JPH10144351A - 全固体リチウム二次電池と集合電池およびその充電方法 - Google Patents
全固体リチウム二次電池と集合電池およびその充電方法Info
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Abstract
二次電池と集合電池を得る。 【解決手段】 リチウムイオンの挿入脱離反応に対して
電位が不連続に変化する負極活物質を用い、かつリチウ
ム遷移金属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離
を起こすリチウムイオンの最大脱離量に対して、負極の
電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量
が、等しいか又は小である構成とする。また、この電池
を用いた集合電池を構成する。
Description
ウムイオン伝導性固体電解質を用いた、全固体リチウム
二次電池、集合電池、ならびにこれらの充電方法に関す
る。
話等のポータブル機器の開発にともない、その電源とし
て電池の需要は非常に大きなものとなっている。特に、
リチウム電池は、リチウムが原子量が小さく、かつイオ
ン化エネルギーが大きな物質であることから、高エネル
ギー密度を得ることができる電池として盛んに研究が行
われ、現在ではポータブル機器の電源をはじめとして広
範囲に用いられるに至っている。
て、含有活物質量の増加による内部エネルギーの増加
と、さらに電解質に用いられる可燃性物質である有機溶
媒の含有量の増加により、電池の安全性に対する関心が
近年クローズアップされてきた。リチウム電池の安全性
を確保するための方法としては、有機溶媒電解質に代え
て不燃性の物質である固体電解質を用いることが極めて
有効であり、高い安全性を備えた全固体リチウム電池の
開発が望まれている。
チウム電池の正極活物質として、例えばリチウムコバル
ト酸化物(Li1-xCoO2)などが用いられる。この物
質は、高温安定相であるLiCoO2からリチウムイオ
ンを脱離することで得られる準安定相である。LiCo
O2は、酸素、リチウム、コバルトの各々の三角格子が
O−Li−O−Co−O−Li−Oの順で積み重なった
構造を有しており、リチウムイオンはCoO2の層間に
存在する。この層間にリチウムイオンが可逆的に挿入脱
離することにより、リチウム電池の電極材料として作用
する。
oO2層中のアニオン性を帯びた酸素原子との静電引力
によりCoO2層間をお互いに引きつける役割を担って
いる。LiCoO2からリチウムイオンを脱離すると、
O−Li−O構造中のLiが存在しなくなることによ
り、CoO2層内の酸素原子間の静電的反発力が増大
し、層間に伸びが生じる。その結果、リチウム電池の充
放電時には、リチウムイオンの挿入脱離反応により、結
晶格子の伸び縮みが生じることになる。
池における電極活物質と電解質の界面は、固体/固体界
面であり、従来の液体電解質における固体/液体界面に
比べて電極活物質と電解質の接触面積、すなわち電気化
学反応界面を大きくすることが困難な傾向にある。さら
に、先に述べたリチウムコバルト酸化物など充放電によ
り体積変化が生じる物質を電極活物質として用いた場合
には、固体電解質とこのような電極活物質間の接合状態
を一定に保つことは困難である。その結果、電池の作動
中にはその接合状態は常に変化するものとなり、その接
合状態の変化により電極反応の過電圧も変化する。
いは定電圧充電法などがあるが、定電流充電法の場合に
は、電池の端子電圧がある一定値に達したときに充電を
終了するため、いずれの充電法を用いた場合にも電池の
充電電圧を設定する必要がある。
明を行ったように、全固体電池の電極中では、反応の過
電圧が常に変化しているため、充電時の電池の端子電圧
を一定に保った場合にも充電終了時の電極の電位は一定
していない。すなわち、一定電圧で充電しているにも関
わらず例えば反応過電圧が減少した場合には、電池は深
く充電されることになる。
し、Li1-xCoO2の組成となることで、リチウム電極
基準で4V以上の高い平衡電位を示すが、同時に先に述
べた酸素原子間の反発力により結晶構造に不安定性が生
じる。そのため、この物質を電極活物質として用いた電
池を安定に作動させるためには、リチウムイオンの挿入
脱離量を可逆的な範囲にとどめる必要がある。それに反
して、リチウムイオンの脱離量があまりにも大きなもの
となると結晶構造が変化し、リチウムイオンの可逆的な
挿入脱離反応が生じなくなる。そのため、この物質を正
極活物質として用いた全固体リチウム二次電池の充放電
サイクルにおいて、先に述べたような過電圧に変化が生
じ、電池が深く充電された際には、リチウムイオンの可
逆的な挿入脱離量を超えるリチウムイオンの脱離反応が
生じ、結晶層間へのリチウムイオンの挿入脱離反応が円
滑に進まなくなる。その結果、電池の充放電サイクルに
ともない電池容量の低下などが生じ、電池の充放電サイ
クル寿命が短いものとなる課題を有していた。
は、充電器の充電制御のばらつきあるいは充電電圧の時
間的な変動などによっても生じる。したがって、電池の
サイクル寿命を長いものとするためには、精密な充電制
御を行う必要があり、安価な充電器を用いた充電は困難
であり、充電器が高価なものとなる課題を有していた。
いた場合について説明を行ったが、4Vを超える平衡電
位を示すリチウム電池用の正極活物質としては、Li
1-XNiO2、Li1-XMn2O4などが挙げられるが、こ
れらの材料も同様に準安定な構造をとることにより4V
を超える平衡電位を示すことから、これらを正極活物質
として用いた全固体リチウム二次電池においても、Li
1-XCoO2を正極活物質として用いた場合と同様の課題
が生じる。
極活物質の体積変化は、全固体電池のサイクル特性に大
きな影響を与える。全固体電池は固体粒子により構成さ
れているが、これら固体粒子は粒子を凝縮する方向に力
が働いていない場合、膨張・収縮などの変位に対して塑
性的となる。そのため、加圧状態にない全固体電池で
は、充放電に伴う電極活物質の膨張・収縮により電極活
物質とその周囲の固体粒子間に空隙が生じてしまう。そ
の結果、充放電を繰り返すことで電気化学反応面積が減
少したり、電極活物質の集電性が低下するなどの原因に
より、電池性能が低下するおそれがあった。
イクル特性に優れた全固体リチウム二次電池と集合電
池、およびその充電方法を提供することを目的とする。
ン伝導性固体電解質を主体とする電解質層と、結晶構造
中のリチウムイオンサイトへのリチウムイオンの可逆的
な電気化学的挿入脱離反応を生じるリチウム遷移金属酸
化物を含む正極と、結晶構造中のリチウムイオンサイト
へのリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不
連続な変化を示す物質を含む負極を有する全固体リチウ
ム二次電池において、前記リチウム遷移金属酸化物の可
逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオ
ンの最大脱離量に対して、前記リチウムイオンの挿入脱
離反応にともなう電位の不連続な変化を示す物質の電位
が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量が、
等しいか又は小である構成とする。
トへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の
不連続な変化を示す物質として、インジウム、アルミニ
ウム、鉛、ビスマス、アンチモン、ガリウム、スズ、
銀、ケイ素、亜鉛、カドミウム、砒素、チタンの群より
選ばれる少なくとも一種類の金属、あるいはこれらの群
より選ばれる金属の合金、あるいはこれらの群より選ば
れる少なくとも一種類の金属とリチウムの合金を用い
る。
トへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の
不連続な変化を示す物質としてインジウムを用い、かつ
リチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続
な変化を示す物質の電位が不連続に変化するまでのリチ
ウムイオンの挿入量が、
ム二次電池を構成する。また、結晶構造中のリチウムイ
オンサイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともな
う電位の不連続な変化を示す物質としてアルミニウムを
用い、かつリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電
位の不連続な変化を示す物質の電位が不連続に変化する
までのリチウムイオンの挿入量が、
ム二次電池を構成する。
チウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続な
変化を示す物質として、遷移金属酸化物、リチウム遷移
金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウム遷移金属硫化物
の群より選ばれるものを用いる。
ウム遷移金属酸化物の遷移金属元素として、チタン、マ
ンガン、タングステン、バナジウムの群より選ばれる少
なくとも一種の元素を用いる。
ム遷移金属硫化物の遷移金属元素として、チタン、モリ
ブデン、ニオブ、タングステン、バナジウムの群より選
ばれる少なくとも一種の元素を用いる。
酸化物の遷移金属元素として、コバルト、ニッケル、マ
ンガン、鉄の群より選ばれる少なくとも一種類の元素を
用いる。
して、無機化合物であるものを用いる。
とする非晶質のものを用いる。さらに、前記無機化合物
として、硫化リチウム、硫化ケイ素を主体とする物質よ
り合成されるものを用いる。
に接続された構造を有する集合電池の、直列に接続され
た複数個の素電池のうち少なくとも最小の容量を有する
素電池として、以上に記載の全固体リチウム二次電池を
用いる。
同一の電池容器内に収納することで集合電池を構成す
る。
