JPH10128534A - 炉内機器溶接方法 - Google Patents
炉内機器溶接方法Info
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- JPH10128534A JPH10128534A JP8290882A JP29088296A JPH10128534A JP H10128534 A JPH10128534 A JP H10128534A JP 8290882 A JP8290882 A JP 8290882A JP 29088296 A JP29088296 A JP 29088296A JP H10128534 A JPH10128534 A JP H10128534A
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- welding
- furnace equipment
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- welded
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract
(57)【要約】
【課題】腐食環境下において応力腐食割れの発生を抑え
るため、溶接部近傍の鋭敏化領域や引張残留応力を低減
する。 【解決手段】炉内機器を構成する構造物の母材1,2間
同士を内面側と外面側とで交互に溶接する炉内機器溶接
方法において、応力腐食割れ対象部位10の母材1と溶
接金属7との境界の溶接を、残留応力発生に支配的な溶
接を行った後に実施する。
るため、溶接部近傍の鋭敏化領域や引張残留応力を低減
する。 【解決手段】炉内機器を構成する構造物の母材1,2間
同士を内面側と外面側とで交互に溶接する炉内機器溶接
方法において、応力腐食割れ対象部位10の母材1と溶
接金属7との境界の溶接を、残留応力発生に支配的な溶
接を行った後に実施する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉
(以下、BWRという。)などの炉内機器を製造するた
めに実施される炉内機器溶接方法に関する。
(以下、BWRという。)などの炉内機器を製造するた
めに実施される炉内機器溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】BWR炉内機器では溶接構造物が多く用
いられている。一般に、溶接金属や母材の冷却に伴う収
縮により溶接部近傍では残留応力が発生する。そして、
BWR炉内機器で多用されるSUS304のようなオー
ステナイトステンレス鋼の場合には、溶接入熱により溶
接部近傍の母材が変質し、腐食環境に対する強度が低下
(鋭敏化)する。
いられている。一般に、溶接金属や母材の冷却に伴う収
縮により溶接部近傍では残留応力が発生する。そして、
BWR炉内機器で多用されるSUS304のようなオー
ステナイトステンレス鋼の場合には、溶接入熱により溶
接部近傍の母材が変質し、腐食環境に対する強度が低下
(鋭敏化)する。
【0003】例えば、図25(A),(B)は炉心シュ
ラウドで実施されている溶接継手の一例である。図25
(A)に示すように、シュラウドリング(母材)1とシ
ュラウド胴(母材)2を溶接するには、内面側と外面側
で熱変形のバランスを取るため、溶接ビード群3,溶接
ビード群4,溶接ビード群5および溶接ビード群6の順
に内面側と外面側で交互に溶接金属7により溶接を行っ
ている。
ラウドで実施されている溶接継手の一例である。図25
(A)に示すように、シュラウドリング(母材)1とシ
ュラウド胴(母材)2を溶接するには、内面側と外面側
で熱変形のバランスを取るため、溶接ビード群3,溶接
ビード群4,溶接ビード群5および溶接ビード群6の順
に内面側と外面側で交互に溶接金属7により溶接を行っ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、構造物の溶
接残留応力は、溶接ビードを盛った際の局部的な熱収縮
と全体的な拘束が複合して生じ、図25に示す炉心シュ
ラウドの場合、溶接ビード群6を盛った際の熱収縮によ
り図25(B)に示すように内側に倒れ込むような変形
が作用して変形部8が形成される一方、外面側では引張
残留応力が付加される。
接残留応力は、溶接ビードを盛った際の局部的な熱収縮
と全体的な拘束が複合して生じ、図25に示す炉心シュ
ラウドの場合、溶接ビード群6を盛った際の熱収縮によ
り図25(B)に示すように内側に倒れ込むような変形
が作用して変形部8が形成される一方、外面側では引張
残留応力が付加される。
【0005】このため、局部的な熱収縮により引張残留
応力が高い溶接部近傍では、相乗効果により高い残留応
力が生じる。さらに、溶接部近傍では溶接時の繰返し入
熱により高温に晒されるため、シュラウド胴(母材)2
が変質して鋭敏化領域9が形成され易い。その結果、引
張残留応力が高い部位では組織が変質している可能性が
高い。このように、残留応力が高い状態でBWRの炉水
環境中で長期間使用していると、溶接入熱で材質が変化
した部分に応力腐食割れが発生する可能性がある。
応力が高い溶接部近傍では、相乗効果により高い残留応
力が生じる。さらに、溶接部近傍では溶接時の繰返し入
熱により高温に晒されるため、シュラウド胴(母材)2
が変質して鋭敏化領域9が形成され易い。その結果、引
張残留応力が高い部位では組織が変質している可能性が
高い。このように、残留応力が高い状態でBWRの炉水
環境中で長期間使用していると、溶接入熱で材質が変化
した部分に応力腐食割れが発生する可能性がある。
【0006】図25(A),(B)のような形状の溶接
部を有するBWR炉心シュラウドでは、溶接部近傍のシ
ュラウドリング1の外面側の軸方向残留応力と、組織の
変質度が高い領域に軸方向に開口する応力腐食割れが周
状に生じることがある。したがって、上記組織の変質度
が高い領域が応力腐食割れ対象部位10となる。
部を有するBWR炉心シュラウドでは、溶接部近傍のシ
ュラウドリング1の外面側の軸方向残留応力と、組織の
変質度が高い領域に軸方向に開口する応力腐食割れが周
状に生じることがある。したがって、上記組織の変質度
が高い領域が応力腐食割れ対象部位10となる。
【0007】また、原子炉炉内機器の上部格子板ではT
字形に形成された溶接構造部をすみ肉溶接により継手結
合され製作される。この上部格子板はSUS304など
のステンレス鋼で作られる。すみ肉溶接部でも熱の負荷
および溶接金属が固まる時に塑性変形を起こし、継手部
周辺に大きな引張残留応力を発生させる。さらに、熱負
荷により溶接金属の周囲の母材部において金属組織が変
質し、環境に対する強度が低下する熱影響部が形成され
る。上部格子板も炉内環境下において、熱影響部に応力
腐食割れが発生し得る。
字形に形成された溶接構造部をすみ肉溶接により継手結
合され製作される。この上部格子板はSUS304など
のステンレス鋼で作られる。すみ肉溶接部でも熱の負荷
および溶接金属が固まる時に塑性変形を起こし、継手部
周辺に大きな引張残留応力を発生させる。さらに、熱負
荷により溶接金属の周囲の母材部において金属組織が変
質し、環境に対する強度が低下する熱影響部が形成され
る。上部格子板も炉内環境下において、熱影響部に応力
腐食割れが発生し得る。
【0008】以上のように原子炉炉内機器では、溶接に
よる残留応力と組織の変質により、応力腐食割れが起こ
る可能性がある。しかし、原子炉機器の安全性は社会的
影響が大きいことから、その信頼性、構造健全性の確保
は極めて重要であり、応力腐食割れの発生を抑えるた
め、機器や溶接部の残留応力を低減することも大きな課
題となる。
よる残留応力と組織の変質により、応力腐食割れが起こ
る可能性がある。しかし、原子炉機器の安全性は社会的
影響が大きいことから、その信頼性、構造健全性の確保
は極めて重要であり、応力腐食割れの発生を抑えるた
め、機器や溶接部の残留応力を低減することも大きな課
題となる。
【0009】そこで、本発明は上記事情を考慮してなさ
れたもので、腐食環境下において応力腐食割れの発生を
抑えるため、溶接部近傍の鋭敏化領域や引張残留応力を
低減した炉内機器溶接方法を提供することを目的とす
る。
れたもので、腐食環境下において応力腐食割れの発生を
抑えるため、溶接部近傍の鋭敏化領域や引張残留応力を
低減した炉内機器溶接方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、炉内機器を構成する構造物
の母材間同士を内面側と外面側とで交互に溶接する炉内
機器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位の母材と
溶接金属との境界の溶接を、残留応力発生に支配的な溶
接を行った後に実施することを特徴とする。
ために、請求項1の発明は、炉内機器を構成する構造物
の母材間同士を内面側と外面側とで交互に溶接する炉内
機器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位の母材と
