JPH10132039A - チェーンテンショナおよびチェーンシステム - Google Patents

チェーンテンショナおよびチェーンシステム

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JPH10132039A
JPH10132039A JP7194797A JP7194797A JPH10132039A JP H10132039 A JPH10132039 A JP H10132039A JP 7194797 A JP7194797 A JP 7194797A JP 7194797 A JP7194797 A JP 7194797A JP H10132039 A JPH10132039 A JP H10132039A
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oil
chain
screw shaft
chamber
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NTN Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの再始動時および低温始動時に、チ
ェーンの押し込み力を緩衝する圧力室内の油中に空気が
侵入するのを防止することができるようにしたチェーン
テンショナを提供する。 【解決手段】 ハウジング11のシリンダ室12にチェ
ーン押圧用のプランジャ19をスライド自在に挿入し
て、その背部に圧力室20を形成する。プランジャ19
の内部に油室25を設け、後端面から上記油室25に貫
通するねじ孔27を形成する。ねじ孔27にねじ係合し
たねじ軸28とプランジャ19とを油室25内に組込ん
だスプリング31で相反する方向に押圧する。ハウジン
グ11に形成された給油通路13をねじ軸28の後端部
に設けた弁体33で開閉自在とする。ねじ孔27および
ねじ軸28のねじ山を鋸歯状とし、その鋸歯状ねじ山の
フランク角とリード角の関係から、プランジャ19を突
出方向にスムースに移動させ、押し込み方向にはロック
させてエンジン始動時にプランジャ19が外方向に大き
く移動するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カム軸駆動用チ
ェーンの張力を一定に保持するチェーンテンショナに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】カム軸駆動用のチェーンの張力を一定に
保つチェーンテンショナとして、図10に示したものが
知られている。このチェーンテンショナはハウジング6
0に形成されたシリンダ室61内にプランジャ62と、
スプリング63とを組み込み、上記スプリング63によ
って突出性が付与されたプランジャ62によりチェーン
64を押圧するようにしている。
【0003】また、プランジャ62の背部に形成された
圧力室65に給油通路66を連通し、その給油通路66
にチェックバルブ67を設け、上記プランジャ62が外
方向に移動して圧力室65の圧力が低下したとき、チェ
ックバルブ67を開放させ、給油ポンプの駆動により給
油通路66から圧力室65に油を流動させるようにして
いる。
【0004】ところで、カム軸駆動用のチェーンにおい
ては、エンジンを停止すると、カム軸に設けられたカム
の停止位置の関係から、チェーン64が緊張状態に保持
されることがある。この場合、上記チェーンテンショナ
のプランジャ62は緊張状態のチェーン64により押し
込まれるため、圧力室55の油はプランジャ62とシリ
ンダ室61の摺動面からリークし、プランジャ62は後
退して、チェーン64の弾力とスプリング63の張力と
が釣り合う位置に保持される。
【0005】このため、エンジンの再始動によりチェー
ン64に弛みが生じると、プランジャ62は外方向に大
きく移動する。このとき、油圧ポンプは始動直後であっ
て吐出量が少ないため、圧力室65に充分な油を供給す
ることができず、圧力室65に空気が侵入してダンピン
グ特性が低下し、異音が発生することがある。
【0006】また、低温始動時には、油の粘度が高く、
流動性が悪いため、上記と同様の問題が生じる。
【0007】上記のような問題点を解決するため、実開
昭64−25557号公報に記載されたチェーンテンシ
ョナにおいては、プランジャの外周にラックを設け、ハ
ウジングにラチェット爪を揺動自在に取付け、そのラチ
ェット爪のラックに対する係合によりプランジャの後退
動を防止するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
記載されたチェーンテンショナにおいては、ラックとラ
