JPH10147129A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH10147129A
JPH10147129A JP30508396A JP30508396A JPH10147129A JP H10147129 A JPH10147129 A JP H10147129A JP 30508396 A JP30508396 A JP 30508396A JP 30508396 A JP30508396 A JP 30508396A JP H10147129 A JPH10147129 A JP H10147129A
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air
heat exchanger
heating heat
vehicle
heater core
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勝之 大崎
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耕太郎 須田
Isao Kinoshita
勲 木下
Masami Taguchi
雅己 田口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン側ウォータポンプの作動により常
時、ヒータコアに温水が循環する、ウォータバルブレス
タイプの車両用空調装置であって、ヒータコアを縦置き
にする配置レイアウトにおいて、エアミックスドアの設
置スペースの小型化を実現するとともに、最大冷房時に
おける、ヒータコアから冷風への放熱を効果的に抑制で
きるようにする。 【解決手段】 空調ケース11内に、ヒータコア13を
空調空気との熱交換部が上下方向に延びるように縦置き
で配置するとともに、エアミックスドア16、19をヒ
ータコア13の空気流入面より空気下流側に配置し、さ
らに、ヒータコア13を鉛直方向より所定角度θ1だけ
空気上流側へ傾斜して配置する。ヒータコア13の上端
部の空気流入側部位に、下方へ斜めに突出する庇状のガ
イド33を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン側ウォー
タポンプの作動により常時、ヒータコア(暖房用熱交換
器)に温水(エンジン冷却水)が循環するようになって
いる、いわゆるウォータバルブレスタイプの車両用空調
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置においては、通
常、ヒータコアへの温水回路に温水の流れを断続するウ
ォータバルブを設置しているが、このウォータバルブを
廃止して、コスト低減を図るウォータバルブレスタイプ
も近年実用化されている。このウォータバルブレスタイ
プにおいては、最大冷房時においても、ヒータコアに温
水が循環するので、ヒータコアからの放熱による冷風の
温度上昇の防止対策を施す必要がある。
【0003】この対策の代表的なものとして、ヒータコ
アを縦方向に設置する場合(ヒータコアの熱交換部が車
両上下方向に延び、この熱交換部を空気が水平方向に通
過する配置レイアウトの場合)には、ヒータコアの空気
流れ上流側(前面側)と空気流れ下流側(後面側)との
両方にエアミックスドアを配置して、最大冷房時には、
この両エアミックスドアによりヒータコアの前面側、後
面側を双方とも閉じるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術のように、2枚のエアミックスドアによりヒータコア
の前面側、後面側を閉じる構成であると、特に、ヒータ
コアの前面側に配置されるエアミックスドアは、ヒータ
コアの前面と冷風をバイパスするバイパス通路の双方を
閉塞するだけの大きさを持つ必要があるので、この大き
なエアミックスドアの回動範囲をヒータコアの前面側に
設定する必要が生じ、ヒータコアを内蔵する空調ユニッ
トの体格が大型化するのは不可避であった。
【0005】特に、車両前後方向に、冷房用の蒸発器と
暖房用のヒータコアとを隣接して、1つの空調ケース内
に内蔵する一体型の空調ユニットでは、上記のごとく、
ヒータコアの前面側に大きなエアミックスドアを設定す
ることは、車両計器盤内の限られたスペース内では、不
可能となることが多い。そこで、本発明は上記点に鑑み
て、エンジン側ウォータポンプの作動により常時、暖房
用熱交換器に温水が循環する、ウォータバルブレスタイ
プの車両用空調装置であって、暖房用熱交換器を縦置き
にする配置レイアウトにおいて、エアミックスドアの設
置スペースの小型化を実現するとともに、最大冷房時に
おける、暖房用熱交換器から冷風への放熱を効果的に抑
制できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すため
に、請求項1記載の発明では、空調ケース(11)内
に、暖房用熱交換器(13)を空調空気との熱交換部が
上下方向に延びるように縦置きで配置するとともに、エ
アミックスドア(16、19)を暖房用熱交換器(1
3)の空気流入面より空気下流側に配置し、さらに、暖
房用熱交換器(13)を鉛直方向より所定角度(θ1)
だけ空気上流側へ傾斜して配置したことを特徴としてい
る。
【0007】この配置レイアウトによると、暖房用熱交
換器(13)の前面側に配置される大きなエアミックス
ドアを必要とせず、エアミックスドア(16、19)を
暖房用熱交換器(13)の空気流入面より空気下流側に
配置することにより小型化することができ、空調ユニッ
ト(10)の小型化を実現できる。しかも、ウォータバ
ルブレスタイプの車両用空調装置であっても、暖房用熱
交換器(13)の空気上流側への傾斜配置によって、最
大冷房時に暖房用熱交換器(13)で加熱された温気の
上昇を阻止して、暖房用熱交換器から冷風への放熱を僅
少値に抑制できる。
【0008】また、請求項2記載の発明では、空調ケー
ス(11)内に、暖房用熱交換器(13)を空調空気と
の熱交換部が上下方向に延びるように縦置きで配置する
とともに、エアミックスドア(16、19)を暖房用熱
交換器(13)の空気流入面より空気下流側に配置し、
さらに、暖房用熱交換器(13)の上端部の空気流入側
部位に、下方へ斜めに突出する庇状のガイド(33)を
配置したことを特徴としている。
【0009】この配置レイアウトによると、エアミック
スドア(16、19)の小型化による空調ユニット(1
0)の小型化を実現できるとともに、庇状のガイド(3
3)によって、最大冷房時に暖房用熱交換器(13)で
加熱された温気の上昇を阻止して、暖房用熱交換器から
冷風への放熱を僅少値に抑制できる。また、請求項3記
載の発明は、上記請求項1、2の特徴を合わせ有するも
のである。
【0010】また、請求項4記載の発明によると、1つ
の空調ケース(11)内に冷房用熱交換器(12)と暖
房用熱交換器(13)とを車両前後方向に内蔵する配置
レイアウトにおいて、上記請求項1または2の作用効果
を有効に発揮できる。さらに、請求項5記載の発明で
は、暖房用熱交換器(13)の車両後方側に所定間隔を
おいて下方から上方に延びる仕切り壁(17)を形成
し、この仕切り壁(17)と暖房用熱交換器(13)と
の間に温風通路(18)を形成し、仕切り壁(17)の
上端部において、フェイス開口部(23)の上流側に延
びるようにして網状部材(25)を配置したことを特徴
としている。
【0011】本発明者らの実験検討によると、温風通路
(18)による狭い空間において気柱共鳴現象を生じ、
この現象により気柱共鳴音(異音)を発生することがあ
る。そこで、請求項5記載の発明では、仕切り壁(1
7)の上端部に、仕切り壁(17)から延長するように
上方へ向かって網状部材(25)を配置することによ
り、温風通路(18)の気柱長さを共鳴周波数域から外
れるように設定でき、温風通路(18)における気柱共
鳴音の発生を抑制できる。
【0012】なお、上記各手段に付した括弧内の符号
は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を
示す。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態を示すも
のであり、本実施形態の車両用空調装置の通風系は、大
別して、空調ユニット10と図示しない送風機ユニット
との2つの部分に分かれている。送風機ユニット部は車
室内の計器盤下方部のうち、中央部から助手席側へオフ
セットして配置されており、これに対し、空調ユニット
10部は車室内の計器盤下方部のうち、左右方向の略中
央部に配置されている。
【0014】図示しない送風機ユニット部は周知のごと
くは内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替
導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱から導入さ
れる空気を送風する送風機とから構成されている。この
送風機は周知の遠心多翼ファン(シロッコファン)を電
動モータにて回転駆動するものである。空調ユニット1
0部は、1つの共通の空調ケース11内に蒸発器(冷房
用熱交換器)12とヒータコア(暖房用熱交換器)13
を両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。空調
