えばメチルエチルケトン(ME
K)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトンなどを
例示することができる。処理に用いる溶液中における水
溶性樹脂材料濃度は、通常0.1〜15重量%とされ、
好ましくは0.5〜10重量%とされる。
【0023】親水性樹脂被覆層を形成するための具体的
な処理方法としては、下地層が表面に形成されたワイヤ
ー基体を水溶性樹脂材料の溶液中に浸漬することによ
り、当該ワイヤー基体の表面に前記溶液を塗布し、塗膜
を乾燥する方法が例示される。ここに、浸漬処理温度は
常温〜80℃程度とされ、処理時間は1秒間〜48時間
程度とされる。また、乾燥条件は、常温〜80℃程度で
5分間〜48時間程度とされる。これにより、下地層に
存在する反応性官能基と、水溶性樹脂材料とが反応し、
下地層上に親水性樹脂被覆層が形成される。
な処理方法としては、下地層が表面に形成されたワイヤ
ー基体を水溶性樹脂材料の溶液中に浸漬することによ
り、当該ワイヤー基体の表面に前記溶液を塗布し、塗膜
を乾燥する方法が例示される。ここに、浸漬処理温度は
常温〜80℃程度とされ、処理時間は1秒間〜48時間
程度とされる。また、乾燥条件は、常温〜80℃程度で
5分間〜48時間程度とされる。これにより、下地層に
存在する反応性官能基と、水溶性樹脂材料とが反応し、
下地層上に親水性樹脂被覆層が形成される。
【0024】なお、このようにして形成された親水性樹
脂被覆層に対して水処理を行うことが好ましく、これに
より、短時間で親水性効果が発揮される。水処理として
は、通常、親水性樹脂被覆層が形成されたワイヤー基体
を水中に浸漬し、次いで乾燥することにより行われる。
ここに、浸漬処理温度は常温〜60℃程度とされ、処理
時間は10分間〜2時間程度とされる。また、乾燥条件
は、常温〜80℃程度で30分間〜48時間程度とされ
る。
脂被覆層に対して水処理を行うことが好ましく、これに
より、短時間で親水性効果が発揮される。水処理として
は、通常、親水性樹脂被覆層が形成されたワイヤー基体
を水中に浸漬し、次いで乾燥することにより行われる。
ここに、浸漬処理温度は常温〜60℃程度とされ、処理
時間は10分間〜2時間程度とされる。また、乾燥条件
は、常温〜80℃程度で30分間〜48時間程度とされ
る。
【0025】以上のようにして、ワイヤー基体11の表
面に親水性樹脂被覆層20が形成されてなる押出具10
は、湿潤状態のカテーテル内において、血管塞栓部材4
0を円滑に進行させることができ、この血管塞栓部材4
0をカテーテルの先端開口から確実に押し出すことがで
きる。なお、図2に示すように、親水性樹脂被覆層20
が、造影部12の表面に形成されていてもよく、また、
端子部を含む押出具の全領域に形成されていてもよい。
押出具の先端部分を構成する造影部の表面に親水性樹脂
被覆層が設けられていることにより、湿潤状態のカテー
テル内への挿入容易性を更に向上させることができる。
面に親水性樹脂被覆層20が形成されてなる押出具10
は、湿潤状態のカテーテル内において、血管塞栓部材4
0を円滑に進行させることができ、この血管塞栓部材4
0をカテーテルの先端開口から確実に押し出すことがで
きる。なお、図2に示すように、親水性樹脂被覆層20
が、造影部12の表面に形成されていてもよく、また、
端子部を含む押出具の全領域に形成されていてもよい。
押出具の先端部分を構成する造影部の表面に親水性樹脂
被覆層が設けられていることにより、湿潤状態のカテー
テル内への挿入容易性を更に向上させることができる。
【0026】図1および図2に示す塞栓部材−押出具組
立体において、押出具10(造影部12)の先端には、
接続部材30を介してコイル状の血管塞栓部材40が接
続されている。この血管塞栓部材40は、X線投影など
による観察が可能な金属(例えばプラチナ、金、タング
ステン)よりなる線材を巻回してなるコイルを、さらに
巻回して形成されるヘリカル状の2次コイル体である。
ここに、線材の直径は0.02〜0.12mm程度とさ
れる。また、1次コイル径としては、通常0.1〜1.
