JPH10127680A - 履物用発熱袋およびその製造方法 - Google Patents

履物用発熱袋およびその製造方法

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JPH10127680A
JPH10127680A JP31015496A JP31015496A JPH10127680A JP H10127680 A JPH10127680 A JP H10127680A JP 31015496 A JP31015496 A JP 31015496A JP 31015496 A JP31015496 A JP 31015496A JP H10127680 A JPH10127680 A JP H10127680A
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nonwoven fabric
bag
powder
heat
footwear
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JP31015496A
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Yasuhiko Koiso
保彦 小礒
Naoto Azuma
直人 我妻
Masako Yamakawa
雅子 山川
Minako Suzuki
美奈子 鈴木
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Japan Pionics Ltd
Original Assignee
Japan Pionics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止時、歩行時など使用状況に影響されず快
適な温度が得られるとともに、厚さが薄く、違和感を生
じない履物用発熱袋を得る。 【解決手段】 多数の空隙を有する植物性繊維不織布の
空隙中に発熱組成物と熱溶融型接着剤粉末を保持させ、
型圧縮機で加熱圧縮して得られたシート状発熱体を通気
性の袋に収納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状発熱体を
用いた履物用発熱袋に関し、さらに詳細には発熱組成物
の片寄りがなく、薄型であり、かつ発熱性能の優れた履
物用発熱袋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から鉄粉などの被酸化性金属を主成
分とし、空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物を
通気性を有する袋に収納した発熱袋がかいろなどとして
広く利用されている。また、通気性を有する袋の形状を
馬蹄型や台形とし、靴やスリッパに用いる履物用発熱袋
なども提案されている(実開昭59−071618号公
報)。これらの履物用発熱袋はいずれも鉄粉、活性炭、
保水剤、および無機電解質水溶液などが混合されてなる
湿った粉体を通気性を有する袋に収納されたものであ
り、さらに使用されるまで非通気性の外袋に密封して保
存される。そして使用時には外袋を破って発熱袋を取り
出し、履物内に装着して用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の履物用
発熱袋を靴の中で使用した場合には、静止時には暖かく
快適であっても、歩行すると履物用発熱袋の温度が急上
昇し、熱くなるばかりでなく、火傷の危険性があった。
一方、歩行時において快適な温度となるように履物用発
熱袋の発熱温度を低めに設定した場合には、静止時に十
分な発熱が得られないという不都合があった。また従来
の履物用発熱袋は、靴内に装着する際によれたり、使用
中に発熱組成物の片寄りを生じ、違和感があるなどの不
都合があった。さらに、発熱組成物が片寄ったままで使
用すると発熱組成物の集まった部分が局部的に高温発熱
することがあり、火傷の危険性があった。
【0004】一方、熱融着性繊維と植物繊維からなる複
数層の不織布の空隙中に発熱組成物を保持させ、これを
熱圧着してシート状とした発熱体を通気性を有する袋に
収納した履物用発熱袋も考えられている。この履物用発
熱袋は、静止時も歩行中も発熱温度がほぼ一定であると
いう優れた特性を有している。しかしながら、熱融着性
繊維製不織布は保水性が低いために、水分を保持させる
ためにはシート状物の厚さが必然的に厚くなるほか、シ