ケース11はポリプロピレンのような、ある程度の弾性
を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなり、図1
の上下方向および左右方向(車両の上下、左右両方向)
に分割面を有する上下左右4分割のケースからなる。こ
の上下左右4分割のケースは、上記熱交換器12、1
3、後述のドア等の機器を収納した後に、金属バネクリ
ップ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて空調ケ
ース11を構成する。
【0015】空調ユニット10部は、車室内の計器盤下
方部の略中央部に、車両の前後および上下方向に対し
て、図1に示す形態で配置され、そして、空調ケース1
1の、最も車両前方側の部位には空気流入口14が配設
されている。この空気流入口14には、前述の送風機ユ
ニットから送風される空調空気が流入する。この空気流
入口14は助手席前方の部位に配置される送風機ユニッ
トの空気出口部に接続するために、空調ケース11のう
ち、助手席側の側面に開口している。
【0016】空調ケース11内において、空気流入口1
4直後の部位に蒸発器12が空気通路の全域を横切るよ
うに配置されている。この蒸発器12は周知のごとく冷
凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、
空調空気を冷却するものである。ここで、蒸発器12は
図1に示すように、車両前後方向には薄型で、車両上下
方向に長手方向が向く形態で、すなわち、蒸発器12の
熱交換部が車両上下方向に延び、この熱交換部を空気が
水平方向(車両前後方向)に通過する配置レイアウト
で、空調ケース11内に設置されている。
【0017】また、蒸発器12は周知の積層型のもので
あって、アルミニュウム等の金属薄板を2枚張り合わせ
て構成した偏平チューブをコルゲートフィンを介在して
多数、積層配置し、一体ろう付けしたものであって、こ
の偏平チューブとコルゲートフィンとにより熱交換部を
構成している。そして、蒸発器12の空気流れ下流側
(車両後方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13
が隣接配置されている。このヒータコア13は、蒸発器
12を通過した冷風を再加熱するものであって、その内
部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この温水を
熱源として空気を加熱するものである。このヒータコア
13も蒸発器12と同様に、車両前後方向には薄型で、
車両上下方向に長手方向が向く形態、すなわち、ヒータ
コア13の熱交換部が車両上下方向に延び、この熱交換
部を空気が水平方向(車両前後方向)に通過する配置レ
イアウトで、空調ケース11内に設置されている。
【0018】但し、ヒータコア13は鉛直方向より所定
角度θ1だけ車両前方側(空気上流側)へ傾斜して配置
されている。ここで、この所定角度θ1は、後述の最大
冷房時におけるヒータコア13から冷風への放熱を抑制
するために設けられるものであって、具体的には、5°
程度に設定することが好ましい。また、蒸発器12通過
後の空気を圧損の増加を招くことなくスムースにヒータ
コア13に導入するために、所定角度θ1は極端に大き
くすることは好ましくないが、空調ユニット10の設計
上の仕様から30°程度まで増加させる場合もある。
【0019】また、ヒータコア13は周知のものであっ
て、アルミニュウム等の金属薄板を溶接等により断面偏
平状に接合してなる偏平チューブをコルゲートフィンを
介在して多数積層配置し、一体ろう付けしたもので、こ
の偏平チューブとコルゲートフィンとにより熱交換部を
構成している。また、空調ケース11内で、ヒータコア
13の上方部位には、このヒータコア13をバイパスし
て空気(冷風)が流れるバイパス通路15が形成されて
いる。そして、このバイパス通路15には、このバイパ
ス通路15の開度を調整する冷風側エアミックスドア1
6が配置されている。ここで、このエアミックスドア1
6は、平板状のものであって、バイパス通路15の下流
側の上部に水平方向に配置された回転軸16aと一体に
結合されており、この回転軸16aとともに車両上下方
向に回動可能になっている。
【0020】一方、空調ケース11内において、ヒータ
コア13の空気下流側(車両後方側の部位)には、ヒー
タコア13との間に所定間隔をおいて下方から上方へ延
びる仕切り壁17が空調ケース11に一体成形されてい
る。この仕切り壁17によりヒータコア13の直後から
上方に向かう温風通路18が形成されている。この温風
通路18の下流側(上方側)、すなわち、ヒータコア1
