JPH10127749A - 医療用粘着テープまたはシート - Google Patents

医療用粘着テープまたはシート

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JPH10127749A
JPH10127749A JP8300968A JP30096896A JPH10127749A JP H10127749 A JPH10127749 A JP H10127749A JP 8300968 A JP8300968 A JP 8300968A JP 30096896 A JP30096896 A JP 30096896A JP H10127749 A JPH10127749 A JP H10127749A
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順三 太田
Shiro Morioka
史朗 森岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状保持性がよく、しかも離型紙剥離時にカ
ールしないガンマー線照射滅菌に耐えうる医療用粘着テ
ープまたはシートを得る。 【解決手段】 スチレン系又はジエン系熱可塑性ゴムの
1種又は2種以上とポリエチレン樹脂とをポリマーとす
る基材フィルム1の粘着面にプラスチック離型フィルム
3を貼り合わせてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に救急絆創膏
として用いられる医療用粘着テープまたはシートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着医療用材としては種々のタイ
プのものが実用に供されている。例えば、不織布、織
布、ポリプロピレン系,ポリエチレン系,ポリウレタン
系,EVA系,ポリ塩化ビニルなどのフィルムを基材と
して、その片面に粘着剤、他面にこの粘着剤と接着しな
い剥離層が設けられたテープ状のもの、あるいは粘着面
上に離型紙などを貼り合わせたシート状のものが使用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来救
急絆創膏として多用されているポリ塩化ビニルを基材と
する粘着テープ又はシートは、その廃棄物の焼却時に塩
素ガス、塩化水素ガスやダイオキシンが発生する。この
問題に対応するため、焼却炉で発生する塩化水素ガスの
回収技術が開発されているが、完全回収は難しい。また
近年、医療用品の滅菌手段としてはエチレンオキサイド
ガスによる滅菌に替わって放射線照射による滅菌が効果
的とされているが、ポリ塩化ビニルを基材とする医療用
粘着テープまたはシートの場合、特にガンマー線照射に
対してフィルムに変色がおこるなど安定性に欠ける性質
があるため、滅菌時において、エチレンオキサイドガス
による滅菌に頼らざるを得ないという欠点がある。
【0004】そこで、ポリ塩化ビニルを用いない救急絆
創膏の開発も試みられている。しかし、不織布、織布を
用いて救急絆創膏にすると、廃棄物に関する問題はクリ
アされるが伸縮性、防水性、強度に問題が生じる。ま
た、必ずしも放射線照射に対する安定性が改善されると
は限らず、滅菌が必要な場合にはポリ塩化ビニルを基材
とする医療用粘着テープまたはシートと同様の問題が生
じる。また、織布は高価であり、ディスポーサブルの救
急絆創膏基材としてあまり適当であるとは言えない。一
方、ポリウレタン,EVA,ポリプロピレンを基材とす
る粘着テープ又はシートは経済性や加工性の面、もしく
は使用感に難があり汎用化するには至っていない。
【0005】また、超低密度ポリエチレン樹脂を基材と
する医療用粘着テープまたはシートがあるが、弾性と伸
縮性に欠けるため、関節等への追従性が好ましくなく、
貼付後にシワや浮きが生じ、そこから水や雑菌が浸入し