チェット爪の係合部にチェーンからの荷重を受けるた
め、耐久性に問題がある。また、プランジャが外方向に
移動するとき、ラチェット爪がラックと係脱するため、
異音が発生するという問題がある。
【0009】この発明の第1の課題は、エンジンの再始
動時および作動油の流動性が悪い低温始動時にチェーン
の押込み力を緩衝する圧力室に空気が侵入するのを防止
することができると共に、異音の発生のない耐久性に優
れた小型のチェーンテンショナを提供することである。
【0010】また、この発明の第2の課題は、騒音の発
生の少ないチェーンシステムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の第1の課題を解決
するために、第1の発明においては、ハウジングに形成
されたシリンダ室内に摺動自在に挿入され、スプリング
によって突出性が付与されたチェーン押圧用プランジャ
の内部に油室を設け、その油室とハウジングとの間に、
上記油室への油の流入を許容し、流出を阻止するチェッ
クバルブを設けたチェーンテンショナにおいて、前記プ
ランジャの内端面にねじ孔を形成し、そのねじ孔にねじ
軸をねじ係合した構成を採用している。
【0012】ここで、前記ねじ孔およびねじ軸のねじ山
を、プランジャの押し込み力を受ける圧力側フランクの
フランク角が遊び角フランクのフランク角より大きい鋸
歯状としておくのがよい。
【0013】また、第2の発明においては、固定部に取
付けられるハウジングにシリンダ室と、そのシリンダ室
の閉塞端に連通する給油通路とを設け、上記シリンダ室
にチェーン押圧用のプランジャをスライド自在に挿入し
て、その背部に圧力室を設け、上記プランジャに油室
と、後端から上記油室に連通するねじ孔とを形成し、上
記ねじ孔にねじ軸をねじ係合し、そのねじ軸とプランジ
ャーとを相対的に離反する方向に押圧するスプリングを
上記油室内に組込み、上記ねじ孔およびねじ軸のねじ山
を、プランジャの押し込み力を受ける圧力側フランクの
フランク角が遊び側フランクのフランク角より大きい鋸
歯状とし、その鋸歯状ねじ山に前記スプリングの弾力に
よってプランジャが外方向に移動するリード角を設け、
前記ねじ軸の後端に前記給油通路の油出口を開閉する弁
体を取付けた構成を採用している。
【0014】さらに、第3の発明においては、固定部に
取付けられるハウジングにシリンダ室と、そのシリンダ
室の閉塞端部に連通する給油通路とを設け、上記シリン
ダ室にチェーン押圧用のプランジャをスライド自在に挿
入して、その背部に圧力室を設け、上記プランジャに油
室と、後端から上記油室に連通するねじ孔とを設け、上
記ねじ孔にねじ係合したねじ軸に上記油室に連通する通
路を形成し、上記油室にはねじ軸とプランジャとを相対
的に離反する方向に押圧して、ねじ軸の後端面を給油通
路の油出口に密着させるスプリングを組込み、前記ねじ
孔およびねじ軸のねじ山を、プランジャの押し込み力を
受ける圧力側フランクのフランク角が遊び側フランクの
フランク角より大きい鋸歯状とし、その鋸歯状ねじ山に
前記スプリングの弾力によってプランジャが外方向に移
動するリード角を設け、前記プランジャの外方向への移
動時にのみ給油通路に供給された油を前記油室に流入さ
れるチェックバルブを具えて成る構成を採用している。
【0015】ここで、チェックバルブはねじ軸に形成さ
れた通路の油出口部に設けてもよく、あるいは、給油通
路の油出口部に設けてもよい。
【0016】また、第2の課題を解決するため、第4の
発明においては、クランクシャフトの回転をカムシャフ
トに伝えるチェーンの弛み側チェーンを上記第1の発明
乃至第3の発明のいずれか1つに記載のチェーンテンシ
ョナのプランジャで押圧した構成を採用している。
【0017】
【作用】上記のように、ねじ孔にねじ軸をねじ係合した
ことにより、エンジンの停止時におけるチェーンの張力
増大時、プランジャに作用する軸方向の押し込み力をね
じ軸とねじ孔のねじ係合部で受けることができる。この
ため、プランジャは押し込まれず、エンジンが再始動さ
れてチェーンに弛みが生じても、プランジャの外方向へ
の移動量が小さく、圧力室に外部の空気が侵入したり、
油に含まれる空気が油中より析出するのを防止すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1乃至9に基づいて説明する。
【0019】図1に示すように、クランクシャフト1の
端部に取付けられたスプロケット2の回転はチェーン3
を介してカムシャフト4の端部に取付けられたスプロケ
ット5に伝達される。
【0020】上記チェーン3の弛み側チェーン3aはチ
ェーンテンショナ10によって押圧され、その押圧によ
ってチェーン3は一定の張力に保持される。
