JPH10155912A - 安全カテーテル用動作制御ロック機構及びその方法 - Google Patents

安全カテーテル用動作制御ロック機構及びその方法

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JPH10155912A
JPH10155912A JP9268250A JP26825097A JPH10155912A JP H10155912 A JPH10155912 A JP H10155912A JP 9268250 A JP9268250 A JP 9268250A JP 26825097 A JP26825097 A JP 26825097A JP H10155912 A JPH10155912 A JP H10155912A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、静脈内カテーテル挿入装置におい
て、管状のニードルを患者の静脈穿刺位置から引き出す
と同時に働いて、医療スタッフを、使用後のIVカテー
テルニードの事故による穿刺からフェイルセーフ式に保
護するカテーテル先端の自動保護機能を備えた、動作を
制御したロック機構を提供する。 【解決手段】 本発明に係る静脈カテーテル挿入装置
は、ニードル先端保護機構を有する安全カテーテル用
の、入れ子式に配置されたスライド部材を具備する、動
作を制御したロック機構を組み入れたものである。この
ロック機構は、臨床スタッフが使用済みの静脈カニュー
レニードルによって事故で穿刺されるのを、ニードル保
護構造体が完全に展開したことを音によって知らせるカ
テーテルニードル先端保護機構により、フェイルセーフ
式に保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静脈内(Intraveno
us;IV)カテーテル挿入装置、特に、管状のニードル
を患者の静脈穿刺位置から引き出すと同時に働いて、医
療スタッフを、使用後のIVカテーテルニードの事故に
よる穿刺からフェイルセーフ(fail-safe)式に保護する
カテーテル先端の自動保護機能を備えたニードル先端保
護機構を有する、安全カテーテル用の動作を制御したロ
ックに関する。
【0002】
【従来の技術】とりわけ、本発明の特別な様相によれ
ば、順次作動する二つの部分からなるロック構造を組み
入れたカテーテル挿入装置が提供される。このロック構
造は、種々のタイプのカテーテル挿入装置に使用可能な
様、入れ子式にスライドする。この様相において重要な
のは、本質的にフェイルセーフ式の構成をもつカテーテ
ル用のセーフガード(safeguard)機構が存在することで
ある。このセーフガード機構によれば、使用済みのカニ
ューレは、カテーテルハブから取り外す前に、完全にそ
の保護装置(ニードル先端保護器やニードル先端保護ハ
ウジングなど)の中に引き込められる。上述の点に関し
ていえば、これまで、使用済みカニューレのニードル先
端が依然としていくらか外に突き出ているため、折りに
ふれて、装置の使用者に針が突き刺さる事態が起こって
いた。このような事態が起こると、カテーテル挿入装置
を使う臨床スタッフや医師は、このカテーテル挿入装置
を患者から引き出すとき、あるいはその設計により、カ
ニューレアセンブリをカテーテルとこれに付属するカテ
ーテルハブから取り外すときに危険に曝される。
【0003】最近用いられているルアー(Luer)式やサイ
ドポート(sideport)式のものなど、無数に存在するカテ
ーテル挿入装置においては、引き込めた使用済みのカニ
ューレとそのハウジングおよびニードル保護装置をカテ
ーテルおよびカテーテルハブから取り外すのに、種々の
技術・構成が採用されている。このうち、カテーテル
は、このとき依然として患者の静脈穿刺部位に挿入され
たままであり、業界ではよく知られているように、静脈
液供給中に体液、血液、薬剤等の供給源に接続できるよ
う構成される。
【0004】本発明の重要な様相は、引き込めた使用済
みカニューレあるいは中空ニードル用のニードル先端保
護器における、動作を制御されたロックと入れ子式のス
ライド部材が、カニューレを完全に引き込んだかどうか
を明瞭に指示し、使用済みのカニューレを収納して保護
しているハウジングをカテーテルハブから取り外す前
に、カテーテルとカニューレの引き離し中に行われるニ
ードル先端の保護あるいは採収的なロック作用を、視覚
