JPH10158456A - 潤滑性樹脂組成物 - Google Patents

潤滑性樹脂組成物

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JPH10158456A
JPH10158456A JP8316116A JP31611696A JPH10158456A JP H10158456 A JPH10158456 A JP H10158456A JP 8316116 A JP8316116 A JP 8316116A JP 31611696 A JP31611696 A JP 31611696A JP H10158456 A JPH10158456 A JP H10158456A
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JP
Japan
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resin
resin composition
lubricating
parts
volume
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JP8316116A
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English (en)
Inventor
Yoshiro Oki
芳郎 沖
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形性及び摺動特性に優れるとともに、
軟質金属からなる相手材を攻撃せず、軟質金属から硬質
金属までの相手材に対応できる樹脂組成物を得る。 【解決手段】 溶融フッ素樹脂に炭素繊維及び液晶ポリ
マーを配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、潤滑性を有する
樹脂組成物に関し、詳しくは、溶融フッ素樹脂を基材と
して用い、すべり軸受やシール部材として使用される潤
滑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な樹脂性すべり軸受等の材料とし
て、テトラフルオロエチレン樹脂(以後、「PTFE」
と称する。)に、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト
等の充填剤を配合したものが知られている。上記PTF
Eは、弾性率や自己変形性(いわゆるクリープ特性)が
小さいという特性を有しており、滑りを伴うすべり軸受
やシール部材に適したものである。しかし、上記PTF
Eは溶融時の溶融粘度が大きいため射出成形が困難であ
り、所定の形状を得るため一般的に次の方法が行われ
る。まず、焼結と同じ手法で予備成形をし、無負荷の状
態で焼成するか、連続ラム押出成形法を用いて素形材を
得た後、機械加工にて所定の形状にする。このため、所
定形状にするのに多工程数を要し、コスト高の原因とな
る。また、射出成形が困難なため、設計の自由度に欠け
る。さらに、上記成形方法を採ることから、配合される
充填剤の量に限界がある。
【0003】上記のPTFEの特性を生かしながら射出
成形が可能な材料として、溶融フッ素樹脂が知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この溶
融フッ素樹脂は、PTFEと比較して溶融粘度ははるか
に小さく射出成形できるものの、他の熱可塑性樹脂に比
較すると流動特性は十分でない。また、充填剤を配合す
ると流動特性が低下し、設計の自由度が失われる。さら
に、無理に成形しようとすると、成形品表面にデラミネ
ーションと呼ばれる層状剥離が発生する。このデラミネ
ーション対策として、ファインパウダー系のPTFEを
配合することも考えられたが、形状や製品厚さに限界が
あった。さらにまた、低分子量タイプや低融点タイプの
高流動グレードの溶融フッ素樹脂に充填剤を配合したも
のが知られているが、流動特性は満足なものではなかっ
た。特に、製品薄肉部での低流動性の問題はほとんど解
決されていなかった。
【0005】このため、溶融フッ素樹脂は、ほとんど無
充填のニートレンジで使用されており、その例として、
優れた難燃性や耐侯性を利用した電線被覆用材料や、耐
熱性やアウトガス性を利用した半導体工場でのウェハー
のキャリア等があげられる。
【0006】よって、PTFEの代替として射出成形可
能な溶融フッ素樹脂を基材とした樹脂組成物は、すべり
軸受やシール部材用の組成物として満足できるものでは
ない。
【0007】さらに、PTFEに充填材を添加した組成
物をシール材に用いられる場合がある。この場合のシー
ル材の代表的な例としては、冷凍サイクルの冷媒ガス等
の被圧縮媒体を圧縮するコンプレッサにおいて媒体の漏
れを防止する摺動シールや、自動車ATミッション、パ
ワーステアリング、ブレーキのオイル、空圧機のエア等
の漏れを防止する摺動シール等があげられる。これらの
摺動シールの場合、潤滑剤としてオイルやグリースが介