0mm、好ましくは0.2〜0.5mmとされ、2次コ
イル径としては、通常2〜40mm、好ましくは2〜2
0mmとされる。血管塞栓部材40の先端には、球状の
チップ41が固定されている。
立体において、押出具10(造影部12)の先端には、
接続部材30を介してコイル状の血管塞栓部材40が接
続されている。この血管塞栓部材40は、X線投影など
による観察が可能な金属(例えばプラチナ、金、タング
ステン)よりなる線材を巻回してなるコイルを、さらに
巻回して形成されるヘリカル状の2次コイル体である。
ここに、線材の直径は0.02〜0.12mm程度とさ
れる。また、1次コイル径としては、通常0.1〜1.
0mm、好ましくは0.2〜0.5mmとされ、2次コ
イル径としては、通常2〜40mm、好ましくは2〜2
0mmとされる。血管塞栓部材40の先端には、球状の
チップ41が固定されている。
【0027】血管塞栓部材40と押出具10との間に介
在する接続部材30の材質は、生体に悪影響を与えず、
加熱によって溶融切断されるものであればよく、具体的
には、加熱されると溶融するポリビニルアルコール系の
重合体が好ましい。なお、接続部材30の材質がこれに
限られるものではなく、例えば形状記憶合金、形状記憶
樹脂などの加熱によって変形する材質のものを用いるこ
とができる。ここで、押出具10と接続部材30との固
定手段、接続部材30と血管塞栓部材40との固定手段
は、特に限定されるものではなく、例えば接着剤による
固着、溶接、物理的力による連結、その他の手段を利用
することができる。
在する接続部材30の材質は、生体に悪影響を与えず、
加熱によって溶融切断されるものであればよく、具体的
には、加熱されると溶融するポリビニルアルコール系の
重合体が好ましい。なお、接続部材30の材質がこれに
限られるものではなく、例えば形状記憶合金、形状記憶
樹脂などの加熱によって変形する材質のものを用いるこ
とができる。ここで、押出具10と接続部材30との固
定手段、接続部材30と血管塞栓部材40との固定手段
は、特に限定されるものではなく、例えば接着剤による
固着、溶接、物理的力による連結、その他の手段を利用
することができる。
【0028】以上のような構成の塞栓部材−押出具組立
体は、生理食塩水や血液が流入された湿潤状態のカテー
テル内に容易に挿入され、当該カテーテル内を円滑に進
行し、当該カテーテルの先端開口からは血管塞栓部材が
確実に押し出される。具体的には、図3に示すように、
生体61の目的部位Pに先端開口が位置するように先行
して挿入されたカテーテル62内に、コイル状の血管塞
栓部材を先頭として、手元操作部63から塞栓部材−押
出具組立体を挿入する。これにより、血管塞栓部材は、
潤滑性に優れた押出具に押圧されながら直線状に伸びた
状態で湿潤状態のカテーテル62内を円滑に進行し、当
該カテーテル62の先端開口から目的部位P内に押し出
される。そして、カテーテル62の先端開口に接続部材
が到達した時点で、生体61の適宜の皮膚面にアース電
極64を装着した上、押出具の端子部分に高周波電源装
置65を接続し、例えばモノポーラ高周波電流を押出手
段に供給する。この結果、血管塞栓部材と押出具との間
に介在する接続部材が、高周波電流によって発熱して溶
融し、当該接続部材が切断されて、血管塞栓部材と押出
具とが切り離され、これにより、血管塞栓部材の留置が
達成される。
体は、生理食塩水や血液が流入された湿潤状態のカテー
テル内に容易に挿入され、当該カテーテル内を円滑に進
行し、当該カテーテルの先端開口からは血管塞栓部材が
確実に押し出される。具体的には、図3に示すように、
生体61の目的部位Pに先端開口が位置するように先行
して挿入されたカテーテル62内に、コイル状の血管塞
栓部材を先頭として、手元操作部63から塞栓部材−押
出具組立体を挿入する。これにより、血管塞栓部材は、
潤滑性に優れた押出具に押圧されながら直線状に伸びた
状態で湿潤状態のカテーテル62内を円滑に進行し、当
該カテーテル62の先端開口から目的部位P内に押し出
される。そして、カテーテル62の先端開口に接続部材
が到達した時点で、生体61の適宜の皮膚面にアース電
極64を装着した上、押出具の端子部分に高周波電源装
置65を接続し、例えばモノポーラ高周波電流を押出手
段に供給する。この結果、血管塞栓部材と押出具との間
に介在する接続部材が、高周波電流によって発熱して溶
