JPH1014006A - パンタグラフ舟体のすり板支持構造 - Google Patents

パンタグラフ舟体のすり板支持構造

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JPH1014006A
JPH1014006A JP15719896A JP15719896A JPH1014006A JP H1014006 A JPH1014006 A JP H1014006A JP 15719896 A JP15719896 A JP 15719896A JP 15719896 A JP15719896 A JP 15719896A JP H1014006 A JPH1014006 A JP H1014006A
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満治 吉野
Noboru Kobayashi
昇 小林
Yoshinobu Fujita
吉伸 藤田
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West Japan Railway Co
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West Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 舟体の迎角を変化させても、架線との線接触
状態を保ち、しかも押付け力の変化は生じさせない。 【解決手段】 車両の走行に伴う送風方向13に対し
て、すり板11および舟体12は、全体として翼型プロ
フィールを形成する。舟体12の上面には溝14が設け
られ、すり板11をその前縁15側ではばね17によっ
て支持し、後縁16側では球面滑り軸受18によって支
持する。球面滑り軸受18は、すり板11の幅方向の両
端付近に設けられ、すり板11のピッチングと撓みを許
容する。舟体12の迎角が変化しても、ばね17が、す
り板11を架線に対して押上げ、良好な線接触状態を保
つことができる。また図の2点鎖線で示すように、すり
板11の姿勢が変化してもキャンバの変化量が小さいの
で揚力への影響は小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両用パンタ
グラフで集電用のすり板を舟体で支えるための構造、特
に舟体として低騒音化のために翼型プロフィールを使用
する場合のパンタグラフ舟体のすり板支持構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両の上方に架設された架線
から集電する装置として、パンタグラフが広く用いられ
ている。図9および図10は、菱型パンタグラフの集電
のための構成を簡略化して示す。架線に直接摺動して集
電するすり板1は、舟体に着脱可能に取付けられる。舟
体2は、パンタグラフの枠体3の上部の軸4を中心とし
て、角変位可能な2つの部分に分割されて構成される。
分割された各部分間は、横ばね5によって下方からばね
付勢される。さらに枠体3の上部と個々の舟体2との間
には、縦ばね6がそれぞれ設けられる。すり板1は、ボ
ルト7を介して舟体2の上面に設けられる。すり板1の
上面は、架線と接触して通電状態を保持する必要があ
る。車両の走行に伴う架線の相対高さの変動などは、ば
ね5,6によって吸収され、すり板1の上面が架線と良
好な接触状態を維持することができるように構成されて
いる。
【0003】すり板1は、架線と常に接触しながら集電
作用を行う。このような摺動によって、架線およびすり
板1は摩耗することは避けられない。架線は鉄道車両の
線路に沿って長距離に架設する必要があるので、その摩
滅は極力避ける必要がある。このため、すり板1側がで
きるだけ摩耗を引き受け、摩耗後は容易に交換可能であ
ることが必要である。すり板と舟体とをねじで固定する
先行技術としては、たとえば特開平6−86405号公
報に開示されている構成もある。この先行技術では、繊
維強化プラスチックによる高強度材料で舟体を形成し、
集電用のすり板に内ねじを形成しておき、舟体側からボ
ルトで直接固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来からのパンタグラ
フにおいては、前述したように、すり板を舟体に直接取
付け、車両の走行に伴う架線の相対高さの変動などは、
