JPH10140072A - ガスバリアコーティング用水性分散液および多層構造体 - Google Patents

ガスバリアコーティング用水性分散液および多層構造体

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JPH10140072A
JPH10140072A JP30456296A JP30456296A JPH10140072A JP H10140072 A JPH10140072 A JP H10140072A JP 30456296 A JP30456296 A JP 30456296A JP 30456296 A JP30456296 A JP 30456296A JP H10140072 A JPH10140072 A JP H10140072A
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JP
Japan
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aqueous dispersion
gas barrier
resin
day
dispersion according
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JP30456296A
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English (en)
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Toshio Tsuboi
俊雄 坪井
Kaoru Ikeda
薫 池田
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバリア性、透明性に優れた新規なガスバ
リアコーティング用水性分散液を得ること。 【解決手段】 下記の式(1)で示される繰り返し構成
単位を30モル%以上含む樹脂からなるガスバリアコー
ティング用水性分散液を提供すること。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
基、R2は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を
それぞれ表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れたガスバリア性、
透明性を有するガスバリアコーティング用水性分散液、
および該水性分散液を塗布、乾燥した皮膜層を有する食
品等の包装用フィルムや容器等に使用されるガスバリア
性に優れた多層構造体に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、ポリアリルアルコール、ポリメタア
リルアルコール等に代表されるアリルアルコール類を繰
り返し構成単位とする重合体については古くから知られ
ており、米国特許第2455722号、同246710
5号、同3285897号、同3666740号(特公
昭47−40308)、同4125694号、英国特許
第854207号等に示すような重合方法が知られてい
る。
【0003】これらの先行技術においては、糊剤、繊維
用サイジング剤やコーティング剤といった用途が記載さ
れたものはあるものの、水性分散液として用いることに
ついて具体的に記載されたものはない。また、かかる重
合体が極めて良好なガスバリア性を有することについて
の記載は全く認められておらず、水性分散液を塗布、乾
燥して得られる皮膜層を有する積層体が高度なガスバリ
ア性を有することについての記載もない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はガスバ
リア性、透明性に優れた新規なガスバリアコーティング
用水性分散液を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の式
(1)で示される繰り返し構成単位を30モル%以上含
む樹脂からなるガスバリアコーティング用水性分散液、
およびその水性分散液を塗布、乾燥して得られる皮膜層
を有する多層構造体を提供することにより達成される。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
2のアルキル基、R2は水素原子または炭素数1〜3の
アルキル基をそれぞれ表す。)
【0008】このとき、20℃、相対湿度65%におけ
る酸素透過量が30ml・20μm/m2・day・a
tm以下であること、20℃、相対湿度100%におけ
る酸素透過量が30ml・20μm/m2・day・a
tm以下であること、あるいは40℃、相対湿度90%
における透湿度が30g・30μm/m2・day以下
であることが好ましい。また、メタクレゾール中30℃
における樹脂の固有粘度が0.1〜3dL/gであるこ
