JPH10136882A - 野菜類,肉類および魚介類の解凍方法および鮮度保持・熟成方法 - Google Patents

野菜類,肉類および魚介類の解凍方法および鮮度保持・熟成方法

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JPH10136882A
JPH10136882A JP31541796A JP31541796A JPH10136882A JP H10136882 A JPH10136882 A JP H10136882A JP 31541796 A JP31541796 A JP 31541796A JP 31541796 A JP31541796 A JP 31541796A JP H10136882 A JPH10136882 A JP H10136882A
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Akinori Ito
昭典 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比較し、少しでも低い電圧を用いて、
より安全な解凍・解氷を短時間でできる、解凍・解氷後
の品質が良好な肉類および魚介類の解凍方法ならびに長
期間、高鮮度に保存維持できる野菜類,肉類および魚介
類の鮮度保持およひ熟成方法を提供する。 【解決手段】 例えば、鮮度保持する野菜類を金属棚7
に搭載し、−2℃〜+1℃の平均温度範囲で、500V
〜5000Vの電位を野菜類に印加する。長期間、みず
みずしさを失わず鮮度維持することができる。解凍・解
氷する肉類の場合には、−5℃以下の冷凍結肉類に対
し、±0℃〜+10°Cに設定して電位を3000V〜
5000Vかけ、冷凍結肉類の芯温を−5℃以上にし、
その後−2℃〜+1℃の平均温度範囲で、1000V〜
5000Vの電位を印加して解凍して解氷する。安全性
が向上し、ドリップはほとんどなく良好な品質の解凍・
解氷の肉類を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜類(果物も含
む),肉類および魚介類の解凍方法および鮮度保持・熟
成方法に関する。まず、最初にこの明細書で使用する
「解凍」,「冷凍」,「解氷または解結」および「冷凍
結または凍結」について定義する。「解凍」とは対象物
の温度を上昇させることを,「冷凍」とは対象物の温度
を下降させことをそれぞれ云う。また、「解氷または解
結」とは内包水分または水分が結晶状態から液体状態に
なる現象を、「冷凍結または凍結」とは内包水分または
水分が液体状態から結晶状態になる現象をそれぞれい
う。
【0002】
【従来の技術】一般に食品を高鮮度に保持しようとする
場合、冷凍システムを導入した設備を使用するが、品質
保持に対しては様々な不具合が生ずる。冷凍の場合等で
は、むやみに温度を低下させる等の原因で、その物質に
内包する水分の結氷やそれに伴う乾燥、結氷の影響によ
る物質の細胞・繊維等の破壊・損傷が生じる。また解凍
時にそれら影響によるドリップ等、栄養分の流出および
変色が生じ、極めて短期間中に品質劣化が見られるのが
現状である。
【0003】そこで、食品を解凍する方法として、−3
℃〜+3℃の温度範囲で静電誘導による陰電子を印加す
る方法が提案されている(特公平5−77387)。こ
の方法はマグロ片,牛肉片,卵黄の限られたものが対象
であり、しかも解凍方法だけである。通常、使用する量
を予定して解凍を行うが、ホテル,旅館などでは予約時
間の変更やキャンセル等により解凍したものを全て使い
切るとは限らない。また、飛び込み客等により、すぐさ
まその食品を加工しなければならない場合があるが、そ
の場合、予め解凍してないため、対応に困ることとな
る。このような状況が生じることを予想して予め解凍し
ておくことが必要であり、また、冷凍・凍結状態ではな
く解凍・解氷した状態で食品を納入しなければならない
場合もあり、解凍後に高い鮮度を保持した状態で保存で
きる方法の発明が要請されている。
【0004】特に、通常、解凍・解氷という工程を通る
ことのない野菜の鮮度保持および肉類,魚介類の鮮度保
持方法が課題となっている。さらに、上記提案の解凍方
法における、マグロ片,牛肉片,卵黄に印加する電圧値