融し、当該接続部材が切断されて、血管塞栓部材と押出
具とが切り離され、これにより、血管塞栓部材の留置が
達成される。
【0029】このように、本発明の塞栓部材−押出具組
立体を構成する押出具(本発明の押出具)には、湿潤時
に表面潤滑性を発揮する親水性樹脂被覆層が形成されて
いるので、生理食塩水や血液が流入された湿潤状態のカ
テーテル内において、当該塞栓部材−押出具組立体が受
ける摩擦抵抗が小さく、当該カテーテルが蛇行形状のも
のであっても、当該カテーテル内において血管塞栓部材
を円滑に進行させることができる。また、塞栓部材−押
出具組立体が受ける摩擦抵抗が小さいので、当該塞栓部
材−押出具組立体がカテーテル内を進行する際に、当該
カテーテルの先端開口が変位するようなことはなく、従
って、血管塞栓部材を目的とする部位に確実に留置させ
ることができる。
立体を構成する押出具(本発明の押出具)には、湿潤時
に表面潤滑性を発揮する親水性樹脂被覆層が形成されて
いるので、生理食塩水や血液が流入された湿潤状態のカ
テーテル内において、当該塞栓部材−押出具組立体が受
ける摩擦抵抗が小さく、当該カテーテルが蛇行形状のも
のであっても、当該カテーテル内において血管塞栓部材
を円滑に進行させることができる。また、塞栓部材−押
出具組立体が受ける摩擦抵抗が小さいので、当該塞栓部
材−押出具組立体がカテーテル内を進行する際に、当該
カテーテルの先端開口が変位するようなことはなく、従
って、血管塞栓部材を目的とする部位に確実に留置させ
ることができる。
【0030】
<実施例1>先端側外径(d)が0.05mm、後端側
外径(D)が0.35mm、全長が180cmであるス
テンレスよりなり、その先端に金属細線が巻回されて造
影部が形成されているワイヤー基体を、ポリウレタン系
樹脂のTHF溶液(5%)1容量部と4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートのMEK溶液(2%)1容
量部との混合溶液中に浸漬した後、60℃で1時間乾燥
することにより当該ワイヤー基体および先端造影部の表
面に下地層(接着層)を形成させた。次いで、当該ワイ
ヤー基体を、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共
重合体「GAMTREZ AN−169」〔GAF社
製,Mw=150万〕のMEK溶液(2.5%)中に1
分間浸漬した後、60℃で30分間乾燥し、更に、当該
ワイヤー基体を、水中に3時間浸漬した後、60℃で2
4時間乾燥することにより、当該ワイヤー基体の表面
(後端から30cmの範囲を除く。)および先端造影部
の表面に親水性樹脂被覆層を形成し、これにより、図2
に示したような構成の本発明の押出具を製造した。
外径(D)が0.35mm、全長が180cmであるス
テンレスよりなり、その先端に金属細線が巻回されて造
影部が形成されているワイヤー基体を、ポリウレタン系
樹脂のTHF溶液(5%)1容量部と4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートのMEK溶液(2%)1容
量部との混合溶液中に浸漬した後、60℃で1時間乾燥
することにより当該ワイヤー基体および先端造影部の表
面に下地層(接着層)を形成させた。次いで、当該ワイ
ヤー基体を、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共
重合体「GAMTREZ AN−169」〔GAF社
製,Mw=150万〕のMEK溶液(2.5%)中に1
分間浸漬した後、60℃で30分間乾燥し、更に、当該
ワイヤー基体を、水中に3時間浸漬した後、60℃で2
4時間乾燥することにより、当該ワイヤー基体の表面
(後端から30cmの範囲を除く。)および先端造影部
の表面に親水性樹脂被覆層を形成し、これにより、図2
に示したような構成の本発明の押出具を製造した。
【0031】なお、上記と同様の条件で処理することに
より親水性樹脂被覆層が形成されたテストピース(動摩
擦係数測定用)を作製し、湿潤状態において、親水性樹
脂被覆層とETFEとの動摩擦係数を、表面性測定機
「HEIDON 14DR」〔新東科学(株)製〕を用
いて、荷重200g、速度300mm/minの条件で
測定したところ、0.02と極めて小さい値を示した。
より親水性樹脂被覆層が形成されたテストピース(動摩
