JPH10150934A - 還元難消化性水飴およびこれを用いた食品 - Google Patents
還元難消化性水飴およびこれを用いた食品Info
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- JPH10150934A JPH10150934A JP8309226A JP30922696A JPH10150934A JP H10150934 A JPH10150934 A JP H10150934A JP 8309226 A JP8309226 A JP 8309226A JP 30922696 A JP30922696 A JP 30922696A JP H10150934 A JPH10150934 A JP H10150934A
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Abstract
効果を有し、非う蝕性であり、褐変性が低く、且つ適度
の甘味と粘性を有する還元難消化性水飴を得ること、お
よびこれらの効果を有する食品を得ること。 【解決手段】 酸添加焙焼デキストリンをα−アミラー
ゼに続いて、枝切り酵素とβ−アミラーゼまたは、枝切
り酵素と糖化型アミラーゼを併用して加水分解して得た
難消化性水飴を、還元すること特徴とする還元難消化性
水飴、およびこれを添加して得られる食品。
Description
して得られる還元難消化性水飴及びこれを含有する食品
に関する。
い、食生活も変化し欧米の水準に近付いてきた。この結
果として平均寿命が延長し、急速な高齢化現象が起きた
ことから疾病構造が変化して成人病が著しく増加したた
めに、健康志向が飛躍的に増大している。この中で生体
調節機能を有する食品素材の例として、食物繊維やオリ
ゴ糖が便秘の改善を中心とした生体調節機能を有すると
ころから、食品の機能を高める素材として注目を集めて
いる。
化性の物質は、消化管内で種々の挙動を示し、生体に対
して生理効果を発現する。まず、上部消化管において、
水溶性の食物繊維は食物の移動速度の低下をもたらし、
栄養素の吸収遅延が起こる。例えば、糖の吸収遅延は血
糖値の上昇を抑制し、それに伴いインシュリン節約など
の効果を発現する。また、胆汁酸の排泄を促進すること
により、体内のステロールグループが減少し、血清中の
コレステロールが低下するなどの効果も現れる。その
他、体内の内分泌系を介しての生理効果も報告されてい
る。また、これらの難消化性物質の特徴は、小腸までの
消化吸収を免れ、大腸へ達することである。大腸へ達し
たオリゴ糖や食物繊維の一部は、腸内細菌により資化さ
れて短鎖脂肪酸、腸ガス、ビタミンなどを産生する。短
鎖脂肪酸による腸内環境の酸性化は、整腸作用をもたら
し、また吸収された短鎖脂肪酸は代謝されエネルギーに
なると同時にコレステロール合成を阻害することも報告
されている。さらに最近は一部の食物繊維は非う蝕性で
あることも報告されている。
造される、マルチトール、ポリデキストロース、難消化
性デキストリン(食物繊維含有デキストリン)およびそ
の還元物である還元難消化性デキストリンなどが知られ
ており、水溶性であることから広範囲の食品に使用する
ことができる。しかし、これらの水溶性の難消化性物質
のなかで、マルチトールやソルビトールなどの糖アルコ
ール類はショ糖と同程度の甘味を有しており、褐変しに
くいことから、ショ糖の代替品として使用する場合には
適しているが、食品によっては甘味が強すぎて不適当で
あったり、低粘性のために濃厚感に欠ける、また吸湿性
が強くてキャンディとしての保形性が悪いことから、液
状食品以外には適さないことがあり、加えて緩下性があ
ることから用途が限定される。またポリデキストロース
は、低甘味であるが濃厚感に欠け、緩下性がありまた一
部う蝕性が観察される。
術としては、特開平2−145169号に焙焼デキスト
リンにα−アミラーゼを作用させて難消化性デキストリ
ンを製造し、これに水素添加して還元難消化性デキスト
リンを製造する方法、およびα−アミラーゼ作用後にト