【0021】図2および図3はチェーンテンショナを示
す。このチェーンテンショナは、シリンダブロック4の
クランク室の壁面にボルト止めされたハウジング11を
有する。
【0022】ハウジング11にはシリンダ室12と、そ
のシリンダ室12の閉塞端において開口する給油通路1
3とが設けられている。給油通路13の形成に際し、こ
こでは、シリンダ室12の閉塞端に嵌合孔14を形成
し、その嵌合孔14にシート板15の片面に設けた軸部
16に圧入し、上記シート板15に油出口17を形成し
ている。この給油通路13は、図4に示すように、シリ
ンダブロック4に形成された給油孔18と連通して油が
供給される。
【0023】前記シリンダ室12はハウジング11の一
端面で開口し、そのシリンダ室12にプランジャ19が
スライド自在に挿入されている。また、プランジャ19
は、図4に示すように、ハウジング11に設けたガイド
片11aによって回り止めされている。
【0024】上記プランジャ19の組込みによって、ハ
ウジング11の内部に圧力室20が形成される。
【0025】プランジャ19のハウジング11の外部に
臨む先端部には、チェーン押圧用のスリッパ21が取付
けられている。スリッパ21の内部には金属製の環状の
板体22がモールドされ、その板体22の外周囲に内部
と外部とを連通させる間隙23が設けられている。
【0026】上記スリッパ21は、プランジャ19の先
端部に対する上記板体22の圧入によって取付けられて
いる。
【0027】プランジャ19は筒状をなし、その先端部
内側に対する栓体24の圧入によってプランジャ19の
内部に油室25が形成される。油室25は、栓体24の
外周に設けた螺旋状のオリフィス26、およびスリッパ
21の内部に形成された上記間隙23を介して外部と連
通している。
【0028】また、プランジャ19の後端部には、上記
油室25に連通するねじ孔27が設けられ、そのねじ孔
27にねじ軸28がねじ係合されている。
【0029】ねじ軸28は、先端面で開口す軸方向の孔
29を有し、その孔29内にスプリングシート30とス
プリング31とが組込まれ、上記スプリング31によっ
てねじ軸28とプランジャ19とは相反する方向に押圧
されている。スプリングシート30は球面32を有し、
その球面32が孔29の閉塞端面に接触している。
【0030】尚、スプリングシート30は、スプリング
31と栓体24との間に組込んで栓体24の端面に球面
を接触させるようにしてもよい。
【0031】前記ねじ軸28の後端部には球形の弁体3
3が取付けられている、この弁体33は給油通路13の
油出口17に設けた円錐形シート面34に対して接触、
離反可能とされ、上記シート面34に対する接触により
給油通路13を閉じる。
【0032】前記プランジャ19に形成されたねじ孔2
7およびそのねじ孔27にねじ係合されたねじ軸28の
ねじ山は、プランジャ19の押し込み力を受ける圧力側
フランク35のフランク角が遊び側フランク角より大き
い鋸歯状とされ、上記フランク角とリード角の関係から
プランジャ19は突出方向に弛み条件とされ、押し込み
方向にはロック条件とされている。
【0033】ここで、弛み条件とは、スプリング31の
弾力によってプランジャ19が押し込まれても、圧力側
フランク35の接触面に作用する摩擦力によりプランジ
ャ19がロックしてシリンダ室12内に向けて移動せ
ず、チェーンの振動がプランジャ19に作用した時、プ
ランジャ19がねじ係合面間に形成された軸方向隙間に
おいて接触、離反を操り返し、押し込み力とスプリング
31の弾力とが釣り合う位置まで後退動することを言
う。
【0034】なお、プランジャ19が軸方向に移動する
時、そのプランジャ19はガイド片11aによって回り
止めされているため、ねじ軸28が回転する。
【0035】また、プランジャ19を突出方向に弛み条
件とし、押し込み方向にロック条件としたことにとり、
ねじ軸28は油室25内に向けての移動はロック条件と
され、シリンダ室12の閉塞端に向けての移動は弛み条
件とされる。
【0036】上記の構成から成るチェーンテンショナ
は、プランジャ19をシリンダ室12内に押し込み、そ
の押し込み状態を保持してシリンダブロック4のクラン
ク室の壁面にハウジング11をボルト止めする。
【0037】図4は、プランジャ19を押し込み状態に
保持する機構の一例を示し、ハウジング11に設けた前
記ガイド11aとスリッパ21の側面とにピン孔38を
形成し、プランジャ19の押し込みより両ピン孔38を
一致させピン39を差し込むようにしている。このと
き、弁体33はシート面34に密着する状態にある。ハ
ウジング11の取付け後、ピン39を引き抜くと、スプ
リング31の弾力により、プランジャ19が外方向に移
動し、その移動によってねじ軸28は弁体33がシート