は5000Vから20000Vであり、非常に高い電圧
値をかけているため、安全性について問題がある。例え
ば、事故などにより5000Vから20000Vの電圧
が漏洩した場合、非常に危険である。上記提案の解凍方
法は、マグロを除く魚介類については全く不明である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
に比較し、少しでも低い電圧を用いて、より安全な解凍
・解氷を短時間でできる、解凍・解氷後の品質が良好な
肉類および魚介類の解凍方法を提供することにある。本
発明の課題は、さらに長期間、高鮮度に保存維持できる
野菜類,肉類および魚介類の鮮度保持および熟成方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明による野菜類の鮮度保持方法は、外部との断熱
を行い温度調節機能を有する保存庫と、前記保存庫内に
該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置され、野菜を搭
載する1以上の金属棚部と、前記野菜に高電位を印加す
るために前記金属棚部に所定の高電圧を供給する高電圧
発生装置とを備え、前記庫内の平均温度を−2℃から+
1℃の範囲で設定し、かつ前記金属棚部の静電電位また
は交流電位の値を5000V〜500Vの範囲になるよ
うに印加し、前記電位領域が5000V〜500V、か
つ平均温度が−2℃〜+1℃の範囲において特定の野菜
に対し適する電位および平均温度を決定したとき、同じ
種類の野菜に対し他の電位を設定する場合、前記決定し
た値に基づく負の傾きを持つ電位−平均温度特性付近に
なるような平均温度を設定して鮮度保持を行うようにし
ている。また、本発明による肉類の解凍方法は、外部と
の断熱を行い温度調節機能を有する保存庫と、前記保存
庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置され、冷
凍結肉類を搭載する1以上の金属棚部と、前記冷凍結肉
類に高電位を印加するために前記金属棚部に所定の高電
圧を供給する高電圧発生装置とを備え、−5℃以下の冷
凍結肉類に対し、庫内の平均温度を±0℃〜+10℃に
設定した状態で前記金属棚部の静電電位または交流電位
の値を3000V〜5000Vの範囲になるように印加
し、前記冷凍結肉類の芯温が−5℃以上になった後は、
前記庫内の平均温度を−2℃〜+1℃の範囲に設定し、
かつ前記静電電位または交流電位の値を5000V〜1
000Vの範囲になるように印加し、前記電位領域が5
000V〜1000V、かつ平均温度が−2℃〜+1℃
の範囲において特定の冷凍結肉に対し適する電位および
平均温度を決定したとき、同じ種類の冷凍肉類に対し他
の電位を設定する場合、前記決定した値に基づく負の傾
きを持つ電位−平均温度特性付近になるような平均温度
を設定して解凍し解氷するようにしている。さらに本発
明による肉類の鮮度保持・熟成方法は、外部との断熱を
行い温度調節機能を有する保存庫と、前記保存庫内に該
保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置され、解氷肉類を
搭載する1以上の金属棚部と、前記解氷肉類に高電位を
印加するために前記金属棚部に所定の高電圧を供給する
高電圧発生装置とを備え、前記庫内の平均温度を−2℃
から+1℃の範囲に設定し、かつ前記金属棚部の静電電
位または交流電位の値を2000V〜300Vの範囲に
なるように印加し、前記電位領域が2000V〜300
V、かつ平均温度が−2℃〜+1℃の範囲において特定
の解氷肉に対し適する電位および平均温度を決定したと
き、同じ種類の解氷肉に対し他の電位を設定する場合、
前記決定した値に基づく負の傾きを持つ電位−平均温度
特性に付近になるような平均温度を設定して鮮度保持・
熟成するようにしている。さらには本発明による魚介類
の解凍は、外部との断熱を行い温度調節機能を有する保
存庫と、前記保存庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状
態で設置され、冷凍魚介類を搭載する1以上の金属棚部
と、前記冷凍魚介類に高電位を印加するために前記金属
棚部に所定の高電圧を供給する高電圧発生装置とを備