ランスグルコシダーゼまたは(及び)β−アミラーゼを
作用させて、食物繊維を増加させてから水素添加して、
還元難消化性デキストリンを製造する方法が記載されて
いる。特開平2−154664号には、焙焼デキストリ
ンにα−アミラーゼにつづいて、グルコアミラーゼを作
用させ、クロマト分画で食物繊維分を採取して食物繊維
高含有デキストリンを製造する方法、クロマト分画前に
トランスグルコシダーゼを作用させて食物繊維を増加さ
せる方法、に続いてこれらの食物繊維高含有デキストリ
ンに水素添加して還元する方法が記載されている。
あり、吸湿性が低く、濃厚感を付与することができる
が、一方では甘味が低いために他の甘味料との併用が必
要であり、う蝕性もあり、市販品ではやや着色しており
pHが中性の食品の製造中や保存中に褐変が起こり易
く、煮詰め時の焦げ付きも起こり易い。また還元難消化
性デキストリンは、難消化性デキストリンの褐変性や煮
詰め時の焦げ付きは改善されているが、甘味が低いこと
は難消化性デキストリンと同様である。そこで前記の水
溶性食物繊維が有する欠点を改善し、単に低エネルギー
だけでなくその保有する生理効果、非う蝕性を有し広範
囲の食品に使用できる難消化性物質は開発・商品化され
ていないために、各種の食品業界からその出現が切望さ
れている。
ようとする課題は、低エネルギーであることに加えて各
種の生理効果を有し、非う蝕性であり、褐変性が低く、
且つ適度の甘味と粘性を有し、他の吸湿性が高くて保形
性が悪い糖アルコール類と混合してこれらの欠点を改善
することができる還元難消化性水飴を得ることである。
デキストリンや、還元難消化性水飴の製造に関して従来
知られていない新規な技術すなわち、酸添加焙焼デキス
トリンに液化型α−アミラーゼに続いてプルラナーゼに
代表される枝切り酵素とβ−アミラーゼまたは、枝切り
酵素と糖化型アミラーゼを作用させて加水分解物を得、
これを還元することによって前記の課題を解決して本発
明を完成させたのである。本発明の還元難消化性水飴の
原料澱粉としてはコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、藷澱
粉、タピオカ澱粉などの広範囲の澱粉が使用できる。こ
の澱粉から難消化性水飴を得るためには、触媒として酸
を添加することが必須である。酸としては各種のものが
挙げられるが、食品用であることからして、無機酸が好
ましく、塩酸を使用するのが特に好ましい。塩酸の添加
量は、1重量%前後の濃度の水溶液を澱粉に対して数重
量%程度(3〜10重量%)が適当である。加熱処理の
前に酸水溶液を添加するので、澱粉と酸を均一に混合す
るために、ミキサー中で攪拌、熟成させ、混合物の水分
が1〜10重量%となるように予備乾燥した後、加熱処
理を行う。加熱条件は、従来の加酸焙焼デキストリン
(白色デキストリン、黄色デキストリン)の加熱条件と
は異なり、150〜200℃で10分〜120分、好ま
しくは15分〜60分の加熱処理をして得るものであ
る。反応時の温度は高い方が目的生成物中の難消化成分
の含量が増加するが、180℃付近から着色物質が増加
するので、より好ましくは150℃〜180℃である。
間の反応を行うことも可能であるので、均一な反応を行
うことができる装置を用いれば効率的に加熱処理するこ
とができる。また、粉末状態での反応であるから大規模
生産の場合は、加熱条件を変更する必要もあるので、加
熱処理後の製品の品質を検討した上で、適宜加熱条件を
変更することが望ましい。このようにして得られる製品
としては、その食物繊維の含量は低カロリーとするため
には高いほど好ましいが、一方では適度の甘味を発現さ
せることも必要であるから、30〜60重量%、より好
ましくは40〜60重量%以上のものに限定される。
0〜45重量%の濃度にして、水酸化ナトリウムなどの
中和剤を用いて、pHを5.5〜6.5程度に調整して
から通常は0.05〜0.2重量%程度の液化型α−ア
ミラーゼを添加してα−アミラーゼの作用温度である8
0〜95℃で、通常1時間程度加水分解を行う。この液