溶接金属との境界の溶接を、残留応力発生に支配的な溶
接を行った後に実施することを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1記載の炉内機
器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位近傍の母材
に1ビード分程度広く開口した開先を形成したことを特
徴とする。
器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位近傍の母材
に1ビード分程度広く開口した開先を形成したことを特
徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1記載の炉内機
器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位の母材が下
側に位置する場合、この母材と前記応力腐食割れ対象部
位との境界を切欠き除去したことを特徴とする。
器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位の母材が下
側に位置する場合、この母材と前記応力腐食割れ対象部
位との境界を切欠き除去したことを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、炉内機器を構成する構
造物であって互いに板厚が異なる母材同士を位置決めし
た後、全周を溶接する炉内機器溶接方法において、板厚
の厚い母材側の溶接部を切欠き加工し、段違い部の板厚
差を小さくしたことを特徴とする。
造物であって互いに板厚が異なる母材同士を位置決めし
た後、全周を溶接する炉内機器溶接方法において、板厚
の厚い母材側の溶接部を切欠き加工し、段違い部の板厚
差を小さくしたことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、炉内機器を構成する構
造物であって互いに板厚が異なる母材同士を位置決めし
た後、全周を溶接する炉内機器溶接方法において、板厚
の厚い母材の段違い側に開先を突設したことを特徴とす
る。
造物であって互いに板厚が異なる母材同士を位置決めし
た後、全周を溶接する炉内機器溶接方法において、板厚
の厚い母材の段違い側に開先を突設したことを特徴とす
る。
【0015】請求項6の発明は、炉内機器を構成する構
造物の母材同士をL字状に位置決めした後、全周を溶接
する炉内機器溶接方法において、下方に位置する母材の
溶接側端部に切欠部を形成したことを特徴とする。
造物の母材同士をL字状に位置決めした後、全周を溶接
する炉内機器溶接方法において、下方に位置する母材の
溶接側端部に切欠部を形成したことを特徴とする。
【0016】請求項7の発明は、炉内機器を構成する構
造物の一方の母材に対して垂直方向に他方の母材を立設
し、この他方の母材に楔を挟み、隅肉溶接を行って溶接
ビードを形成し、この溶接終了後に前記楔を取り除き、
その部分を補修溶接することを特徴とする。
造物の一方の母材に対して垂直方向に他方の母材を立設
し、この他方の母材に楔を挟み、隅肉溶接を行って溶接
ビードを形成し、この溶接終了後に前記楔を取り除き、
その部分を補修溶接することを特徴とする。
【0017】請求項8の発明は、請求項7記載の炉内機
器溶接方法において、楔に代えてテーパピンとしたこと
を特徴とする。
器溶接方法において、楔に代えてテーパピンとしたこと
を特徴とする。
【0018】請求項9の発明は、炉内機器を構成する構
造物の母材同士の重ね合わせ部を隅肉溶接する炉内機器
溶接方法において、それぞれの母材に溶接部を跨ぐよう
にコ字状の拘束板を接合し、この拘束板を母材同士の溶
接後に除去することを特徴とする。
造物の母材同士の重ね合わせ部を隅肉溶接する炉内機器
溶接方法において、それぞれの母材に溶接部を跨ぐよう
にコ字状の拘束板を接合し、この拘束板を母材同士の溶
接後に除去することを特徴とする。
【0019】請求項10の発明は、炉内機器を構成する
構造物の一方の母材に対して垂直方向に他方の母材を立
設し、この他方の母材を支持するようにL字状の拘束板
を双方の母材に接合し、この拘束板を母材同士の溶接後
に除去することを特徴とする。
構造物の一方の母材に対して垂直方向に他方の母材を立
設し、この他方の母材を支持するようにL字状の拘束板
を双方の母材に接合し、この拘束板を母材同士の溶接後
に除去することを特徴とする。
【0020】請求項11の発明は、炉内機器を構成する
構造物の母材同士をL字状に位置決めした後、隅肉溶接
を行う炉内機器溶接方法において、それぞれの母材に角
部溶接を囲むように矩形状の拘束板を接合し、この拘束
板を母材同士の溶接後に除去することを特徴とする。
構造物の母材同士をL字状に位置決めした後、隅肉溶接
を行う炉内機器溶接方法において、それぞれの母材に角
部溶接を囲むように矩形状の拘束板を接合し、この拘束
板を母材同士の溶接後に除去することを特徴とする。
【0021】請求項12の発明は、炉内機器を構成する
構造物の母材同士を突き合わせ溶接する炉内機器溶接方
法において、継手部を挟む各母材外周にリング状の鍔を
設け、これらの鍔間に前記継手部を跨ぐように拘束板を
設置し、この拘束板を溶接後に除去することを特徴とす
る。
構造物の母材同士を突き合わせ溶接する炉内機器溶接方
法において、継手部を挟む各母材外周にリング状の鍔を
設け、これらの鍔間に前記継手部を跨ぐように拘束板を
設置し、この拘束板を溶接後に除去することを特徴とす
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0023】図1および図2は本発明に係る炉内機器溶
接方法の第1実施形態による溶接継手を示し、図1はそ
の構成図、図2は溶接ビード近傍で発生する曲げによる
圧縮残留応力を示す説明図である。なお、従来の構成と
同一または対応する部分には図25と同一の符号を用い
て説明する。
接方法の第1実施形態による溶接継手を示し、図1はそ
の構成図、図2は溶接ビード近傍で発生する曲げによる
圧縮残留応力を示す説明図である。なお、従来の構成と
同一または対応する部分には図25と同一の符号を用い
て説明する。
【0024】図1に示すように、溶接継手は、主として
シュラウドリング(母材)1、シュラウド胴(母材)
2、溶接金属7、溶接ビード群(残留応力発生に支配的
な溶接部)6およびこの残留応力発生に支配的な溶接部
の後に溶接される溶接ビード11から構成されている。
シュラウドリング(母材)1、シュラウド胴(母材)
2、溶接金属7、溶接ビード群(残留応力発生に支配的
な溶接部)6およびこの残留応力発生に支配的な溶接部
の後に溶接される溶接ビード11から構成されている。
【0025】また、図1の溶接継手では溶接ビード群
3、溶接ビード群4、溶接ビード群5の順に内面側と外
面側で交互に溶接を行った後、応力腐食割れ対象部位1
0と隣接する溶接ビード11を溶接せずに、残留応力発
生に支配的な溶接部である溶接ビード群6の溶接を行
い、その後応力腐食割れ対象部位10と隣接する溶接ビ
ード11を溶接する。
3、溶接ビード群4、溶接ビード群5の順に内面側と外
面側で交互に溶接を行った後、応力腐食割れ対象部位1
0と隣接する溶接ビード11を溶接せずに、残留応力発
生に支配的な溶接部である溶接ビード群6の溶接を行
い、その後応力腐食割れ対象部位10と隣接する溶接ビ
ード11を溶接する。
【0026】次に、第1実施形態の作用を説明する。
【0027】溶接ビード11の溶接を行う前では、母材
表面の開先近傍の軸方向の拘束は自由であるため、開先
端部で軸方向の残留応力はほとんど生じない。その後、
溶接を後回しにされた箇所の溶接を行い継手を完成させ
るが、応力腐食割れ対象部位10に発生する残留応力
は、溶接ビード11を盛った際に発生する局所的な熱収
縮による残留応力に限られる。このため、図25に示す
ような従来通りの順序で溶接を行う場合と比較して、溶
接ビード群6を盛った際に内側に倒れ込むような変形に
より生じる残留応力が付加されないため、引張残留応力
は低くなる。
表面の開先近傍の軸方向の拘束は自由であるため、開先
端部で軸方向の残留応力はほとんど生じない。その後、
溶接を後回しにされた箇所の溶接を行い継手を完成させ
るが、応力腐食割れ対象部位10に発生する残留応力
は、溶接ビード11を盛った際に発生する局所的な熱収
縮による残留応力に限られる。このため、図25に示す
ような従来通りの順序で溶接を行う場合と比較して、溶
接ビード群6を盛った際に内側に倒れ込むような変形に
より生じる残留応力が付加されないため、引張残留応力
は低くなる。
【0028】さらに、図2に示すように、最後に溶接金
属7を盛った箇所では、溶接ビード内部に冷却の遅れに
よる高温部12が生じ、この高温部12によって矢印A
方向の熱収縮が遅れることとなり、溶接ビードの近傍で
はB方向の曲げが生じる。この曲げにより、変形部13
が形成されるとともに、溶接ビード表面では圧縮残留応
力が付加され、引張残留応力が軽減される。以上の2つ
