JPH10158367A - エポキシ基含有ノルボルネン系重合体及びその製造方法 - Google Patents

エポキシ基含有ノルボルネン系重合体及びその製造方法

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JPH10158367A
JPH10158367A JP33470296A JP33470296A JPH10158367A JP H10158367 A JPH10158367 A JP H10158367A JP 33470296 A JP33470296 A JP 33470296A JP 33470296 A JP33470296 A JP 33470296A JP H10158367 A JPH10158367 A JP H10158367A
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JP
Japan
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polymer
group
norbornene
carbon
ring
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Application number
JP33470296A
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English (en)
Inventor
Jiyunji Odemura
順司 小出村
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10158367A publication Critical patent/JPH10158367A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0326Organic insulating material consisting of one material containing O

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電特性、耐水性、及び熱安定性に優れ、か
つ、配合剤との分散性や銅箔との引き剥し強度にも優
れ、しかもエポキシ基変性率のコントロールが容易なエ
ポキシ基含有ノルボルネン系重合体、その製造方法、及
び該重合体と架橋剤とを含んでなる架橋性重合体組成物
を提供すること。 【解決手段】 ノルボルネン系モノマーの開環重合体の
主鎖構造中にエポキシ基を有し、かつ、主鎖構造中の炭
素−炭素二重結合含有率が30モル%以下であって、数
平均分子量(Mn)が500〜500,000であるこ
とを特徴とするエポキシ基含有ノルボルネン系重合体、
その製造方法、及び該エポキシ基含有ノルボルネン系重
合体と架橋剤を含有する架橋性重合体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なエポキシ基
含有ノルボルネン系重合体、その製造方法、及び該重合
体を含有する架橋性重合体組成物に関し、さらに詳しく
は、耐水性、熱安定性、誘電率、金属箔との引き剥し強
度に優れ、しかも、溶液中での配合剤の均一分散性に優
れるエポキシ基含有ノルボルネン系重合体、その製造方
法、及び該重合体と架橋剤とを含んでなる架橋性重合体
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】電子計算機、通信機などの精密機器に装
備されている回路は、技術の進歩に伴い、演算処理の高
速化や高信頼化、高密度化などの要求が高まり、回路基
板の多層化、高精度化、微細化などの高性能化が進んで
いる。このような回路基板は、例えば、ガラスクロスな
どの補強基材に樹脂ワニスを含浸させ、乾燥処理した半
硬化状態のシート(プリプレグ)を作製し、次いで、銅
箔または外層用銅張板、プリプレグ、内層用銅張板など
を鏡面板の間に順にレイアップした後、加圧加熱プレス
して樹脂を完全硬化させることにより製造されている。
従来、樹脂材料としては、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が用いられてきて
いる。
【0003】しかし、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂は、一般に、誘電率
が4.0以上と高く、電気特性が充分ではないため、こ
れらの熱硬化性樹脂を用いた回路基板では、演算処理の
高速化が困難であった。近年、熱可塑性ノルボルネン系
樹脂を有機過酸化物で架橋させることにより、誘電率等
の電気特性に優れる架橋物が提案されている。例えば、
特開昭62−34924号公報には、エチレンとノルボ
ルネン系モノマーとを付加重合させたノルボルネン系樹
脂を合成し、該ノルボルネン系樹脂と架橋助剤とを混練
した後粉砕し、それに有機過酸化物溶液を含浸させ、溶
液を除去した後、プレス成形して架橋させる方法が開示
されている。
【0004】しかしながら、この方法では、工程が複雑
であることに加えて、ノルボルネン系樹脂を高濃度の溶
液とすることが困難で、さらに、有機過酸化物やその他
の配合剤が均一に分散しないという問題がある。したが
って、この方法により得られた樹脂の溶液を用いてプリ
プレグを作製するには、低濃度の溶液とする必要がある
が、低濃度の溶液を補強基材に含浸した場合、室温で粘
着しなくなるまでの乾燥時間が長く、この間に変形しな
いように静置しなければならないので、生産性に劣ると
いう問題がある。また、各種用途に応じて種々の配合剤
を添加する必要があるが、樹脂溶液に均一分散ができな
いばかりか、配合剤の種類や配合量によっては、樹脂溶
液と配合剤とが二相分離してしまうという欠点がある。
二相分離した溶液に補強基材を浸漬しても、各成分が均
一に含浸したプリプレグを得ることができない。さら
に、このようにして得られたプリプレグ等の成形体に銅
箔を積層させても、引き剥し強度が充分ではなく、耐久
性に問題がある。
【0005】特開平6−248164号公報には、ノル
ボルネン系モノマーの開環重合体の水素添加物、有機過
酸化物、架橋助剤、及び臭素化ビスフェノールなどの難
燃化剤を溶媒中に分散させた後、得られた溶液を流延し
たり、あるいは補強基材に含浸させ、次いで、溶媒を除
去して、熱架橋することにより、シートやプリプレグな
どを製造し、さらに銅箔を積層する方法が開示されてい
る。
【0006】しかしながら、この方法では、重合体と各
種配合剤を溶剤に分散させた場合、配合剤の均一分散性
に劣る。また、この方法では、ジアリルフタレートなど
の架橋助剤を多量に用いなければならず、架橋助剤が誘
電特性を低下させる原因となる。一方、架橋助剤の配合
割合が少なかったり、配合しない場合には、ノルボルネ
ン系重合体の架橋反応が充分に進まず、銅箔との引き剥
し強度が不充分な積層板しか得ることができないという
問題点を有している。
【0007】従来、エポキシ基を有するノルボルネン系
重合体としては、例えば、特開昭62−27412号公
報に、エチレンと2−メチル−1,4,5,8−ジメタ
ノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒド
ロナフタレンとの付加重合体をジクミルパーオキシドの
存在下でグリシジルメタクリレートによりグラフト変性
させたエポキシ変性ノルボルネン系重合体が開示されて
いる。しかしながら、この方法では、グラフト変性時に
重合体のゲル化が起こりやすく、エポキシ基含有率が充
分に高い変性重合体を得ることが困難である。しかも、
変性剤であるグリシジルメタクリレートがエポキシ基以
外の極性基を持つために、得られるエポキシ変性ノルボ
ルネン系重合体の電気特性や耐水性に劣るという問題点
を有している。
【0008】特開平2−298510号公報には、エチ
リデン基などの炭素−炭素不飽和基を有するノルボルネ
ン系モノマー、またはジシクロペンタジエンなどの分子
内に付加重合に関与しない炭素−炭素二重結合を有する
ノルボルネン系モノマーを付加重合し、次いで、得られ
た付加重合体中の炭素−炭素二重結合の100%をエポ
キシ化したエポキシ基含有ノルボルネン系重合体が開示
されている。しかしながら、この方法では、得られるエ
ポキシ基含有ノルボルネン系重合体のエポキシ基含有率
が高すぎるため、電気特性や耐水性が低下する。また、
この方法において、炭素−炭素二重結合を部分的にエポ
キシ化した場合には、得られるエポキシ基含有ノルボル
ネン系重合体中に多量の炭素−炭素二重結合が残存する
ことになるため、熱安定性に劣るという問題点を有して
いた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、誘電
特性、耐水性、及び熱安定性に優れ、かつ、配合剤との
分散性や銅箔との引き剥し強度にも優れ、しかもエポキ
シ基変性率のコントロールが容易なエポキシ基含有ノル
ボルネン系重合体、その製造方法、及び該重合体と架橋
剤とを含んでなる架橋性重合体組成物を提供することに
ある。本発明者らは、前記の如き従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究を行った結果、ノルボルネン系モ
ノマーの開環重合体の主鎖構造中の炭素−炭素二重結合
の一部を水素添加し、次いで、残部の炭素−炭素二重結
合をエポキシ化することにより、炭素−炭素二重結合の
残存量とエポキシ基含有率を適正な範囲内に制御したエ
ポキシ基含有ノルボルネン系重合体を容易に得ることが
できることを見いだした。したがって、この方法により
得られたエポキシ基含有ノルボルネン系重合体は、誘電
特性、耐水性、及び熱安定性に優れ、かつ、配合剤との
分散性や銅箔との引き剥し強度にも優れることを見いだ
した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至
ったものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、ノルボルネン系モノマーの開環重合体の主鎖構造中
にエポキシ基を有し、かつ、主鎖構造中の炭素−炭素二
重結合含有率が30モル%以下であって、数平均分子量
(Mn)が500〜500,000であることを特徴と
するエポキシ基含有ノルボルネン系重合体が提供され
る。また、本発明によれば、ノルボルネン系モノマーの
開環重合体の主鎖構造中の炭素−炭素二重結合の一部を
水素添加し、次いで、炭素−炭素二重結合をエポキシ化
剤によりエポキシ化することを特徴とするエポキシ基含
有ノルボルネン系重合体の製造方法が提供される。さら
に、本発明によれば、ノルボルネン系モノマーの開環重
合体の主鎖構造中にエポキシ基を有し、かつ、主鎖構造
中の炭素−炭素二重結合含有率が30モル%以下であっ
て、数平均分子量(Mn)が500〜500,000で
あるエポキシ基含有ノルボルネン系重合体、及び架橋剤
を含有することを特徴とする架橋性重合体組成物が提供
される。
【0011】
【発明の実施の形態】エポキシ基含有ノルボルネン系重合体 本発明のエポキシ基含有ノルボルネン系重合体は、主鎖
構造中にエポキシ基を有し、かつ、主鎖構造中の炭素−
炭素二重結合の含有率が小さいことを特徴とする。ノル
ボルネン系モノマーを開環重合させると、主鎖構造中に
炭素−炭素二重結合を有する開環重合体が得られる。す
なわち、ノルボルネン系モノマーの開環重合体の主鎖構
造は、ノルボルネン環の開環により生成する5員環と炭
素−炭素二重結合部分が連結した構造となっている。ノ
ルボルネン系モノマーが置換基を有するものであった
り、多環ノルボルネン系モノマーである場合には、主鎖
構造中の5員環に置換基や残りの環状構造が結合した構
造の重合体が得られる。本発明のエポキシ基含有ノルボ
ルネン系重合体は、ノルボルネン系モノマーの開環重合
体の主鎖構造中の炭素−炭素二重結合の一部を水素添加
して飽和させ、残部の炭素−炭素二重結合をエポキシ化
することにより製造することができる。ノルボルネン系
モノマーの開環重合体としては、格別な限定はなく、例
えば、特開平2−227424号公報、特開平2−27
6842号公報、特開平5−97719号公報、特開平
7−41550号公報、特開平8−72210号公報な
どに開示されているものなどを用いることができる。
【0012】(ノルボルネン系モノマー)ノルボルネン
系モノマーの具体例としては、例えば、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン誘導体、テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導体、ヘキ
サシクロ[6.6.1.13,6.110,13 .02,7.0
9,14]−4−ヘプタデセン誘導体、オクタシクロ[8.