擦係数測定用)を作製し、湿潤状態において、親水性樹
脂被覆層とETFEとの動摩擦係数を、表面性測定機
「HEIDON 14DR」〔新東科学(株)製〕を用
いて、荷重200g、速度300mm/minの条件で
測定したところ、0.02と極めて小さい値を示した。
【0032】<比較例1>実施例1で用いたと同様のワ
イヤー基体の表面に、シリコーンオイル「MDX4−4
159」〔ダウコーニングアジア(株)製〕のアセトン
希釈液(3%)を塗布することにより、比較用の押出具
を製造した。
イヤー基体の表面に、シリコーンオイル「MDX4−4
159」〔ダウコーニングアジア(株)製〕のアセトン
希釈液(3%)を塗布することにより、比較用の押出具
を製造した。
【0033】<比較例2>実施例1で用いたと同様のワ
イヤー基体を用意し、これを比較用の押出具とした。
イヤー基体を用意し、これを比較用の押出具とした。
【0034】<押出具の評価> (1)塞栓部材−押出具組立体の製造:実施例1および
比較例1〜2により得られた押出具の各々の先端部に、
ポリビニルアルコール系共重合体よりなる直径0.2m
m、長さ10mmの円柱ロッド状の接続部材の後端部を
接着剤により接着し、更にこの接続部材の先端部に、プ
ラチナ合金線により構成された、2次コイル径が8m
m、コイル長が20cmの2次コイル体よりなる血管塞
栓部材の後端部を接着剤により接着し、これにより、塞
栓部材−押出具組立体を製造した。
比較例1〜2により得られた押出具の各々の先端部に、
ポリビニルアルコール系共重合体よりなる直径0.2m
m、長さ10mmの円柱ロッド状の接続部材の後端部を
接着剤により接着し、更にこの接続部材の先端部に、プ
ラチナ合金線により構成された、2次コイル径が8m
m、コイル長が20cmの2次コイル体よりなる血管塞
栓部材の後端部を接着剤により接着し、これにより、塞
栓部材−押出具組立体を製造した。
【0035】(2)蛇行血管モデルの作製:ポリ塩化ビ
ニル製のチューブ(内径2.0mm,長さ150cm)
を、一端側開口から他端側開口に向けて、下記に示す屈
曲部〜屈曲部が連続するよう蛇行形状に屈曲させて
蛇行血管モデルを作製した。
ニル製のチューブ(内径2.0mm,長さ150cm)
を、一端側開口から他端側開口に向けて、下記に示す屈
曲部〜屈曲部が連続するよう蛇行形状に屈曲させて
蛇行血管モデルを作製した。
【0036】 ・屈曲部:(曲率半径20mm,半径の交角180°) ・屈曲部:(曲率半径18mm,半径の交角180°) ・屈曲部:(曲率半径16mm,半径の交角180°) ・屈曲部:(曲率半径14mm,半径の交角180°) ・屈曲部:(曲率半径12mm,半径の交角180°) ・屈曲部:(曲率半径10mm,半径の交角180°) ・屈曲部:(曲率半径 8mm,半径の交角180°) ・屈曲部:(曲率半径 6mm,半径の交角180°)
【0037】(3)挿入容易性の評価:上記(2)によ
り作製された蛇行血管モデル内に、(株)カネカメディ
ックス製のマイクロカテーテル「シラスコン ナビゲー
タ III」(これを「マイクロカテーテルA」とする。)
を挿入し、このマイクロカテーテルA内を生理食塩水に
より満たし後、このマイクロカテーテルA内に、上記
(1)で製造された塞栓部材−押出具組立体の各々を、
血管塞栓部材を先頭として一端側から挿入し、挿入容易
性を評価した。また、生理食塩水に代えて血液を満たし
た場合についても挿入容易性を評価し、更に、異なる種
類のマイクロカテーテル(これを「マイクロカテーテル
B」とする。)を用いて同様の評価を行った。
り作製された蛇行血管モデル内に、(株)カネカメディ
ックス製のマイクロカテーテル「シラスコン ナビゲー
タ III」(これを「マイクロカテーテルA」とする。)
を挿入し、このマイクロカテーテルA内を生理食塩水に
より満たし後、このマイクロカテーテルA内に、上記
(1)で製造された塞栓部材−押出具組立体の各々を、
血管塞栓部材を先頭として一端側から挿入し、挿入容易
性を評価した。また、生理食塩水に代えて血液を満たし
た場合についても挿入容易性を評価し、更に、異なる種
類のマイクロカテーテル(これを「マイクロカテーテル
B」とする。)を用いて同様の評価を行った。
【0038】なお、評価基準としては、マイクロカテー
テル内において血管塞栓部材を円滑に進行させることが
でき、当該血管塞栓部材の全長をカテーテルの先端開口
から押し出すことができた場合を「○」、血管塞栓部材