V1から電圧V2への不連続な電圧変化を生じるこれらの
電池を、電圧V2以下で充電する。
晶質リチウムイオン伝導性固体電解質を用い、電極活物
質としてLi4/3Ti5/3O4を用いる。
極活物質としてリチウムコバルト酸化物、負極としてイ
ンジウム−リチウム合金を用いた全固体リチウム二次電
池を例に採り説明を行う。
極活物質としてリチウムコバルト酸化物(LiCo
O2)、負極としてインジウムを用い全固体リチウム二
次電池を構成すると、その充電時において、正極では
(化5)で表される反応、負極では(化6)で表される
反応が生じる。すなわち、正極ではリチウムコバルト酸
化物からのリチウムイオンの脱離反応が生じ、一方負極
では正極から脱離したリチウムイオンによりインジウム
−リチウム合金が形成される。
的な挿入脱離反応が生じる範囲は、x≦0.5の範囲で
あり、インジウム−リチウム合金の電位は、x=1.0
付近で約0.6Vから約0.4Vへ不連続に変化する。
ムに対してモル比で2.1倍のリチウムコバルト酸化物
を正極活物質として用いて構成した全固体リチウム二次
電池の、充電における正極、負極の単極電位の変化を示
した図である。また、電池の起電力の変化を図1(b)
に示した。リチウムコバルト酸化物の可逆的なリチウム
イオンの挿入脱離を起こすリチウムイオンの最大脱離量
は、Li0.5CoO2の組成となる量であり、一方インジ
ウムの電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの
挿入量はIn−Liの組成となる量である。したがっ
て、この全固体リチウム二次電池においては、リチウム
コバルト酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を
起こすリチウムイオンの最大脱離量に対して、インジウ
ムの電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿
入量がほぼ等しく若干小である構成となっている。
してモル比で1.4倍のリチウムコバルト酸化物を正極
活物質として用いて構成した全固体リチウム二次電池
の、充電における正極、負極の単極電位の変化を図2
(a)に、電池の起電力の変化を図2(b)に示した。
この全固体リチウム二次電池においては、リチウムコバ
ルト酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起こ
すリチウムイオンの最大脱離量に対して、インジウムの
電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量
が大となる構成となっている。
おいて、リチウムコバルト酸化物がLi0.5CoO2の組
成となるまでが最大の電池容量であるため、電池を図1
あるいは図2におけるA点まで完全充電するためには、
電池の完全充電時の正極電位(Epos)と負極電位(En
eg)の差(Epos−Eneg)に対応する電圧(Vcell)の
電圧で充電すればよいことになる。しかしながら実際に
は、充電時の電池には、内部抵抗に起因する直流分極成
分や電極反応などに起因する過電圧(η)が生じている
ため、Vcellの電圧で充電した際には最大の電池容量ま
では充電されない。そのため、電池を充分に充電するた
めには、Vcellよりも高い電圧(Vend)で充電する必
要がある。
ぎのように電池の充電にともない減少する傾向にある。
は充電電流の減衰にともないηは小さくなる。
導性固体電解質を用いた場合には、つぎのような機構に
よっても電池の充電にともないηが減少する。充電時の
正極においては、先に述べたようにリチウムコバルト酸
化物の層間距離が伸び、正極の体積は膨張する。それに
対して、負極においても金属インジウムがインジウム−
リチウム合金となることにより、体積膨張が生じる。そ
の結果、電池素子には圧力が加わった状態となり、電池
を構成する固体粒子間の接合状態が向上するとともに、
電池素子内に存在した空隙の体積が減少する。その結
果、電池の内部抵抗が低下し、ηも減少する。
場合、すなわちη→0となった場合について説明を続け
る。
となると、正極電位と負極電位の差、すなわちEpos−
Enegの値がVendに近づく。その結果、図2においては
本来A点まで充電するべきものが、B点まで電池が深く
充電されることになる。この例の場合リチウムコバルト
酸化物からリチウムイオンが、最大でLi0.4CoO2の
組成まで脱離する。その結果、リチウムコバルト酸化物
でのリチウムイオンの挿入脱離反応の可逆性が損なわ
れ、充放電サイクル特性の低下が生じる。
した場合、Vend−Vcellの値がインジウムの電位の不
連続な変化量(ΔV)よりも小さければ、η→0となっ
た場合も電池は図中のB点までしか充電されず、Vend
の電圧で充電した際にもリチウムコバルト酸化物からの
リチウムイオンの脱離量は、可逆的な挿入脱離を生じる
範囲に留まる。
電器の精度が低く、充電電圧に変動が生じた際にも、そ
の変動がΔV以下である場合には、同様にリチウムコバ
ルト酸化物からのリチウムイオンの脱離量は、可逆的な
挿入脱離を生じる範囲に留まり、電池特性の低下は生じ
ない。
固体電解質を主体とする電解質層と、結晶構造中のリチ
ウムイオンサイトへのリチウムイオンの可逆的な電気化
学的挿入脱離反応を生じるリチウム遷移金属酸化物を含
む正極と、結晶構造中のリチウムイオンサイトへのリチ
ウムイオンの挿入脱離反応にともない電位の不連続な変
化を示す物質を含む負極を有する全固体リチウム二次電
池において、前記リチウム遷移金属酸化物の可逆的なリ
チウムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオンの最大
脱離量に対して、前記リチウムイオンの挿入脱離反応に
ともない電位の不連続な変化を示す物質の電位が不連続
に変化するまでのリチウムイオンの挿入量が、等しいか
又は小とすることで、充放電サイクル特性に優れた全固
体リチウム二次電池を得ることができる。
(b)で示したように充電電気量に対して電池電圧がV
1からV2への不連続な変化を示す。したがって、この電
池においては充電電圧をV2以下とすることが望まし
い。
ル特性が損なわれる現象は、電解質として有機電解質を
用いたリチウム二次電池においても生じるが、下記の理
由により、電解質として固体電解質を用いた全固体リチ
ウム二次電池において顕著に現れる。
われる機構は、すでに述べたようにLiCoO2からリ
チウムイオンを脱離すると、O−Li−O構造中のLi
が存在しなくなることにより、CoO2層内の酸素原子
間の静電的反発力が増大し、結晶構造に不安定性が増加
することによる。しかしながら有機溶媒を用いた電解質
中においては、CoO2層間に有機溶媒分子も同時に挿
入した状態となっているため、CoO2層間よりリチウ
ムイオンが脱離した際も、有機溶媒分子が層間に存在し
ている。この有機溶媒分子とCoO2層内の酸素原子と
の間にも静電的な相互作用が生じ、有機溶媒分子に四重
極モーメントが生じる。その結果、酸素原子間の静電的
反発力は減少し、結晶構造の不安定性が減じられる。そ
れに対して、全固体リチウム二次電池中においては、こ
のような相互作用が生じないため、結晶の不安定性は有
機電解質を用いた場合に比べ大きく、そのため、深い充
電により充放電サイクル特性が損なわれやすい。
質としてリチウムイオン伝導性固体電解質を用いた全固
体リチウム二次電池において顕著なものとなる。
は、無機化合物よりなるものと有機高分子化合物を主体
とするものに大別される。有機高分子化合物を主体とす
るものは、可塑剤として有機溶媒を含有しており、この
有機溶媒分子が上記の結晶の不安定性を減じることに寄
与する。したがって、リチウムイオン伝導性固体電解質
としては、無機化合物のものを用いた全固体リチウム二
次電池において、本発明の効果は特に顕著なものとな
る。
ン伝導性固体電解質としては、高いイオン伝導性を持つ
ものを用いることで、全固体リチウム二次電池の作動電
流特性を優れたものにすることができる。そのため、無
機化合物よりなるリチウムイオン伝導性固体電解質とし
ては、高いイオン伝導性を示すものとして硫化物を主体
とする非晶質のものが特に好ましく用いられる。これら
は、ガラス形成能を持つ硫化物と可動イオンであるリチ
ウムイオンをガラス構造中に生成するための硫化リチウ
ムの混合物を、高温で溶融させ急冷することで得られる
が、中でも硫化リチウム、硫化ケイ素を主体とする物質
より合成されるものは、合成時における各成分の蒸気圧
が低いものであり、成分の蒸散を抑えるために出発物質
を密封する必要がなく、大量合成に適することから特に
好ましい。
イトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともない電位
の不連続な変化を示す物質として、インジウムあるいは
インジウム−リチウム合金を例に採り説明を行ったが、
その他このような作用を示す物質としては、以下の物質
が挙げられる。
号Meで表される金属中のリチウムイオンサイトへのリ
チウムイオンの挿入反応を一般的に(化7)で表すと、
Meがアルミニウムの場合、x=1.0付近で電位は
0.35Vから0V付近への不連続な変化を生じる。こ
のことより、上記で説明を行ったインジウムに代えて、
アルミニウムを用いた場合も同様の効果を得ることがで
きる。
2.0において、ビスマスの場合にもx=2.0、アン
チモンの場合にはx=2.5、ガリウムの場合にはx=
1.0、スズの場合にもx=1.0で、不連続な電位の
変化を生じる。また、銀、ケイ素、亜鉛、カドミウム、
砒素、チタンなどもリチウムイオンの挿入反応により不
連続な電位の変化を生じることから、これらの物質を用
いた場合も同様の効果を得ることができる。
もない、複数の電位の不連続な変化を示す物質の場合に
は、請求項1に記載の電位が不連続に変化するまでのリ
チウムイオンの挿入量として、いずれの電位の不連続な
変化を生じる挿入量を用いてもよい。
合には、x=1.0の他に、x=2.3、2.5、2.