面34に密着する状態を維持しつつ回転する。また、プ
ランジャ19の外方向への移動により、スリッパ21が
弛み側チェーン3aを押圧し、チェーン3が一定の張力
に保持される。
【0038】上記のようなチェーンテンショナの取付け
状態において、エンジンを始動し、クランクシャフト1
の端部に取付けられたスプロケット2の矢印方向の回転
によってチェーン3に緩みが弛みが生じると、給油通路
13に供給される油の圧力によって、プランジャ19お
よびねじ軸28が外方向に移動し、その移動によって弁
体33がシート面34から離反するため、給油通路13
の油は圧力室20に流入する。
【0039】プランジャ19の外方向への移動によって
スリッパ21がチェーン3を押すため、チェーン3のた
るみは吸収されると共に、スプリング31の弾力によ
り、ねじ軸28は回転しつつシリンダ室12の閉塞端に
向けて移動して、弁体33がシート面34に密着し、プ
ランジャ19とねじ軸28の相対的な軸方向の移動停止
によりチェーン3は所定の張力に保持される。ここで、
ねじ軸28はねじの作用によって回転しつつ軸方向に移
動するため、異音が発生するということはない。
【0040】エンジンを停止すると、カムシャフトに設
けられたカムの停止位置の関係からチェーン3の弛み側
チェーン3aが緊張する場合がある。この場合、プラン
ジャ19はチェーン3によって押圧されるが、プランジ
ャ19は、ねじ軸28とねじ孔27のねじ山におけるフ
ランク角とリード角の関係から押し込み方向にロック条
件されているため、プランジャ19は押し込まれない。
【0041】このため、エンジンの停止後、エンジンが
再始動されてチェーン3の弛み側チェーン3aに弛みが
生じても、プランジャ19の突出量は少なく、圧力室2
0の圧力低下も少ないため、圧力室20内に外部の空気
が侵入せず、また、圧力室20内の油から空気が析出す
るのを防止することができる。
【0042】なお、低温始動時、油の粘度が高く、圧力
室20への油の流入が悪いが、この場合でもねじ軸15
の突出量が小さいため、圧力室20に空気が侵入するの
を妨止することができる。
【0043】因みに、エンジン始動時におけるスリッパ
21の変位置を測定したところ、図5に示す測定結果を
得た。そのグラフから明らかなように、スリッパ21お
よびチェーン3のバタツキが殆んどなく、異音の発生の
少ないことが判る。
【0044】また、チェーン3はエンジンの始動、停止
に関係なく常に略一定の弾力に保持されるため、エンジ
ンの運転後におけるチェーン3の伸びは比較的少ない。
【0045】なお、チェーン2が緊張してプランジャ1
9を押圧するとき、その押圧力がスプリング31と給油
通路13に供給される油の圧力の合力より大きい場合、
プランジャ19はシリンダ室12内に向けてゆっくりと
移動し、スプリング31と給油通路13に供給される油
の圧力の合力と、チェーン3がプランジャ19を押圧す
る押し込み力とが釣り合うと、プランジャ19は停止す
る。
【0046】プランジャ19が押し込められるとき、圧
力室20の油はプランジャ19とシリンダ室12の摺動
面間に形成されたリーク隙間から外部にリークされると
共に、油室25内の油はオリフィス26およびスリッパ
21の内部に形成された間隙23から外部にリークされ
る。このとき、油中に空気が混入していると、油のリー
クと共に空気も外部に排出される。
【0047】なお、実施の形態では、給油孔18から給
油通路13に油を供給するようにしたが、ハウジング1
1の上面で開口するリザーバ室を形成し、カムシャフト
4を給油した油をシリンダ壁により上記リザーバ室に導
いて貯溜し、その油を給油通路13に流入させるように
してもよい。
【0048】図6は、この発明の他の実施の形態を示
す。この実施の形態においては、ねじ軸28の後端に設
けたテーパ面28aをシート板15の油出口17に形成
されたシート面34に対して接触、離反自在としてい
る。
【0049】また、ねじ軸28に後端面から孔29に連
通する通路40を形成し、その通路40の油出口側の端
部にチェックバルブ41を設け、このチェックバルブ4
1の開閉量をハット形の孔あきリテーナ42によって制
限している。
【0050】さらに、スプリング31の栓体24側の端
部にスプリングシート30を組込んでいる。
【0051】他の構成は、先に述べた図2の発明の実施
の形態と同一であるため、同一部品に同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0052】上記の構成から成るチェーンテンショナに
おいては、チェーン3がスリッパ21を押圧して、プラ
ンジャ19が後退したとき、チェックバルブ41によっ
て給油通路13の油出口17を閉じ、油室25内の油を