え、−5℃以下の冷凍魚介類に対し、庫内の平均温度を
±0℃〜+10℃に設定した状態で前記金属棚部の静電
電位または交流電位の値を2000V〜5000Vにな
るように印加し、前記冷凍結肉類の芯温が−5℃以上に
なった後は、前記庫内の平均温度を−2℃〜+1℃の範
囲に設定し、かつ前記静電電位または交流電位4000
V〜1000Vを印加し、解凍して解氷するようにして
いる。また、本発明による魚介類の鮮度保持方法は、外
部との断熱を行い温度調節機能を有する保存庫と、前記
保存庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置さ
れ、解氷魚介類を搭載する1以上の金属棚部と、前記解
氷魚介類に高電位を印加するために前記金属棚部に所定
の高電圧を供給する高電圧発生装置とを備え、前記庫内
の平均温度を−2℃〜+1℃の範囲に設定し、かつ前記
金属棚部の静電電位または交流電位3000V〜100
0Vを印加し、鮮度保持するようにしている。前記設定
される平均温度は、おおよそ±1℃の範囲で振れ、前記
直流または交流電圧は、略±200Vの誤差とすること
ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面および表を参照して本
発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明による解
凍および鮮度保持・熟成方法に用いる解凍および鮮度保
持装置の実施の形態を示す図である。保冷庫1は、断熱
材2,外壁5によって構成され、庫内温度調節機構(図
示しない)が設けられている。金属棚7は2段構造であ
り、各段に野菜類,肉類,魚介類の解凍または鮮度保持
・熟成対象物が搭載される。金属棚7は、絶縁物9によ
って絶縁されている。高電圧発生装置3は、直流および
交流電圧を0〜5000Vまで発生させることができ
る。
【0008】高電圧発生装置3の電圧を出力する高圧ケ
ーブル4は、外壁5,断熱材2を貫き、金属棚7に接続
されている。扉6を開くと、図示しない安全スイッチ1
3(図2参照)がオフし、高電圧発生装置3の出力が遮
断されるようになっているが、測定テストの場合には金
属棚7の電位を後述の静電電位測定器で測定するために
遮断しないような処置が施されている。
【0009】図2は、高電圧発生装置3の回路構成を示
す回路図である。電圧調整トランス15の1次側にはA
C100Vが供給される。11は電源ランプ,19は作
動状態を示すランプである。上述した扉6が閉まってい
て安全スイッチ13がオン状態ではリレー14が作動し
ており、この状態がリレー作動ランプ12により表示さ
れている。リレーの作動によりリレー接点14a,14
b,14cが閉じ、AC100V電源が電圧調整トラン
ス15の1次側に印加される。
【0010】印加電圧は電圧調整トランス15の2次側
の調整ノブ15aによって調整され、調整された電圧値
は電圧計に表示される。電圧調整トランス15の2次側
昇圧トランス17の1次側に接続され、1:50の比率
で昇圧され、例えば60Vの電圧が加われば3000V
に昇圧される。昇圧トランス17の2次側は出力変換器
18の入力に接続されている。出力変換器18はAC/
DCの切替器であり、出力の一端は高圧ケーブル4を介
して保冷庫から絶縁されている金属棚7に接続され、出
力の他端はアースされる。
【0011】図3は、本発明に用いる解凍および鮮度保
持装置の金属棚の電位を測定する静電電位測定器の具体
例を示す図である。解凍または鮮度保持対象物8の電位
を正確に測定するためには、上記高電圧装置の出力電圧
計ではなく、静電電位測定器20を金属棚に対面させて
測定するようにしている。静電電位測定器20は、高電
圧印加により静電気が帯電している測定対象物に近づけ
ると、誘導によって反対極性の電荷が発生し、その間に
電場が発生する原理を用いたもので、静電電位はV∝
(σ/ε0 )×Dに示すような関係にある。 ただしσ:単位面積当たりの電荷 ε0 :空気に対する誘電率 D:両極間の距離
【0012】距離Dおよびε0 は一定値であるので、印
加電圧に対応して発生する単位面積当たりの電荷σの値
から静電電位Vを算出することができる。金属棚7に搭
載している解凍または鮮度保持対象物8は、金属棚7と