6、3.5、4.4などでも不連続な電位の変化を生じ
る。したがって、正極活物質にLiCoO2、負極活物
質にスズを用いた全固体リチウム二次電池の構成として
は、正極で(化8)で表される反応が生じるのに対応す
るリチウムの脱離量に対して、負極で(化9)において
x=1.0とした場合の反応が生じるのに対応するリチ
ウムの挿入量が、等しい又は小なる構成とすることで、
同様の効果が得られるのみならず、負極で(化8)にお
いてX=2.3、2.5、2.6、3.5、4.4とし
た場合の反応が生じるのに対応するリチウムの挿入量
が、等しい又は小なる構成とすることでも同様の効果を
得ることができる。
スマス、アンチモン、ガリウム、スズ、銀、ケイ素、亜
鉛、カドミウム、砒素、チタンより選ばれる複数種の金
属元素よりなる合金の場合にも、一般的にリチウムイオ
ンの挿入脱離反応にともない、複数の電位の不連続な変
化を示す。このような物質を負極活物質として用いた場
合にも、同様に請求項1に記載の電位が不連続に変化す
るまでのリチウムイオンの挿入量として、いずれの電位
の不連続な変化を生じる挿入量を用いてもよい。
て、これらの金属あるいは合金とリチウムとの合金を用
いてもよい。
てLiCoO2、負極活物質としてインジウムを用いた
全固体リチウム二次電池の金属インジウムに代えてIn
−Li0.1で表されるインジウム−リチウム合金を用い
た場合を例に採ると、(化6)に代わって(化10)で
表されるyに対応する量、即ちy=0.9に対応する量
が電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入
量となる。
サイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともない電
位の不連続な変化を示す金属あるいは金属とリチウムの
合金の中でも、金属元素としてインジウムを用いた場
合、物質中でのリチウムイオンの拡散速度が大きなもの
となり、大電流で作動可能な全固体リチウム二次電池を
構成することができる。そのため、結晶構造中のリチウ
ムイオンサイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にと
もない電位の不連続な変化を示す金属あるいは金属とリ
チウムの合金としては、インジウムあるいはインジウム
−リチウム合金が好ましく用いられる。
へのリチウムイオンの挿入脱離反応にともない電位の不
連続な変化を示す金属あるいは金属とリチウムの合金の
中でも、金属元素としてアルミニウムを用いた場合、ア
ルミニウムが軽い元素であることからエネルギー密度の
高い全固体リチウム二次電池を構成することができる。
そのため、結晶構造中のリチウムイオンサイトへのリチ
ウムイオンの挿入脱離反応にともない電位の不連続な変
化を示す金属あるいは金属とリチウムの合金としては、
アルミニウムあるいはアルミニウム−リチウム合金が好
ましく用いられる。
トへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともない電位の
不連続な変化を示す物質として、遷移金属酸化物、リチ
ウム遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウム遷移金
属硫化物について説明を行う。
を有するリチウムチタン酸化物(Li4/3Ti5/3O4)
は、リチウムイオン伝導性の電解質中で(化11)で表
される電気化学的なリチウムイオンの挿入反応を生じ、
その電位はx=1.0で不連続な変化を生じる。そのた
め、上記のインジウムなどに代えてLi4/3Ti5/3O 4
を用いた場合も同様の効果を得ることができる。また、
同じくリチウムチタン酸化物として、LiTi2O4も
(化12)において、x=1.0で電位の不連続な変化
を生じる。
もなう不連続な電位変化を生じる遷移金属酸化物あるい
はリチウム遷移金属酸化物としては、TiO2、Mn
O2、WO3、WO2、V2O5あるいはLixTiO2、L
ixMnO2、LixWO3、LixWO2、LixV2O5な
ども挙げることができ、これらを用いた場合も同様の効
果を得ることができる。
移金属硫化物としては、TiS2、MoS2、NbS2、
WS2、FeMo6S8、V2S5あるいはLixTiS2、
LixMoS2、LixNbS2、LixWS2、LixMo6
S8、LixV2S5なども、リチウムイオンの挿入反応に
ともなう不連続な電位変化を示し、同様に用いることが
できる。
物のリチウムイオンの脱離にともなう構造不安定性が原
因となる電池のサイクル特性に関する問題は、電池を直
列に積層した集合電池において、特に大きな問題とな
る。それに対して、集合電池の直列に接続された複数個
の素電池のうち少なくとも最小の容量を有する素電池と
して、以上に記載の全固体リチウム二次電池を用いるこ
とで、充電末期には集合電池の電圧が不連続に変化する
ため、素電池を優れたサイクル性能を示す充電深度に保
つことが容易となる。そのため、本発明は集合電池にお
いて特にその効果を発揮する。
共通電解質効果がないため、複数の素電池を、同一の気
密性の電池容器内に収納することが可能であり、この構
成とすることで電池ケースを簡単な構造とすることがで
き、安価な集合電池を構成することができる。
充電電気量に対して、端子電圧は不連続な変化を示し、
電圧V1から電圧V2への不連続な電圧変化を生じる集合
電池においては、電圧V2以下で充電することが好まし
い。
衡電位のみを意味するものではなく、2相混合状態にお
ける混成電位などでもよい。
(化6)においてxの変化に対して急激な電位変化を生
じることを示している。例えば、(化6)におけるIn
−Li xの電位をEとすると、xの変化に対するEの変
化率(dE/dx)がピークを示すことを意味してお
り、厳密な数学的意味での不連続性、すなわちdE/d
xが発散する場合のみを示すものではない。
記に示すような変化が好ましい。全固体リチウム二次電
池中で、正極活物質として用いられる結晶構造中のリチ
ウムイオンサイトへのリチウムイオンの可逆的な電気化
学的挿入脱離反応を生じるリチウム遷移金属酸化物と、
負極に用いられるリチウムイオンの挿入脱離反応にとも
なう電位の不連続な変化を示す物質が(化13)で表さ
れる電気化学反応を生じる場合、正極電位(E
P(x))の変化率dEP(x)/dxと負極電位(dE
n(x))の変化率dEn(x)/dxの間に、不連続な
電位変化を示す組成x=x0において、少なくともdEn
(x0)/dx>dEP(x0)/dxなる関係が成立す
ることであり、さらに好ましくはdEn(x0)/dx>
5Vの範囲である。
の関係を満たす値よりも小さな場合には、過電圧の変
化、あるいは充電電圧の変動により電池が深く充電され
た状態となりやすく、充放電特性に優れた全固体リチウ
ム二次電池を得ることが困難となる。
LiX,Al−LiX合金などの場合には、In,Alな
どの母相の金属、遷移金属酸化物あるいは遷移金属硫化
物などの場合には、(化13)に記載の形式電価が変化
する遷移金属原子を1個含む組成式である。すなわち、
具体的にはTi4+S2,Li[Li1/3Ti2/3]Ti4 +
O4などの組成式であり、これら組成式には形式電価の
変化する遷移金属元素のみに価数を書き表してある。
のサイクル特性に大きな影響を与えることを指摘した。
例えば、AlとLi+との電気化学反応によりアルミニ
ウム−リチウム合金が形成される反応(化 )におい
て、Al,Al−Liともに結晶構造は立方晶であり、
その格子定数はそれぞれ4.049A、6.373Aで
ある。その結果、AlがLiを吸蔵し、Al−Li合金
となることで、電極活物質の体積は約3.9倍にも膨張
する。
物質がある一方、Li+との電気化学反応にともなう体
積変化が極めて小さい活物質として、スピネル構造を有
するLi4/3Ti5/3O4が報告されている。Li4/3Ti
5/3O4を電極活物質に用いて固体電池を構成した場合、
先に指摘したような体積変化による影響がほとんど生じ
ないことから、さらに優れたサイクル特性を有する固体
電池が構成できることが期待される。
いた固体電池として、固体電解質にLi0.33La
0.56TiO3を用いたものが提案されている(T.
