JPH1015538A - 底質及び水質改良材並びにそれを利用した底棲動物増殖法 - Google Patents

底質及び水質改良材並びにそれを利用した底棲動物増殖法

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JPH1015538A
JPH1015538A JP8210417A JP21041796A JPH1015538A JP H1015538 A JPH1015538 A JP H1015538A JP 8210417 A JP8210417 A JP 8210417A JP 21041796 A JP21041796 A JP 21041796A JP H1015538 A JPH1015538 A JP H1015538A
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sediment
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water
treated
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Sadako Ueda
貞子 上田
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GREEN KARUCHIYAA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硫化物、CODばかりか、窒素及びリンも合わ
せて除去出来、水域の水質や底質を改善保持しつつ、底
棲動物を保護育成することができるようにする。 【解決手段】石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プ
ランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性
を帯びた結晶体となった貝化石を170゜C〜300°
Cの範囲で熱処理して結晶水を除去し賦活化させてなる
熱処理貝化石に、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、リ
ン酸態リンの吸着剤とすることで、底質やその近辺の海
域のマイナス要因たる物質を速やかに減衰させ、かつプ
ラス要因に影響を与えないから、底棲動物にとって良好
な環境を現出し、かつ貝化石のミネラル分を利用する水
産植物の指向性により良く繁殖することになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、養殖漁場や沿岸海
域における海底、河川底、湖沼底、池底、お掘り、養魚
場、ゴミの埋立地周辺などのような底質及び水質が悪化
している所に使用し、よい水域環境を創設すると共に、
特に底質の悪化に影響され易い底棲動物を保護育成をす
るための底質及び水質改良材並びにそれを利用した底棲
動物増殖法に関する。
【0002】
【従来の技術】本来、魚、海藻、貝、海老、蟹などの水
産生物が豊富に生息しているはずの沿岸は、産業経済の
発展につれて埋め立てられ、臨海工業地帯が多数建設さ
れ、そのため物資の大量海上輸送が行われるようにな
り、更に大型港湾施設の整備拡充が急速に進み、また、
海岸侵食や波浪などの災害から人々を守という名目で人
工構造物が多数建設され、更に、国民の海洋レジャー指
向応じた大型娯楽施設が多数作られた。その結果、沿岸
は、干潟による浄化作用がなくなり、水質の悪化及びヘ
ドロの堆積による赤潮及び青潮の発生、土砂の混入ある
いは乱獲により、これら水産生物が激減し、いわゆる磯
焼け現象(藻場を形成する大型海藻のホンダワラ類、コ
ンブ類、その他多くの海藻が枯死して不毛の状態とな
り、ただサンゴモ類(石灰藻)と呼ばれる藻体に炭酸カ
ルシウムを沈着した、ピンク色の硬い海藻が海底を覆う
状態をいう)が多く見られるようになった。
【0003】一方世界の海に雄飛して発展した水産国日
本も、年ごとに厳しさを加える漁業の国際環境から、再
び沿岸に戻り水産資源を管理し、殖やし育てて採る漁業
に転換することを余儀なくされ、ハマチを中心として各
種の養殖漁業がかなり以前から各地で行われている。そ
の結果、これら養殖漁場においても長年の使用により、
底質及び水質がかなり悪化し、これら養殖に支障を来し
ている。
【0004】このような状況下で、水域の底質及び水質
の改善として、水底に消石灰(Ca(OH))、生石
灰(CaO)を投下することが行われ、これらの水底に
溜まっているヘドロ等から発生する有害物質、特に硫化
水素(HS)を抑制している。この石灰投下は、富栄
養化による窒素、リンの増加により、溶存酸素の消費量
の増大によって貧酸素域ができるため、ヘドロ内の硫酸
塩還元菌の活動が活発になり、発生した硫化水素の浮上
によるとされる、通称「青潮」を良く防止し、水産生物
の死滅を防ぐものである。しかしながら、消石灰や生石
灰を水中に投下することは、強アルカリを示し、藻枯れ
現象を生じたり、ナマコ、エビ、アワビ、トコブシ、ウ