3の上端部の車両後方側の部位に、この温風通路18の
開度を調整する温風側エアミックスドア19が配置され
ている。ここで、このエアミックスドア19は、平板状
のものであって、仕切り壁17の上部寄りの途中に水平
方向に配置された回転軸19aと一体に結合されてお
り、この回転軸19aとともに車両上下方向に回動可能
になっている。
【0021】上記した冷風側エアミックスドア16と温
風側エアミックスドア19は連動操作されるものであっ
て、それぞれの回転軸16a、19aは、空調ケース1
1に回転自在に支持されるとともに空調ケース11の外
部に突出して、図示しないリンク機構に結合されて、空
調装置の温度制御機構(サーボモータのようなアクチュ
エータ等)により回動操作されるようになっている。
【0022】上記両エアミックスドア16、19の回動
位置の選択によりヒータコア13で加熱される温風とヒ
ータコア13をバイパスする冷風(すなわち、バイパス
通路15を流れる冷風)との風量割合を調整して、車室
内への吹き出し空気温度を調整できるようにしてある。
そして、バイパス通路15の下流側(車両後方側)の部
位には、バイパス通路15からの冷風と温風通路18か
らの温風とを合流させて、冷風と温風を混合させる冷温
風混合空間20を形成している。
【0023】空調ケース11の上面部において、車両前
方側の部位にはデフロスタ開口部21が開口している。
このデフロスタ開口部21は冷温風混合空間20から温
度制御された空調空気が流入するものであって、図示し
ないデフロスタダクトおよびデフロスタ吹出口を介し
て、車両窓ガラス内面に向けて風を吹き出す。デフロス
タ開口部21はデフロスタドア22により開閉される。
このデフロスタドア22は回動自在な回転軸22aにく
の字状に結合された2枚の平板状ドア部にて形成されて
いる。
【0024】空調ケース11の上面部において、デフロ
スタ開口部21よりも車両後方側(乗員寄り)の部位に
はフェイス開口部23が開口している。このフェイス開
口部23も冷温風混合空間20から温度制御された空調
空気が流入するものであって、フェイス開口部23は図
示しないフェイスダクトを介して計器盤上方部のフェイ
ス吹出口より乗員頭部に向けて風を吹き出す。
【0025】フェイス開口部23はフェイスドア24に
より開閉される。このフェイスドア24は回動自在な回
転軸24aにくの字状に結合された2枚の平板状ドア部
にて形成されている。フェイス開口部23と冷温風混合
空間20との間の空気通路内には温風通路18における
気柱共鳴音を低減するための網状部材25が配置されて
いる。この網状部材25は、図2に示すように、上部に
開放部を有するU字状に成形された枠体25aを有し、
この枠体25aにより網25bの外縁部を保持する構成
である。この枠体25aおよび網25bは、例えばナイ
ロンのような樹脂で形成できるが、ステンレスのような
金属で成形してもよい。網25bの目の大きさは、本例
ではメッシュ♯24である。
【0026】網状部材25の枠体25aを、仕切り壁1
7の上端部に形成された溝部17a、および空調ケース
11の内壁面の溝部(図示せず)に嵌入することによ
り、網状部材25は空調ケース11内に保持固定されて
いる。また、網状部材25は、仕切り壁17の上端部に
おいて、フェイス開口部23の上流側に所定長さL1だ
け延びるようにして配置されている。
【0027】また、空調ケース11のうち、仕切り壁1
7よりもさらに車両後方側の部位に、フット吹出通路2
6が形成されており、このフット吹出通路26にも、網
状部材25を通して、冷温風混合空間20から温度制御
された空調空気が流入する。このフット吹出通路26の
途中には、平板状のフットドア27が回転軸27aによ
り回動可能に配置されており、このフットドア27によ
りフット開口部28を開閉する。
【0028】このフット開口部28には後席用のフット
ダクト29が接続されているとともに、前席用フットダ
クト30が接続されている。この前席用フットダクト3
0の下面部には、前席の乗員の足元に温風を吹き出すフ
ット吹出口31が複数個設けられている。上記したデフ
ロスタドア22、フェイスドア24およびフットダクト
27は、吹出モード切替用のドア手段であって、図示し
ないリンク機構に連結されて、吹出モード切替機構(サ
ーボモータのようなアクチュエータ等)により連動操作
されるようになっている。
【0029】なお、上述した各ドア16、19、22、
24、27は、いずれも単体の状態では同様の構造であ
り、各回転軸16a、19a、22a、24a、27a
と一体に結合された樹脂または金属製のドア基板を有
し、この基板の表裏両面にウレタンフォームのような弾
性シール材を貼着した構造である。一方、ヒータコア1