化型α−アミラーゼとしては市販品がいずれも使用でき
るが、ターマミル(商品名:ノボ・ノルディスク・バイ
オインダストリー社製の耐熱性α−アミラーゼ)が最も
好ましい。
は、枝切り酵素と糖化型アミラーゼを併用して加水分解
する。枝切り酵素としてはイソアミラーゼも使用できる
が、プルラナーゼが最も好ましい。β−アミラーゼおよ
び糖化型アミラーゼとしては麦芽由来、カビ由来、細菌
由来の酵素がいずれも使用できるが、糖化型アミラーゼ
としてはカビ由来のα−アミラーゼが最も好ましい。プ
ルラナーゼとβ−アミラーゼまたは、プルラナーゼと糖
化型アミラーゼを作用させる時のpHは5.0〜6.0
が好ましい。両酵素剤の添加量も同様にそれぞれ0.0
5〜0.2重量%程度である。反応温度は55〜60℃
程度であり、分解時間は通常24〜48時間程度であ
る。
アミラーゼで加水分解した後に、加水分解液を115〜
135℃で加圧蒸煮処理をしてから再度α−アミラーゼ
を作用させておくことにより、精製時の濾過速度を高め
ることもできる。尚酵素剤の添加量はいずれも前記の範
囲に限定されるものではなく、酵素剤の力価に応じて同
等の量を添加すればよい。また添加量を増減することに
よって反応時間を自由に調整することもできる。酵素剤
を作用させた後に、pHを3.5前後に低下させ、次に
液温を80℃前後まで上昇させ、以後は通常の活性炭脱
色、ろ過、イオン交換樹脂による脱塩、脱色を行う。次
に50〜70重量%程度の濃度まで濃縮して難消化性水
飴を得る。
(水素添加)反応は澱粉糖類に一般的に行われる条件と
同様であり、通常はラネーニッケル、ラネーコバルト、
ニッケル硅藻土などの常用還元触媒を添加し、水素圧5
0〜130Kg/cm2 、温度50〜150℃程度の常
用条件下で水素添加を行う。この際の加熱は溶液中に水
素を飽和状態となるまで充分に溶解させてから行うこと
が好ましく、これに反し水素の供給が不十分な場合には
酸化・加水分解などの好ましくない副反応が生起するこ
とがある。この水素添加は温度、圧力などの反応条件に
よって多少の違いはあるが、通常2時間以内に終結す
る。次に当該技術分野で通常用いられる精製、例えば触
媒分離後に再度活性炭脱色、ろ過、イオン交換樹脂によ
る脱塩、脱色を行う。
30〜60重量%、マルチトールの含量が15〜40重
量%で、エネルギー値が2キロカロリー以下の還元難消
化性水飴が得られる。本発明によって得られる還元難消
化性水飴は殆ど全ての食品に使用することができる。こ
の食品とは、ヒトの食品、動物及び家畜飼料、ペットフ
ードなどを総称するものである。澱粉を原料とした水溶
性の還元難消化性水飴であって食物繊維を含有し、低カ
ロリー増量剤としても食品に使用できることから、用途
としては従来デキストリンやマルトデキストリン、水
飴、還元水飴、還元麦芽糖水飴などが使用できる食品の
全てが包含される。
茶、コーラ、ジュース等の液体及び粉末の飲料類、パ
ン、クッキー、ビスケット、ケーキ、ピザ、パイ等のベ
ーカリー類、ウドン、ラーメン、ソバ等の麺類、スパゲ
ッテイ、マカロニ、フェットチーネ等のパスタ類、キャ
ンデー、チョコレート、チューインガム等の菓子類、ド
ーナッツ、ポテトチップス等の油菓子類、アイスクリー
ム、シェーク、シャーベット等の冷菓類、クリーム、チ
ーズ、粉乳、練乳、クリーミイパウダー、コーヒーホワ
イトナー、乳飲料等の乳製品、プリン、ヨーグルト、ド
リンクヨーグルト、ゼリー、ムース、ババロア等のチル
ドデザート類、各種スープ、シチュー、グラタン、カレ
ー等のレトルトパウチないし缶詰類、各種味噌、醤油、
ソース、ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング、ブイ
ヨン、各種ルー等の調味料類、ハム、ソーセージ、ハン
バーグ、ミートボール、コーンビーフ等の肉加工品及び
それらの冷凍食品、ピラフ、コロッケ、オムレツ、ドリ
ア等の冷凍加工食品、クラブスチック、カマボコ等の水
産加工品、乾燥マッシュポテト、ジャム、マーマレー
ド、ピーナッツバター、ピーナッ等の農産加工品、その
