JPH10143864A - 蒸着装置 - Google Patents
蒸着装置Info
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- JPH10143864A JPH10143864A JP31705196A JP31705196A JPH10143864A JP H10143864 A JPH10143864 A JP H10143864A JP 31705196 A JP31705196 A JP 31705196A JP 31705196 A JP31705196 A JP 31705196A JP H10143864 A JPH10143864 A JP H10143864A
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- JP
- Japan
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- vapor deposition
- film
- mask
- adhesion
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 融点1,000℃以上の蒸着材料を使用する
蒸着装置において、マスク周縁に蒸発材料が付着し、落
下の発生や材料の利用効率の低下などを招くため、定期
的に装置内の真空を解除し、付着物を除去する作業が必
要であり、装置の稼働率や生産性が著しく低下する。 【解決手段】 マスク7の開口7e周縁部に耐熱性に優
れた金属若しくは金属/高分子複合材料よりなる帯状の
防着材を走行させる機構を設けることにより、付着物を
滞留させることなく、搬送する。
蒸着装置において、マスク周縁に蒸発材料が付着し、落
下の発生や材料の利用効率の低下などを招くため、定期
的に装置内の真空を解除し、付着物を除去する作業が必
要であり、装置の稼働率や生産性が著しく低下する。 【解決手段】 マスク7の開口7e周縁部に耐熱性に優
れた金属若しくは金属/高分子複合材料よりなる帯状の
防着材を走行させる機構を設けることにより、付着物を
滞留させることなく、搬送する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸着装置に関し、特
に、フィルム状基材に高融点の蒸着材料を付着させるた
めの蒸着装置に関する。
に、フィルム状基材に高融点の蒸着材料を付着させるた
めの蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基材表面に、これとは別種の材料を付着
させる手段として、蒸着工程が広く使用されている。基
材としては、ガラス板など板状のものを使用する場合も
あるが、例えば、包装材料、磁気記録媒体などの分野で
は、高分子フィルムを基材として蒸着が行われている。
高分子フィルムに蒸着を行う場合、基材となるフィルム
は、数千〜数万mの長さのものがロール状に巻かれたも
のであり、このロールを装置内にセットし、1ロールの
蒸着を連続して行うことが一般的である。
させる手段として、蒸着工程が広く使用されている。基
材としては、ガラス板など板状のものを使用する場合も
あるが、例えば、包装材料、磁気記録媒体などの分野で
は、高分子フィルムを基材として蒸着が行われている。
高分子フィルムに蒸着を行う場合、基材となるフィルム
は、数千〜数万mの長さのものがロール状に巻かれたも
のであり、このロールを装置内にセットし、1ロールの
蒸着を連続して行うことが一般的である。
【0003】図3及び図4は、従来の蒸着装置の主要部
の構成を示す図であり、図3は後述する冷却ロール3の
端面方向から見た図、また、図4は図3の冷却ロール3
の斜視図である。図3において、真空槽(図示せず)内
に、基材用巻出しロール、基材用巻取りロール(共に図
示せず)、基材用ガイドロール1、2及び冷却ロール3
が各々配置され、これらのロール間に基材であるフィル
ム4が巻回され、図に矢印で示された方向に走行する。