たり、剥がれやすくなるなどの不具合がある。また、ポ
リエチレン樹脂が結晶性のため、延伸配向があり、収縮
が大きいという問題もある。
【0006】この点を解決するためにブタジエンゴムを
少量ブレンドしたポリエチレンフィルムを基材として用
いた医療用フィルムがあるが、このフィルムは柔軟性
(弾性及び伸縮性)は改善できるもののポリエチレンの
分子配向によって生じる延伸配向性が解決できないた
め、収縮性が大きく、離型紙を剥離するときに、エッジ
部が巻きあがる極端なカール現象がおきる性質がある。
また、離型材としてクラフト紙,グラシン紙等の紙を使
用する場合、剥離時の伸長が全くないため剥離時におい
て基材フィルムが必要以上に伸ばされ、糊面と背面との
間に伸びずれを生じカールの原因となるなど、これまで
このタイプの粘着テープまたはシートが実用化されなか
ったのは、このカール現象を克服することができなかっ
たためである。
【0007】この発明はかかる従来の問題点を解消する
ためになされたもので、離型フィルム剥離時の基材フィ
ルムの伸長を緩和してカール現象を完全に防止し、合わ
せて放射線照射特にガンマー線照射による滅菌が可能な
医療用粘着テープまたはシートを得ることを目的とした
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明に係る医
療用粘着テープまたはシートは、片面に粘着剤を塗工も
しくは転写した厚さ70μm以下のスチレン系熱可塑性
ゴム,ジエン系熱可塑性ゴムの一種または2種以上とポ
リエチレン樹脂とをポリマーとする基材フィルムの粘着
面に、プラスチック離型フィルムを貼り合わせてなるも
のである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面に基づいてさらに詳述する。即ち、図1はこの発明
の医療用粘着テープまたはシートを絆創膏として用いた
場合の一実施の形態を示す断面図であり、図において1
は基材フィルム、2は粘着剤層、3はプラスチック離型
フィルム、4はガーゼである。
【0010】ここにおいて、この発明で使用する基材フ
ィルム1は、スチレン系熱可塑性ゴム、ジエン系熱可塑
性ゴムの1種又は2種以上とポリエチレン樹脂とを主ポ
リマーとするが、このうちスチレン系熱可塑性ゴムとし
ては、SBS,SIS,SEBS,SIBS等がまたジ
エン系熱可塑性ゴムとしては1、2ポリブタジエン,ト
ランス1、4ポリイソプレン,天然ゴム/ポリオレフィ
ン共重合体(又はブレンド)ゴム等が用いられる。な
お、これらのゴム群からは、通常非熱可塑性ゴムして取
り扱われるジエン系ゴム、即ち天然ゴム,イソプレンゴ
ム,スチレン・ブタジエンゴム,ブタジエンゴム,クロ
ロプレンゴム,アクリロニトリルブタジエンゴム等は除
かれる。
【0011】さらにポリエチレン樹脂としては、JIS
K6748に示される密度0.910〜0.929の低
密度ポリエチレン樹脂が用いられるが、この低密度ポリ
エチレン樹脂は一般には高圧法によって合成されるもの
で、その分子形状は短鎖分岐のほかに長鎖分岐を多く含
んだものあるいは直鎖状となっているもののいずれでも
よい。
【0012】一方、この発明の基材フィルム1の好適例
しては、1、2ポリブタジエン熱可塑性ゴム90部〜5
0部に低密度ポリエチレン樹脂10部〜50部をポリマ
ーブレンドして得たフィルムがあげられる。このような
基材フィルム1は延伸配向性がなく、しかもある程度の
剛性を有するため、しわやカールが少なく例えば絆創膏
等の用途の基材として最適である。なお、ポリエチレン
樹脂を50部以上使用する場合はフィルムに延伸配向性
が出てくるので好ましくなく、10部以下の使用では、
フィルムに剛性を与えることができないので好ましくな
い。
【0013】次に、基材フィルム1の片面に粘着剤層2