他佃煮、餅、米菓、スナック食品、ファーストフード
等、さらにワイン、ビール、カクテル、フィズ、リキュ
ール等の酒類などであり、これらのいずれにも効果的に
使用できる。
る。 〔食物繊維の定量法〕平成8年5月23日厚生省告示の
衛新47号に規定された栄養成分等の分析方法の、食物
繊維の定量法の内でプロスキー法だけでは分析が困難と
される、低分子水溶性食物繊維を含む食品に適用され
る、高速液体クロマトグラフ法に準じて定量した。 1)まずプロスキー法(Prosky,L et al,J.Assoc.Off.A
nal.Chem.,68,(2),399,1985)により熱安定α−アミラー
ゼによる消化、プロテアーゼによる消化に続いてアミロ
グルコシダーゼにより消化させ、この酵素反応液にエタ
ノールを加えて沈澱を生成させ、ろ過する。この残留物
を乾燥秤量して食物繊維含量A(重量%)を求める。 2)次にろ液を濃縮し、溶媒を除去したのち100ml
定容とし低分子水溶性食物繊維を含む酵素処理液とす
る。これをイオン交換樹脂に通液し、蒸留水で押し出
し、溶出液を200mlとする。この溶液を濃縮しBr
ix5とし孔径0.45μmのメンブランフィルターで
ろ過して試料溶液を得る。 3)次の条件で高速液体クロマトグラフィーに供し、高
速液体クロマトグラムを得る。ブドウ糖及び食物繊維画
分又は内標準物質及び食物繊維画分の面積を求める。
オキシダーゼで測定し、その含量を求め、標準物質とす
る。 5)計算 低分子水溶性食物繊維重量(mg)(B)=(食物繊維
のピーク面積)/(ブドウ糖のピーク面積)×(ブドウ
糖重量) 乾燥・脱脂試料中の低分子水溶性食物繊維(重量%)
(D)=〔食物繊維重量B(mg)〕/〔試料採取量
(mg)〕×100 生試料中の低分子水溶性食物繊維(重量%)(E)=D
×〔1−(乾燥減量重量%+脱脂減量重量%)/10
0〕 生試料中の総食物繊維(重量%)=プロスキー法で求め
られた食物繊維重量%(A)+低分子水溶性食物繊維重
量%(E)
値が4キロカロリー/gであるから、 生試料中のエネルギー値(キロカロリー/g)(F)=
4×〔(100−生試料中の低分子水溶性食物繊維B重
量%)/100〕 ソルビトールのエネルギー値は3キロカロリー、マルチ
トール、マルトトライトールは2キロカロリーと規定さ
れているから本発明の製品のエネルギー値は下式によっ
て算出する。但しソルビトール、マルチトールおよびマ
ルトトライトールの含量を、それぞれS重量%、M重量
%およびT重量%と記載する。 エネルギー値(キロカロリー/g)=F−S×(4−
3)−M×(4−2)−T×(4−2)
に近い甘味のショ糖溶液を、1重量%濃度間隔で4種類
調製し、官能試験(飲み較べ)を行い下式により甘味度
を算出した。 甘味度=〔相当するショ糖溶液の濃度(重量%)〕/3
0(重量%)×100 〔粘度の測定法〕試料の50重量%溶液を調製し、各温
度における粘度をB型粘度計で測定した。 〔浸透圧・氷点降下度の測定法〕各濃度における浸透圧
および、氷点降下度をOSMOTRON−10を使用し
て測定した。
を紫外可視分光光度計UV−160(島津製作所製造)
で10cmのセルを用いて、420nmと720nmの
吸光度を測定してその差を着色度とした。 〔糖組成の測定法〕5重量%溶液を10μl採取し、下
記の条件の高速液体クロマトグラフで分析する。 高速液体クロマトグラフ条件 カラム 三菱MCI GEL CK04SS 検出器 示差屈折計 カラム温度 80℃ 流速 0.3ml/min. 溶離液 水 分析結果の表記のDP1、DP2およびDP3はそれぞ
れソルビトール、マルチトールおよびマルトトライトー
ルに相当する。
e Equivalent(ブドウ糖当量)の略で、澱
粉加水分解物の加水分解の程度を表すのに広く用いられ
る指標であり、ウィルシュテッター・シューデル法を用
いて還元糖をブドウ糖として測定し、その還元糖の固形
分100に対する比をDEとした。 〔濃度の測定法〕レフ・ブリックス計(ATAGO社
製)によって測定したブリックス度を重量%濃度とし