ニ、ヒラメ、カニ、アサリ、ハマグリなど海底を住処と
する底棲動物に大きな害を与えることになる。
【0005】そこで、本出願人は、石灰質や珪酸等から
なる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没
して堆積し、腐植溶性を帯びた結晶体となった貝化石を
170゜C〜300°Cの範囲で熱処理して結晶水を除
去し賦活化させてなる熱処理貝化石を、水底に所定量
(0.5〜10kg/m)散布し、水域の底質及び水
質における硫化物、COD(有機汚染)を改善をする内
容を開示している(特開平7−327544号公報参
照)。すなわち、この発明は、熱処理貝化石が、最大で
もpHが8程度にしかならず、底質から発生したり、す
でに水中に溶存している硫化物、CODを除去すること
により、水域の底質及び水質の改善をするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本出願人による熱処理
貝化石は、底棲動物に影響を与える程のpHの高さには
ならず、硫化物、CODを除去することができるから、
消石灰、生石灰の散布による弊害を防止でき、多量に使
用されるようになった。しかしながら、熱処理貝化石
は、赤潮の主たる原因である窒素及びリンによる富栄養
化の除去性能については不明であり、その意味で底質及
び水質改良材として不充分であった。したがって、この
熱処理貝化石は、消石灰、生石灰の散布による弊害を防
止できるものの、底質及び水質改良材としての評価は必
ずしも高いものではなかった。このため、熱処理貝化石
の代替えとして、消石灰、生石灰ほどpHが高くなく、
コスト的に有利な火山灰を水底に散布するようなことが
現実に行われ、熱処理貝化石のの有利性が不明確であっ
た。
【0007】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたもので、硫化物、CODばかりか、水域の富栄養化
の主たる原因である窒素及びリンをも合わせて除去出
来、しかも周囲の水質や底質を改善し保持しつつ、底棲
動物を良く保護育成することができる底質及び水質改良
材並びにそれを利用した底棲動物増殖法を提供すること
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、長年貝化石
の組成、性質について調査研究を続けてきた。また、魚
の養殖、養殖漁場の水質及び底質の維持管理についても
鋭意研究を続けて来た。その結果、本発明者は、天然の
海が本来的に持っている水産生物を保持出来る包容力を
利用することが最も理に叶い、かつその想像を絶する包
容力を引き出すことがこれからの沿岸漁業の発展に寄与
し、汚染された沿岸の水質、底質を回復することにもな
り、そのためには水質、底質の改善をしつつ、海藻を繁
殖させ、その豊富な海藻により幼稚子の哺育など水産動
物、特に底棲動物の棲息の場を与えるようにするのが良
いと、考えるようになった。本発明者は、賦活化した熱
処理貝化石が青潮の原因である硫化物、CODばかり
か、赤潮の原因である窒素及びリンをも合わせて除去す
ることが出来ることを見出し、本発明に到達したのであ
る。
【0009】すなわち、上記課題を解決するために、請
求項1の発明は、石灰質や珪酸等からなる各種ネクト
ン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐
植溶性を帯びた結晶体となった貝化石を170゜C〜3
00゜Cの範囲で熱処理して結晶水を除去し賦活化させ
てなる熱処理貝化石を、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒
素、リン酸態リンの吸着剤としたことを特徴とする底質
及び水質改良材である。
【0010】本発明に使用される貝化石は、考古学名で
は有孔虫化石、地質学名では石灰質砂岩であり、日本で
は富山県、石川県能登半島、岐阜県高山市、北海道、山
口県、徳島県、福島県、鹿児島県に産し、その主な産地
における貝化石の分析値は表1の通りである。この貝化
石は、より具体的には、富山県の富山鉱山岩坪A、B、
C採掘場において採掘された試料について、昭和54年
8月7日、名古屋通商産業局より分析報告(54名通産
工業第564号)のあった下記定量分析表(表2)と、
富山県の国土高岡鉱山採掘場において採掘された試料に
ついて、昭和52年10月20日、名古屋通商産業局よ
り分析報告(52名通産工業第1071号)のあった下
記定量分析表(表3)と、これら富山鉱山及び国土高岡
鉱山から採掘された貝化石の類似品と、によるものをい
う。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】
【表3】
【0014】なお、上記富山県において採掘されている
貝化石は、日本の他の地域で採掘される貝化石の成分構
成と、分子集合形態が大きく異なり、特に珪素もある程
度含有し、炭酸カルシウムの含有率も高く、珪素と炭酸
カルシウムとの混合比率のバランスが良いことが特徴と
なっている。そして、この貝化石は、生体より分泌され