3の上端部は、空調ケース11に一体成形された保持壁
32により保持されており、そして、この保持壁32に
はガイド33が一体成形されている。このガイド33は
平板形状からなる庇状のものであって、ヒータコア13
の上端部の空気流入側部位から下方へ斜めに突出するよ
うに形成されている。ここで、ガイド33は図1の紙面
垂直方向(車両左右方向)には空調ケース11内空間の
全長にわたって形成されているので、ヒータコア13の
上端部の空気流入側部位の全長を庇状に覆ってる。
【0030】ガイド33の具体的設計例としては、保持
壁32からの突出長さL2は29mmであり、保持壁3
2からの傾斜角θ2は40°である。図3はヒータコア
13に温水を循環する温水回路を示すもので、車両エン
ジン34により駆動されるウォータポンプ35が備えら
れており、このウォータポンプ35の作動により、エン
ジン冷却水(温水)がラジエータ36とヒータコア13
に並列に循環する。ヒータコア13への温水回路には温
水の流れを断続するウォータバルブが設置されていない
ので、車両エンジン34の運転時には、ウォータポンプ
35により温水が常時、ヒータコア13に循環する。
【0031】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明すると、車両用空調装置は、周知のように、空調
操作パネルに設けられた各種操作部材からの操作信号お
よび空調制御用の各種センサからのセンサ信号が入力さ
れる電子制御装置(図示せず)を備えており、この制御
装置の出力信号により各ドア16、、19、22、2
3、27の位置が制御される。
【0032】まず、フェイス吹出モードについて説明す
ると、3枚のモードドア22、24、27はすべて図1
の実線の位置に操作され、フェイス開口部23のみが開
放され、デフロスタ開口部21およびフット開口部28
はいずれも閉塞される。従って、送風空気はすべてフェ
イス開口部23を通って乗員頭部に向かって吹き出され
る。 そして、最大冷房状態が設定されると、冷風側エ
アミックスドア16および温風側エアミックスドア19
が実線の位置に操作され、冷風側エアミックスドア16
がバイパス通路15を全開するとともに、温風側エアミ
ックスドア19が温風通路18を全閉する。
【0033】従って、この状態では、図示しない送風機
ユニットからの送風空気が空気流入口14より空調ユニ
ット10内に流入し、まず、蒸発器12にて冷却されて
冷風となる。そして、この冷風がエアミックスドア16
によりバイパス通路15を通過して、冷温風混合空間2
0、網状部材25を経て、フェイス開口部23に流入す
る。このフェイス開口部23から図示しないフェイスダ
クト、フェイス吹出口を経て車室内乗員頭部に向けて冷
風を吹き出して、車室内の冷房を行う。
【0034】この際にも、ヒータコア13には温水が常
時循環しているので、このヒータコア13から冷風への
放熱を最小限に抑制することが最大冷房能力の発揮のた
めに有効である。そこで、本実施形態では、ヒータコア
13を空気上流側へ向けて所定角度θ1だけ前かがみに
傾斜配置するとともに、ヒータコア13の上端部の空気
流入側部位に、下方へ斜めに庇状に突出するガイド33
を配置している。
【0035】この配置形態を採用することにより、ヒー
タコア13で加熱された温気が自然対流にて上昇する
と、この温気はヒータコア13自身の空気上流側の傾斜
面および庇状のガイド33により補足されるので、この
温気が冷風中に混入することを良好に防止できる。その
結果、ヒータコア13の空気上流側の面をエアミックス
ドアにより閉塞する構成としなくても、最大冷房能力を
良好に発揮できる。
【0036】図1は最大冷房状態を示しているが、エア
ミックスドア16、19を最大冷房状態からそれぞれ最
大暖房側へ回動操作することにより、バイパス通路15
の開度を減少するとともに、温風通路18を開放してヒ
ータコア13で加熱された温風を温風通路18から冷温
風混合空間20に流入させることができ、バイパス通路
15からの冷風と温風通路18から温風との風量割合を
調整できる。これにより、フェイス吹出モードにおける
吹出空気温度を任意に調整できる。
【0037】ところで、エアミックスドア16、19を
最大冷房状態から最大暖房側へ微小量回動操作した冷房
状態では、ヒータコア13直後の温風通路18がヒータ
コア13と仕切り壁17とで挟まれた狭い空間となり、
この空間の上部が温風側エアミックスドア19により僅
かに上方側へ開口する形態となる。そのため、この温風
通路18による狭い空間が、音響分野で言うところの気
柱共鳴現象を生じ、この現象により気柱共鳴音(異音)
を発生することがある。
【0038】そこで、本実施形態では、仕切り壁17の