オリフィス26およびスリッパ21の内部の間隙23か
ら外部にリークさせると共に、圧力室20内の油をシリ
ンダ室12とプランジャ19の摺動面間より外部にリー
クさせる。
【0053】また、チェーン3に弛みが生じたとき、ス
プリング31の弾圧によりプランジャ19を外方向に移
動させ、油室25内の圧力低下によりプランジャ19を
外方向に移動させ、油室25内の圧力低下によりチェッ
クバルブ41を開放させて給油通路13に供給される油
を油室25に流入させる。
【0054】ここで、プランジャ19の外方向への移動
は弛み条件であるため、プランジャ19は急速に外方向
に移動して、チェーン3の弛みを吸収し、スプリング3
1の弾力と給油通路13に供給される油の圧力の合力と
チェーン3がスリッパ21を押圧する押圧力とが釣り合
うと、プランジャ19は停止する。
【0055】なお、図6では、プランジャ19の油室2
5内にチェックバルブ41およびリテーナ42を組み込
んだが、図7に示すように、シート板15の油出口17
に収納凹部45を形成し、その収納凹部45内にチェッ
クバルブ41およびリテーナ42を組み込んで筒状のリ
テーナ押え47の圧入によりリテーナ42を抜け止めし
てもよい。
【0056】また、図8に示すように、シリンダ室12
の閉塞端部に嵌合したシート板48の油出口17に段付
きの収納凹部49を形成し、その収納凹部49に上記油
出口17を開閉するチェックバルブ41を組み込み、そ
のチェックバルブ41を上記収納凹部49の大径部に圧
入した板状の孔あきリテーナ50によって開閉量を規制
してもよい。
【0057】なお、図8に示す実施の形態においては、
ハウジング11の外周面から圧力室20に連通する孔5
1を設け、その孔51に圧入した栓体52の外周に螺旋
状のオリフィス53を形成しており、圧力室20の油中
に気泡が発生した場合、プランジャ19の後退動によっ
て上記気泡をオリフィス53から排出させるようにして
いる。
【0058】図7および図8に示すように、シート板1
5、48にチェックバルブ41およびリテーナ42、5
0を組み込むことにより、シート板15、48に対する
チェックバルブ41およびリテーナ42、50の組み込
みは、ハウジング11の外部において行うことができ、
その組み込み後、シート板15、48をシリンダ室12
内に組み込むことにより、チェックバルブ41およびリ
テーナ42、50も同時に組付けられるため、組立が容
易である。
【0059】図9はこの発明のさらに他の実施の形態を
示す。この実施の形態においては、プランジャ19の先
端内部側に圧入した栓体24に鍔54を設け、その鍔5
4が衝合するプランジャ19の先端面に栓体24の外周
面に形成されたオリフィス26と連通する半径方向の溝
55を形成している。
【0060】他の構成は、図2に示すチェーンテンショ
ナと同一の構成であるため、同一部品には同一の符号を
付して説明を省略する。
【0061】上記実施の形態においては、プランジャ1
9が押し込められたとき、油室25の油はオリフィス2
6から溝55に流れて外部にリークするため、油室内の
油をスムーズにリークさせることができる。
【0062】なお、図7乃至図9に示すチェーンテンシ
ョナにおいては、突出性が付与されたプランジャ19に
よって揺動自在に支持されたスリッパ56を押し、その
スリッパ56を介してチェーン3を押圧する。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、エ
ンジンの停止によってチェーンが緊張し、そのチェーン
の緊張によってプランジャに押し込み力が作用してもプ
ランジャがロックして押し込まれることがないため、エ
ンジンの再始動あるいは低温始動時にチェーンに弛みが
生じても、プランジャの突出量が少なく、圧力室や油室
への空気の侵入することができると共に、プランジャは
ねじの作用によって軸方向に移動するため、異音の発生
の少ない耐久性に優れたチェーンテンショナを提供する
ことができる。
【0064】また、プランジャの後端部に形成したねじ
孔にねじ軸をねじ係合して、ねじ軸の先端部をプランジ
ャの油室内に位置させた構成であるため、チェーンテン
ショナの軸方向長さが短く、小型コンパクトなチェーン
テンショナを提供することができる。
【0065】さらに、エンジンの始動時においてスリッ
パおよびチェーンがバタつくのを防止することができ、
騒音の少ないチェーンシステムを形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るチェーンテンショナの使用状態
を示す断面図
【図2】同上チェーンテンショナの断面図
【図3】図2のIII −III 線に沿った断面図