冷却ロール3の下方には蒸着材料5を収容するルツボ6
が配置されており、ルツボ6を図示しない加熱装置によ
り加熱して、蒸着材料5を溶融、蒸発させることにより
フィルム4へ蒸着材料5を付着させる。そして、ルツボ
6の周囲は、蒸着材料5の装置内での飛散を防ぐため、
防着板(図示せず)で囲まれている。ところで、磁気記
録媒体などを製造するために、1,000℃を超える高
い融点を持つ材料の蒸着を行う場合、このようなフィル
ム4、例えば高分子フィルムは耐熱性が十分でないこと
が多いため、冷却ロール3の内部には、例えば、冷却さ
れた冷媒(図示せず)が設けられ、上記フィルム4への
蒸着時に、温度上昇によるこのフィルム4の変形などを
防止している。したがって、蒸着領域においては、フィ
ルム4を冷却ロール3に密着させる必要がある。また、
一般に、図2に示すように、フィルム4の幅は冷却ロー
ル3のは幅よりも小さいため、冷却ロール3の外周面両
端部は露出した状態となっている。
の構成を示す図であり、図3は後述する冷却ロール3の
端面方向から見た図、また、図4は図3の冷却ロール3
の斜視図である。図3において、真空槽(図示せず)内
に、基材用巻出しロール、基材用巻取りロール(共に図
示せず)、基材用ガイドロール1、2及び冷却ロール3
が各々配置され、これらのロール間に基材であるフィル
ム4が巻回され、図に矢印で示された方向に走行する。
冷却ロール3の下方には蒸着材料5を収容するルツボ6
が配置されており、ルツボ6を図示しない加熱装置によ
り加熱して、蒸着材料5を溶融、蒸発させることにより
フィルム4へ蒸着材料5を付着させる。そして、ルツボ
6の周囲は、蒸着材料5の装置内での飛散を防ぐため、
防着板(図示せず)で囲まれている。ところで、磁気記
録媒体などを製造するために、1,000℃を超える高
い融点を持つ材料の蒸着を行う場合、このようなフィル
ム4、例えば高分子フィルムは耐熱性が十分でないこと
が多いため、冷却ロール3の内部には、例えば、冷却さ
れた冷媒(図示せず)が設けられ、上記フィルム4への
蒸着時に、温度上昇によるこのフィルム4の変形などを
防止している。したがって、蒸着領域においては、フィ
ルム4を冷却ロール3に密着させる必要がある。また、
一般に、図2に示すように、フィルム4の幅は冷却ロー
ル3のは幅よりも小さいため、冷却ロール3の外周面両
端部は露出した状態となっている。
【0004】このような構成の装置においては、冷却ロ
ール3に蒸発した材料が付着するのを防止するために、
冷却ロール3の外周面両端部を覆うことが必要である。
また、例えば、磁気記録媒体を作製する場合には、電磁
変換特性上の要求から、フィルム4の表面における材料
の付着、成長方向を制御する必要があるため、不適切な
領域に蒸着が行われることを防ぐことが要求される。そ
のため、これらの不適切な領域を覆うために、マスク7
が配設されている。図4に示すように、マスク7は、冷
却ロール3の外周面に対向する湾曲面7fと、冷却ロー
ルの両端面を覆う平面7g、7hから構成されており、
湾曲面には、フィルム4への蒸着領域に対応する開口7
eが形成されており、この開口7eの周縁部は、上述し
たフィルム4の端部と冷却ロール3の端部との間を覆う
領域7a、7b、並びに、蒸発材料5のフィルム4面へ
の入射、成長角度を規制するための領域7c、7dとな
っている。
ール3に蒸発した材料が付着するのを防止するために、
冷却ロール3の外周面両端部を覆うことが必要である。
また、例えば、磁気記録媒体を作製する場合には、電磁
変換特性上の要求から、フィルム4の表面における材料
の付着、成長方向を制御する必要があるため、不適切な
領域に蒸着が行われることを防ぐことが要求される。そ
のため、これらの不適切な領域を覆うために、マスク7
が配設されている。図4に示すように、マスク7は、冷
却ロール3の外周面に対向する湾曲面7fと、冷却ロー
ルの両端面を覆う平面7g、7hから構成されており、
湾曲面には、フィルム4への蒸着領域に対応する開口7
eが形成されており、この開口7eの周縁部は、上述し