の作用により、最後に盛った溶接ビード近傍では引張残
留応力を低減することができる。
属7を盛った箇所では、溶接ビード内部に冷却の遅れに
よる高温部12が生じ、この高温部12によって矢印A
方向の熱収縮が遅れることとなり、溶接ビードの近傍で
はB方向の曲げが生じる。この曲げにより、変形部13
が形成されるとともに、溶接ビード表面では圧縮残留応
力が付加され、引張残留応力が軽減される。以上の2つ
の作用により、最後に盛った溶接ビード近傍では引張残
留応力を低減することができる。
【0029】このように第1実施形態によれば、応力腐
食割れ対象部位10に隣接する溶接ビード11を高い引
張残留応力を生成する溶接の後に形成することにより、
対象部の拘束が小さくなるため、残留応力の発生を抑え
ることができる。また、後から溶接を行った箇所は局所
的な曲げにより圧縮残留応力が付加される。これらの相
乗効果により残留応力を低減することができる。
食割れ対象部位10に隣接する溶接ビード11を高い引
張残留応力を生成する溶接の後に形成することにより、
対象部の拘束が小さくなるため、残留応力の発生を抑え
ることができる。また、後から溶接を行った箇所は局所
的な曲げにより圧縮残留応力が付加される。これらの相
乗効果により残留応力を低減することができる。
【0030】図3は本発明に係る炉内機器溶接方法の第
2実施形態による溶接継手を示す構成図である。なお、
前記第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して
説明する。以下の各実施形態および変形例も同様であ
る。
2実施形態による溶接継手を示す構成図である。なお、
前記第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して
説明する。以下の各実施形態および変形例も同様であ
る。
【0031】この第2実施形態では、シュラウドリング
(母材)1と、シュラウド胴(母材)2との溶接部にお
いて、応力腐食割れ対象部位10近傍のシュラウドリン
グ1に1ビード分程度広く開口した開先14を形成する
ことにより、後回しする溶接ビード11が確実に形成さ
れるようにしている。
(母材)1と、シュラウド胴(母材)2との溶接部にお
いて、応力腐食割れ対象部位10近傍のシュラウドリン
グ1に1ビード分程度広く開口した開先14を形成する
ことにより、後回しする溶接ビード11が確実に形成さ
れるようにしている。
【0032】したがって、シュラウドリング1側に広く
開口した開先14を形成することにより、この広く開口
した箇所は連続的に溶接ができなくなり、対象箇所の溶
接が遅れるため、溶接継手の製造を容易に行うことがで
きる。
開口した開先14を形成することにより、この広く開口
した箇所は連続的に溶接ができなくなり、対象箇所の溶
接が遅れるため、溶接継手の製造を容易に行うことがで
きる。
【0033】図4は本発明に係る炉内機器溶接方法の第
2実施形態の変形例による溶接継手を示す拡大図であ
る。
2実施形態の変形例による溶接継手を示す拡大図であ
る。
【0034】この変形例では、シュラウド胴2を溶接す
る際の突き合わせ溶接において、表面側で開先を幅1ビ
ード弱、深さ1/2ビード分程度広く形成している。こ
のようにして広く開口した開先14aは、同一の溶接ビ
ード群6での連続的な溶接ができないため、必然的に後
回しに溶接される。
る際の突き合わせ溶接において、表面側で開先を幅1ビ
ード弱、深さ1/2ビード分程度広く形成している。こ
のようにして広く開口した開先14aは、同一の溶接ビ
ード群6での連続的な溶接ができないため、必然的に後
回しに溶接される。
【0035】したがって、前記第1実施形態の作用、す
なわち、溶接ビード群6を盛った際に発生する引張残留
応力が低減されることと、後回しにされた溶接ビードを
盛った際の曲げに伴う圧縮残留応力の発生により、応力
腐食割れ対象部位10では、連続的に溶接を行った場合
と比較し、引張残留応力を抑えることができる。
なわち、溶接ビード群6を盛った際に発生する引張残留
応力が低減されることと、後回しにされた溶接ビードを
盛った際の曲げに伴う圧縮残留応力の発生により、応力
腐食割れ対象部位10では、連続的に溶接を行った場合
と比較し、引張残留応力を抑えることができる。
【0036】図5は本発明に係る炉内機器溶接方法の第
3実施形態による溶接継手を示す構成図である。シュラ
ウドリング1とシュラウド胴2の溶接部において、図5
に示すような場合は、応力腐食割れ対象部位10である
シュラウドリング1が開先の下側に位置するため、被覆
金属アーク溶接(SMAW)では、施工上シュラウドリ
ング1と隣接する溶接ビードを後回しに溶接することが
不可能である。
3実施形態による溶接継手を示す構成図である。シュラ
ウドリング1とシュラウド胴2の溶接部において、図5
に示すような場合は、応力腐食割れ対象部位10である
シュラウドリング1が開先の下側に位置するため、被覆
金属アーク溶接(SMAW)では、施工上シュラウドリ
ング1と隣接する溶接ビードを後回しに溶接することが
不可能である。
【0037】そのため第3実施形態では、溶接を一度行
った後にシュラウドリング1と応力腐食割れ対象部位1
0との境界を1ビード分機械加工などで切欠き除去して
切欠部15を形成する。
った後にシュラウドリング1と応力腐食割れ対象部位1
0との境界を1ビード分機械加工などで切欠き除去して
切欠部15を形成する。
【0038】これにより、最後に溶接ビードを盛る第1
実施形態の溶接開先と同様の状態にできるため、第1実
施形態の作用により、シュラウドリング1の溶接部近傍
において引張残留応力を低減させることができる。ま
た、機械加工によりシュラウドリング1を部分的に除去
することにより、繰返し入熱により組織の変質が強い鋭
敏化領域9も除去することができる。
実施形態の溶接開先と同様の状態にできるため、第1実
施形態の作用により、シュラウドリング1の溶接部近傍
において引張残留応力を低減させることができる。ま
た、機械加工によりシュラウドリング1を部分的に除去
することにより、繰返し入熱により組織の変質が強い鋭
敏化領域9も除去することができる。
【0039】このように第3実施形態によれば、引張残
留応力を低減することができるとともに、入熱による組
織の変質を低減することができ、その結果、応力腐食割
れの発生を抑えることができる。
留応力を低減することができるとともに、入熱による組
織の変質を低減することができ、その結果、応力腐食割
れの発生を抑えることができる。
【0040】なお、第3実施形態は、施工上の問題によ
り応力腐食割れ対象部位10が最後に溶接ビードを盛る
ことが困難な場合や、開先の境界の両側など複数の箇所
で応力腐食割れが問題となる場合に利用することができ
る。
り応力腐食割れ対象部位10が最後に溶接ビードを盛る
ことが困難な場合や、開先の境界の両側など複数の箇所
で応力腐食割れが問題となる場合に利用することができ
る。
【0041】次に、溶接部の剛性を低下させることによ
り、溶接部周囲の変形を可能にして溶接残留応力の低減
を図った実施形態を図6〜図12を参照して説明する。
り、溶接部周囲の変形を可能にして溶接残留応力の低減
を図った実施形態を図6〜図12を参照して説明する。
【0042】図6は炉心シュラウドとシュラウドサポー
トとの一般の溶接構造を示す斜視図、図7は図6におい
て溶接部近傍の溶接残留応力分布を示す図、図8は本発
明に係る炉内機器溶接方法の第4実施形態による溶接継
手を示す拡大図である。
トとの一般の溶接構造を示す斜視図、図7は図6におい
て溶接部近傍の溶接残留応力分布を示す図、図8は本発
明に係る炉内機器溶接方法の第4実施形態による溶接継
手を示す拡大図である。
【0043】図6はBWRの炉内機器である炉心シュラ
ウド(母材)16とシュラウドサポート(母材)17と
の接合に使用されている溶接部を示す。図6に示すよう
に、炉心シュラウド16は、原子力仕様のオーステナイ
ト系ステンレス鋼SUS304で、またシュラウドサポ
ート17も同様に原子力仕様のオーステナイト系ステン
レス鋼SUS304,SUS316またはNi基合金ア
ロイ600などで製作される円筒状の機器である。
ウド(母材)16とシュラウドサポート(母材)17と
の接合に使用されている溶接部を示す。図6に示すよう
に、炉心シュラウド16は、原子力仕様のオーステナイ
ト系ステンレス鋼SUS304で、またシュラウドサポ
ート17も同様に原子力仕様のオーステナイト系ステン
レス鋼SUS304,SUS316またはNi基合金ア
ロイ600などで製作される円筒状の機器である。
【0044】炉心シュラウド16とシュラウドサポート
17との接合は、シュラウドサポート17に開先を加工
した炉心シュラウド16を載せ、双方の内周面位置を可
及的に一致するように位置決めした後、全周を溶接する
ことで溶接部18が形成される。シュラウドサポート1
7は、炉心シュラウド16や他の炉内機器を支えるため
に剛性が要求され、炉心シュラウド16より板厚が厚
い。
17との接合は、シュラウドサポート17に開先を加工
