JPH10144559A - 端子電極ペースト、積層電子部品、およびその製造方法 - Google Patents

端子電極ペースト、積層電子部品、およびその製造方法

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JPH10144559A
JPH10144559A JP8293022A JP29302296A JPH10144559A JP H10144559 A JPH10144559 A JP H10144559A JP 8293022 A JP8293022 A JP 8293022A JP 29302296 A JP29302296 A JP 29302296A JP H10144559 A JPH10144559 A JP H10144559A
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JP
Japan
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powder
nickel
electrode layer
mixing
oxide
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Pending
Application number
JP8293022A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Tai
伸幸 田井
Kazuyuki Okano
和之 岡野
Tsutomu Nishimura
勉 西村
Hideaki Omura
秀明 大村
Tomoyuki Washisaki
智幸 鷲崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP8293022A priority Critical patent/JPH10144559A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化物粉末を一定範囲内の配合比で添加する
ことにより、内部電極層と外部電極層との電気的導通を
確保しつつ、素体端部と外部電極層とを完全に密着する
ことができる端子電極ペーストを提供する。 【解決手段】 耐還元性セラミックスとニッケル内部電
極とを備えた積層電子部品の生チップの端子取出し部分
に、導伝用粉末に対する体積比が素体端部の封止が完全
になるような配合比で、素体端部の封止を完全にするた
めの酸化物粉末を添加した端子電極ペーストを、5〜5
0μmの厚みに塗布した後、同時焼成で焼き付けを行な
い、積層電子部品を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層電子部品の内
部電極と電気的導通を得るための端子電極ペースト、そ
の端子電極ペーストを用いた積層セラミックコンデン
サ、積層セラミックバリスタ、積層圧電素子等の積層電
子部品、および、その積層電子部品の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、積層セラミックコンデンサ等の積
層電子部品においては、銀、またはパラジウム等の貴金
属を主成分とした金属により内部電極層が形成されてい
る。さらに、その内部電極層と電気的導通を得るため
に、主に銀を用いて外部電極層を形成する。
【0003】しかしながら、製造コスト削減の観点か
ら、内部電極層の卑金属化を実現するため、たとえば、
積層セラミックコンデンサにおいては、ニッケルにより
内部電極層が形成されている。また、外部電極層として
は、電気的導通を得るために、ニッケルと合金を作らな
い銀により外部電極層を形成するのではなく、まず、第
1の外部電極層として内部電極層と同じニッケルを主成
分とするペーストを生チップの状態で塗布し、生チップ
を本焼成した後に、その上に第2の外部電極層、たとえ
ば銀を、焼き付けにより設けるという手法が用いられて
いる。また、内部電極層のニッケルと容易に電気的導通
が得られる銅を主成分とするペーストを用いて、本焼成
後に外部電極層を焼き付けるという方法も知られてい
る。
【0004】上記のいずれかの方法により形成された外
部電極層を焼き付けた後、ニッケルメッキ、さらには、
はんだ付け性を良くするためのはんだメッキを施すこと
により、積層セラミックコンデンサが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】内部電極層にニッケル
等の卑金属を備えた積層セラミックコンデンサは、素体
の本焼成を約1000℃以上の高温で行なうため、内部