たフィルム4の端部と冷却ロール3の端部との間を覆う
領域7a、7b、並びに、蒸発材料5のフィルム4面へ
の入射、成長角度を規制するための領域7c、7dとな
っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような冷却ロー
ル3及びマスク7を備えた蒸着装置においては、蒸着工
程中、ルツボ6から蒸発した蒸着材料5はフィルム4上
に付着するとともに、このマスク7の開口周縁部7a、
7b、7c及び7dにも付着する。例えば、連続して長
尺フィルムへ蒸着を実施すると、マスク7への付着物の
量が増加してしまい、極端な場合には、開口7eの内側
へ成長して開口面積を狭めることにより材料の利用効率
が低下する。さらに、付着物の塊が落下することによる
ダストの発生、同じく付着物の塊のルツボ6内への落下
による蒸着材料5の飛散などの不具合が発生するため、
連続的に蒸着を行えるフィルムの長さには限界があっ
た。そこで、従来は、蒸着工程において、マスク7への
付着物量が増加すると、いったん、装置内の真空を解除
し、常圧に戻し、また、ルツボ6の加熱も中断してから
真空槽を解放して付着物の除去を行っていた。このよう
な操作を定期的に行う必要があるため、その都度、真空
及び加熱の停止・再開を繰り返さねばならなかった。こ
れらの作業には多大の手間と時間が掛かり、その結果、
装置の稼働率、生産性の著しい低下を招いていた。
ル3及びマスク7を備えた蒸着装置においては、蒸着工
程中、ルツボ6から蒸発した蒸着材料5はフィルム4上
に付着するとともに、このマスク7の開口周縁部7a、
7b、7c及び7dにも付着する。例えば、連続して長
尺フィルムへ蒸着を実施すると、マスク7への付着物の
量が増加してしまい、極端な場合には、開口7eの内側
へ成長して開口面積を狭めることにより材料の利用効率
が低下する。さらに、付着物の塊が落下することによる
ダストの発生、同じく付着物の塊のルツボ6内への落下
による蒸着材料5の飛散などの不具合が発生するため、
連続的に蒸着を行えるフィルムの長さには限界があっ
た。そこで、従来は、蒸着工程において、マスク7への
付着物量が増加すると、いったん、装置内の真空を解除
し、常圧に戻し、また、ルツボ6の加熱も中断してから
真空槽を解放して付着物の除去を行っていた。このよう
な操作を定期的に行う必要があるため、その都度、真空
及び加熱の停止・再開を繰り返さねばならなかった。こ
れらの作業には多大の手間と時間が掛かり、その結果、
装置の稼働率、生産性の著しい低下を招いていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解消し、装置の稼働率及び生産性の向上を達成する
ために種々検討を重ねた結果、従来のマスクの開口部周
縁に、帯状の防着材を走行させ、この走行する防着材に
蒸発材料を付着させれば、付着物は順次移動して行くた
め、一箇所で成長してマスクの開口面積を狭めたり、落
下することが防止されるとの着想を得た。また、融点が
1,000℃以上の蒸着材料に対応するために、帯状の
防着材の材料を耐熱性の優れたものとした。
題を解消し、装置の稼働率及び生産性の向上を達成する
ために種々検討を重ねた結果、従来のマスクの開口部周
縁に、帯状の防着材を走行させ、この走行する防着材に
蒸発材料を付着させれば、付着物は順次移動して行くた
め、一箇所で成長してマスクの開口面積を狭めたり、落
下することが防止されるとの着想を得た。また、融点が
1,000℃以上の蒸着材料に対応するために、帯状の
防着材の材料を耐熱性の優れたものとした。
【0007】すなわち、本発明によれば、基材への蒸着
領域を限定する開口を有するマスクを備え、融点が1,
000℃以上の蒸着材料を蒸着するための蒸着装置の、
前記マスクの開口周縁部を覆うように、金属若しくは金
属と高分子との複合材料よりなる帯状の防着材を走行さ
せる機構を設けたものが提供される。また、帯状の防着
材の表面に、エンボス加工が施されていることとすれ
ば、付着物の落下をより有効に防止することができる。
さらに、この帯状の防着材の厚さが、0.01〜1.0