した炉心シュラウド16を載せ、双方の内周面位置を可
及的に一致するように位置決めした後、全周を溶接する
ことで溶接部18が形成される。シュラウドサポート1
7は、炉心シュラウド16や他の炉内機器を支えるため
に剛性が要求され、炉心シュラウド16より板厚が厚
い。
【0045】このように板厚の異なる部材を溶接する
と、板厚の厚い部材は剛性が高く変形しにくいため、図
7に示す解析で得られた溶接残留応力の分布例のよう
に、シュラウドサポート17の段違い部19に高い残留
応力が発生し、その範囲は溶接金属に直接接していない
突出段部にまで及び応力腐食割れが発生する可能性があ
る。
と、板厚の厚い部材は剛性が高く変形しにくいため、図
7に示す解析で得られた溶接残留応力の分布例のよう
に、シュラウドサポート17の段違い部19に高い残留
応力が発生し、その範囲は溶接金属に直接接していない
突出段部にまで及び応力腐食割れが発生する可能性があ
る。
【0046】この突出段部に発生する残留応力を低減す
るため、第4実施形態ではシュラウドサポート17の溶
接部の形状を図8に示すように段差をなくかまたは小さ
くするように予め切欠き加工して切欠部20を形成し、
段違い部19の板厚差を小さくしておく。
るため、第4実施形態ではシュラウドサポート17の溶
接部の形状を図8に示すように段差をなくかまたは小さ
くするように予め切欠き加工して切欠部20を形成し、
段違い部19の板厚差を小さくしておく。
【0047】このように第4実施形態によれば、段違い
部19の板厚差を小さくすることにより、板厚の厚いシ
ュラウドサポート17が溶接部18近傍で炉心シュラウ
ド16と同程度に変形できることから、剛性の違いによ
り発生する残留応力を抑えることができ、応力腐食割れ
に対して信頼性の高い炉心シュラウド16とシュラウド
サポート17の溶接部18を提供することができる。
部19の板厚差を小さくすることにより、板厚の厚いシ
ュラウドサポート17が溶接部18近傍で炉心シュラウ
ド16と同程度に変形できることから、剛性の違いによ
り発生する残留応力を抑えることができ、応力腐食割れ
に対して信頼性の高い炉心シュラウド16とシュラウド
サポート17の溶接部18を提供することができる。
【0048】図9は本発明に係る炉内機器溶接方法の第
5実施形態による溶接継手を示す拡大図、図10
(A),(B)はシュラウドサポートを示す拡大図であ
る。
5実施形態による溶接継手を示す拡大図、図10
(A),(B)はシュラウドサポートを示す拡大図であ
る。
【0049】第5実施形態では、シュラウドサポート1
7の溶接部に図10(A),(B)に示すような形状の
開先21,22が突設されている。
7の溶接部に図10(A),(B)に示すような形状の
開先21,22が突設されている。
【0050】これらの開先21,22の外周部の突出部
厚さを薄くしておくことで、その部分を溶接することに
より、容易に内周側に倒れ込むような変形が可能にな
り、発生する残留応力を低減することができる。また、
このような開先21,22を加工することにより、溶接
入熱で材質が環境に対して劣化する領域(鋭敏過領域)
は曲線状になり、その領域に応力腐食割れが発生しても
亀裂は直線的に進展することができず、成長しにくくな
る。
厚さを薄くしておくことで、その部分を溶接することに
より、容易に内周側に倒れ込むような変形が可能にな
り、発生する残留応力を低減することができる。また、
このような開先21,22を加工することにより、溶接
入熱で材質が環境に対して劣化する領域(鋭敏過領域)
は曲線状になり、その領域に応力腐食割れが発生しても
亀裂は直線的に進展することができず、成長しにくくな
る。
【0051】このように第5実施形態によれば、シュラ
ウドサポート17の溶接部の段違い側に溶接変形し易い
開先21,22を形成したことにより、残留応力を低減
するとともに、応力腐食割れの進展に対する抵抗力を向
上させ、信頼性の高い溶接部を提供することができる。
ウドサポート17の溶接部の段違い側に溶接変形し易い
開先21,22を形成したことにより、残留応力を低減
するとともに、応力腐食割れの進展に対する抵抗力を向
上させ、信頼性の高い溶接部を提供することができる。
【0052】図11は本発明に係る炉内機器溶接方法の
第6実施形態による溶接継手を示す拡大図、図12
(A),(B)は蒸気乾燥器ユニットの底板とサポート
の一般の溶接部を示す拡大図,溶接部近傍の溶接残留応
力分布を示す図である。
第6実施形態による溶接継手を示す拡大図、図12
(A),(B)は蒸気乾燥器ユニットの底板とサポート
の一般の溶接部を示す拡大図,溶接部近傍の溶接残留応
力分布を示す図である。
【0053】図11示すように、第6実施形態はBWR
の蒸気乾燥器ユニットの底板(母材)23とサポート
(母材)24の溶接部25に適用した例を示している。
の蒸気乾燥器ユニットの底板(母材)23とサポート
(母材)24の溶接部25に適用した例を示している。
【0054】蒸気乾燥器は、原子炉圧力容器内側の上部
に設置され、炉心で発生した湿り蒸気を乾燥させる炉内
機器であり、乾燥器ユニットを支える底板23とサポー
ト24との溶接部25の構造健全性を確保することは、
原子炉の運転に重要である。蒸気乾燥器には蒸気が流れ
込むため、それに起因して微小振動を生じ、底板23と
サポート24との溶接部25には振動応力が作用する。
に設置され、炉心で発生した湿り蒸気を乾燥させる炉内
機器であり、乾燥器ユニットを支える底板23とサポー
ト24との溶接部25の構造健全性を確保することは、
原子炉の運転に重要である。蒸気乾燥器には蒸気が流れ
込むため、それに起因して微小振動を生じ、底板23と
サポート24との溶接部25には振動応力が作用する。
【0055】また、一般構造における底板26とサポー
ト24の溶接部25における残留応力分布の概略は図1
2(B)に示すように溶接部近傍で高くなる。
ト24の溶接部25における残留応力分布の概略は図1
2(B)に示すように溶接部近傍で高くなる。
【0056】従来は底板26の厚さを一定にして溶接し
ていたが、第6実施形態では溶接部分の下方に位置する
底板23端部に切欠部27を形成することにより、板厚
を減少させ、L字状溶接継手の溶接変形を容易にするこ
とで、残留応力を低減している。これにより、疲労およ
び応力腐食割れの可能性をより低下させ、信頼性を高め
ることができる。
ていたが、第6実施形態では溶接部分の下方に位置する
底板23端部に切欠部27を形成することにより、板厚
を減少させ、L字状溶接継手の溶接変形を容易にするこ
とで、残留応力を低減している。これにより、疲労およ
び応力腐食割れの可能性をより低下させ、信頼性を高め
ることができる。
【0057】図13は本発明に係る炉内機器溶接方法の
第7実施形態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大
斜視図である。
第7実施形態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大
斜視図である。
【0058】第7実施形態は、図13に示すように母材
28に対して垂直方向に母材29を立設し、この垂直方
向に立設した母材29の板厚方向中央に楔30を挟み、
隅肉溶接を行って溶接ビード31を形成する。この溶接
終了後、楔30を取り除き、その部分を補修溶接して溶
接継手を構成している。
28に対して垂直方向に母材29を立設し、この垂直方
向に立設した母材29の板厚方向中央に楔30を挟み、
隅肉溶接を行って溶接ビード31を形成する。この溶接
終了後、楔30を取り除き、その部分を補修溶接して溶
接継手を構成している。
【0059】次に、第7実施形態の作用を説明する。
【0060】原子炉炉内機器の上部格子板には、SUS
304などのステンレス鋼が用いられ、これを溶接して
溶接継手を構成している。この溶接では入熱により、金
属を溶かし継手を形成するため、熱の負荷および溶接金
属が固まる時に塑性変形を起こし、継手部周辺に引張残
留応力を発生させる。
304などのステンレス鋼が用いられ、これを溶接して
溶接継手を構成している。この溶接では入熱により、金
属を溶かし継手を形成するため、熱の負荷および溶接金
属が固まる時に塑性変形を起こし、継手部周辺に引張残
留応力を発生させる。
【0061】また、熱負荷により溶接金属の周囲の母材
部に熱影響部を形成する。このように熱影響部および引
張残留応力を持つ溶接継手が原子炉の水環境に設置され
ると、引張残留応力により熱影響部に応力腐食割れを発
生させ、溶接継手の強度を低下させ、上部格子板の強度
を損ない、原子炉の安全性を損なう可能性がある。
部に熱影響部を形成する。このように熱影響部および引
張残留応力を持つ溶接継手が原子炉の水環境に設置され
ると、引張残留応力により熱影響部に応力腐食割れを発
生させ、溶接継手の強度を低下させ、上部格子板の強度
を損ない、原子炉の安全性を損なう可能性がある。
【0062】このため、本実施形態のように楔30を挟
んで溶接することにより、楔30を挟んだ状態では、通
常の溶接継手と同様の引張残留応力が発生するものの、