同電位になっているので、金属棚7の電位を知れば、解
凍または鮮度保持対象物に印加されている電位を知るこ
とができる。金属棚7の電位を測定する場合、静電電位
測定器20の電源スイッチ26をオンして、DC/AC
切替スイッチ23,ピーク/ノーマル切替スイッチ24
をスライドさせて測定モードを選択する。
【0013】DC−ノーマルの選択は、時々刻々の帯電
物体の静電電位を測定する場合、DC−ピークの選択
は、測定時間内における帯電物体の静電電位のピーク値
をホールドして測定する場合を、AC(ピーク/ノーマ
ル切替スイッチ24の位置に関係ない)の選択は交流電
位を測定する場合である。測定対象面に対し静電電位測
定器20の検出部21を平行にした状態で近づけ、測定
対象面と静電電位測定器20の検出部21の間の距離を
50mmに設定する。レンズ22より赤外LED光が対
象物面に映す円形マークの形がハッキリと焦点を結んだ
位置が所定の距離すなわち50mmである。このように
して測定した電位は液晶表示部27に表示される。
【0014】つぎに実際の解凍方法および鮮度保持・熟
成方法について説明する。 (A)野菜類(果物も含む)の鮮度保持方法 野菜類は基本的には4℃前後で保管しておけば、問題な
いと言われているが、実際は乾燥したり、萎びたりする
ものがある。カット野菜の場合にはカット部分の変化,
乾燥が早まる。また、夏野菜,冬野菜により温度帯が変
わる。金属棚7には高電圧発生装置3により交流電圧を
印加し、この交流電圧により生じる金属棚7の電位が表
1になるように設定した。金属棚7の電位は図3に示す
静電電位測定器の交流モードで測定した。
【0015】なお、以下、行うテストの野菜類,肉類,
魚介類は、全てステンレスのトレー(電導性のよいも
の)にサランラップをしたものである。
【表1−1】
【表1−2】
【表1−3】
【0016】図3は、表1−1〜表1−3を電位−平均
温度のグラフにプロットしたものである。野菜は−2〜
+1℃までの平均温度範囲で、3000V〜500Vの
電位範囲で一般冷蔵庫に比較し長期にわたって鮮度が維
持されていることが理解できる。なお、実質的には50
00V以下であれば良い。また、同じ種類の野菜では適
切な平均温度および電位が決定すると、上記電位および
平均温度範囲内において、電位を上げれば、平均温度値
を下げ、電位を下げれば、平均温度値を上げる関係にあ
る位置についても、良い結果を得ることができる。
【0017】例えば、きゅうりに例を取ると、(+1
℃,500V)(0℃,1000V)(−1℃,200
0V)(−2℃,3000V)のライン付近にあれば良
好な結果を得ることができる。また、ピーマン,ブロッ
コリー,アスパラ,チンゲンサイ,にんじん,パセリ,
セロリは(+1℃,1000V)(0℃,2000V)
(−1℃,3000V)のライン付近にあれば、良いこ
とが分かる。クレソンは(+1℃,2000V)(0
℃,3000V)のライン付近で,イチゴは(−1℃,
500V)(−2℃,1500V)のライン付近で良い
結果を得ることができる。以上の考察より、きゅうり,
しそについては、下記の表2の関係になっていれば良い
ことが判る。
【表2】 以上の結果より、図1に示す装置を用い、金属棚7に野
菜類を搭載して上記のような条件で保存を行うと、マイ
ナスまたはマイナスに近い温度帯でも凍らず鮮度保持が
できることが判った。
【0018】(B)肉類の解凍方法および鮮度保持・熟
成方法 解凍に関しては高いエネルギーが必要で電圧レベルが解
凍時間を左右する。あまり電圧が高いと解凍終了後、シ
ミ,変色が出る。装置は野菜と同様、交流電圧を印加
し、交流電位を測定した。肉類の凍結保存温度は−55
℃〜−30℃もあり、少なくとも−5℃以下のものは、
まず、平均設定温度を±0℃〜+10℃に設定し、交流
電位3000V(3000Vから5000Vの範囲)印
加して、凍結肉類の芯温(中心部の温度)が−5℃以上
になるまで解凍を行う(芯温と周囲温度の温度勾配がな
く−5℃以上になる)。その後に以下の条件で解凍を行
うものである。なお、解凍テストの本発明による解凍装
置の欄に記入されている時間は、−5℃以上になるまで
の解凍時間も加えたものである。後述する魚介類の解凍
についても同様である。 (以下、余白とする。)
