JPH10143164A - 吸音シート - Google Patents

吸音シート

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JPH10143164A
JPH10143164A JP8295076A JP29507696A JPH10143164A JP H10143164 A JPH10143164 A JP H10143164A JP 8295076 A JP8295076 A JP 8295076A JP 29507696 A JP29507696 A JP 29507696A JP H10143164 A JPH10143164 A JP H10143164A
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sound
absorbing sheet
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sound absorbing
sheet according
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JP8295076A
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Yasuyuki Ohira
康幸 大平
Mitsuo Hori
光雄 堀
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CCI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄く紙様のシートとして、障子紙、襖紙、壁
紙、天井用クロスなどにそのまま適用できる吸音シート
を提案すること。 【解決手段】 繊維シートに高分子材料が付着されてい
る吸音シートであって、前記高分子材料が同高分子材料
における双極子モーメント量を増加させる活性成分を含
んでいることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、障子紙、襖紙、壁
紙、天井用クロスなどに適用される吸音シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、吸音シートとしては、ロックウー
ルやグラスウール、フェルトなどが知られている。これ
らの吸音シートにあっては、音がシートを構成する繊維
表面を衝突しながら通り抜ける際に摩擦熱として消費す
ることで、音のエネルギーの吸収がなされるようになっ
ていた。
【0003】これら従来の吸音シートにあっては、シー
トを構成する繊維表面の抵抗を高めることで吸音性能を
高めていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれらの吸音
シートでは、十分な吸音性を確保しようとしたとき、5
mm、10mm、場合によっては20〜30mmといっ
た厚みを必要としていた。このため、これらの吸音シー
トは、襖や壁、天井などの内側に配置する裏込め材とし
て適用され、障子紙、襖紙、壁紙、天井用クロスなどに
そのまま適用することはできなかった。
【0005】本発明者らは、吸音シートの研究を通じ
て、薄く紙様のシート状でありながら、しかも十分な吸
音性能を有する吸音シートを提案すべく鋭意研究を重ね
た結果、吸音シートにおける双極子モーメント量が、吸
音性に深い関係を持っており、この吸音シートにおける
双極子モーメント量を多くすることで、当該吸音シート
の厚みに関係なく、吸音性能を大幅に向上させることが
できることを見い出した。
【0006】本発明は、この知見に基づいて完成された
ものであり、薄く紙様のシートとして、障子紙、襖紙、
壁紙、天井用クロスなどにそのまま適用できる吸音シー
トを提案することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、繊維シートに高分子材料が
付着されている吸音シートであって、前記高分子材料が
同高分子材料における双極子モーメント量を増加させる
活性成分を含んでいることを特徴とする吸音シートをそ
の要旨とした。
【0008】請求項2記載の発明は、高分子材料が、塩
素化ポリエチレン、アクリルゴム、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、及びクロ
ロプレンゴムから選ばれる極性高分子よりなることを特
徴とする吸音シートをその要旨とした。
【0009】請求項3記載の発明は、高分子材料が使用
温度域にガラス転移点を有する高分子よりなることを特
徴とする吸音シートをその要旨とした。
【0010】請求項4記載の発明は、活性成分が高分子
材料100重量部に対して10〜300重量部の割合で
配合されていることを特徴とする吸音シートをその要旨
とした。
【0011】請求項5記載の発明は、活性成分が、メル
カプトベンゾチアジル基を含む化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする吸音シー
トをその要旨とした。
【0012】請求項6記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジン基を含む化合物が、N、N−ジシクロヘキシル
ベンゾチアジル−2−スルフェンアミドであることを特
徴とする吸音シートをその要旨とした。
【0013】請求項7記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジン基を含む化合物が、2−メルカプトベンゾチア