在するので条件的には相手材を攻撃しにくいが、非常に
希薄なオイル膜状態や境界潤滑状態にてシリンダ、ハウ
ジング等がアルミニウム合金等のときは、損傷を与える
ことがある。
【0008】そこで、この発明の課題は、射出成形性及
び摺動特性に優れるとともに、軟質金属からなる相手材
を攻撃せず、軟質金属から硬質金属までの相手材に対応
できる樹脂組成物を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、溶融フッ素樹脂に炭素繊維及び液晶ポ
リマーを配合してなる。
【0010】また、上記溶融フッ素樹脂として、テトラ
フルオロエチレン・エチレン共重合体、テトラフルオロ
エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体の群から選ぶことができる。
【0011】さらに、上記液晶ポリマーとして、下記式
(1)〜(3)の少なくとも1つの繰り返し単位を有す
るポリマーとすることができる。
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】さらにまた、上記溶融フッ素樹脂100体
積部に対し、上記炭素繊維を5〜40体積部、液晶ポリ
マーを2〜30体積部配合することができる。
【0016】また、上記の溶融フッ素樹脂に炭素繊維及
び液晶ポリマーを配合した潤滑性樹脂組成物に熱可塑性
樹脂を配合することができる。
【0017】さらに、上記熱可塑性樹脂として、ポリフ
ェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、
ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルエーテルケト
ン樹脂、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン樹
脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、
脂肪族ポリアミド樹脂の群から選ぶことができる。
【0018】溶融フッ素樹脂に液晶ポリマーを配合した
ので、流動特性が改良されて射出成形が容易となった。
また、炭素繊維を配合したので、耐摩耗性が改善され、
摺動特性が良好となった。
【0019】さらに、熱可塑性樹脂を添加した場合は、
溶融フッ素樹脂と他の充填材との間のバインダー効果を
発揮し、充填材の欠落を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。この発明にかかる潤滑性樹脂組成物は、溶融フッ
素樹脂に炭素繊維及び液晶ポリマーを配合してなる。
【0021】上記溶融フッ素樹脂は、弾性率や自己変形
性、いわゆるクリープ特性を有すると共に、射出成形可
能なフッ素樹脂である。この溶融フッ素樹脂の例とし
て、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(以
下、「ETFE」と称する。)、テトラフルオロエチレ
ン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以
下、「PFA」と称する。)、テトラフルオロエチレン
・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(以下、「FE
P」と称する。)があげられる。これらの溶融フッ素樹
脂は、1種類の樹脂に限られず、2種類以上の樹脂を用
いることもでき、少なくとも1種の樹脂を用いればよ
い。
【0022】上記ETFEの具体例としては、旭硝子社
製:アフロンETFE C88A、アフロンETFE
C88APM等をあげることができる。また、PFAの
具体例としては、旭硝子社製:アフロンPFA P62
XB、アフロンPFA P63XB、三井デュポンフロ
ロケミカル社製:テフロンPFA 340J等をあげる
ことができる。さらに、FEPの具体例としては、三井
デュポンフロロケミカル社製:テフロンFEP 110
J等をあげることができる。
【0023】上記炭素繊維は、繊維状の有機高分子化合
物を焼成して得られる繊維であり、原料によってピッチ
系やパン系があるが、いずれも用いることができる。ま
た、焼成により得られる繊維種も炭化糸、黒鉛化糸のい
ずれであってもよい。上記炭素繊維を上記溶融フッ素樹
脂に添加することにより、耐摩耗性を向上させることが
できる。
【0024】この発明に使用される炭素繊維の大きさは
繊維径で20μm以下であり、10〜15μmが好まし
い。また、アスペクト比は5〜80であり、10〜40
が好ましい。ところで、焼成温度については、低弾性を
狙った低温焼成品や高弾性を狙った高温焼成品がある
が、いずれを用いてもよい。
【0025】上記炭素繊維のうち、ピッチ系炭素繊維の
具体例としては、呉羽化学社製:クレカミルド M10
1S、クレカミルド M107S、クレカミルド M2
01S、クレカミルド M207S、大阪ガスケミカル
社製:ドナカーボン S241、S244、SG24
1、SG244等をあげることができる。また、パン系