ートを形成するために熱融着性繊維製不織布を加熱圧縮
すると強固な網状構造となり、硬くなるという不都合が
あった。
【0005】また、複数の植物繊維製不織布を水の付着
力で重ね合わせ、その空隙中に発熱組成物を保持させた
後、加熱圧縮させることによりシート状とした発熱体を
通気性を有する袋に収納した履物用発熱袋も考えられて
いる。この発熱袋は、厚さが薄く、使用状況に影響され
ず安定した発熱性能が得られるという優れた特性があ
る。しかしながら、この履物用発熱袋は、水の付着力に
よって重ね合わされているシート状発熱体を用いるため
に、その製造工程においてシート状発熱体の取り扱い、
搬送、および通気性の袋へ収納の際に、シート状物の層
間が剥がれるという不都合があった。これらのことか
ら、使用状況に影響されず快適な温度が得られ、厚さが
薄く、違和感を生じることがないとともに、製造が容易
な履物用発熱袋の開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意検討した結果、熱溶融型接着剤粉
末と発熱組成物粉体の混合物を植物繊維製不織布の空隙
中に保持し、型圧縮機で加熱圧縮して得られるシート状
発熱体を通気性を有する袋に収納することにより、これ
らの問題点を解決しうることを見いだし、本発明に到達
した。すなわち本発明は、多数の空隙を有する植物繊維
製不織布が複数層重ね合わされ、その少なくとも一層の
不織布に発熱組成物粉体および熱溶融型接着剤粉末が保
持され、型圧縮機の加熱圧縮により該一層の不織布と該
一層の不織布に接する他の不織布の少なくとも一部が接
着され、水または無機電解質水溶液を含浸させたシート
状発熱体が、通気性を有する袋に収納されてなることを
特徴とする履物用発熱袋である。
【0007】また本発明は、多数の空隙を有する植物繊
維製の不織布aの下面に植物繊維製不織布bを重ね合わ
せ、不織布aの上面から発熱組成物粉体および熱溶融型
接着剤粉末を散布して空隙中に保持させ、次いで不織布
aの上面に植物繊維製不織布cを重ね合わせ、型圧縮機
で加熱圧縮した後、水または電解質水溶液を含浸させて
なるシート状発熱体を通気性の袋に収納することを特徴
とする履物用発熱袋の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、主に靴、スリッパなど
の履物内に装着し、足の保温に用いる履物用発熱袋に適
用される。本発明の履物用発熱袋は、空気中の酸素と接
触して発熱する発熱組成物と熱溶融型接着剤粉末が、多
数の空隙を有する植物繊維製不織布の積層体の空隙中、
および積層間に保持され、加熱圧縮によって該不織布の
積層体が熱溶融型接着剤の接着力で重ね合わされたシー
ト状発熱体が、通気性を有する袋に収納されたものであ
る。
【0009】また、本発明の履物用発熱袋の製造方法
は、多数の空隙を有する植物繊維製不織布aの下面に植
物繊維製不織布bを重ね合わせ、不織布aの上面から発
熱組成物粉体および熱溶融型接着剤粉末を散布して不織
布の空隙中に保持させ、次いで不織布aの上面に植物繊
維製不織布cを重ね合わせて、型圧縮機で加熱圧縮して
シート状に成形した後、水または電解質水溶液を含浸さ
せてシート状発熱体を得、このシート状発熱体を通気性
の袋に収納する履物用発熱袋の製造方法である。
【0010】本発明の履物用発熱袋は、不織布の積層体
に発熱組成物と熱溶融型接着剤粉末とが保持されたもの
である。ここで発熱組成物を不織布に保持させる方法と
しては、例えば鉄粉、活性炭、無機電解質、水などを
混合した状態のものを不織布の上に分散させて、振動を
与えるか押しつけるなどの方法によって保持させてもよ
く、鉄粉、活性炭、無機電解質などの粉体原料の混合
物を不織布の上に散布し、振動を与えて空隙に保持させ
た後、これに水を散布してもよく、あるいは鉄粉、活
性炭などの無機電解質を除く粉体原料の混合物を不織布
の上に広げて振動を与えて空隙に保持させた後、これに
無機電解質水溶液を散布、含浸させてもよい。これらの
うちでも、水分を含まない状態のほうが不織布の空隙に
保持しやすいことなどの理由からおよびが好まし
く、さらには、の方法では無機電解質を全体に均一
に浸透しにくいこと、被酸化性金属粉の酸化が水を混合
した時点から始まることなどの理由からがより好まし
い。以上のことから、通常はの方法によって発熱組成
物が保持される。
【0011】以下、本発明を主にの方法による製造方
法で説明する。本発明において、不織布aは空気と接触