ゾールであることを特徴とする吸音シートをその要旨と
した。
【0014】請求項8記載の発明は、メルカプトベンゾ
チアジン基を含む化合物が、ジベンゾチアジルスルフィ
ドであることを特徴とする吸音シートをその要旨とし
た。
【0015】請求項9記載の発明は、活性成分が、ベン
ゾトリアゾール基を持つ化合物の中から選ばれた1種若
しくは2種以上であることを特徴とする吸音シートをそ
の要旨とした。
【0016】請求項10記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−(3″,4″,5″,6″テトラハイドロフタリ
ミデメチル)−5′−メチルフェニル}−ベンゾトリア
ゾールであることを特徴とする吸音シートをその要旨と
した。
【0017】請求項11記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
とを特徴とする吸音シートをその要旨とした。
【0018】請求項12記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル}−5−クロ
ロベンゾトリアゾールであることを特徴とする吸音シー
トをその要旨とした。
【0019】請求項13記載の発明は、ベンゾトリアゾ
ール基を持つ化合物が、2−{2′−ハイドロキシ−
3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル}−5−クロロベ
ンゾトリアゾールであることを特徴とする吸音シートを
その要旨とした。
【0020】請求項14記載の発明は、活性成分が、ジ
フェニルアクリレート基を持つ化合物の中から選ばれた
1種若しくは2種以上であることを特徴とする吸音シー
トをその要旨とした。
【0021】請求項15記載の発明は、ジフェニルアク
リレート基を持つ化合物が、エチル−2−シアノ−3,
3−ジ−フェニルアクリレートであることを特徴とする
吸音シートをその要旨とした。
【0022】請求項16記載の発明は、高分子材料の付
着量が20〜300g/m2 であることを特徴とする吸
音シートをその要旨とした。
【0023】請求項17記載の発明は、周波数110H
zにおける誘電損率が7以上であることを特徴とする吸
音シートをその要旨とした。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の吸音シートについ
て詳しく説明する。この吸音シートは、繊維シートに高
分子材料を付着したものであり、薄く紙様のシート状で
ありながら、しかも十分な吸音性能を有していて、障子
紙、襖紙、壁紙、天井用クロスなどにそのまま適用する
ことができるものである。
【0025】繊維シートは、障子紙、襖紙、壁紙、天井
用クロスなどに適用可能な薄く紙様の繊維により構成さ
れたシート状物であるならば何でも良く、例えば実際に
障子紙、襖紙、壁紙、天井用クロスなどとして用いれら
れている紙(和紙や半紙)、布、不織布などを好ましい
例として挙げることができる。
【0026】高分子材料は、同高分子材料における双極
子モーメント量を増加させる活性成分を含むものであ
る。まずここで、双極子モーメント量と吸音性能との関
係について説明する。図1には空気伝播音(音のエネル
ギー)が伝わる前の高分子材料11内部における双極子
12の配置状態を示した。この双極子12の配置状態は
安定な状態にあると言える。ところが、空気伝播音(音
のエネルギー)が伝わることで、高分子材料11内部の
存在する双極子12には変位が生じ、図2に示すよう
に、高分子材料11内部における各双極子12は不安定
な状態に置かれることになり、各双極子12は、図1に
示すような安定な状態に戻ろうとする。
【0027】このとき、音のエネルギーの消費が生じる
ことになる。こうした、高分子材料11内部における双
極子の変位、双極子の復元作用による音のエネルギー消
費を通じて、吸音性能が生じるものと考えられる。
【0028】このような吸音のメカニズムから、図1及
び図2に示すような高分子材料11内部における双極子
モーメントの量が大きくなればなる程、その高分子材料
11の持つ吸音性能も高くなると考えられる。このこと
から、高分子材料として、分子内部における双極子モー
メント量がもともと大きなものを用いることは、より高
い吸音性能を確保する上で大変有用なことである。
【0029】分子内部における双極子モーメント量がも
ともと大きなものとしては、極性高分子を挙げることが
できる。この極性高分子として、具体的にはポリ塩化ビ
ニル、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム(ACR)、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレ
ン−ブタジエンゴム(SBR)、及びクロロプレンゴム
(CR)などを挙げることができる。またこれらの極性
高分子は、機械的強度及び加工性にも優れている。
【0030】また本発明の吸音シートは、障子紙、襖
紙、壁紙、天井用クロスなど家屋室内で適用されるが、
その適用場所における温度(以下使用温度域という。具
体的には−20°C〜40°C)において、吸音性能が
最も発揮されるようにすることは、当該吸音シートを適
用する上で重要な要素の一つと言える。
【0031】本発明の吸音シートでは、使用温度域にお
いて吸音性能が最も発揮されるようにするため、使用温
度域にガラス転移点を有する高分子を高分子材料として
用いている。使用温度域にガラス転移点を有する高分子
としては、具体的にはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−酢ビ共重合体、ポリメタク
