JPH10143840A - 磁気記録媒体および磁気記録再生方法 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記録再生方法

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JPH10143840A
JPH10143840A JP8316987A JP31698796A JPH10143840A JP H10143840 A JPH10143840 A JP H10143840A JP 8316987 A JP8316987 A JP 8316987A JP 31698796 A JP31698796 A JP 31698796A JP H10143840 A JPH10143840 A JP H10143840A
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JP
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magnetic
recording
recording material
heating
saturation magnetization
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Application number
JP8316987A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
Masahiro Ito
正宏 伊藤
Shohei Mimura
升平 三村
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Toppan Infomedia Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Magnetic Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録情報の改竄による変造を効果的に防止で
きる磁気記録媒体と、この磁気記録媒体に対し記録およ
び再生を行なう方法とを提供する。 【解決手段】 加熱による一方向記憶マルテンサイト
変態によって飽和磁化が変化する金属材料を記録材料と
して用いる。FeおよびMnを主成分として含有する
か、さらにCを含有し、加熱により飽和磁化が不可逆的
に変化する金属材料を記録材料として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気カード、磁気
ディスク等の磁気記録媒体と、磁気記録再生方法とに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気カードの普及は著しく、種々
の分野で利用されている。とりわけ、金額情報等が磁気
情報として記録され、使用するつど金額が減算されて書
き換えられるカード(プリペイドカード)への用途が拡
大している。
【0003】この用途では、記録情報の改竄による磁気
カードの変造や、カード自体の偽造が容易であっては、
システムの安全性を著しく低下させてしまう。このた
め、情報の改竄を防止するための保護機能をもつ磁気カ
ードが要望され、これに応じて種々の磁気カードが提
案、実用化されている。例えば、磁気カードの一部に特
殊な材料からなる領域を形成することにより、カード自
体の偽造を困難にしたり、その領域を検知してカードの
真偽判定を行なうもの、カードの層構成を複雑にするも
のなどである。
【0004】これらの保護機能を採用した磁気カードは
大量に偽造したり複製したりすることは困難になるもの
の、例えば1枚のカードの金額情報等を書き換えるなど
の改竄により、使用済みのカード情報を初期の金額情報
に戻すことは可能であった。この対策として、使用度数
に応じてパンチで穿孔する方法もあるが、この方法では
きめ細かく対応できないこと、抜きカスが出ること、パ
ンチ孔を埋めて修復されることなどの問題がある。この
他、感熱記録などにより使用度数に応じて可視情報を記
録することも考えられるが、可視情報の読み取りは光学
的に行なう必要があるので、汚れに弱いという問題があ
る。また、可視情報であるため、記録の改竄が容易であ
る。また、光学的読み取り装置は高価であるという問題
もある。このように、現実的に改竄防止に極めて有効と
いえる手段はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記録
情報の改竄による変造を効果的に防止できる磁気記録媒
体と、この磁気記録媒体に対し記録および再生を行なう