たアラゴライト形の結晶構造をとり、一定の有効径を持
ち結晶水を含む小孔が無数にあり、この結晶水を除去す
ることで賦活化、すなわち、吸着性能を持つようになる
ものである。
【0015】鉱山から採掘された貝化石に吸着性能を付
与させた、いわゆる熱処理貝化石を得るには、貝化石を
5mm以下に粉砕し、目開き5mmのアミ目のふるいに
通してドライヤーにて170°C〜300°Cの範囲で
熱処理して結晶水を除去し、目開き2mmのアミ目のふ
るいに通してクーラーにて常温まで冷却して得る。
【0016】このアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、リ
ン酸態リンの吸着剤とした熱処理貝化石、すなわち、熱
処理貝化石そのままである底質及び水質改良材は、たと
えば、次の2種類の方法にて水底に投入される。 水底に堆積しているヘドロ化した底土の厚み、総面
積、見掛け比重等のデータがあれば、底土の総湿重量が
推定できるので、その総湿重量の0.5〜5.0重量
%、より好ましくは1.0〜4.0重量%の熱処理貝化
石量を算定し、これに見合う熱処理貝化石を上記総面積
の水底に投入する。 のデータが無い場合、水底1mあたり0.5k
g〜10kg、より好ましくは2.0kg〜5.0kg
の熱処理貝化石を上記総面積の水底に投入する。
【0017】これにより、水底やその近辺の水域のマイ
ナス要因たる硫化物、CODは無論のこと、アンモニア
性窒素、亜硝酸性窒素、リン酸態リンを速やかに減衰さ
せ、かつプラス要因たる溶存酸素に悪影響を与えないば
かりか、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素による溶存酸
素の消費を阻止し結果的に溶存酸素を保持し、pHをほ
とんど上げないから、水産生物、特に、底棲動物にとっ
て良好な環境を現出し、かつ貝化石の有するミネラル分
を利用しようとする水産植物の指向性により、水産植物
も良く繁殖することになる。
【0018】請求項2の発明は、前記熱処理貝化石を粉
粒状にし、該粉粒状の熱処理貝化石に、粉粒状の多孔質
体を所定比率で混合し造粒してなる底質及び水質改良材
である。上記粉粒状の多孔質体は、珪藻土、パーライ
ト、天然及び人工ゼオライトなどが使用される。そし
て、これらと熱処理貝化石とを混合しバインダーの存在
のもと造粒して上記底質及び水質改良材を得る。これに
より、水域に底質及び水質改良材を投入する際、事前に
水を含ませれば流されないで目的の水底に到達し、かつ
表面積が広く取れ水が良く流通して吸着性能を高めるこ
とが出来る。なお、この造粒は、加圧成形、押し出し成
形、転動造粒など特に限定しないが、バインダーは水域
の汚染に繋がらないものが選択される。
【0019】請求項3の発明は、前記熱処理貝化石に、
少なくとも多孔質体及び固化剤を所定比率で混合し任意
形状に固化してなる底質及び水質改良材である。上記固
化剤は、セメントに代表されるが、その外に粘土、石
膏、水ガラスなどの無機質のものから、合成樹脂エマル
ジョン、合成ゴムラテックスなど有機質の物が使用され
る。
【0020】そして、多孔質体は、上述の珪藻土、パー
ライト、天然及び人工ゼオライトなどが使用され、これ
ら熱処理貝化石、多孔質体、固化剤の配合比率は、固化
剤としてセメントを使用した場合、コンクリートの配合
の表示法に従いその一例を示すと、熱処理貝化石が細骨
材料となり、748kg/m、多孔質体(粗骨材)が
1112kg/m、セメントが268kg/m、水
が155kg/m、混和剤が0.67kg/mとな
る。実際の配合比率は、これらの数値から最大プラスマ
イナス20%程度の範囲で変わる。
【0021】この底質及び水質改良材は、図1に示すよ
うに、立方体2をなし真ん中に通過孔3を有した成形体
1としても良いが、この形状はその他直方体、円柱体、
球体など特に限定がなく、防波堤に使用されるような大
型のものから、直径2〜3cm程度の小石状のものまで
を包含する。
【0022】また、底質及び水質改良材は、図2に示す
ように、通過孔3以外にその表面に凹凸4や窪み5を設
け、水産植物である海藻が着生し易くかつ水棲動物が住
み易くすると共に、熱処理貝化石が水や底質に接する面
積を拡大する効果があるようにした成形体1aでも良
い。この表面に凹凸4や窪み5を設けることは、海藻や
水棲動物に都合良くするが主目的であるが、逆に凹凸4
や窪み5の数や量を調整することで、その表面積を変
え、熱処理貝化石が水や底質に接する面積を調整して、
熱処理貝化石の溶出を制御することも可能になる。そし
て、図1、2のような成形体1、1aにした底質及び水
質改良材は、目的の水底に確実に到達し、かつ表面積が
広く取れ吸着性能をより高め、水棲動物や海藻が良く繁
殖することになる。
【0023】請求項4の発明は、前記熱処理貝化石を粉
粒状にし、該粉粒状の熱処理貝化石に、含水することに
より体積が膨張する膨張材を所定比率で混合し造粒して
なり、該造粒体に所定時間経過後に自壊する時限機能を
付与した底質及び水質改良材である。上記膨張材は、ド