の進行時における摩擦抵抗が大きく、当該血管塞栓部材
の一部のみをカテーテルの先端開口から押し出すことが
できた場合を「△」、血管塞栓部材の進行時における摩
擦抵抗が極めて大きく、当該血管塞栓部材をカテーテル
の先端開口から押し出すことができなかった場合を
「×」とした。評価結果を下記表1に示す。
テル内において血管塞栓部材を円滑に進行させることが
でき、当該血管塞栓部材の全長をカテーテルの先端開口
から押し出すことができた場合を「○」、血管塞栓部材
の進行時における摩擦抵抗が大きく、当該血管塞栓部材
の一部のみをカテーテルの先端開口から押し出すことが
できた場合を「△」、血管塞栓部材の進行時における摩
擦抵抗が極めて大きく、当該血管塞栓部材をカテーテル
の先端開口から押し出すことができなかった場合を
「×」とした。評価結果を下記表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の押出具は、湿潤状態における潤
滑性に優れており、生理食塩水や血液が流入された湿潤
状態のカテーテル内において、血管塞栓部材を円滑に進
行させることができ、当該血管塞栓部材を、カテーテル
の先端開口から目的とする部位に確実に押し出すことが
できる。本発明の血管塞栓部材−押出具組立体は、生理
食塩水や血液が流入された湿潤状態のカテーテル内に容
易に挿入することができ、これを構成する血管塞栓部材
を目的とする部位に確実に留置させることができる。
滑性に優れており、生理食塩水や血液が流入された湿潤
状態のカテーテル内において、血管塞栓部材を円滑に進
行させることができ、当該血管塞栓部材を、カテーテル
の先端開口から目的とする部位に確実に押し出すことが
できる。本発明の血管塞栓部材−押出具組立体は、生理
食塩水や血液が流入された湿潤状態のカテーテル内に容
易に挿入することができ、これを構成する血管塞栓部材
を目的とする部位に確実に留置させることができる。
【図1】本発明の塞栓部材−押出具組立体の一例を示す
説明図である。
説明図である。
【図2】本発明の塞栓部材−押出具組立体の他の例を示
す説明図(部分断面図)である。
す説明図(部分断面図)である。
【図3】本発明の組立体を生体の脳動脈瘤に適用する場
合を示す模式的説明図である。
合を示す模式的説明図である。
10 押出具 11 ワイヤー基体 12 造影部 13 端子部 20 親水性樹脂被覆層 30 接続部材 40 血管塞栓部材 41 チップ 61 生体 62 カテーテル 63 手元操作部 64 アース電極 65 高周波電源装置
Claims (5)
- 【請求項1】 血管系内の目的とする部位に血管塞栓部
材を留置するための血管塞栓部材の押出具であって、ワ
イヤー基体の表面の少なくとも一部に、湿潤時に表面潤
滑性を発揮する親水性樹脂被覆層が形成されてなること
を特徴とする血管塞栓部材の押出具。 - 【請求項2】 反応性官能基を有する化合物の溶液でワ
イヤー基体を処理することにより、当該ワイヤー基体の
表面の少なくとも一部に反応性官能基が存在する下地層
を形成し、次いで、水溶性樹脂材料の溶液でワイヤー基
体を処理することにより、前記反応性官能基と前記水溶
性樹脂材料とを反応させ、前記下地層上に親水性樹脂被
覆層を形成することにより得られることを特徴とする請
求項1に記載の血管塞栓部材の押出具。 - 【請求項3】 セルロース系高分子、ナイロン系高分
子、エチレンオキサイド系高分子、無水マレイン酸系高
分子、アクリルアミド系高分子およびこれらの誘導体か
らなる群より選ばれた少なくとも1種の水溶性樹脂材料
の溶液でワイヤー基体を処理することにより得られるこ
とを特徴とする請求項2に記載の血管塞栓部材の押出
具。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3の何れかに記載の血
管塞栓部材の押出具と、この押出具の先端に接続部材を
介して接続された血管塞栓部材とからなることを特徴と
する塞栓部材−押出具組立体。 - 【請求項5】 高周波電流の供給によって加熱された接
続部材が切断されることにより、血管塞栓部材と押出具
とが切り離されるように構成されていることを特徴とす