して発熱する発熱組成物原料のうち粉体で使用するもの
の混合物(以下発熱組成物粉体と記す)をその空隙中に
保持しうるとともに水分保持能力の大きいものであり、
例えばパルプ、綿、麻、レーヨン、アセテートなどの植
物繊維(本発明ではレーヨン、アセテートなどの再生繊
維も植物繊維に含める)を主成分とするものである。そ
の製法としては、繊維の絡み合いで形成されたものであ
っても良く、あるいは不織布が熱融着性を有しない程度
に合成樹脂、接着剤などをバインダーとして用いて形成
されたものであってもよい。厚さは発熱組成物粉体の保
持量等によっても異なるが、通常は0.5〜10mm、
好ましくは1〜7mmである。坪量は、通常は20〜1
50g/m2 、好ましくは30〜100g/m2 であ
る。
【0012】不織布bは不織布aの下面から発熱組成物
粉体が漏れるのを防ぐためのものであり、不織布aの下
面に重ね合わせて用いられる。不織布bの素材として
は、パルプ、綿、麻、レーヨン、アセテートなどの植物
繊維を主成分とする不織布やティシュペーパーなどの紙
状物が好ましい。通常は不織布aよりも密な構造を有す
るものが用いられ、その坪量としては、通常は10〜7
0g/m2 、好ましくは15〜40g/m2 である。
【0013】不織布cは、不織布aに保持しきれずに不
織布aの上面に残存している発熱組成物粉体を保持する
とともに、上面からの発熱組成物粉体の漏れを防ぐため
のものであり、不織布aの上面に重ね合わせて用いられ
る。その素材としては、多数の空隙を有するとともに水
分保持能力の大なるものが好ましく、例えばパルプ、
綿、麻、レーヨン、アセテートなどの植物繊維製の不織
布である。不織布cの厚さとしては、発熱組成物の保持
量によっても異なるが、通常は0.2〜7mm、好まし
くは0.5〜5mmである。また、坪量は通常は10〜
100g/m2 、好ましくは20〜80g/m2 であ
る。
【0014】発熱組成物粉体を構成する原料としては、
被酸化性金属粉、活性炭などである。また無機電解質は
固体のまま上記原料に混合される場合は発熱組成物粉体
の一成分であり、シート成形後に水溶液として含浸させ
る場合には発熱組成物粉体に含まれない。被酸化性金属
粉としては鉄粉、アルミニウム粉などであるが、通常は
鉄粉が用いられ、還元鉄粉、アトマイズド鉄粉、電解鉄
粉などである。活性炭は反応助剤のほか、保水剤として
も使用され、通常は椰子殻炭、木粉炭、ピート炭などで
ある。無機電解質としては、アルカリ金属、アルカリ土
類金属、重金属の塩化物、およびアルカリ金属の硫酸塩
などが好ましく、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第二鉄、
硫酸ナトリウムなどが用いられる。発熱組成物とは上記
の発熱組成物粉体と水または電解質水溶液が混合された
ものをいう。
【0015】発熱組成物粉体の粒度は、通常は60メッ
シュ以下、好ましくは100メッシュ以下のものを50
%以上含むものである。発熱組成物全体としての配合割
合は不織布の性状、目的とする発熱性能などによって異
なり一概に特定はできないが、例えば被酸化性金属粉1
00重量部に対し、活性炭が5〜20重量部、無機電解
質が1.5〜10重量部、水が25〜60重量部であ
る。その他所望により、高分子保水剤、水素発生抑制
剤、固結防止剤などを加えることもできる。
【0016】本発明における熱溶融型接着剤は、熱およ
び圧力により融着する接着剤であり、発熱組成物粉体と
の混合性、軟化点、粒度、接着方法及び不織布との接着
性等を考慮して選択されるが、軟化点が40〜200℃
のものが好ましく、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合
体、アイオノマーなどの共重合体、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレンなど熱可塑性樹脂のホモポリ
マー、またはこれらのポリマーブレンド、あるいはこれ
ら熱可塑性樹脂をベースポリマーとし、粘着付与剤、ワ
ックス類などを混合したホットメルト接着剤などであ
る。これらの接着剤の粉末は単独で用いてもよく、混合
して用いてもよい。
【0017】熱溶融型接着剤粉末の粒度としては、通常
は直径0.02〜2mm、好ましくは0.05〜1.5
mm、さらに好ましくは直径0.1〜0.8mmであ
る。熱溶融型接着剤粉末の添加量は、添加方法により異
なり、一概に特定はできないが、通常は鉄粉100重量