た。 以下実験例によって本発明を詳細に説明する。
に入れ、ミキサーを回転しながら1重量%濃度の塩酸を
加圧空気を用いて、コーンスターチに対して400pp
mになるようにスプレーし、続いて粉砕機を通して均一
化した後、更にリボン・ミキサー中で4時間熟成した。
この混合物をフラッシュ・ドライヤーで水分を約4重量
%になるように予備乾燥した後、焙焼機に投入し、15
0℃で20分間焙焼して焙焼デキストリンを得た。この
焙焼デキストリンを水に溶解して35重量%濃度の溶液
とし、0.2重量%のターマミル60L(商品名:ノボ
・ノルディスク・バイオインダストリー社製造の耐熱性
α−アミラーゼ製剤)を添加し、90℃で10分間加水
分解した。次に加圧容器内で130℃で20分間加熱処
理をした。加水分解液を濃度30゜Bxに希釈し、pH
を5.5に調整し、液固形分に対して0.2重量%のビ
オザイムL(商品名:天野製薬社製造のβ−アミラーゼ
製剤)と、0.215重量%のプルラナーゼ/アマノ
(商品名:天野製薬社製造の枝切り酵素)を添加し、5
5℃で15時間加水分解した。この加水分解液を活性炭
により脱色ろ過し、イオン交換樹脂により脱塩処理をし
てから真空濃縮して濃度65重量%で、食物繊維の含量
が液固形分あたり46.2重量%の難消化性水飴を得
た。
還元用反応容器にいれ、触媒としてラネーニッケルR2
39(商品名:日興理化社製造)20gを添加し、水素
ガスを100Kg/cm2 の圧力に達するまで充填し、
400〜600rpmで攪拌しながら130℃で3時間
還元反応を行った。還元物をろ過して触媒を分離後に活
性炭で脱色ろ過後にイオン交換樹脂で脱塩して濃度70
重量%に濃縮し、約710gの還元難消化性水飴を得
た。この還元難消化性水飴(以下本発明品と記載する)
の固形分あたりの分析値を表1に示す。
ル、マルチトール、ポリデキストロース、澱粉、難消化
性デキストリン(松谷化学工業株式会社製造の商品名フ
ァイバーソル−2)、マルトース、マルトデキストリン
(松谷化学工業株式会社製造の商品名TK−16)、粉
飴(松谷化学工業株式会社製造のパインデックス#3)
と対比してエネルギー値、甘味度、粘度、消化性、消化
吸収性、う蝕性、発酵性、浸透圧、氷点降下度、安定性
の検討を行った結果は次のとおりである。 1.エネルギー値は約1キロカロリー/gである。 2.甘味度の官能検査による測定結果を表2に示す。
ラーゼで全く分解されず、ラット小腸アセトン粉末で僅
かに分解されるのみであることを示す。 5.消化吸収性(In vivo試験) 健常成人6名に50gの本発明品およびTK−16(商
品名:松谷化学工業社製造のDE約16のマルトデキス
トリン)を摂取させ、経時的に採血を行い、血糖値を測
定した。その結果、図1に示すように本発明品は血糖を
上昇させないことを認めた。このことは上部消化管では
消化吸収を受けずに、大腸へそのまま到達することが推
定できる。
発明品の酸産生、不溶性グルカン生成および不溶性グル
カン生成阻害能を検討した。 1)酸産生 水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0に調整したS.m
utans懸濁液に各糖類を添加して37℃で、6時間
培養した時のpHを測定した結果を表6に示す。
S.mutansによる酸産生はほとんどみられなかっ
た。 2)不溶性グルカン生成能 S.mutansの産生するグルコシルトランスフェラ
ーゼを各糖類の溶液に添加し、37℃、3時間培養し、
分光光度計で波長550nmにおける吸光度を測定した
結果を表7に示す。
ェラーゼによる不溶性グルカンの生成は認められなかっ
た。 3)不溶性グルカン生成阻害能 2)と同様にグルコシルトランスフェラーゼを各糖類の
溶液に添加し、さらにショ糖も加えて37℃で3時間お
よび24時間反応させ、550nmでの吸光度をショ糖
単独の場合を100として算出した数値を表8、表9に
示す。
ショ糖から不溶性グルカンの生成を抑制する働きが認め
られた。上記の1)、2)、3)の結果から本発明品は