的だけでなく、はっきりと聞き取れる音によっても確か
なものにすることである。
【0005】種々のカテーテル挿入装置や以下に述べる
ような安全カテーテルに適用できる本発明の特別の様相
によれば、インターロック式の入れ子式スライド部材を
備えた動きが制御されたロック機構が提供される。この
ロック機構によれば、複数の入れ子工程において、最終
的には一度パチンという明瞭な音を立て、同時に視覚的
にも確認できるロック配置となるよう、スライド部材が
入れ子式に延びていくとき、中空ニードルを含むカニュ
ーレがニードル先端の保護機構あるいは保護ハウジング
に一段一段引き込められる。その結果、カテーテル挿入
装置を操作する臨床スタッフは、カニューレが実際に、
ニードル先端の保護器あるいは保護ハウジングに完全に
引き込められて定位置にロックされ、もう物理的な危険
が起きないことを知ることができる。すなわち、ニード
ルあるいはカニューレの保護ハウジングまたは保護機構
をカテーテルハブから安全に分離できる。
【0006】患者の皮膚に穿孔する際には、先端が尖っ
た中空のスチール製ニードルあるいはカニューレ(しば
しばスタイラス(stylus;茎)と呼ばれる)が用いられ、
特に静脈に穿刺するのにそのようなニードルを利用する
安全カテーテルは、医学界では周知であり、液体や薬剤
を直接患者の血流に注入する目的で、医師や臨床スタッ
フに広く使用されている。さらに、手術中に、血液すべ
てを輸血したり、体液を注入したりしなければならない
ことがしばしば起こる。このような場合には、基本的に
は長い間知られ、かつ採用されているように、要求され
る液体を心臓血管系に注入するのに、手前側の静脈に注
入する液体の供給源との取付け部位を有する中空剛性の
ニードル(一般には医療用グレードのスチール製のも
の)を使って、静脈に穿刺することが必要であった。
【0007】しかし、上述の静脈に穿刺して液体を患者
に投与する方法については、いくつかの重大な問題が避
けられなかった。すなわち、第1の問題は、ニードル固
有の剛性である。ニードルは通常、医療用グレードのス
チール製であり、患者の静脈に挿入され、輸血ないし液
体の注入が行われている間は、安全上の理由から、静脈
の穿刺位置において固定した状態に維持されなければな
らない。しかし、このような手続は、かなりの時間を要
し、ニードルが動いて患者を傷つけるおそれがある。こ
れに加えて、定期的に血液サンプルを採取したり、連続
的あるいは間欠的に静脈内に液体を投与する必要がある
ときには、患者の皮膚の異なる場所に何度も穿刺し、そ
の度に一定の時間をかけて投与等を行うため、患者に、
穿刺の繰り返しから苦痛・不快感を与え、外傷に似た体
験をさせることになっていた。
【0008】上述の問題点を改善ないし解消するため、
最近の医療技術界においては、定期的な流体(体液、血
液、血漿、および液状の薬剤を含む)の投与や血液サン
プルの収集等のため、長時間患者の静脈に刺し込んだま
まにする場合には、SilasticやTeflonなどの低摩擦材料
でできた可撓性の管状カテーテルを用いるようになって
いた。こうして、これまでニードルを繰り返し静脈に穿
刺することにより見られた外傷、ニードルおよび流体の
血管外遊出という事態は、大部分が避けられるようにな
り、剛性のニードルを長時間体内に放置することにより
患者に与えていた危険や不快感はほぼ克服された。静脈
に穿刺して、このような可撓性カテーテルの遠方端を患
者の体腔内(静脈を含む血管内など)に位置させる際に
は、カニューレあるいは中空の先端が尖ったニードルを
用いるのが普通である。この後、スリーブ状に延びるよ
うカニューレあるいは中空ニードルの外周に入れ子式
(同軸的にスライド可能)に取り付けられた可撓性のカ
テーテルは、ニードルが静脈に穿刺した後、ニードルの
長さ方向に静脈内に進められる。ついで、ニードルはカ
テーテルの内側から取り出され廃棄されるが、カテーテ
ルは患者の静脈穿刺位置にとどまる。
【0009】穿刺と同時に患者の体内に入り込んだニー
ドルが、エイズウイルス(現実にはほぼ致命的であ
る)、肝炎ウイルスなどの感染源に曝されるほど、臨床
スタッフが不注意あるいは事故により患者の体内から引
き出した使用済みのニードルで自分自身を刺してしま
い、感染そして死に至る危険が存在することになる。
【0010】安全カテーテル挿入装置における使用済み
のカニューレを保護する入れ子式部材は今日では業界で
知られているが、カニューレをフェイルセーフ式に引き