方法とを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(11)のいずれかの構成により達成される。 (1)加熱による一方向記憶マルテンサイト変態によっ
て飽和磁化が変化する金属材料を記録材料として用いる
磁気記録媒体。 (2)FeおよびMnを主成分として含有し、加熱によ
り飽和磁化が不可逆的に変化する金属材料を記録材料と
して用いる磁気記録媒体。 (3)前記記録材料がCを含有する上記(2)の磁気記
録媒体。 (4)前記記録材料の加熱による飽和磁化の変化比率が
5倍以上である上記(1)〜(3)のいずれかの磁気記
録媒体。 (5)加熱時に前記記録材料が飽和磁化変化を示す温度
が50〜400℃の範囲に存在する上記(1)〜(4)
のいずれかの磁気記録媒体。 (6)前記記録材料が薄帯状、薄膜状または粉末状であ
る上記(1)〜(5)のいずれかの磁気記録媒体。 (7)樹脂製の基体上に前記記録材料を含む不可逆記録
層を有する磁気カードである上記(1)〜(6)のいず
れかの磁気記録媒体。 (8)上記(1)〜(7)のいずれかの磁気記録媒体に
対し記録および再生を行なう方法であって、記録材料の
少なくとも一部をサーマルヘッドまたはレーザ光により
加熱することにより、記録材料の飽和磁化を不可逆的に
変化させて記録を行う磁気記録再生方法。 (9)記録後、記録材料の磁化を磁気ヘッドにより検出
して再生を行う上記(8)の磁気記録再生方法。 (10)記録後、記録材料に直流磁界を印加し、次い
で、記録材料の磁化を磁気ヘッドにより検出して再生を
行う上記(8)の磁気記録再生方法。 (11)記録後、記録材料に直流磁界を印加しながら記
録材料の磁化を磁気ヘッドにより検出して再生を行う上
記(8)の磁気記録再生方法。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0008】本発明の磁気記録媒体が有する記録材料
は、加熱による飽和磁化の不可逆的変化が可能であり、
本発明ではこの性質を利用して記録および再生を行な
う。具体的には、記録材料の飽和磁化を加熱により不可
逆的に増大または減少させる。
【0009】本発明では、記録材料として、一方向記憶
マルテンサイト変態によって飽和磁化が変化する材料を
用いる。一方向記憶マルテンサイト変態を示す材料は、
合金化(溶融)の際の冷却時には変態せず、その後の最
初の加熱時に変態して、以後、変態しないという特徴を
示す。すなわち、構造変化は不可逆的である。ただし本
発明では、磁気カードの使用温度範囲(到達温度範囲)
である50〜400℃の範囲でこのような特徴を示せば
よく、融点までの温度範囲すべてについて一方向性変態
である必要はない。本発明では、構造変化に伴なって飽
和磁化が変化する材料を用いるので、飽和磁化の変化も
不可逆的となる。このため、後述するように、情報の改
竄が不可能な磁気記録媒体を実現することができる。
【0010】また、本発明では、記録材料として、Fe
およびMnを主成分として含有するか、さらにCを含有
し、加熱により飽和磁化が不可逆的に変化する金属材料
を用いる。この記録材料における飽和磁化変化の作用は
組成によって異なると考えられる。例えば、上記した一
方向記憶マルテンサイト変態によって不可逆的な飽和磁
化変化が生じる組成や、加熱により純鉄が析出して飽和
磁化が不可逆的に変化する組成や、非晶質ないし微結晶
状態であったものが加熱により結晶化して飽和磁化が不
可逆的に変化する組成などがある。これらの記録材料自
体は、いったん溶融して冷却することにより当初の構造
へ復帰させて飽和磁化を元に戻すことが可能であるが、
記録材料が溶融するような加熱を行なった場合には、後
述するように磁気カード自体が破損してしまう。本発明
において加熱による飽和磁化変化が不可逆的であると
は、前述した磁気カードの使用温度範囲、好ましくは融
点未満での加熱において飽和磁化変化が不可逆的である
ことを意味する。
【0011】本発明において、記録材料の飽和磁化4π
Msの変化比率、すなわち(加熱後の4πMs/加熱前
の4πMs)または(加熱前の4πMs/加熱後の4π
Ms)は、好ましくは5以上、より好ましくは10以上
である。この比率が小さすぎると、記録情報の読み出し
が困難となる。このように飽和磁化が大きく変化する場
合には、後述するように直流磁界を印加しながら再生す
れば、再生感度を向上させることができる。なお、飽和
磁化の変化率が大きい記録材料に直流磁界を印加しなが
ら再生する場合には、記録材料の保磁力は特に限定され
ず、軟磁性体であってもよい。
【0012】上記飽和磁化は、通常の環境温度範囲(例
えば−10〜40℃)におけるものである。
【0013】昇温時に記録材料が飽和磁化変化を示し始
める温度は、好ましくは50〜400℃、より好ましく
は100〜400℃、さらに好ましくは150〜300