8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.0
12,17]−5−ドコセン誘導体、ペンタシクロ[6.
6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン誘
導体、ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体、ヘプタシ
クロ−5−ヘンエイコセン誘導体、トリシクロ[4.
3.0.12,5]−3−デセン誘導体、トリシクロ
[4.4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体、ペン
タシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−
ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘
導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.0
8,13]−3−ペンタデセン誘導体、ヘプタシクロ[8.
7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16
−4−エイコセン誘導体、ノナシクロ[10.9.1.
4,7.113,20.115,18.03,8.02,10.012,21
14,19]−5−ペンタコセン誘導体、ペンタシクロ
[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサ
デセン誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.14,7.1
11,18.113,16.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセ
ン誘導体、ノナシクロ[10.10.1.15,8.1
14,21.116,19.02,11.04,9.013,22.015,20
−5−ヘキサコセン誘導体、1,4−メタノ−1,4,
4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4−
メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒド
ロアントラセン誘導体、及びシクロペンタジエン−アセ
ナフチレン付加物などが挙げられる。
【0013】より具体的には、例えば、ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、6−メチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジメチルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、1−メチルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、6−エチルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、6−n−ブチルビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、6−イソブチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、7−メチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、などのビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン誘導体;テトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、8−エチルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
プロピルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
−3−ドデセン、8−ブチテルトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−イソブチル
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、8−ヘキシルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−シクロヘキシルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、8−ステアリルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−3−ドデセン、5,10−ジメチルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、2,10−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジメチルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、8−エチル−9−メチルテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン、11,12−ジ
メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、2,7,9−トリメチルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、9−
エチル−2,7−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、9−イソブチル−
2,7−ジメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、9,11,12−トリメチル
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、9−エチル−11,12−ジメチルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、9
−イソブチル−11,12−ジメチルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、5,
8,9,10−テトラメチルテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−エチリデン
−9−メチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、8−エチリデン−9−エチルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデ
セン、8−エチリデン−9−イソプロピルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
エチリデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−n−プロピリデン
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、8−n−プロピリデン−9−メチルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8
−n−プロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.
4.0.12, 5.17,10]−3−ドデセン、8−n−プ
ロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−n−プロピ
リデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8−イソプロピリデン
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ド
デセン、8−イソプロピリデン−9−メチルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8
−イソプロピリデン−9−エチルテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−イソプ
ロピリデン−9−イソプロピルテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−イソプロピ
リデン−9−ブチルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−クロロテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−ブロモテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、8−フルオロテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,
9−ジクロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、などのテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン誘導体;ヘキサシ
クロ[6.6.1.13,6.110,13 .02,7.09,14
−4−ヘプタデセン、12−メチルヘキサシクロ[6.
6.1.13,6.110,13 .02,7.09,14]−4−ヘプ
タデセン、12−エチルヘキサシクロ[6.6.1.1
3,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、
12−イソブチルヘキサシクロ[6.6.1.13,6
10,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン、1,
6,10−トリメチル−12−イソブチルヘキサシクロ
[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]−4
−ヘプタデセン、などのヘキサシクロ[6.6.1.1
3,6.110,13.02,7.09,14]−4−ヘプタデセン誘
導体;オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.1
11,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン、1
5−メチルオクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7
11,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコセン、
15−エチルオクタシクロ[8.8.0.12,9
4,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ド
コセン、などのオクタシクロ[8.8.0.12,9.1
4,7.111,18.113,16.03,8.012,17]−5−ドコ
セン誘導体;ペンタシクロ[6.6.1.13,6
2,7.09,14]−4−ヘキサデセン、1,3−ジメチ
ルペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14
−4−ヘキサデセン、1,6−ジメチルペンタシクロ
[6.6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデ
セン、15,16−ジメチルペンタシクロ[6.6.
1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、など
のペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14
−4−ヘキサデセン誘導体;ヘプタシクロ[8.7.
0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]−5−
エイコセン、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9
4,7.111,18.03,8.012,17]−5−ヘンエイコセ
ン、などのヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体あるい
はヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体;トリシク
ロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、2−メチルト
リシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、5−メ
チルトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン、
などのトリシクロ[4.3.0.12,5]−3−デセン
誘導体;トリシクロ[4.4.0.12,5]−3−ウン
デセン、10−メチルトリシクロ[4.4.0.
2,5]−3−ウンデセン、などのトリシクロ[4.
4.0.12,5]−3−ウンデセン誘導体;ペンタシク
ロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−ペンタ
デセン、1,3−ジメチルペンタシクロ[6.5.1.
3,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、1,6−
ジメチルペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.0
9,13]−4−ペンタデセン、14,15−ジメチルペン
タシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4−
ペンタデセン、などのペンタシクロ[6.5.1.1
3,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン誘導体;ペン
タシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,
10−ペンタデカジエン、などのジエン化合物;ペンタ
シクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]−3−
ペンタデセン、メチル置換ペンタシクロ[7.4.0.
2,5.19,12.08,13]−3−ペンタデセン、などの
ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13
−3−ペンタデセン誘導体;ヘプタシクロ[8.7.
0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4
−エイコセン、ジメチル置換ヘプタシクロ[8.7.
0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4
−エイコセン、などのヘプタシクロ[8.7.0.1
3,6.110,17.112,15.02,7.011,16]−4−エイ
コセン誘導体;ノナシクロ[10.9.1.14,7.1
13,20.115,18.03,8.02,10.012,21.014,19
−5−ペンタコセン、トリメチル置換ノナシクロ[1
0.9.1.14,7.113,20.115,18.03,8
2,10.012,21.014,19]−5−ペンタコセン、など
のノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.1
15,18.03,8.02,10.012,21.014,19]−5−ペン
タコセン誘導体;ペンタシクロ[8.4.0.12,5
9,12.08,13]−3−ヘキサデセン、11−メチルペ
ンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]−
3−ヘキサデセン、11−エチル−ペンタシクロ[8.
4.0.12,5.19,12.08,13]−3−ヘキサデセ
ン、10,11−ジメチル−ペンタシクロ[8.4.
0.12,5.19,12.08,13]−5−ヘキサデセン、な
どのペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.0
8,13]−3−ヘキサデセン誘導体;ヘプタシクロ[8.
8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17
−5−ヘンエイコセン、15−メチル−ヘプタシクロ
[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.0
12,17]−5−ヘンエイコセン、トリメチル−ヘプタシ
クロ[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8
12,17]−5−ヘンエイコセン、などのヘプタシクロ
[8.8.0.14,7.111,18.113,16.03,8.0
12,17 ]−5−ヘンエイコセン誘導体;ノナシクロ[1
0.10.1.15,8.114,21.116,19.02,11.0
4,9.013,22.015,20]−6−ヘキサコセン、などの
ノナシクロ[10.10.1.15,8.114,21.1
16,19.02,11.04,9.013,22.015,20]−6−ヘキ
サコセン誘導体;ペンタシクロ[6.5.1.13,6
2,7.09,13]−4,11−ペンタデカジエン、メチ
ル置換ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.0
9,13]−4,11−ペンタデカジエン、メチル置換ペン
タシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,
11−ペンタデカジエン、メチル置換ペンタシクロ
[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−4,11−ペ
ンタデカジエン、トリメチル置換ペンタシクロ[4.