込み、保護するため、インターロック式の入れ子スライ
ド部材を開示したものはない。このような入れ子スライ
ド部材を用いると、ロック機能を明瞭に視覚的かつ聴覚
的に知らせる、動きの制御されたロックが与えられる。
【0011】米国特許第4,950,252 号(Luther他)は、
使用済みのカニューレを収納するための、相互に軸方向
に延長可能なカニューレ保護ハウジングを開示している
が、ロック作用が生じたことを音で知らせることはな
い。
【0012】米国特許第4,944,725 号(McDonald)は、患
者の危険な感染症を移すおそれがある事故による穿刺か
ら臨床スタッフや医師を保護する構造を組み入れた静脈
内カテーテルを開示して、問題点を指摘している。カテ
ーテルは、中空またはカニューレ構造のニードルの助け
を借りて患者の体内に導入され、その後は患者の体内か
ら保護ハウジングの中に引き込められる。引き込み工程
の間に、ニードルが外界に晒されることはない。保護ハ
ウジングは、ニードルが引き込められると、その後、定
位置にロックされていたカテーテルハブのロックを解除
し、カテーテルの引き込みとロックを一つの連続した動
作で行えるよう、定位置でラッチ掛けされる。
【0013】カニューレあるいはニードルを患者の体内
から取り出した後、またはこれと同時にその先端を保護
できる装置を開示したもう一つの文献は、米国特許第4,
790,828 号(Dombrowski他)である。この特許によれ
ば、ノーズあるいはキャップ部分が、ニードルを包囲す
る破壊可能な鎖構造体を使ってハウジングにつながれ
る。そして、外界に露出した使用済みニードルの先端が
突き刺さることで臨床スタッフが負傷するおそれを確実
になくすため、ニードルは鞘状に伸張する構造をとって
引き込められる。
【0014】最近では、カニューレを保護するインター
ロック式の包囲部材を備えたカテーテル構造が開発され
た。この包囲部材によれば、複数の入れ子式長手スライ
ド部材あるいは包囲部材は、複数の軸方向に離隔した互
いに係合可能な爪とロック用の突起を備える。そして、
順を追った動作でまずロック式の係合を与え、ついでカ
ニューレ包囲構造がさらに延び出すと同時に、入れ子式
の包囲部材は最終的な相互係合を完結して、カニューレ
のニードル先端を包囲・保護する。包囲部材を延ばして
いる間に順を追って二つの音が生じる。第1の音は、包
囲部材の間で最初のロック工程が完了したことを知らせ
るもので、第2の音は、第1のロック工程が完了し、ニ
ードルは完全に引き込められた位置にあって、カテーテ
ルが安全に扱えるようになったことを知らせる。しか
し、この順を追って音の信号を発生させる方法は、二つ
の音の間隔が非常に短いため、ユーザは装置が完全に延
びてロックされたことを確認する二つの音を数えていな
いと、第1の音を聞くと同時に、実際にそうではないの
にニードルが完全に引き込められたと思うため、混乱を
きたす。このタイプの装置は、本出願人の米国特許出願
第08/483950号(1995年6月7日出願)にも記載さ
れており、ほぼ満足のいくものであるが、操作と構造が
比較的複雑で、ユーザが二つの連続的に発生する二つの
音を明瞭に聞き分けるのが難しい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、使
用済みカニューレの保護ハウジングを与えるため、二段
階ロックシーケンスによる動作の制御されたロック機構
を組み入れたカテーテル挿入装置または安全カテーテル
を提供することを目的とする。
【0016】本発明のもう一つの目的は、カニューレを
これを保護する環境に完全かつ安全に包囲するため、カ
ニューレを患者から引き出すと同時に、スライド部材
が、カニューレに取り付けたハウジングに対して順を追
って延び出て、二つの部分からなる動作の制御されたロ
ックを与える入れ子式スライド機構を提供することであ
る。
【0017】本発明の更なる他の目的は、動作制御ロッ
ク装置を介して二段階ロック作用を行う安全カテーテル
を提供することである。この動作制御ロック装置におい
ては、互いに同軸的に変位するスライド部材の対が、ス
ライド部材の一方に取り付けたニードル先端の保護器
を、カニューレニードルを患者の体内から取り出すと同
時に、このカニューレニードルの先端を覆うように位置
させるため、延び出る。そして、この動作制御ロック装
置は、スライド部材が延び出し位置に到達するや否や、
動作制御ロック機構を完全に操作位置にあることを知ら