℃の範囲に存在することが望ましく、また、このような
温度範囲において必要な飽和磁化変化率が得られること
が好ましい。飽和磁化変化を示し始める温度が低すぎる
と、熱に対して不安定となり、信頼性が低くなる。ま
た、加熱領域近傍が影響を受けやすくなって正確な記録
が困難となる。飽和磁化変化を示し始める温度が高すぎ
ると、記録の際に必要とされる加熱温度が高くなるため
耐熱性の低い樹脂を基体に使うことが困難となり、ま
た、記録装置が高価になってしまう。
【0014】記録材料のキュリー温度は特に限定され
ず、再生時の温度よりも高ければよい。
【0015】記録材料は特に限定されず、一方向記憶マ
ルテンサイト変態によって飽和磁化が変化する各種金属
材料(合金、金属間化合物を含む)を選択すればよい
が、好ましくはFeを含む合金を用いる。Feを含むこ
とにより、上述した一方向記憶マルテンサイト変態が容
易となり、また、変態温度を好ましい範囲内とすること
が容易となる。また、Feを含む合金では、一般に高い
飽和磁化が得られる。具体的には、FeおよびMnを主
成分とする合金、またはFe、MnおよびCを主成分と
する合金が好ましい。また、FeおよびMn、あるいは
さらにCを主成分とする合金は、上述したように一方向
記憶マルテンサイト変態以外の作用によって所望の飽和
磁化変化を得ることも可能である。
【0016】記録材料がFeおよびMnを主成分とする
合金の場合、各元素の含有率は、好ましくは Fe:50〜75原子%、 Mn:25〜50原子% であり、より好ましくは Fe:60〜70原子%、 Mn:30〜40原子% である。Feが少なすぎても多すぎても、Mnが少なす
ぎても多すぎても、加熱前後での飽和磁化変化率が低く
なる。
【0017】記録材料がFe、MnおよびCを主成分と
する合金の場合、各元素の含有率は、好ましくは Fe:35〜75原子%、 Mn:20〜50原子% C :0〜30原子%(0原子%を含まず) であり、より好ましくは Fe:35〜70原子%、 Mn:20〜40原子% C :5〜25原子%(0原子%を含まず) である。Feが少なすぎても多すぎても、Mnが少なす
ぎても多すぎても、加熱前後での飽和磁化変化率が低く
なる。Cは、加熱前後での飽和磁化変化率を向上させる
ために添加される。このような効果を十分に発揮させる
ためには、C添加量を好ましくは5原子%以上、より好
ましくは10原子%以上とする。ただし、C添加量が多
すぎると加熱前後での飽和磁化変化率が逆に低くなって
しまう。
【0018】記録材料中には上記以外の元素、例えば、
B、Si、Al、Cr等の少なくとも1種が含まれてい
てもよい。ただし、これらの元素の含有率が高すぎると
加熱前後での飽和磁化変化率が小さくなることがあるた
め、これらの元素の含有率の合計は、通常、30原子%
以下であることが好ましい。
【0019】なお、上記各組成では、記録材料の飽和磁
化は加熱により一般に増大するが、C含有率が高めのと
きには、加熱によって飽和磁化が減少することもある。
【0020】記録材料の形態は特に限定されず、例え
ば、薄帯状、薄膜状、粉末状等のいずれであってもよ
い。例えば、磁気カードに適用する場合、記録材料の薄
帯を単ロール法等の液体急冷法により作製し、これを基
体表面に貼付したり、スパッタ法や蒸着法等の薄膜形成
法により基体表面に記録材料の薄膜を形成したり、記録
材料の薄帯を粉砕した粉末をバインダで結合して塗布し
たりすればよい。記録材料を粉末状とする場合、粒子形
状は扁平状であることが好ましい。扁平状粒子を用いれ
ば、塗膜の表面性が良好となって磁気記録再生特性およ
び加熱時の熱伝導性が良好となる。
【0021】本発明を磁気カードに適用したときの構成
例を、図1に示す。図1に示す磁気カード1は、樹脂製
の基体2上に、不可逆記録層3と磁気記録層4とを有す
る。不可逆記録層3は、上記記録材料を含む領域であ
り、磁気記録層4は、通常の磁気記録媒体に用いられる
磁気記録材料を含む領域である。なお、図示例では不可
逆記録層は一本の帯状パターンとなっているが、このよ
うな連続的なパターンに限らず、不連続的なパターン、
例えばバーコード状等の縞状や千鳥格子状などであって
もよい。また、これらの規則的なパターンに限らず、不
規則的なパターンであってもよく、文字パターンなどで
あってもよい。
【0022】不可逆記録層3に記録する際には、サーマ
ルヘッドまたはレーザ光により不可逆記録層3の少なく
とも一部を加熱した後、冷却し、不可逆記録層3に所定
パターンの磁気特性変化を不可逆的に生じさせる。再生
する際には、不可逆記録層3に直流磁界を印加した後、
記録材料の磁化を磁気ヘッドで検出することにより前記
所定パターンの磁気特性変化を検出するか、または、不