炭素繊維の具体例としては、東邦レーヨン社製:ベスフ
ァイト HTA−CMF0160−OH、ベスファイト
HTA−CMF0040−OH等をあげることができ
る。
【0026】上記炭素繊維の上記溶融フッ素樹脂100
体積部に対する添加量は、特に限定されるものではない
が、5〜40体積部が好ましい。40体積部を超えると
成形性に問題が生じ、5体積部未満では補強効果に乏し
く、十分な耐摩耗性が得られない。
【0027】上記液晶ポリマーは、液晶状態となる樹脂
であり、下記式(1)〜(3)の少なくとも1つの繰り
返し単位を有するポリマーである。
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】このような液晶ポリマーの具体例として
は、住友化学社製:スミカスーパーE4000、スミカ
スーパー E5000、スミカスーパー E6000、
スミカスーパー E101S、スミカスーパー E10
00、日本石油化学社製:ザイダー SRT300、ザ
イダー SRT500、ポリプラスチック社製:ベクト
ラ A950等があげられる。
【0032】これらの液晶ポリマーの形状は粉末状であ
り、乾式混合や溶融混合での均一性を考慮すれば、平均
粒径は5〜50μmが好ましい。
【0033】これらの液晶ポリマーを上記溶融フッ素樹
脂に配合することにより、溶融フッ素樹脂固有の流動特
性を改善することができるが、その配合量は、上記溶融
フッ素樹脂100体積部に対して2〜30体積部が好ま
しく、10〜20体積部がより好ましい。30体積部を
超えると成形品の強度が極端に低下したり、成形品の異
方性が顕著に現れ、工業部品としての使用に問題が生じ
やすい。また、2体積部未満では流動特性の改質効果に
乏しい。
【0034】また、液晶ポリマーの液晶性から、成形方
向の線膨張率が無配合のものに比較して、約1/5〜1
/10まで低減されるので、シールリング形状を考慮す
ると合い口の設計が容易となる。
【0035】この発明においては、上記潤滑性樹脂組成
物に熱可塑性樹脂を加えることができる。これは、上記
潤滑性樹脂組成物に含まれる溶融フッ素樹脂は、界面表
面張力が16〜18dyne/cmと低いため充填材を
保持する能力が十分でなく、この潤滑性樹脂組成物に剪
断力が加わった場合、選択的に上記炭素繊維や液晶ポリ
マー等の充填材が欠落する場合があるからである。上記
のこの熱可塑性樹脂を含有する潤滑性樹脂組成物は、熱
可塑性が充填材を保持するバインダーとしての役割を果
たし、上記充填材の欠落が防止される。
【0036】上記熱可塑性樹脂としては、表面エネルギ
ーが溶融フッ素樹脂よりも大きいポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂(以下、「PPS」と称する。)、ポリエー
テルケトン樹脂(以下、「PEK」と称する。)、ポリ
エーテルニトリル樹脂(以下、「PEN」と称す
る。)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下、「P
EEK」と称する。)、ポリエーテルケトンエーテルケ
トンケトン樹脂(以下、「PEKEKK」と称す
る。)、熱可塑性ポリイミド樹脂(以下、「TPI」と
称する。)、芳香族ポリアミド樹脂(以下、「PA4
6」と称する。)、脂肪族ポリアミド樹脂(以下、「P
A」と称する。)等があげられる。これらの熱可塑性樹
脂は、1種類の樹脂に限られず、2種類以上の樹脂を用
いることもでき、少なくとも1種の樹脂を用いればよ
い。
【0037】上記PPSの具体例としては、東ソーサス
ティール社製:#160、トープレン社製:T4AGを
あげることができる。上記PENの具体例としては、出
光マテリアル社製:ID300をあげることができる。
上記PEEKの具体例としては、ビクトレックス社製:
ビクトレックスPEEKをあげることができる。上記P
EKの具体例としては、ビクトレックス社製:ビクトレ
ックスPEKをあげることができる。上記PEKEKK
の具体例としては、BASF社製:ウルトラPEKをあ
げることができる。上記TPIの具体例としては、三井
東圧化学社製:オーラム450をあげることができる。
上記PAの具体例としては、日本合成ゴム社製:KS3
00をあげることができる。
【0038】上記熱可塑性樹脂の形態は粉末状であり、
平均粒径は5〜50μmが好ましい。また、その配合量
は、上記溶融フッ素樹脂100体積部に対し、5〜40
体積部が好ましい。40体積部を超えると、溶融フッ素
樹脂の持つ靱性あるいはシール作用に現れる自己変形特
性が熱可塑性樹脂に支配され、溶融フッ素樹脂自体の材
料の特性が損なわれる。また、5体積部未満だと、バイ
ンダーとしての補強効果に乏しい。
【0039】この発明の目的であるすべり軸受やシール
部材用樹脂組成物として、射出成形性、摺動特性、耐熱
性及び耐荷重性といった特性を満足させるには、溶融フ
ッ素樹脂をPFAとし、熱可塑性樹脂をPEEKとし、
これらと炭素繊維と液晶ポリマーを配合したものがより
好ましい。
【0040】また、射出成形の容易性を具体的数値で表