とも好ましい。また、式(1)中のR1がCH3であるこ
と、あるいはR2がHまたはCH3であることが好まし
く、式(1)中のR1がCH3でかつR2がHであること
が最も好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の水性分散液は、下記の式
(1)で示される繰り返し構成単位を30モル%以上含
む樹脂からなるものである。
【0010】
【化3】
【0011】(ここで、式中、R1は水素原子または炭
素数1〜2のアルキル基、R2は水素原子または炭素数
1〜3のアルキル基をそれぞれ表す。)
【0012】R1は水素原子、メチル基、エチル基から
選ばれる置換基を意味し、これらのなかでも、ガスバリ
ア性の観点からメチル基が最適である。R2は水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基
から選ばれる置換基を意味し、これらのなかでも、ガス
バリア性の観点から水素原子あるいはメチル基が最適で
ある。
【0013】樹脂中の上記構造単位の含有量は30モル
%以上にする必要があり、45〜100モル%の範囲が
より好ましい。さらに好ましくは70〜100モル%で
あり80〜100モル%の範囲が最適である。上記構造
単位の含有量が前記範囲を下回るとガスバリア性に劣
る。また、R1および/またはR2が異なる上記構造単位
を2種類以上含有していても良い。この場合、樹脂中の
構造単位の含有量はその合計である。
【0014】上記構造単位以外の共重合成分としては、
性能に大きく悪影響を及ぼさない限り特に制限はない。
共重合成分の具体例としては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン等のオレフィン系単量体、ブタジエ
ン、イソプレン等のジエン系単量体、スチレン、α−メ
チルスチレン等の芳香属置換ビニル系単量体、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート等のアクリル系単量体、メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニ
ルエーテル等のビニルエーテル系単量体、塩化ビニル、
弗化ビニル等のハロゲン化ビニル系単量体、塩化ビニリ
デン、弗化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系単量
体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリ
ロニトリル系単量体、マレイイミド、N−メチルマレイ
イミド、マレイン酸ジメチル等のマレイン酸誘導体系単
量体等が挙げられる。
【0015】共重合成分を含む場合は、共重合の方法と
してはランダム共重合あるいは交互共重合のいずれでも
よいが、共重合成分量が多い場合(共重合成分量約30
モル%以上)は、ガスバリア性の点から交互共重合性が
高いことが好ましい。交互共重合性が高い場合、式
(1)で示される構造単位の含有量は45〜60モル%
の範囲が好ましい。
【0016】本発明の水性分散液に用いられる樹脂の固
有粘度としては、30℃、メタクレゾール中で測定した
値として、0.1〜3dl/gの範囲が好ましく、0.
2〜2dl/gの範囲がより好ましく、0.3dl/g
〜1.5dl/gの範囲が最も好ましい。固有粘度が小
さすぎる場合には十分な皮膜の強度が得られない。ま
た、固有粘度が大きすぎる場合には水性分散液の放置安
定性が悪くなる。
【0017】本発明のガスバリア材に用いられる樹脂の
製造方法としては、特に限定されるものではなく、従来
の技術に挙げたような方法も含め各種の方法を採用する
ことができる。主な方法として、下記の製法が挙げられ
る。 第一の製法:下記の式(2)で示される単量体を重合
後、還元することにより製造される。
【0018】
【化4】
【0019】(式中、R1は水素原子、メチル基または
エチル基、Xはアルコキシル基、水酸基、ハロゲン原
子、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基または
イソプロピル基をそれぞれ表す。)
【0020】上記の単量体の具体例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、2−エチルアクリル酸等のアクリル
酸誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、メタクリル酸メチル、2−エチルアクリ
ル酸メチル等のアクリル酸エステル誘導体;アクロレイ
ン、メタクロレイン、2−エチルアクロレイン等のアク
ロレイン誘導体;メチルビニルケトン、エチルビニルケ
トン、イソプロペニルメチルケトン、イソプロペニルエ
チルケトン、イソプロペニルプロピルケトン、イソプロ
ペニルイソプロピルケトン等のビニルケトン誘導体が挙