7.0.12,5.08,13.19,12]−3−ペンタデセ
ン、ペンタシクロ[4.7.0.12,5.08,13.1
9,12]−3,10−ペンタデカジエン、メチル置換ペン
タシクロ[4.7.0.12,5.08,13.19,12]−
3,10−ペンタデカジエン、メチル置換ペンタシクロ
[4.7.0.12,5.08,13.19,12]−3,10−
ペンタデカジエン、メチル置換ペンタシクロ[4.7.
0.12,5.08,13.19,12]−3,10−ペンタデカ
ジエン、メチル置換ヘプタシクロ[7.8.0.
3,6.02,7.110,17.011,16.112,15]−4−エ
イコセン、トリメチル置換ヘプタシクロ[7.8.0.
3,6.02,7.110,17.011,16.112,15]−4−エ
イコセン、テトラメチル置換ヘプタシクロ[7.8.
0.13,6.02,7.110,17.011,16.112,15]−4
−エイコセン、トリシクロ[4.3.0.12,5]−
3,7−デカジエン(すなわち、ジシクロペンタジエ
ン)、2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン、5−フ
ェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(す
なわち、5−フェニル−2−ノルボルネン)、5−メチ
ル−5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン、5−ベンジル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、5−トリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5−(エチルフェニル)−ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−(イソプロピル
フェニル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−フ
ェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
−3−ドデセン、8−ベンジル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−トリル
−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−
ドデセン、8−(エチルフェニル)−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
(イソプロピルフェニル)−テトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,9−ジフェ
ニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、8−(ビフェニル)−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
(β−ナフチル)−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン、8−(α−ナフチ
ル)−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、8−(アントラセニル)−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、11
−フェニル−ヘキサシクロ[6.6.1.13,6
2,7.09,14]−4ヘプタデセン、6−(α−ナフチ
ル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5
−(アントラセニル)−ビシクロ[2.2.1]−ヘプ
ト−2−エン、5−(ビフェニル)−ビシクロ[2.
2.1]−ヘプト−2−エン、5−(β−ナフチル)−
ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エン、5,6−
ジフェニル−ビシクロ[2.2.1]−ヘプト−2−エ
ン、9−(2−ノルボルネン−5−イル)−カルバゾー
ル、1,4−メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8
a,9a−オクタヒドロフルオレン類;1,4−メタノ
−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,
4−メタノ−8−メチル−1,4,4a,9a−テトラ
ヒドロフルオレン、1,4−メタノ−8−クロロ−1,
4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、1,4−メ
タノ−8−ブロモ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ
フルオレン等の1,4−メタノ−1,4,4a,9a−
テトラヒドロフルオレン類;1,4−メタノ−1,4,
4a,9a−テトラヒドロジベンゾフラン類;1,4−
メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾー
ル、1,4−メタノ−9−フェニル−1,4,4a,9
a−テトラヒドロカルバゾール等の1,4−メタノ−
1,4,4a,9a−テトラヒドロカルバゾール類;
1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘ
キサヒドロアントラセンなどの1,4−メタノ−1,
4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセ
ン類;7,10−メタノ−6b,7,10,10a−テ
トラヒドロフルオランセン類;シクロペンタジエン−ア
セナフチレン付加物にシクロペンタジエンをさらに付加
した化合物、11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6,
5,1,13,6.02,7.09,13]−4−ペンタデセン、
11,12−ベンゾ−ペンタシクロ[6,6,1,1
3,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、14,15
−ベンゾ−ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7
11,17.03,8.012,16]−5−エイコセン、シクロ
ペンタジエン−アセナフチレン付加物などが挙げられ
る。これらのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独
で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
【0014】(開環重合法)ノルボルネン系モノマーの
開環重合体は、少なくとも一種のノルボルネン系モノマ
ーを公知の重合方法により開環重合または開環共重合す
ることにより得ることができる。したがって、開環重合
体には、単独重合体のみならず、開環共重合体も包含さ
れる。開環重合触媒としては、例えば、ルテニウム、ロ
ジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、及び白
金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸塩または
アセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる触媒;あ
るいは、チタン、バナジウム、ジルコニウム、タングス
テン、及びモリブデンから選ばれる金属のハロゲン化物
またはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化
合物とからなる触媒を用いることができる。
【0015】上記触媒系に、第三成分を加えて、重合活
性や開環重合の選択性を高めることができる。具体例と
しては、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化
物、カルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケ
トン、含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合
物、分子状ヨウ素、その他のルイス酸などが挙げられ
る。含窒素化合物としては、脂肪族または芳香族第三級
アミンが好ましく、具体例としては、トリエチルアミ
ン、ジメチルアニリン、トリ−n−ブチルアミン、ピリ
ジン、α−ピコリンなどが挙げられる。
【0016】開環(共)重合は、溶媒を用いなくても可
能であるが、不活性有機溶媒中でも実施することができ
る。溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、
ヘプタンなどの脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの
脂環族炭化水素、スチレンジクロリド、ジクロルエタ
ン、ジクロルエチレン、テトラクロルエタン、クロルベ
ンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼンなどの
ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。重合温度は、通
常−50℃〜100℃、好ましくは−30℃〜80℃、
より好ましくは−20℃〜60℃であり、重合圧力は、
通常、0〜50kg/cm2、好ましくは0〜20kg
/cm2である。
【0017】(水素添加法)ノルボルネン系モノマーの
開環重合体の水素添加方法は、常法に従って、開環重合
体を、水素添加触媒の存在下に、分子状水素により水素
化することにより行うことができる。水素添加触媒とし
ては、遷移金属化合物とアルキル金属化合物の組み合わ
せからなる触媒、例えば、酢酸コバルト/トリエチルア
ルミニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリイソ
ブチルアルミニウム、チタノセンジクロリド/n−ブチ
ルリチウム、ジルコノセンジクロリド/sec−ブチル
リチウム、テトラブトキシチタネート/ジメチルマグネ
シウム等の組み合わせが挙げられる。
【0018】水素添加反応は、通常、不活性有機溶媒中
で実施する。有機溶媒としては、生成する水素添加物の
溶解性に優れていることから、炭化水素系溶媒が好まし
く、環状炭化水素系溶媒がより好ましい。このような炭
化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素;n−ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水
素、シクロヘキサン、デカリン等の脂環族炭化水素;テ
トラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル等のエーテル類;等が挙げられ、これらの2種以上を
混合して使用することもできる。通常は、重合反応溶媒
と同じでよく、重合反応液にそのまま水素添加触媒を添
加して反応させればよい。
【0019】本発明においては、開環重合体の主鎖構造
中の炭素−炭素二重結合の一部を水素添加することを特
徴とし、水素添加率は、通常30〜99.9%、好まし
くは50〜99%、より好ましくは65〜95%の範囲
である。側鎖にアルキリデン基などの非共役の炭素−炭
素二重結合がある場合には、主鎖の炭素−炭素二重結合
の水素添加時に、側鎖の炭素−炭素二重結合も同時に水
素添加される。側鎖に芳香環をもつノルボルネン系モノ
マーの開環重合体の場合、水素添加に際し、芳香環は残
存させてもよく、あるいは部分水素添加してもよい。主
鎖構造中の炭素−炭素二重結合と芳香環構造中の共役二
重結合は、1H−NMRによる分析により区別して認識
することができる。
【0020】ノルボルネン系モノマーの開環重合体の主
鎖構造中の炭素−炭素二重結合を部分水素添加するに
は、開環重合体を−20℃〜120℃、好ましくは0〜
100℃、より好ましくは20〜80℃の温度で、0.