舟体側が変形して吸収している。
【0005】しかしながら、新幹線に代表される高速車
両用のパンタグラフにおいては、車両速度が高くなるに
従って騒音の環境基準をクリアすることが困難となって
きており、舟体を翼型として低騒音化を図ることが検討
されている。翼型は流線形であるので、高速気流でも流
れを乱すことが少なく、発生する騒音のレベルを低減す
ることができるからである。しかしながら、翼型化に伴
って、舟体を上方に押上げる揚力が発生しやすくなり、
すり板と架線との間の押付け力が増大しやすくなる。架
線とすり板との間の押付け力が必要以上に増大すると、
摺動面における摩耗が激しくなり、すり板や架線の寿命
が短縮されるだけでなく、架線を切断する危険性もあ
る。
【0006】翼型断面形状の舟体から揚力が発生して
も、すり板と架線との間の押付け力を適切な範囲内に維
持するために、舟体の迎角を変化させることが考えられ
る。舟体の迎角を変化させると、舟体の上面に固定され
るすり板の水平面に対する角度も変化し、すり板と架線
との間の接触が「点」でしか行えなくなる可能性があ
る。局部的な接触では、電流密度が大きくなって発熱し
たり、スパークによるすり板および架線の損傷の可能性
が大きくなる。また局部的な摩耗が進行し、すり板や架
線の寿命短縮も招く。架線と線接触が可能なように、す
り板中心を中心として、すり板のピッチング方向の姿勢
を変化させることも考えられるけれども、すり板を含む
舟体全体としての翼型プロフィールを変化させると、プ
ロフィールの変化により舟体の揚力特性が変化するため
に、迎角を変化させて調整した揚力が再び元の値に戻っ
てしまう傾向がある。
【0007】本発明の目的は、舟体の迎角を変化させて
調整した揚力に対して影響を与えずに、すり板を架線と
線接触状態に保つことができるパンタグラフ舟体のすり
板支持構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、翼型断面を有
し、迎角が可変に支持される舟体上で、集電用のすり板
を支持する構造であって、舟体の長手方向ですり板のほ
ぼ両端付近(以下、すり板の幅方向の両端と称す)でか
つ、後縁側ですり板を前後左右に揺動可能に支持する一
対の支持手段と、すり板の前記支持手段より前縁側を上
方に付勢するばね手段とを含むことを特徴とするパンタ
グラフ舟体のすり板支持構造である。翼型断面をした舟
体の揚力および揚力特性は、主にキャンバ量と翼弦との
比および迎角に影響を受ける。本発明に従えば、翼型断
面の舟体の迎角を変化させて揚力を調整する際、すり板
は架線に対して追従し、ほぼ水平を保つことになるが、
すり板は舟体の迎角変化に対して舟体を含むキャンバの
最大値付近を維持した状態で舟体とすり板とのピッチン
グ方向相対変位が可能なので、すり板がピッチング方向
の変位をするような場合でも舟体の揚力特性が影響を受
けにくく、迎角変化に応じた所定の揚力を得られるすり
板支持方法が得られ、すり板の幅方向両端付近でかつ、
後端側ですり板を前後左右に揺動可能に、一対の支持手
段によって支持される。すり板の前縁側には、上方に付
勢するばね手段が設けられる。すり板は、幅方向両端の
後端側で、前後左右に揺動可能に支持されているととも
に、中央部を可撓とするように構成されているので、架
線の舟体との相対的な上下変動、ピッチング変動に追従
することができる。ばね手段はすり板の追従性を高める
ことができる。すり板の支持点は、後縁近くにあるの
で、前縁がばね手段によって上下しても、後縁付近の全
体的な翼型形状としての変化は小さく、すり板としての
揚力に影響を与えるキャンバの最大値付近での変化を小
さくすることができ、架線とすり板との線接触状態を保
ちながら、迎角変動に起因する押圧力の変動を抑制する
ことができる。
【0009】また本発明は、前記支持手段に、球面軸受
を備えることを特徴とする。本発明に従えば、支持手段
には球面軸受が備えられるので、すり板の追従性を向上
し、架線との間で確実な集電作用を実現することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
断面構成を示す。すり板11は、舟体12上に支持さ
れ、車両の進行に伴って受ける風としての送風方向13
に対し、集電舟全体として翼型プロフィールを形成して
低騒音化が図られる。すり板11は、舟体12の上方に
設ける溝14内に収納され、前縁15と後縁16との間