げられる。
【0021】上記の単量体は、ラジカル重合、アニオン
重合等の公知の重合法によって重合できる。ラジカル重
合の開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’−アゾビス(2,4’−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始
剤;イソブチルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパー
オキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト等の過酸化物系開始剤が挙げられる。このときの重合
温度は特に制限なく、通常、室温〜100℃程度の温度
範囲で重合を行う。またアニオン重合の条件としては、
開始剤として、ブチルリチウム、水素化リチウムアルミ
ニウム、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネ
シウムクロライド、トリフェニルメチルカルシウムクロ
ライド等の塩基性のアルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属誘導体を開始剤として用い、通常、テトラヒドロフ
ラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等の非プロ
トン性溶媒を溶媒として用い、室温〜−100℃程度の
低温で重合を行う。
【0022】得られた重合体の還元法としては、水素化
リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素
化ホウ素リチウム、ジボラン等の金属水素化物を還元剤
として用いる方法、ルテニウム系、ロジウム系、ニッケ
ル系、パラジウム系、白金系等の遷移金属触媒により水
素添加を行う方法が挙げられる。還元反応溶媒として
は、重合体の溶解性および還元剤との反応性を考慮して
適宜選ばれる。その例としては、テトラヒドロフラン、
N−メチルモルホリン、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエ
タン、メタノール、エタノール、プロパノール等が挙げ
られる。還元反応温度としては、室温〜200℃の範囲
で通常選ばれ、50℃〜150℃の範囲が好適である。
【0023】第二の製法:下記の式(3)で示される構
造のアリルアルコール類の重合によって製造される。
【0024】
【化5】
【0025】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
2のアルキル基、R2は水素原子または炭素数1〜3の
アルキル基をそれぞれ表す。)
【0026】上記第二のアリルアルコール類の重合法と
しては、特に制限はないが、例えば、米国特許3285
897、同3666740(特公昭47−4030
8)、英国特許854207等に記載されている。
【0027】第三の製法:下記の式(4)で示される構
造のアリルハライド誘導体の重合後、ハロゲン原子を水
酸基に化学的に変換することにより得られる。
【0028】
【化6】
【0029】(式中、R1は水素原子または炭素数1〜
2のアルキル基、R2は水素原子または炭素数1〜3の
アルキル基、Xはハロゲン原子をそれぞれ表す。)
【0030】上記第三の製造法としては、例えば米国特
許4125694号に記載されている。
【0031】本発明の水性分散液に用いられる樹脂の2
0℃、相対湿度65%における酸素透過度は、20μm
厚の樹脂フィルム単体として測定した値に換算して30
ml・20μm/m2・day・atm以下である。か
かる酸素透過度を有することで本発明の目的を達成する
ことができる。酸素透過度は好ましくは20ml・20
μm/m2・day・atm以下であり、より好ましく
は10ml・20μm/m2・day・atm以下であ
り、さらに好ましくは5ml・20μm/m2・day
・atm以下である。30ml・20μm/m2・da
y・atmより大きい時には、高度なガスバリア性能を
要求される皮膜が形成できない。
【0032】本発明の水性分散液に用いられる樹脂の2
0℃、相対湿度100%における酸素透過度は、20μ
m厚の樹脂フィルム単体として測定した値に換算して3
0ml・20μm/m2・day・atm以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは20ml・20μm/m
2・day・atm以下であり、さらに好ましくは10
ml・20μm/m2・day・atm以下であり、最
適には5ml・20μm/m2・day・atm以下で
ある。30ml・20μm/m2・day・atmより
大きい時には、得られた皮膜を高湿度下で用いられる用
途で使用することができない場合がある。
【0033】また、本発明の水性分散液に用いられる樹