せる単一の音を発生する。こうして、ロック作用の有効
性についての情報を与え、ユーザにカニューレがこれを
保護する環境下にあることを知らせる。
【0018】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、従来
の使用済みカニューレの保護機構を改良し、特にフェイ
ルセーフ式の操作を行うことができる安全カテーテル用
の動作の制御されたロック機構を提供するために、入れ
子式に移動できる複数のスライド部材を含む二つの部分
からなるロック機構を与える。まず、通常第1のスライ
ド部材と第2のスライド部材からなる一対のスライド部
材を、カニューレを内部のチャンバに固定・収納してい
るハウジングから軸方向に延び出すことができるように
位置させる。スライド部材が延び出すとき、カニューレ
はこれらとは軸方向にほぼ平行な関係を保つ。第1のス
ライド部材先行端の延び出し量は、ニードル保護器がこ
のスライド部材に固定されるだけの量となる。このと
き、カテーテルは、カニューレ先端保護器につっかえて
いるニードルあるいはカニューレよりも余計に延びる。
ニードルが患者の体内に挿入され、カテーテルが患者の
静脈内に配置されるとすぐに、カニューレとニードルを
引き込めて保護するため、第2のスライド部材の後行端
がロック支柱に係合するまで、第1および第2のスライ
ド部材が同時に前方に移動する。ロック支柱は、血液チ
ャンバのようなカニューレ取付けチャンバを備えたハウ
ジングの一部からなり、第2のスライド部材のそれ以上
の前方への移動を阻止する。この後、第1のスライド部
材は、これにカニューレあるいはニードル先端保護器と
接続したまま、さらに前方に進められる。こうすると、
ばね状の突起が第2のスライド部材に露出し、第2のス
ライド部材は可能に撓んでロック支柱に係合する。この
結果、第2のスライド部材は、ハウジングに対する固定
位置において完全にロックされる。この後、ニードル先
端保護器が前方端に取り付けられた第1のスライド部材
は、ばね状突起が、第2のスライドの前方端に近い位置
で撓み、第1のスライドの後方端に形成されたウィンド
ウあるいは切り込みに係合する位置までさらに前方に進
められる。こうなると、第1のスライド部材がハウジン
グから完全に延び出して、ニードル先端保護器がニード
ル先端およびカニューレを完全に包囲していることを知
らせる聴覚的信号が、明瞭に聞き取れる嵌め込み音とな
って発生する。第1および第2のスライド部材がそれぞ
れ完全に延び出して互いにロック位置にあることを視覚
的に知らせることができるよう、第1のスライド部材の
先行端にさらに開口を形成することもできる。このロッ
ク位置においては、ニードル先端保護器はカニューレを
完全に包囲し、ニードル穿刺事故や、使用済み安全カテ
ーテルを取扱うときに生じる他の危険から、医療スタッ
フを保護している。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
発明の例示的な態様につき詳細な説明を加える。各図に
は、安全カテーテル10の前方端部における、カニュー
レ16をその後行端18で取り付けた血液チャンバ14
を組み入れたハウジング12を含む軸方向断面が示され
ている。図4に示すようにスチール製の「茎」状をして
いるカニューレ16の先行端20は、鋭利な先端22で
終わる。これは、体液、血液等を導入したり、血液サン
プルを血液チャンバ14に引き抜くため、患者の体内に
挿入して静脈に穿刺孔を形成できる形状にしたものであ
る。カニューレ16の外周囲を延びるのは、柔軟なSila
stic(シリコンゴム)やプラスチック材料など適当な材
料で形成したカテーテル(図示せず)である。これは、
すでに説明したように、カニューレ16と同時に患者の
体内に導入されて、カニューレ16を引き抜いた後も静
脈の穿刺位置にとどまる。
【0020】ニードルを保護する環境を与えるために
は、互いに同軸的に入れ子式に変位する長手のスライド
部材32,34を具備する入れ子式の動作制御ロック3
0が提供される。スライド部材32,34は、ハウジン
グ12の前方端36から、軸方向に動くカニューレ16
と平行に離隔された位置関係を保ちながら、前方に延び
出る形状に製造される。スライド部材32,34は、第
1のスライド部材32と第2のスライド部材34からな
り、一般にはそれぞれがボックス状あるいはU字形の横
断面を有する。そして、第2のスライド部材34は、以