mmであれば、耐久性が一層向上する。
領域を限定する開口を有するマスクを備え、融点が1,
000℃以上の蒸着材料を蒸着するための蒸着装置の、
前記マスクの開口周縁部を覆うように、金属若しくは金
属と高分子との複合材料よりなる帯状の防着材を走行さ
せる機構を設けたものが提供される。また、帯状の防着
材の表面に、エンボス加工が施されていることとすれ
ば、付着物の落下をより有効に防止することができる。
さらに、この帯状の防着材の厚さが、0.01〜1.0
mmであれば、耐久性が一層向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】上記の蒸着装置の構成の一例を図
1及び図2に示す。この蒸着装置は、磁気記録媒体の製
造工程のように、融点が1,000℃以上の蒸着材料を
使用する装置である。なお、図中、図3及び図4と同一
の構成要素には同一の符号を付してある。
1及び図2に示す。この蒸着装置は、磁気記録媒体の製
造工程のように、融点が1,000℃以上の蒸着材料を
使用する装置である。なお、図中、図3及び図4と同一
の構成要素には同一の符号を付してある。
【0009】マスク7の開口7eの左右両側縁部7a、
7b(図4)には、これらの面に密着しながら帯状の防
着材、例えば、防着テープ10、11が走行する。具体
的には、巻出しロール12、13(ロール13のみ図
示)からガイドロール14、15、ガイドロール16、
17を経て、巻取りロール18、19(ロール19のみ
図示)へ巻回された防着テープ10、11がそれぞれ図
中上から下へ走行する。一方、マスク7の開口7eの上
縁7cに沿う部分には、巻出しロール20及び巻取りロ
ール21の間を防着テープ22が、図中、左から右へ走
行し、同じく開口7eの下縁7dに沿う部分には、巻出
しロール23及び巻取りロール24の間を防着テープ2
5が、図中、左から右へ走行する。そして、これらの4
本の防着テープ10、11、22及び25によって囲ま
れた領域(図2の斜線で示した領域)は、上述したマス
ク7の開口7eに略相当する。すなわち、これらの4本
の防着テープにより蒸発材料5のフィルム4面への入射
角度、成長角度が規制されている。
7b(図4)には、これらの面に密着しながら帯状の防
着材、例えば、防着テープ10、11が走行する。具体
的には、巻出しロール12、13(ロール13のみ図
示)からガイドロール14、15、ガイドロール16、
17を経て、巻取りロール18、19(ロール19のみ
図示)へ巻回された防着テープ10、11がそれぞれ図
中上から下へ走行する。一方、マスク7の開口7eの上
縁7cに沿う部分には、巻出しロール20及び巻取りロ
ール21の間を防着テープ22が、図中、左から右へ走
行し、同じく開口7eの下縁7dに沿う部分には、巻出
しロール23及び巻取りロール24の間を防着テープ2
5が、図中、左から右へ走行する。そして、これらの4
本の防着テープ10、11、22及び25によって囲ま
れた領域(図2の斜線で示した領域)は、上述したマス
ク7の開口7eに略相当する。すなわち、これらの4本
の防着テープにより蒸発材料5のフィルム4面への入射
角度、成長角度が規制されている。
【0010】ここで、上述したように、蒸発材料5は融
点が1,000℃以上のものであるから、防着テープ1
0、11、22及び25の材料としては、金属若しくは
金属と高分子の複合材を使用する必要がある。ここで、
金属としては、銅、ステンレス、アルミ、鉛、コバル
ト、鉄をあげることができ、また、金属/高分子複合材
としては、ポリイミド、アラミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレートなどのフィルムに
前述した金属を蒸着したものなどがあげられる。
点が1,000℃以上のものであるから、防着テープ1
0、11、22及び25の材料としては、金属若しくは
金属と高分子の複合材を使用する必要がある。ここで、
金属としては、銅、ステンレス、アルミ、鉛、コバル
ト、鉄をあげることができ、また、金属/高分子複合材