脂の40℃、相対湿度90%における透湿度は30μm
厚の樹脂フィルム単体として測定した値に換算して30
g・30μm/m2・day以下であることが好まし
く、より好ましくは20g・30μm/m2・day以
下であり、さらに好ましくは10g・30μm/m2・
day以下である。30g・30μm/m2・dayよ
り大きい時には、用途によってはポリオレフィン等に代
表される透湿度の小さい基材上に皮膜を形成しなければ
ならない場合があり、基材の選択範囲が限定されること
がある。
【0034】本発明の水性分散液は、上記樹脂微粒子が
水中に分散している液であって、ガスバリアコーティン
グを形成するために用いるものをいう。ここで、ガスバ
リアコーティングとは、高度なガスバリア性を有する皮
膜を形成することをいう。具体的には、その皮膜を20
μm厚のフィルムに換算したときの20℃、相対湿度6
5%における酸素透過度が30ml・20μm/m2・
day・atm以下であるような高度なガスバリア性を
有する皮膜を形成することをいう。
【0035】本発明の水性分散液を製造する方法に制限
はなく、公知の方法が使用可能である。
【0036】例えば本発明の水性分散液に用いる樹脂を
溶剤に溶解後、貧溶媒である水と攪拌下に接触させて3
μm以下、好ましくは2μm以下、最適には1μm以下
の微粒子として析出させ、次いで溶剤を除去することに
より水性分散液を得ることができる。なおここで微粒子
の径は数平均粒子径である。
【0037】固形分濃度としては好ましくは10重量%
以上、さらに好ましくは15重量%以上、最適には20
重量%以上である。固形分濃度の上限には特に制限はな
いが、あまり高濃度になりすぎると水性分散液の放置安
定性がやや不良になる場合があるので、通常60重量%
以下が好ましく、さらに好ましくは50重量%以下、最
適には40重量%以下である。
【0038】溶剤の具体例としては、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−メ
トキシメチルエタノール等の低級アルコール系溶媒、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等、あるいはこ
れらの含水物等が単独あるいは2種以上混合されて使用
できる。
【0039】溶剤中の有機溶剤は蒸発法、抽出法、ある
いは透析法等の適宜な方法で除去することができる。除
去の程度は高いことが望ましいが、経済性との兼合いで
小割合の有機溶剤を残存させてもよい。
【0040】また別の方法として、高温では溶解するが
低温にすると不溶になる溶剤系に本発明のガスバリア材
を加熱溶解した後、その溶液を冷却することにより、微
粒子として析出分散させる方法も採用できる。しかる後
その溶剤を水と置換することにより水性分散液とするこ
とができる。
【0041】高温で溶解し低温では析出する溶剤系とし
ては先に示した溶剤の内アルコール類の単独あるいは水
との混合溶剤等が使用できる。
【0042】本発明の水性分散液には粘度を低下させる
目的で、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、硫酸ナトリ
ウム、硝酸ナトリウムなどのアルカリ金属化合物、塩化
カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属化合物、その他の電解
質を0.01〜0.5重量%(対ポリマー)配合しても
よい。配合は、微粒子化する前でも後でもよい。
【0043】本発明の水性分散液には、必要に応じて本
発明の目的を妨げない範囲で通常の界面活性剤や保護コ
ロイドを添加することは可能である。また他の樹脂の水
性分散液、光あるいは熱等に対する安定剤、顔料、滑
剤、防黴剤あるいは造膜助剤などを添加することもでき
る。
【0044】本発明の水性分散液を基材表面に塗布する
方法としては、ロールコート、エアナイフコート、グラ
ビアロールコート、ドクターロールコート、ドクターナ
イフコート、カーテンフローコート、スプレー、浸漬、
刷毛塗りなど任意の手段が例示される。このように塗布
された基材を乾燥・熱処理する方法としては乾熱処理
法、たとえば赤外線照射法、熱風乾燥法などが例示され
る。これらの赤外線照射、熱風乾燥などはそれぞれ単独
で使用してもよいし、また併用することもできる。また
乾燥・熱処理の温度は30〜180℃であることが好ま
しく、下限値については50℃以上が好ましく、最適に
は80℃以上である。また乾燥・熱処理の時間は5秒〜
10分が好ましく、さらに好適には1〜5分である。乾
燥・熱処理中は条件、たとえば温度を増減させること、
たとえば最初は低温で処理し、徐々に温度を上昇させる
ことなどは自由である。このような乾燥・熱処理を施す
ことによりガスバリア性の優れた皮膜が基材表面に形成
される。
【0045】基材表面にはドライラミネーション法など
により接着剤を予め塗布乾燥、すなわちアンカーコート