下に説明する弾性的に可撓する性質を有する金属シート
製からつくられる。
【0021】図4にブロック状に示す第1のスライド部
材32の先行端37に取り付けられるのは、カニューレ
16のニードル先端22を包囲する保護ハウジング38
である。第1のスライド部材32は、図1に示すよう
に、ハウジング12の内部に位置する第1のスライド部
材32の後方端40に向けて、切り込みを有する。この
切り込みは、第1のスライド部材32の隣接面44と接
する凹部あるいはウィンドウ42を形成し、第1のスラ
イド部材32と第2のスライド部材34の近接したスラ
イド可能な係合関係を保つ。
【0022】第2のスライド部材34は、第1のスライ
ド部材32の周囲を接近した状態で延びるが、この第2
のスライド部材34は、その後方端46に横方向(軸と
垂直な方向)に延びる突起48を具備する。この突起4
8は、第2のスライド34が、カニューレを収容してい
るハウジング12の前方端に向けて前方に引き出される
と同時に、ハウジング12に形成されたロック支柱50
に係合する形状をしている。
【0023】すでに述べ、また図にも示したように、ス
ライド部材32,34はそれぞれ、ほぼボックス状ある
いはU字形の断面を有し、各スライド部材が直立した中
央平面壁52,54と、両側から突き出たフランジ対5
6,58と60,62を備える。前述のように、第2の
スライド部材34は、第1のスライド部材32と近接し
てスライド接触する位置にあり、第1のスライド部材3
2を外側から覆う形で延びる。また、第2のスライド部
材34は、中央壁とフランジ54,58および62を有
し、これらフランジの内面は、第1のスライド部材32
の外面52,56および60と近接してスライド接触す
る。
【0024】ハウジング12は、図には軸方向断面を示
してあるが、このハウジング12の中でスライド部材3
2,34が軸方向に動く道筋に沿って延びる一般に矩形
の凹部66を有する。このため、第2のスライド部材3
4のフランジ54,58,62の外面は、ハウジング1
2の凹部66の面70,72,74に沿って接触する。
第2のスライド部材34における一つのフランジ58の
外面は、ハウジングの凹部66の面70に沿って滑る。
第2のスライド部材34において反対側にあるフランジ
62の外面は、凹部66の面74と接する。そして、第
2のスライド部材34の中央部あるいは中央壁54の外
面は、凹部66の後壁72に沿って滑る。
【0025】ハウジングの凹部66の面74から上方に
延びるべく一体形成されるのは、段付き部材80であ
る。この段付き部材80は、第2のスライド部材34の
前方への動きを抑え、以下に説明するように、所定の軸
方向の変位位置でロックするべく形づくられるロック支
柱を構成する。これに関連して、ロック支柱80は、第
1の直立段付き部82を備えるが、この段付き部82
は、ハウジングの凹部66の後方に向けて、より上方に
突出する段付き面84を含む。各部82,84はほぼ矩
形で、この部分84の上面86は、第1のスライド部材
32のフランジ56の内面にごく近づく。
【0026】同様に、第2のスライド部材34は、その
後方端に向けて、上方フランジ58にばね状の弾性を有
する突起部90を備える。この突起90は、第1のスラ
イド部材32が、ハウジング12の凹部66において前
方に引かれ、突起90をロック支柱面86に触れさせる
ため前方に移動した後は、後方縁92に向けて下方に曲
がる。第2のスライド部材34がハウジング12に対し
て前方に移動するのは、その後方端における下方フラン
ジ62が横方向に突出する部材96を含むため、制限さ
れたものになる。なぜなら、突出部材96は、図1〜3
に示すように、第2のスライド部材34が最も前方の位
置にあるとき、ロック支柱80の後面に係合する。この
ため、第2のスライド部材34がハウジング12に対し
てさらに前方に変位するのが阻害されるのである。
【0027】第2のスライド部材34がハウジングの凹
部60の中で図1〜3に示す前方の位置に移動し、図3
に示すように第1のスライド部材34がさらに前方に変
位すると、直ちに、第2のスライド部材34の上方フラ
ンジ58にある突起90は、さらに下方に反り、ロック
支柱80を解除するため第2のスライド部材34の中で
さらに前進した第1のスライド部材32の後方端ととも
に、ロック支柱80の下方段差部82の上面に接触す
る。第1のスライド部材32の後方端がロック支柱80