としては、ポリイミド、アラミド、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレートなどのフィルムに
前述した金属を蒸着したものなどがあげられる。
【0011】また、蒸着条件、装置の構造上、防着テー
プ10、11、22及び25に比較的厚く、例えば3m
m以上の蒸発材料を付着させることが可能な場合、これ
らの防着テープ表面にエンボス加工を施すと、防着テー
プからの付着物の落下によるダスト発生、ルツボ6内へ
の落下による溶融材料の飛散などを防止することが可能
となる。
プ10、11、22及び25に比較的厚く、例えば3m
m以上の蒸発材料を付着させることが可能な場合、これ
らの防着テープ表面にエンボス加工を施すと、防着テー
プからの付着物の落下によるダスト発生、ルツボ6内へ
の落下による溶融材料の飛散などを防止することが可能
となる。
【0012】さらに、防着テープの厚さは、材質によら
ず0.01〜1.0mmの範囲が好適である。厚さが
0.01mmを下回る場合はテープの切れが発生する可
能性が高く、一方、厚さが1.0mmを超えると走行性
が低下する場合がある。このような防着テープの走行速
度については、蒸着工程における基材、すなわちフィル
ム4の走行速度、フィルム4へ成膜される蒸着材料の膜
厚を決定するルツボからの材料の蒸発量、防着テープが
許容する付着物量、あるいは蒸着装置の構成などにより
決定されるものであり、特に限定されるものではない。
ず0.01〜1.0mmの範囲が好適である。厚さが
0.01mmを下回る場合はテープの切れが発生する可
能性が高く、一方、厚さが1.0mmを超えると走行性
が低下する場合がある。このような防着テープの走行速
度については、蒸着工程における基材、すなわちフィル
ム4の走行速度、フィルム4へ成膜される蒸着材料の膜
厚を決定するルツボからの材料の蒸発量、防着テープが
許容する付着物量、あるいは蒸着装置の構成などにより
決定されるものであり、特に限定されるものではない。
【0013】かかる蒸着装置において、図示しない加熱
装置によりルツボ6内の蒸着材料5が溶融、蒸発してフ
ィルム4上に成膜されるとともに、各防着テープ10、
11、22及び25がそれぞれ所定の速度で走行し、従
来、マスク7の開口7e周縁に付着していた蒸着材料
が、これらの防着テープの表面に付着する。マスク7の
開口周縁での防着テープの滞在時間は限られたものとな
るため、付着物が大きく成長したり、その結果落下した
りすることが防止される。
装置によりルツボ6内の蒸着材料5が溶融、蒸発してフ
ィルム4上に成膜されるとともに、各防着テープ10、
11、22及び25がそれぞれ所定の速度で走行し、従
来、マスク7の開口7e周縁に付着していた蒸着材料
が、これらの防着テープの表面に付着する。マスク7の
開口周縁での防着テープの滞在時間は限られたものとな
るため、付着物が大きく成長したり、その結果落下した
りすることが防止される。
【0014】なお、ここでは、マスク7の開口周縁部に
沿って4本の防着テープを走行させる機構を有する蒸着
装置について述べたが、本発明の構成はこれに限定され
るものではなく、例えば、蒸着材料の種類、装置の構
成、蒸着条件などにより、防着テープの本数や、防着テ
ープを設置する箇所などを適宜決定すればよい。
沿って4本の防着テープを走行させる機構を有する蒸着
装置について述べたが、本発明の構成はこれに限定され
るものではなく、例えば、蒸着材料の種類、装置の構
成、蒸着条件などにより、防着テープの本数や、防着テ
ープを設置する箇所などを適宜決定すればよい。
【0015】
【実施例】以下に示す実施例により、本発明を具体的に
説明する。図1、2に示した蒸着装置において、直径6
00mm、幅300mmの冷却ロール3、幅250mm
のフィルム4、幅300mmのルツボ6を用い、フィル
ム4への成膜幅を250mmとし、ルツボ6内の蒸着材
料5の溶融、蒸発は出力80kw、90°偏向の電子銃
を使用し、ルツボ6付近には偏向用マグネットを設置し