ロマイト焼成物、モンモリナイト、酸化マグネシウム組
成物が使用される。そして、これら熱処理貝化石、膨張
材の配合比率は、自壊するタイミングが重要であり、水
域に底質及び水質改良材を投入して目的の水底に到達す
るまでは自壊せず、到達してから自壊するような膨張材
の配合とするのが大切である。底質及び水質改良材を投
入する水底は通常20〜30mであるから、1〜2分間
以内に自壊すれば良く、熱処理貝化石10に対して、膨
張材の種類により変わるが1〜3の範囲内の配分比率で
適宜選択される。これにより、目的の水底に底質及び水
質改良材が確実に到達し、その後自壊するから、粉粒状
態の熱処理貝化石が目的とする水底に到達したのと同じ
ことになる。
【0024】請求項5の発明は、任意形状の芯体に、請
求項1記載のアンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、リン酸
態リンの吸着剤とした熱処理貝化石を付着させた底質及
び水質改良材である。この任意形状の芯体6は、図3に
示すような既存の漁礁、藻礁であっても良く、更に自然
石でも良く、その種類や大小を問わない。その付着方法
は、図4に示すように、細骨材料としての熱処理貝化石
にこれを固化接着の機能を有する固化剤を混合したもの
を、芯体6に吹き付けることで、熱処理貝化石層7を形
成するものである。この成形体1bは、芯体6の全表面
に熱処理貝化石層7を形成しても、水底に接する部分を
除いた残りの表面に熱処理貝化石層7を形成しても良
い。これにより、すでに存在している芯体6の特性と共
に、その芯体6を上記熱処理貝化石が持っている作用効
果を有するものに変えることができ、加えて成形体1b
は、芯体6を含めて全体を熱処理貝化石で製造するより
も、熱処理貝化石の使用量を削減出来る。
【0025】請求項6の発明は、水底に請求項1、2、
3、4又は5記載の底質及び水質改良材を投入配置して
なる底棲動物増殖法である。水底が砂地や泥地である場
合は、請求項1、2、3及び4記載の底質及び水質改良
材あるいはこれらの底質及び水質改良材の成形体1、1
aを投入、岩である場合は、主に請求項3及び5記載の
底質及び水質改良材の成形体1、1a、1bを投入す
る。図5は上記底質及び水質改良材を各単独、あるいは
混合して海底10の一定区画に投入設置して底質及び水
質を改善して、その区画及びその周辺を底棲動物増殖域
11としたものである。底質及び水質改良材の機能を充
分に発揮させ、豊かな海藻しげる底棲動物増殖域11と
し、海藻を食料とする底棲動物が繁殖し、また海藻をす
みかとしたり、産卵の場とする魚が集まり、それらの底
棲動物や魚をえさとする大型の水産動物が回遊すること
になり、その一帯は昔日の沿岸を取り戻したような状況
となる。
【0026】請求項7の発明は、水底の一定区画を請求
項3又は5記載の底質及び水質改良材にて囲い、該囲い
内に請求項1、2、3又は4記載の底質及び水質改良材
を投入配置してなる底棲動物増殖法である。また、図6
に示すように、図5の底棲動物増殖域11の周囲を大型
の底質及び水質改良材、例えば、成形体1、1a、1b
にて囲い新たな底棲動物増殖域12を創設し、図5の底
棲動物増殖域11を現実に構成する底質及び水質改良材
が、海流や波浪により他に流失しないようにしたり、そ
の囲いの中での底質及び水質改良材の移動、回転を防止
しものである。大型の底質及び水質改良材は、既存の防
波堤、潜堤、水制工としての効果が実証されている形状
のものを使用する。
【0027】請求項8の発明は、請求項3又は5記載の
底質及び水質改良材による囲い内に沈下防止材を投入配
置し、該沈下防止材上に請求項1、2、3又は4記載の
底質及び水質改良材を投入配置してなる底棲動物増殖法
である。また、図7に示すように、大型の底質及び水質
改良材による囲い内の海底10に底質及び水質改良材を
投入配置する前に、小型のコンクリートブロックなど沈
下防止材13を投入して新たな底棲動物増殖域14を創
設するもので、底質及び水質改良材が埋没したり流失す
ることがないようにしたものであり、海底10が砂地で
あるような場合に特に効果のあるものである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様につい
て詳述する。まず、上記構成の底質及び水質改良材の効
果の確認のための調査を行ったので、その状況を説明す
る。 実施例1 底質及び水質改良材である熱処理貝化石がpH及び溶存
酸素(DO)に関して底土及び海水に与える影響を下記
の要領で調査した。 1.採取底泥及び海水 三重県南勢町沖の養殖漁場 2.底泥の採取方法 KK式柱状採泥器を用いコアーとして採取した。 3.調査方法及び項目 容器内に底泥100gと海水400gとを入れ良く混
合し、5分間静置し、pH及び溶存酸素(DO)を測定
する。 その後、底泥と海水の入った容器を密封し、暗くした
20゜Cの恒温槽に静置し、24時間後と48時間後と
のpH及び溶存酸素(DO)を測定する。測定結果を表
4、5に示す。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】表4、5によれば、熱処理貝化石を添加し