Brousse,P.Eragnaud,R.Marc
hand and D.M.Schleich,Ext
ended Abstracts of 8th In
ternational Meeting on Li
thium Batteries,324 (199
6) Nagoya,以降引例1と記す)。しかし、L
i0.33La0.56TiO3は遷移金属原子を含有する固体
電解質であるため、電気化学的に還元されやすいという
課題を有する。例えば、充電時に固体電解質が還元され
てしまい、引例1中のFig.1に示されたように、充
電電気量に対して放電電気量が小さくなるなどの問題を
有している。
物質とし用いた場合でも、固体電解質の選択によっては
充放電効率が悪く、電池特性も不安定になってしまう問
題があった。
チウムイオン伝導性固体電解質は、Li4/3Ti5/3O4
の還元電位付近においても電気化学的に安定であるた
め、この固体電解質と組み合わせることにより初めてL
i4/3Ti5/3O4が高い充放電効率を示し、その結果優
れたサイクル特性を有する固体電池を構成することが可
能となる。
説明するが、以下の操作はすべて乾燥アルゴン雰囲気下
で行った。
る、結晶構造中のリチウムイオンサイトへのリチウムイ
オンの可逆的な電気化学的挿入脱離反応を生じるリチウ
ム遷移金属酸化物としてLiCoO2で表されるリチウ
ムコバルト酸化物を、結晶構造中のリチウムイオンサイ
トへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の
不連続な変化を示す物質としてインジウムを、リチウム
イオン伝導性固体電解質として0.01Li3PO4−
0.63Li2S−0.36SiS2で表される非晶質固
体電解質を用いて、全固体リチウム二次電池を構成し、
その特性を評価した。以下にその詳細を示す。
固体電解質を合成した。硫化リチウムと硫化ケイ素、リ
ン酸リチウムをモル比で63:36:1の割合で秤量混
合した。この混合物をグラッシーカーボン製坩堝に充填
し、アルゴンガス気流中で1000℃で2時間溶融し
た。その後、溶融物を双ローラーで急冷することによ
り、リチウムイオン伝導性固体電解質を得た。
(Co3O4)と炭酸リチウム(Li2CO3)を、Co/
Li=1の比となるよう秤量、混合し、大気中900℃
で焼成することにより合成した。
固体電解質、正極活物質、さらには金属インジウムの箔
を用いて、下記の方法で全固体リチウム二次電池を構成
した。
Aの断面図を図3に示す。図3において、1は正極であ
り、上記で得たLiCoO2と粉砕した固体電解質を重
量比で6:4の比で混合した正極材料を300mg秤量
したものを用いた。2はリチウムイオン伝導性の固体電
解質層であり、負極である重量95mgの金属インジウ
ム箔3と一体に加圧成型した。この一体に成型したペレ
ットをステンレス製の電池容器4に入れ、絶縁性ガスケ
ット5を介しステンレス製の蓋6により密封した。
リチウムコバルト酸化物への可逆的なリチウムイオンの
挿入脱離反応が起こる最大脱離量は、(化8)の反応に
対応する24.6mAhであり、それに対して、インジ
ウムへのリチウムイオンの挿入脱離反応に対してインジ
ウムの電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの
挿入量は、(化3)の反応に対応する22.2mAhで
ある。したがって、この電池は、リチウム遷移金属酸化
物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起こすリチウ
ムイオンの最大脱離量に対して、リチウムイオンの挿入
脱離反応にともない電位の不連続な変化を示す物質の電
位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量
が、小である構成となっている。
量を190mgとした以外は、上記と同様の方法で全固
体リチウム二次電池Bを構成した。この電池において
は、インジウムの電位が不連続に変化するまでのリチウ
ムイオンの挿入量が44.4mAhであり、リチウム遷
移金属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起
こすリチウムイオンの最大脱離量に対して、リチウムイ
オンの挿入脱離反応にともない電位の不連続な変化を示
す物質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオン
の挿入量が、大である構成となっている。
次電池を、500μAの電流値で充電した。図4は、こ
れら電池の第1回目の充電曲線である。但し、全固体リ
チウム二次電池Aについては、充電曲線が不連続な変化
を生じた3.85Vを充電の終止電圧とした。それに対
して、全固体リチウム二次電池Bについては、24.6
mAhを充電した際の端子電圧を充電の終止電圧とし
た。
さらに放電の終止電圧を2.0Vとし、充放電電流50
0μAの充放電サイクル試験を行った。その結果得られ
た、各サイクルにおける放電電気量を図5に示す。
では、充放電サイクルにともなう放電電気量の変化がほ
とんど観測されなかったのに対し、比較のために構成し
た全固体リチウム二次電池Bでは、充放電サイクルにと
もなう放電容量の低下が観測された。
な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。
電圧に、振幅0.1V、周波数1mHzの交流電圧を重
畳した電圧を発生する電源を用いた。各々の全固体リチ
ウム二次電池を、この充電器で50時間充電し、その
後、500μAの定電流で2.0Vまで放電する充放電
サイクル試験を行い、各サイクルにおける放電容量を記
録した。その結果を図6に示す。
イクルにともなう放電容量の低下はほとんど観測されな
かったのに対して、全固体リチウム二次電池Bでは、初
期より放電容量が低く、さらに充放電サイクルにともな
う放電容量の低下が観測された。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
サイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電
位の不連続な変化を示す物質として実施例1で用いたイ
ンジウムに代えて、アルミニウムを用いた以外は、実施
例1と同様の方法で、全固体リチウム二次電池を構成
し、その特性を評価した。以下にその詳細を示す。
ムコバルト酸化物は、実施例1と同様の方法で合成、混
合、秤量し、全固体リチウム二次電池の正極とした。
属アルミニウム粉末を重量比で1:5の比率で混合した
ものを用いた。この負極材料を25mg秤量し、全固体
リチウム二次電池の負極とした。
施例1と同様の方法で全固体リチウム二次電池Cを構成
した。この全固体リチウム二次電池において、リチウム
コバルト酸化物への可逆的なリチウムイオンの挿入脱離
反応が起こる最大脱離量は、実施例1と同様に24.6
mAhであり、それに対して、アルミニウムへのリチウ
ムイオンの挿入脱離反応においてアルミニウムの電位が
不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量は、
(化4)の反応に対応する20.7mAhである。した
がって、この電池は、リチウム遷移金属酸化物の可逆的
なリチウムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオンの
最大脱離量に対して、リチウムイオンの挿入脱離反応に
ともなう電位の不連続な変化を示す物質の電位が不連続
に変化するまでのリチウムイオンの挿入量が、小である
構成となっている。
mgとした以外は、上記と同様の方法で全固体リチウム
二次電池Dを構成した。この電池においては、アルミニ
ウムの電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの
挿入量が41.4mAhであり、リチウム遷移金属酸化
物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起こすリチウ
ムイオンの最大脱離量に対して、リチウムイオンの挿入
脱離反応にともない電位の不連続な変化を示す物質の電
位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量
が、大である構成となっている。
次電池を用いて、実施例1と同様の充放電試験を行っ
た。但し、本発明による全固体リチウム二次電池Cにつ
いては、充電曲線が不連続な変化を生じた電圧を充電の