た。この装置を用いて以下の実験を行った。
説明する。図1、2に示した蒸着装置において、直径6
00mm、幅300mmの冷却ロール3、幅250mm
のフィルム4、幅300mmのルツボ6を用い、フィル
ム4への成膜幅を250mmとし、ルツボ6内の蒸着材
料5の溶融、蒸発は出力80kw、90°偏向の電子銃
を使用し、ルツボ6付近には偏向用マグネットを設置し
た。この装置を用いて以下の実験を行った。
【0016】<実験1>フィルム4として、厚さ5ミク
ロンのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム
を、蒸着材料としてCo(コバルト)を用い、フィルム
の走行速度100m/min、成膜厚さ0.4ミクロン
の条件で成膜を行った。この初期条件に基づいて材料を
蒸発させるために、ルツボ直上の材料蒸気濃度を原子吸
光式モニターで監視し、蒸発量を一定に保持した。この
条件で、従来の固定マスクのみの場合と、マスク開口周
縁に防着テープを走行させた場合とで、成膜を連続的に
行い、マスク周縁部を観察した。なお、防着テープ1
0、11、22及び25には、厚さ50ミクロンのステ
ンレスを用い、これらの走行速度は0.1m/minと
した。
ロンのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム
を、蒸着材料としてCo(コバルト)を用い、フィルム
の走行速度100m/min、成膜厚さ0.4ミクロン
の条件で成膜を行った。この初期条件に基づいて材料を
蒸発させるために、ルツボ直上の材料蒸気濃度を原子吸
光式モニターで監視し、蒸発量を一定に保持した。この
条件で、従来の固定マスクのみの場合と、マスク開口周
縁に防着テープを走行させた場合とで、成膜を連続的に
行い、マスク周縁部を観察した。なお、防着テープ1
0、11、22及び25には、厚さ50ミクロンのステ
ンレスを用い、これらの走行速度は0.1m/minと
した。
【0017】観察結果をまとめると次のようになった。
まず、固定マスクのみを用いたものは、開口7eの下縁
付近への付着物が多量であり、フィルム4を5,000
m処理した時点でその厚さは3〜7cmに達した。その
ため、見かけ上マスク開口部が狭くなった。さらに、成
膜後のPETフィルム4のCo膜の厚さを測定したとこ
ろ、処理当初のCo膜の厚さは0.40ミクロンと設定
どおりであったが、5,000mの箇所では0.29ミ
クロンであった。これは、マスクの開口部が狭くなり、
材料の利用効率が低下したためと考えられる。
まず、固定マスクのみを用いたものは、開口7eの下縁
付近への付着物が多量であり、フィルム4を5,000
m処理した時点でその厚さは3〜7cmに達した。その
ため、見かけ上マスク開口部が狭くなった。さらに、成
膜後のPETフィルム4のCo膜の厚さを測定したとこ
ろ、処理当初のCo膜の厚さは0.40ミクロンと設定
どおりであったが、5,000mの箇所では0.29ミ
クロンであった。これは、マスクの開口部が狭くなり、
材料の利用効率が低下したためと考えられる。
【0018】一方、防着テープ10、11、22及び2
5を用いたものは防着テープ10、11への付着物の厚
さが0.8mm、防着テープ22への付着物の厚さが
0.3mm、防着テープ25の付着物の厚さが1.4m
mであり、巻出し、巻取りいずれも設定どおりに動作し
た。また、成膜後のCo膜の厚さもPETフィルム4全
長にわたり設定どおりの0.4ミクロンであった。
5を用いたものは防着テープ10、11への付着物の厚
さが0.8mm、防着テープ22への付着物の厚さが
0.3mm、防着テープ25の付着物の厚さが1.4m
mであり、巻出し、巻取りいずれも設定どおりに動作し
た。また、成膜後のCo膜の厚さもPETフィルム4全
長にわたり設定どおりの0.4ミクロンであった。
【0019】<実験2>防着テープ25を実験対象と
し、蒸着材料、防着テープの材質として下記の表1のも
のを用いた点以外は、上記の実験1と同様に成膜を行
い、防着テープの送り速度を0.1m/min及び1.