【表3】
【表4】
【0019】図4は、表3,表4を電位−平均温度特性
のグラフにプロットしたものである。肉類の解凍は−2
〜+1℃までの平均温度範囲で、5000V〜1000
Vの電位範囲で一般冷蔵庫に比較しシミ,変色なく,ド
リップもほどんど出ることなく解凍できることが理解で
きる。同じ種類の肉類では適切な平均温度および印加電
位が決定すると、上記電位および平均温度範囲内におい
て、電位値を上げれば、平均温度値を下げ、電位値を下
げれば、平均温度値を上げる関係にある位置について
も、良い結果を得ることができる。例えば、牛肩ロー
ス,牛サーロインを例に取ると、(±0℃,2000
V)(−1℃,3000V)(−2℃,4500V)の
ライン付近にあれば良好な結果を得ることができる。以
上の考察より、牛肩ロース,牛サーロインについては、
下記の表5の関係になっていれば良いことが判る。
【表5】
【0020】以上の結果より、図1に示す装置を用い、
金属棚7に凍結肉類を搭載して上記のような条件で解凍
を行うと、ほとんどドリップもなく高品質の状態で解凍
・解氷することができることが判った。つぎに肉類の鮮
度保持・熟成は、−2〜+1℃までの平均温度範囲で、
1000V〜300Vの電位範囲で一般冷蔵庫に比較
し、3日程度で熟成し、鮮度保持も長い期間良好である
ことが理解できる。同じ種類の肉類では、適切な平均温
度および印加電位が決定すると、上記電位および平均温
度範囲内において、電位値を上げれば、平均温度値を下
げ、電位値を下げれば、平均温度値を上げる関係にある
位置についても、良い結果を得ることができる。
【0021】例えば、牛肩ロース,牛サーロイン(熟
成),鶏肉を例を取ると、(+1℃,300V)(±0
℃,500V)(−1℃,800V)ライン付近にあれ
ば良好な結果を得ることができる。なお、測定データを
記載しないが、2000V程度まで電位を上げても遜色
ない結果を得ることができた。以上の考察より、牛肩ロ
ース,牛サーロイン,鶏肉については、下記の表6の関
係になっていれば良いことが判る。
【表6】 以上の結果より、図1に示す装置を用い、金属棚7に解
凍・解氷肉類を搭載して上記のような条件で鮮度保持・
熟成を行うと、従来に比較し長い期間変色もなく良い品
質で維持できることが判った。
【0022】(C)魚介類の解凍方法および鮮度保持方
法 解凍・鮮度保持とも一定の電位が必要で、解凍時間を急
ぐ場合、温度を上げればよい。装置は野菜と同様、交流
電圧を印加し、交流電位を測定した。魚介類の凍結保存
温度は、例えばアジの切り身は−30℃〜−40℃,ホ
タテは−20℃〜−30℃,マグロ類は−55℃であ
る。したがって、当初凍結保存温度が少なくとも−5℃
以下のものは、まず、平均設定温度を±0℃〜+10℃
に設定し、交流電位を3000V(2000Vから50
00Vの範囲)印加して、凍結魚介類の芯温(中心部の
温度)が−5℃以上になるまで解凍を行う。その後に以
下の条件で解凍を行うものである。 (以下、余白とする。)
【表7】
【表8】
【0023】図5(a)(b)は、表7,表8を電位−
平均温度特性のグラフにプロットしたものである。魚介
類の解凍は−2〜+1℃までの平均温度範囲で、略20
00Vの電位で一般冷蔵庫に比較し、シミ,変色なく,
ドリップもほどんど出ることなく解凍できることが理解
できる。以上の考察より、魚介類の解凍については、下
記の表9の関係になっていれば良いことが判る。
【表9】
【0024】なお、ここには解凍テスト結果として記載
してないが、加える電位は略2000Vを中心に400
0Vから1000Vの範囲であれば、ほぼ同様な結果が
得られる。この条件については後述の鮮度保持の場合に
ついても同様である。以上の結果より、図1に示す装置
を用い、金属棚7に凍結魚介類を搭載して上記のような
条件で解凍を行うと、ドリップ量も少なく品質を損なう
ことなく解凍・解氷することができることが判った。つ
ぎに魚介類の鮮度保持は、−2〜+1℃までの平均温度
範囲で、略2000Vの電圧範囲で一般冷蔵庫に比較
し、鮮度保持が長い期間良好であることが理解できる。
以上の考察より、魚介類の鮮度保持については、下記の
表10の関係になっていれば良いことが判る。 (以下、余白とする。)
【表10】