たものと、底泥単独と、海水単独との差は、pH及び溶
存酸素ともに大差なく、熱処理貝化石を添加することに
よる悪影響はない判断される。
【0032】実施例2 底質及び水質改良材である熱処理貝化石を海底に所定量
だけ散布し、一定期間経過後に底泥中のCOD、硫化
物、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、硝酸態窒素を測
定すると共に底泥からのこれらの化学物質の溶出速度を
測定する。 1.測定場所 和歌山県白浜町古賀浦水域の1区画を10mとし、6
区画とする。 2.熱処理貝化石の散布量 A:0.5kg/mの散布区、B:2.0kg/m
の散布区、C:5.0kg/mの散布区、D:熱処理
貝化石2.0kg+多孔質体2.0kgの散布区、E:
熱処理貝化石3.0kg+多孔質体2.0kgの散布
区、F:無散布の対照区 3.散布から採取までの日数 28日 4.底泥の採取方法 KK式柱状採泥器を用いコアーとして採取した。 5.底泥の分析方法 COD(化学的酸素消費量)−アルカリ性過マンガン
酸カリウム法による。 全硫化物−水蒸気蒸留後、パラフェニレンジアミンを
用いる比色定量法による。 アンモニア態窒素−二村のインドフェノール法に準ず
る。 亜硝酸態窒素−α−ナフチルアミンとスルファニルア
ミドを用いる比色定量法による。 硝酸態窒素−カドミウム−銅カラム還元法を用い亜硝
酸態窒素として定量した。 リン酸態リン−モリブデン青法による。 6.溶出試験 アンモニア態窒素及びリン酸態リンのそれぞれにつき、
底泥間隙水の濃度と直上水の濃度とを測定し、これらの
濃度勾配から数理計算で求める神山らの方法により溶出
速度を算出した。
【0033】上記底泥の分析結果については、表6に示
す。
【0034】
【表6】
【0035】表6によれば、アンモニア態窒素、リン酸
態リンについては、対照区と比較していずれも底泥の表
層部(0〜2cm)において高濃度であった。このこと
から散布していない底泥から、直上水中にかなりの量溶
出するのに対して、散布区では熱処理貝化石により捕捉
(トラップ)され、溶出が抑制されているものと考えら
れる。更に、生物の棲息環境に大きな影響を及ぼす硫化
物についても熱処理貝化石により捕捉(トラップ)され
ことがみとめられる。これに対して、硝酸態窒素、有機
物(COD及び強熱減量を指標とする。)については、
アンモニア態窒素、リン酸態リンのような溶出の顕著な
抑制傾向は認められなかった。なお、多孔質体を添加し
たものも熱処理貝化石と遜色無い効果が得られた。
【0036】また、特に水域の富栄養化に大きな影響を
与えるアンモニア態窒素、リン酸態リンについての溶出
試験を行い、その結果については、表7〜9に示す。
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】
【表9】
【0040】表7〜9によれば、アンモニア態窒素、リ
ン酸態リンについては、散布区では溶出速度が明らかに
抑制されている。なお、熱処理貝化石の散布量は多い方
が効果の大きいことが見出された。
【0041】また、水域の富栄養化を助長する栄養塩類
の底泥からの溶出は、底泥の酸化還元環境により支配さ
れるので、同じ海域で塩化ビニールシートで隔離し、人
工的に底泥及び底層水を酸化的環境、還元的環境にし、
それぞれの環境に熱処理貝化石を2kg/m、5kg
/m散布して栄養塩類の底泥からの溶出を測定した。
その結果、酸化的環境の場合は無論のこと、還元的環境
の強い場合でも、アンモニア態窒素、リン酸態リン並び
に硫化物は、底泥表面の熱処理貝化石により捕捉(トラ
ップ)され、表6とほぼ同様に溶出が抑制されているこ
とが確認された。また、その効果も熱処理貝化石の散布
量が多い方が大きいことが見出された。
【0042】実施例3 養魚場海域の底泥表面に熱処理貝化石を散布すると、底
泥のかなりの深さまで侵入して間隙水中の種々の物質に
対して影響を及ぼすと考えられるので、底泥間隙水中の
アンモニア態窒素、リン酸態リンの挙動について測定す
る。 1.底泥の採取場所 和歌山県白浜町古賀浦水域 2.熱処理貝化石の混和量 試料底泥150gに対して熱処理貝化石を3g、12
g、30gをそれぞれ混和する。 3.保置日数 試料底泥150gに対して熱処理貝化石を3g、12
g、30gをそれぞれ混和して、容器に入れ密封した
後、10日間、20日間、30日間保置した。 4.保置温度 第1回目の試験は20°Cとし、第2回目の試験は25
゜Cとして恒温器中で保置した。 5.間隙水の採取方法 10〜30日間保置した後、遠心分離により底泥間隙水
を集める。 6.分析項目及び方法 アンモニア態窒素及びリン酸態リンを実施例2の方法で
分析する。上記底泥の間隙水の分析結果については、表
10〜15に示す。
【0043】
【表10】
【0044】
【表11】
【0045】
【表12】
【0046】
【表13】
【0047】
【表14】
【0048】
【表15】
【0049】表10〜15によれば、底泥間隙水中のア