う蝕の主要原因菌であるS.mutansによる酸の産
生、および歯垢の原因である不溶性グルカンの生成が認
められず、また不溶性グルカンの生成を抑制するため、
非う蝕性の糖類であることが確認された。
coccusおよびLeuconostocの懸濁液を
0.5重量%の各糖類を含む培地に節酒し、37℃、3
日間培養した後、pH値およびpH6.5に調整するの
に要した1/50N水酸化ナトリウムの量を測定した。
結果を表10に示す。
cidophilusおよびB.longumの懸濁液
を0.5重量%の各糖類を含む培地に接種し、37℃、
4日間培養した後、pHを測定した。結果を表11に示
す。
性が低い糖類であることが確認された。 8.浸透圧と氷点降下度 各試料を約10゜Bx濃度の水溶液として浸透圧と氷点
降下度を測定した結果を表12に示す。
重量%含有)を用いて本発明品および粉飴の10重量%
溶液を調製し、沸騰湯浴中で3時間加熱し、この間に経
時的に分析試料を採取し、着色度を測定して褐変反応を
検討した。結果を図2に示す。図2の結果は本発明品が
殆ど褐変しないことを示す。 2)酸性下における加熱安定性 本発明品の10重量%水溶液にクエン酸0.25重量%
およびアスコルビン酸0.05重量%を添加後、100
℃で1時間加熱した試料について着色度と糖組成を測定
し、安定性の検討を行った。結果を表13に示す。
したのみで、構成糖の分解は認められなかった。 3)酸性下における煮詰め安定性 本発明品の100gにクエン酸1.0重量%を添加し濃
度を75重量%に調製した後、600Wの電気コンロ上
で160℃まで加熱して煮詰めた後、型に流し込み放冷
してキャンデーを試作した。煮詰め前後の着色度および
糖組成(重量%)を測定し、酸性下における煮詰め安定
性の検討を行った。結果を表14に示す。
も差がないことから非常に安定であることを認めた。次
に実施例を示す。
実験例1と同条件でターマミル60Lで加水分解、加熱
処理をして得た加水分解液を濃度30°Bxに希釈し、
pHを5.5に調整して液固形分に対して0.2重量%
のFungamyl 900L(商品名:ノボ・ノルデ
ィスク・バイオインダストリー社製造のカビ由来の糖化
型α−アミラーゼ)と、同様に0.215重量%のプル
ラナーゼ/アマノを添加し、55℃で15時間加水分解
した。この加水分解液を活性炭により脱色ろ過し、イオ
ン交換樹脂により脱塩処理をしてから真空濃縮して濃度
65重量%の難消化性水飴を得た。この難消化性水飴の
18.55Kgを20lの還元用反応容器にいれ、実験
例1と同様のラネーニッケル420.338.1gを添
加し、水素ガスを96Kg/cm2 の圧力に達するまで
充填し、500rpmで攪拌しながら130℃で3時間
還元反応を行った。還元物をろ過して触媒を分離後に活
性炭で脱色ろ過後にイオン交換樹脂で脱塩し、濃度70
重量%に濃縮して、約14.9Kgの還元難消化性水飴
を得た。
実験例1と同条件でターマミル60Lで加水分解、加熱
処理をして得た加水分解液を濃度30°Bxに希釈し、
pHを5.5に調整して液固形分に対して0.2重量%
のビオザイムL(商品名:天野製薬社製造のβ−アミラ
ーゼ)と、同様に0.215重量%のプルラナーゼ/ア
マノを添加し、55℃で15時間加水分解した。この加
水分解液を活性炭により脱色ろ過し、イオン交換樹脂に
より脱塩処理をしてから真空濃縮して濃度65重量%の
難消化性水飴を得た。この難消化性水飴の19.80K
gを20lの還元用反応容器にいれ、実験例1と同様の
ラネーニッケル420.2gを添加し、水素ガスを95
Kg/cm2の圧力に達するまで充填し、500rpm
で攪拌しながら130℃で3時間還元反応を行った。還
元物をろ過して触媒を分離後に活性炭で脱色ろ過後にイ
オン交換樹脂で脱塩し、濃度70重量%に濃縮して約1
5.7Kgの還元難消化性水飴を得た。実施例1、2の
還元難消化性水飴の固形分あたりの分析値を表15に示
す。
形分で500gを1lのステンレス容器にとり、600
Wの電熱器上で緩やかに攪拌しながら品温が160℃に