終止電圧とし、それに対して、比較のための全固体リチ
ウム二次電池Dについては、24.6mAhを充電した
際の端子電圧を充電の終止電圧とした。
二次電池Cでは、充放電サイクルにともなう放電電気量
の変化がほとんど観測されなかったのに対し、比較のた
めに構成した全固体リチウム二次電池Dでは、充放電サ
イクルにともなう放電容量の低下が観測された。
とした以外は、実施例1と同様の方法で、充電電圧に時
間的な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。
は、充放電サイクルにともなう放電容量の低下はほとん
ど観測されなかったのに対して、全固体リチウム二次電
池Dでは、初期より放電容量が低く、さらに充放電サイ
クルにともなう放電容量の低下が観測された。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
チウムイオンサイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応
にともなう電位の不連続な変化を示す物質として実施例
2で用いたアルミニウムに代えて、(表1)に示す物質
を用いた以外は実施例2と同様の方法で、全固体リチウ
ム二次電池を構成し、実施例2と同様に定電流法による
充放電サイクル挙動ならびに充電電圧に時間的な変動が
生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。なお、負極は
これら金属あるいは合金と固体電解質粉末を重量比で
5:1に混合したものを用い、(表1)に記載の重量に
秤量して用いた。なお、(表1)中には各電池において
リチウムコバルト酸化物への可逆的なリチウムイオンの
挿入脱離反応が起こる最大脱離量Q1、各負極へのリチ
ウムイオンの挿入脱離反応に対して負極の電位が不連続
に変化するまでのリチウムイオンの挿入量Q2を示し
た。これらの電池はQ2がQ1より、小である構成とな
っている。
容量の低下はなく、本発明によると充放電サイクル特性
に優れた全固体リチウム二次電池が得られることがわか
った。
ンサイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう
電位の不連続な変化を示す物質として実施例1で用いた
インジウムに代えて、鉛−インジウム合金を用いた以外
は、実施例1と同様の方法で、全固体リチウム二次電池
を構成し、その特性を評価した。以下にその詳細を示
す。
ジウムをモル比で1:1に混合したものをアルゴン気流
中、800℃で溶融させることによりPb−Inの組成
のものを得た。
ムコバルト酸化物は、実施例1と同様の方法で合成、混
合、秤量し、全固体リチウム二次電池の正極とした。
−インジウム合金粉末を重量比で1:5の比率で混合し
たものを用いた。この負極材料を100mg秤量し、全
固体リチウム二次電池の負極とした。
おいて、負極の電位が不連続に変化するリチウムイオン
の挿入量は、
に
る。正極材料としては、実施例1で得たLiCoO2と
粉砕した固体電解質を重量比で6:4の比で混合したも
のを用いた。この正極材料を91mg秤量し、実施例1
と同様の方法で全固体リチウム二次電池Eを構成した。
また、正極材料を304mg秤量し、同様に全固体リチ
ウム二次電池Fを構成した。
て、リチウムコバルト酸化物への可逆的なリチウムイオ
ンの挿入脱離反応が起こるリチウムイオンの最大脱離量
は、(化8)の反応に対応する全固体リチウム二次電池
Eでは7.5mAh、全固体リチウム二次電池Fでは2
5mAhであり、各々負極の電位が不連続に変化する
(化15)あるいは(化16)の反応に対応するリチウ
ムイオンの挿入量に比べて大なる構成となっている。
次電池を用いて、実施例1と同様に定電流法による充放
電サイクル挙動ならびに充電電圧に時間的な変動が生じ
た際の充放電サイクル挙動を調べた。
容量の低下はなく、本発明によると充放電サイクル特性
に優れた全固体リチウム二次電池が得られることがわか
った。
ンサイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともない
電位の不連続な変化を示す物質として実施例1で用いた
インジウムに代えて、リチウムチタン酸化物を用いた以
外は、実施例1と同様の方法で、全固体リチウム二次電
池を構成し、その特性を評価した。以下にその詳細を示
す。
法で合成した。出発材料としては、水酸化リチウム(L
iOH)と酸化チタン(TiO2)を用いた。まず、水
酸化リチウムと酸化チタンが、Li:Ti=4:5とな
るよう秤量混合した。この混合物をペレット状に加圧成
形し、空気中900℃で20時間加熱することで、Li
4/3Ti5/3O4で表されるリチウムチタン酸化物を得
た。
ムコバルト酸化物は、実施例1と同様の方法で合成、混
合、秤量し、全固体リチウム二次電池の正極とした。
記で得たリチウムチタン酸化物を重量比で2:3の比率
で混合したものを用いた。この負極材料を209mg秤
量し、全固体リチウム二次電池の負極とした。
施例1と同様の方法で全固体リチウム二次電池Gを構成
した。この全固体リチウム二次電池Gにおいて、リチウ
ムコバルト酸化物への可逆的なリチウムイオンの挿入脱
離反応が起こる最大脱離量は、実施例1と同様に24.
6mAhであり、それに対して、リチウムチタン酸化物
へのリチウムイオンの挿入脱離反応においてリチウムチ
タン酸化物の電位が不連続に変化するまでのリチウムイ
オンの挿入量は、
たがって、この電池は、リチウム遷移金属酸化物の可逆
的なリチウムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオン
の最大脱離量に対して、リチウムイオンの挿入脱離反応
にともなう電位の不連続な変化を示す物質の電位が不連
続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量が、小であ
る構成となっている。
8mgとした以外は、上記と同様の方法で全固体リチウ
ム二次電池Hを構成した。この電池においては、リチウ
ムチタン酸化物の電位が不連続に変化するまでのリチウ
ムイオンの挿入量が44mAhであり、リチウム遷移金
属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起こす
リチウムイオンの最大脱離量に対して、リチウムイオン
の挿入脱離反応にともなう電位の不連続な変化を示す物
質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿
入量が、大である構成となっている。
次電池を用いて、実施例1と同様の充放電試験を行っ
た。但し、充電の終止電圧値は、本発明による全固体リ
チウム二次電池Gについては、充電曲線が不連続な変化
を生じた電圧を充電の終止電圧とした。それに対して、
比較のための全固体リチウム二次電池Hについては、2
4.6mAhを充電した際の端子電圧を充電の終止電圧
とした。
二次電池Gでは、充放電サイクルにともなう放電電気量
の変化がほとんど観測されなかったのに対し、比較のた
めに構成した全固体リチウム二次電池Hでは、充放電サ
イクルにともなう放電容量の低下が観測された。
とした以外は、実施例1と同様の方法で、充電電圧に時
間的な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。
は、充放電サイクルにともなう放電容量の低下はほとん
ど観測されなかったのに対して、全固体リチウム二次電
池Hでは、初期より放電容量が低く、さらに充放電サイ
クルにともなう放電容量の低下が観測された。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
ンサイトへのリチウムイオンの挿入脱離反応にともなう
電位の不連続な変化を示す物質として実施例1で用いた
インジウムに代えて、二硫化チタンを用いた以外は、実
施例1と同様の方法で、全固体リチウム二次電池を構成
し、その特性を評価した。以下にその詳細を示す。
チタンを出発材料としCVD法により合成した。
ムコバルト酸化物は、実施例1と同様の方法で合成、混
合、秤量し、全固体リチウム二次電池の正極とした。
記で得た二硫化チタン酸化物を重量比で2:3の比率で
混合したものを用いた。この負極材料を153mg秤量
し、全固体リチウム二次電池の負極とした。
施例1と同様の方法で全固体リチウム二次電池Iを構成
した。この全固体リチウム二次電池Iにおいて、リチウ
ムコバルト酸化物への可逆的なリチウムイオンの挿入脱
離反応が起こる最大脱離量は、実施例1と同様に24.