ンモニア態窒素は、熱処理貝化石の混和量が多いほど減
少しており、保置温度を変えても同じ傾向が認められ
た。しかし、保置日数と底泥間隙水中のアンモニア態窒
素濃度の減少との関係は特に見られなかった。また、リ
ン酸態リンもアンモニア態窒素とほぼ同様の傾向が認め
られた。
【0050】実施例4 養魚場海域の底泥表面に熱処理貝化石を散布したとき、
その散布量と底泥直上の海水中に溶出してくる化学物質
の溶出速度との関係につき測定するため、更に、養魚場
海域の底泥を採取して実験室にて試験を行う疑似現場法
により行った。 1.底泥の採取場所 和歌山県白浜町古賀浦水域 2.熱処理貝化石の散布量 A:0.5kg/mの散布区、B:2.0kg/m
の散布区、C:5.0kg/mの散布区、D:無散布
の対照区 3.溶出法 広口ガラス瓶に底泥を充填した後、底泥が巻き上がらな
いように海水を注入し、密封して空気を遮断し、25゜
Cで4時間保置した。 4.底泥の表面積及び厚み 34cm、3cm 5.底泥の直上海水量 450ml 6.溶存酸素量の測定 溶存酸素計 7.溶出速度の測定 一定時間保置した後、直上海水中に溶出した化学物質の
それぞれの量を測定し、溶出速度を算出した。試験の結
果については、表16〜21に示す。
【0051】
【表16】
【0052】
【表17】
【0053】
【表18】
【0054】
【表19】
【0055】
【表20】
【0056】
【表21】
【0057】表16〜21によれば、アンモニア態窒
素、亜硝酸態窒素、リン酸態リンについては、0.5k
g/m以上の散布量で溶出を抑制する顕著な効果が認
められた。また、リン酸態リン及びCOD値の抑制には
散布量を多くするほうが効果がある。硝酸態窒素につい
ては効果が認められなかった。
【0058】実施例5 クルマエビに対する熱処理貝化石の効果を実証する試験
を行う。 1.採取底泥及び海水 三重県南勢町沖の養殖漁場 2.供試クルマエビ 平均体重0.86g(0.45〜1.59g)、平均体
長5.5cmの稚エビを用いる。 3.調査方法及び項目 底泥に熱処理貝化石を所定の重量比で混合して試料と
し、容器内に試料を200g入れ、海水を800g添加
する。 クルマエビを5匹入れ、暗くした20゜Cの恒温槽に
静置し、24時間後と48時間後とのクルマエビの挙動
を測定する。更に、長方形の水槽の中央に5mm目の
カゴを置き、カゴの一方側の水槽に上記試料を1kg入
れ処理区とし、他方側の水槽に底泥を1kg入れ対照区
とする。 水槽に海水2kgを静かに入れ、クルマエビを中央の
カゴに10匹入れ、暗くした20°Cの恒温槽に静置
し、24時間後のクルマエビの移動状況を測定し、この
試験を2回繰り返す。試験の結果については、表22、
23に示す。
【0059】
【表22】
【0060】
【表23】
【0061】表22、23によれば、熱処理貝化石は、
クルマエビに悪影響を与えることは無いと判断され、死
んだり衰弱するクルマエビは見られず、熱処理貝化石が
添加された処理区の方に集まる傾向にある。
【0062】実施例6 小割網によるクルマエビの生存試験を平成7年8月2日
〜8月22日にわたり行う。供試クルマエビは、実施例
5のものとほぼ同様のものを使用し、0.8m四方の小
割網に放流し、熱処理貝化石の4kg/mの散布区
と、無散布の対照区における水中での生存を調べる。調
査結果は表24に示す。
【0063】
【表24】
【0064】表24によれば、散布区は、無散布の対照
区に比べ2倍強の生存率であり、70.2%の歩留りで
あり、平均体長、平均体重とも散布区の方が高い数値が
得られた。
【0065】実施例7 中間育成場における生存試験を平成7年8月2日〜9月
13日にわたり行う。供試クルマエビは、実施例5のも
のとほぼ同様のものを使用し、中間育成場に熱処理貝化
石の4kg/mの散布区と、無散布の対照区とを20
か所つくり、それぞれクルマエビの生息数を調査する。
調査結果を表25に示す。
【0066】
【表25】
【0067】表25によれば、A、B、C、Dの各ブロ
ック共に散布区は、対照区に比べ58〜91%増の生息
数となり、全体平均でも74%増となり、熱処理貝化石
を散布した区域に明らかに多く生息していたことが確認
された。
【0068】実施例8 アサリに対する熱処理貝化石の効果を実証する試験を行
う。 1.採取底泥及び海水 三重県南勢町沖の養殖漁場 2.供試アサリ 平均殻長21.98mm(14.91〜29.50m
m)のものを用いる。 3.調査方法及び項目 底泥に熱処理貝化石を所定の重量比で混合して試料と
し、容器内に試料を200g入れ、海水を800g添加
する。 アサリを5個入れ、暗くした20゜Cの恒温槽に静置
し、48時間後と96時間後とのアサリの挙動を測定す
る。アサリの姿が試料上に全て見える場合を0%、一部
が見える場合を50%、全部が見える場合を100%と
して測定する。更に、長方形の水槽における中央に仕
切り板を置き、この仕切り板の一方側に上記試料を1k
g入れ処理区とし、他方側に底泥を1kg入れ対照区と
する。 水槽に海水2kg静かに入れ、アサリを中央に10個