を通過すると、第2のスライド部材34の突起90は、
図3に示すように、一杯まで下方に反る。こうして第2
のスライド部材34後方の突起縁92は、ロック支柱8
0にある下方段差部82の上面の上に乗る。この結果、
下方に反った突起90の後方縁92は、今やロック支柱
80の上方段差部84の前面に接し、また第2のスライ
ド部材34の後方端にある下方フランジ62にある横方
向に突出した部材96にも接して、図3に示すように、
第2のスライド部材34を、ロック支柱80に対して軸
方向にロックした位置にしっかりと係合させる。これ
は、第2のスライド部材34の突起90がロック支柱8
0においてロック位置にあること、そして第1のスライ
ド部材32がロックされた突起90から完全に離れ、ハ
ウジング12から出てさらに前方に進んでいることを示
している。
【0028】第1のスライド32が前進を続けていると
きは、そのウィンドウまたは凹部42は、第2のスライ
ド部材34のフランジ58に形成されて第2のスライド
部材34の前方端に向けてばね状に撓むことのできる突
起100に係合する形状になっている。ここで第1のス
ライド部材32のウィンドウまたは凹部42が第2のス
ライド部材34にぱちんと嵌ると、第1のスライド部材
32は、その最も前方に延び切った位置で、第2のスラ
イド部材34に係合する。このとき、第2のスライド部
材34の穿孔端36に取り付けたカニューレ先端保護器
38は、カニューレ16の鋭利な先端22を完全に包囲
して保護する。
【0029】上述のスライド部材32,34の二つの部
分による延び出し動作は、第2のスライド部材34の前
方端に向けて形成される第2のばね突起100が第1の
スライド部材32の後方端に向けて位置するロック用ウ
ィンドウ42に嵌り込むと、ただ一回の嵌め込み音を発
生する。このただ一回の嵌め込み音は、動作の制御され
たロックが行われ、ニードルの先端の保護器38が、安
全かつ確実にカニューレ16の先端22を覆う位置にあ
って、カニューレ16の先端22をさらに前進したり後
退できないようにするため、定位置にロックされている
ことを示す。
【0030】すでに述べた視覚による支持を与えるため
には、第2のスライド部材34の先行縁を越えたすぐの
所において、第1のスライド部材32に安全インジケー
タ孔104を設ける。この安全インジケータ孔104に
よれば、両スライド部材が延び切ったロック位置におい
て、装置が安全にロックされていることを視覚によって
確かめることができる。
【0031】以上、本発明の好ましい態様と考えられる
ものを説明してきたが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で、種々の変更が容易になし得るであろう。しかし、本
発明は、本明細書で説明した態様に限られるものではな
く、また特許請求の範囲に記載した特定のものに限定さ
れるものでもない。
【0032】本発明の具体的な実施態様は以下の通りで
ある。 (1)前記ロック支柱は段差構造を備え、前記第1のス
ライド部材は、前記第1のスライド部材の前記ハウジン
グに対する軸方向の動きを制限するために、前記ロック
支柱と係合可能な後行端に横方向の突起を有する請求項
1記載のロック機構。 (2)前記第1のスライド部材にはこの後行端近傍に弾
性的に撓むことのできる突起が形成され、前記第2のス
ライド部材は、前記第1のスライド部材内に完全に引き
込められたときに、前記可撓性の突起の撓みを阻み、か
つ前記第1のスライド部材から外に延び出でると同時
に、前記可撓性の突起が前記ロック支柱の前面と係合す
べく撓み、前記横方向の突起ロックと協働して前記第1
のスライド部材を前記ロック支柱と係合するよう、この
可撓性の突起を解放する上記実施態様(1)記載のロッ
ク機構。
【0033】(3)前記第2のスライド部材にはこの後
行端近傍に切り込みが形成され、他方前記第1のスライ
ド部材にはこの先行端近傍に弾性的に撓むことのできる
突起が形成され、前記第2のスライド部材が前記第1の
スライド部材に対して所定量延び出ると同時に、前記可
撓性の突起が、前記両スライド部材を互いに延び出した
位置に固定するために前記切り込みと係合し、同時に、
前記突起が前記切り込みに係合している間に、前記両ス
ライド部材が互いにロック状態にあることを知らせる音
を発生する請求項1記載のロック機構。 (4)前記両スライド部材は、それぞれU字形の断面を
しており、前記第1のスライド部材を前記ロック支柱に