上端部に、仕切り壁17から延長するように上方へ向か
って網状部材25を配置して、この網状部材25の長さ
L1を温風通路18の気柱長さが共鳴周波数域から外れ
るように設定しておくことより、温風通路18における
気柱共鳴音の発生を抑制している。なお、網状部材25
は通風抵抗の小さいものであるから、フェイス吹出風量
が減少することはほとんどない。
【0039】また、前述したガイド33は、蒸発器12
通過後の風がバイパス通路15に向かう際に、この風の
流れを案内して整流する働きも行うので、このガイド3
3の整流作用によって送風騒音を低減できる。次に、バ
イレベル吹き出しモードにおいては、デフロスタドア2
2によりデフロスタ開口部20を閉塞し、また、フェイ
スドア24、フットドア27により、フェイス開口部2
3とフット開口部28はいずれも開放される。また、エ
アミックスドア16、19はそれぞれ最大冷房位置と最
大暖房位置の中間位置に操作されている。この状態で
は、送風空気が蒸発器12にて冷却されて冷風となる。
そして、この冷風がエアミックスドア16、19により
バイパス通路15を流れる部分とヒータコア13で加熱
される部分とに振り分けられる。
【0040】その後、ヒータコア13で加熱された温風
は温風通路18を上昇した後に、冷温風混合空間20に
おいて、バイパス通路15からの冷風と混合されて所定
温度に調整される。しかるのち、空間20からの空気は
フェイス開口部23とフット開口部28側に流れる。そ
して、バイパス通路15からの冷風が主にフェイス開口
部23側へ向かい、温風通路18からの温風が主にフッ
ト開口部28側へ向かう。
【0041】その結果、フェイス開口部23を通って乗
員の頭部に吹き出される吹出空気温度がフット開口部2
8を通って乗員の足元部に吹き出される吹出空気温度よ
り低くなり、頭寒足熱型の快適な温度分布が得られる。
次に、フット吹出モードにおいては、フェイスドア24
によりフェイス開口部23のみが閉塞され、デフロスタ
開口部20と、フット開口部28がいずれも開放され
る。但し、デフロスタドア22はデフロスタ開口部21
の開度を絞るので、デフロスタ開口部21への吹出風量
を20%程度に設定し、フット開口部28への吹出風量
を80%程度に設定している。この結果、窓ガラスの曇
り止めを行いながら、乗員足元への温風吹出による暖房
作用を行うことができる。
【0042】また、上記フット吹出モードの状態からデ
フロスタドア22を所定量だけ時計方向に回動操作し
て、デフロスタ開口部21の開度を大きくすることによ
り、デフロスタ開口部21とフット開口部28への吹出
風量をともに50%程度(同等の風量)に設定するフッ
トデフロスタ吹出モードが得られる。次に、デフロスタ
吹出モードにおいては、デフロスタドア22によりデフ
ロスタ開口部20のみが開放され、フェイス開口部23
およびフット開口部28はいずれもドア24、27によ
り閉塞される。従って、送風空気はすべてデフロスタ開
口部21を通って車両窓ガラスに向けて吹き出され、窓
ガラスの曇り止めを行う。
【0043】バイレベル吹出モード、フット吹出モード
およびデフロスタ吹出モードにおいても、エアミックス
ドア16、19の操作位置により吹出空気温度を任意に
調整できる。 (第2実施形態)図4は第2実施形態を示すもので、第
1実施形態ではヒータコア13を鉛直方向に対して上流
側に前かがみに傾斜配置しているが、第2実施形態では
ヒータコア13を傾斜配置せずに鉛直方向に沿って配置
したものである。
【0044】従って、第2実施形態では最大冷房時に庇
状のガイド33によりヒータコア13で加熱された温気
の上昇を阻止して、最大冷房能力を確保する。 (第3実施形態)上述した第1実施形態ではヒータコア
13を鉛直方向に対して上流側に前かがみに傾斜配置す
るとともに、ヒータコア13の上端部の空気流入側部位
に、下方へ斜めに突出するガイド33を配置している
が、このガイド33を廃止して、ヒータコア13の傾斜
面のみで、温気の上昇を阻止するようにしてもよい。
【0045】次に、本発明者らが行った実験に基づい
て、本発明の効果を具体的に説明すると、実験条件とし
て、空調ケース11への風量:320m3 /h、吸込空
気温度:0°C、ヒータコア13への温水流量:500
リットル/h、温水温度:90°Cを設定し、ヒータコ
ア13への温水循環があるときと、温水循環を停止した
ときにおけるフェイス開口部23の空気温度を測定し、
ヒータコア13への温水循環によるフェイス開口部23
の空気温度上昇分を比較したところ、次のような結果と
なった。
【0046】実験品:第3実施形態であり、ガイド3
3なしで、ヒータコア13の傾斜角θ1=5°としたも
の、ヒータコア13への温水循環による温度上昇分=