入れ、暗くした20°Cの恒温槽に静置し、48時間後
のアサリの移動状況を測定する。アサリの姿が試料上に
全て見える場合を0%、一部が見える場合を50%、全
部が見える場合を100%として測定する。この試験を
2回繰り返す。試験の結果にっいては、表26、27に
示す。
【0069】
【表26】
【0070】
【表27】
【0071】表26、27によれば、熱処理貝化石は、
アサリに悪影響を与えることは無いと判断され、死んだ
り衰弱するアサリは見られなかった。
【0072】実施例9 アサリに対する効果確認試験を平成5年4月〜平成6年
3月にわたり行う。供試あさりは、表28のとおりであ
る。5m×25mの試験区を2か所設置し、一方は熱処
理貝化石の4kg/mの散布区とし、他方は無散布の
対照区とした。坪刈りを1m×4か所で実施した。調
査結果は表28、29に示す。
【0073】
【表28】
【0074】
【表29】
【0075】表28、29によれば、個体数は試験期間
を通じて各区とも増減が見られたが、各区とも11月が
最大となり、散布区は、各期間を通じて無散布の対照区
に比べて1.7〜8.6倍と多かった。殻長は全期間を
通じて、20〜40mmの個体が主体であった。これら
の個体は散布区では、81%〜100%と高い割合を占
めていたが、対照区では55%〜72%であった。した
がって、散布区は、無散布の対照区に比べて明らかにア
サリが集まり、しかも大型のものが多かった。
【0076】実施例10 熱処理貝化石に多孔質体及び固化剤を以下のような配合
比率で混合し、図1に示すような形状、25cm角の立
方体で中心に直径10cmの円形孔を有する貝化石ブロ
ックに固化させた。配合比率をコンクリートの配合の表
示法に従って示すと、熱処理貝化石を748kg/
、多孔質体を1112kg/m、固化剤が268
kg/m、水が155kg/m、混和剤が0.67
kg/mとなる。対照として熱処理貝化石の代わりに
砂とした通常のコンクリートで、図1と同じ形状のブロ
ックを作った。これら貝化石ブロック及び対照ブロック
を下記の要領で調査する。 1.設置水域 和歌山県串本海中公園沖合の水深10m、15m及び地
先の5mの場所に設置する。 2.設置期間 1995(平成7)年5月〜1996(平成8)年5月
までの約1年間 3.調査日 1996(平成8)年5月14日 4.調査項目 現場における付着生物の目視観察及び写真撮影。 貝化石ブロック及び対照ブロックに付着している全生
物量(湿重量)の測定。
【0077】現場における付着生物の目視観察の結果
は、水深5mの場合、貝化石ブロックが対照ブロックに
比べて若干付着生物が多い程度で、大差ない。水深10
mの場合、貝化石ブロックが対照ブロックに比べて明ら
かに付着生物が多く、サンカクフジツボの付着が多く認
められた。水深15mの場合、貝化石ブロックが対照ブ
ロックに比べて圧倒的に付着生物が多かった。 水深15mの場合の貝化石ブロック及び対照ブロック
に付着している全生物量(湿重量)は表30に示す。
【0078】
【表30】
【0079】貝化石ブロックに海藻が多く繁殖した理由
としては、貝化石の含有する各種ミネラル分を取り入れ
て種の繁栄をしようとする海藻の見えざる手が働くのに
対して、対照ブロックでは、コンクリート自体の持つ強
いアルカリ性によりそれに耐え得る水産生物が付着した
と言うべきである。
【0080】実施例11 熱処理貝化石に膨張材を混合し造粒した底質及び水質改
良材の自壊性を試験する。試験方法は、容器に蒸留水を
入れ常温に保ち、以下の3種類のサンプルを順次容器に
入れ、各サンプルにひびが入る時間1T及び自壊する時
間2Tを測定する。 A:熱処理貝化石を造粒機で8mm程度の粒とする。 B:熱処理貝化石10に対して膨張材であるモンモリナ
イト1の重量を添加して、造粒機で8mm程度の粒とす
る。 C:熱処理貝化石10に対して膨張材であるモンモリナ
イト2の重量を添加して、造粒機で8mm程度の粒とす
る。試験結果は表31に示す。
【0081】
【表31】
【0082】なお、本発明の各実施例について、海の場
合について説明したが、本発明は河川、湖沼、池、お掘
り、つり堀についても適用できることは言うまでもな
い。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の底質及び
水質改良材並びにそれを利用した底棲動物増殖法によれ
ば、以下のような効果がある。請求項1の発明は、水底
やその近辺の水域のマイナス要因たる硫化物、CODは
無論のこと、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、リン酸
態リンを速やかに減衰させ、かつプラス要因たる溶存酸
素に悪影響を与えないばかりか、アンモニア性窒素、亜
硝酸性窒素による溶存酸素の消費を阻止し結果的に溶存
酸素を保持し、pHをほとんど上げないから、水産生
物、特に、底棲動物にとって良好な環境を現出し、かつ
貝化石の有するミネラル分を利用しようとする水産植物
の指向性により、水産植物も良く繁殖することになる。