【0025】以上の結果より、図1に示す装置を用い、
金属棚7に解凍・解氷魚介類を搭載して上記のような条
件で鮮度保持を行うと、従来に比較し長い期間変色もな
く良い品質で維持できることが判った。以上の計測テス
トでは、印加する電圧を交流電圧の場合について説明し
たが、直流電圧を印加し静電電位を上記の値にしてもほ
ぼ同様な結果が得られる。また、計測テストでは金属棚
の電位測定に静電電位測定器を用いたが、実際の解凍,
鮮度保持・熟成では扉を開くと、金属棚に供給するスイ
ッチが切れるようになっているため、高電圧発生装置の
出力電圧が何ボルトのとき静電電位測定器の電位が何ボ
ルトになるかの対応を求めておき、高電圧発生装置の出
力電圧の電圧計により金属棚に所定の電位を加えるよう
にする。さらに、温度範囲−2℃〜+1℃としている
が、−3℃まで温度を下げても、本発明による測定結果
に近いデータを得ることができた。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明による解凍方
法によれば、従来に比較しドリップ量がほとんどなく肉
類,魚介類の品質を保持した状態で短い時間で解凍で
き、しかも低い電位を用いて解凍するため、安全性も向
上するという効果がある。つぎに、本発明による鮮度保
持方法によれば、従来に比較し長い期間変色,変臭なし
で鮮度保持でき、解凍方法と同様低い電位を用いている
ため、安全性が向上する。さらに本発明による肉類の熟
成方法によれば、従来に比較し短い期間で肉類を熟成さ
せることができ、安全性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による解凍および鮮度保持・熟成方法に
用いる解凍および鮮度保持装置の実施の形態を示す図で
ある。
【図2】本発明に用いる解凍および鮮度保持装置の高電
圧発生装置の回路例を示す図である。
【図3】本発明に用いる解凍および鮮度保持装置に印加
する電圧を測定する静電電位測定器の具体例を示す図で
ある。
【図4】本発明による野菜類の鮮度保持方法の電位対温
度特性を示すグラフである。
【図5】本発明による肉類の解凍方法の電位対温度特性
を示すグラフである。
【図6】本発明による魚介類の解凍方法および鮮度保持
方法の電位に対する温度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…保冷庫 2…断熱材 3…高電圧発生装置 4…高圧ケーブル 5…外壁 6…扉 7…金属棚 8…解凍または鮮度保持対象物 9…絶縁物 20…静電電位測定器 21…検出部 22…レンズ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部との断熱を行い温度調節機能を有す
    る保存庫と、 前記保存庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置
    され、野菜を搭載する1以上の金属棚部と、 前記野菜に高電位を印加するために前記金属棚部に所定
    の高電圧を供給する高電圧発生装置とを備え、 前記庫内の平均温度を−2℃から+1℃の範囲で設定
    し、かつ前記金属棚部の静電電位または交流電位の値を
    5000V〜500Vの範囲になるように印加し、 前記電位領域が5000V〜500V、かつ平均温度が
    −2℃〜+1℃の範囲において特定の野菜に対し適する
    電位および平均温度を決定したとき、同じ種類の野菜に
    対し他の電位を設定する場合、前記決定した値に基づく
    負の傾きを持つ電位−平均温度特性付近になるような平
    均温度を設定して鮮度保持を行うことを特徴とする野菜
    類の鮮度保持方法。
  2. 【請求項2】 外部との断熱を行い温度調節機能を有す
    る保存庫と、 前記保存庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置
    され、冷凍結肉類を搭載する1以上の金属棚部と、 前記冷凍結肉類に高電位を印加するために前記金属棚部
    に所定の高電圧を供給する高電圧発生装置とを備え、 −5℃以下の冷凍結肉類に対し、庫内の平均温度を±0
    ℃〜+10℃に設定した状態で前記金属棚部の静電電位