することは好ましい。ドライラミネーション用接着剤と
しては層間接着力が充分であれば特に限定されるもので
はない。例えばポリウレタン系、ポリエステル系のドラ
イラミネート用接着剤が挙げられる。また、基材表面に
コロナ放電処理、スパッタリング処理、高周波処理、火
炎処理、クロム酸処理、溶剤エッチング処理などや、こ
れらを組み合わせた表面処理を施しても構わない。
【0046】基材としては次のものが挙げられる。熱可
塑性樹脂のフィルム、例えば、プロピレンのホモポリマ
ーを主成分とする二軸延伸フィルム、ε−カプロラクタ
ムのホモポリマーおよびヘキサメチレンジアミンおよび
メタキシリレンジアミンなどのジアミン成分とアジピン
酸を主原料として得られるナイロンを主成分とする二軸
延伸フィルム、エチレングリコールとテレフタル酸やナ
フタレンジカルボン酸を主原料として得られるポリエス
テルを主成分とする二軸延伸フィルム、ビスフェノール
Aとホスゲンなどの炭酸誘導体を主原料として得られる
ポリカーボネートよりなるフィルム、塩化ビニルを主原
料とし、塩化ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アク
リル酸エステル等を共重合させたポリ塩化ビニリデンよ
りなる二軸延伸フィルム、スチレンのホモポリマーおよ
びスチレンを主原料としブタジエン、アクリロニトリ
ル、等を共重合させたポリスチレンの二軸延伸フィル
ム、圧延または二軸延伸高密度ポリエチレンフィルム等
が挙げられる。
【0047】また、上記フィルム以外の各種成形品(シ
ート、カップ、ボトルなど)も好適なものとして挙げら
れ、また繊維集合体(紙、不織布、織布、ファイブラス
ケーシングなど)、無機物(セメントなど)、金属、ポ
リ塩化ビニル樹脂製壁紙、写真印画紙なども挙げられ
る。
【0048】また本発明の水性分散液を塗布、乾燥・熱
処理したあとの皮膜の厚さは0.5〜15μmであるこ
とが好ましく、さらに好適には1〜10μm、最適には
2〜6μmである。
【0049】さらに、上記方法で得られた、基材と本発
明の水性分散液からなる皮膜形成層を含む積層体の構成
についても特に制限はなく、従来公知の方法で積層しさ
らに多層にすることができる。これらの方法として例え
ば、押出ラミネーション法、ドライラミネーション法等
が挙げられる。
【0050】また、これらの積層化にあたり層間には接
着性樹脂の層をはさんで積層する通常の方法が採用され
る。接着性樹脂としては、実用段階でデラミネーション
を起こさないものであればよく、特に限定はされない
が、例えば不飽和カルボン酸またはその無水物をオレフ
ィン系重合体(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン等のポリオレフィン、オレフィンを主体とす
る共重合体)に化学的に(例えば付加反応、グラフト反
応)結合させて得られる、カルボキシル基を含有する変
性オレフィン系重合体が挙げられる。具体的には無水マ
レイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グ
ラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変
性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイ
ン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体から選
ばれた1種または2種の混合物が挙げられる。また、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなど
のグリシジル基を有する重合性不飽和化合物、メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン基を有する重合性不
飽和化合物など、グリシジル基、アルコキシシラン基な
どの変性オレフィン系重合体が挙げられる。これらの官
能基は複数組み合わせてもよい。具体的にはグリシジル
変性ポリエチレン、グリシジル変性ポリプロピレン、グ
リシジル変性エチレン−アクリル酸エチル共重合体、グ
リシジル変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、アルコキ
シシラン変性ポリエチレン、アルコキシシラン変性ポリ
プロピレン、アルコキシシラン変性エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体から選ばれた1種または2種の混合物が挙げ
られる。その他、多価カルボン酸、多価アルコール、ヒ
ドロキシカルボン酸を構成成分としたポリエステル系樹
脂も接着性樹脂として挙げられる。
【0051】ドライラミネート法を採用する場合には、
前述と同様のドライラミネート用接着剤が使用でき、特
に限定されるものではない。
【0052】これらの方法により製造された該積層体