【0084】請求項2の発明は、上述の効果に加えて、
多孔質体の有する各種の吸着性能も付加され、通水性も
上がり底棲動物に対する有害物質をより一層除去する。
【0085】請求項3の発明は、目的の水底に確実に到
達し、かつ表面積が広く取れ吸着性能をより高め、水棲
動物や海藻が良く繁殖することになる。
【0086】請求項4の発明は、目的の水底に底質及び
水質改良材が確実に到達し、その後自壊するから、粉粒
状態の熱処理貝化石が目的とする水底に到達したのと同
じことになる。
【0087】請求項5の発明は、すでに存在している芯
体の特性と共にその芯体を上記熱処理貝化石が持ってい
る作用効果を有するものに変えることができ、加えて芯
体を含めて全体を熱処理貝化石で製造するよりも、熱処
理貝化石の使用量を削減出来る。
【0088】請求項6の発明は、底質及び水質改良材の
機能を充分に発揮させ、豊かな海藻しげる底棲動物増殖
域とし、海藻を食料とする底棲動物が繁殖し、また海藻
をすみかとしたり、産卵の場とする魚が集まり、それら
の底棲動物や魚をえさとする大型の水産動物が回遊する
ことになり、その一帯は昔日の沿岸を取り戻したような
状況となる。
【0089】請求項7の発明は、底棲動物増殖域を現実
に構成する底質及び水質改良材が、海流や波浪により他
に流失しないようにしたり、その囲いの中での底質及び
水質改良材の移動、回転を防止出来る。また、大型の底
質及び水質改良材は、既存の防波堤、潜堤、水制工とし
ての効果が実証されているものを使用出来る。
【0090】請求項8の発明は、底棲動物増殖域を創設
する底質及び水質改良材が埋没したり流失することがな
いようにしたものであり、海底が砂地であるような場合
に特に効果があり、豊穣の海の創成に寄与できる。
【0091】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す成形体の斜視図。
【図2】本発明の他の実施形態を示す成形体の斜視図。
【図3】本発明の他の実施形態を示す成形体の斜視図。
【図4】本発明の他の実施形態を示す成形体の一部断面
図。
【図5】本発明の実施形態を示す底棲動物増殖域の断面
図。
【図6】本発明の他の実施形態を示す底棲動物増殖域の
平面図。
【図7】本発明の他の実施形態を示す底棲動物増殖域の
断面図。
【符号の説明】
1、1a、1b 成形体 2 立方体 3 通過孔 4 凹凸 5 窪み 6 芯体 7 熱処理貝化石層 10 海底 11、12、14 底棲動物増殖域 13 沈下防止材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プ
    ランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性
    を帯びた結晶体となった貝化石を170゜C〜300゜
    Cの範囲で熱処理して結晶水を除去し賦活化させてなる
    熱処理貝化石を、アンモニア態窒素、亜硝酸態窒素、リ
    ン酸態リンの吸着剤としたことを特徴とする底質及び水
    質改良材。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアンモニア態窒素、亜硝酸
    態窒素、リン酸態リンの吸着剤とした熱処理貝化石を粉
    粒状にし、該粉粒状の熱処理貝化石に、粉粒状の多孔質
    体を所定比率で混合し造粒してなる底質及び水質改良
    材。
  3. 【請求項3】請求項1記載のアンモニア態窒素、亜硝酸
    態窒素、リン酸態リンの吸着剤とした熱処理貝化石に、
    少なくとも多孔質体及び固化剤を所定比率で混合し任意
    形状に固化してなる底質及び水質改良材。
  4. 【請求項4】請求項1記載のアンモニア態窒素、亜硝酸
    態窒素、リン酸態リンの吸着剤とした熱処理貝化石を粉
    粒状にし、該粉粒状の熱処理貝化石に、含水することに
    より体積が膨張する膨張材を所定比率で混合し造粒して
    なり、該造粒体に所定時間経過後に自壊する時限機能を
    付与した底質及び水質改良材。
  5. 【請求項5】任意形状の芯体に、請求項1記載のアンモ
    ニア態窒素、亜硝酸態窒素、リン酸態リンの吸着剤とし
    た熱処理貝化石を付着させた底質及び水質改良材。
  6. 【請求項6】水底に請求項1、2、3、4又は5記載の
    底質及び水質改良材を投入配置してなることを特徴とす
    る底棲動物増殖法。
  7. 【請求項7】水底の一定区画を請求項3又は5記載の底
    質及び水質改良材にて囲い、該囲い内に請求項1、2、
    3又は4記載の底質及び水質改良材を投入配置してなる
    ことを特徴とする底棲動物増殖法。
  8. 【請求項8】請求項3又は5記載の底質及び水質改良材
    による囲い内に沈下防止材を投入配置し、該沈下防止材
    上に請求項1、2、3又は4記載の底質及び水質改良材
    を投入配置してなることを特徴とする底棲動物増殖法。
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