    または交流電位の値を3000V〜5000Vの範囲に
    なるように印加し、 前記冷凍結肉類の芯温が−5℃以上になった後は、前記
    庫内の平均温度を−2℃〜+1℃の範囲に設定し、かつ
    前記静電電位または交流電位の値を5000V〜100
    0Vの範囲になるように印加し、 前記電位領域が5000V〜1000V、かつ平均温度
    が−2℃〜+1℃の範囲において特定の冷凍結肉に対し
    適する電位および平均温度を決定したとき、同じ種類の
    冷凍肉類に対し他の電位を設定する場合、前記決定した
    値に基づく負の傾きを持つ電位−平均温度特性付近にな
    るような平均温度を設定して解凍し解氷することを特徴
    とする肉類の解凍方法。
  3. 【請求項3】 外部との断熱を行い温度調節機能を有す
    る保存庫と、 前記保存庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置
    され、解氷肉類を搭載する1以上の金属棚部と、 前記解氷肉類に高電位を印加するために前記金属棚部に
    所定の高電圧を供給する高電圧発生装置とを備え、 前記庫内の平均温度を−2℃から+1℃の範囲に設定
    し、かつ前記金属棚部の静電電位または交流電位の値を
    2000V〜300Vの範囲になるように印加し、 前記電位領域が2000V〜300V、かつ平均温度が
    −2℃〜+1℃の範囲において特定の解氷肉に対し適す
    る電位および平均温度を決定したとき、同じ種類の解氷
    肉に対し他の電位を設定する場合、前記決定した値に基
    づく負の傾きを持つ電位−平均温度特性付近になるよう
    な平均温度を設定して、鮮度保持・熟成することを特徴
    とする肉類の鮮度保持・熟成方法。
  4. 【請求項4】 外部との断熱を行い温度調節機能を有す
    る保存庫と、 前記保存庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置
    され、冷凍魚介類を搭載する1以上の金属棚部と、 前記冷凍魚介類に高電位を印加するために前記金属棚部
    に所定の高電圧を供給する高電圧発生装置とを備え、 −5℃以下の冷凍魚介類に対し、庫内の平均温度を±0
    ℃〜+10℃に設定した状態で前記金属棚部の静電電位
    または交流電位の値を2000V〜5000Vになるよ
    うに印加し、 前記冷凍結肉類の芯温が−5℃以上になった後は、前記
    庫内の平均温度を−2℃〜+1℃の範囲に設定し、かつ
    前記静電電位または交流電位4000V〜1000Vを
    印加し、解凍して解氷することを特徴とする魚介類の解
    凍方法。
  5. 【請求項5】 外部との断熱を行い温度調節機能を有す
    る保存庫と、 前記保存庫内に該保存庫筐体と電気的に絶縁状態で設置
    され、解氷魚介類を搭載する1以上の金属棚部と、 前記解氷魚介類に高電位を印加するために前記金属棚部
    に所定の高電圧を供給する高電圧発生装置とを備え、 前記庫内の平均温度を−2℃〜+1℃の範囲に設定し、
    かつ前記金属棚部の静電電位または交流電位4000V
    〜1000Vを印加し、鮮度保持することを特徴とする
    魚介類の鮮度保持方法。
  6. 【請求項6】 前記設定される平均温度はおおよそ±1
    ℃の範囲で振れ、前記静電電位または交流電位は、略±
    200Vの誤差があることを特徴とする請求項1,2,
    3,4または5記載の野菜類,肉類または魚介類の解
    凍,鮮度保持・熟成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1523890A1 (de) * 2003-10-15 2005-04-20 Sauerstoffwerk Friedrich Guttroff Gmbh Verfahren zur Behandlung von Frischfleisch
WO2020105831A1 (ko) * 2018-11-23 2020-05-28 유영도 전기자극을 이용한 숙성 냉장고

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