0m/minの2種類とし、テープが切れるか否かを観
察し、切れなかったものを○、切れたものを×として、
結果を表2及び表3に示した。
し、蒸着材料、防着テープの材質として下記の表1のも
のを用いた点以外は、上記の実験1と同様に成膜を行
い、防着テープの送り速度を0.1m/min及び1.
0m/minの2種類とし、テープが切れるか否かを観
察し、切れなかったものを○、切れたものを×として、
結果を表2及び表3に示した。
【0020】
【表1】 蒸着材料 鉛(融点 327℃) 〃 アルミニウム(融点 660℃) 〃 銀(融点 961℃) 〃 銅(融点 1,083℃) 〃 コバルト(融点 1,492℃) 防着テープ材A 厚さ50ミクロンのポリイミド 〃 B 厚さ200ミクロンのポリイミド 〃 C 厚さ35ミクロンのポリイミドフィルムに厚さ10ミクロン の銅を蒸着したもの 〃 D 厚さ50ミクロンの銅 〃 E 厚さ50ミクロンのステンレス なお、蒸着材料は上記の5種を用いたが、成膜レートを
一定にするために、電子ビームのパワーを調整した。
一定にするために、電子ビームのパワーを調整した。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】表2及び表3の結果から、防着テープの送
り速度により結果に幾分変化はあるが、蒸着材料の融点
が1,000℃以上の場合は、テープ材A及びBのよう
に高分子材料単独で形成されたフィルムの使用は困難で
あり、テープ材C〜Eのような金属若しくは金属/高分
子複合材よりなるフィルムを使用することが必要である
ことが確認された。
り速度により結果に幾分変化はあるが、蒸着材料の融点
が1,000℃以上の場合は、テープ材A及びBのよう
に高分子材料単独で形成されたフィルムの使用は困難で
あり、テープ材C〜Eのような金属若しくは金属/高分
子複合材よりなるフィルムを使用することが必要である
ことが確認された。
【0024】<実験3>付着物の量が最も多い防着テー
プ25について、表面にエンボス加工を施すことによる
効果を調べた。蒸着材料はコバルト、防着テープ25と
しては厚さ0.5mm及び1.0mmの銅を使用し、送
り速度0.03m/minで走行させながら上記実験1
と同様にして蒸着を行った。このとき、エンボス加工を
施していないものについては、厚さ0.5mmの防着テ
ープは溶解してしまい、付着物とともに落下してしまっ
た。また、1.0mmのものは、溶解や切れは発生しな
かったが、付着物の落下が見られた。
プ25について、表面にエンボス加工を施すことによる
効果を調べた。蒸着材料はコバルト、防着テープ25と
しては厚さ0.5mm及び1.0mmの銅を使用し、送
り速度0.03m/minで走行させながら上記実験1
と同様にして蒸着を行った。このとき、エンボス加工を
施していないものについては、厚さ0.5mmの防着テ
ープは溶解してしまい、付着物とともに落下してしまっ
た。また、1.0mmのものは、溶解や切れは発生しな
かったが、付着物の落下が見られた。
【0025】一方、厚さ1.0mmの防着テープに、5
mm間隔で直径2mm、深さ1mmの穴をプレス機によ
って形成し、この防着テープを蒸着工程に使用したとこ
ろ、付着物の落下は全く発生しなかった。そして、この
ときの付着物の量は、厚さ1.5cm程度であった。こ
のように付着物が厚いため、付着後のテープを巻き取る
ことはできなかったが、フィルム4に5,000mの長
さで成膜する間に防着テープ25は1.5m走行する程
度であるので、容易に収納スペースを確保することがで
きる。
mm間隔で直径2mm、深さ1mmの穴をプレス機によ
って形成し、この防着テープを蒸着工程に使用したとこ
ろ、付着物の落下は全く発生しなかった。そして、この
ときの付着物の量は、厚さ1.5cm程度であった。こ
のように付着物が厚いため、付着後のテープを巻き取る
ことはできなかったが、フィルム4に5,000mの長
さで成膜する間に防着テープ25は1.5m走行する程
度であるので、容易に収納スペースを確保することがで
きる。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したとおり、本発明によ