部に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜12
重量部、より好ましくは0.5〜7重量部である。
【0018】次に、本発明に係わる履物用発熱袋の構造
及び製造方法の一例を図面に基づいて説明するが、本発
明はこの例により限定されるものではない。図1は履物
用発熱袋1の平面図である。図2は履物用発熱袋1のA
−A線断面図である。2は通気性を有する袋、3はシー
ト状発熱体である。4は不織布a、5は不織布b、6は
不織布cを示す。7は発熱組成物、8は熱溶融型接着剤
粉末、9は粘着剤、10は剥離紙を示す。図3は本発明
の製造工程の一例である。11は不織布aのロール、1
2は不織布bのロール、13は水散布部、14はロール
部、15は発熱組成物粉体および熱溶融型接着剤粉末散
布部、16は不織布cのロール、17はロール部、18
は加熱圧縮部、19は切断部、20は水または電解質水
溶液散布部、21は通気性を有する袋への充填部を示
す。
【0019】不織布a4の下面に水散布部13にて水が
散布され、ロール部14で不織布a4の上面に不織布b
5と水の付着力で重ね合わされる。次いで、発熱組成物
粉体散布部15において発熱組成物粉体および熱溶融型
接着剤粉末が散布されるとともに、振動が与えられ、不
織布aの空隙中に保持される。次に、この上面に不織布
c6がロール部17で重ね合わされ、さらに加熱圧縮部
18で加熱圧縮され、切断部19にて所望の大きさに切
断される。次に水または電解質水溶液散布部20にて水
または電解質水溶液が散布される。このようにしてシー
ト状発熱体3が作製される。さらに通気性を有する袋へ
の充填部21にて通気性を有する袋に収納し、履物用発
熱袋1とされる。
【0020】本発明において、熱溶融型接着剤粉末の散
布方法としては、不織布aに発熱組成物粉体を散布後、
その上に熱溶融型接着剤粉末を散布する方法のほかに、
熱溶融型接着剤粉末を発熱組成物粉体に混ぜて不織布a
の上面に散布する方法、あるいは熱溶融型接着剤粉末を
散布後、発熱組成物粉体を散布する方法、さらには熱溶
融型接着剤粉末を発熱組成物粉体散布の前後に散布する
方法などを用いることができる。しかし、発熱組成物粉
体散布前に熱溶融型接着剤粉末を散布する方法は、熱溶
融型接着剤粉末の粒度によっては不織布aの目を詰まら
せたり、不織布aを通過してしまう恐れのあることか
ら、発熱組成物粉体と熱溶融型接着剤粉末を混ぜて散布
する方法、または発熱組成物粉体を散布後に熱溶融型接
着剤粉末を散布する方法が好ましい。熱溶融型接着剤粉
末を発熱組成物粉体とは別に散布する場合は、全面に均
一に散布しても良く、網点状、格子状など部分的に散布
してもよい。
【0021】不織布に対する発熱組成物の保持量は、不
織布の厚さ、目的とする発熱体の厚さ、および所望の発
熱性能等に応じて定められるが、通常は不織布aの1m
2 当たり300〜5000g、好ましくは700〜20
00gである。保持量が300gよりも少ないと発熱温
度、発熱持続時間が低下し、一方、保持量が5000g
よりも多くなると発熱体の厚みが増し、薄型で柔軟なシ
ートの形成が困難となる。
【0022】加熱圧縮は、加熱プレス機、または加熱ロ
ールを通すことにより行うことができる。加熱圧縮は平
面あるいは平ロールで行なうこともできるが、シート状
物の柔軟性を保持しながら形状固定効果を上げるため
に、圧縮面の少なくとも片面をエンボス面とすることが
好ましい。エンボス目の形状としては特に限定はない
が、通常は波状、亀甲状、輪状、水玉状、網目模様状な
どであり、加熱圧縮時に発熱組成物粉体が非圧縮部によ
けやすい形状が好ましい。エンボス面の突起部面積比率
に特に制限はないが、通常は0.5〜60.0%である
が、好ましくは5.0〜40.0%である。
【0023】加熱圧縮の温度および圧力条件としては、
不織布a、不織布b、不織布cの材質、熱溶融型接着剤
の軟化温度および発熱組成物粉体の保持量によっても異
なるが、例えば加熱ロールによる場合、通常は温度70
〜300℃、線圧0.1〜250kg/cm程度であ
る。これによって積層物が圧縮された状態で突起部に接
する面の熱溶融型接着剤粉末が溶融し形状固定され、薄
型のシート状物となる。シート状発熱体の厚さは、所望
の発熱温度、持続時間などの発熱性能を発揮するために
必要な発熱組成物量を保持しうる範囲であれば薄いほど
好ましく、通常は2.5mm以下である。
【0024】シート状発熱体の大きさおよび形について