2.5°C 実験品:第3実施形態であり、ガイド33なしで、ヒ
ータコア13の傾斜角θ1=15°としたもの、ヒータ
コア13への温水循環による温度上昇分=1.5°C このように、ガイド33なしでも、ヒータコア13の傾
斜角θ1=5°、15°の設定により、温水循環による
温度上昇分を2.5°C以下という僅少値に抑制できる
ことを確認できた。
【0047】実験品:図1の第1実施形態であり、ガ
イド33を設け、かつ、ヒータコア13の傾斜角θ1=
5°としたもの、ヒータコア13への温水循環による温
度上昇分=1.1°C 実験品:図4の第2実施形態であり、図1で説明した
ガイド33を設け、ヒータコア13の傾斜角θ1=0°
としたもの、ヒータコア13への温水循環による温度上
昇分=1.1°C つまり、実験品では、ガイド33の庇効果により温気
上昇の阻止を十分達成できることが分かった。
【0048】このように、ガイド33を設けけることに
より、温水循環による温度上昇分を1.1°C以下とい
う僅少値に抑制できることを確認できた。 (他の実施形態)なお、第1〜第3実施形態では、バイ
パス通路15の開度を調整する冷風側エアミックスドア
16と温風通路18の開度を調整する温風側エアミック
スドア19との、計2枚のエアミックスドアを使用して
いるが、例えば、ヒータコア13の上端部の保持壁32
の部位に、回転軸を有し、この回転軸を中心として回動
可能な1枚のエアミックスドアによりバイパス通路15
と温風通路18の両方の開度を調整するようにしてもよ
い。
【0049】また、上記実施形態では、各ドア16、1
9、22、24、27の操作をリンク機構を介してサー
ボモータのようなアクチュエータにより行う場合につい
て説明したが、空調操作パネルに設けられた温度制御レ
バー、吹出モードレバー等の手動操作部材に加えられる
手動操作力にて、操作ケーブル等を介して上記各ドアを
操作するようにしてもよい。
【0050】また、空調ユニット10内に蒸発器(冷房
用熱交換器)12を配設しないタイプの空調装置にも同
様に本発明を適用できることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における空調ユニット部
の断面図である。
【図2】図1の空調ユニットに用いられる網状部材を示
す正面図である。
【図3】図1の空調ユニットに用いられるヒータコア1
3の温水回路図である。
【図4】本発明の第2実施形態における空調ユニット部
の断面図である。
【符号の説明】
10…空調ユニット、11…空調ケース、12…蒸発
器、13…ヒータコア、15…バイパス通路、16…冷
風側エアミックスドア、17…仕切り壁、18…温風通
路、19…温風側エアミックスドア、20…冷温風混合
空間、21…デフロスタ開口部、22…デフロスタド
ア、23…フェイス開口部、24…フェイスドア、25
…網状部材、28…フット開口部、33…ガイド、34
…エンジン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 雅己 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両エンジン(34)の温水を熱源とし
    て空調空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、 前記暖房用熱交換器(13)をバイパスして空調空気を
    流すバイパス通路(15)と、 前記暖房用熱交換器(13)を通過する温風と前記バイ
    パス通路(15)を通過する冷風との風量割合を調節す
    るエアミックスドア(16、19)とを備え、 前記暖房用熱交換器(13)に前記車両エンジン(3
    4)の運転時には常時温水が循環するように構成されて
    いる車両用空調装置において、 空調空気の通路を形成する空調ケース(11)内に、前
    記暖房用熱交換器(13)を空調空気との熱交換部が上
    下方向に延びるように縦置きで配置するとともに、 前記エアミックスドア(16、19)を前記暖房用熱交
    換器(13)の空気流入面より空気下流側に配置し、 さらに、前記暖房用熱交換器(13)を鉛直方向より所
    定角度(θ1)だけ空気上流側へ傾斜して配置したこと
    を特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 車両エンジン(34)の温水を熱源とし
    て空調空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、 前記暖房用熱交換器(13)をバイパスして空調空気を
    流すバイパス通路(15)と、 前記暖房用熱交換器(13)を通過する温風と前記バイ