で、舟体12の上面から突出し、全体としての翼型プロ
フィールの上面の中央部分を構成する。前縁15側には
ばね17が設けられ、後縁16側には球面滑り軸受18
が設けられる。すり板11の球面軸受18は、舟体12
の長手方向ですり板11の両端付近でかつ、後端側です
り板11を前後左右に揺動可能に支持するように設置し
ていることから、球面軸受18付近、すなわち舟体12
の長手方向の端部付近のすり板部では、すり板11は上
下方向には拘束され、ピッチング方向の自由度とすり板
11に可撓性を与えていることから、局部的なローリン
グ変形をする。よって球面軸受18付近では、すり板1
1は2点鎖線で示すように前縁15側が後縁16側に比
較して大きく変位可能である。後縁16側では、翼型プ
ロフィール全体としての上面と下面との距離の変化が小
さく、したがってその中心線と翼の前縁および後縁間の
翼弦との間の距離であるキャンバの最大量付近での変化
も小さい。揚力に影響を与えるキャンバの変化が小さい
ので、すり板11の変位による集電舟全体としての揚力
への影響は小さい。
【0011】すり板11の幅方向の長手について、上下
方向の可撓性による弾性よりも、上下方向に押上げてい
るばね17のばね定数を小さく設定しているので、舟体
12の長手方向の中央部付近でも、すり板11の可撓性
によって上下に変位は加わるが、長手方向端部の影響を
受けて、前縁15側が後縁16側に比較して大きく変位
することとなり、すり板11の舟体長手方向端部で考察
した結果と同様に、キャンバの最大値付近の変化量が少
なくなり、よって揚力特性の変化量を少なくすることが
可能である。
【0012】図2および図3は、集電舟全体としての平
面図および正面図をそれぞれ示す。一対の球面軸受18
は、すり板11の後縁16側の幅方向両端付近に設けら
れる。ばね17は、すり板11の前縁15の中央付近に
設けられる。舟体12の幅方向の両端には、他の架線に
移る場合に案内するためのホーン19が設けられる。
【0013】図4は、図3の中央付近の断面構造を示
す。すり板11には可撓性を持たせ、幅方向の両端付近
を球面軸受18によって支持されているので、2点鎖線
で示すように中央部を撓ませて、架線に対する追従性を
高めることができる。
【0014】図5は、本実施形態による舟体11を備え
るパンタグラフを正面から見た構成を示す。舟体11
は、間隔をおいて設けられる一対のポール20によって
支持され、全体的に「π」型の形状に構成される。ポー
ル20の基端側には、揺動軸21が設けられ、揺動軸2
1を中心としてポール20は揺動変位可能である。揺動
軸21は、鉄道車両の屋根に碍子を介して固定される台
枠22で支持される。
【0015】図6は、本実施形態に用いることができる
球面軸受18の一例について基本的構成を示す。インナ
ーレース31は、アウターレース32に対して自由に回
転変位を行うことができる。インナーレース31は、軸
30を介してすり板に固定され、アウターレース32
は、舟体12に固定される。軸30とすり板との固定
は、ねじなどを介して着脱可能とし、摩耗したすり板の
交換を容易に可能とすることが好ましい。
【0016】図7は、図5に示すパンタグラフを右側方
から見た状態を示す。ポール20の先端と舟体12との
間には、舟体12の姿勢を保つ支持装置40が設けられ
る。支持装置40は、支軸41によって、ポール20の
先端にピン結合される。台枠22および台枠カバー23
内には、ポール20の基端がピン結合される揺動軸21
回りに揺動変位させ、傾斜角度θ1を変化させて舟体1
2を上昇または下降させるための昇降装置42が収納さ
れる。
【0017】架線高さが変化すると舟体12の高さもこ
れに追従して変化する。この際、舟体12で発生する揚
力および抗力が一定であっても、傾斜角θ1が変化する
と揺動軸21回りの回転モーメントに対する寄与が変化
し、架線への押付け力が変化する。押付け力を一定にす
るために、補助リンク43を用いて、支持装置40の姿
勢を変化させ、舟体11の迎角を調整する。ポール20
は中空に形成され、補助リンク43を内部に収納する。
補助リンク43の上端側は、支持装置40の上端付近に
関節点44によってピン結合される。補助リンク43の
下端側は、台枠22に固定された腕46端部の関節点4
5によってピン結合される。揺動軸21、支軸41、関
節点44,45の相互間の部分は、非平行四辺形リンク
を形成する。この非平行四辺形リンクによって、すり板