は通気性を有する袋の中に入る大きさと形であれば特に
限定されないが、例えば靴底のつま先形、長方形、正方
形、円形、半円形、楕円形、半楕円形などである。水ま
たは無機電解質水溶液を含浸させる量は、発熱組成物の
組成割合として設定された水または無機電解質水溶液の
合計量であり、これらは噴霧、滴下、またはロール添着
などによって供給、含浸せしめられ、シート状発熱体と
なる。
【0025】本発明において通気性を有する袋とは、袋
の表裏二面の少なくとも一面が通気性を有する包材で構
成されている袋である。通気性包材はその通気孔が必ず
しも全面に均一に設けられている必要はなく、部分的に
設けられたものでもよい。通気性包材の材質としては特
に制限はなく、発熱組成物の発熱に必要な量の空気を供
給しうるとともに、使用時の摩擦や揉圧などに耐えうる
程度の強度を有するものであればよく、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル
などの合成樹脂フィルムに不織布を貼り合わせ微細な孔
をあけて通気性を持たせたもの、あるいは多孔質フイル
ム単独、さらには多孔質フイルムに不織布等を貼り合わ
せたもの等である。
【0026】通気性を有する袋の形状としては、履物内
に収納されうる大きさ、形状であれば特に限定されず、
例えば長方形、正方形、円形、楕円形、半円形、半楕円
形、靴底形などいずれの形状とすることもできるが、靴
底のつま先形、半円形、半楕円形など履物内の装着位置
の形状に合わせたものが特に好ましい。
【0027】本発明においては装着部での履物用発熱袋
の固定性を高めるため、発熱袋の片面の全体または一部
に粘着剤層を設けることもできる。粘着剤としては発熱
袋を履物内に貼り付けたときに動かない程度の粘着性を
有し、かつ剥がすときには履物側に転着することのない
非転着性の粘着剤であればよく、例えばゴム系、アクリ
ル樹脂系、酢酸ビニル樹脂系などの有機溶剤型あるいは
水性型の非転着性粘着剤が好適に用いられる。
【0028】また、粘着剤層を設ける場合は、使用され
るまでの間他の物に粘着しないように剥離紙がその上に
重ね合わされる。剥離紙としては、一般に市販されてい
る粘着シート、テープ、ステッカーなどに使用されてい
るものと同様な性状を有するものが使用でき、表面にシ
リコン系などの離型剤が塗布され、粘着剤層面からの剥
離性を良くしたものである。
【0029】本発明による履物用発熱袋は、使用される
時まで被酸化性金属の酸化を防止する目的で、非通気性
の外袋に密封して保存される。図2,図3には不織布が
3層に積層されたシート状発熱体を用いた履物用発熱袋
および製造方法の例を示したが、本発明は不織布a、不
織布bの2層構成でもよく、2層構成の積層体、3層構
成の積層体さらには2層構成と3層構成を組み合わせた
積層体、あるいは多層構成体とすることもできる。
【0030】このように、多数の空隙を有する植物繊維
製不織布に発熱組成物と熱溶融型接着剤粉末を保持さ
せ、加熱圧縮することによりシート状に成形した発熱体
を通気性の袋に収納することにより、静止時、歩行時な
ど使用状態に影響されることのない快適な温度が得ら
れ、発熱組成物の片寄りを生じることがなく、しかも柔
軟で違和感を生じない履物用発熱袋が得られるようにな
った。次に本発明を実施例によってより具体的に説明す
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0031】
【実施例】
実施例1 坪量25g/m2 のティシュペーパーの上に、下面に水
を散布して湿らせた厚さ約1.1mm、坪量40g/m
2 の木材パルプ製不織布(本州製紙( 株 )製、キノクロ
ス)を重ね合わせ、その上に鉄粉90部、活性炭8部、
高分子保水剤2部、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂粉
末(住友精化(株)製、H4011−N)1部の混合物
を1500g/m2 の割合で散布するとともに、振動を
与えて不織布の空隙中に保持させた。次にこの不織布の
上面に、厚さ1.2mm、坪量60g/m2 の木材パル
プ製不織布(本州製紙( 株 )製、キノクロス)を重ね合
わせたのち、上ロール面には網目状にエンボスが設けら
れており、200℃、線圧133kg/cmにセットさ
れたロール加熱圧縮機に通し、シート状に成形した。こ
のシート状物を大きさ約60mm×80mmの靴底のつ
ま先形に切断し、20%食塩水溶液を570g/m2