固定する手段と前記第2のスライド部材を前記第1のス
ライド部材に固定する手段は、それぞれのスライド部材
の少なくとも一つの壁面に形成される請求項1記載のロ
ック機構。
【0034】(5)前記両スライド部材は、それぞれ金
属材料から構成される上記実施態様(4)記載のロック
機構。 (6)前記金属材料は、シート状金属を含む上記実施態
様(5)記載のロック機構。 (7)前記カニューレ保護手段は、前記両スライド部材
が相互に延び切ってロックされた位置において、前記カ
ニューレの少なくとも先端を包囲するため、前記第2の
スライド部材の前方端に取り付けられるハウジングを含
む請求項1記載のロック機構。 (8)前記ロック機構はさらに、前記両スライド部材が
延び切ってロックされた位置にあることを視覚的に知ら
せる手段を含む請求項1記載のロック機構。
【0035】(9)前記視覚的に知らせる手段は、前記
両スライド部材の少なくとも一方に設けられる開口を含
む上記実施態様(8)記載のロック機構。 (10)前記開口は、前記第1のスライド部材の前方端
近傍に設けられる上記実施態様(9)記載のロック機
構。 (11)前記ロック支柱は段差構造を備え、前記第1の
スライド部材は、前記第1のスライド部材の前記ハウジ
ングに対する軸方向の動きを制限するために、前記ロッ
ク支柱と係合可能な後行端に横方向の突起を有する請求
項2記載の方法。 (12)前記第1のスライド部材にはこの後行端近傍に
弾性的に撓むことのできる突起が形成され、前記第2の
スライド部材は、前記第1のスライド部材内に完全に引
き込められたときに、前記可撓性の突起の撓みを阻み、
かつ前記第1のスライド部材から外に延び出でると同時
に、前記可撓性の突起が前記ロック支柱の前面と係合す
べく撓み、前記横方向の突起ロックと協働して前記第1
のスライド部材を前記ロック支柱と係合するよう、この
可撓性の突起を解放する上記実施態様(11)記載の方
法。
【0036】(13)前記第2のスライド部材にはこの
後行端近傍に切り込みが形成され、他方前記第1のスラ
イド部材にはこの先行端近傍に弾性的に撓むことのでき
る突起が形成され、前記第2のスライド部材が前記第1
のスライド部材に対して所定量延び出ると同時に、前記
可撓性の突起が、前記両スライド部材を互いに延び出し
た位置に固定するために前記切り込みと係合し、同時
に、前記突起が前記切り込みに係合している間に、前記
両スライド部材が互いにロック状態にあることを知らせ
る音を発生する請求項2記載の方法。 (14)前記両スライド部材は、それぞれU字形の断面
をしており、前記第1のスライド部材を前記ロック支柱
に固定する手段と前記第2のスライド部材を前記第1の
スライド部材に固定する手段は、それぞれのスライド部
材の少なくとも一つの壁面に形成される請求項2記載の
方法。
【0037】(15)前記両スライド部材は、それぞれ
金属材料から構成される上記実施態様(14)記載の方
法。 (16)前記金属材料は、シート状金属を含む上記実施
態様(15)記載の方法。 (17)前記カニューレ保護手段は、前記両スライド部
材が相互に延び切ってロックされた位置において、前記
カニューレの少なくとも先端を包囲するため、前記第2
のスライド部材の前方端に取り付けられるハウジングを
含む請求項2記載の方法。 (18)前記ロック機構はさらに、前記両スライド部材
が延び切ってロックされた位置にあることを視覚的に知
らせる手段を含む請求項2記載の方法。
【0038】(19)前記視覚的に知らせる手段は、前
記両スライド部材の少なくとも一方に設けられる開口を
含む上記実施態様(18)記載の方法。 (20)前記開口は、前記第1のスライド部材の前方端
近傍に設けられる上記実施態様(19)記載の方法。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
静脈内カテーテル挿入装置において、管状のニードルを
患者の静脈穿刺位置から引き出すと同時に働いて、医療
スタッフを、使用後のIVカテーテルニードの事故によ
る穿刺からフェイルセーフ式に保護するカテーテル先端
の自動保護機能を備えた、動作を制御したロック機構が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る安全カテーテル用動作制御ロック
のスライド部材が完全に静止位置にあるときの同ロック
の軸方向断面図である。
【図2】本発明に係る安全カテーテル用動作制御ロック