可逆記録層3に直流磁界を印加しながら磁気ヘッドで記
録材料の磁化を検出する。加熱前の記録材料の飽和磁化
が実質的に零であるか小さく、加熱により飽和磁化が増
大する場合、不可逆記録層3において記録時に加熱され
なかったところは磁化されないか磁化が小さいため、再
生時には記録時の加熱パターンに応じた磁化パターンを
検出することができる。また、加熱により記録材料の飽
和磁化が減少する場合も、再生時には記録時の加熱パタ
ーンに応じた磁化パターンを検出することができる。
【0023】なお、加熱により飽和磁化が増大する記録
材料のなかには、記録後、直流磁界を印加しなくても既
に磁化を有しているものがある。このような記録材料で
は、直流磁界を印加することなく、再生を行うことがで
きる。また、加熱により飽和磁化が減少する記録材料に
ついても、非加熱領域での磁化が記録後も残存していれ
ば、同様に直流磁界を印加することなく再生を行うこと
ができる。
【0024】不可逆記録層3の加熱部では記録材料に構
造変化が生じているが、加熱部の記録材料を加熱前の状
態に復帰させることは実質的に不可能である。記録材料
自体は、いったん溶融して冷却することにより当初の構
造への復帰が可能であるが、記録材料が溶融するような
加熱を行なった場合には、樹脂製の基体2が燃焼してし
まう。したがって、不可逆記録層3に記録された情報の
書き換えは不可能であり、情報の改竄を防ぐことができ
る。
【0025】不可逆記録層3に記録する情報は特に限定
されない。例えば、図示するように通常の磁気記録層4
と組み合わせて通常のプリペイドカードとして用いる場
合、磁気記録層4には、金額や度数などに加えて一般的
に磁気カードに必要な情報を記録し、不可逆記録層3に
は、磁気記録層4に記録されている情報のうち、例えば
金額や度数など使用のたびに書き換えが必要な情報を記
録する。磁気記録層4でこれらの情報を書き換えるたび
に、不可逆記録層3には追記することになる。磁気記録
層4の情報が改竄された場合でも、不可逆記録層3の情
報は書き換えができないため、両者を照合すれば改竄の
有無が判定できる。
【0026】不可逆記録層3に記録する情報はこれに限
定されるものではなく、例えば、磁気カードの固有デー
タとしてのIDコードを記録してもよい。この場合、こ
のIDコードで磁気記録層4に記録される情報を暗号化
しておけば、この磁気カードの磁気記録層4の内容を別
のIDコードをもつ他の磁気カードの磁気記録層にコピ
ーしたとしても、正規の情報の読み出しは不可能とな
る。本発明では、カード1枚1枚に固有のIDコードを
記録でき、しかもその改竄が不可能であるため、複製に
よる偽造の防止効果が極めて高くなる。
【0027】一般に磁気記録媒体は、情報の記録が容易
であり、しかも記録情報の書き換えが可能であることが
利点であるが、磁気カード用途では情報の改竄が容易で
あるという欠点ともなる。これに対し、本発明の磁気記
録媒体では、上述したように情報の改竄が極めて困難で
あり、しかも、光学読み取りと異なり磁気的に情報を読
み出せるため、記録再生装置が安価にできる。また、本
発明で用いる記録材料は、比較的低温で磁気特性の不可
逆的変化が可能なため、記録感度が高い。このため、レ
ーザ光に比べエネルギーの低いサーマルヘッドでも、記
録が容易である。
【0028】なお、不可逆記録層3や磁気記録層4上に
は、必要に応じて樹脂保護層や無機保護層を設けてもよ
い。また、図1に示される態様に限らず、不可逆記録層
3と磁気記録層4とを少なくとも一部が重なるように形
成してもよく、場合によっては磁気記録層4を設けなく
てもよい。
【0029】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。
【0030】<実施例1>厚さ150μm のポリイミド
基体の一方の面の全面に、表1に示す組成を有する不可
逆記録層を高周波多元同時スパッタ法を用いて500nm
の厚さに形成した。スパッタは、5×10-1PaのArガ
ス雰囲気中で20分間行なった。次に、不可逆記録層上
に、紫外線硬化型樹脂製の保護層を厚さ2μm に形成
し、カード寸法に打ち抜いて測定用サンプルとした。
【0031】各測定用サンプルの不可逆記録層の飽和磁
化Ms、残留磁化Mrおよび保磁力Hcを、VSM(試
料振動型磁気測定器)により常温において最大印加磁界
強度10.0 kOeで測定した。次に、各サンプルに対
し、表1に示す温度まで昇温速度10℃/min で加熱
し、冷却した後、再びVSMにより磁気特性を測定し
た。また、サンプルNo. 6と同組成のサンプルNo. 6−
2では、サーマルヘッドによる加熱を行い、加熱前後で
の磁気特性を測定した。なお、サーマルヘッドにはライ
ンヘッドを用い、加熱ラインが8本/mmの密度で並ぶよ