    パス通路(15)を通過する冷風との風量割合を調節す
    るエアミックスドア(16、19)とを備え、 前記暖房用熱交換器(13)に前記車両エンジン(3
    4)の運転時には常時温水が循環するように構成されて
    いる車両用空調装置において、 空調空気の通路を形成する空調ケース(11)内に、前
    記暖房用熱交換器(13)を空調空気との熱交換部が上
    下方向に延びるように縦置きで配置するとともに、 前記エアミックスドア(16、19)を前記暖房用熱交
    換器(13)の空気流入面より空気下流側に配置し、 さらに、前記暖房用熱交換器(13)の上端部の空気流
    入側部位に、下方へ斜めに突出する庇状のガイド(3
    3)を配置したことを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 車両エンジン(34)の温水を熱源とし
    て空調空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、 前記暖房用熱交換器(13)をバイパスして空調空気を
    流すバイパス通路(15)と、 前記暖房用熱交換器(13)を通過する温風と前記バイ
    パス通路(15)を通過する冷風との風量割合を調節す
    るエアミックスドア(16、19)とを備え、 前記暖房用熱交換器(13)に前記車両エンジン(3
    4)の運転時には常時温水が循環するように構成されて
    いる車両用空調装置において、 空調空気の通路を形成する空調ケース(11)内に、前
    記暖房用熱交換器(13)を空調空気との熱交換部が上
    下方向に延びるように縦置きで配置するとともに、 前記エアミックスドア(16、19)を前記暖房用熱交
    換器(13)の空気流入面より空気下流側に配置し、 さらに、前記暖房用熱交換器(13)を鉛直方向より所
    定角度(θ1)だけ空気上流側へ傾斜して配置し、 前記暖房用熱交換器(13)の上端部の空気流入側部位
    に、下方へ斜めに突出する庇状のガイド(33)を配置
    したことを特徴とする車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記空調ケース(11)内において、前
    記暖房用熱交換器(13)が車両後方側に配置され、こ
    の暖房用熱交換器(13)よりも車両前方側に、空調空
    気を冷却する冷房用熱交換器(12)が配置されてお
    り、 前記空調ケース(11)内において、前記暖房用熱交換
    器(13)の上方側に、前記バイパス通路(15)が形
    成されており、 前記空調ケース(11)内において、前記暖房用熱交換
    器(13)の車両後方側から上方に向かって、前記暖房
    用熱交換器(13)で加熱された温風が流れる温風通路
    (18)が形成されており、 前記空調ケース(11)内において、前記バイパス通路
    (15)の車両後方側の部位に、前記バイパス通路(1
    5)からの冷風と前記温風通路(18)からの温風とを
    混合する冷温風混合空間(20)が形成されており、 前記エアミックスドアとして、前記バイパス通路(1
    5)の開度を調整する冷風側エアミックスドア(1
    5)、および前記温風通路(18)の開度を調整する温
    風側エアミックスドア(19)が備えられており、 さらに、前記冷温風混合空間(20)を通過した空調空
    気を車両窓ガラスに向けて吹き出すデフロスタ開口部
    (21)、前記空調空気を車室内乗員の頭部に向けて吹
    き出すフェイス開口部(23)および前記空調空気を車
    室内乗員の足元に向けて吹き出すフット開口部(28)
    が前記空調ケース(11)に備えられていることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用
    空調装置。
  5. 【請求項5】 前記暖房用熱交換器(13)の車両後方
    側に所定間隔をおいて下方から上方に延びる仕切り壁
    (17)が形成されており、この仕切り壁(17)と前
    記暖房用熱交換器(13)との間に前記温風通路(1
    8)が形成されており、 前記仕切り壁(17)の上端部において、前記フェイス
    開口部(23)の上流側に延びるようにして網状部材
    (25)が配置されていることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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