1〜50kg/cm2、好ましくは0.5〜30kg/
cm2、より好ましくは1〜20kg/cm2の水素圧力
で水素添加反応を行うことが望ましい。芳香環を水素添
加するには、例えば、水素添加温度を150〜250℃
程度の高温にする。水素添加して得られたノルボルネン
系モノマーの開環重合体の部分水素添加物は、例えば、
エポキシ化剤として過酸化物と反応させることによりエ
ポキシ化することができる。過酸化物としては、炭素−
炭素二重結合のエポキシ化剤として用いられるものであ
れば格別な限定はないが、例えば、過酢酸、過安息香
酸、メタクロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸などの
過酸類;過酸化水素、ターシャリーブチルハイドロパー
オキサイド、クメンパーオキサイドなどのハイドロパー
オキサイド類;などが挙げられる。
【0021】エポキシ化反応は、開環重合体の部分水素
添加物と過酸化物とを混合し、加熱すればよく、通常、
溶媒の存在下で行われる。溶媒としては、開環重合体の
部分水素添加物を溶解または分散できるものであれば格
別な制限はなく、例えば、前記ノルボルネン系モノマー
の開環重合体の製造法で例示した溶媒と同様なものを用
いることができる。溶媒の使用量は、開環重合体の部分
水素添加物を溶解または分散できる量であれば格別な制
限はないが、開環重合体の部分水素添加物に対する重量
比で、通常1〜100倍量、好ましくは2〜80倍量、
より好ましくは5〜50倍量の範囲である。反応条件
は、過酸化物の種類に応じて適宜選択すればよいが、反
応温度は、通常0〜300℃、好ましくは50〜200
℃、反応時間は、通常0.1〜10時間、好ましくは
0.5〜5時間の範囲である。反応終了後は、メタノー
ル等の貧溶媒を多量に反応系に添加してポリマーを析出
させ、濾別洗浄後、減圧乾燥等によりエポキシ変性ポリ
マーを得ることができる。
【0022】(重合体の構造)本発明のエポキシ基含有
ノルボルネン系重合体は、ノルボルネン系モノマーの開
環重合体の主鎖構造中の炭素−炭素二重結合の一部が水
素添加されて飽和し、残部の炭素−炭素二重結合がエポ
キシ化された構造を有しており、所望により、炭素−炭
素二重結合が30モル%以下の割合で残存していてもよ
い。本発明のエポキシ基含有ノルボルネン系重合体の構
造について、ノルボルネン系モノマー、ノルボルネン系
モノマーの開環重合体の繰り返し単位、及びエポキシ基
含有ノルボルネン系重合体の繰り返し単位の具体例を挙
げて説明する。本発明では、前記の如きノルボルネン系
モノマーを使用するが、これらを一般式で表すと、例え
ば、式(a1)で表すことができる。
【0023】
【化1】 〔式中、各符号の意味は、下記のとおりである。R1
8は、それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、ハロ
ゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ
基、アミド基、イミド基、シリル基、または極性基(す
なわち、ハロゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキ
シ基、シアノ基、アミド基、イミド基、またはシリル
基)で置換された炭化水素基である。ただし、R5〜R8
は、2つ以上が互いに結合して、単環または多環を形成
していてもよく、この単環または多環は、炭素−炭素二
重結合を有していても、芳香環を形成してもよい。ま
た、R5とR6とで、またはR7とR8とで、アルキリデン
基を形成していてもよい。〕
【0024】式(a1)中のハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げ
ることができる。炭化水素基としては、例えば、炭素原
子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1
〜6のアルキル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは
2〜10、より好ましくは2〜6のアルケニル基、及び
炭素原子数3〜15、好ましくは3〜8、より好ましく
は5〜6のシクロアルキル基などを挙げることができ
る。極性基が置換した炭化水素基としては、例えば、炭
素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましく
は1〜6のハロゲン化アルキル基を挙げることができ
る。炭化水素基としては、極性基で置換されないもの
が、低吸水性が高度に求められる用途では好適である。
アルキリデン基としては、メチリデン基、エチリデン
基、プロピリデン基、イソプロピリデン基などの低級ア
ルキリデン基が好ましい。ノルボルネン系モノマーの好
ましい例としては、式(a2)で表されるモノマーを挙
げることができる。
【0025】
【化2】 〔式中、各符号の意味は、下記のとおりである。R9
20は、それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、ハロ
ゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ
基、アミド基、イミド基、シリル基、または極性基(す
なわち、ハロゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキ
シ基、シアノ基、アミド基、イミド基、またはシリル
基)で置換された炭化水素基である。ただし、R17〜R
20は、2つ以上が互いに結合して、単環または多環を形
成していてもよく、この単環または多環は、炭素−炭素
二重結合を有していても、芳香環を形成してもよい。ま
た、R17とR18とで、またはR19とR20とで、アルキリ
デン基を形成していてもよい。〕
【0026】式(a2)中のハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げ
ることができる。炭化水素基としては、例えば、炭素原
子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1
〜6のアルキル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは
2〜10、より好ましくは2〜6のアルケニル基、及び
炭素原子数3〜15、好ましくは3〜8、より好ましく
は5〜6のシクロアルキル基などを挙げることができ
る。極性基が置換した炭化水素基としては、例えば、炭
素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましく
は1〜6のハロゲン化アルキル基を挙げることができ
る。炭化水素基としては、極性基で置換されないもの
が、低吸水性が高度に求められる用途では好適である。
【0027】式(a2)中のR9〜R20は、好ましく
は、水素原子、低級アルキル基、または低級アルケニル
基などであり、より好ましくは水素原子または低級アル
キル基である。低級アルキル基の炭素数は、目的に応じ
て適宜選択されるが、通常1〜6、好適には1〜4、よ
り好適には1〜3の範囲である。低級アルキル基の具体
例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、
n−アミル基、n−ヘキシル基などが挙げられ、これら
の中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基などが好ましい。低級アルケニル基の炭素数
は、目的に応じて適宜選択されるが、通常2〜6、好適
には2〜4、より好適には2〜3の範囲である。低級ア
ルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、プロ
ペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基な
どが挙げられ、これらの中でも、ビニル基、プロペニル
基が好ましい。
【0028】また、式(a2)中のR17〜R20は、好ま
しくは、2つ以上が互いに結合して単環を形成していて
もよく、あるいは、R17とR18とで、またはR19とR20
とで低級アルキリデン基を形成していてもよい。R17
20の2つ以上が互いに結合した単環の炭素数は、目的
に応じて適宜選択されるが、通常3〜8、好ましくは4
〜6、より好ましくは5である。形成される単環の具体
例としては、例えば、シクロプロパン環、シクロブタン
環、シクロペンタン環、メチルシクロペンタン環、シク
ロヘキサン環、シクロオクテン環などが挙げられ、通常
は、シクロペンタン環である。低級アルキリデン基の炭
素数は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常1〜
6、好適には1〜4、より好適には1〜3の範囲であ
る。低級アルキリデン基の好ましい例としては、例え
ば、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、イ
ソプロピリデン基などが挙げられる。ノルボルネン系モ
ノマーの他の好ましい例としては、式(a3)で表され
るモノマーを挙げることができる。
【0029】
【化3】 〔式中、各符号の意味は、下記のとおりである。R21
30は、それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、ハロ
ゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキシ基、シアノ
基、アミド基、イミド基、シリル基、または極性基(す
なわち、ハロゲン原子、水酸基、エステル基、アルコキ
シ基、シアノ基、アミド基、イミド基、またはシリル
基)で置換された炭化水素基である。ただし、R25〜R
28は、2つ以上が互いに結合して、単環または多環を形
成していてもよく、この単環または多環は、炭素−炭素
二重結合を有していても、芳香環を形成してもよい。ま
た、R25とR26とで、またはR27とR28とで、アルキリ
デン基を形成していてもよい。さらに、R26とR27とが
互いに結合して、R26とR27とがそれぞれ結合している
5員環中の2個の炭素原子間に二重結合を形成していて
もよい。〕
【0030】式(a3)中のハロゲン原子としては、フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子を挙げ
ることができる。炭化水素基としては、例えば、炭素原
子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1
〜6のアルキル基、炭素原子数が2〜20、好ましくは
2〜10、より好ましくは2〜6のアルケニル基、及び
炭素原子数3〜15、好ましくは3〜8、より好ましく
は5〜6のシクロアルキル基などを挙げることができ
る。極性基が置換した炭化水素基としては、例えば、炭
素原子数1〜20、好ましくは1〜10、より好ましく
は1〜6のハロゲン化アルキル基を挙げることができ
る。炭化水素基としては、極性基で置換されないもの
が、低吸水性が高度に求められる用途では好適である。
【0031】式(a3)中のR21〜R30は、好ましく
は、水素原子、低級アルキル基、または低級アルケニル
基などであり、好ましくは水素原子または低級アルキル
基である。低級アルキル基の炭素数は、目的に応じて適
宜選択されるが、通常1〜6、好適には1〜4、より好
適には1〜3の範囲である。低級アルキル基の具体例と
しては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n
−アミル基、n−ヘキシル基などが挙げられ、これらの
中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基などが好ましい。低級アルケニル基の炭素数
は、目的に応じて適宜選択されるが、通常2〜6、好適
には2〜4、より好適には2〜3の範囲である。低級ア
ルケニル基の具体例としては、例えば、ビニル基、プロ
ペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基な
どが挙げられ、これらの中でも、ビニル基、プロペニル
基が好ましい。
【0032】式(a3)中のR25〜R28は、好ましく
は、2つ以上が互いに結合して単環または芳香環を形成
していてもよく、あるいは、R25とR26と、またはR27
とR28とで低級アルキリデン基を形成していてもよい。
また、R26とR27とが互いに結合して、R26とR27とが
それぞれ結合している5員環中の2個の炭素原子間に二