割合で散布し、厚さ2mmのシート状発熱体を得た。
【0032】次に、坪量50g/m2 のナイロン製不織
布と厚さ50μのポリエチレンフイルムを貼り合わせた
シートの不織布面側にアクリル酸エステル系粘着剤を塗
布した。この粘着剤塗布面にシリコン処理された剥離紙
を重ね合わせて非通気性シートとした。この非通気性シ
ートに、ASTM D762で規定されるガーレ式透気
度が20秒/100ccのポリエチレン製微多孔膜(デ
ュポン( 株 )製、タイベック1073B)をポリエチレ
ン側が互いに接するように重ね合わせた後、大きさ約8
0mm×100mmの靴底のつま先形に切断し、靴底の
つま先形の曲線部周辺をヒートシールして通気性を有す
る袋状物を作製した。この袋状物の中に上記シート状発
熱体を収納し、開口部をヒートシールして厚さ約2.3
mmの履物用発熱袋を作製した。この間、不織布の剥が
れ、発熱組成物粉体の脱落は生じなかった。
【0033】該履物用発熱袋をさらに非通気性の外袋中
に密封し、2日間保存した後、該履物用発熱袋を外袋か
ら取り出し、微多孔膜側が上面となるように運動靴内の
つま先側の底部に貼り付け、履物用発熱袋の発熱性能を
以下のとおり測定した。履物用発熱袋上面の中央部に銅
−コンスタンタン熱電対を貼り付け、気温10℃、湿度
60%の環境下で、20分間椅子に座った後、毎時5k
mの速度で30分間歩行し、さらに10分間椅子に座
り、静止時および歩行時における履物用発熱袋の温度変
化を測定した。結果を図4に示す。その結果、装着後2
分後には30℃に達し、静止中は40℃付近で一定の温
度を保ち、快適であった。さらに歩行時も急激な温度上
昇は見られず、40℃から45℃付近で一定しており、
快適であった。なお、この履物用発熱袋は装着の際、発
熱組成物が片寄ることもなく容易に装着することができ
た。また歩行した場合においても発熱組成物の片寄るこ
とがなく、違和感も生じなかった。
【0034】比較例1 鉄粉5g、活性炭0.5g、食塩0.5g、水1.5
g、高分子保水剤0.2gを窒素雰囲気中で混合して得
られた発熱組成物を実施例1と同様の通気性を有する袋
内に充填し、厚さ約2mmの履物用発熱袋を作製した。
この発熱袋を非通気性の外袋に密封し、2日間保存した
後、該履物用発熱袋を外袋から取り出し、微多孔膜側が
上面となるように実施例1と同一の運動靴内のつま先側
の底部に貼り付け、実施例1と同様にして履物用発熱袋
の発熱性能を測定した。結果を図4に示す。
【0035】その結果、装着後2分後には30℃に達
し、静止状態では快適であったものの、歩行時には最高
62℃にまで達し、非常に熱く、ひりひりとした痛みを
感じた。また、歩行後の静止時においても50℃までし
か下がらず、かなり熱かった。履物用発熱袋脱着後も足
裏には痛みが残った。なお、この履物用発熱袋は装着時
および歩行中に発熱組成物に片寄りを生じ、違和感があ
った。また使用後、発熱組成物は固化していた。
【0036】比較例2 コットン65%、熱融着性繊維35%からなる坪量75
g/m2 、厚さ3.0mmの不織布の下面に、坪量23
g/m2 のティシュペーパーを重ね合わせ、その上か
ら、鉄粉90部、活性炭8部、高分子保水剤2部の混合
物を1500g/m2 の割合で散布するとともに、振動
を与えて不織布の空隙中に保持させた。次に不織布の上
面に熱融着性ポリエステル50%、ポリエステル50%
からなる坪量40g/m2 、厚さ1.9mmの不織布を
重ね合わせ、さらにその上に坪量23g/m2 のティシ
ュペーパーを重ね合わせた。このようにした後、実施例
1と同じ条件で加熱圧縮してシート状に形成し、60m
m×80mmの靴つま先形に切断し、食塩水溶液を散布
してシート状発熱体を得た。この発熱体を実施例1と同
様の通気性の袋に収納し、厚さ3mmの履物用発熱袋を
得た。
【0037】この履物用発熱袋をさらに非通気性の外袋
に密封し、2日間保存した後、該履物用発熱袋を外袋か
ら取り出し、実施例1と同様にして履物用発熱袋の発熱
特性を測定した。その結果、静止時においても、歩行時
においても快適な温度が得られたが、履物用発熱袋全体
が硬いばかりでなく、厚さが厚く、違和感があった。
【0038】
【発明の効果】本発明により、静止時および歩行時など
の使用状況に影響されることがなく安定した温度が得ら
れるとともに、内容物の片寄りを生じることがなく、薄
く違和感を生じない履物用発熱袋が得られるようになっ
た。また、製造工程においてシート状物が剥離すること