のスライド部材が一部前方に延び出した位置における同
ロックの軸方向断面図である。
【図3】本発明に係る安全カテーテル用動作制御ロック
の複数のスライド部材のうちの主たるスライド部材が完
全に延び出し、他方第2のスライド部材がカニューレ取
付けハウジング上のロック支柱と完全に係合した状態に
おける同ロックの軸方向断面図である。
【図4】図3の位置における動作制御ロック前方端の軸
方向断面図であり、完全に延び出したカニューレ保護位
置にあるスライド部材の最終的なロック係合状態を示す
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテーテル挿入装置のカニューレを保護
    する、動作が制御されたロック機構であって、 (a)カニューレの第1の端部を収納するハウジングで
    あって、前記カニューレは、このハウジングの一端か
    ら、このハウジングの軸と同軸的に延び出し、また、こ
    のカニューレは患者にカテーテルを導入すべく一方の先
    端が鋭利である、ハウジングと、 (b)前記カニューレを収納したハウジングに形成され
    た長手凹部の中で、このハウジングの端部から前記カニ
    ューレと平行な離隔関係を保ったまま延び出るべく、軸
    方向にスライド可能なスライド部材であって、(i)前
    記ハウジングの凹部壁面とスライド接触する第1のスラ
    イド部材であって、この第1のスライド部材上の手段
    は、この第1のスライド部材が前記ハウジングの外に延
    び出る程度を制限するため、前記ハウジングの凹部に形
    成されたロック支柱と係合可能である第1のスライド部
    材と、(ii)前記第1のスライド部材と同軸的に変位で
    きるよう、第1のスライド部材の内部に配置される第2
    のスライド部材であって、この第2のスライド部材の先
    行端にはカニューレ先端保護手段が取り付けられ、また
    この第2のスライド部材が延び出すと同時に前記第1の
    スライド部材を前記ロック支柱にロックする手段と、こ
    れら両スライド部材が最も外側まで延び切った位置でこ
    の第2のスライド部材を前記第1のスライド部材にロッ
    クし、かつこのロック状態を知らせる音を発生する保護
    手段を備え、前記両保護手段は前記カニューレの先端の
    周囲を保護するように延び出る、第2のスライド部材を
    備えるロック機構。
  2. 【請求項2】 カテーテル挿入装置のカニューレを保護
    するための、動作が制御されたロック機構を作動させる
    方法であって、前記カテーテル挿入装置は、カニューレ
    の第1の端部を収納するハウジングを備え、前記カニュ
    ーレはこのハウジングの一端からこのハウジングの軸と
    同軸的に延び出し、かつ第2の端部にカテーテルを患者
    の体内に導入するための鋭利な先端を有する、方法であ
    って、前記カニューレを収納しているハウジングの端部
    から、カニューレと平行な離隔関係を保ちながら延び出
    し可能となるよう、前記ハウジング内に形成された軸隔
    向凹部の内部に、軸方向に変位可能なスライド手段を配
    置する工程を含み、 前記スライド手段を作動させる方法は、 (i)前記ハウジング内の凹部壁面とスライド接触する
    ように、第1のスライド部材を位置させ、この第1のス
    ライド部材上に構造体を、前記ハウジングの凹部に形成
    され第1のスライド部材が前記ハウジングから外側に移
    動する量を制限するためのロック支柱に係合させる工程
    と、 (ii)前記第1のスライド部材の内部に、この第1のス
    ライド部材に対して軸方向に変位できるように、先行端
    にカニューレ先端保護手段を取り付けた第2のスライド
    部材を配置する工程と、 (iii)前記第2のスライド部材が延び出すと同時に、前
    記第1のスライド部材を前記ロック支柱にロックする工
    程と、 (iv)前記両スライド部材が最も外側に延び出した位置
    において、前記第2のスライド部材を前記第1のスライ
    ド部材にロックし、他方このロック状態と前記カニュー
    レ先端保護手段がカニューレの先端の周囲に延び出して
    いることを知らせる音を発生する工程を含む、方法。
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