溶接後にこの楔30を取り除くことにより、溶接部の残
留応力が緩和され、熱影響部での引張残留応力が大幅に
低減される。このような溶接継手にすることにより、原
子炉の水環境中に設置したり熱影響部が存在しても、引
張残留応力が小さいため、応力腐食割れが発生しない。
んで溶接することにより、楔30を挟んだ状態では、通
常の溶接継手と同様の引張残留応力が発生するものの、
溶接後にこの楔30を取り除くことにより、溶接部の残
留応力が緩和され、熱影響部での引張残留応力が大幅に
低減される。このような溶接継手にすることにより、原
子炉の水環境中に設置したり熱影響部が存在しても、引
張残留応力が小さいため、応力腐食割れが発生しない。
【0063】図14は本発明に係る炉内機器溶接方法の
第7実施形態の変形例による上部格子板隅肉溶接継手を
示す拡大斜視図である。
第7実施形態の変形例による上部格子板隅肉溶接継手を
示す拡大斜視図である。
【0064】この変形例では、図14に示すように母材
28に対して垂直方向に母材29を立設し、この垂直方
向に立設した母材29の溶接方向に数カ所に楔30を挟
み、隅肉溶接を端部から行い、溶接ビード31が楔30
の部分まで達すると、楔30を取り除き、順次この繰り
返しを行い、上部格子板の溶接継手を構成する。したが
って、この変形例でも第7実施形態と同様の作用および
効果が得られる。
28に対して垂直方向に母材29を立設し、この垂直方
向に立設した母材29の溶接方向に数カ所に楔30を挟
み、隅肉溶接を端部から行い、溶接ビード31が楔30
の部分まで達すると、楔30を取り除き、順次この繰り
返しを行い、上部格子板の溶接継手を構成する。したが
って、この変形例でも第7実施形態と同様の作用および
効果が得られる。
【0065】図15は本発明に係る炉内機器溶接方法の
第8実施形態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大
斜視図、図16は第8実施形態の要部拡大断面図であ
る。
第8実施形態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大
斜視図、図16は第8実施形態の要部拡大断面図であ
る。
【0066】第8実施形態では、図15に示すように楔
の代わりに取り外しを容易にしたテーパピン32を挟ん
で、隅肉溶接を行う。溶接終了後、このテーパピン32
を取り除き、その部分を補修溶接して溶接継手を構成し
ている。
の代わりに取り外しを容易にしたテーパピン32を挟ん
で、隅肉溶接を行う。溶接終了後、このテーパピン32
を取り除き、その部分を補修溶接して溶接継手を構成し
ている。
【0067】また、テーパピン32は図16に示すよう
に係止段部32aを形成したピン形状とすることによ
り、挟まれる部分の長さが一定となり、少ない領域が挟
まれることとなり、取り外しが容易になる。
に係止段部32aを形成したピン形状とすることによ
り、挟まれる部分の長さが一定となり、少ない領域が挟
まれることとなり、取り外しが容易になる。
【0068】図17(A),(B)は本発明に係る炉内
機器溶接方法の第9実施形態による溶接継手を示す平面
図,正面図、図18(A),(B)は第9実施形態の継
手部における作用を示す説明図である。
機器溶接方法の第9実施形態による溶接継手を示す平面
図,正面図、図18(A),(B)は第9実施形態の継
手部における作用を示す説明図である。
【0069】第9実施形態では、図17(A),(B)
に示すように炉内機器の蒸気乾燥機のスカート部(母
材)33とカバープレート(母材)34の重ね合わせ部
35の隅肉溶接を行う場合、スカート部33とカバープ
レート34に図18(A)に示す継手部36を跨ぐよう
にコ字状の拘束板37を溶接により接合する。この拘束
板37は、溶接線に対し溶接を妨げない位置と間隔で複
数本設置されている。その後、継手部36の溶接を行
う。
に示すように炉内機器の蒸気乾燥機のスカート部(母
材)33とカバープレート(母材)34の重ね合わせ部
35の隅肉溶接を行う場合、スカート部33とカバープ
レート34に図18(A)に示す継手部36を跨ぐよう
にコ字状の拘束板37を溶接により接合する。この拘束
板37は、溶接線に対し溶接を妨げない位置と間隔で複
数本設置されている。その後、継手部36の溶接を行
う。
【0070】この時、継手部36およびその近傍では、
図18(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束板37によって引張力がD方向に作用する。
拘束板37は溶接の進行とともに順次除去していく。除
去した位置での溶接部では、拘束力が解放されるため、
図18(B)に示すようにD方向の引張力に対して反力
がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力が低減
される。
図18(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束板37によって引張力がD方向に作用する。
拘束板37は溶接の進行とともに順次除去していく。除
去した位置での溶接部では、拘束力が解放されるため、
図18(B)に示すようにD方向の引張力に対して反力
がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力が低減
される。
【0071】すなわち、溶接時に溶接金属の凝固作用に
伴う継手部36の収縮変形に対し、溶接前に拘束板37
により拘束力を与えることにより、この収縮変形を抑制
し継手に通常の引張残留応力が発生するようにする。溶
接後、この拘束力を解放することにより、溶接時に発生
した引張残留応力を低減することができる。
伴う継手部36の収縮変形に対し、溶接前に拘束板37
により拘束力を与えることにより、この収縮変形を抑制
し継手に通常の引張残留応力が発生するようにする。溶
接後、この拘束力を解放することにより、溶接時に発生
した引張残留応力を低減することができる。
【0072】このように第9実施形態によれば、蒸気乾
燥機のスカート部33とカバープレート34との突合せ
溶接継手において、溶接部を跨ぐようコ字状の拘束板3
7を母材部に接合し、溶接後にコ字状の拘束板37を除
去したことにより、曲げ変形および軸方向の残留応力を
低減することができる。
燥機のスカート部33とカバープレート34との突合せ
溶接継手において、溶接部を跨ぐようコ字状の拘束板3
7を母材部に接合し、溶接後にコ字状の拘束板37を除
去したことにより、曲げ変形および軸方向の残留応力を
低減することができる。
【0073】図19(A),(B)は本発明に係る炉内
機器溶接方法の第10実施形態による溶接継手を示す平
面図,正面図、図20(A),(B)は第10実施形態
の継手部における作用を示す説明図である。
機器溶接方法の第10実施形態による溶接継手を示す平
面図,正面図、図20(A),(B)は第10実施形態
の継手部における作用を示す説明図である。
【0074】第10実施形態では、図19(A),
(B)に示すように炉内機器の蒸気乾燥機のサポートリ
ング(母材)38に対して端板(母材)39が垂直方向
に立設され、サポートリング38に溶接されている。図
19(A)に示すようにサポートリング38に端板39
を立設した状態で、端板39の両側にこれを支持するよ
うにL字状の拘束板40を設け各部材に接合する。この
拘束板40は、溶接線に対し溶接を妨げない位置と間隔
で複数本設置されている。その後、継手部36の溶接を
行う。
(B)に示すように炉内機器の蒸気乾燥機のサポートリ
ング(母材)38に対して端板(母材)39が垂直方向
に立設され、サポートリング38に溶接されている。図
19(A)に示すようにサポートリング38に端板39
を立設した状態で、端板39の両側にこれを支持するよ
うにL字状の拘束板40を設け各部材に接合する。この
拘束板40は、溶接線に対し溶接を妨げない位置と間隔
で複数本設置されている。その後、継手部36の溶接を
行う。
【0075】この時、継手部36およびその近傍では、
図20(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束板40によって引張力がD方向に作用する。
拘束板40は溶接の進行とともに順次除去していく。除
去した位置での溶接部では、拘束力が解放されるため、
図20(B)に示すようにD方向の引張力に対する反力
がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力が低減
される。
図20(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束板40によって引張力がD方向に作用する。
拘束板40は溶接の進行とともに順次除去していく。除
去した位置での溶接部では、拘束力が解放されるため、
図20(B)に示すようにD方向の引張力に対する反力
がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力が低減
される。