電極層の酸化を防止する必要があり、低酸素分圧雰囲気
中で焼成される。このため、本焼成時に素体が還元され
ないように耐還元性セラミックスを誘電体として使用す
る。
【0006】ところで、前述のニッケルメッキおよびは
んだメッキ工程は、それぞれニッケルの金属イオンを含
む電解液および錫と鉛との金属イオンを含む電解液を用
い、電解メッキ法にて行われる。このとき、外部電極層
と積層セラミックコンデンサ素体との密着性すなわち素
体端部の封止性が完全でないと、言い換えれば、外部電
極層と積層セラミックコンデンサ素体との間に微小な隙
間があると、内部電極層の端子取出し部分と誘電体有効
層との隙間から電解液が侵入することにより、素体内部
に浸透し、メッキ工程後も電解液すなわち水が素体内部
に残留する。
【0007】したがって、特に前述の耐還元性セラミッ
クスを用いた積層セラミックコンデンサにおいて、メッ
キ工程後の積層セラミックコンデンサ素子の絶縁抵抗の
低下、ひいてはその素子の寿命特性の著しい劣化を引き
起こすという問題があった。また、積層セラミックコン
デンサ素体内部に浸透した水をメッキ工程後に除去した
としても、高温耐湿負荷寿命試験において、素体内部に
水分が侵入し、やはり同様に絶縁抵抗低下による特性劣
化を引き起こすという問題もあった。
【0008】本発明の目的は、内部電極層と外部電極層
との電気的導通を確保しつつ、素体端部と外部電極層と
を完全に密着することができる端子電極ペーストを提供
することである。
【0009】また、本発明の他の目的は、上記の端子電
極ペーストを積層電子部品の外部電極層に使用して積層
電子部品素体内部への水の侵入を完全に制止することに
より、初期特性および寿命特性が良好な積層電子部品お
よび積層電子部品の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明による端子電極ペーストは、ニッケル粉、ま
たはニッケル粉とニッケル粉に対して0重量%を越え5
重量%以下のコバルト、銅およびパラジウムのうちから
選ばれた一種類の粉体とを混合してなる粉末と、酸化物
粉末とを、酸化物粉末が15〜70体積%となるように
混合してなる粉体と、有機バインダおよび溶剤からなる
ビヒクルとを混合し、分散させてなるものである。
【0011】また、本発明による他の端子電極ペースト
は、酸化ニッケル粉、または酸化ニッケル粉と酸化ニッ
ケル粉に対して0重量%を越え5重量%以下の酸化コバ
ルトおよび酸化銅のうちから選ばれた一種類の粉体とを
混合してなる粉末と、酸化物粉末とを、酸化物粉末が1
0〜60体積%となるように混合してなる粉体と、有機
バインダおよび溶剤からなるビヒクルとを混合し、分散
させてなるものである。
【0012】また、本発明による他の端子電極ペースト
は、ニッケル粉、またはニッケル粉に対して0重量%を
越え6重量%以下の酸化コバルトおよび酸化銅のうちか
ら選ばれた一種類の粉体とを混合してなる粉末と、酸化
物粉末とを、酸化物粉末が15〜70体積%となるよう
に混合してなる粉体と、有機バインダおよび溶剤からな
るビヒクルとを混合し、分散させてなるものである。
【0013】また、本発明による他の端子電極ペースト
は、酸化ニッケル粉、または酸化ニッケル粉に対して0
重量%を越え4重量%以下のコバルト、銅およびパラジ
ウムのうちから選ばれた一種類の粉体とを混合してなる
粉末と、酸化物粉末とを、酸化物粉末が10〜60体積
%となるように混合してなる粉体と、有機バインダおよ
び溶剤からなるビヒクルとを混合し、分散させてなるも
のである。
【0014】上記の各端子電極ペーストにおいては、積
層電子部品の素体端部の封止を完全にするための酸化物
粉末を一定範囲内の配合比で添加されているので、積層
電子部品の外部電極層として用いた場合、内部電極層と
外部電極層との電気的導通を確保しつつ、素体端部と外
部電極層とを完全に密着することができる。
【0015】次に、本発明による積層電子部品は、ニッ
ケル内部電極層と、上記いずれかの端子電極ペーストか
ら形成される外部電極層とを含む。この場合、素体端部
の封止を完全にするための酸化物粉末を一定範囲内の配
合比で添加された端子電極ペーストを積層電子部品の外
部電極層として用いることができるので、生チップの端
子取出し部分に一定範囲内の厚みで塗布し、同時焼成で
焼き付けることにより、素体端部と外部電極層とを完全
に密着することができ、素体内部への水の侵入を完全に
制止することができる。この結果、初期の絶縁抵抗値を
満足するとともに、寿命特性が良好な積層電子部品を歩
留まり良く製造することができる。
【0016】次に、本発明による積層電子部品の製造方