(フィルム、シート等)から構成される容器(袋、カッ
プ、チューブ、トレー、ボトル等)は一般食品包装用、
医薬品包装用、レトルト食品包装用として極めて好適で
ある。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、これらの実施例によって本発明は何ら限定さ
れるものではない。なお、以下の実施例および比較例に
おいて特に断りのない限り、比率は重量比、「%」は
「重量%」を意味する。また測定方法および評価方法は
次の方法による。
【0054】(1)固有粘度 m−クレゾール溶液についてオストワルド粘度計を用
い、30℃で測定した。 (2)酸素透過量 MODERN CONTROLS INC.製酸素透過
度測定装置MOCONOX−TRAN2/20型を用
い、20℃、65%RHおよび20℃、100%RHの
条件でJIS K7126(等圧法)に記載の方法に準
じて測定した。また、単位厚み(20μm)当たりの酸
素透過量である酸素透過度については、酸素透過量を同
様に測定してから、当該厚みに換算した値を算出した。 (3)透湿度 40℃、90%RHの条件でJIS Z0208の記載
に従って測定し、膜厚を30μmに換算した値を算出し
た。
【0055】実施例1 冷却器付き反応容器に水素化リチウムアルミニウム25
0重量部を仕込み、窒素置換し、N−メチルモルホリン
3000部を添加した後、130℃に加熱し還流させ
た。これにポリメチルメタクリレート600重量部とN
−メチルモルホリン6000部からなる溶液を添加し、
滴下終了後さらに4時間還流させた。この後、酢酸エチ
ル1000重量部を滴下して未反応の水素化物を失活さ
せ、さらに50%リン酸水溶液5000重量部を滴下し
た。冷却後、遠心分離により上澄みと固形分に分離し
た。得られた上澄みには蒸留水に加えポリマー(その
1)を析出させた。また、得られた固形分には1000
0部のエタノールを加え、60℃、1時間加熱溶解して
からグラスフィルターで濾過し、得られた濾液をエバポ
レーターにより濃縮した後、蒸留水に加えポリマー(そ
の2)を析出させた。析出によって得られたポリマー
(その1およびその2)を合わせて、100℃の蒸留水
により煮沸することにより十分洗浄した後、真空乾燥し
てポリメタアリルアルコール380重量部を得た。
【0056】得られたポリメタアリルアルコールの30
℃、m−クレゾール中での固有粘度は0.77dl/g
であった。また、真空乾燥したポリメタアリルアルコー
ルを走査型示差熱分析計(DSC)で、窒素気流下、溶
融急冷してから10℃/分の昇温速度で測定したとこ
ろ、ガラス転移温度は75℃であり、結晶融解ピークは
存在しなかった。
【0057】得られた樹脂をスクリュー径が20mmの
二軸押出機を装着した東洋精機製ラボプラストミルによ
り220℃で溶融押出してペレット化した。得られたペ
レットを用い、スクリュー径が20mmの1軸押出機、
および幅300mmでリップ間隙0.3mmのコートハ
ンガーダイを装着した東洋精機製ラボプラストミルによ
りダイ温度220℃で単層製膜することにより厚さ20
μのポリメタアリルアルコールのフィルムを得た。得ら
れたフィルムは無色透明で、外観も良好であった。得ら
れたフィルムの酸素透過度は、20℃、相対湿度65%
で0.03cc・20μm/m2・day・atmであ
り、20℃、相対湿度100%で0.1cc・20μm
/m2・day・atmであり、40℃、相対湿度90
%で測定した透湿度は3g・30μm/m2・dayで
あった。
【0058】このポリメタアリルアルコール20重量部
にメチルアルコール100重量部を加え、60℃で加熱
撹拌し溶解させた。この溶液を、水120重量部が入っ
た容器中に撹拌下に添加し、微粒子状に析出させた。平
均粒子径は0.5μmであった。次いでこの分散液を撹
拌下に20℃で減圧蒸発させメチルアルコールと過剰の
水を留去した。留去過程でも粒子の凝集はほとんど見ら
れず、平均粒子径が0.5μm、固形分濃度25%の水
性分散液を得た。また、放置安定性も良好で、40℃で
10日間の放置試験でも粒子の凝集はほとんど認められ
なかった。
【0059】水性分散液を、基材として二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルム(膜厚20μm、東京セロハン紙
(株))のプライマー処理面にウレタン系アンカーコー
ト剤(東洋モートン(株)AD335A/CAT10)
を塗布したものを使用し、エアナイフコート法により塗
布して110℃、5分間乾燥・熱処理し、多層フィルム
を得た。続いて該多層フィルム(ポリメタアリルアルコ
ール層厚み3μm)の酸素透過量を測定したところ、2
0℃、相対湿度65%で0.24cc/m2・day・
atmであり、食品包装材として良好なバリア性を示し
た。
【0060】実施例2 実施例1で得られたポリメタアリルアルコール15重量
部に1−プロパノール320重量部と水80重量部を加