れば、融点が1,000℃以上の蒸着材料を蒸着するに
あたり、マスク開口周縁を覆って、金属若しくは金属/
高分子複合材料よりなる帯状の防着材を走行させること
により、蒸着時の望ましくない付着物を一箇所に滞留さ
せることなく搬送できるため、従来のように、装置内の
真空を解除して付着物を除去するなどの繁雑な作業を必
要とせず、所定の特性を有する製品を長時間にわたって
製造できるため、装置の稼働率及び生産性を大幅に向上
することが可能となる。
れば、融点が1,000℃以上の蒸着材料を蒸着するに
あたり、マスク開口周縁を覆って、金属若しくは金属/
高分子複合材料よりなる帯状の防着材を走行させること
により、蒸着時の望ましくない付着物を一箇所に滞留さ
せることなく搬送できるため、従来のように、装置内の
真空を解除して付着物を除去するなどの繁雑な作業を必
要とせず、所定の特性を有する製品を長時間にわたって
製造できるため、装置の稼働率及び生産性を大幅に向上
することが可能となる。
【図1】本発明の蒸着装置を冷却ロールの端面方向から
見た概念的構成図である。
見た概念的構成図である。
【図2】図1の蒸着装置を冷却ロールの外周面の正面か
ら見た図である。
ら見た図である。
【図3】従来の蒸着装置を冷却ロールの端面方向から見
た概念的構成図である。
た概念的構成図である。
【図4】図3における冷却ロール及びマスクの斜視図で
ある。
ある。
1、2、14、15、16、17 ガイドロール 3 冷却ロール 4 基材(フィルム) 5 蒸着材料 6 ルツボ 7 マスク 7a、7b、7c、7d 開口周縁 7e 開口 10、11、22、25 帯状の防着材(防着テープ) 12、13、20、23 巻出しロール 18、19、21、24 巻取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松林 芳輝 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 中川 萬先充 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 基材への蒸着領域を限定する開口を有す
るマスクを備え、融点が1,000℃以上の蒸着材料を
蒸着するための蒸着装置において、 前記マスクの開口周縁部を覆うように、金属若しくは金
属と高分子との複合材料よりなる帯状の防着材を走行さ
せる機構を設けたことを特徴とする蒸着装置。 - 【請求項2】 前記帯状の防着材の表面に、エンボス加
工が施されている請求項1の蒸着装置。 - 【請求項3】 前記帯状の防着材の厚さが、0.01〜
1.0mmである請求項1又は2記載の蒸着装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31705196A JPH10143864A (ja) | 1996-11-13 | 1996-11-13 | 蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31705196A JPH10143864A (ja) | 1996-11-13 | 1996-11-13 | 蒸着装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10143864A true JPH10143864A (ja) | 1998-05-29 |
Family
ID=18083879
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31705196A Withdrawn JPH10143864A (ja) | 1996-11-13 | 1996-11-13 | 蒸着装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10143864A (ja) |
-
1996
- 1996-11-13 JP JP31705196A patent/JPH10143864A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |