JPH10154892A - 電磁波吸収材 - Google Patents

電磁波吸収材

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JPH10154892A
JPH10154892A JP31472596A JP31472596A JPH10154892A JP H10154892 A JPH10154892 A JP H10154892A JP 31472596 A JP31472596 A JP 31472596A JP 31472596 A JP31472596 A JP 31472596A JP H10154892 A JPH10154892 A JP H10154892A
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electromagnetic wave
wave absorbing
absorbing material
compound
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Yasuyuki Ohira
康幸 大平
Mitsuo Hori
光雄 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた電磁波吸収特性を備えていて、しかも
十分な強度と加工性とを有する電磁波吸収材を提案する
こと。 【解決手段】 母材中に、同母材における双極子モーメ
ント量を増加させる活性成分が配合されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば内部に電磁
波発生用のマグネトロン管や高周波発信器等を搭載した
電子機器や通信機などに適用される電磁波吸収材に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電子機器などにはハウジングとして電磁波を遮断する性
質を有する板金が使用されていた。ところが、電子機器
などの量産化、低価格化に伴い、電磁波遮断性能を有し
ないプラスチックがハウジングとして採用されるように
なり、電磁波の漏洩の問題が表面化し、その対策が求め
られていた。
【0003】近年、電磁波の漏洩防止のため、種々の試
みがなされている。例えばフェライト粉体を焼結して板
状に成形加工した電磁波吸収材の採用もその一つであ
る。しかしながらこの電磁波吸収材は、電磁波吸収性能
が不十分であり、しかも加工性及び成形性が悪く、大量
生産に適しておらず、脆いという性質があるため、実用
的ではなかった。
【0004】斯る問題点を解決するため、フェライト粉
体を樹脂と混合して成形加工し、これを電磁波吸収材と
して用いる試みもなされてはいるが、電磁波吸収性能の
不十分さは改善されず、しかもフェライト粉体自体、比
表面積が大きいので樹脂との相溶性が低く、これを電磁
波吸収特性を発現させるために多量に配合することは不
可能に近く、仮に十分に混合できたとしても得られる成
形物の強度は著しく低いものとなってしまうという問題
があった。
【0005】また、フェライト粉体に代えてカーボン粉
末やチタン酸アルカリ土類金属の粉末を用いる試みもな
されてはいるが、その電磁波吸収特性は満足できるもの
ではなかった。
【0006】本発明者らは、電磁波吸収材料について鋭
意研究を重ねた結果、電磁波吸収材料における双極子モ
ーメント量が電磁波吸収性能に深い関係を持っており、
この電磁波吸収材料における双極子モーメント量を多く
することで、強度や加工性を損なわずに電磁波吸収性能
を大幅に向上させることができることを見い出した。
【0007】本発明は、この知見に基づいて完成された
ものであり、優れた電磁波吸収特性を備えていて、しか
も十分な強度と加工性とを有する電磁波吸収材を提案す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、母材中に、同母材における
双極子モーメント量を増加させる活性成分が配合されて
いることを特徴とする電磁波吸収材をその要旨とした。
【0009】請求項2記載の発明は、母材が、ポリ塩化
ビニル、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴ
ム、及びクロロプレンゴムから選ばれる極性高分子より
なることを特徴とする電磁波吸収材をその要旨とした。
【0010】請求項3記載の発明は、母材が使用温度域
にガラス転移点を有する高分子よりなることを特徴とす
る電磁波吸収材をその要旨とした。
【0011】請求項4記載の発明は、活性成分が母材1
00重量部に対して10〜200重量部の割合で配合さ
れていることを特徴とする電磁波吸収材をその要旨とし
た。
【0012】請求項5記載の発明は、活性成分が、メル
カプトベンゾチアジル基を含む化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする電磁波吸
収材をその要旨とした。
【0013】請求項6記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、N、N−ジシクロヘキシル
ベンゾチアジル−2−スルフェンアミドであることを特
徴とする電磁波吸収材をその要旨とした。
【0014】請求項7記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、2−メルカプトベンゾチア
ゾールであることを特徴とする電磁波吸収材をその要旨
とした。
【0015】請求項8記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジル基を含む化合物が、ジベンゾチアジルスルフィ
ドであることを特徴とする電磁波吸収材をその要旨とし
た。
【0016】請求項9記載の発明は、活性成分が、ベン
ゾトリアゾール基を持つ化合物の中から選ばれた1種若
しくは2種以上であることを特徴とする電磁波吸収材を
その要旨とした。
【0017】請求項10記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−(3″,4″,5″,6″テトラハイドロフタリ
ミデメチル)−5′−メチルフェニル}−ベンゾトリア
ゾールであることを特徴とする電磁波吸収材をその要旨
とした。
【0018】請求項11記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
とを特徴とする電磁波吸収材をその要旨とした。
【0019】請求項12記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル}−5−クロ
ロベンゾトリアゾールであることを特徴とする電磁波吸
収材をその要旨とした。
【0020】請求項13記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル}−5−クロロベ
ンゾトリアゾールであることを特徴とする電磁波吸収材
をその要旨とした。
【0021】請求項14記載の発明は、活性成分が、ジ
フェニルアクリレート基を持つ化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする電磁波吸
収材をその要旨とした。
【0022】請求項15記載の発明は、ジフェニルアク
リレート基を持つ化合物が、エチル−2−シアノ−3,
3−ジ−フェニルアクリレートであることを特徴とする
電磁波吸収材をその要旨とした。
【0023】請求項16記載の発明は、周波数110H
zにおける誘電損率が100以上であることを特徴とす
る電磁波吸収材料をその要旨とした。
【0024】請求項17記載の発明は、請求項1〜16
のいずれかに記載の電磁波吸収材であって、異なる周波
数領域に電磁波吸収特性を有する複数の活性成分が配合
されていることを特徴とする電磁波吸収材をその要旨と
した。
【0025】請求項18記載の発明は、 請求項1〜1
6のいずれかに記載の電磁波吸収材であって、異なる周
波数領域に電磁波吸収特性を有する複数の電磁波吸収材
を組み合わせて成ることを特徴とする電磁波吸収材をそ
の要旨とした。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電磁波吸収材につ
いて詳しく説明する。この電磁波吸収材における母材に
は、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢ビ共重合体、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリスチレン、スチレン−ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリウレタン、ポリビ
ニルホルマール、エポキシ、フェノール、ユリア、シリ
コンなどの高分子、あるいはアクリルゴム(ACR)、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(B
R)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ク
ロロプレンゴム(CR)などのゴム系高分子を用いるこ
とができる。
【0027】本発明の電磁波吸収材は上述の母材におけ
る双極子モーメント量を増加させる活性成分を配合した
ものである。ここで、双極子モーメント量と電磁波吸収
性能との関係との関係について説明する。周知の如く電
磁波とは、真空中または物質中を電磁場の振動が伝搬す
る現象である。この電磁波吸収材における電磁波吸収の
メカニズムは、当該電磁波吸収材に電磁波が当たること
で、そのエネルギーの一部が熱エネルギーに返還され電
磁波吸収性能が生じる。つまり当該電磁波吸収材に伝搬
した電磁場の振動がエネルギーの返還によって減衰さ
れ、電磁波吸収が行われるということである。本発明者
らは、この電磁波吸収のメカニズムを研究していく過程
で、電磁波吸収材を構成する母材における双極子の変
位、双極子の復元作用によってエネルギーが吸収(変
換)され、電磁波吸収性能が生じるということを発見し
た。
【0028】以下にその詳細を示す。図1には電磁波
(電磁場の振動)が伝わる前の母材11内部における双
極子12の配置状態を示した。この双極子12の配置状
態は安定な状態にあると言える。ところが、電磁波(電
磁場の振動)が伝わることで、母材11内部の存在する
双極子12には変位が生じ、図2に示すように、母材1
1内部における各双極子12は不安定な状態に置かれる
ことになり、各双極子12は、図1に示すような安定な
状態に戻ろうとする。
【0029】このとき、エネルギーの吸収(変換)が生
じることになる。こうした、母材11内部における双極
子の変位、双極子の復元作用によるエネルギーの吸収
(変換)を通じて、電磁波吸収性能が生じているものと
考えられる。
【0030】このような電磁波吸収のメカニズムから、
図1及び図2に示すような母材11内部における双極子
モーメントの量が大きくなればなる程、その母材11の
持つ電磁波吸収性能も高くなると考えられる。このこと
から、母材として、分子内部における双極子モーメント
量がもともと大きな素材を用いることは、より高い電磁
波吸収性能を確保する上で大変有用なことである。
【0031】分子内部における双極子モーメント量がも
ともと大きなものとしては、極性高分子を挙げることが
できる。この極性高分子として、具体的にはポリ塩化ビ
ニル、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム(ACR)、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、及びクロロプレンゴム
(CR)などを挙げることができる。またこれらの極性
高分子は、強度及び加工性にも優れている。
【0032】また本発明の電磁波吸収材は、電子機器な
どに適用されるが、その適用場所における温度(以下使
用温度域という。具体的には−20°C〜40°C)に
おいて、電磁波吸収特性が最も発揮されるようにするこ
とは、当該電磁波吸収材を適用する上で重要な要素の一
つと言える。
【0033】本発明の電磁波吸収材では、使用温度域に
おいて電磁波吸収特性が最も発揮されるようにするた
め、使用温度域にガラス転移点を有する高分子を母材と
して用いている。使用温度域にガラス転移点を有する高
分子としては、具体的にはポリ塩化ビニル、塩素化ポリ
エチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢ビ共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレ
ン、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
などの高分子に、ジ−2−エチルヘキシルフタレート
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソノ
ニルフタレート(DINP)などの可塑剤を添加して、
−20°C〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(T
g)を移動させたもの、あるいは高分子そのものが−2
0°C〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)
を有するアクリルゴム(ACR)、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム
(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(C
R)などのゴム系高分子などを挙げることができる。
【0034】尚、母材を構成する高分子の選択に際して
は、前記分子内部における双極子モーメントの量や使用
温度域の他、当該電磁波吸収材の適用される用途や使用
形態に応じて、強度や加工性、取り扱い性、入手容易
性、温度性能(耐熱性や耐寒性)、耐候性、価格なども
考慮するのが望ましい。
【0035】上記母材に配合されている活性成分とは、
前記母材における双極子モーメントの量を飛躍的に増加
させる成分であり、当該活性成分そのものが双極子モー
メント量が大きいもの、あるいは活性成分そのものの双
極子モーメント量は小さいが、当該活性成分を配合する
ことで、母材における双極子モーメント量を飛躍的に増
加させることができる成分をいう。
【0036】例えば所定の温度条件、エネルギーの大き
さとしたときの、母材11に生じる双極子モーメントの
量が、これに活性成分を配合することで、図3に示すよ
うに、同じ条件の下で3倍とか、10倍とかいった量に
増加することになるのである。これに伴って、エネルギ
ーが伝わったときの双極子の復元作用による電磁波吸収
性能、すなわち電磁波の吸収量も飛躍的に増大すること
になり、予測を遥かに超えた電磁波吸収性能が生じるこ
とになると考えられる。
【0037】このような作用効果を導く活性成分として
は、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプ
トベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスル
フィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジ
ル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−
ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BB
S)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スル
フェンアミド(OBS)、N、N−ジイソプロピルベン
ゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)などの
メルカプトベンゾチアジル基を含む化合物、
【0038】ベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾ
トリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合した
2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,
5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−5′−
メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HPMM
B)、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
ル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−{2′
−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェ
ニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPC
B)、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール
(2HDBPCB)などのベンゾトリアゾール基を持つ
化合物、
【0039】あるいは、エチル−2−シアノ−3,3−
ジ−フェニルアクリレートなどのジフェニルアクリレー
ト基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以
上を挙げることができる。
【0040】上述の活性成分の配合量としては、母材1
00重量部に対して10〜200重量部の割合が好まし
い。例えば活性成分の配合量が10重量部を下回る場
合、双極子モーメントの量を増大させるという活性成分
を配合したことによる十分な効果が得られず、活性成分
の配合量が200重量部を上回る場合には、母材を構成
する高分子と活性成分とが十分に相溶しなかったりする
ことがある。
【0041】尚、前記母材に含まれる活性成分を決定す
るに当たり、活性成分と母材を構成する高分子との相溶
し易さ、すなわちSP値を考慮し、その値の近いものを
選択すると良い。
【0042】尚、双極子モーメントの量は、前述の母材
を構成する高分子や活性成分の種類により様々に異なっ
ている。また、同じ成分を用いたとしても、エネルギー
が伝わったときの温度により、その双極子モーメントの
量は変わる。また、エネルギーの大小によっても、双極
子モーメントの量は変わる。このため、電磁波吸収材と
して適用するときの温度やエネルギーの大きさなどを考
慮して、そのとき最も大きな双極子モーメント量となる
ように、母材を構成する高分子や活性成分を選択して用
いるのが望ましい。
【0043】上記の如く母材に活性成分を配合した電磁
波吸収材は、母材における双極子モーメントの量が飛躍
的に増加し、もって優れた電磁波吸収特性を発揮するに
至るのであるが、この電磁波吸収材料(母材)における
双極子モーメントの量は、図4に示すA−B間における
誘電率(ε′)の差として表される。すなわち図4に示
すA−B間における誘電率(ε′)の差が大きければ大
きいほど、母材における双極子モーメントの量が大きい
ということになる。
【0044】さて、図4は誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフである。このグラフに
示すように、誘電率(ε′)と誘電損率(ε″)との間
には、誘電損率(ε″)=誘電率(ε′)×誘電正接
(tanδ)といった関係が成り立っている。
【0045】本発明者は、電磁波吸収材についての研究
を通して、ここでいう誘電損率(ε″)が高ければ高い
ほど、エネルギー吸収性、電磁波吸収性能も高いという
ことを見い出したのである。
【0046】この知見に基づいて、上述の電磁波吸収材
における誘電損率(ε″)を調べたところ、周波数11
0Hzにおける誘電損率が100以上であるとき、当該
電磁波吸収材は優れた電磁波吸収性能を有していること
が解った。
【0047】また電磁波吸収材は、用途毎に吸収したい
電磁波の周波数領域が異なり、その用途に応じた周波数
領域で電磁波吸収特性が発揮されるようにしなければな
らない。このような要求に対し、本発明の電磁波吸収材
では、前述の母材や活性成分の種類を適宜変更すること
によりこれに対応できるようになっている。すなわち、
母材や活性成分は、それらの種類毎に電磁波吸収特性を
示す周波数領域が異なっているので、吸収したい電磁波
の周波数領域に電磁波吸収特性を示す母材や活性成分を
適宜選択し、これを採用するのである。
【0048】また電磁波吸収材には、広い周波数領域で
電磁波吸収特性が発揮されるようにしたいといった要求
もある。このような要求に対しては、例えば異なる周波
数領域に電磁波吸収特性を示す活性成分をぞれぞれ母材
に配合した複数種の電磁波吸収材を組み合わせて用いた
り、異なる周波数領域に電磁波吸収特性を示す複数種の
活性成分と母材とを用いたり、あるいは異なる周波数領
域に電磁波吸収特性を示す複数種の活性成分を母材に配
合したりするのである。
【0049】さらに具体的に述べると、例えば500〜
1000MHzの周波数領域に電磁波吸収特性を示す活
性成分を母材成分に配合し、これをシート状に成形す
る。同じく1000〜2000MHzの周波数領域に電
磁波吸収特性を示す活性成分を母材成分に配合し、これ
をシート状に成形する。そして、これら電磁波吸収特性
を示す周波数領域が異なる2枚のシートを積層一体化す
るのである。こうすることにより500〜2000MH
zの周波数領域に電磁波吸収特性を示す電磁波吸収材
(シート)を得ることができる。
【0050】また、500〜1000MHzの周波数領
域に電磁波吸収特性を示す活性成分と、1000〜20
00MHzの周波数領域に電磁波吸収特性を示す活性成
分とを一の母材成分に配合し、これをシート状に成形す
るのである。これにより500〜2000MHzの周波
数領域に電磁波吸収特性を示す電磁波吸収材(シート)
を得ることができる。この場合シートは1枚のシートで
あり、積層、接着といった加工は不要となる。
【0051】また本発明の電磁波吸収材は、用途や使用
形態、吸収すべき電磁波の種類により、例えばポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン
などの合成樹脂フィルムや紙、布、不織布などの繊維シ
ートを貼り合わせた複合体として用いることもできる。
【0052】
【実施例】塩素化ポリエチレンにDCHBSAを配合
し、これを混練し、この混練物にローラ間で1mmの厚
さのシート状に成形する。得られたシートを200mm
×200mmの大きさに裁断し、試験片とした。
【0053】尚、塩素化ポリエチレンとDCHBSAの
配合割合(重量部)は、100/0(比較例)、100
/30(実施例1)、100/50(実施例2)、10
0/70(実施例3)、100/100(実施例4)と
した。
【0054】上記実施例1〜4及び比較例の各試験片に
ついて、誘電正接(tanδ)、誘電損率(ε″)及び
誘電率(ε′)を測定した。その結果を表1に示した。
【0055】
【0056】またこれらの試験片について、電磁波吸収
性能(db)を測定した。この結果を図5に示した。
尚、電磁波吸収性能(db)の測定は、電磁波シールド
性評価器(TR−17301 株式会社アドバンテスト
製)を用いて行った。条件は電界10M〜1000MH
zを使用した。
【0057】
【発明の効果】本発明の電磁波吸収材は、母材中に活性
成分が配合されていて、母材における双極子モーメント
量はきわめて大きくなっている。このため、この電磁波
吸収材の電磁波吸収性能は頗る良く、しかも十分な強度
と加工性とを有している。
【0058】また、周波数110Hzにおける誘電損率
が100以上の電磁波吸収材の場合には、従来の電磁波
吸収材からは予想できないほどの優れた電磁波吸収性能
が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】母材における双極子を示した模式図。
【図2】エネルギーが伝わったときの母材における双極
子の状態を示した模式図。
【図3】活性成分が配合されたときの母材における双極
子の状態を示した模式図。