法は、ニッケル内部電極層を備える積層電子部品の製造
方法であって、積層電子部品の生チップを面取りする工
程と、生チップの端子取り出し部分に、第1の外部電極
層として、上記いずれかの端子電極ペーストを少なくと
も1回塗布および乾燥する工程と、生チップを脱バイン
ダした後、焼成する工程と、焼成されたチップに第2の
外部電極層を形成する工程とを含む。
【0017】上記の製造方法により、素体端部の封止を
完全にするための酸化物粉末を一定範囲内の配合比で添
加された端子電極ペーストを、積層電子部品の外部電極
層として、生チップの端子取出し部分に一定範囲内の厚
みで塗布し、同時焼成で焼き付けることができるので、
素体端部と外部電極層とを完全に密着することができ、
素体内部への水の侵入を完全に制止することができる。
この結果、初期の絶縁抵抗値を満足するとともに、寿命
特性が良好な積層電子部品を歩留まり良く製造すること
ができる。
【0018】また、生チップの端子取り出し部分に塗布
する端子電極ペーストの乾燥後の厚みは、5〜50μm
であることが好ましい。また、第二の外部電極層は、
銀、銅、およびそれらの酸化物から選ばれた少なくとも
ひとつを主成分とするペーストを塗布して焼き付けるこ
とにより形成されることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明による端子電極ペースト
は、同時焼成用端子電極ペーストであり、ニッケル粉ま
たは酸化ニッケル粉、もしくはそれらを主成分とする導
電用粉末と、端子部分から積層電子部品素体内部への水
の侵入を封止するための酸化物粉末とを、一定範囲内の
配合比で混合してなる粉体と、有機バインダおよび溶剤
からなる。また、本発明によるは端子電極ペーストを用
いた積層電子部品は、ニッケル内部電極層と、ニッケル
またはニッケルを主成分とする外部電極層とを有する積
層電子部品であり、外部電極層が、端子部分から積層電
子部品素体内部への水の侵入を制止するための酸化物粉
末を一定範囲内で配合して調製された上記の端子電極ペ
ーストを塗布し、さらに同時焼成にて焼き付けることに
より形成されたものである。また、酸化物粉末は、特に
限定されるものではないが、好ましくは積層電子部品素
体との焼結温度が同等かつ焼結密着性が良い粉末、例え
ば、素体と同一組成の粉末であることが望ましい。
【0020】以下、本発明の各実施の形態について詳細
に説明する。 (実施の形態1)まず、導電用粉末として、ニッケル、
銅、および酸化銅の各粉末と、端子取り出し部分から積
層セラミックコンデンサ素体内部への水の侵入を封止す
るための酸化物粉末として、チタン酸バリウムを主成分
とする耐還元性セラミック粉末とをそれぞれ用意し、表
1に記載の各配合比に粉末を混合した。
【0021】
【表1】
【0022】このとき、耐還元性セラミック粉末が所望
の体積比になるように、各粉末の密度から重量比を算出
して配合を行なった。これら各混合粉と、予め調製して
おいた有機バインダとしてのエチルセルロース、および
溶剤としてのα−テルピネオールからなるビヒクルと
を、三本ロールミルで混練し、各端子電極ペーストを得
た。
【0023】また別に、チタン酸バリウムを主成分とす
る耐還元性セラミック粉末と有機バインダとからなる厚
み15μmのグリーンシートを用意し、このグリーンシ
ート上に内部電極層を形成するために、ニッケルを主成
分とする導電性ペーストを然るべきパターン状に印刷し
た。このときの内部電極層の乾燥厚みは、2.5μmで
あった。このようなグリーンシートを誘電体有効層が5
0層になるように、積層および圧着し、さらに所定形状
に切断をして、積層セラミックコンデンサ用生チップと
した。
【0024】この生チップを、角に丸みをつけるために
面取りし、その後、第一の外部電極層として、先に用意
した各端子電極ペーストを、乾燥後の厚みが表1に記載
したようになるよう塗布した。なお、このときの塗布厚
みは、光学顕微鏡で都度確認しながら、所望の厚みに至
るまで重ね塗りを行なう等して調整した。
【0025】こうして得られた端子電極付きの各生チッ
プを、窒素雰囲気中で400℃で4時間保持することに
より脱バインダし、さらに低酸素分圧雰囲気中にて13
00℃で2時間保持することにより本焼成を行なった。
その後、焼結後の素体の端子電極部分全体を覆うように
外部電極用銀ペーストを塗布し、乾燥し、大気中にて6
00℃で焼き付けを行なうことにより、第二の外部電極
層を形成した。
【0026】次に、各実験サンプルについて容量抜けに
よる不良率の測定を行なった。その結果を表1中に示
す。なお、ここでいう容量抜けとは、設計容量値より1