重結合を形成しているものも好ましい。これらの中で
も、R25〜R28の2つ以上が互いに結合して芳香環を形
成しているものが好ましい。低級アルキリデン基の炭素
数は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常1〜
6、好適には1〜4、より好適には1〜3の範囲であ
る。低級アルキリデン基の好ましい例としては、例え
ば、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、イ
ソプロピリデン基などが挙げられる。これらのノルボル
ネン系モノマーの開環重合体の繰り返し単位は、式(b
1)ないし(b3)で表される。
【0033】
【化4】 〔式中の各符号の意味は、式(a1)におけるのと同じ
である。〕
【0034】
【化5】 〔式中の各符号の意味は、式(a2)におけるのと同じ
である。〕
【0035】
【化6】 〔式中の各符号の意味は、式(a3)におけるのと同じ
である。〕
【0036】なお、2つ以上のノルボルネン系モノマー
の開環共重合体の場合には、各ノルボルネン系モノマー
に由来する複数の繰り返し単位が存在することになる。
これらのノルボルネン系モノマーの開環重合体は、いず
れも主鎖構造中に、ノルボルネン環の開環により生成す
る5員環と、炭素−炭素二重結合とが連結した構造を有
している。本発明では、開環重合体の主鎖構造中の炭素
−炭素二重結合の一部を水素添加し、残部をエポキシ化
する。置換基として、アルケニル基やアルキリデン基を
有するノルボルネン系モノマーの開環重合体、あるいは
非共役の炭素−炭素二重結合を有する単環または多環を
有するノルボルネン系モノマーの場合には、主鎖構造中
の炭素−炭素二重結合の水素添加時に、同様に少なくと
も一部が水素添加され、残部がエポキシ化されていても
よい。本発明のエポキシ基含有ノルボルネン系重合体
は、例えば、式(b1)の繰り返し単位を有する開環重
合体の主鎖構造中の炭素−炭素二重結合を水素添加し、
かつ、エポキシ化した場合には、式(A1)で表される
繰り返し単位が形成されることになる。
【0037】
【化7】
【0038】式(A1)中の各符号の意味は、基本的に
は、式(a1)及び(b1)におけるのと同じである
が、前記したとおり、置換基がアルケニル基やアルキリ
デン基の場合や、炭素−炭素二重結合を有する単環また
は多環が側鎖にある場合には、主鎖構造中の炭素−炭素
二重結合の水素添加時に、同様に少なくとも一部が水素
添加され、残部がエポキシ化されることがある。式(A
1)中、式(A1−1)は、主鎖構造中の炭素−炭素二
重結合が水素添加された繰り返し単位を示し、式(A1
−2)は、エポキシ化された繰り返し単位を示す。ま
た、式(b2)の繰り返し単位を有する開環重合体の主
鎖構造中の炭素−炭素二重結合を水素添加し、かつ、エ
ポキシ化した場合には、式(A2)で表される繰り返し
単位が形成されることになる。
【0039】
【化8】
【0040】式(A2)中の各符号の意味は、基本的に
は、式(a2)及び(b2)におけるのと同じである
が、前記したとおり、置換基がアルケニル基やアルキリ
デン基の場合や、炭素−炭素二重結合を有する単環また
は多環が側鎖にある場合には、主鎖構造中の炭素−炭素
二重結合の水素添加時に、同様に少なくとも一部が水素
添加され、残部がエポキシ化されることがある。式(A
2)中、式(A2−1)は、主鎖構造中の炭素−炭素二
重結合が水素添加された繰り返し単位を示し、式(A2
−2)は、エポキシ化された繰り返し単位を示す。さら
に、式(b3)の繰り返し単位を有する開環重合体の主
鎖構造中の炭素−炭素二重結合を水素添加し、かつ、エ
ポキシ化した場合には、式(A3)で表される繰り返し
単位が形成されることになる。
【0041】
【化9】
【0042】式(A3)中の各符号の意味は、基本的に
は、式(a3)及び(b3)におけるのと同じである
が、前記したとおり、置換基がアルケニル基やアルキリ
デン基の場合や、炭素−炭素二重結合を有する単環また
は多環が側鎖にある場合には、主鎖構造中の炭素−炭素
二重結合の水素添加時に、同様に少なくとも一部が水素
添加され、残部がエポキシ化されることがある。式(A
3)中、式(A3−1)は、主鎖構造中の炭素−炭素二
重結合が水素添加された繰り返し単位を示し、式(A3
−2)は、エポキシ化された繰り返し単位を示す。これ
らの式(A1)、式(A2)、または式(A3)で表さ
れる繰り返し単位は、それぞれ単独で、あるいは2種以
上を組み合わせて用いることができる。また、水素添加
もエポキシ化もされない炭素−炭素二重結合が主鎖構造
中に残存する場合には、これらの各式に示した繰り返し
単位以外に、式(A1)には前記式(b1)、式(B
2)には前記式(b2)、及び式(A3)には前記式
(b3)の各繰り返し単位がそれぞれ存在することにな
る。
【0043】本発明のエポキシ基含有ノルボルネン基重
合体のエポキシ基含有率(エポキシ変性率)は、使用目
的に応じて適宜選択されるが、重合体中の総モノマー単
位数を基準として、通常0.1〜70モル%、好ましく
は1〜50モル%、より好ましくは5〜35モル%の範
囲である。エポキシ基含有ノルボルネン系重合体のエポ
キシ基含有率がこの範囲にあるときに、誘電特性、吸水
性、配合剤の分散性、及び銅箔との引き剥し強度等の特
性が高度にバランスされ好適である。エポキシ基含有率
が大き過ぎると、吸水率が高くなる傾向を示す。エポキ
シ基含有率は、下式(1)で表される。 エポキシ基含有率(モル%)=(X/Y)×100 (1) X:エポキシ基全モル数(1H−NMRで測定する。) Y:ポリマーの総モノマー単位数(ポリマーの重量平均
分子量/モノマーの平均分子量)
【0044】本発明のエポキシ基含有ノルボルネン系重
合体の主鎖構造中の炭素−炭素二重結合の含有率は、3
0モル%以下、好ましくは20モル%以下、より好まし
くは10モル%以下、最も好ましくは5モル%以下であ
る。主鎖構造中の炭素−炭素二重結合の含有率は、10
0−(水素添加率+エポキシ基含有率)で算出すること
ができる。エポキシ基含有ノルボルネン系重合体中の主
鎖構造中の炭素−炭素二重結合率が過度に高いと、熱安
定性に劣り好ましくない。
【0045】本発明のエポキシ基含有ノルボルネン系重
合体の分子量は、トルエンを溶媒とするゲル・パーミエ
ーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定し
たポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、あるいは
ノルボルネン系重合体がトルエンに溶解しない場合は、
シクロヘキサンを溶媒とするGPCにより測定したポリ
イソプレン換算の数平均分子量(Mn)で、500〜5
00,000、好ましくは1,000〜200,00
0、より好ましくは5,000〜100,000の範囲
である。ノルボルネン系重合体の数平均分子量(Mn)
が過度に小さいと機械的強度に劣り、逆に、過度に大き
いと、溶媒に溶解させたときの粘度が上昇するため、配
合剤を含めた固形分濃度を高められず、また、金属箔と
の引き剥し強度も充分でなく、いずれも好ましくない。
本発明のエポキシ基含有ノルボルネン系重合体の分子量
分布は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、上
記条件のGPCにより測定される重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、
通常4.0以下、好ましくは3.0以下、より好ましく
は2.5以下であるときに、機械的強度が特に高く好適
である。
【0046】架橋性重合体組成物 本発明の架橋性重合体組成物は、上記エポキシ基含有ノ
ルボルネン系重合体と架橋剤とを含有することを特徴と
する。本発明の架橋性重合体組成物の架橋は、特に制限
はなく、例えば、熱、光、及び放射線などを用いて行う
ことができ、架橋剤の種類は、それらの手段により適宜
選択される。前記エポキシ基含有ノルボルネン系重合体
を使用すると、種々の架橋剤に対しても分散性が良好と
なる。本発明の架橋性重合体組成物には、架橋剤以外
に、所望により、架橋助剤、難燃剤、その他のポリマー
成分、その他の配合剤、溶媒などを配合することができ
る。
【0047】(1)架橋剤 架橋剤としては、特に限定されないが、一般的には、有
機過酸化物が用いられる。有機過酸化物としては、例え
ば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノ
ンパ−オキシドなどのケトンパーオキシド類;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタンなどのパーオキシケタール類;t−ブチルハ
イドロパーオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,
5−ジハイドロパーオキシドなどのハイドロパーオキシ
ド類;ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,α,
α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピ
ル)ベンゼンなどのジアルキルパーオキシド類:オクタ
ノイルパーオキシド、イソブチリルパーオキシドなどの
ジアシルパーオキシド類;パーオキシジカーボネートな
どのパーオキシエステル類;が挙げられる。これらの中
でも、硬化後の樹脂の性能から、ジアルキルパーオキシ
ドが好ましく、アルキル基の種類は、成形温度によって
変えるのがよい。
【0048】また、架橋剤として、光によりラジカルを
発生する光架橋剤を用いることができる。光架橋剤とし
ては、例えば、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル系
化合物;ベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベン
ゾエート、4,4′−ジクロロベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン系化合物;ジベンジル、ベンジルメチルケタ
ール等のベンジル系化合物;2,2−ジエトキシアセト
フェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノ
ン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、
2,2−ジエトキシアセトフェノン、4′−フェノキシ
−2,2−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン
系化合物;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオ
キサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオ
キサントン系化合物;2−エチルアントラキノン、2−
クロロアントラキノン、ナフトキノン等のアントラキノ
ン系化合物;2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェ
ノン、4′−ドデシル−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン等のプロピオフェノン系化合物;オクテ
ン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、オクテン酸マンガ
ン、ナフテン酸マンガン等の有機酸金属塩;等の光架橋
剤を挙げることができる。
【0049】これらの架橋剤は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。架橋
剤の配合量は、エポキシ基含有ノルボルネン系重合体1
00重量部に対して、通常、0.001〜30重量部、
好ましくは0.001〜15重量部、より好ましくは
0.1〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部
の範囲である。架橋剤の配合量がこの範囲にあるとき
に、架橋性及び架橋物の電気特性、耐水性などの特性が
高度にバランスされ好適である。
【0050】(2)架橋助剤 本発明においては、架橋助剤を使用することにより、架
橋性及び配合剤の分散性をさらに高めることができるの
で好適である。本発明で使用する架橋助剤は、特に限定
されるものではないが、特開昭62−34924号公報
等で公知のものでよく、例えば、キノンジオキシム、ベ
ンゾキノンジオキシム、p−ニトロソフェノール等のオ