【0076】このように第10実施形態によれば、蒸気
乾燥機のサポートリング38と端板39との接合部にお
いて、サポートリング38に垂直な方向に溶接接合され
た端板39を支持するようL字状の拘束板40を各部材
に接合し、継手部36の溶接後に拘束板40を除去した
ことで、継手部36の残留応力を低減するとともに、変
形を防止することができる。
乾燥機のサポートリング38と端板39との接合部にお
いて、サポートリング38に垂直な方向に溶接接合され
た端板39を支持するようL字状の拘束板40を各部材
に接合し、継手部36の溶接後に拘束板40を除去した
ことで、継手部36の残留応力を低減するとともに、変
形を防止することができる。
【0077】図21(A),(B)は本発明に係る炉内
機器溶接方法の第11実施形態による溶接継手を示す正
面図,平面図、図22(A),(B)は第11実施形態
の継手部における作用を示す説明図である。
機器溶接方法の第11実施形態による溶接継手を示す正
面図,平面図、図22(A),(B)は第11実施形態
の継手部における作用を示す説明図である。
【0078】第11実施形態では、図21(A),
(B)に示すように炉内機器の蒸気乾燥機のトッププレ
ート(母材)41とサイドバー(母材)42を矩形状の
拘束板43によりL字状の隅肉溶接を行う。矩形状の拘
束板43は、溶接線に対し溶接を妨げない位置と間隔で
複数本設置される。その後、継手部36の溶接を行う。
(B)に示すように炉内機器の蒸気乾燥機のトッププレ
ート(母材)41とサイドバー(母材)42を矩形状の
拘束板43によりL字状の隅肉溶接を行う。矩形状の拘
束板43は、溶接線に対し溶接を妨げない位置と間隔で
複数本設置される。その後、継手部36の溶接を行う。
【0079】この時、継手部36およびその近傍では、
図22(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束板43によって引張力がD方向に作用する。
拘束板43は溶接の進行とともに順次除去していく。除
去した位置での溶接部では、拘束力が解放されるため、
図22(B)に示すようにD方向の引張力に対する反力
がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力が低減
される。
図22(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束板43によって引張力がD方向に作用する。
拘束板43は溶接の進行とともに順次除去していく。除
去した位置での溶接部では、拘束力が解放されるため、
図22(B)に示すようにD方向の引張力に対する反力
がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力が低減
される。
【0080】このように第11実施形態によれば、蒸気
乾燥機のトッププレート41とサイドバー42の溶接接
合部において、角部溶接を囲むように各部材に接合した
矩形状の拘束板43を設け、この拘束板43を溶接後に
除去することにより、溶接時の外側への変形を防止する
とともに、溶接後の残留応力を低減することができる。
乾燥機のトッププレート41とサイドバー42の溶接接
合部において、角部溶接を囲むように各部材に接合した
矩形状の拘束板43を設け、この拘束板43を溶接後に
除去することにより、溶接時の外側への変形を防止する
とともに、溶接後の残留応力を低減することができる。
【0081】図23(A),(B)は本発明に係る炉内
機器溶接方法の第12実施形態による溶接継手を示す断
面図,平面図、図24(A),(B)は第12実施形態
の継手部における作用を示す説明図である。
機器溶接方法の第12実施形態による溶接継手を示す断
面図,平面図、図24(A),(B)は第12実施形態
の継手部における作用を示す説明図である。
【0082】図23(A),(B)は、炉内配管におけ
る突き合わせ継手部を示し、第12実施形態の母材44
と母材45は、その継手部36を挟んでそれぞれにリン
グ状の鍔46を形成した配管である。図23(A)に示
すように、母材44,45にそれぞれ形成した鍔46間
に継手部36を跨ぐように拘束バー47を円周上に数カ
所設置し、その後、継手部36の溶接を行う。
る突き合わせ継手部を示し、第12実施形態の母材44
と母材45は、その継手部36を挟んでそれぞれにリン
グ状の鍔46を形成した配管である。図23(A)に示
すように、母材44,45にそれぞれ形成した鍔46間
に継手部36を跨ぐように拘束バー47を円周上に数カ
所設置し、その後、継手部36の溶接を行う。
【0083】この時、継手部36およびその近傍では、
図24(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束バー47によって引張力がD方向に作用す
る。拘束バー47は溶接の進行とともに順次除去してい
く。除去した位置での溶接部では、拘束力が解放される
ため、図24(B)に示すようにD方向の引張力に対す
る反力がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力
が低減される。
図24(A)に示すように溶接金属部の収縮力の方向C
に対し拘束バー47によって引張力がD方向に作用す
る。拘束バー47は溶接の進行とともに順次除去してい
く。除去した位置での溶接部では、拘束力が解放される
ため、図24(B)に示すようにD方向の引張力に対す
る反力がE方向に作用し、溶接境界部での引張残留応力
が低減される。
【0084】このように第12実施形態によれば、継手
部を挟む配管である各母材44,45の外周にリング状
の鍔46を形成し、継手部36を跨ぐように鍔46に拘
束バー47を設置し、この拘束バー47を溶接後に除去
することにより、溶接部の残留応力を低減することがで
きる。
部を挟む配管である各母材44,45の外周にリング状
の鍔46を形成し、継手部36を跨ぐように鍔46に拘
束バー47を設置し、この拘束バー47を溶接後に除去
することにより、溶接部の残留応力を低減することがで
きる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の発明によれば、応力腐食割れ対象部位の母材と溶接金
属との境界の溶接を、残留応力発生に支配的な溶接を行
った後に実施することにより、対象部の拘束が小さくな
るため、残留応力の発生を抑えることができ、後から溶
接を行った箇所は局所的な曲げにより圧縮残留応力が付
加され、これらの相乗効果により残留応力を低減するこ
とができる。このように溶接金属近傍の母材表面おいて
鋭敏化度が高い部分で、引張溶接残留応力を低減させ、
応力腐食割れの発生を防ぐことができる。
の発明によれば、応力腐食割れ対象部位の母材と溶接金
属との境界の溶接を、残留応力発生に支配的な溶接を行
った後に実施することにより、対象部の拘束が小さくな
るため、残留応力の発生を抑えることができ、後から溶
接を行った箇所は局所的な曲げにより圧縮残留応力が付
加され、これらの相乗効果により残留応力を低減するこ
とができる。このように溶接金属近傍の母材表面おいて
鋭敏化度が高い部分で、引張溶接残留応力を低減させ、
応力腐食割れの発生を防ぐことができる。
【0086】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
炉内機器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位近傍
の母材に1ビード分程度広く開口した開先を形成したこ
とにより、広く開口した箇所は連続的に溶接ができなく
なり、対象箇所の溶接が遅れるため、残留応力を低減さ
せるとともに、溶接継手の製造を容易に行うことができ
る。
炉内機器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位近傍
の母材に1ビード分程度広く開口した開先を形成したこ
とにより、広く開口した箇所は連続的に溶接ができなく
なり、対象箇所の溶接が遅れるため、残留応力を低減さ
せるとともに、溶接継手の製造を容易に行うことができ
る。
【0087】請求項3の発明によれば、請求項1記載の
炉内機器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位の母
材が下側に位置する場合、この母材と応力腐食割れ対象
部位との境界を切欠き除去したことにより、引張残留応
力を低減することができるとともに、除去に伴い繰返し
の溶接入熱による組織の変質を低減することができ、そ
の結果、応力腐食割れの発生を抑えることができる。
炉内機器溶接方法において、応力腐食割れ対象部位の母
材が下側に位置する場合、この母材と応力腐食割れ対象
部位との境界を切欠き除去したことにより、引張残留応
力を低減することができるとともに、除去に伴い繰返し
の溶接入熱による組織の変質を低減することができ、そ
の結果、応力腐食割れの発生を抑えることができる。
【0088】請求項4の発明によれば、板厚の厚い母材
側の溶接部を切欠き加工し、段違い部の板厚差を小さく