0%以上容量の低いもののことを指す。次に、第二の外
部電極層上にニッケル層およびはんだ層を、電解メッキ
法にて各45分間メッキを行なうことにより形成し積層
セラミックコンデンサを得た。
【0027】以上のようにして得られた、各積層セラミ
ックコンデンサについて、メッキ後における絶縁抵抗劣
化率、高温負荷寿命試験、および高温耐湿負荷寿命試験
で評価を行なった。その結果を表1中に示す。ここで、
高温負荷寿命試験および高温耐湿負荷寿命試験は、メッ
キ後に絶縁抵抗が劣化していなかったサンプルを抽出し
て行なっている。それぞれの試験条件は、温度125℃
で印加電圧は32Vで、また、温度85℃湿度85%R
Hで印加電圧は16Vで、1000時間後の絶縁抵抗劣
化率で評価した。また、絶縁抵抗劣化の判定基準は、絶
縁抵抗値が10MΩ以下であるものを劣化品とみなし
た。なお、表1中の不良発生率に数値が記載されていな
い部分は、評価に値しないと判断したためである。
【0028】表1を見るとわかるように、実験番号1、
2、3のサンプルでは、端子電極ペーストに含まれる耐
還元性セラミックスを増加させるに従い、メッキ後の絶
縁抵抗不良数は減少するが、寿命試験を行なうと、初期
で絶縁抵抗が低下しなかったサンプルについても絶縁抵
抗の劣化が見られた。
【0029】また、耐還元性セラミックス添加量を50
体積%にした場合に、端子電極の乾燥厚みを数種類用意
し(実験番号6〜10)評価したところ、実験番号6、
10について、発生率こそ少ないものの、メッキ後、寿
命試験後ともに絶縁抵抗の劣化が見られた。また、端子
電極ペーストに含まれる耐還元性セラミックスを増加さ
せすぎた場合、すなわち実験番号12、13において
は、容量抜けするサンプルが発生した。
【0030】ここで、本実施の形態中のメッキ後におけ
る各実験サンプルを、樹脂に埋め込んだ後、鏡面研磨
し、素体端部付近を光学顕微鏡で観察した。実験番号
1、2のサンプルについては、明らかに積層セラミック
素体と端子電極との間で層間剥離がみられた。実験番号
3のサンプルについては、観察サンプル中に明らかな層
間剥離は観察できなかったが、素体端部を封止するのに
充分なセラミックスが、端子電極ペーストに添加されて
いなかったためと推測される。
【0031】また、実験番号6のサンプルについては、
一部のサンプルに、厚みが薄すぎたために端子電極が切
れている様子が観察され、実験番号10のサンプルにつ
いては、端子電極中のセラミックスとニッケルとの焼結
収縮挙動の違いからか、素体の端子電極近傍にクラック
が観察された。その他の実験サンプルにおいては、端子
電極部分近傍に構造的な異常は見受けられなかった。
【0032】なお、本実施の形態では、ニッケル粉に混
合させる導電用粉末に銅または酸化銅を用いたが、その
代わりにそれぞれニッケルに対し5重量%以下のコバル
トまたはパラジウム、もしくは同6重量%以下の酸化コ
バルトでも同様の結果が得られた。しかし、上記の配合
量以上に添加すると、素体中に各添加物元素が拡散し、
静電容量温度特性の悪化が見られた。また、第二の外部
電極層の形成には、銀を用いたが、銀、銅、およびそれ
らの酸化物より選んだ少なくともひとつを主成分とする
粉体を含有するペーストを使用しても一向に差し支えな
い。
【0033】(実施の形態2)まず、導電用粉末とし
て、酸化ニッケル、銅、および酸化銅の各粉末と、端子
取り出し部分から積層セラミックコンデンサ素体内部へ
の水の侵入を封止するための酸化物粉末として、チタン
酸バリウムを主成分とする耐還元性セラミック粉末とを
それぞれ用意し、表2に記載の配合比にて粉末を混合し
た。
【0034】
【表2】
【0035】このとき、耐還元性セラミック粉末が所望
の体積比になるように、各粉末の密度から重量比を算出
して配合を行なった。これら各混合粉と、予め調製して
おいたバインダとしてのエチルセルロース、および溶剤
としてのα−テルピネオールからなる有機ビヒクルと
を、三本ロールミルで混練し、各端子電極ペーストを得
た。
【0036】また別に、チタン酸バリウムを主成分とす
る耐還元性セラミック粉末と有機バインダとからなる厚
み15μmのグリーンシートを用意し、このグリーンシ
ート上に内部電極層を形成するために、ニッケルを主成
分とする導電性ペーストを然るべきパターン状に印刷し
た。このときの内部電極層の乾燥厚みは、2.5μmで
あった。このようなグリーンシートを誘電体有効層が5
0層になるように、積層および圧着し、さらに所定形状
に切断をして、積層セラミックコンデンサ用生チップと
した。
【0037】この生チップを、角に丸みをつけるために
面取りし、その後、第一の外部電極層として、先に用意