うに加熱を行った。各サンプルの加熱前および加熱後の
磁気特性を、表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1から、本発明で用いる記録材料が比較
的低温の加熱により大きな磁気特性変化を生じることが
明らかである。また、サンプルNo. 6−2の結果から、
本発明で用いる記録材料は、サーマルヘッドでの加熱に
よっても十分な磁気特性変化を生じ得ることがわかる。
また、サンプルNo. 6−2について磁気ヘッドによる再
生を行ったところ、図2に示されるように、サーマルヘ
ッドによる間欠的加熱に呼応する出力電圧波形が得られ
た。また、不可逆記録層をより厚くして同様な測定を行
ったところ、不可逆記録層の厚さにほぼ比例した出力電
圧が得られた。これらの結果から、本発明の磁気記録媒
体が磁気カードとして使用可能であることがわかる。
【0034】図3および図4は、それぞれサンプルNo.
4およびサンプルNo. 6の昇温および降温に伴なう飽和
磁化Msの変化を示すグラフである。これらの図から、
各サンプルは、加熱前は非磁性体であり、加熱すること
によって強磁性体に変化し、冷却しても強磁性を維持す
ることがわかる。また、飽和磁化変化が開始される温度
は、図3では約240℃、図4では約100℃であるこ
とがわかり、Fe含有率によってこの温度を制御できる
ことがわかる。
【0035】サンプルNo. 4について、加熱前および加
熱後のものを、50℃、90%RHの環境下で1週間保
存する耐食性試験を行い、試験前後での磁気特性の変化
を調べた。結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】また、サンプルNo. 6について、加熱前の
ものを70℃で10日間または20日間保存する恒温試
験を行い、試験前後での磁気特性の変化を調べた。結果
を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】表2から、耐食性試験によって磁気特性が
ほとんど変化しないことがわかる。表3では、恒温試験
により飽和磁化変化が認められるが、加熱による飽和磁
化変化に比べればわずかなものであり、磁気記録に影響
を与えるものではないことがわかる。これらの表から、
本発明の磁気記録媒体は、一般に想定される使用条件下
で極めて安定であることがわかる。
【0040】また、サンプルNo. 10〜15の不可逆記
録層を、加熱前と加熱後とのそれぞれについてX線回折
法により分析した。得られたX線回折チャートを図5〜
16に示す。
【0041】図5〜6に示されるサンプルNo. 10で
は、オーステナイト、Fe3 C、Fe52 と推定され
るピークが認められ、加熱の前後でこれらのピークには
ほとんど変化は認められない。
【0042】図7〜8に示されるサンプルNo. 11で
は、オーステナイト、マルテンサイトと推定されるピー
クが認められ、加熱の前後でこれらのピークにはほとん
ど変化は認められない。
【0043】図9〜10に示されるサンプルNo. 12で
は、加熱前にはオーステナイト、Fe3 C、Fe52
と推定されるピークが認められ、加熱によりマルテンサ
イトと推定されるピークが出現している。加熱による飽
和磁化の変化は、マルテンサイトの生成に由来すると考
えられる。
【0044】図11〜12に示されるサンプルNo. 13
では、加熱前にはオーステナイトと推定されるピークが
認められ、加熱によりマルテンサイトと推定されるピー
クが出現し、オーステナイトと推定されるピークの強度
が減少している。加熱による飽和磁化の変化は、マルテ
ンサイトの生成に由来すると考えられる。
【0045】図13〜14に示されるサンプルNo. 14
では、加熱前にはピークの存在は認められないが、加熱
によりマルテンサイト、オーステナイトと推定されるピ
ークが出現している。加熱による飽和磁化の変化は、マ
ルテンサイトの生成に由来すると考えられる。
【0046】図15〜16に示されるサンプルNo. 15
では、加熱の前後ともにピークの存在は認められない。
【0047】<実施例2>上記表1に示す組成の合金を
液体急冷法により作製し、これを粉砕して扁平状粉末を
得た。この扁平状粉末を樹脂バインダと混練して塗料と
した。不可逆記録層をこの塗料の塗布により形成した以
外は実施例1と同様にして、測定用サンプルを作製し
た。なお、乾燥後の不可逆記録層の厚さは、5μm とし
た。
【0048】これらのサンプルについて実施例1と同様
な測定を行ったところ、実施例1と同等の結果が得られ
た。
【0049】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、書き換え不可
能な記録材料を有するため記録情報の改竄が極めて困難