6mAhであり、それに対して、二硫化チタンへのリチ
ウムイオンの挿入脱離反応において二硫化チタンの電位
が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿入量は、
がって、この電池は、リチウム遷移金属酸化物の可逆的
なリチウムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオンの
最大脱離量に対して、リチウムイオンの挿入脱離反応に
ともなう電位の不連続な変化を示す物質の電位が不連続
に変化するまでのリチウムイオンの挿入量が、小である
構成となっている。
6mgとした以外は、上記と同様の方法で全固体リチウ
ム二次電池Jを構成した。この電池においては、リチウ
ムチタン酸化物の電位が不連続に変化するまでのリチウ
ムイオンの挿入量が44mAhであり、リチウム遷移金
属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起こす
リチウムイオンの最大脱離量に対して、リチウムイオン
の挿入脱離反応にともなう電位の不連続な変化を示す物
質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの挿
入量が、大である構成となっている。
次電池を用いて、実施例1と同様の充放電試験を行っ
た。但し、充電の終止電圧値は、本発明による全固体リ
チウム二次電池Iについては、充電曲線が不連続な変化
を生じた電圧を充電の終止電圧とした。それに対して、
比較のための全固体リチウム二次電池Jについては、2
4.6mAhを充電した際の端子電圧を充電の終止電圧
とした。
二次電池Iでは、充放電サイクルにともなう放電電気量
の変化がほとんど観測されなかったのに対し、比較のた
めに構成した全固体リチウム二次電池Jでは、充放電サ
イクルにともなう放電容量の低下が観測された。
した以外は、実施例1と同様の方法で、充電電圧に時間
的な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。
は、充放電サイクルにともなう放電容量の低下はほとん
ど観測されなかったのに対して、全固体リチウム二次電
池Jでは、初期より放電容量が低く、さらに充放電サイ
クルにともなう放電容量の低下が観測された。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
1で用いたLiCoO2で表されるリチウムコバルト酸
化物に代えて、LiNiO2で表されるリチウムニッケ
ル酸化物を用い、全固体リチウム二次電池を構成した。
以下にその詳細を示す。
iO)と水酸化リチウムを混合し、大気中800℃で加
熱することにより合成した。
し、実施例1で得た固体電解質と重量比で3:2の比で
混合し、正極材料とした。このようにして得た正極材料
を300mg秤量したものを正極とした以外は、実施例
1と同様の方法で全固体リチウム二次電池Kを構成し
た。
チウムコバルト酸化物への可逆的なリチウムイオンの挿
入脱離反応が起こる最大脱離量は、
それに対して、インジウムへのリチウムイオンの挿入脱
離反応に対してインジウムの電位が不連続に変化するま
でのリチウムイオンの挿入量は、実施例1と同様に(化
3)の反応に対応する22.2mAhである。したがっ
て、この電池は、リチウム遷移金属酸化物の可逆的なリ
チウムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオンの最大
脱離量に対して、リチウムイオンの挿入脱離反応にとも
ない電位の不連続な変化を示す物質の電位が不連続に変
化するまでのリチウムイオンの挿入量が、小である構成
となっている。
量を190mgとした以外は、上記と同様の方法で全固
体リチウム二次電池Lを構成した。この電池において
は、インジウムの電位が不連続に変化するまでのリチウ
ムイオンの挿入量が44.4mAhであり、リチウム遷
移金属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起
こすリチウムイオンの最大脱離量に対して、リチウムイ
オンの挿入脱離反応にともない電位の不連続な変化を示
す物質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオン
の挿入量が、大である構成となっている。
次電池を用いて、実施例1と同様の充放電試験を行っ
た。但し、充電の終止電圧値は、本発明による全固体リ
チウム二次電池Kについては、充電曲線が不連続な変化
を生じた電圧を充電の終止電圧とした。それに対して、
比較のための全固体リチウム二次電池Lについては、2
4.6mAhを充電した際の端子電圧を充電の終止電圧
とした。
二次電池Kでは、充放電サイクルにともなう放電電気量
の変化がほとんど観測されなかったのに対し、比較のた
めに構成した全固体リチウム二次電池Lでは、充放電サ
イクルにともなう放電容量の低下が観測された。
した以外は、実施例1と同様の方法で、充電電圧に時間
的な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。
は、充放電サイクルにともなう放電容量の低下はほとん
ど観測されなかったのに対して、全固体リチウム二次電
池Lでは、初期より放電容量が低く、さらに充放電サイ
クルにともなう放電容量の低下が観測された。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
1で用いたLiCoO2で表されるリチウムコバルト酸
化物に代えて、LiMn2O4で表されるリチウムマンガ
ン酸化物を用い、全固体リチウム二次電池を構成した。
以下にその詳細を示す。
O3)と酢酸マンガン(Mn(CH3COO)2)を混合
し、大気中750℃で加熱することにより合成した。
し、実施例1で得た固体電解質、さらに電子導電材とし
てアセチレンブラックを重量比で3:1.9:0.1の
比で混合し、正極材料とした。このようにして得た正極
材料を432mg秤量したものを正極とした以外は、実
施例1と同様の方法で全固体リチウム二次電池Mを構成
した。
リチウムマンガン酸化物への可逆的なリチウムイオンの
挿入脱離反応が起こる最大脱離量は、
それに対して、インジウムへのリチウムイオンの挿入脱
離反応に対してインジウムの電位が不連続に変化するま
でのリチウムイオンの挿入量は、実施例1と同様に(化
3)の反応に対応する22.2mAhである。したがっ
て、この電池は、リチウム遷移金属酸化物の可逆的なリ
チウムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオンの最大
脱離量に対して、リチウムイオンの挿入脱離反応にとも
なう電位の不連続な変化を示す物質の電位が不連続に変
化するまでのリチウムイオンの挿入量が、小である構成
となっている。
量を190mgとした以外は、上記と同様の方法で全固
体リチウム二次電池Nを構成した。この電池において
は、インジウムの電位が不連続に変化するまでのリチウ
ムイオンの挿入量が44.4mAhであり、リチウム遷
移金属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を起
こすリチウムイオンの最大脱離量に対して、リチウムイ
オンの挿入脱離反応にともない電位の不連続な変化を示
す物質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオン
の挿入量が、大である構成となっている。
次電池を用いて、実施例1と同様の充放電試験を行っ
た。但し、充電の終止電圧値は、本発明による全固体リ
チウム二次電池Mについては、充電曲線が不連続な変化
を生じた電圧を充電の終止電圧とした。それに対して、
比較のための全固体リチウム二次電池Nについては、2
4.6mAhを充電した際の端子電圧を充電の終止電圧
とした。
二次電池Mでは、充放電サイクルにともなう放電電気量
の変化がほとんど観測されなかったのに対し、比較のた
めに構成した全固体リチウム二次電池Nでは、充放電サ
イクルにともなう放電容量の低下が観測された。
とした以外は、実施例1と同様の方法で、充電電圧に時
間的な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。
は、充放電サイクルにともなう放電容量の低下はほとん
ど観測されなかったのに対して、全固体リチウム二次電
池Nでは、初期より放電容量が低く、さらに充放電サイ
クルにともなう放電容量の低下が観測された。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