した各端子電極ペーストを、乾燥後の厚みが表2に記載
したようになるよう塗布した。なお、このときの塗布厚
みは、光学顕微鏡で都度確認しながら、所望の厚みに至
るまで重ね塗りを行なう等して調整した。
【0038】こうして得られた端子電極付きの各生チッ
プを、窒素雰囲気中で400℃で4時間保持することに
より脱バインダし、さらに低酸素分圧雰囲気中にて13
00℃で2時間保持することにより本焼成を行なった。
その後、焼結後の素体の端子電極部分全体を覆うように
外部電極用銀ペーストを塗布し、乾燥し、大気中にて6
00℃で焼き付けを行なうことにより、第二の外部電極
層を形成した。
【0039】次に、各実験サンプルについて容量抜けに
よる不良率の測定を行なった。その結果を表2中に示
す。なお、ここでいう容量抜けとは、設計容量値より1
0%以上容量の低いもののことを指す。次に、第二の外
部電極層上にニッケル層およびはんだ層を、電解メッキ
法にて各45分間メッキを行なうことにより形成し積層
セラミックコンデンサを得た。
【0040】以上のようにして得られた、各積層セラミ
ックコンデンサについて、メッキ後における絶縁抵抗劣
化率、高温負荷寿命試験、および高温耐湿負荷寿命試験
で評価を行なった。その結果を表2中に示す。ここで、
高温負荷寿命試験および高温耐湿負荷寿命試験は、メッ
キ後に絶縁抵抗が劣化していなかったサンプルを抽出し
て行なっている。それぞれの試験条件は、温度125℃
で印加電圧は32Vで、また、温度85℃湿度85%R
Hで印加電圧は16Vで、1000時間後の絶縁抵抗劣
化率で評価した。また、絶縁抵抗劣化の判定基準は、絶
縁抵抗値が10MΩ以下であるものを劣化品とみなし
た。なお、表2中の不良発生率に数値が記載されていな
い部分は、評価に値しないと判断したためである。
【0041】表2を見るとわかるように、実験番号1
6、17、18のサンプルでは、端子電極ペーストに含
まれる耐還元性セラミックスを増加させるに従い、メッ
キ後の絶縁抵抗不良数は減少するが、寿命試験を行なう
と、初期で絶縁抵抗が低下しなかったサンプルについて
も絶縁抵抗の劣化が見られた。
【0042】また、耐還元性セラミックス添加量を40
体積%にした場合に、端子電極の乾燥厚みを数種類用意
し(実験番号21〜25)評価したところ、実験番号2
1、25について、発生率こそ少ないものの、メッキ
後、寿命試験後ともに絶縁抵抗の劣化が見られた。ま
た、端子電極ペーストに含まれる耐還元性セラミックス
を増加させすぎた場合、すなわち実験番号27、28に
おいては、容量抜けするサンプルが発生した。
【0043】ここで、本実施の形態中のメッキ後におけ
る各実験サンプルを、樹脂に埋め込んだ後、鏡面研磨
し、素体端部付近を光学顕微鏡で観察した。実験番号1
6、17のサンプルについては、明らかに積層セラミッ
ク素体と端子電極との間で層間剥離がみられた。実験番
号18のサンプルについては、観察サンプル中に明らか
な層間剥離は観察できなかったが、素体端部を封止する
のに充分なセラミックスが、端子電極ペーストに添加さ
れていなかったためと推測される。
【0044】また、実験21番号のサンプルについて
は、一部のサンプルに、厚みが薄すぎたために端子電極
が切れている様子が観察され、実験番号25のサンプル
については、端子電極中のセラミックスと還元されたニ
ッケルとの焼結収縮挙動の違いからか、素体の端子電極
近傍にクラックが観察された。その他の実験サンプルに
おいては、端子電極部分近傍に構造的な異常は見受けら
れなかった。
【0045】なお、本実施の形態では、酸化ニッケル粉
に混合させる導電用粉末に銅または酸化銅を用いたが、
その代わりにそれぞれ酸化ニッケルに対し5重量%以下
の酸化コバルト、もしくは同4重量%以下のコバルトま
たはパラジウムでも同様の結果が得られた。しかし、上
記の配合量以上に添加すると、素体中に各添加物元素が
拡散し、静電容量温度特性の悪化が見られた。また、第
二の外部電極層の形成には銀を用いたが、銀、銅、およ
びそれらの酸化物より選んだ少なくともひとつを主成分
とする粉体を含有するペーストを使用しても一向に差し
支えない。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明では、端子電極ペー
ストに、素体端部の封止を完全にするための酸化物粉末
を一定範囲内の配合比で添加し、さらに、そうして得ら
れた端子電極ペーストを積層電子部品の生チップの端子
取出し部分に一定範囲内の厚みで塗布し、同時焼成で焼
き付けることによって、素体内部への水の侵入を完全に
制止し、その結果、初期の絶縁抵抗値を満足するととも
に、寿命特性が良好な積層電子部品を歩留まり良く製造