であり、このため磁気カードに適用したときの安全性が
高く、しかも、情報の読み出しが磁気的に行なえるた
め、記録再生装置が安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体を磁気カードに適用した
場合の構成例を示す平面図である。
【図2】本発明の磁気記録媒体をサーマルヘッドにより
加熱し、磁気ヘッドにより再生を行ったときの出力電圧
波形を表すグラフである。
【図3】記録材料の昇温および降温に伴なう飽和磁化M
sの変化を示すグラフである。
【図4】記録材料の昇温および降温に伴なう飽和磁化M
sの変化を示すグラフである。
【図5】加熱前の記録材料のX線回折チャートである。
【図6】図5に示す記録材料の加熱後のX線回折チャー
トである。
【図7】加熱前の記録材料のX線回折チャートである。
【図8】図7に示す記録材料の加熱後のX線回折チャー
トである。
【図9】加熱前の記録材料のX線回折チャートである。
【図10】図9に示す記録材料の加熱後のX線回折チャ
ートである。
【図11】加熱前の記録材料のX線回折チャートであ
る。
【図12】図11に示す記録材料の加熱後のX線回折チ
ャートである。
【図13】加熱前の記録材料のX線回折チャートであ
る。
【図14】図13に示す記録材料の加熱後のX線回折チ
ャートである。
【図15】加熱前の記録材料のX線回折チャートであ
る。
【図16】図15に示す記録材料の加熱後のX線回折チ
ャートである。
【符号の説明】
1 磁気カード 2 基体 3 不可逆記録層 4 磁気記録層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01F 10/08 H01F 1/06 J 1/20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱による一方向記憶マルテンサイト変
    態によって飽和磁化が変化する金属材料を記録材料とし
    て用いる磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 FeおよびMnを主成分として含有し、
    加熱により飽和磁化が不可逆的に変化する金属材料を記
    録材料として用いる磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録材料がCを含有する請求項2の
    磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記記録材料の加熱による飽和磁化の変
    化比率が5倍以上である請求項1〜3のいずれかの磁気
    記録媒体。
  5. 【請求項5】 加熱時に前記記録材料が飽和磁化変化を
    示す温度が50〜400℃の範囲に存在する請求項1〜
    4のいずれかの磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記記録材料が薄帯状、薄膜状または粉
    末状である請求項1〜5のいずれかの磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 樹脂製の基体上に前記記録材料を含む不
    可逆記録層を有する磁気カードである請求項1〜6のい
    ずれかの磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの磁気記録媒体
    に対し記録および再生を行なう方法であって、 記録材料の少なくとも一部をサーマルヘッドまたはレー
    ザ光により加熱することにより、記録材料の飽和磁化を
    不可逆的に変化させて記録を行う磁気記録再生方法。
  9. 【請求項9】 記録後、記録材料の磁化を磁気ヘッドに
    より検出して再生を行う請求項8の磁気記録再生方法。
  10. 【請求項10】 記録後、記録材料に直流磁界を印加
    し、次いで、記録材料の磁化を磁気ヘッドにより検出し
    て再生を行う請求項8の磁気記録再生方法。
  11. 【請求項11】 記録後、記録材料に直流磁界を印加し
    ながら記録材料の磁化を磁気ヘッドにより検出して再生
    を行う請求項8の磁気記録再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014103460A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 株式会社村田製作所 磁気センサ試験用媒体、磁気センサ試験方法、および磁気センサ試験用媒体の製造方法

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