なるまで加熱した後、約80℃まで放冷してステンレス
製キャビティーに流し込んで成型、固化させた。約15
分後にキャビティーを逆さにしてその縁を捻って型枠か
ら外し、本発明のキャンディを得た。得られたキャンデ
ィは型外れが良好であり、水分は0.3重量%、外観は
透明で表面の凹凸がなく、噛んだときに適度の歯脆さが
感じられた。
(商品名:加藤化学(株)社製の水飴)を固形分で20
0gを使用した以外は、実施例3と同様にしてキャンデ
ィを試作した。得られたキャンディは型外れが良好であ
り、水分は0.4重量%、外観はやや黄色がかった透明
で表面の凹凸がなく、噛んだときに適度の歯脆さが感じ
られた。
製の還元麦芽糖水飴)を固形分で500gを使用した以
外は、実施例3と同様にキャンディを試作した。得られ
たキャンディは型外れが不良であり、水分は0.3重量
%、外観は透明であったが、噛んだときに歯にキャンデ
ィが食い込み、歯に付着して不快に感じられた。
いて、以下の方法でキャンディの保形性試験を行った。
相対湿度81%、30±1℃の恒湿デシケーターに各キ
ャンディをそれぞれ1個づつ秤量缶にいれて保存し、経
時的に重量を測定して次式によって水分の「重量変化率
(重量%)」を算出した。結果を表16に示す。 重量変化率(重量%)=保存後の重量÷保存前の重量×
100−100
を、グラフ用紙を敷いたペトリ皿に入れ30±1℃、相
対湿度81%の恒湿デシケーター内で48±1時間保存
し、吸湿によってキャンディが流れ出た面積を測定して
次式により「流れ(%)」を計算した。結果を表17に
示す。 流れ(%)=保存後のキャンディの面積÷保存前のキャ
ンディの面積×100
「流れ」は比較例1と同等であり、いずれも比較例2の
半分以下であった。
を、製造直後にアルミニウム製の包装材で密封包装し、
40℃、45℃および50℃の各温度において保存し、
キャンディの熱安定性を経時的に観察した。評価方法は
状態に変化がないものを◎、キャンディ同士が軽く付着
しているが、手で簡単に離すことができるものを○、キ
ャンディ同士が強く付着していて離し難いものを△、キ
ャンディ同士が融解していて形が崩れているものを×の
記号で表現した。結果を表18に示す。ただし、各欄の
左側の記号は1日目で右側の記号は2日目を示す。
ィは比較例1と同等であり、いずれも比較例1よりもよ
い結果を得た。
を、調製してから1時間後に各キャンディ毎にそれぞれ
3箇所を噛んでみて、比較例1のキャンディを基準とし
て同等の歯脆さのものを歯脆さが優れているとして○、
硬いがキャンディが割れるものを歯脆さありとして△、
硬くて割れないものを歯脆さなしとして×の記号で表現
した。結果を表19に示す。
り優れていた。
5gと、比較例2で用いた還元麦芽糖水飴を固形分で4
25gとを、実施例3と同様にして品温が170℃まで
加熱した後、約80℃まで放冷してステンレス製キャビ
ティーに流し込んで成型、固化させた。得られたキャン
ディは型外れが良好であり、水分は0.2重量%、外観
は透明で表面の凹凸がなく、保形性が良好なキャンディ
を得た。
50gと、比較例2で用いた還元麦芽糖水飴を固形分で
350gとを、実施例3と同様にして品温が170℃ま
で加熱した後、約80℃まで放冷してステンレス製キャ
ビティーに流し込んで成型、固化させた。得られたキャ
ンディは型外れが良好であり、水分は0.3重量%、外
観は透明で表面の凹凸がなく、保形性が良好なキャンデ
ィを得た。
50gとラクチトール(日研化学社製)を固形分で35
0gとを、実施例3と同様にして品温が170℃まで加
熱した後、約80℃まで放冷してステンレス製キャビテ
ィーに流し込んで成型、固化させた。得られたキャンデ
ィは型外れが良好であり、水分は0.2重量%、外観は
透明で表面の凹凸がなく、保形性が良好なキャンディを
得た。
50gと、エリスリトール(日研化学社製)を固形分で
150gとを、実施例3と同様にして品温が170℃ま
で加熱した後、約80℃まで放冷してステンレス製キャ
ビティーに流し込んで成型、固化させた。得られたキャ
ンディは型外れが良好であり、水分は0.2重量%、外
観は透明で表面の凹凸がなく、保形性が良好なキャンデ
ィを得た。
50gと、ソルビット(商品名:日研化学社製のソルビ
トール)を固形分で150gとを、実施例3と同様にし
て品温が170℃まで加熱した後、約80℃まで放冷し
てステンレス製キャビティーに流し込んで成型、固化さ
せた。得られたキャンディは型外れが良好であり、水分
は0.2重量%、外観は透明で表面の凹凸がなく、保形
性が良好なキャンディを得た。
生理効果を有し、非う蝕性であり、褐変性が低く、且つ
適度の甘味と粘性を有する還元難消化性水飴を得るこ
と、およびこれらの効果を有する食品が得られた。
ストリンを摂取させた場合の血糖値の変化を示したもの
である。
と粉飴の水溶液を沸騰油浴中で加熱した際の褐変反応を
経時的に示したものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 澱粉を酸と1〜10重量%の水分の存在
下で加熱して得られる焙焼デキストリンを、液化型α−
アミラーゼにより加水分解し、さらに、枝切り酵素とβ
−アミラーゼまたは枝切り酵素と糖化型アミラーゼを併
用して加水分解して得た難消化性水飴を、還元して得ら
れる還元難消化性水飴。 - 【請求項2】 食物繊維の含量が30〜60重量%であ
ることを特徴とする、請求項1に記載の還元難消化性水
飴。 - 【請求項3】 還元2糖類の含有量が15〜40重量%
であることを特徴とする請求項1または2に記載の還元
難消化性水飴。 - 【請求項4】 還元2糖類の含有量が20〜30重量%
であることを特徴とする請求項1または2に記載の還元
難消化性水飴。 - 【請求項5】 エネルギー値が2キロカロリー/g以下
であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に
記載の還元難消化性水飴。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の還
元難消化性水飴を含有する食品。
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|---|---|---|---|
| JP30922696A JP3659755B2 (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 還元難消化性水飴およびこれを用いた食品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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| Publication Number | Publication Date |
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| JPH10150934A true JPH10150934A (ja) | 1998-06-09 |
| JP3659755B2 JP3659755B2 (ja) | 2005-06-15 |
Family
ID=17990457
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP30922696A Expired - Lifetime JP3659755B2 (ja) | 1996-11-20 | 1996-11-20 | 還元難消化性水飴およびこれを用いた食品 |
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|---|---|
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- 1996-11-20 JP JP30922696A patent/JP3659755B2/ja not_active Expired - Lifetime
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