したことにより、板厚の厚い母材の溶接部は変形が容易
になり、剛性の違いによる残留応力を低減させ、応力腐
食割れの発生を抑えることができる。
側の溶接部を切欠き加工し、段違い部の板厚差を小さく
したことにより、板厚の厚い母材の溶接部は変形が容易
になり、剛性の違いによる残留応力を低減させ、応力腐
食割れの発生を抑えることができる。
【0089】請求項5の発明によれば、板厚の厚い母材
の段違い側に開先を突設したことにより、開先先端部の
変形が容易になり、変形拘束により生ずる残留応力を低
下させることができるとともに、応力腐食割れの進展に
対する抵抗力を向上させることができる。
の段違い側に開先を突設したことにより、開先先端部の
変形が容易になり、変形拘束により生ずる残留応力を低
下させることができるとともに、応力腐食割れの進展に
対する抵抗力を向上させることができる。
【0090】請求項6の発明によれば、L字状に位置決
めした母材の内、下方に位置する母材の溶接側端部に切
欠部を形成したことにより、溶接継手部の剛性を低下さ
せ、溶接変形し易くし、残留応力を低減させることがで
きる。
めした母材の内、下方に位置する母材の溶接側端部に切
欠部を形成したことにより、溶接継手部の剛性を低下さ
せ、溶接変形し易くし、残留応力を低減させることがで
きる。
【0091】請求項7の発明によれば、一方の母材に対
して垂直方向に他方の母材を立設し、この他方の母材に
楔を挟み、隅肉溶接を行って溶接ビードを形成し、この
溶接終了後に楔を取り除き、その部分を補修溶接するこ
とにより、楔を挟んだ状態では、通常の溶接継手と同様
の引張残留応力が発生するものの、溶接後にこの楔を取
り除くことにより、溶接部の残留応力が緩和され、熱影
響部での引張残留応力を大幅に低減し、応力腐食割れの
発生を抑えることができる。
して垂直方向に他方の母材を立設し、この他方の母材に
楔を挟み、隅肉溶接を行って溶接ビードを形成し、この
溶接終了後に楔を取り除き、その部分を補修溶接するこ
とにより、楔を挟んだ状態では、通常の溶接継手と同様
の引張残留応力が発生するものの、溶接後にこの楔を取
り除くことにより、溶接部の残留応力が緩和され、熱影
響部での引張残留応力を大幅に低減し、応力腐食割れの
発生を抑えることができる。
【0092】請求項8の発明によれば、請求項7記載の
炉内機器溶接方法において、楔に代えてテーパピンとし
たことにより、請求項7の効果に加え、取り外しが容易
になる。
炉内機器溶接方法において、楔に代えてテーパピンとし
たことにより、請求項7の効果に加え、取り外しが容易
になる。
【0093】請求項9の発明によれば、炉内機器を構成
する構造物の母材同士の重ね合わせ部を隅肉溶接する炉
内機器溶接方法において、それぞれの母材に溶接部を跨
ぐようにコ字状の拘束板を接合し、溶接後にこの拘束板
を除去することにより、曲げ変形および軸方向の残留応
力を低減することができる。
する構造物の母材同士の重ね合わせ部を隅肉溶接する炉
内機器溶接方法において、それぞれの母材に溶接部を跨
ぐようにコ字状の拘束板を接合し、溶接後にこの拘束板
を除去することにより、曲げ変形および軸方向の残留応
力を低減することができる。
【0094】請求項10の発明によれば、炉内機器を構
成する構造物の一方の母材に対して垂直方向に他方の母
材を立設し、この他方の母材を支持するようにL字状の
拘束板を双方の母材に接合し、この拘束板を母材同士の
溶接後に除去することにより、継手部の残留応力を低減
するとともに、変形を防止することができる。
成する構造物の一方の母材に対して垂直方向に他方の母
材を立設し、この他方の母材を支持するようにL字状の
拘束板を双方の母材に接合し、この拘束板を母材同士の
溶接後に除去することにより、継手部の残留応力を低減
するとともに、変形を防止することができる。
【0095】請求項11の発明によれば、炉内機器を構
成する構造物の母材同士をL字状に位置決めした後、隅
肉溶接を行う炉内機器溶接方法において、それぞれの母
材に角部溶接を囲むように矩形状の拘束板を接合し、こ
の拘束板を母材同士の溶接後に除去することにより、溶
接時の外側への変形を防止するとともに、溶接後の残留
応力を低減することができる。
成する構造物の母材同士をL字状に位置決めした後、隅
肉溶接を行う炉内機器溶接方法において、それぞれの母
材に角部溶接を囲むように矩形状の拘束板を接合し、こ
の拘束板を母材同士の溶接後に除去することにより、溶
接時の外側への変形を防止するとともに、溶接後の残留
応力を低減することができる。
【0096】請求項12の発明によれば、炉内機器を構
成する構造物の母材同士を突き合わせ溶接する炉内機器
溶接方法において、継手部を挟んで各母材外周にリング
状の鍔を設け、これらの鍔間に継手部を跨ぐように拘束
板を設置し、この拘束板を溶接後に除去することによ
り、溶接部の残留応力を低減することができる。
成する構造物の母材同士を突き合わせ溶接する炉内機器
溶接方法において、継手部を挟んで各母材外周にリング
状の鍔を設け、これらの鍔間に継手部を跨ぐように拘束
板を設置し、この拘束板を溶接後に除去することによ
り、溶接部の残留応力を低減することができる。
【図1】本発明に係る炉内機器溶接方法の第1実施形態
による溶接継手を示す構成図。
による溶接継手を示す構成図。
【図2】溶接ビード近傍で発生する曲げによる圧縮残留
応力を示す説明図。
応力を示す説明図。
【図3】本発明に係る炉内機器溶接方法の第2実施形態
による溶接継手を示す構成図。
による溶接継手を示す構成図。
【図4】本発明に係る炉内機器溶接方法の第2実施形態
の変形例による溶接継手を示す拡大図。
の変形例による溶接継手を示す拡大図。
【図5】本発明に係る炉内機器溶接方法の第3実施形態
による溶接継手を示す構成図。
による溶接継手を示す構成図。
【図6】炉心シュラウドとシュラウドサポートとの一般
の溶接構造を示す斜視図。
の溶接構造を示す斜視図。
【図7】図6において溶接部近傍の溶接残留応力分布を
示す図。
示す図。
【図8】本発明に係る炉内機器溶接方法の第4実施形態
による溶接継手を示す拡大図。
による溶接継手を示す拡大図。
【図9】本発明に係る炉内機器溶接方法の第5実施形態
による溶接継手を示す拡大図。
による溶接継手を示す拡大図。
【図10】(A),(B)はシュラウドサポートを示す
拡大図。
拡大図。
【図11】本発明に係る炉内機器溶接方法の第6実施形
態による溶接継手を示す拡大図。
態による溶接継手を示す拡大図。
【図12】(A),(B)は蒸気乾燥器ユニットの底板
とサポートの一般の溶接部を示す拡大図,溶接部近傍の
溶接残留応力分布を示す図。
とサポートの一般の溶接部を示す拡大図,溶接部近傍の
溶接残留応力分布を示す図。
【図13】本発明に係る炉内機器溶接方法の第7実施形
態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大斜視図。
態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大斜視図。
【図14】本発明に係る炉内機器溶接方法の第7実施形
態の変形例による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大斜
視図。
態の変形例による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大斜
視図。
【図15】本発明に係る炉内機器溶接方法の第8実施形
態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大斜視図。
態による上部格子板隅肉溶接継手を示す拡大斜視図。
【図16】第8実施形態の要部拡大断面図。
【図17】(A),(B)は本発明に係る炉内機器溶接
方法の第9実施形態による溶接継手を示す平面図,正面
図。
方法の第9実施形態による溶接継手を示す平面図,正面
図。
【図18】(A),(B)は第9実施形態の継手部にお
ける作用を示す説明図。
ける作用を示す説明図。
【図19】(A),(B)は本発明に係る炉内機器溶接
方法の第10実施形態による溶接継手を示す平面図,正
面図。
方法の第10実施形態による溶接継手を示す平面図,正
面図。
【図20】(A),(B)は第10実施形態の継手部に
おける作用を示す説明図。
おける作用を示す説明図。
【図21】(A),(B)は本発明に係る炉内機器溶接
方法の第11実施形態による溶接継手を示す正面図,平
面図。
方法の第11実施形態による溶接継手を示す正面図,平
面図。
【図22】(A),(B)は第11実施形態の継手部に
おける作用を示す説明図。
おける作用を示す説明図。
【図23】(A),(B)は本発明に係る炉内機器溶接
方法の第12実施形態による溶接継手を示す断面図,平
面図。
方法の第12実施形態による溶接継手を示す断面図,平
面図。
【図24】(A),(B)は第12実施形態の継手部に
おける作用を示す説明図。
おける作用を示す説明図。
【図25】(A),(B)は従来の炉内機器溶接方法に
よる溶接継手を示す構成図。
よる溶接継手を示す構成図。