る請求項4に記載の塞栓部材−押出具組立体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8286539A JPH10127647A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 血管塞栓部材の押出具および塞栓部材−押出具組立体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8286539A JPH10127647A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 血管塞栓部材の押出具および塞栓部材−押出具組立体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10127647A true JPH10127647A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17705729
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8286539A Pending JPH10127647A (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | 血管塞栓部材の押出具および塞栓部材−押出具組立体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10127647A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7070607B2 (en) | 1998-01-27 | 2006-07-04 | The Regents Of The University Of California | Bioabsorbable polymeric implants and a method of using the same to create occlusions |
| WO2006095766A1 (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-14 | Kaneka Corporation | 耐久性に優れた湿潤時潤滑性表面コーティングおよび、表面コーティング方法、ならびに該表面コーティングを有する医療用具 |
| JP2011235135A (ja) * | 2004-08-25 | 2011-11-24 | Microvention Inc | 移植可能なデバイスのための熱離脱システム |
| US12114863B2 (en) | 2018-12-05 | 2024-10-15 | Microvention, Inc. | Implant delivery system |
-
1996
- 1996-10-29 JP JP8286539A patent/JPH10127647A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP4952578B2 (ja) * | 2005-03-11 | 2012-06-13 | 株式会社カネカ | 耐久性に優れた湿潤時潤滑性表面コーティングおよび、表面コーティング方法、ならびに該表面コーティングを有する医療用具 |
| KR101235225B1 (ko) * | 2005-03-11 | 2013-02-20 | 가부시키가이샤 가네카 | 내구성이 뛰어난 습윤시 윤활성 표면 코팅 및, 표면 코팅방법, 및 그 표면 코팅을 갖는 의료용구 |
| US8647718B2 (en) | 2005-03-11 | 2014-02-11 | Kaneka Corporation | Wet lubricant surface coating having excellent durability, method for surface coating, and a medical device having the surface coating |
| US12114863B2 (en) | 2018-12-05 | 2024-10-15 | Microvention, Inc. | Implant delivery system |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050913 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060221 |