固体電解質として、実施例1で得た0.01Li3PO4
−0.63Li2S−0.36SiS2に代えて0.05
Li2O−0.57Li2S−0.38SiS2で表され
る非晶質固体電解質を用いた以外は、実施例1と同様
に、全固体リチウム電池を構成しその特性を評価した。
以下に、その詳細を示す。
リチウムををモル比で57:38:5の割合で秤量混合
した。この混合物をグラッシーカーボン製坩堝に充填
し、窒素ガス気流中で1000℃で2時間溶融した。該
溶融物を実施例1と同様に双ローラーで超急冷すること
により、リチウムイオン伝導性固体電解質を得た。
固体電解質を用い、実施例1と同様のインジウム箔量を
それぞれ用いた本発明による全固体リチウム二次電池な
らびに比較のための全固体リチウム二次電池を構成し、
実施例1と同様の充放電試験を行った。
二次電池では、充放電サイクルにともなう放電電気量の
変化がほとんど観測されなかったのに対し、比較のため
に構成した全固体リチウム二次電池では、充放電サイク
ルにともなう放電容量の低下が観測された。
圧に時間的な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調
べた。
二次電池では、充放電サイクルにともなう放電容量の低
下はほとんど観測されなかったのに対して、比較のため
の全固体リチウム二次電池では、初期より放電容量が低
く、さらに充放電サイクルにともなう放電容量の低下が
観測された。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
例1と同様に正極活物質として用いられる、結晶構造中
のリチウムイオンサイトへのリチウムイオンの可逆的な
電気化学的挿入脱離反応を生じるリチウム遷移金属酸化
物としてLiCoO2で表されるリチウムコバルト酸化
物を、結晶構造中のリチウムイオンサイトへのリチウム
イオンの挿入脱離反応にともない電位の不連続な変化を
示す物質としてインジウムを、リチウムイオン伝導性固
体電解質として0.01Li3PO4−0.63Li2S
−0.36SiS2で表される非晶質固体電解質を用い
て、集合電池を構成し、その特性を評価した。以下にそ
の詳細を示す。
を図7に、集合電池を構成する素電池の構成を(表2)
に示す。
素電池(i)ならびに素電池(ii)である。この2つの
素電池をコネクター9により直列に接続し、ステンレス
製の電池容器10に入れ、絶縁性ガスケット11を介し
ステンレス製の蓋12により密封し、集合電池S1〜S
4を構成した。
の重量、各素電池においてリチウムコバルト酸化物への
可逆的なリチウムイオンの挿入脱離反応が起こる最大脱
離量Q1、すなわち(化8)の反応に対応する電気量、
インジウムへのリチウムイオンの挿入脱離反応に対して
インジウムの電位が不連続に変化するまでのリチウムイ
オンの挿入量Q2、すなわち(化3)の反応に対応する
電気量を併せて示した。
(ii)ともにリチウム遷移金属酸化物の可逆的なリチウ
ムイオンの挿入脱離を起こすリチウムイオンの最大脱離
量Q1に対して、リチウムイオンの挿入脱離反応にとも
ない電位の不連続な変化を示す物質の電位が不連続に変
化するまでのリチウムイオンの挿入量Q2が、小である
構成となっており、本発明の条件を満たす集合電池とな
っている。また、集合電池S2においても、2つの素電
池のうち容量の小さな素電池(i)がQ1>Q2の構成
となっており、本発明の条件を満たす集合電池となって
いる。
では、容量の小さな素電池(ii)がQ1<Q2の構成と
なっており、また集合電池S4では、いずれの素電池も
Q1<Q2の構成となっており、いずれも本発明の条件
を満たさない。
イクル試験を行った。これらの電池を250μAの定電
流で充電した。なお、電池の充電終了電圧は、(1)い
ずれかの素電池の正極中のリチウムコバルト酸化物が、
Li0.5CoO2の組成となる反応に対応する電気量が流
れた場合、(2)充電時の充電曲線に不連続な変化が生
じた場合、の条件のうち、いずれか一方が生じた電圧と
した。
了電圧は4.5Vとした。上記の充放電条件でこれらの
集合電池の充放電サイクル試験を行ったところ、集合電
池S1、S2では、充放電サイクルにともなう充放電挙
動の変化は観測されなかったのに対して、集合電池S
3、S4では、充放電サイクルにともなう充放電容量の
顕著な低下が観測された。
な変動が生じた際の充放電サイクル挙動を調べた。
充放電サイクル試験において決定された充電終了電圧に
相当する電圧に、振幅0.1V、周波数1mHzの交流
電圧を重畳した電圧を発生する電源を用いた。各々の集
合電池を、この充電器で50時間充電し、その後、25
0μAの定電流で4.5Vまで放電する充放電サイクル
試験を行った。
電サイクルにともなう放電容量の低下はほとんど観測さ
れなかったのに対して、集合電池S3、S4では、初期
より放電容量が低く、さらに充放電サイクルにともなう
放電容量の低下が観測された。
クル特性に優れた集合電池が得られることがわかった。
の体積変化が充放電サイクル特性に及ぼす影響について
調べた。他の実施例では、一体成形した全固体リチウム
二次電池ペレットをコイン電池ケース内に封口すること
で全固体リチウム二次電池を構成していたが、ここでは
ラミネート材の中に全固体リチウム二次電池ペレットを
封入した電池の特性を調べた。
極活物質としてLiCoO2を用い、実施例15の全固
体リチウム二次電池Gと同様の全固体リチウム二次電池
ペレットを成形した。成形した全固体リチウム二次電池
ペレットの正負極それぞれに集電体として、ステンレス
鋼製リードをスポット溶接したステンレス鋼製メッシュ
を圧着させ電極端子とした。これを、ステンレス箔にポ
リエチレンシートをラミネートしたフィルムに封入し、
全固体リチウム二次電池Oとした。
l、正極活物質としてLiCoO2を用い、実施例2の
全固体リチウム二次電池Cと同様の全固体リチウム二次
電池ペレットを成形し、全固体リチウム二次電池Oと同
様にして全固体リチウム二次電池Pを構成した。
池を用いて、それぞれ実施例15の全固体リチウム二次
電池G、実施例2の全固体リチウム二次電池Cと同様の
充放電試験を行った。
二次電池Oは充放電サイクルにともなう放電電気量の変
化がほとんど観測されなかったのに対し、比較のため構
成した全固体リチウム二次電池Pでは、初期の充電容量
に対して放電容量が小さく、また充放電サイクルにとも
なう放電容量の低下が観測された。
性が得られなかった原因としては、全固体リチウム二次
電池のケースをラミネートフィルムに変更したため、電
池ケース内に収納した場合に電池ペレットに加わってい
たケースからの圧力が小さなものとなり、活物質の体積
変化にともなう電池構成材料間の接合が失われやすくな
ったためと思われる。
クル特性に優れた全固体リチウム二次電池が得られるこ
とがわかった。
造中のリチウムイオンサイトへのリチウムイオンの挿入
脱離反応にともなう電位の不連続な変化を示す物質とし
て、インジウム、アルミニウム、鉛−インジウム合金、
リチウムチタン酸化物、二硫化チタンなどを用いた全固
体リチウム二次電池についてのみ説明を行ったが、その
他の金属あるいは合金、MnO2、WO3、WO2、V2O
5などの遷移金属酸化物、MoS2、NbS2、V2S4な
どの遷移金属硫化物、あるいは複合酸化物などを用いた
場合も同様の効果が得られることはいうまでもなく、本
発明は、結晶構造中のリチウムイオンサイトへのリチウ
ムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続な変化
を示す物質としてこれら実施例で説明を行ったものに限
定されるものではない。
用いられる結晶構造中のリチウムイオンサイトへのリチ
ウムイオンの可逆的な電気化学的挿入脱離反応を生じる
リチウム遷移金属酸化物として、リチウムコバルト酸化
物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物
を用いたものについてのみ説明を行ったが、その他リチ
ウム鉄酸化物、リチウムニッケルコバルト酸化物、リチ
ウムニッケルバナジウム酸化物、リチウムマンガンクロ
ム酸化物などの、本発明の実施例では説明を行わなかっ
たリチウム遷移金属酸化物を用いた場合も同様の効果が
得られることはいうまでもなく、本発明は、正極に用い
られる結晶構造中のリチウムイオンサイトへのリチウム
イオンの可逆的な電気化学的挿入脱離反応を生じるリチ
ウム遷移金属酸化物としてこれら実施例で説明を行った
ものに限定されるものではない。
ムイオン伝導性無機固体電解質として、0.01Li3
PO4−0.63Li2S−0.36SiS2、0.05
Li2O−0.57Li2S−0.38SiS2のリチウ
ムイオン伝導性非晶質固体電解質について説明を行った