を形成するための粘着剤としては、通常の医療用グレー
ドとして用いられるものであればいずれを用いてもよ
く、例えばアクリル系粘着剤,ポリウレタン系粘着剤,
天然ゴム又は合成ゴム系粘着剤,医用高分子を主成分と
する溶剤系,水系,ホットメルト系,ドライブレンド系
の粘着剤があげられる。ただし放射線滅菌特に強度のガ
ンマー線照射滅菌が必要な場合にはアクリル系粘着剤や
ポリウレタン系粘着剤の使用は避けた方が望ましい。こ
れらは放射線照射による粘着力の低下を招くおそれがあ
るからである。
【0014】さらに、この発明において用いられるプラ
スチック離型フィルム3としては、シリコーン等の離型
層または表面シボを有するポリエステルフィルム,ポリ
スチレンフィルム,ポリエチレンフィルム,ポリプロピ
レンフィルムなどがあげられる。ただし、放射線滅菌特
に強度のガンマー線照射滅菌が必要な場合にはシリコー
ン離型層をもつものやポリエステルフィルムは避けた方
が望ましい。なぜなら、シリコーン離型層やポリエステ
ルフィルムは強度の放射線照射によって脆化を招くおそ
れがあるからである。
【0015】ここにおいて、プラスチック離型フィルム
3は、剥離荷重率が略0.3〜2.5%でかつ基材フィ
ルム1剥離荷重伸長率の略0.3〜0.6倍の伸長率を
持つものが好適である。即ち、剥離荷重伸長率が0.3
%以下で、基材フィルム1の剥離荷重伸長率に対しプラ
スチック離型フィルム3の剥離荷重伸長率0.3倍以下
の場合、絆創膏形状においては、基材フィルム1に対す
るプラスチック離型フィルム3の剛性が高くなりすぎる
ため、剥離に際してプラスチック離型フィルム3はほと
んど伸びず、基材フィルム1のみを必要以上にかつ不規
則な力で伸ばしてしまう結果基材フィルム1の糊面と背
面に伸びずれを起こし、基材フィルム1がカールしてし
まい、皮膚粘着などその後の取扱いが甚だ困難となる。
一方、剥離荷重伸長率が略0.3〜2.5%でかつ基材
フィルム1に対して0.3〜0.6倍の剥離荷重伸長率
をもつプラスチック離型フィルム3を使用した場合に
は、剥離に際してプラスチック離型フイルム3の方も伸
ばされるため、剥離力が基材フィルム1とプラスチック
離型フィルム3に分散されて基材フィルム1を必要以上
に伸ばさない結果、基材フィルム1の引き延ばしによる
カール現象が起こらず良好に使用することが可能であ
る。
【0016】さらに、剥離荷重伸長率が2.5%以上で
かつ基材フィルム1の剥離荷重伸長率に対し、0.6倍
以上の伸長率を持つプラスチック離型フィルム3は腰が
弱く、基材フィルム1をまっすぐに保持できず、折れ曲
がったりするので不適である。また剥離に際しても、プ
ラスチック離型フィルム3が伸びすぎる結果、かえって
うまく剥離できず、基材フィルム1をも伸ばしてしまう
ので好ましくない。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例について述べる。 実施例 1 日本合成ゴム株式会社製JSR RB830 80部と
三井石油化学工業株式会社製ポリエチレン樹脂Ic−1
−E−Zar 20部とをポリマーブレンドしてフィル
ム状に加工し基材フィルムとした。なお、得られたフィ
ルム厚さは70μmであった。次に、この基材フィルム
の片面上にゴム系粘着剤を塗工し、この粘着面上にシリ
コーン離型層を有するポリプロピレンフィルム(100
μm)を貼り付けた後、材型加工し長さ7.5cm、幅
2.0cmの絆創膏状の粘着フィルムを得た。得られた
粘着フィルムの特性を表1に示す。
【0018】実施例 2 上記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し(フィ
ルム厚70μm)、ゴム系粘着剤を転写した。次に、こ
の粘着面上に表面シボを有するポリエチレンフィルム
(100μm)を貼り付けた後、材型加工し、長さ7.