がなく、安定した製造ができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】履物用発熱袋の平面図。
【図2】履物用発熱袋のA−A線断面図。
【図3】履物用発熱袋の製造工程の例。
【図4】実施例1および比較例1における履物用発熱袋
の発熱特性図。
【符号の説明】
1 履物用発熱袋 2 通気性を有する袋 3 シート状発熱体 4 不織布a 5 不織布b 6 不織布c 7 発熱組成物 8 熱溶融型接着剤粉末 9 粘着剤 10 剥離紙 11 不織布aのロール 12 不織布bのロール 13 水散布部 14 ロール部 15 発熱組成物粉体および熱溶融型接着剤散布部 16 不織布cのロール 17 ロール部 18 加熱圧縮部 19 切断部 20 水または電解質水溶液散布部 21通気性を有する袋への充填部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 美奈子 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の空隙を有する植物繊維製不織布が複
    数層重ね合わされ、その少なくとも一層の不織布に発熱
    組成物粉体および熱溶融型接着剤粉末が保持され、型圧
    縮機の加熱圧縮により該一層の不織布と該一層の不織布
    に接する他の不織布の少なくとも一部が接着され、水ま
    たは無機電解質水溶液を含浸させたシート状発熱体が、
    通気性を有する袋に収納されてなることを特徴とする履
    物用発熱袋。
  2. 【請求項2】植物繊維製不織布aと、不織布aの下面に
    重ねられた植物繊維製不織布bと、不織布aの上面に重
    ねられた植物繊維製不織布cからなり、不織布aの空隙
    内および不織布aと不織布cの層間に発熱組成物粉体と
    熱溶融型接着剤粉末が保持され、型圧縮機の加熱圧縮に
    より不織布aと不織布aに接する他の不織布の少なくと
    も一部が接着され、水または無機電解質水溶液を含浸さ
    せたシート状発熱体が、通気性の袋に収納されてなるこ
    とを特徴とする履物用発熱袋。
  3. 【請求項3】多数の空隙を有する植物繊維製の不織布a
    の下面に植物繊維製不織布bを重ね合わせ、不織布aの
    上面から発熱組成物粉体および熱溶融型接着剤粉末を散
    布して空隙中に保持させ、次いで不織布aの上面に植物
    繊維製不織布cを重ね合わせ、型圧縮機で加熱圧縮した
    後、水または電解質水溶液を含浸させてなるシート状発
    熱体を通気性の袋に収納することを特徴とする履物用発
    熱袋の製造方法。
  4. 【請求項4】発熱組成物粉体が、鉄粉、活性炭、または
    鉄粉、活性炭、無機電解質を主成分とするものである請
    求項1、2に記載の履物用発熱袋。
  5. 【請求項5】発熱組成物粉体が、鉄粉、活性炭、または
    鉄粉、活性炭、無機電解質を主成分とするものである請
    求項3に記載の履物用発熱袋の製造方法。
  6. 【請求項6】熱溶融型接着剤粉末が、軟化点40〜20
    0℃のものであり、その添加量が鉄粉100重量部当り
    0.1〜20重量部である請求項1、2に記載の履物用
    発熱袋。
  7. 【請求項7】熱溶融型接着剤粉末が、軟化点40〜20
    0℃のものであり、その添加量が鉄粉100重量部当り
    0.1〜20重量部である請求項3に記載の履物用発熱
    袋の製造方法。
JP31015496A 1996-11-06 1996-11-06 履物用発熱袋およびその製造方法 Pending JPH10127680A (ja)

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US08/965,146 US6127290A (en) 1996-11-06 1997-11-06 Heat generator for footwear and manufacturing method thereof
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JP2005349024A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Hakugen:Kk 足用温熱体

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