え、70℃で加熱撹拌し溶解させた。この溶液を撹拌下
に10℃まで冷却し、粒子を析出させ、分散液を得た。
平均粒子径は0.4μmであった。次いでこの分散液を
撹拌下に20℃で減圧蒸発させ、1−プロパノールと過
剰の水を留去した。留去過程でも粒子の凝集はほとんど
見られず、平均粒子径が0.4μm、固形分濃度21%
の水性分散液を得た。また、放置安定性も良好で、40
℃で10日間の放置試験でも粒子の凝集はほとんど認め
られなかった。
【0061】続いて、実施例1と同様にしてポリメタア
リルアルコール厚み3μmの多層フィルムを作成した。
該フィルムの酸素透過量を測定したところ、20℃、相
対湿度65%で0.21cc/m2・day・atmで
あり、食品包装材として良好なバリア性を示した。
【0062】比較例1 実施例1で用いた二軸延伸ポリプロピレンフィルム単独
で酸素透過量を測定したところ、相対湿度65%で20
00cc/m2・day・atmであり、食品包装材と
して使用するには不十分なバリア性を示した。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば使用時の安定性に優れた
高固形分濃度の水性分散液が得られ、かつ水性であるた
め環境の汚染等の問題もない利点があり、また、各種基
材上に塗布、乾燥により形成された皮膜は優れたガスバ
リア性、透明性を示し各種包装用として有用である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式(1)で示される繰り返し構成
    単位を30モル%以上含む樹脂からなるガスバリアコー
    ティング用水性分散液。 【化1】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜2のアルキル
    基、R2は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を
    それぞれ表す。)
  2. 【請求項2】 メタクレゾール中30℃における固有粘
    度が0.1〜3dL/gである樹脂からなる請求項1記
    載の水性分散液。
  3. 【請求項3】 20℃、相対湿度65%における酸素透
    過度が30ml・20μm/m2・day・atm以下
    である樹脂からなる請求項1または2に記載の水性分散
    液。
  4. 【請求項4】 20℃、相対湿度100%における酸素
    透過度が30ml・20μm/m2・day・atm以
    下である樹脂からなる請求項1ないし3のいずれかに記
    載の水性分散液。
  5. 【請求項5】 40℃、相対湿度90%における透湿度
    が30g・30μm/m2・day以下である樹脂から
    なる請求項1ないし4のいずれかに記載の水性分散液。
  6. 【請求項6】 式(1)中のR1がCH3である請求項1
    ないし5のいずれかに記載の水性分散液。
  7. 【請求項7】 式(1)中のR2がHまたはCH3である
    請求項1ないし6のいずれかに記載の水性分散液。
  8. 【請求項8】 式(1)中のR1がCH3で、かつR2が
    Hである請求項1ないし5のいずれかに記載の水性分散
    液。
  9. 【請求項9】 基材に、請求項1ないし8のいずれかに
    記載の水性分散液を塗布、乾燥して得られる皮膜層を有
    する多層構造体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1081170A2 (en) 1999-07-27 2001-03-07 Takeda Chemical Industries, Ltd. Gas barrier polyurethane resin
JP2013109838A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Dic Corp 有機el素子用封止材、及び有機el表示装置
JP2016047864A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 株式会社クラレ (メタ)アリルアルコール共重合体およびその製造方法

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JP2013109838A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Dic Corp 有機el素子用封止材、及び有機el表示装置
JP2016047864A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 株式会社クラレ (メタ)アリルアルコール共重合体およびその製造方法

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