1 シュラウドリング(母材) 2 シュラウド胴(母材) 3 溶接ビード群 4 溶接ビード群 5 溶接ビード群 6 溶接ビード群 7 溶接金属 8 変形部 9 鋭敏化領域 10 応力腐食割れ対象部位 11 溶接ビード 12 高温部 13 変形部 14 広く開口した開先 15 切欠部 16 炉心シュラウド(母材) 17 シュラウドサポート(母材) 18 溶接部 19 段違い部 20 切欠部 21 開先 22 開先 23 底板(母材) 24 サポート(母材) 25 溶接部 26 底板 27 切欠部 28 母材 29 母材 30 楔 31 溶接ビード 32 テーパピン 33 スカート部(母材) 34 カバープレート(母材) 35 重ね合わせ部 36 継手部 37 拘束板 38 サポートリング(母材) 39 端板(母材) 40 拘束板 41 トッププレート(母材) 42 サイドバー(母材) 43 拘束板 44 母材 45 母材 46 鍔 47 拘束バー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G21D 1/00 G21D 1/00 X (72)発明者 藤田 政則 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内
Claims (12)
- 【請求項1】 炉内機器を構成する構造物の母材間同士
を内面側と外面側とで交互に溶接する炉内機器溶接方法
において、応力腐食割れ対象部位の母材と溶接金属との
境界の溶接を、残留応力発生に支配的な溶接を行った後
に実施することを特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の炉内機器溶接方法におい
て、応力腐食割れ対象部位近傍の母材に1ビード分程度
広く開口した開先を形成したことを特徴とする炉内機器
溶接方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の炉内機器溶接方法におい
て、応力腐食割れ対象部位の母材が下側に位置する場
合、この母材と前記応力腐食割れ対象部位との境界を切
欠き除去したことを特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項4】 炉内機器を構成する構造物であって互い
に板厚が異なる母材同士を位置決めした後、全周を溶接
する炉内機器溶接方法において、板厚の厚い母材側の溶
接部を切欠き加工し、段違い部の板厚差を小さくしたこ
とを特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項5】 炉内機器を構成する構造物であって互い
に板厚が異なる母材同士を位置決めした後、全周を溶接
する炉内機器溶接方法において、板厚の厚い母材の段違
い側に開先を突設したことを特徴とする炉内機器溶接方
法。 - 【請求項6】 炉内機器を構成する構造物の母材同士を
L字状に位置決めした後、全周を溶接する炉内機器溶接
方法において、下方に位置する母材の溶接側端部に切欠
部を形成したことを特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項7】 炉内機器を構成する構造物の一方の母材
に対して垂直方向に他方の母材を立設し、この他方の母
材に楔を挟み、隅肉溶接を行って溶接ビードを形成し、
この溶接終了後に前記楔を取り除き、その部分を補修溶
接することを特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項8】 請求項7記載の炉内機器溶接方法におい
て、楔に代えてテーパピンとしたことを特徴とする炉内
機器溶接方法。 - 【請求項9】 炉内機器を構成する構造物の母材同士の
重ね合わせ部を隅肉溶接する炉内機器溶接方法におい
て、それぞれの母材に溶接部を跨ぐようにコ字状の拘束
板を接合し、この拘束板を母材同士の溶接後に除去する
ことを特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項10】 炉内機器を構成する構造物の一方の母
材に対して垂直方向に他方の母材を立設し、この他方の
母材を支持するようにL字状の拘束板を双方の母材に接
合し、この拘束板を母材同士の溶接後に除去することを
特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項11】 炉内機器を構成する構造物の母材同士
をL字状に位置決めした後、隅肉溶接を行う炉内機器溶
接方法において、それぞれの母材に角部溶接を囲むよう
に矩形状の拘束板を接合し、この拘束板を母材同士の溶
接後に除去することを特徴とする炉内機器溶接方法。 - 【請求項12】 炉内機器を構成する構造物の母材同士
を突き合わせ溶接する炉内機器溶接方法において、継手
部を挟む各母材外周にリング状の鍔を設け、これらの鍔
間に前記継手部を跨ぐように拘束板を設置し、この拘束
板を溶接後に除去することを特徴とする炉内機器溶接方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8290882A JPH10128534A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 炉内機器溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8290882A JPH10128534A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 炉内機器溶接方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10128534A true JPH10128534A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17761739
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8290882A Pending JPH10128534A (ja) | 1996-10-31 | 1996-10-31 | 炉内機器溶接方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10128534A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010038842A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Toshiba Corp | 沸騰水型原子炉 |
| JP2011185876A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Toshiba Corp | 沸騰水型原子炉のジェットポンプの支持構造およびジェットポンプ流量計測配管の支持構造 |
| JP2016182878A (ja) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 三菱重工業株式会社 | タンクの支持構造及び船舶 |
| CN110834177A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-02-25 | 中国石油大学(华东) | 降低大型压力容器焊接残余应力的方法 |
| CN114273759A (zh) * | 2021-12-30 | 2022-04-05 | 东方电气(武汉)核设备有限公司 | 堆芯围筒组件的焊接方法 |
-
1996
- 1996-10-31 JP JP8290882A patent/JPH10128534A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010038842A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Toshiba Corp | 沸騰水型原子炉 |
| JP2011185876A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Toshiba Corp | 沸騰水型原子炉のジェットポンプの支持構造およびジェットポンプ流量計測配管の支持構造 |
| JP2016182878A (ja) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 三菱重工業株式会社 | タンクの支持構造及び船舶 |
| CN110834177A (zh) * | 2019-10-28 | 2020-02-25 | 中国石油大学(华东) | 降低大型压力容器焊接残余应力的方法 |
| CN114273759A (zh) * | 2021-12-30 | 2022-04-05 | 东方电气(武汉)核设备有限公司 | 堆芯围筒组件的焊接方法 |
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