キシム・ニトロソ系架橋助剤;N,N−m−フェニレン
ビスマレイミド等のマレイミド系架橋助剤;ジアリルフ
タレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシ
アヌレート等のアリル系架橋助剤;エチレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート等のメタクリレート系架橋助剤;ビニルトルエ
ン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼンなどのビ
ニル系架橋助剤;等が例示される。これらの中でも、ア
リル系架橋助剤、メタクリレート系架橋助剤が、均一に
分散させやすく好ましい。架橋助剤の添加量は、架橋剤
の種類により適宜選択されるが、架橋剤1重量部に対し
て、通常、0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜5
重量部である。架橋助剤の添加量は、少なすぎると架橋
が起こりにくく、逆に、添加量が多すぎると、架橋した
樹脂の電気特性、耐水性、耐湿性等が低下するおそれが
生じる。
【0051】(3)難燃剤 難燃剤としては、特に制約はないが、架橋剤によって分
解、変性、変質しないものが好ましく、通常ハロゲン系
難燃剤が用いられる。ハロゲン系難燃剤としては、塩素
系及び臭素系の種々の難燃剤が使用可能であるが、難燃
化効果、成形時の耐熱性、樹脂への分散性、樹脂の物性
への影響等の面から、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブ
ロモエチルベンゼン、ヘキサブロモビフェニル、デカブ
ロモジフェニル、ヘキサブロモジフェニルオキサイド、
オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェ
ニルオキサイド、ペンタブロモシクロヘキサン、テトラ
ブロモビスフェノールA、及びその誘導体[例えば、テ
トラブロモビスフェノールA−ビス(ヒドロキシエチル
エーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス
(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモ
ビスフェノールA−ビス(ブロモエチルエーテル)、テ
トラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)
等]、テトラブロモビスフェノールS、及びその誘導体
[例えば、テトラブロモビスフェノールS−ビス(ヒド
ロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノール
S−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)等]、
ハロゲン化ビスフェノールエポキシ樹脂、テトラブロモ
無水フタル酸、及びその誘導体[例えば、テトラブロモ
フタルイミド、エチレンビステトラブロモフタルイミド
等]、エチレンビス(5,6−ジブロモノルボルネン−
2,3−ジカルボキシイミド)、トリス−(2,3−ジ
ブロモプロピル−1)−イソシアヌレート、ヘキサクロ
ロシクロペンタジエンのディールス・アルダー反応の付
加物、トリブロモフェニルグリシジルエーテル、トリブ
ロモフェニルアクリレート、エチレンビストリブロモフ
ェニルエーテル、エチレンビスペンタブロモフェニルエ
ーテル、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、臭素
化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンオキサイド、臭
素化エポキシ樹脂、臭素化ポリカーボネート、ポリペン
タブロモベンジルアクリレート、オクタブロモナフタレ
ン、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフ
ェニル)フマルアミド、N−メチルヘキサブロモジフェ
ニルアミン等を使用するのが好ましい。
【0052】これらの難燃剤は、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて用いることができる。難燃
剤の添加量は、エポキシ基含有ノルボルネン系重合体1
00重量部に対して、通常3〜150重量部、好ましく
は10〜140重量部、特に好ましくは15〜120重
量部である。難燃剤の難燃化効果をより有効に発揮させ
るための難燃助剤として、例えば、三酸化アンチモン、
五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、三塩化ア
ンチモン等のアンチモン系難燃助剤を用いることができ
る。これらの難燃助剤は、難燃剤100重量部に対し
て、通常1〜30重量部、好ましくは2〜20重量部の
割合で使用する。
【0053】(4)その他のポリマー成分 また、本発明においては、架橋性重合体組成物に、必要
に応じて、ゴム質重合体やその他の熱可塑性樹脂を配合
することができる。ゴム質重合体とは、ガラス転移温度
が0℃以下の重合体であって、通常のゴム状重合体及び
熱可塑性エラストマーが含まれる。ゴム質重合体のムー
ニー粘度(ML1+4,100℃)は、使用目的に応じて
適宜選択され、通常5〜200である。
【0054】ゴム状重合体としては、例えばエチレン−
α−オレフィン系ゴム質重合体;エチレン−α−オレフ
ィン−ポリエン共重合体ゴム;エチレン−メチルメタク
リレート、エテレン−ブチルアクリレートなどのエチレ
ンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エチレン
−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合
体;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ラウリルなどのアクリル酸アルキルエステルの重合体;
ポリブタジエン、ポリソブレン、スチレン−ブタジエン
またはスチレン−イソプレンのランダム共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イソ
プレン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アル
キルエステル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル
酸アルキルエステル−アクリロニトリル共重合体、ブタ
ジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリ
ロニトリル−スチレン共重合体などのジエン系ゴム;ブ
チレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。
【0055】熱可塑性エラストマーとしては、例えばス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン
−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレン
ブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレンブロッ
ク共重合体などの芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック
共重合体、低結晶性ポリブタジエン樹脂、エチレン−プ
ロピレンエラストマー、スチレングラフトエチレン−プ
ロピレンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラスト
マー、エチレン系アイオノマー樹脂などを挙げることが
できる。これらの熱可塑性エラストマーのうち、好まし
くは、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体などであ
り、具体的には、特開平2−133406号公報、特開
平2−305814号公報、特開平3−72512号公
報、特開平3−74409号公報などに記載されている
ものを挙げることができる。
【0056】その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリ
フェニレンエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
カーボネート、セルローストリアセテートなどが挙げら
れる。これらのゴム状重合体やその他の熱可塑性樹脂
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損な
わない範囲で適宜選択される。
【0057】(5)その他の配合剤 本発明の架橋性重合体組成物には、必要に応じて、耐熱
安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチ
ブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、
合成油、ワックス、有機または無機の充填剤などの各種
配合剤を適量添加することができる。具体的には、例え
ば、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2′−オ
キザミドビス[エチル−3(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などのフェ
ノール系酸化防止剤;トリスノニルフェニルホスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−t−ブリルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホ
スファイト等のリン系安定剤;ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カ
ルシウム等の脂肪酸金属塩;グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレ
ート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトール
トリステアレート等の多価アルコール脂肪酸エステル;
合成ハイドロタルサイト;アミン系の帯電防止剤;シラ
ンカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミ
ニウム系カップリング剤、ジルコアルミネートカップリ
ング剤等のカップリング剤;可塑剤;顔料や染料などの
着色剤;などを挙げることができる。
【0058】有機または無機の充填剤としては、例え
ば、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マ
グネシウム、軽石粉、軽石バルーン、塩基性炭酸マグネ
シウム、ドワマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウ
ム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレ
ー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレー
ク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫
化モリブデン、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、ポリエチ
レン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維などを例示できる。
【0059】機械的特性を調節する目的で、ポリカーボ
ネート、ポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポ
リエーテルイミド、ポリエステル、ポリアミド、ポリア
リーレート、ポリサルホン等の異種の熱可塑性樹脂等を
配合することもできる。これらの配合剤は、それぞれ単
独で、あるいは2種以上を組み合わせて配合することが
できる。配合割合は、それぞれの機能及び使用目的に応
じて適宜定めることができるが、少ないほど好ましい。
【0060】(6)溶媒 本発明では、エポキシ基含有ノルボルネン系重合体を溶
媒に溶解させて、プリプレグ用の含浸用溶液を調製した
り、溶液流延法によりシート(フィルム)を製造したり
することができる。このように、溶媒を用いてエポキシ
基含有ノルボルネン系重合体を溶解させる場合には、例
えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香
族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの
脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水
素、クロロベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベ
ンゼンなどのハロゲン化炭化水素などを挙げることがで
きる。溶媒は、エポキシ基含有ノルボルネン系重合体、
及び必要に応じて配合する各成分を均一に溶解ないしは
分散するに足りる量比で用いる。通常、固形分濃度が1
〜80重量%、好ましくは5〜60重量%、より好まし
くは10〜50重量%になるように調整される。
【0061】成形体、プリプレグ、積層体など 本発明の架橋性重合体組成物は、成形した後、架橋して
架橋性成形体とすることができる。架橋性重合体組成物
を成形する方法は、成形途中での架橋により成形性の悪
化が起こらないように、溶媒に溶解して成形するか、架
橋しない温度、または架橋速度が充分に遅い速度で溶融
して成形する。具体的には、溶媒に溶解した架橋性重合
体組成物を流延して溶媒を除去して、シート状(シート
またはフィルム)に成形するか、基材に含浸させて成形
する。
【0062】(1)プリプレグ 架橋成形体の具体例の一つであるプリプレグは、トルエ
ン、シクロヘキサン、キシレン等の溶媒中に架橋性重合
体組成物及び各種配合剤を均一に溶解ないしは分散さ
せ、次いで、補強基材を含浸させた後、乾燥させて溶媒
を除去して製造される。一般に、プリプレグは、50〜
500μm程度の厚さになるようにすることが好まし
い。溶媒としては、前記の如きものを使用することがで
きる。溶媒の使用量は、固形分濃度が通常1〜90重量
%、好ましくは5〜85重量%、より好ましくは10〜
80重量%、最も好ましくは20〜80重量%になるよ
うに調整される。補強基材としては、例えば、紙基材
(リンター紙、クラフト紙など)、ガラス基材(ガラス
クロス、ガラスマット、ガラスペーパークオーツファイ
バーなど)及び合成樹脂繊維基材(ポリエステル繊維、
アラミド繊維など)を用いることができる。これらの補
強基材は、シランカップリング剤などの処理剤で表面処
理されていてもよい。これらの補強基材は、それぞれ単
独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることがで
きる。補強基材に対する変性ノルボルネン系重合体の量
は、使用目的に応じて適宜選択されるが、補強基材に対
して1〜90重量%、好ましくは10〜60重量%の範
囲である。
【0063】(2)シート 架橋性成形体の具体例の一つであるシートを製造する方
法は、特に限定されないが、一般には、キャスティング
法が用いられる。例えば、トルエン、キシレン、シクロ
ヘキサン等の溶媒中に、本発明の架橋性樹脂組成物を固
形分濃度5〜50重量%程度になるように溶解、分散さ
せ、平滑面上に流延または塗布し、乾燥等により溶剤を
除去し、平滑面から剥離してシートを得る。乾燥により
溶媒を除去する場合は、急速な乾燥により発泡すること
のない方法を選択することが好ましく、例えば、低温で
ある程度溶媒を揮発させた後、温度を上げて溶媒を十分
に揮発させるようにすればよい。
【0064】平滑面としては、鏡面処理した金属板や樹
脂製のキャリアフィルム等を用いることができる。樹脂
製のキャリアフィルムを用いる場合、キャリアフィルム
の素材の耐溶剤性、耐熱性に注意して、用いる溶媒や乾
燥条件を決める。キャスティング法により得られるシー
トは、一般に10μm〜1mm程度の厚みを有する。こ
れらのシートは、架橋することにより、層間絶縁膜、防
湿層形質用フィルム等として用いることができる。ま
た、次に記載する積層体の製造に用いることもできる。
【0065】(3)積層体 架橋成形品の具体例の一つである積層板などの積層体
は、前述のプリプレグ及び/または未架橋のシートを積
み重ね、加熱圧縮成形して架橋・熱融着させることによ
り、必要な厚さにしたものである。積層板を回路基板と
して用いる場合には、例えば、金属箔等からなる配線用
導電層を積層したり、表面のエッチング処理等により回
路を形成する。配線用導電層は、完成品である積層板の
外部表面に積層するのみでなく、目的等によっては、積
層板の内部に積層されていてもよい。エッチング処理等
の二次加工時の反り防止のためには、上下対象に組み合
わせて積層することが好ましい。例えば、重ねたプリプ
レグ及び/またはシートの表面を、用いたノルボルネン
系樹脂に応じた熱融着温度以上、通常150〜300℃
程度に加熱し、30〜80kgf/cm2程度に加圧し
て、各層の間に架橋・熱融着させて積層板を得る。これ
らの絶縁層または基材に金属を適用する他の方法は、蒸
着、電気メッキ、スパッター、イオンメッカ、噴霧及び
レヤーリングである。一般に使用される金属は、銅、ニ
ッケル、錫、銀、金、アルミニウム、白金、チタン、亜
鉛及びクロムなどが挙げられる。配線基板においては、
銅が最も頻繁に使用されている。
【0066】(4)架橋 また、本発明においては、架橋性成形体を単独で、また
は積層して、一定温度以上に加熱して架橋させて架橋成
形体を得ることができる。架橋反応を生じさせる温度
は、主として有機過酸化物と架橋助剤の組み合せによっ
て決められるが、通常、80〜350℃、好ましくは1
20℃〜300℃、より好ましくは150〜250℃の
温度に加熱することにより架橋する。また、架橋時間
は、有機過酸化物の半減期の4倍程度にするのが好まし
く、通常、5〜120分、好ましくは10〜90分、さ
らに好ましくは20〜60分である。架橋剤として光架
橋剤を用いた場合には、光照射により架橋させることが
できる。架橋性成形体を積層して架橋する場合、各層の
間で熱融着・架橋が起こり、一体の架橋成形品が得られ
る。
【0067】(5)架橋成形体 架橋成形体として、積層板、回路基板、層間絶縁膜、防
湿層成形用フィルム等が例示される。架橋成形体は、1
MHZでの誘電率が通常4.0以下であり、従来の熱硬
化性樹脂製成形体に比べて、電気特性に優れている。耐
熱性は、従来の熱硬化性樹脂製成形品と同等以上であ
り、銅箔を積層した積層板に260℃のハンダを30秒
間接触させても、銅箔の剥離やフクレの発生等の異常は
認められない。また、銅箔との引き剥し強度も1.5k
g/cm2以上、好ましくは2.0kg/cm2以上であ
る。これらのことから、本発明の架橋成形体である積層
板は、回路基板としても好ましいものである。また、架
橋成形体は、難燃性に優れたもの、具体的には、UL−
94規格においてV−2またはそれよりも優れた難燃性
を示すものが好ましく、V−1またはV−0の難燃性を
示すものがより好ましく、V−0の難燃性を示すものが
特に好ましい。難燃性の架橋性成形体を得るためには、
前述のような難燃剤を含有している架橋性樹脂組成物を
用いればよい。
【0068】
【実施例】以下に、実施例、比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。物性の測定法は、以下のとおりで
ある。 (1)分子量は、特に記載しない限り、トルエンを溶媒
とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー
(GPC)によるポリスチレン換算値として測定した。 (2)水素添加率は、1H−NMRにより測定した。 (3)エポキシ基含有率は、1H−NMRにより測定
し、前記式(1)により算出した。 (4)1MHzにおける誘電率は、JIS C6481
に準じて測定した。 (5)銅箔引き剥し強度は、積層体から幅20mm、長
さ100mmの試験片を取り出し、銅箔面に幅10mm
の平行な切込みを入れた後、引張試験機にて、面に対し
て垂直な方法に50mm/minの速さで連続的に銅箔
を引き剥し、その時の応力の最低値を示した。
【0069】[実施例1]窒素で置換した1リットルの
フラスコに、8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]−3−ドデセン(以下、MTDと略
記)5gと、トルエン120gを加え、重合触媒とし
て、トリイソブチルアルミニウム0.287mmolと
イソブチルアルコール0.287mmol、分子量調整
剤として1−ヘキセン3.83mmolを添加した。こ
こに、六塩化タングステン0.057mmolを添加
し、40℃で5分間撹拌した。その後、MTD45g
と、六塩化タングステン0.086mmolを約30分
間で連続的に系内に滴下し、滴下終了後、さらに30分
間撹拌して重合を終了した。この重合反応液を1リット
ルのオートクレーブに移し、トルエン160gを加え、
ニッケルアセチルアセトナート0.5gとトリイソブチ
ルアルミニウムの30重量%トルエン溶液5.15gを
混合したものを加え、反応器内を水素置換した後、撹拌
しながら40℃に昇温した。温度が安定したところで水
素圧力を30kg/cm2に昇圧して、反応過程で消費
される水素を補充しながら1時間反応させた。次いで、
4.2gの水と、活性アルミナ(表面積320cm2
g、細孔容量0.8cm3/g、平均粒径15μm、水
澤化学製、ネオビードD粉末)を2.5gを加え、80
℃にて1時間撹拌した後、固形分をろ過して除去した水
素添加反応液を、3リットルのイソプロピルアルコール
中に注いで析出させ、ろ別して樹脂を回収した。回収し
た樹脂を100℃、1Torr以下で48時間乾燥させ
た。得られた水素化開環重合体の主鎖の水添率は、89
%であった。このポリマー50重量部に対して、m−ク
ロロ過安息香酸50重量部、トルエン300重量部を混
合し、40℃で3時間攪拌した後、反応液を上記と同様
にして凝固、乾燥し、エポキシ変性ポリマーを得た。こ
のポリマーをAとする。エポキシ化後のポリマーに、オ
レフィン性プロトンは観察されなかった。それぞれの物
性を表1に示した。
【0070】[実施例2]水添反応時間を2時間から
1.5時間に変える以外は、実施例1と同様にして、主
鎖の水添率が82%の水素化開環重合体を得た。このポ
リマーを実施例1と同様にして、エポキシ変性ポリマー
を得た。このポリマーをBとする。エポキシ化後のポリ
マーに、オレフィン性プロトンは観察されなかった。そ
れぞれの物性を表1に示した。
【0071】[実施例3]水添反応時間を2時間から1
時間に変える以外は、実施例1と同様にして、主鎖の水
添率が74%の水素化開環重合体を得た。このポリマー
を実施例1と同様にして、エポキシ変性ポリマーを得
た。このポリマーをCとする。エポキシ化後のポリマー
に、オレフィン性プロトンは観察されなかった。それぞ
れの物性を表1に示した。
【0072】[実施例4]水添反応時間を2時間から3
0分に変える以外は、実施例1と同様にして、主鎖の水
添率が62%の水素化開環重合体を得た。このポリマー
を実施例1と同様にして、エポキシ変性ポリマーを得
た。このポリマーをDとする。エポキシ化後のポリマー
に、オレフィン性プロトンは観察されなかった。それぞ
れの物性を表1に示した。
【0073】[実施例5]MTDを1,4−メタノ−
1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン(以下、
MTFと略記)に変える以外は、実施例1と同様にして
エポキシ変性ポリマーを得た。このポリマーをEとす
る。エポキシ化後のポリマーに、オレフィン性プロトン
は観察されなかった。それぞれの物性を表1に示した。
【0074】[実施例6]MTDをMTF、水添反応時
間を2時間から1.5時間に変える以外は、実施例1と
同様にしてエポキシ変性ポリマーを得た。このポリマー
をFとする。エポキシ化後のポリマーに、オレフィン性
プロトンは観察されなかった。それぞれの物性を表1に
示した。
【0075】[実施例7]MTDを8−エチル−テトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン
(以下、ETDと略す)変える以外は、実施例1と同様
にしてエポキシ変性ポリマーを得た。このポリマーをG
とする。エポキシ化後のポリマーに、オレフィン性プロ
トンは観察されなかった。それぞれの物性を表1に示し
た。
【0076】[実施例8]MTDをETDに変える以外
は、実施例2と同様にしてエポキシ変性ポリマーを得
た。このポリマーをHとする。エポキシ化後のポリマー
に、オレフィン性プロトンは観察されなかった。それぞ
れの物性を表1に示した。
【0077】[実施例9]MTDをトリシクロ[4.