リル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン、ポリイソプレ
ン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体
などの高分子に、ジ−2−エチルヘキシルフタレート
(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジイソノ
ニルフタレート(DINP)などの可塑剤を添加して、
−20°C〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(T
g)を移動させたもの、あるいは高分子そのものが−2
0°C〜40°Cの使用温度域にガラス転移点(Tg)
を有するアクリルゴム(ACR)、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム
(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(C
R)、塩素化ポリエチレンなどの高分子などを挙げるこ
とができる。
【0032】尚、高分子材料の選択に際しては、前記分
子内部における双極子モーメントの量や使用温度域の
他、当該吸音シートの適用される用途や使用形態に応じ
て、取り扱い性、入手容易性、温度性能(耐熱性や耐寒
性)、耐候性、価格なども考慮するのが望ましい。
【0033】活性成分とは、前記高分子材料における双
極子モーメントの量を飛躍的に増加させる成分であり、
当該活性成分そのものが双極子モーメント量が大きいも
の、あるいは活性成分そのものの双極子モーメント量は
小さいが、当該活性成分を配合することで、高分子材料
における双極子モーメント量を飛躍的に増加させること
ができる成分をいう。
【0034】例えば所定の温度条件、音のエネルギーの
大きさとしたときの、高分子材料11に生じる双極子モ
ーメントの量が、これに活性成分を配合することで、図
3に示すように、同じ条件の下で3倍とか、10倍とか
いった量に増加することになるのである。これに伴っ
て、音のエネルギーが伝わったときの双極子の復元作用
による音のエネルギー消費量も飛躍的に増大することに
なり、予測を遥かに超えた吸音性能が生じることになる
と考えられる。
【0035】このような作用効果を導く活性成分として
は、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプ
トベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスル
フィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジ
ル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−
ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BB
S)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スル
フェンアミド(OBS)、N、N−ジイソプロピルベン
ゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)などの
メルカプトベンゾチアジル基を含む化合物、
【0036】ベンゼン環にアゾール基が結合したベンゾ
トリアゾールを母核とし、これにフェニル基が結合した
2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,4″,
5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−5′−
メチルフェニル}−ベンゾトリアゾール(2HPMM
B)、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
ル}−ベンゾトリアゾール(2HMPB)、2−{2′
−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェ
ニル}−5−クロロベンゾトリアゾール(2HBMPC
B)、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
−ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾール
(2HDBPCB)などのベンゾトリアゾール基を持つ
化合物、
【0037】あるいは、エチル−2−シアノ−3,3−
ジ−フェニルアクリレート(ECDDPA)などのジフ
ェニルアクリレート基を含む化合物の中から選ばれた1
種若しくは2種以上を挙げることができる。
【0038】上述の活性成分の配合量としては、高分子
材料100重量部に対して10〜300重量部の割合が
好ましい。例えば活性成分の配合量が10重量部を下回
る場合、双極子モーメントの量を増大させるという活性
成分を配合したことによる十分な効果が得られず、活性
成分の配合量が300重量部を上回る場合には、十分に
相溶しなかったりすることがある。
【0039】尚、前記高分子材料に含まれる活性成分を
決定するに当たり、活性成分と高分子材料との相溶し易
さ、すなわちSP値を考慮し、その値の近いものを選択
すると良い。
【0040】尚、双極子モーメントの量は、前述の高分
子材料や活性成分の種類により様々に異なっている。ま
た、同じ成分を用いたとしても、音のエネルギーが伝わ
ったときの温度により、その双極子モーメントの量は変
わる。また、音のエネルギーの大小によっても、双極子
モーメントの量は変わる。このため、吸音シートとして
適用するときの温度や音のエネルギーの大きさなどを考
慮して、そのとき最も大きな双極子モーメント量となる
ように、高分子材料や活性成分を選択して用いるのが望
ましい。
【0041】本発明の吸音シートは、上記活性成分を配
合した高分子材料をエマルジョンの形態として、前記繊
維シートに付与することで得ることができる。付与後の
繊維シートにおける高分子材料の付着量としては特に限
定されないが、好ましくは20〜300g/m2 、より
好ましくは40〜200g/m2 である。高分子材料の
付着量が20g/m2 を下回る場合、十分な吸音性能が
得られなくなり、付着量が300g/m2 を上回る場合
には、十分な吸音性能は得られるものの、吸音シート自
体がプラスチックライクになってしまい、暖かさ、柔ら
かさといった紙様の外観、性質を損なうことになる。
【0042】また吸音材料の分野では、一の素材におけ
る吸音性能は、音の種類、すなわち周波数によって様々
に異なることが知られている。この吸音シートにあって
は、その厚さを厚くしたり薄くしたりすることで、また
大きさを大きくしたり、小さくしたりすることにより、
音の種類に対応できるようになっている。例えば低周波
(低い音)の場合にはシートの厚さを薄くしたり、シー
ト面積を大きくしたりする。一方高周波(高い音)の場
合にはシートの厚さを厚くしたり、シート面積を小さく
したりすることでこれに対応できるようになっているの
である。
【0043】上記の如く、繊維シートに活性成分を含む
高分子材料を付着した吸音シートは、高分子材料におけ
る双極子モーメントの量が飛躍的に増加し、もって優れ
た吸音性能を発揮するに至るのであるが、この吸音シー
トにおける双極子モーメントの量は、図4に示すA−B
間における誘電率(ε′)の差として表される。すなわ
ち図4に示すA−B間における誘電率(ε′)の差が大
きければ大きいほど、高分子材料における双極子モーメ
ントの量が大きいということになる。
【0044】さて、図4は誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフである。このグラフに
示すように、誘電率(ε′)と誘電損率(ε″)との間
には、誘電損率(ε″)=誘電率(ε′)×誘電正接
(tanδ)といった関係が成り立っている。
【0045】本発明者は、吸音シートについての研究を
通して、ここでいう誘電損率(ε″)が高ければ高いほ
ど、音のエネルギー吸収性、吸音性能も高いということ
を見い出したのである。
【0046】この知見に基づいて、上述の吸音シートに
おける誘電損率(ε″)を調べたところ、周波数110
Hzにおける誘電損率が7以上であるとき、当該吸音シ
ートは優れた吸音性能を有していることが解った。
【0047】
【実施例】
実施例1 繊維シートとして目付12g/m2 の半紙(つみ草半
紙、P100ハ−35)を用い、これを塩素化ポリエチ
レン100重量部に対しDCHBSAを100重量部を
配合した高分子材料エマルジョン中に浸漬し、乾燥する
ことで目付136g/m2 (このうち高分子材料の付着
量は124g/m2 )の吸音シートを得た。
【0048】比較例1 実施例1の繊維シートをそのまま吸音シートとして用い
た。
【0049】実施例2 繊維シートとして目付32g/m2 の和紙を用い、これ
を塩素化ポリエチレン100重量部に対しDCHBSA
を100重量部を配合した高分子材料エマルジョン中に
浸漬し、乾燥することで目付73g/m2 (このうち高
分子材料の付着量は41g/m2 )の吸音シートを得
た。
【0050】比較例2 実施例2の繊維シートをそのまま吸音シートとして用い
た。
【0051】実施例3 繊維シートとして目付36g/m2 の絹織物を用い、こ
れを塩素化ポリエチレン100重量部に対しDCHBS
Aを100重量部を配合した高分子材料エマルジョン中
に浸漬し、乾燥することで目付204g/m2 (このう
ち高分子材料の付着量は168g/m2 )の吸音シート
を得た。
【0052】比較例3 実施例3の繊維シートをそのまま吸音シートとして用い
た。
【0053】上記実施例1〜3、並びに比較例1〜3の
各吸音シートについて、力学的損失正接(tanδ)、
誘電正接(tanδ)、誘電損率(ε″)及び誘電率
(ε′)を測定した。その結果を表1並びに図5に示し
た。 (以下余白)
【0054】
【0055】またこれらの吸音シートについて、Bアン
ドK社製垂直入射吸音率測定装置(JIS NoA14
05に規定)を用い、各々吸音率を測定した。その結果
を図6(実施例1及び比較例1)、図7(実施例2及び
比較例2)、及び図8(実施例3及び比較例3)に示し
た。尚、各サンプルはφ29、厚み200μmの大きさ
とし、各サンプルの背後には20mmの空気層を設け
た。
【0056】
【発明の効果】本発明の吸音シートは、活性成分を含む
高分子材料が繊維シートに付着されていて、当該吸音シ
ートにおける双極子モーメント量はきわめて大きくなっ
ており、このためこの吸音シートは、障子紙、襖紙、壁
紙、天井用クロスなどのように、薄く紙様のシート状で
ありながら、しかも予測を遥かに超えた優れた吸音性能
が発揮されるようになっている。
【0057】また、周波数110Hzにおける誘電損率
が7以上の吸音シートの場合には、従来の吸音シートか
らは予想できないほどの優れた吸音性能が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】高分子材料における双極子を示した模式図。
【図2】音のエネルギーが伝わったときの高分子材料に
おける双極子の状態を示した模式図。
【図3】活性成分が配合されたときの高分子材料におけ
る双極子の状態を示した模式図。
【図4】高分子材料における誘電率(ε′)と誘電損率
(ε″)との関係を示したグラフ。
【図5】実施例1及び比較例1の吸音シートの各温度に
おける力学的損失正接(tanδ)を示したグラフ。
【図6】実施例1及び比較例1の吸音シートの各周波数
における吸音率を示したグラフ。
【図7】実施例2及び比較例2の吸音シートの各周波数
における吸音率を示したグラフ。
【図8】実施例3及び比較例3の吸音シートの各周波数
における吸音率を示したグラフ。
【符号の説明】
11・・・樹脂マトリックス 12・・・双極子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 1/82 E04B 1/82 C G10K 11/16 G10K 11/16 D

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維シートに高分子材料が付着されてい
    る吸音シートであって、前記高分子材料が同高分子材料
    における双極子モーメント量を増加させる活性成分を含
    んでいることを特徴とする吸音シート。
  2. 【請求項2】 前記高分子材料が、ポリ塩化ビニル、塩
    素化ポリエチレン、アクリルゴム、アクリロニトリル−
    ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、及びクロ
    ロプレンゴムから選ばれる極性高分子よりなることを特
    徴とする請求項1記載の吸音シート。
  3. 【請求項3】 前記高分子材料が使用温度域にガラス転
    移点を有する高分子よりなることを特徴とする請求項1
    記載の吸音シート。
  4. 【請求項4】 前記活性成分が高分子材料100重量部
    に対して10〜300重量部の割合で配合されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸音シ
    ート。
  5. 【請求項5】 前記活性成分が、メルカプトベンゾチア
    ジル基を含む化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の吸音シート。
  6. 【請求項6】 前記メルカプトベンゾチアジン基を含む
    化合物が、N、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
    2−スルフェンアミドであることを特徴とする請求項5
    記載の吸音シート。
  7. 【請求項7】 前記メルカプトベンゾチアジン基を含む
    化合物が、2−メルカプトベンゾチアゾールであること
    を特徴とする請求項5記載の吸音シート。
  8. 【請求項8】 前記メルカプトベンゾチアジン基を含む
    化合物が、ジベンゾチアジルスルフィドであることを特
    徴とする請求項5記載の吸音シート。
  9. 【請求項9】 前記活性成分が、ベンゾトリアゾール基
    を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種以上で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    吸音シート。
  10. 【請求項10】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−(3″,
    4″,5″,6″テトラハイドロフタリミデメチル)−
    5′−メチルフェニル}−ベンゾトリアゾールであるこ
    とを特徴とする請求項9記載の吸音シート。
  11. 【請求項11】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−5′−メチルフェニ
    ル}−ベンゾトリアゾールであることを特徴とする請求
    項9記載の吸音シート。
  12. 【請求項12】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′−t−ブチル−
    5′−メチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾー
    ルであることを特徴とする請求項9記載の吸音シート。
  13. 【請求項13】 前記ベンゾトリアゾール基を持つ化合
    物が、2−{2′−ハイドロキシ−3′,5′−ジ−t
    −ブチルフェニル}−5−クロロベンゾトリアゾールで
    あることを特徴とする請求項9記載の吸音シート。
  14. 【請求項14】 前記活性成分が、ジフェニルアクリレ
    ート基を持つ化合物の中から選ばれた1種若しくは2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の吸音シート。
  15. 【請求項15】 前記ジフェニルアクリレート基を持つ
    化合物が、エチル−2−シアノ−3,3−ジ−フェニル
    アクリレートであることを特徴とする請求項14記載の
    吸音シート。
  16. 【請求項16】 前記高分子材料の付着量が20〜30
    0g/m2 であることを特徴とする請求項1〜15のい
    ずれかに記載の吸音シート。
  17. 【請求項17】 周波数110Hzにおける誘電損率が
    7以上であることを特徴とする請求項1〜16のいずれ
    かに記載の吸音シート。
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