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01G 4/12 364 H01G 1/147 C (72)発明者 大村 秀明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 鷲崎 智幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル粉、またはニッケル粉とニッケ
    ル粉に対して0重量%を越え5重量%以下のコバルト、
    銅およびパラジウムのうちから選ばれた一種類の粉体と
    を混合してなる粉末と、酸化物粉末とを、前記酸化物粉
    末が15〜70体積%となるように混合してなる粉体
    と、有機バインダおよび溶剤からなるビヒクルとを混合
    し、分散させてなる端子電極ペースト。
  2. 【請求項2】 酸化ニッケル粉、または酸化ニッケル粉
    と酸化ニッケル粉に対して0重量%を越え5重量%以下
    の酸化コバルトおよび酸化銅のうちから選ばれた一種類
    の粉体とを混合してなる粉末と、酸化物粉末とを、前記
    酸化物粉末が10〜60体積%となるように混合してな
    る粉体と、有機バインダおよび溶剤からなるビヒクルと
    を混合し、分散させてなる端子電極ペースト。
  3. 【請求項3】 ニッケル粉、またはニッケル粉に対して
    0重量%を越え6重量%以下の酸化コバルトおよび酸化
    銅のうちから選ばれた一種類の粉体とを混合してなる粉
    末と、酸化物粉末とを、前記酸化物粉末が15〜70体
    積%となるように混合してなる粉体と、有機バインダお
    よび溶剤からなるビヒクルとを混合し、分散させてなる
    端子電極ペースト。
  4. 【請求項4】 酸化ニッケル粉、または酸化ニッケル粉
    に対して0重量%を越え4重量%以下のコバルト、銅お
    よびパラジウムのうちから選ばれた一種類の粉体とを混
    合してなる粉末と、酸化物粉末とを、前記酸化物粉末が
    10〜60体積%となるように混合してなる粉体と、有
    機バインダおよび溶剤からなるビヒクルとを混合し、分
    散させてなる端子電極ペースト。
  5. 【請求項5】 ニッケル内部電極層と、請求項1から請
    求項4のいずれか一項記載の端子電極ペーストから形成
    される外部電極層とを含む積層電子部品。
  6. 【請求項6】 ニッケル内部電極層を備える積層電子部
    品の製造方法であって、 前記積層電子部品の生チップを面取りする工程と、前記
    生チップの端子取り出し部分に、第1の外部電極層とし
    て、請求項1から請求項4のいずれか一項記載の端子電
    極ペーストを少なくとも1回塗布および乾燥する工程
    と、前記生チップを脱バインダした後、焼成する工程
    と、焼成されたチップに第2の外部電極層を形成する工
    程とを含むことを特徴とする積層電子部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記生チップの端子取り出し部分に塗布
    する前記端子電極ペーストの乾燥後の厚みは、5〜50
    μmである請求項6記載の積層電子部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の外部電極層は、銀、銅、およ
    びそれらの酸化物のうちから選ばれた少なくともひとつ
    を主成分とするペーストを塗布して焼き付けることによ
    り形成される請求項7記載の積層電子部品の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001284162A (ja) * 2000-03-31 2001-10-12 Kyocera Corp 導電性ペーストおよび積層型電子部品並びにその製法
KR100866478B1 (ko) 2003-10-08 2008-11-03 티디케이가부시기가이샤 세라믹 전자부품 및 그 제조방법
KR100867288B1 (ko) * 2001-02-22 2008-11-06 가부시키가이샤 노리타케 캄파니 리미티드 도체 페이스트 및 그 제조방법
WO2012120913A1 (ja) * 2011-03-10 2012-09-13 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品およびその製造方法

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