【図4】母材における誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフ。
【図5】実施例1〜4及び比較例の試験片の各周波数に
おける電磁波吸収性能を示したグラフ。
【符号の説明】
11・・・母材 12・・・双極子

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材中に、同母材における双極子モーメ
    ント量を増加させる活性成分が配合されていることを特
    徴とする電磁波吸収材。
  2. 【請求項2】 前記母材が、ポリ塩化ビニル、塩素化ポ
    リエチレン、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジ
    エンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、及びクロロプレ
    ンゴムから選ばれる極性高分子よりなることを特徴とす
    る請求項1記載の電磁波吸収材。
  3. 【請求項3】 前記母材が使用温度域にガラス転移点を
    有する高分子よりなることを特徴とする請求項1記載の
    電磁波吸収材。
  4. 【請求項4】 前記活性成分が母材100重量部に対し
    て10〜200重量部の割合で配合されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波吸収
    材。
  5. 【請求項5】 前記活性成分が、メルカプトベンゾチア
    ジル基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の電磁波吸収材。
  6. 【請求項6】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、N、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
    2−スルフェンアミドであることを特徴とする請求項5
    記載の電磁波吸収材。
  7. 【請求項7】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、2−メルカプトベンゾチアゾールであること
    を特徴とする請求項5記載の電磁波吸収材。
  8. 【請求項8】 前記メルカプトベンゾチアジル基を含む
    化合物が、ジベンゾチアジルスルフィドであることを特
    徴とする請求項5記載の電磁波吸収材。
  9. 【請求項9】 前記活性成分が、ベンゾトリアゾール基
    を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以上で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    電磁波吸収材。
  10. 【請求項10】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,
    4″,5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−
    5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
    とを特徴とする請求項9記載の電磁波吸収材。
  11. 【請求項11】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
    ル}−ベンゾトリアゾールであることを特徴とする請求
    項9記載の電磁波吸収材。
  12. 【請求項12】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−
    5′−メチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾー
    ルであることを特徴とする請求項9記載の電磁波吸収
    材。
  13. 【請求項13】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
    −ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾールで
    あることを特徴とする請求項9記載の電磁波吸収材。
  14. 【請求項14】 前記活性成分が、ジフェニルアクリレ
    ート基を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の電磁波吸収材。
  15. 【請求項15】 前記ジフェニルアクリレート基を持つ
    化合物が、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニル
    アクリレートであることを特徴とする請求項14記載の
    電磁波吸収材。
  16. 【請求項16】 周波数110Hzにおける誘電損率が
    100以上であることを特徴とする請求項1〜15のい
    ずれかに記載の電磁波吸収材。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれかに記載の電
    磁波吸収材であって、異なる周波数領域に電磁波吸収特
    性を有する複数の活性成分が配合されていることを特徴
    とする電磁波吸収材。
  18. 【請求項18】 請求項1〜16のいずれかに記載の電
    磁波吸収材であって、異なる周波数領域に電磁波吸収特
    性を有する複数の電磁波吸収材を組み合わせて成ること
    を特徴とする電磁波吸収材。
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KR20030013831A (ko) * 2001-08-09 2003-02-15 주식회사 두람하이테크 전자파 차폐용 금속복합수지 조성물, 시트 및 이의제조방법

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