11の上面のレール面47からの高さである作用高さH
がΔH1だけ増加するときには、舟体12の迎角がα1
だけ増加し、作用高さHがΔH2だけ減少するときに
は、迎角がα2だけ減少するような作用が可能である。
【0018】図8は、図1の実施形態のすり板11およ
び舟体12を総合した断面形状による翼型プロフィール
を示す。この翼型プロフィールは、翼型前縁51と翼型
後縁52との間の長さをx0、中央付近で翼型上面53
が対称である部分の長さをx1として構成される。翼型
下面54が対称である部分の長さは、中央付近で翼型上
面53が最も高くなっている部分の長さx2の前方にx
3、後方にx4だけ付加した範囲である。翼型前縁51
は、翼型下面54からy1だけ上方で、半径r1の円周
上にある。翼型後縁52は、半径r2の円周上にあり、
その近傍には、翼型下端55が、翼型下面54の延長上
から尻下がり量Aだけ下方側に下がった位置となるよう
な形状をとる。翼厚さの中心線56に対して、翼型前縁
51および翼型後縁52間を結ぶ翼弦57からの高さで
あるキャンバの最大量はy2となる。
【0019】以上の実施形態では、π型パンタグラフの
舟体によるすり板支持構造を示しているけれども、Z型
や、菱型など、他のパンタグラフの形状であっても同様
に本発明を適用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、翼型プロ
フィールとしての断面形状を有する舟体の迎角を変化さ
せて、舟体に発生する揚力を調整しても、すり板は架線
と良好な線接触状態を保ち、かつ架線との間の押付け力
変化も小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の側断面図である。
【図2】図1の実施形態の平面図である。
【図3】図1の実施形態の正面図である。
【図4】図1の実施形態の部分的な正面断面図である。
【図5】図1の実施形態の舟体を用いるπ型パンタグラ
フの正面図である。
【図6】図1の実施形態に用いる球面軸受の一例につい
て原理的構成を部分的に切欠いて示す斜視図である。
【図7】図5に示すπ型パンタグラフの右側面図であ
る。
【図8】図1の実施形態のすり板および舟体を総合した
翼型プロフィール図である。
【図9】従来からの舟体の簡略化した右側面図である。
【図10】図9の舟体にすり板を取付ける状態を示す部
分的な断面図である。
【符号の説明】
11 すり板 12 舟体 14 溝 15 すり板前縁 16 すり板後縁 17 ばね 18 球面軸受 20 ポール 21 揺動軸 30 軸 31 インナーレース 32 アウターレース 40 支持装置 41 支軸 42 昇降装置 43 補助リンク 44,45 関節点
フロントページの続き (72)発明者 小林 昇 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川崎重工業株式会社兵庫工場内 (72)発明者 藤田 吉伸 大阪府大阪市北区芝田2丁目4番24号 西 日本旅客鉄道株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 翼型断面を有し、迎角が可変に支持され
    る舟体上で、集電用のすり板を支持する構造であって、 舟体の長手方向ですり板のほぼ両端付近でかつ、後縁側
    ですり板を前後左右に揺動可能に支持する一対の支持手
    段と、 すり板の前記支持手段より前縁側を上方に付勢するばね
    手段とを含むことを特徴とするパンタグラフ舟体のすり
    板支持構造。
  2. 【請求項2】 前記支持手段に、球面軸受を備えること
    を特徴とする請求項1記載のパンタグラフ舟体のすり板
    支持構造。
JP15719896A 1996-06-18 1996-06-18 パンタグラフ舟体のすり板支持構造 Expired - Lifetime JP3902811B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019054689A (ja) * 2017-09-19 2019-04-04 東洋電機製造株式会社 鉄道車両用のパンタグラフ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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