【図4】同上のプランジャの押し込み状態を示す一部切
欠平面図
【図5】エンジン始動時のスリッパの変位量を示すグラ
【図6】この発明に係るチェーンテンショナの他の例を
示す断面図
【図7】この発明に係るチェーンテンショナの他の例を
示す断面図
【図8】この発明に係るチェーンテンショナの他の例を
示す断面図
【図9】この発明に係るチェーンテンショナのさらに他
の例を示す断面図
【図10】従来のチェーンテンショナを示す断面図
【符号の説明】
11 ハウジング 12 シリンダ室 13 給油通路 19 プランジャ 20 圧力室 21 スリッパ 25 油室 27 ねじ孔 28 ねじ軸 31 スプリング 33 弁体 35 圧力側フランク 36 遊び側フランク 40 通路 41 チェックバルブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに形成されたシリンダ室内に
    摺動自在に挿入され、スプリングによって突出性が付与
    されたチェーン押圧用プランジャの内部に油室を設け、
    その油室とハウジングとの間に、上記油室への油の流入
    を許容し、流出を阻止するチェックバルブを設けたチェ
    ーンテンショナにおいて、前記プランジャの内端面にね
    じ孔を形成し、そのねじ孔にねじ軸をねじ係合したこと
    を特徴とするチェーンテンショナ。
  2. 【請求項2】 前記ねじ孔およびねじ軸のねじ山を、プ
    ランジャの押し込み力を受ける圧力側フランクのフラン
    ク角が遊び側フランクのフランク角より大きい鋸歯状と
    した請求項1に記載のチェーンテンショナ。
  3. 【請求項3】 前記チェックバルブが、ねじ軸とシリン
    ダ室の閉塞端との間に設けられていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載のチェーンテンショナ。
  4. 【請求項4】 前記チェックバルブが、ねじ軸とプラン
    ジャ内部との間に設けられていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のチェーンテンショナ。
  5. 【請求項5】 固定部に取り付けられるハウジングに、
    シリンダ室と、そのシリンダ室の閉塞端に連通する給油
    通路とを設け、上記シリンダ室にチェーン押圧用のプラ
    ンジャをスライド自在に挿入して、その背部に圧力室を
    設け、上記プランジャに油室と、後端から上記油室に連
    通するねじ孔とを形成し、上記ねじ孔にねじ軸をねじ係
    合し、そのねじ軸とプランジャとを相対的に離反する方
    向に押圧するスプリングを上記油室に組込み、上記ねじ
    孔およびねじ軸のねじ山を、プランジャの押し込み力を
    受ける圧力側フランクのフランク角が遊び側フランクの
    フランク角より大きい鋸歯状とし、その鋸歯状ねじ山に
    前記スプリングの弾力によってプランジャが外方向に移
    動するリード角を設け、前記ねじ軸の後端に前記給油通
    路の油出口を開閉する弁体を取り付けたチェーンテンシ
    ョナ。
  6. 【請求項6】 固定部に取り付けられるハウジングにシ
    リンダ室と、そのシリンダ室の閉塞端に連通するねじ孔
    とを設け、上記ねじ孔にねじ係合したねじ軸に上記油室
    に連通する通路を形成し、上記油室には、ねじ軸とプラ
    ンジャとを相対的に離反する方向に押圧して、ねじ軸の
    後端面を給油通路の油出口に密着させるスプリングを組
    み込み、前記ねじ孔およびねじ軸のねじ山を、プランジ
    ャの押し込み力を受ける圧力側フランクのフランク角が
    遊び側フランクのフランク角より大きい鋸歯状とし、そ
    の鋸歯状ねじ山に前記スプリングの弾力によってプラン
    ジャが外方向に移動するリード角を設け、前記プランジ
    ャの外方向への移動時にのみ給油通路に供給された油を
    前記油室に流入させるチェックバルブを具えて成るチェ
    ーンテンショナ。
  7. 【請求項7】 前記チェックバルブをねじ軸に形成され
    た前記通路の油出口部に設けた請求項5に記載のチェー
    ンテンショナ。
  8. 【請求項8】 前記チェックバルブを給油通路の油出口
    部に設けた請求項5に記載のチェーンテンショナ。
  9. 【請求項9】 クランクシャフトの回転をカムシャフト
    に伝えるチェーンの弛み側チェーンを請求項1乃至8の
    いずれか1つに記載のチェーンテンショナのプランジャ
    で押圧したチェーンシステム。
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