5cm、幅2.0cmの絆創膏状の粘着フィルムを得
た。得られた粘着フィルムの特性を表1に示す。
【0019】実施例 3 上記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し(フィ
ルム厚70μm)、フィルムの片面にアクリル系粘着剤
を塗工した。次に、この粘着面上にシリコーン離型層を
有するポリプロピレンフィルム(100μm)を貼り付
けた後、材型加工し、長さ7.5cm、幅2.0cmの
絆創膏状の粘着フィルムを得た。得られた粘着フィルム
の特性を表1に示す。
【0020】実施例 4 上記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し(フィ
ルム厚70μm)、フィルムの片面にアクリル系粘着剤
を塗工した。次に、この粘着面上にシリコーン離型層を
有するポリエチレンフィルム(100μm)を貼り付け
た後、材型加工し、長さ7.5cm、幅2.0cmの絆
創膏状の粘着フィルムを得た。得られた粘着フィルムの
特性を表1に示す。
【0021】比較例 1 上記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し(フィ
ルム厚70μm)、フィルムの片面にアクリル系粘着剤
を塗工した。次に、この粘着面上にシリコーン離型層を
有するポリプロピレンフィルム(500μm)を貼り付
けた後、材型加工し、長さ7.5cm、幅2.0cmの
絆創膏状の粘着フィルムを得た。得られた粘着フィルム
の特性を表1に示す。
【0022】比較例 2 上記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し(フィ
ルム厚70μm)、フィルムの片面にゴム系粘着剤を塗
工した。次に、この粘着面上にシリコーン離型層を有す
るグラシン紙(目付量65g/m2)を貼り付けた後、
材型加工し、長さ7.5cm、幅2.0cmの絆創膏状
の粘着フィルムを得た。得られた粘着フィルムの特性を
表1に示す。
【0023】比較例 3 上記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し(フィ
ルム厚70μm)、フィルムの片面にゴム系粘着剤を塗
工した。次に、この粘着面上にポリエチレンラミネート
層上にシリコーン離型層を有するクラフト紙(目付量8
0g/m2)を貼り付けた後、材型加工し、長さ7.5
cm、幅2.0cmの絆創膏状の粘着フィルムを得た。
得られた粘着フィルムの特性を表1に示す。
【0024】比較例 4 上記実施例1と同様にして基材フィルムを作製し(フィ
ルム厚70μm)、フィルムの片面にゴム系粘着剤を塗
工した。次に、この粘着面上にシリコーン離型層を有す
るポリエチレンフィルム(フィルム厚70μm)を貼り
付けた後、材型加工し、長さ7.5cm、幅2.0cm
の絆創膏状の粘着フィルムを得た。得られた粘着フィル
ムの特性を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1に示すとおり、この発明の粘着テープ
またはシートは、基材フィルムに対して良好な保持性と
離型フイルム剥離時のカールを引き起こすことがなかっ
た。また、ガンマー線照射による滅菌後もフィルムの変
色等の変化は全く認めなかった。
【0027】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば離型紙
の剥離時の張力による基材フィルムのカールがない他、
形状保持性に優れると共に、滅菌効果が極めて高く、効
果的とされている放射線照射特にガンマー線照射による
滅菌時にも変色等を起こさずに安定性を保ち、好適に使
用することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の医療用粘着テープまたはシートを絆
創膏として用いた場合の一実施の形態を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 粘着剤層 3 プラスチック離型フィルム 4 ガーゼ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に粘着剤を塗工もしくは転写した厚
    さ70μm以下のスチレン系熱可塑性ゴム,ジエン系熱
    可塑性ゴムの一種または2種以上とポリエチレン樹脂と
    をポリマーとする基材フィルムの粘着面に、プラスチッ
    ク離型フィルムを貼り合わせてなることを特徴とする医
    療用粘着テープまたはシート。
  2. 【請求項2】 基材フィルムが1、2ポリブタジエン熱
    可塑性ゴム90部〜50部と低密度ポリエチレン樹脂1
    0部〜50部とをポリマーブレンドした基材フィルムで
    あることを特徴とする請求項1記載の医療用粘着テープ
    またはシート。
  3. 【請求項3】 離型フィルムの剥離荷重伸長率が略0.
    3%〜2.5%でかつ基材フィルムの剥離荷重伸長率の
    0.3〜0.6倍のプラスチック離型フィルムであるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の医療用粘着テー
    プまたはシート。
  4. 【請求項4】 放射線照射特にガンマー線照射による滅
    菌に耐える粘着テープまたはシートであることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の医療用粘着テープ
    またはシート。
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