JPH10152474A - フェナンスリジニウム誘導体 - Google Patents

フェナンスリジニウム誘導体

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JPH10152474A
JPH10152474A JP32485796A JP32485796A JPH10152474A JP H10152474 A JPH10152474 A JP H10152474A JP 32485796 A JP32485796 A JP 32485796A JP 32485796 A JP32485796 A JP 32485796A JP H10152474 A JPH10152474 A JP H10152474A
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JP
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compound
group
methoxy
methyl
methylenedioxy
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Application number
JP32485796A
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English (en)
Inventor
Akira Masuda
亮 増田
Masato Suwa
正人 諏訪
Naoko Hoshino
尚子 星野
Yuji Akiyama
裕二 秋山
Masanobu Suzuki
政信 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規なフェナンスリジニウム誘導体が提供され
る。 【解決手段】一般式(A) 【化1】 [式中、R1 は置換また非置換の低級脂肪族炭化水素を
示す。Rは置換または非置換の低級アルキル基、低級シ
クロアルキル基、またはフェニル基を示す。Tは低級ア
ルキル基を示す。Y及びZは、それぞれ水酸基、または
低級アルコキシ基、あるいはYとZが両方とも水素原子
かまたは接続しメチレンジオキシ基を示す、あるいはY
とZが接続してフェニル環を形成する。X- は酸残基ま
たは水素酸残基を示す。」で表される新規なフェナンス
リジニウム誘導体について開示する。本化合物は抗腫瘍
活性を示し、かつ、化学的還元反応、及び生物学的代謝
反応に対し抵抗性を有し、医薬品として用いる上で有利
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍活性を有
し、医薬品として期待される一般式(A)で示される新
規なフェナンスリジニウム誘導体、及びその誘導体を有
効成分とする抗腫瘍剤に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、癌患者に対する化学療法にはアル
キル化剤、代謝拮抗剤、抗生物質、及び植物アルカロイ
ド等が用いられている。2,3−(メチレンジオキシ)
−5−メチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ
[c]フェナンスリジニウム クロリド又はヨージドは
文献Chem.Pharm.Bull.,33,176
3に記載された公知化合物であり抗腫瘍活性作用がある
ことが開示されている(特開平2−243628、特開
平3−184916)。又、ベンゾ[c]フェナンスリ
ジニウム誘導体、及びその抗腫瘍活性作用について開示
されている(特開平5−208959)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】悪性腫瘍の性質は千差
万別であり、また、上記抗腫瘍剤の使用によりそれに対
する耐性も出現するため、新規な抗腫瘍剤の開発が望ま
れる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは一般式
(A)で表される新規なフェナンスリジニウム誘導体が
抗腫瘍活性を有することを見いだした。かつ、本発明化
合物は、化学的還元反応、及び生物学的代謝反応に対し
抵抗性を有し、医薬品として用いる上で有利であること
が明らかになった。即ち、本発明は一般式(A)
【0005】
【化3】
【0006】[式中、R1 は置換または非置換の低級脂
肪族炭化水素を示す。Rは置換または非置換の低級アル
キル基、低級シクロアルキル基、またはフェニル基を示
す。Tは低級アルキル基を示す。Y及びZは、それぞれ
水酸基、または低級アルコキシ基、あるいは、YとZが
両方とも水素原子かまたは接続しメチレンジオキシ基を
示す、あるいは、YとZが接続してフェニル環を形成す
る。X- は酸残基または水素酸残基を示す。]で表され
る新規なフェナンスリジニウム誘導体、及びその誘導体
を有効成分とする抗腫瘍剤に関する。さらに本発明化合
物は、化学的還元反応、及び生物学的代謝反応に対する
安定性に優れ、医薬品として用いる上で有利であり、こ
れらの点に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における低級脂肪族炭化水
素とは、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜5
のアルケニルメチル基を示す。炭素数1〜5のアルキル
基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、t−ブチル等が挙げられる。炭
素数1〜5のアルケニルメチル基としては、例えば、ア
リル、2−ブテニル、3−メチル−2−ブデニル等が挙
げられる。これら低級脂肪族炭化水素は置換されても良
く、その置換基としては、水酸基、C1 〜C5 のアルコ
キシ基、C1 〜C5 のアルコキシカルボニル基、アセチ
ル、ハロゲノ、カルバモイル基、メトキシ基で置換され
ても良いフェニル基が挙げられる。
【0008】本発明の具体的な置換または非置換の低級
脂肪族炭化水素としては、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエ
チル、2−アセトキシエチル、2−ヒドロキシプロピ
ル、アリル、2−ブデニル、3−メチル−2−ブテニ
ル、メトキシカルボニルメチル、イソプロポキシカルボ
ニルメチル、カルボモイルメチル、ベンジル、4−メト
キシフェニルメチル、フロロメチル、トリフロロメチル
等が挙げられる。特に好ましくは、メチル、エチル、ア
リル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、ト
リフロロメチルが好ましい。
【0009】本発明における低級アルキル基とはC1
5 の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を示し、例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチルが挙げられる。好ましくは、
メチル、エチル、プロピルが好ましい。また、低級シク
ロアルキルとはC3 〜C8 のシクロアルキル基を示し、
例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル基が挙げられる。本発明における低
級アルキル基、低級シクロアルキル基またはフェニル基
は置換されても良く、その置換基としては水酸基、C1
〜C5 低級アルキル基、C1 〜C5 低級アルコキシ基、
フェニル基が挙げられる。
【0010】本発明における具体的な置換または非置換
の低級アルキル基、低級シクロアルキル基またはフェニ
ル基の例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ペンチル基、イソプロピル基、ベンジル基等の置
換または無置換の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基
や、シクロプロピル基、シクロヘキシル基等の置換また
は無置換の環状アルキル基、及びフェニル基、p−メト
キシフェニル基等の置換または無置換のアリール基等が
挙げられる。
【0011】本発明における低級アルコキシ基とは、例
えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポ
キシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、ペ
ントキシ等の炭素数1〜5のアルコキシ基が挙げられる
が、好ましくはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、
i−プロポキシの炭素数1〜3のアルコキシ基が好まし
い。
【0012】さらに本発明における酸残基とは、正塩を
つくる酸残基、例えばX- が、塩素イオン、臭素イオ
ン、ヨウ素イオン、フッ素イオン等のハロゲノイオン
や、硫酸イオン、硝酸イオン、p−トルエンスルホン酸
イオン、等を意味し、また水素酸残基とは水素塩をつく
る酸残基であり1又は2個の水素原子をもち、例えば、
硫酸水素イオン、リン酸二水素イオン等が挙げられる
が、特に塩素イオン、硫酸水素イオンが好ましい。
【0013】本発明における好ましい化合物は上記一般
式(A)において、R1 がメチル、エチル、アリル、2
−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチルまたはトリフ
ロロメチルを示し、RがC1 〜C5 の低級アルキル基、
シクロプロピル、シクロヘキシル、フェニルまたはp−
メトキシフェニルを示し、Tがメチル、エチルまたはプ
ロピルを示し、Y及びZは両方とも接続してメチレンジ
オキシ基を示すかまたは接続してフェニル環を形成す
る、組合せの場合が好ましい。
【0014】一般式(A)で示される化合物は以下の製
造方法により得ることができる。以下、2つのタイプに
分けて説明する。 1.一般式(A)において、R1 かメチル基を示す場合
の合成;一般式(C)
【0015】
【化4】 [式中、Y及びZは、それぞれ水酸基、または低級アル
コキシ基、あるいは、YとZが両方とも水素原子かまた
は接続しメチレンジオキシ基を示す、あるいはYとZが
接続してフェニル環を形成する。]
【0016】で表される、7−ベンジルオキシ−8−メ
トキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジン誘導体(特開平
5−208959)、もしくは8−ベンジルオキシ−9
−メトキシ−ナフト[2,3−c]フェナンスリジンを
原料にして、N−メチル化反応後、塩基性条件下低級ア
ルコールと処理することにより一般式(D)
【0017】
【化5】 [式中、Y及びZは、それぞれ水酸基、または低級アル
コキシ基を示す。あるいは、YとZが両方とも水素原子
かまたは接続しメチレンジオキシ基を示す、あるいは、
YとZが接続してフェニル環を形成する。Lは、低級ア
ルキル基を示す。]
【0018】で表される化合物を得る。これに対し、有
機金属試薬等を用いた求核置換反応を行い、さらに酸化
により芳香化を行うことにより一般式(E)
【0019】
【化6】 [式中、Rは、置換または非置換の低級アルキル基、低
級シクロアルキル基またはフェニル基を示す。Y及びZ
は、それぞれ水酸基、または低級アルコキシ基を示す。
あるいは、YとZが両方とも水素原子かまたは接続しメ
チレンジオキシ基を示す、あるいはYとZが接続してフ
ェニル環を形成する。]で表される化合物を得、次い
で、N−低級アルキル化し、脱保護した後、塩とするこ
とにより一般式(A)のR1 がメチル基を示す場合の化
合物を得ることができる。以下に上述の製造法を詳述す
る。
【0020】一般式(C)で示される化合物とメチル化
剤を無溶媒又は炭素数6〜10の炭化水素溶媒、例えば
トルエン、ベンゼン、キシレン等に溶解し、これを無溶
媒又はアルカリ金属ハロゲン又は炭酸塩、好ましくは臭
化カリウム、無水炭酸カリウム、無水炭酸ナトリウム等
の塩基性塩共存下加熱して行われる。反応温度は通常5
0〜180℃、好ましくは100〜150℃で、通常1
〜36時間、好ましくは2〜24時間かけて行われる。
【0021】メチル化剤は、通常ピリジン環のN−メチ
ル化に用いられるものならどれでもよいが、例えば置換
ベンゼンスルホン酸メチルのようなメチル化に用いるス
ルホン酸メチル又はトリハロゲノメタンスルホン酸メチ
ルが望ましい。具体的には、p−トルエンスルホン酸メ
チル、2−ニトロベンゼンスルホン酸メチル、トリフロ
ロメタンスルホン酸メチルが挙げられる。
【0022】N−メチル化して得られる化合物を塩基存
在下エタノール等の低級アルコール、好ましくはメタノ
ール、エタノール、n−プロパノールと通常0℃〜室温
にて混合することにより一般式(D)で示される化合物
が得られる。
【0023】塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等の水酸化物、無水炭酸カリウム、無水炭酸ナ
トリウム等の塩基性塩、トリエチルアミン等の有機アミ
ノ化合物等が挙げられる。
【0024】一般式(D)で示される化合物を非プロト
ン性溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の炭
化水素溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等
のエーテル溶媒、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタ
ン等のハロゲン系溶媒等に溶解し、有機金属試薬を1〜
10等量、好ましくは1〜3等量を加え、場合によって
は、トリフロロホウ素エーテル錯体、テトライソプロポ
キシドチタン等の反応促進剤を加えて、−78〜50
℃、好ましくは好ましくは−20℃〜室温にて5分〜2
4時間、好ましくは10分〜10時間撹拌する。
【0025】有機金属試薬は、通常の求核置換反応に用
いられるものならどれでもよいが、例えば、ブチルリチ
ウム、フェニルリチウム等の有機リチウム化合物、臭化
メチルマグネシウム、臭化エチルマグネシウム、臭化シ
クロプロピルマグネシウム、臭化フェニルマグネシウム
等の有機マグネシウム化合物、ジエチル亜鉛等の有機亜
鉛化合物、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム等の有機アルミニウム化合物、ジメチル銅リ
チウムなどの有機銅化合物が挙げられるが、特に臭化メ
チルマグネシウム、臭化シクロプロピルマグネシウム等
の有機マグネシウム化合物が好ましい。
【0026】上記の求核置換反応による生成物を酸化剤
により酸化的芳香化して、一般式(E)で示される化合
物を得る。この反応には種々の酸化剤を使うことが出
来、例えば、二酸化マンガン、四酢酸鉛、ジクロロジシ
アノベンゾキノン(DDQ)、好ましくは二酸化マンガ
ンが使用される。反応は0〜120℃、好ましくは室温
〜100℃にて1〜120分、好ましくは5〜60分間
行う。
【0027】一般式(E)で表される化合物をN−低級
アルキル化反応後、脱ベンジル化を行い、酸処理して一
般式(A)においてR1 がメチル基で示されるフェナン
スリジニウム誘導体を得る。N−低級アルキル化は、一
般式(E)で示される化合物と低級アルキル化剤を無溶
媒又は炭素数6〜10の炭化水素溶媒、例えばトルエ
ン、ベンゼン、キシレン等に溶解し、これを無溶媒又は
アルカリ金属ハロゲン又は炭酸塩、好ましくは臭化カリ
ウム、無水炭酸カリウム、無水炭酸ナトリウム等の塩基
性塩共存下加熱して行われる。反応温度は通常50〜1
80℃、好ましくは100〜150℃で、通常1〜24
時間、好ましくは2〜10時間かけて行われる。
【0028】メチル化剤は、通常ピリジン環のN−メチ
ル化に用いられるものならどれでもよいが、例えば置換
ベンゼンスルホン酸メチルのようなメチル化に用いるス
ルホン酸メチル又はトリハロゲノメタンスルホン酸メチ
ルが望ましい。好ましくは、2−ニトロベンゼンスルホ
ン酸メチル、トリフロロメタンスルホン酸メチル等のよ
り反応性の高い試薬が好ましい。エチル化、プロピル化
等の他のN−低級アルキル化もメチル化剤に準じた試薬
を用い行われる。
【0029】脱ベンジル化は、濃塩酸等の酸性下室温〜
100℃にて処理することにより行う。反応時間は通常
0.1〜10時間、好ましくは0.2〜3時間である。
酸処理はメタノール等の極性溶媒に保護基をはずして得
られる化合物を溶解し、これに酸、例えば塩酸、p−ト
ルエンスルホン酸等を加える。酸の量は通常、化合物1
モルに対し約1〜3モルである。また、X- が2価以上
の酸イオン、例えば硫酸イオン等の場合では、添加する
硫酸量を減少させることが必要である。1〜3倍モル過
剰の硫酸処理で硫酸水素塩が生成し、1/2量の硫酸を
使用した場合は正塩型の硫酸塩が生成する。以上の方法
により一般式(A)においてR1がメチル基で示される
化合物が得られる。
【0030】一般式(c)の化合物の中で、8−ベンジ
ルオキシ−9−メトキシ−ナフト[2,3−c]フェナ
ンスリジンは以下の方法により得ることができる。1−
アミノアントラセンと、例えば、文献J.C.S.Pe
rkinI,1221,(1976)及びJ.Org.
Chem.,53,1708,(1988)記載の方法
で入手できる2−ベンジルオキシ−3−メトキシ−6−
ハロゲノベンズアルデヒドをトルエンまたはベンゼン中
80〜110℃にて1〜3時間加熱後濃縮し、複製する
水をトルエンまたはベンゼンとの共沸により系外に除
く。望ましくは、濃縮残留物に新たにトルエンまたはベ
ンゼンを加えて、加熱後濃縮という上記操作を2〜4回
繰り返し、脱水縮合生成物(シッフ塩基)をほぼ定量的
に得る。脱水縮合生成物の縮合部位を還元して、一般式
(F’)
【0031】
【化7】 [式中、Wは、ハロゲノ基を示す。]
【0032】で表される化合物を得る。還元剤は炭素−
窒素二重結合を還元するものならばどれでもよいが、特
に、水素化ホウ素シアノナトリウム、またはジメチルア
ミノホウ素を使い、反応温度を−10〜40℃で行うの
が望ましい。
【0033】一般式(F’)で示される化合物を有機溶
媒中で有機水素化スズ化合物、好ましくはトリ炭化水素
(炭素数1〜8)水素化スズ化合物、例えばトリブチル
水素化スズ、トリオクチル水素化スズ、またはジ炭化水
素(炭素数1〜8)水素化スズ化合物、例えばジフェニ
ル水素化スズを用い閉環(ハロゲン化水素の脱離反応に
よる縮合反応)を行う。この中で通常用いられる好まし
い有機水素化スズ化合物はトリブチル水素化スズであ
る。この反応を行うには一般式(F’)で示される化合
物と、1〜6等量、好ましくは2〜3等量の有機水素化
スズ化合物を有機溶媒、好ましくは炭素数6〜10の炭
化水素溶媒、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等に
溶解し、好ましくはラジカル反応開始剤、例えば2,
2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−ア
ゾビス(2−メチルブチロニトリル)、または過酸化ベ
ンゾイル等を加えて、60〜150℃、好ましくは80
〜130℃にて2分〜4時間、好ましくは5分〜1時間
加熱し、閉環を完結する。
【0034】その後、好ましくは反応混合液から縮合物
質を分離することなしに、酸化剤による閉環部の酸化的
芳香化を0〜120℃、好ましくは室温〜100℃にて
1〜120分、好ましくは5〜60分間行い、8−ベン
ジルノキシ−9−メトキシ−ナフト[2,3−c]フェ
ナンスリジンを得る。この反応には種々の酸化剤を使う
ことが出来、例えば、二酸化マンガン、四酢酸鉛、ジク
ロロジシアノベンゾキノン(DDQ)、好ましくは二酸
化マンガンが使用される。 2.一般式(A)において、R1 がメチル基以外の置換
または非置換の低級脂肪族炭化水素を示す場合の合成;
一般式(1)
【0035】
【化8】 [式中、R2 は、メチル基以外の置換または非置換の低
級脂肪族炭化水素を示す。Y及びZは、それぞれ水酸
基、または低級アルコキシ基、あるいは、YとZが両方
とも水素原子かまたは接続しメチレンジオキシ基を示
す、あるいはYとZが接続してフェニル環を形成す
る。]
【0036】で表される化合物を原料に用い、前記一般
式(c)で表される7−ベンジルオキシ−8−メトキシ
−ベンゾ[c]フェナンスリジン誘導体(特開平5−2
08959)から一般式(A)のR1 がメチル基の場合
で示される化合物の製造法と同様の方法で合成すること
が出来る。ただし、一般式(A)のR1 がメチル基以外
の置換または非置換の低級脂肪族炭化水素で示される化
合物において置換基R1 上に水酸基を有する場合、一般
式(1)で示される化合物における置換基R2 は保護基
によって保護された置換メチル基であり、その保護基は
製造過程において容易に脱保護できるものである。一般
式(1)で示される化合物の中で、YとZがそれぞれ水
酸基、または低級アルコキシ基、あるいはYとZが両方
とも水素原子かまたは接続しメチレンジオキシ基を示す
場合の化合物は、一般式(2)
【0037】
【化9】 [式中、R2 は、メチル基以外の置換または非置換の低
級脂肪族炭化水素を示す。]
【0038】で表される化合物を原料に用い、一般式
(c)で表される7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−
ベンゾ[c]フェナンスリジン誘導体の製造法(特開平
5−208959)と同様の方法で得られる。
【0039】すなわち、例えば、文献J.C.S.Pr
ekinI,1221,(1976)及びJ.Org.
Chem.,53,1708,(1988)記載の方法
で入手できる2−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシベン
ズアルデヒドを臭素化した後、一般式(3)
【0040】
【化10】R2 −A1 (3) [式中、R2 は、前記通りの基を示す。A1 は、ハロゲ
ノ基、アルキルスルホニル基等の脱離基を示す。]
【0041】で表される化合物と塩基存在下、または非
存在下有機溶媒中反応させることにより得られる。一般
式(1)で示される化合物の中で、YとZが接続してフ
ェニル環を形成する場合の化合物は、一般式(2)で表
される化合物を原料に用い、前記8−ベンジルオキシ−
9−メトキシ−ナフト[2,3−c]フェナンスリジ
ン、の製造法と同様の方法で得られる。本発明化合物、
一般式(A)で示されるフェナンスリジニジム誘導体
は、塩基処理により容易に分子内から酸1等量を放出
し、下記一般式(B)
【0042】
【化10】 [式中、R1 は置換または非置換の低級脂肪族炭化水素
を示す。Rは置換または非置換の低級アルキル基、低級
シクロアルキル基またはフェニル基を示す。Tは低級ア
ルキル基を示す。Y及びZは、それぞれ水酸基、または
低級アルコキシ基、あるいはYとZが両方とも水素原子
かまたは接続しメチレンジオキシ基を示す、あるいはY
とZが接続してフェニル環を形成する。で表される新規
なフェナンスリジニウム誘導体の構造をとることが可能
である。
【0043】あるいは、逆に、この一般式(B)型の化
合物を酸処理することにより、容易に一般式(A)型の
化合物とすることが可能である。一般式(B)の化合物
は一般式(A)の化合物より脂溶性であるが、生体内で
は一般式(A)の化合物が一般式(B)の化合物として
薬効発現されていると考えられ、抗腫瘍活性を有する。
また、一般式(B)の化合物は一般式(A)を合成する
上での中間体としての役割もなされる。
【0044】本発明化合物は、以下に示す化学的及び生
物学的特徴を有する。一般式(A)で表されるフェナン
スリジニウム誘導体は、Rで示されるアルキル基または
アシル基を有することにより、公知のフェナンスリジニ
ウム誘導体、例えば2,3−(メチレンジオキシ)−5
−メチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ
[c]フェナンスリジニウム硫酸水素酸(特開平5−2
08959)において化学的、及び生物学的に反応性に
富んでいると予想される部位を立体的に保護することに
なり、これが化学的還元反応、及び生物学的代謝反応に
対する安定性の向上に寄与することを見いだした。
【0045】例えば、公知化合物である2,3−(メチ
レンジオキシ)−5−メチル−7−ヒドロキシ−8−メ
トキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウム硫酸水素塩
は、水溶液中、室温にて還元剤、水素化ホウ素シアノナ
トリウムの存在下では、速やかに還元され、数分で消失
してしまう。また、文献Arch.Biochem.B
iophys.,282,183(1990)に記載さ
れた方法を参照して、ヒト肝臓から調製した肝ホモジネ
ート(S9)を用いたin vitro代謝試験を行っ
たところ代謝物の生成が見られた。。この生成物は、上
記の化学的還元反応により生成する還元物と一致する。
【0046】本発明化合物の、2,3−(メチレンジオ
キシ)−5,6−ジメチル−7−ヒドロキシ−8−メト
キシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウム クロリド
(化合物A−1)(X- =Cl- )を水溶液中、室温に
て水素化ホウ素シアノナトリウムと処理した場合、前述
の2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−7−ヒ
ドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジ
ニウム硫酸水素塩と比較して明らかにその消失が遅い。
更に、ヒト肝臓から調製した肝ホモジネート(S9)を
用いたin vitro代謝試験においては代謝物の生
成が見られず、還元代謝反応に対する抵抗性を有するこ
とが認められている。従って、本発明化合物は、安定性
の向上により医薬品としての有用性が高い。
【0047】次に、一般式(A)で示されるフェナンス
リジニウム誘導体の代表化合物を表1〜2に示すが、こ
れによって本発明化合物が限定されるものではない。
【0048】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 化合物番号 化合物名 ──────────────────────────────────── A−1 2,3−(メチレンジオキシ)−5,6−ジメチル−7−ヒドロ キシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウムの塩 A−2 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−エチル−7− ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウム の塩 A−3 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−プロピル−7 −ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウ ムの塩 A−4 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−シクロプロピ ル−7−ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリ ジニウムの塩 A−5 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−ペンチル−7 −ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウ ムの塩 A−6 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−フェニル−7 −ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウ ムの塩 A−7 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−(p−メトキ シフェニル)−7−ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フ ェナンスリジニウムの塩 A−8 2,8−ジメトキシ−3,7−ジヒドロキシ−5,6−ジメチル −ベンゾ[c]フェナンスリジニウムの塩 A−9 2,7−ジヒドロキシ−3,8−ジメトキシ−5,6−ジメチル −ベンゾ[c]フェナンスリジニウムの塩 A−10 5,6−ジメチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ [c]フェナンスリジニウムの塩 ────────────────────────────────────
【0049】
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── 化合物番号 化合物名 ──────────────────────────────────── A−11 6,7−ジメチル−8−ヒドロキシ−9−メトキシ−ナフト [2,3−c]フェナンスリジニウムの塩 A−12 6−メチル−7−エチル−8−ヒドロキシ−9−メトキシ−ナフ ト[2,3−c]フェナンスリジニウムの塩 A−13 6−メチル−7−フェニル−8−ヒドロキシ−9−メトキシ−ナ フト[2,3−c]フェナンスリジニウムの塩 ────────────────────────────────────
【0050】
【作用】以下に本発明化合物の抗腫瘍活性試験例を示
す。一般式(A)で示されるフェナンスリジニウム誘導
体は、後記の如く腫瘍細胞に対して増殖抑制作用を示
す。 1.癌細胞に対する増殖抑制活性 ヒト子宮癌由来の腫瘍細胞HeLa S3を24時間、
37℃、5%炭酸ガス下で培養した後、被験薬を72時
間作用させる。その後、0.05%メチレンブルーで細
胞を染色し、染色された細胞から色素を抽出し、660
nm吸光度から細胞の増殖阻害度を求め、50%増殖阻
害濃度(IC50値)を算出する。結果を表3に示す。
【0051】
【表3】 表3 ──────────────────────────────────── 化合物番号 50%増殖阻害濃度(IC50値)(μM) ──────────────────────────────────── A−1 (X- =Cl- ) 2.9 A−3 (X- =Cl- ) 2.9 A−4 (X- =Cl- ) 6.5 A−11(X- =Cl- ) 0.84 ────────────────────────────────────
【0052】2.急性毒性試験 本発明化合物の、2,3−(メチレンジオキシ)−5,
6−ジメチル−7−ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ
[c]フェナンスリジニウム クロリド(化合物A−
1)(X- =Cl- )及び6,7−ジメチル−8−ヒド
ロキシ−9−メトキシ−ナフト[2,3−c]フェナン
スリジニウム クロリド(化合物A−11)(X- =C
- )をそれぞれ6週令雌性CDF1マウスに静脈内注
射することで急性毒性試験を行ったが、50mg/kg
投与でマウスはいずれも致死毒性を示さず生存した。
【0053】本発明の一般式(A)で示されるフェナン
スリジニウム誘導体を医薬品として使用する場合の製剤
化及び投与方法は、従来公知の種々の方法が適用でき
る。即ち、投与方法は注射、経口、直腸投与等が可能で
ある。製剤形態としては注射剤、粉末剤、顆粒剤、錠
剤、座剤等の形態がとりえる。製剤化に際しては主薬に
悪影響を与えない限り、医薬品に用いられる種々の補助
剤、即ち、担体やその他の助剤、例えば安定化剤、防腐
剤、無痛化剤、乳化剤等が必要に応じて使用されうる。
【0054】製剤において一般式(A)で示されるフェ
ナンスリジニウム誘導体の含量は製剤形態により広範囲
に変えることが可能であり、一般には0.01から10
0%(重量)、好ましくは0.1から50%(重量)含
有し、残りは通常の医薬用に使用される担体やその他の
補助剤からなる。一般式(A)で示されるフェナンスリ
ジニウム誘導体の投与量は症状などにより異なるが成人
一人一日当たり50から500mg程度である。
【0055】
【発明の効果】以上の結果から、本発明の一般式(A)
で示されるフェナンスリジニウム誘導体は、抗腫瘍活性
を有し、癌の治療剤として期待される。
【0056】
【実施例】次に、実施例を挙げて一般式(A)で示され
るフェナンスリジニウム誘導体の製造について具体的に
説明するが、本発明化合物がこれらの実施例のみに限定
されるものではない。 実施例1 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−エト
キシ−7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−5,6−ジ
ヒドロベンゾ[c]フェナンスリジンの合成 2,3−(メチレンジオキシ)−7−ベンジルオキシ−
8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジン(4.4
87g,10.96mmol)、及び2−ニトロベンゼ
ンスルホン酸メチル(4.30g,19.79mmo
l)をトルエン(90mL)に溶解し、110℃にて2
4時間加熱撹拌した。室温まで放冷後、析出した結晶を
濾取し、さらにトルエンにて洗浄した。この結晶をN,
N−ジメチルホルムアミド(62mL)に懸濁し、ピリ
ジン(0.62mL)を加え、60℃にて2時間撹拌し
た。室温まで放冷後、結晶を濾取し、トルエン、ヘキサ
ンの順に洗浄した。得られたやまぶき色の結晶をエタノ
ール(124mL)に懸濁し、0.1N水酸化ナトリウ
ム水溶液(93mL)を加えて、やまぶき色が完全に消
えるまで撹拌した。淡褐色の結晶を濾取し、50%エタ
ノル水にて洗浄し、2,3−(メチレンジオキシ)−5
−メチル−6−エトキシ−7−ベンジルオキシ−8−メ
トキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[c]フェナンスリジ
ン(3.016g,収率59%)を淡褐色粉末として得
た。
【0057】FAB-MS(positive mode)m/z:424([M-CH3CH2
O]+);1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:7.78(1H,d,J=8.6Hz),7.64(1H,
d,J=8.6Hz),7.63(1H,s), 7.46(1H,d,J=8.6Hz),7.58〜7.33(5H,m),7.11(1H,s),7.0
6(1H,d,J=8.6Hz),6.04(2H,s),5.64(1H,s),5.21(1H,d,J=
10.9Hz),5.09(1H,d,J=10.9Hz),3.94(3H,s),3.90(1H,dq,
J=9.6&7.1Hz),3.60(1H,dq,J=9.6&7.1Hz),2.61(3H,s),1.
05(3H,t,J=7.1Hz).
【0058】実施例2 2,3−(メチレンジオキシ)−6−メチル−7−ベン
ジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリ
ジンの合成 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−エト
キシ−7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−5,6−ジ
ヒドロベンゾ[c]フェナンスリジン(1.878g,
4.00mmol)をテトラヒドロフラン(12mL)
に溶解し、臭化メチルマグネシウム(0.92Mテトラ
ヒドロフラン溶液、13.0mL,12mmol)を加
えて室温にて2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水
溶液(100mL)を加え、トルエン(100mL)に
て抽出した。有機層を分取し、飽和食塩水にて洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過により硫酸
ナトリウムを除いた後、減圧下溶媒を留去し、2,3−
(メチレンジオキシ)−5,6−ジメチル−7−ベンジ
ルオキシ−8−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ
[c]フェナンスリジン(1.746g,収率99%)
を淡褐色粉末として得た。このジヒドロ体(0.924
g,2.10mmol)をトルエン(30mL)に溶解
し、活性二酸化マンガン(9.24g)を加え、50分
間加熱環流した。二酸化マンガンを濾別した後、減圧下
濃縮した。残渣をヘキサン−塩化メチレン混合溶媒より
結晶化して、2,3−(メチレンジオキシ)−6−メチ
ル−7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]
フェナンスリジン(0.439g,収率49%)を淡橙
色針状晶として得た。
【0059】FAB-MS(positive mode)m/z:424([M+H]+);1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:8.73(1H,s),8.39(1H,d,J=9.2H
z),8.27(1H,d,J=8.9Hz),7.75(1H,d,J=9.1Hz),7.62〜7.5
4(2H,m),7.55(1H,d,J=9.0Hz),7.48〜7.36(3H,m),7.22(1
H,s),6.10(2H,s),5.16(2H,s),4.03(3H,s),3.26(3H,s).
【0060】実施例3 化合物(A−1)(X- =Cl- )、2,3−(メチレ
ンジオキシ)−5,6−ジメチル−7−ヒドロキシ−8
−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウム クロ
リドの合成 2,3−(メチレンジオキシ)−6−メチル−7−ベン
ジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリ
ジン(2.52g,5.95mmol)をトルエン(1
20mL)に溶解し、トリフロロメタンスルホン酸メチ
ル(6.73mL,59.5mmol)加え、105℃
にて3時間撹拌した。室温まで冷却後、析出した結晶を
濾取し、トルエンで洗浄して、化合物(A−1)(X-
=CF3SO3 - )(2.68g,収率91%)を黄色
結晶として得た。この結晶を80%アセトニトリル水
(200mL)に溶解し、イオン交換樹脂Dowex−
1(Cl- 型)に通して塩酸塩に変換した。フラクショ
ンを濃縮した後、得られた粉末をメタノールで再結晶し
て、化合物(A−1)(X- =Cl- )(137mg)
を淡褐色粉末として得た。
【0061】FAB-MS(positive mode) m/z:348(M+); UVλmax(in 1MHCl) nm:443,342,322,272;1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:8.62(1H,d,J=9.1Hz),8.43(1
H,d,J=9.2Hz),8.15(1H,d,J=8.8Hz)8.03(1H,d,J=9.0Hz),
7.95(1H,s),7.68(1H,s),6.32(2H,s),4.50(3H,s),4.07(3
H,s),3.55(3H,s).
【0062】実施例4 2,3−(メチレンジオキシ)−6−エチル−7−ベン
ジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリ
ジンの合成 実施例2において、臭化メチルマグネシウムの代わりに
臭化エチルマグネシウムを用いた以外は、実施例2に記
載の方法と同様な方法により、2,3−(メチレンジオ
キシ)−6−エチル−7−ベンジルオキシ−8−メトキ
シ−ベンゾ[c]フェナンスリジン(収率47%)を淡
褐色粉末として得た。
【0063】FAB-MS(positive mode)m/z:438([M+H]+);1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:8.78(1H,s),8.45(1H,d,J=9.3H
z),8.31(1H,d,J=9.0Hz),7.78(1H,d,J=8.8Hz),7.61〜7.5
6(2H,m),7.59(1H,d,J=9.1Hz),7.49〜7.37(3H,m),7.24(1
H,s),6.12(2H,s),5.18(2H,s),4.05(3H,s),3.68(2H,q,J=
7.3Hz),1.50(3H,t,J=7.3Hz).
【0064】実施例5 化合物(A−2)(X- =Cl- )、2,3−(メチレ
ンジオキシ)−5−メチル−6−エチル−7−ヒドロキ
シ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウム
クロリドの合成 2,3−(メチレンジオキシ)−6−エチル−7−ベン
ジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリ
ジン(100mg,0.23mmol)をトルエン(4
mL)に溶解し、トリフロロメタンスルホン酸メチル
(0.26mL,2.30mmol)を加えて100℃
にて5時間加熱撹拌した。室温まで放冷した後、析出し
たやまぶき色の結晶を濾取した。このものに、酢酸(2
mL)、及び濃塩酸(1mL)を加えて55℃にて20
分間撹拌した。減圧下濃縮した後、塩化メチレンにて希
釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて橙色が完
全に赤紫色になるまで振とうした。有機層を分取し、水
洗した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。濾過によ
り硫酸ナトリウムを除き、ここへ4M塩酸−ジオキサン
溶液を溶液が完全に橙色になるまで加えた。この溶液を
減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(8%メタノール−塩化メチレンにて溶
出)にて精製し、化合物(A−2)(X- =Cl-
(32mg,収率35%)を橙色粉末として得た。
【0065】FAB-MS(positive mode) m/z:362(M+); UVλmax(in 1MHCl) nm:451,345,326,274;1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:11.40(1H,brs),8.64(1H,d,J
=9.1Hz),8.47(1H,d,J=9.2Hz),8.17(1H,d,J=8.9Hz),8.06
(1H,d,J=9.1Hz),8.04(1H,s),7.69(1H,s),6.31(2H,s),4.
57(3H,s),4.07(3H,s),3.97(2H,q,J=7.4Hz),1.51(3H,t,J
=7.4Hz).
【0066】実施例6 2,3−(メチレンジオキシ)−6−プロピル−7−ベ
ンジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンス
リジンの合成 実施例2において、臭化メチルマグネシウムの代わりに
臭化プロピルマグネシウムを用いた以外は、実施例2に
記載の方法と同様な方法により、2,3−(メチレンジ
オキシ)−6−プロピル−7−ベンジルオキシ−8−メ
トキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジン(収率59%)
を淡褐色粉末として得た。
【0067】FAB-MS(positive mode)m/z:452([M+H]+);1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:8.67(1H,d,J=9.3Hz),8.53(1
H,d,J=9.6Hz),8.41(1H,s),7.91(1H,d,J=8.9Hz),7.85(1
H,d,J=9.2Hz),7.61(1H,m),7.57(1H,m),7.49(1H,s),7.50
〜7.37(3H,m),6.20(2H,s),5.17(2H,s),4.05(3H,s),3.55
〜3.47(2H,m),1.94〜1.80(2H,m)0.87(3H,t,J=7.4Hz).
【0068】実施例7 化合物(A−3)(X- =Cl- )、2,3−(メチレ
ンジオキシ)−5−メチル−6−プロピル−7−ヒドロ
キシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウ
ム クロリドの合成 実施例5において、2,3−(メチレンジオキシ)−6
−メチル−7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ
[c]フェナンスリジンの代わりに2,3−(メチレン
ジオキシ)−6−プロピル−7−ベンジルオキシ−8−
メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジンを用いた以外
は、実施例5に記載の方法と同様な方法により、化合物
(A−3)(X- =Cl- )(収率28%)を朱色粉末
として得た。
【0069】FAB-MS(positive mode) m/z:376(M+),751
([2M-H]+);1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:11.40(1H,brs),8.63(1H,d,J
=9.1Hz),8.46(1H,d,J=9.2Hz),8.16(1H,d,J=8.9Hz),8.05
(1H,d,J=9.0Hz),8.02(1H,s),7.68(1H,s),6.31(2H,s),4.
57(3H,s),4.07(3H,s),3.96〜3.80(2H,m),2.02〜1.80(2
H,m),1.19(3H,t,J=7.1Hz).
【0070】実施例8 2,3−(メチレンジオキシ)−6−シクロプロピル−
7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェ
ナンスリジンの合成 実施例2において、臭化メチルマグネシウムの代わりに
臭化シクロプロピルマグネシウムを用いた以外は、実施
例2に記載の方法と同様な方法により、2,3−(メチ
レンジオキシ)−6−シクロプロピル−7−ベンジルオ
キシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジン
(収率65%)を無色粉末として得た。
【0071】1H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:8.60(1H,s),8.43
(1H,d,J=9.3Hz),8.28(1H,d,J=9.2Hz),7.70(1H,d,J=8.9H
z),7.57(1H,d,J=9.2Hz),7.60〜7.52(2H,m),7.46〜7.33
(3H,m),7.22(1H,s),6.11(2H,s),5.17(2H,s),4.04(3H,
s),3.82〜3.67(1H,m),1.58〜1.48(2H,m),1.06〜0.95(2
H,m).
【0072】実施例9 化合物(A−4)(X- =Cl- )、2,3−(メチレ
ンジオキシ)−5−メチル−6−シクロプロピル−7−
ヒドロキシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリ
ジニウム クロリドの合成 実施例5において、2,3−(メチレンジオキシ)−6
−メチル−7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−ベンゾ
[c]フェナンスリジンの代わりに2,3−(メチレン
ジオキシ)−6−シクロプロピル−7−ベンジルオキシ
−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジンを用い
た以外は、実施例5に記載の方法と同様な方法により、
化合物(A−4)(X- =Cl- )(収率5%)を朱色
粉末として得た。
【0073】FAB-MS(positive mode) m/z:374(M+);1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:11.10(1H,brs),8.64(1H,d,J
=9.1Hz),8.42(1H,d,J=9.2Hz),8.16(1H,d,J=9.2Hz),8.12
(1H,s),8.03(1H,d,J=9.0Hz),7.68(1H,s),6.32(2H,s),4.
65(3H,s),4.06(3H,s),2.92(1H,m),1.68〜1.56(2H,m),1.
34〜1.22(2H,m).
【0074】実施例10 化合物(A−6)(X- =Cl- )、2,3−(メチレ
ンジオキシ)−5−メチル−6−フェニル−7−ヒドロ
キシ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウ
ム クロリドの合成 2,3−(メチレンジオキシ)−5−メチル−6−エト
キシ−7−ベンジルオキシ−8−メトキシ−5,6−ジ
ヒドロベンゾ[c]フェナンスリジン(536mg,
1.14mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に
溶解し、氷冷下臭化フェニルマグネシウム(1Mテトラ
ヒドロフラン溶液、3.42mL)を加えて氷冷下30
分間、次いで室温にて90分間撹拌した。飽和塩化アン
モニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽出した。有機
層を分取し、飽和食塩水にて洗浄した後、無水硫酸ナト
リウムにて乾燥した。濾過により硫酸ナトリウムを除い
た後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(30〜50%塩化メチレン
−ヘキサンにて溶出)にて精製し、2,3−(メチレン
ジオキシ)−5−メチル−6−フェニル−7−ベンジル
オキシ−8−メトキシ−5,6−ジヒドロベンゾ[c]
フェナンスリジン(571mg,収率96%)を無色粉
末として得た。
【0075】この化合物(235mg,0.476mm
ol)をトルエン(5mL)に溶解し、2,3−ジクロ
ロ−5,6−ジシアノベンゾキノン(177mg,0.
714mmol)を加え室温にて1時間撹拌した。飽和
亜硫酸水素ナトリウムを加えた後、酢酸エチルにて抽出
した。有機層を1M水酸化ナトリウム水溶液、次いで飽
和食塩水にて洗浄後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し
た。減圧下溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(0〜1%トリエチルアミン−ト
ルエンにて溶出)にて精製し、2,3−(メチレンジオ
キシ)−5−メチル−6−フェニル−7−ベンジルオキ
シ−8−メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウム
ヒドロオキシド(225mg,収率91%)を無色粉
末として得た。
【0076】この化合物(56mg,0.11mmo
l)を酢酸(1mL)、及び濃塩酸(0.5mL)にて
溶解し、50℃にて2時間撹拌した。氷冷下、炭酸水素
ナトリウムにて中和した後、塩化メチレンにて抽出し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶
媒留去た。得られた残渣を1,4−ジオキサン(5m
L)に溶解し、4M塩酸−ジオキサン溶液(70μL)
を加え、室温にて1時間撹拌した。析出した結晶を濾取
して、化合物(A−6)(X- =Cl- )(36mg,
収率75%)を朱色粉末として得た。
【0077】FAB-MS(positive mode) m/z:410(M+); UVλmax(in 0.1M HCl) nm:465,330,276;1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:10.60(1H,brs),8.76(1H,d,J
=9.2Hz),8.55(1H,d,J=9.2Hz),8.26(1H,d,J=9.2Hz),8.17
(1H,s),8.09(1H,d,J=9.0Hz),7.82〜7.75(2H,m),7.72〜
7.65(3H,m),7.73(1H,s),6.32(2H,s),4.12(3H,s),3.97(3
H,s);13 C-NMR(25MHz,DMSO-d6)δ:162.9(s),148.5(s),148.2
(s),148.0(s),147.1(s),134.6(s),132.6(s),131.4(s),1
30.6(d),130.3(d),128.6(d),128.1(s),124.9(s),123.0
(d),120.7(s),117.8(d),114.7(s),113.1(d),105.2(d),1
04.2(d),102.4(t),56.7(q),51.4(q).
【0078】実施例11 N−((2’−ベンジルオキシ)−3’−メトキシ−
6’−ブロモベンジル)−1−アントリルアミンの合成 2−ベンジルオキシ−3−メトキシ−6−ブロモベンズ
アルデヒド(8.32g,23.2mmol)及び1−
アミノアントラセン(ALDRICH,90%,5.0
0g,23.3mmol)をトルエン(230mL)に
溶解した。激しく撹拌しながら120℃で2時間加熱還
流させた。さらに120℃で加熱しながらトルエン(1
80mL)を3時間かけて徐々に加え、同時に溶媒を留
去した。室温まで冷却の後、トルエン(70mL)を加
えた。水冷下、ジメチルアミン・ボラン錯体(1.03
g,17.5mmol)、酢酸(30mL)を順次加え
た。室温にて75分間撹拌後、水冷下、1M塩酸水溶液
(130mL)を加えた。反応液を濾過し、その濾液を
有機層と水層とに分液した。水層をトルエン(200m
L×2)にて抽出して、先に得られた有機層と合わせ、
無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(10%酢酸エチル−ヘキサンにて溶出)にて精製
し、N−((2’−ベンジルオキシ)−3’−メトキシ
−6’−ブロモベンジル)−1−アントリルアミン(1
2.77g,定量的収量)を黄色粉末として得た。
【0079】1H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:8.86(1H,s),8.
38(1H,s),7.98(2H,m),7.50〜7.07(10H,m),6.57(1H,m),
6.20(1H,t,J=4.5Hz),5.05(2H,s),4.47(1H,s),4.44(1H,
s),3.90(3H,s).
【0080】実施例12 8−ベンジルオキシ−9−メトキシ−ナフト[2,3−
c]フェナンスリジンの合成 N−((2’−ベンジルオキシ)−3’−メトキシ−
6’−ブロモベンジル)−1−アントリルアミン(1
0.81g,21.70mmol)をトルエン(1L)
に溶解した後、トリオクチル水素化スズ(19.95
g,43.43mmol)を加え、105℃に昇温し
た。続いて2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニト
リル)(8.36g,43.46mmol)を加え、1
20℃にて2時間加熱還流した。室温まで冷却後、活性
二酸化マンガン(10.81g)を加え、30分間撹拌
した。エタノール(200mL)を加え、反応液を濾過
し、二酸化マンガンを除いた。濾液を減圧下留去し、得
られた残渣をヘキサン−塩化メチレン混合溶媒より結晶
化して、8−ベンジルオキシ−9−メトキシ−ナフト
[2,3−c]フェナンスリジン(4.04g,収率4
5%)を淡黄色粉末として得た。
【0081】FAB-MS(positive mode) m/z:416([M+H]+);1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:9.82(1H,s),9.65(1H,s),8.6
7(3H,m),8.37〜8.15(3H,m),7.94(1H,d,J=9.3Hz),7.60(4
H,m),7.40(3H,m),5.35(2H,s),4.10(3H,s).
【0082】実施例13 6−メチル−7,9−ジメトキシ−8−ベンジルオキシ
−6,7−ジヒドロナフト[2,3−c]フェナンスリ
ジンの合成 8−ベンジルオキシ−9−メトキシ−ナフト[2,3−
c]フェナンスリジン(129mg,0.31mmo
l)及び2−ニトロベンゼンスルホン酸メチル(142
mg,0.65mmol)をトルエン(3.7mL)に
溶解し、120℃にて18時間加熱還流した。室温まで
冷却後、析出した結晶を濾取し、さらにトルエンにて洗
浄した。これをエタノール(30mL)に懸濁させ、さ
らに0.1M水酸化ナトリウム水溶液(20mL)を加
え振とうした。懸濁液中の固体を十分にすりつぶした
後、沈殿を濾取して減圧乾燥し、6−メチル−7,9−
ジメトキシ−8−ベンジルオキシ−6,7−ジヒドロナ
フト[2,3−c]フェナンスリジン(113mg,7
6%)を黄色粉末として得た。
【0083】FAB-MS(positive mode) m/z:430([M-CH3CH
2O]+);1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:8.85(1H,s),8.40(1H,s),8.10
〜7.10(13H,m),5.78(1H,s),5.25(1H,d,J=10.9Hz),5.13
(1H,d,J=10.9Hz),3.97(3H,s),3.70(2H,m),2.80(3H,s),
1.05(3H,t,J=7.0Hz).
【0084】実施例14 6−メチル−7−エトキシ−8−ベンジルオキシ−9−
メトキシ−6,7−ジヒドロナフト[2,3−c]フェ
ナンスリジンの合成 実施例13において、エタノールの代わりにメタノール
を用いた以外は、実施例13に記載の方法と同様な方法
により、6−メチル−7−エトキシ−8−ベンジルオキ
シ−9−メトキシ−6,7−ジヒドロナフト[2,3−
c]フェナンスリジンを黄色粉末として得た。
【0085】FAB-MS(positive mode) m/z:430([M-CH3O]
+);1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:8.87(1H,s),8.40(1H,s),8.10
〜7.30(12H,m),7.12(1H,d,J=8.7Hz),5.61(1H,s),5.22(1
H,d,J=10.9Hz),5.10(1H,d,J=10.9Hz),3.97(3H,s),3.45
(3H,s),2.80(3H,s).
【0086】実施例15 6,7−ジメチル−8−ベンジルオキシ−9−メトキシ
−6,7−ジヒドロナフト[2,3−c]フェナンスリ
ジンの合成 6−メチル−7−エトキシ−8−ベンジルオキシ−9−
メトキシ−6,7−ジヒドロナフト[2,3−c]フェ
ナンスリジン(1.52g,3.19mmol)をテト
ラヒドロフラン(67.5mL)に溶解し、0℃に冷却
した。続いて臭化メチルマグネシウム(0.93Mテト
ラヒドロフラン溶液、10.3mL,9.58mmo
l)を加えた。室温まで昇温の後、一晩撹拌した。0℃
に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。酢酸
エチルにて抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して得
られた油状物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(塩化メチレンにて溶出)にて精製し、6,7−ジメチ
ル−8−ベンジルオキシ−9−メトキシ−6,7−ジヒ
ドロナフト[2,3−c]フェナンスリジン(1.33
g,収率93%)を淡黄色粉末として得た。
【0087】FAB-MS(positive mode) m/z:450(M+);1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:8.87(1H,s),8.37(1H,s),8.06
(1H,m),7.97(1H,m),7.88(1H,d,J=9.1Hz),7.80(1H,d,J=
9.2Hz),7.60(1H,d,J=8.5Hz),7.56(1H,m),7.52(1H,m),7.
50〜7.33(5H,m),7.00(1H,d,J=8.6Hz),5.30(2H,s),4.60
(1H,q,J=6.9Hz),3.99(3H,s),2.55(3H,s),1.13(3H,d,J=
6.9Hz).
【0088】実施例16 7−メチル−8−ベンジルオキシ−9−メトキシ−ナフ
ト[2,3−c]フェナンスリジンの合成 6,7−ジメチル−8−ベンジルオキシ−9−メトキシ
−6,7−ジヒドロナフト[2,3−c]フェナンスリ
ジン(1.33g,2.98mmol)をトルエン(1
43mL)に溶解した。活性二酸化マンガン(13.3
g)を徐々に加えながら8時間120℃にて8時間加熱
還流した。室温まで冷却後、二酸化マンガンを濾去し
た。濾液を減圧下濃縮した後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(塩化メチレンにて溶出)にて精製し、塩
化メチレン−メタノール混合溶媒より結晶化して、7−
メチル−8−ベンジルオキシ−9−メトキシ−ナフト
[2,3−c]フェナンスリジン(407mg,収率3
2%)を淡黄色粉末として得た。
【0089】FAB-MS(positive mode) m/z:430([M+H]+);1 H-NMR(200MHz,CDCl3)δ:9.92(1H,s),8.45(1H,s),8.45
(1H,d,J=9.4Hz),8.38(1H,d,J=9.3Hz),8.30〜8.20(2H,
m),8.05(1H,m),7.63(1H,d,J=9.2Hz),7.55(1H,d,J=9.7H
z),7.64〜7.35(6H,m),5.20(2H,s),4.06(3H,s),3.38(3H,
s).
【0090】実施例17 化合物(A−11)(X- =Cl- )、6,7−ジメチ
ル−8−ヒドロキシ−9−メトキシ−ナフト[2,3−
c]フェナンスリジニウム クロリドの合成 7−メチル−8−ベンジルオキシ−9−メトキシ−ナフ
ト[2,3−c]フェナンスリジン(400mg,0.
93mmol)をトルエン(16mL)に溶解し、トリ
フルオロメタンスルホン酸メチル(1.06mL,9.
33mmol)を加えて、120℃で一晩加熱還流し
た。室温まで冷却後、析出した橙色の沈殿を濾取した。
これに塩化メチレン及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
を加え、橙色が完全に紫色になるまで振とうした。有機
層を分取し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(6%メタノール−塩化メチレン
にて溶出)にて精製し、濃紫色固形物(257mg)を
得た。これを塩化メチレンに溶解した後、4M塩酸−ジ
オキサン溶液を溶液が完全に橙色になるまで加えた。析
出した結晶を濾取して、化合物(A−11)(X- =C
- )(147mg,収率41%)を橙色粉末として得
た。
【0091】FAB-MS(positive mode) m/z:354(M+); UVλmax(in 0.1M HCl) nm:463,360,296,283;1 H-NMR(200MHz,DMSO-d6)δ:9.20(1H,s),8.80(1H,s),8.6
5(1H,d,J=9.3Hz),8.41(1H,d,J=9.1Hz),8.37(1H,d,J=9.2
Hz),8.30(1H,m),8.22(1H,m),8.02(1H,d,J=8.9Hz),7.78
〜7.68(2H,m),4.67(3H,s),4.05(3H,s),3.60(3H,s).
【0092】実施例18(製剤例) 化合物(A−1)(X- =Cl- )、2,3−(メチレ
ンジオキシ)−5,6ジメチル−7−ヒドロキシ−8−
メトキシ−ベンゾ[c]フェナンスリジニウムクロリド
を1g、ポリソルベートを1g、マクロゴール400を
1g、それぞれ計量後、注射用蒸留水100gに分散溶
解し、メンブランフィルターにて濾過した。アンプルに
分注し、常法により凍結乾燥して1アンプル当たり50
mgの化合物(A−1)(X- =Cl- )を含有する注
射用製剤を得た。
【0093】実施例19(製剤例) 化合物(A−11)(X- =Cl- )、6,7−ジメチ
ル−8−ヒドロキシ−9−メトキシ−ナフト[2,3−
c]フェナンスリジニウム クロリドを1g、ポリソル
ベートを1g、マクロゴール400を1g、それぞれ計
量後、注射用蒸留水100gに分散溶解し、メンブラン
フィルターにて濾過した。アンプルに分注し、常法によ
り凍結乾燥して1アンプル当たり50mgの化合物(A
−11)(X- =Cl- )を含有する注射用製剤を得
た。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(A) 【化1】 [式中、R1 は置換または非置換の低級脂肪族炭化水素
    を示す。Rは置換または非置換の低級アルキル基、低級
    シクロアルキル基、またはフェニル基を示す。Tは低級
    アルキル基を示す。Y及びZは、それぞれ水酸基、また
    は低級アルコキシ基、あるいは、YとZが両方とも水素
    原子かまたは接続しメチレンジオキシ基を示す、あるい
    は、YとZが接続してフェニル環を形成する。X- は酸
    残基または水素酸残基を示す。]で表わされる新規なフ
    ェナンスリジニウム誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(B) 【化2】 [式中、R1 は置換または非置換の低級脂肪族炭化水素
    を示す。Rは置換または非置換の低級アルキル基、低級
    シクロアルキル基、または、フェニル基を示す。Tは低
    級アルキル基を示す。Y及びZは、それぞれ水酸基、ま
    たは低級アルコキシ基、あるいは、YとZが両方とも水
    素原子かまたは接続しメチレンジオキシ基を示す、ある
    いは、YとZが接続してフェニル環を形成する。]で表
    される新規なフェナンスリジニウム誘導体。
  3. 【請求項3】R1 がメチル、エチル、アリル、2−ヒド
    ロキシエチル、2−メトキシエチルまたはトリフロロメ
    チルを示し、RがC1 〜C5 低級アルキル基、シクロプ
    ロピル、シクロヘキシル、フェニルまたはp−メトキシ
    フェニルを示し、Tがメチル、エチルまたはプロピルを
    示し、Y及びZが両方とも接続してメチレンジオキシ基
    を示すか、または接続してフェニル環を形成する、で表
    わされる請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】6,7−ジメチル−8−ヒドロキシ−9−
    メトキシ−ナフト[2,3−c]フェナンスリジニウム
    ・塩。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載の一般式(A)又は
    一般式(B)で表わされるフェナンスリジニウム誘導体
    を有効成分とする抗腫瘍剤。
  6. 【請求項6】請求項1または2記載の一般式(A)又は
    一般式(B)で表わされるフェナンスリジニウム誘導体
    を有効成分とする医薬。
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