3.2.12,5]−3,7−デカジエン(以下、DCP
と略記)変える以外は、実施例1と同様にしてエポキシ
変性ポリマーを得た。このポリマーをIとする。エポキ
シ化後のポリマーに、オレフィン性プロトンは観察され
なかった。それぞれの物性を表1に示した。
【0078】[実施例10]MTDをDCPに変える以
外は、実施例2と同様にしてエポキシ変性ポリマーを得
た。このポリマーをJとする。エポキシ化後のポリマー
に、オレフィン性プロトンは観察されなかった。それぞ
れの物性を表1に示した。
【0079】[実施例11]MTDをMTF50重量%
とDCP50重量%に変える以外は、実施例1と同様に
してエポキシ変性ポリマーを得た。このポリマーをKと
する。エポキシ化後のポリマーに、オレフィン性プロト
ンは観察されなかった。それぞれの物性を表1に示し
た。
【0080】[実施例12]MTDをMTF50重量%
とDCP50重量%に変える以外は、実施例2と同様に
してエポキシ変性ポリマーを得た。このポリマーをLと
する。エポキシ化後のポリマーに、オレフィン性プロト
ンは観察されなかった。それぞれの物性を表1に示し
た。
【0081】[実施例13]水添反応時間を2時間から
15分に変える以外は、実施例1と同様にして、主鎖の
水添率が42%の水素化開環重合体を得た。このポリマ
ーを実施例1と同様にして、エポキシ変性ポリマーを得
た。このポリマーをMとする。エポキシ化後のポリマー
に、オレフィン性プロトンは観察されなかった。それぞ
れの物性を表1に示した。
【0082】[比較例1]水添反応温度を40℃から8
0℃、水添時間を2時間から3時間に変える以外は、実
施例1と同様にして水添反応を行い、水素化開環重合体
を得た。このポリマーをNとする。それぞれの物性を表
1に示した。
【0083】[比較例2]水添反応温度を40℃から8
0℃、水添時間を2時間から3時間に変える以外は、実
施例1と同様にして水添反応を行い、水素化開環重合体
を得た。得られたポリマー50重量部に対して、アリル
グリシジルエーテル3重量部、ジクミルパーオキシド
0.8重量部、tert−ブチルベンゼン120重量部
を混合し、オートクレーブ中にて150℃、3時間反応
を行った後、反応液を上記と同様にして凝固、乾燥し、
エポキシ変性ポリマーを得た。このポリマーをOとす
る。それぞれの物性を表1に示した。
【0084】[比較例3]水添反応を行わず、m−クロ
ロ過安息香酸50重量部を10重量部に変える以外は、
実施例1と同様にしてエポキシ変性ポリマーを得た。こ
のポリマーをPとする。それぞれの物性を表1に示し
た。
【0085】
【表1】
【0086】[実施例14〜38、比較例4〜5]実施
例1〜13及び比較例1〜2で得た各々の樹脂と、各種
成分を表2及び表3に示した組成で配合し、各々固形分
の濃度が20〜40重量%になるように、トルエンに溶
解して溶液(ワニス)とした。溶液の均一性 この溶液を30分間静置した後の溶液の均一性を目視で
観察し、以下の基準で評価した。 ○:完全な均一系、 ×:相分離系。含浸の均一性 各溶液に、幅10cm、長さ10cm、厚さ約0.5m
mのEガラスクロスを10秒間浸漬させた後、ゆっくり
と引き上げて1分間放置した。得られた樹脂含浸ガラス
クロスの固形分のみを再度トルエンに溶解し、大量の酢
酸イソプロピルに注ぎ込み、環状ポリオレフィン分のみ
を凝固、ろ別して回収した。一方、ろ別した液体を、大
量のメタノールに注ぎ込み、上記と同様にして難燃剤分
を回収した。これらを70℃×1Torrで48時間乾
燥させ、各々の重量を測定した。このときの2成分の重
量比と、ワニス状態での2成分の重量比の差異を算出
し、以下の基準で評価した。 ◎:2%未満、 ○:2%以上5%未満、 △:5%以上10%未満、 ×:10%以上。積層体 前記の各溶液(ワニス)にEガラスクロスを浸漬して含
浸を行い、その後エアーオーブン中で乾燥させ、硬化性
複合材料(プリプレグ)を作製した。プリプレグ中の基
材の重量は、プリプレグの重量に対して40%とした。
成形後の厚みが0.8mmになるように、上記のプリプ
レグを必要に応じて複数枚重ね合わせ、その両面に厚さ
35μmの銅箔を置いて、熱プレス成形機により成形硬
化させて樹脂積層体を得た。このようにして得た樹脂積
層体の諸物性を測定したところ、実施例の樹脂積層体
は、いずれも良好な誘電率、銅箔引き剥がし強さを示し
た。ただし、実施例38に見られるように、エポキシ含
有率(変性率)が58モル%と高いエポキシ含有ノルボ
ルネン系重合体を用いた場合には、吸水率や誘電率が低
下する傾向を示した。したがって、エポキシ基含有率
は、1〜50モル%が好ましく、5〜35モル%がより
好ましいことがわかる。結果を表2及び表3に示す。
【0087】
【表2】
【0088】
【表3】
【0089】(脚注) (1)過酸化物a:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3 (2)TAIC:トリアリルイソシアヌレート (3)エポキシ系難燃剤:旭チバ(株)製ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(AER 8010) (4)イミダゾール:2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール
【0090】[実施例39及び比較例6] <熱安定性の評価>実施例3と比較例3で得られたポリ
マーC及びPの熱分解温度を測定したところ、ポリマー
Cが400℃で、ポリマーPが350℃であり、ポリマ
ーPは熱安定性に劣ることがわかった。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、耐水性、熱安定性、誘
電率、金属箔との引き剥し強度に優れるとともに、溶液
中での配合剤の均一分散性に優れ、しかもエポキシ変性
率の制御が容易なエポキシ基含有ノルボルネン系重合
体、その製造方法、及び該重合体と架橋剤とを含有する
架橋性重合体組成物が提供される。本発明のエポキシ基
含有ノルボルネン系重合体は、これらの諸特性を活かし
て、例えば、電気・電子機器の回路基板などの用途に好
適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノルボルネン系モノマーの開環重合体の
    主鎖構造中にエポキシ基を有し、かつ、主鎖構造中の炭
    素−炭素二重結合含有率が30モル%以下であって、数
    平均分子量(Mn)が500〜500,000であるこ
    とを特徴とするエポキシ基含有ノルボルネン系重合体。
  2. 【請求項2】 ノルボルネン系モノマーの開環重合体の
    主鎖構造中の炭素−炭素二重結合の一部を水素添加し、
    次いで、炭素−炭素二重結合をエポキシ化剤によりエポ
    キシ化することを特徴とするエポキシ基含有ノルボルネ
    ン系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ノルボルネン系モノマーの開環重合体の
    主鎖構造中にエポキシ基を有し、かつ、主鎖構造中の炭
    素−炭素二重結合含有率が30モル%以下であって、数
    平均分子量(Mn)が500〜500,000であるエ
    ポキシ基含有ノルボルネン系重合体、及び架橋剤を含有
    することを特徴とする架橋性重合体組成物。
JP33470296A 1996-11-29 1996-11-29 エポキシ基含有ノルボルネン系重合体及びその製造方法 Pending JPH10158367A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006096812A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体表面保護膜用樹脂組成物、及びそれを用いた半導体装置
KR100760487B1 (ko) 2000-02-03 2007-09-20 제온 코포레이션 다층회로기판의 제조방법
JP2012041482A (ja) * 2010-08-20 2012-03-01 Fujifilm Corp ポリマー、ポリマーの製造方法、光学材料用樹脂組成物、成形体、光学材料およびレンズ

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