が、これらの固体電解質の各成分比の異なったもの、L
i2S−GeS2、Li2S−P2S5、Li2S−B2S3な
ど実施例では説明を行わなかった他の硫化物を含むも
の、LiCl−Li2S−SiS2、LiBr−Li 2S
−P2S5など他のハロゲン化リチウムを含むもの、また
LiI−Li2S−SiS2−P2S5、LiI−Li3PO
4−Li2S−SiS2などの擬4元系のもの、あるいは
酸化物を主体としたものなど、あるいはLi3N, L
i1.3Sc0.3Ti1.7(PO4)3, Li0.2La0.6Ti
O3などの実施例では説明を行わなかった結晶質のリチ
ウムイオン伝導性無機固体電解質を用いても同様の効果
が得られることはいうまでもなく、本発明はリチウムイ
オン伝導性無機固体電解質として、これら実施例で説明
を行ったものに限定されるものではない。
リチウム二次電池である2つの素電池を同一の電池容器
内に直列接続に構成したものについてのみ説明を行った
が、その他、さらに多数の素電池を接続したもの、並列
接続の構成を有するもの、複数容器内に構成された全固
体リチウム二次電池を直列あるいは並列に接続したも
の、あるいは有機溶媒電解質を用いたリチウム二次電池
と接続したもの、またニッケル−カドミウム電池などの
他の二次電池と接続したものにおいても同様の効果が得
られることはいうまでもない。
遷移金属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿入脱離を
起こすリチウムイオンの最大脱離量に対して、リチウム
イオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続な変化を
示す物質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオ
ンの挿入量が、等しいか又は小である構成とすることに
より、充放電サイクル特性に優れた全固体リチウム二次
電池を得ることができた。
量を有する素電池として上記の全固体リチウム二次電池
を用いることにより、充放電サイクル特性に優れた集合
電池を得ることができた。
て、電圧V1から電圧V2への不連続な電圧変化を生じる
これらの電池を、電圧V2以下で充電することにより、
全固体リチウム二次電池の充放電サイクル特性を優れた
ものとすることができた。
の作動原理を説明した正極および負極の単極電位の変化
を示した図 (b)本発明における全固体リチウム二次電池の作動原
理を説明した電池の起電力の変化を示した図
原理を説明した正極および負極の単極電位の変化を示し
た図 (b)比較例の全固体リチウム二次電池の作動原理を説
明した電池の起電力の変化を示した図
電池の断面図
体リチウム二次電池の充電曲線を示した図
体リチウム二次電池の充放電サイクル特性を示した図
体リチウム二次電池の充放電サイクル特性を示した図
Claims (15)
- 【請求項1】 リチウムイオン伝導性固体電解質を主体
とする電解質層と、結晶構造中のリチウムイオンサイト
へのリチウムイオンの可逆的な電気化学的挿入脱離反応
を生じるリチウム遷移金属酸化物を含む正極と、結晶構
造中のリチウムイオンサイトへのリチウムイオンの挿入
脱離反応にともなう電位の不連続な変化を示す物質を含
む負極を有する全固体リチウム二次電池において、前記
リチウム遷移金属酸化物の可逆的なリチウムイオンの挿
入脱離を起こすリチウムイオンの最大脱離量に対して、
前記リチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不
連続な変化を示す物質の電位が不連続に変化するまでの
リチウムイオンの挿入量が、等しいか又は小であること
を特徴とする全固体リチウム二次電池。 - 【請求項2】 結晶構造中のリチウムイオンサイトへの
リチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続
な変化を示す物質が、インジウム、アルミニウム、鉛、
ビスマス、アンチモン、ガリウム、スズ、銀、ケイ素、
亜鉛、カドミウム、砒素、チタンの群より選ばれる少な
くとも一種類の金属、あるいはこれらの群より選ばれる
金属の合金、あるいはこれらの群より選ばれる少なくと
も一種類の金属とリチウムの合金であることを特徴とす
る請求項1記載の全固体リチウム二次電池。 - 【請求項3】 結晶構造中のリチウムイオンサイトへの
リチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続
な変化を示す物質が、インジウムであり、リチウムイオ
ンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続な変化を示す
物質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオンの
挿入量が、 【化1】 の反応式に対応する量であることを特徴とする請求項1
記載の全固体リチウム二次電池。 - 【請求項4】 結晶構造中のリチウムイオンサイトへの
リチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続
な変化を示す物質が、アルミニウムであり、リチウムイ
オンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続な変化を示
す物質の電位が不連続に変化するまでのリチウムイオン
の挿入量が、 【化2】 の反応式に対応する量であることを特徴とする請求項1
記載の全固体リチウム二次電池。 - 【請求項5】 結晶構造中のリチウムイオンサイトへの
リチウムイオンの挿入脱離反応にともなう電位の不連続
な変化を示す物質が、遷移金属酸化物、リチウム遷移金
属酸化物、遷移金属硫化物、リチウム遷移金属硫化物の
群より選ばれることを特徴とする請求項1記載の全固体
リチウム二次電池。 - 【請求項6】 遷移金属酸化物あるいはリチウム遷移金
属酸化物の遷移金属元素が、チタン、マンガン、タング
ステン、バナジウムの群より選ばれる少なくとも一種の
元素であることを特徴とする請求項5記載の全固体リチ
ウム二次電池。 - 【請求項7】 遷移金属硫化物あるいはリチウム遷移金
属硫化物の遷移金属元素が、チタン、モリブデン、ニオ
ブ、タングステン、バナジウムの群より選ばれる少なく
とも一種の元素であることを特徴とする請求項5記載の
全固体リチウム二次電池。 - 【請求項8】 リチウム遷移金属酸化物の遷移金属元素
が、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄の群より選ばれ
る少なくとも一種類の元素であることを特徴とする請求
項1記載の全固体リチウム二次電池。 - 【請求項9】 リチウムイオン伝導性固体電解質が、無
機化合物であることを特徴とする請求項1記載の全固体
リチウム二次電池。 - 【請求項10】 無機化合物が、硫化物を主体とする非
晶質であることを特徴とする請求項9記載の全固体リチ
ウム二次電池。 - 【請求項11】 無機化合物が、硫化リチウムおよび硫
化ケイ素を主体とする物質より合成されるものであるこ
とを特徴とする請求項9記載の全固体リチウム二次電
池。 - 【請求項12】 電気的に接続された複数の素電池より
構成された集合電池が、その一部に複数の素電池が直列
に接続された構造を有しており、前記直列に接続された
複数個の素電池のうち少なくとも最小の容量を有する素
電池が、請求項1〜請求項11のいずれかに記載の全固
体リチウム二次電池であることを特徴とする集合電池。 - 【請求項13】 複数個の素電池が、気密性を有する同
一の電池容器内に収納されたことを特徴とする請求項1
2記載の集合電池。 - 【請求項14】 充電電気量に対して、電圧V1から電
圧V2への不連続な電圧変化を生じる請求項1〜請求項
13のいずれかに記載の電池を、電圧V2以下で充電す
ることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに
記載の電池の充電方法。 - 【請求項15】 電解質として硫化物を主体とする非晶
質リチウムイオン伝導性固体電解質を用い、電極活物質
としてLi4/3Ti5/3O4を用いることを特徴とするリ
チウム二次電池。
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- 1997-08-25 JP JP22781797A patent/JP3601265B2/ja not_active Expired - Fee Related
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