すため、溶融時の流動特性の値を示すメルトフローレー
ト(ASTM D3307)(以下、「MFR」と称す
る。)を用いることができる。例えば、370℃、5k
gの条件では、PFAのニートレンジが20〜35g/
10分、炭素繊維配合品が15〜30g/10分であ
る。これに対し、この発明の潤滑性樹脂組成物又は熱可
塑性樹脂含有潤滑性樹脂組成物のMFRが40g/10
分以上、好ましくは55g/10分以上であれば、十分
な流動特性を有し、この発明の目的を達成することがで
きる。
【0041】ところで、上記の潤滑性樹脂組成物や熱可
塑性樹脂含有潤滑性樹脂組成物に、この発明の目的を損
なわない範囲で、固体潤滑剤としてPTFE、シリコー
ン樹脂、グラファイト、二硫化モリブデン等を配合して
もよい。このPTFEについては懸濁重合法によるモー
ルディングパウダー、乳化重合法によるファインパウダ
ーのいずれをも使用することができるが、加圧加熱処理
された後、粉砕−γ線照射され平均粒径5〜15μmの
ものが好ましい。
【0042】さらに、公知の添加剤を配合しても構わな
い。例えば、摩耗補強剤としてボロン繊維やアラミド繊
維等、電気特性向上剤としてカーボン、酸化亜鉛、酸化
チタン等、クラッキング性向上剤としてグラファイト、
マイカ、タルク、ウォラストナイト等、熱伝導向上剤と
して金属酸化粉末等、又は靭性向上剤としてシリコーン
樹脂やポリオレフィン樹脂等をあげることができる。
【0043】この発明にかかる上記の各原料を混合、混
練する手段は特に限定するものではなく、粉末原料のみ
をヘンシェルミキサー、ボールミキサー、リボンブレン
ダー、レディゲミキサー、ウルトラヘンシェルミキサー
等にて乾式混合すればよい。さらに、二軸溶融混合機に
て溶融ブレンドすることにより、顆粒を得ることができ
る。
【0044】射出成形は、特殊な方法は必要でなく、配
合剤に適した一般的な条件で成形すればよい。また、押
し出し成形やトランスファー成形を用いることもでき
る。
【0045】上記の潤滑性樹脂組成物や熱可塑性樹脂含
有潤滑性樹脂組成物は、樹脂性すべり軸受等の材料とし
て使用することができ、また、シール材に用いることも
できる。この場合のシール材の代表的な例としては、冷
凍サイクルの冷媒ガス等の被圧縮媒体を圧縮するコンプ
レッサにおいて媒体の漏れを防止する摺動シールや、自
動車ATミッション、パワーステアリング、ブレーキの
オイル、空圧機のエア等の漏れを防止する摺動シール等
があげられる。
【0046】
【実施例】以下に、この発明の実施例について示す。実
施例及び比較例に用いる各材料の体積比率の組成表を表
1〜表3に示す。なお、表示方法は溶融フッ素樹脂及び
PTFEの100体積部に対して、その他の配合剤の体
積部を表示する。また、実施例及び比較例に用いる原材
料を以下に示す。 ・溶融フッ素樹脂 (1) PFA 旭硝子社製:アフロンPFA P62
XB (2) FEP 三井デュポンフロロケミカル社製:テ
フロンFEP 110J (3) ETFE 旭硝子社製:アフロンETFE C8
8A・PTFE (4) PTFE−1 旭硝子社製:フルオンPTFE G
163 (5) PTFE−2 三井デュポンフロロケミカル社製:
テフロンPTFE 70J ・熱可塑性樹脂 (6) PPS トープレン社製:T4AG (7) PEEK ビクトレックス社製:ビクトレックス
PEEK150P 平均粒径13μmの粉砕品 (8) TPI 三井東圧化学社製:オーラム450 ・炭素繊維 (9) CF−1 呉羽化学社製:M107S(炭素化
品、繊維長0.7mm) (10)CF−2 東邦レーヨン社製:HTA−CMF0
160−OH(炭素化品、繊維長0.16mm) ・液晶ポリマー (11)LCP−1 住友化学社製:スミカスーパーE60
00 (12)LCP−2 ポリプラスチック社製:ベクトラA9
50 ・添加剤 (13)PTFE(ルブリカント) 喜多村社製:KTL6
10 (14)黒鉛 日本黒鉛社製:ACP (15)アラミド繊維 日本アラミド社製:トワロン
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】〔実施例1〜14〕表1及び表2に示す実
施例1〜14の組成を、それぞれヘンシェル乾式混合機
を用いてドライブレンドし、二軸溶融混合機を用いて混
練後、造粒ペレットを作製した。次いで、射出成形機に
てφ10×15mmの素形材を成形し、切削加工にてφ
5×10mmの摩擦摩耗試験用のピン試験片を得た。同
様に射出成形により、JIS4号ダンベル試験片を成形
し、引張り強度測定用の試験片を得た。摩擦摩耗試験は
スラスト型摩擦摩耗試験機を用い、3ピンオンディスク
方式にて評価した。試験条件は、80℃のオイル潤滑油
(アポロイル デキシロン)中で、相手材アルミダイキ
ャスト(JIS2118 12種、俗称ADC12)又
は軸受鋼(SUJ2)とし、速度10m/min、荷重
14MPaで18時間供試した。それぞれ試験終了直前
の動摩擦係数、樹脂試験片の寸法変化量(摩耗量と変形
量の総和)、相手材の重量変化を測定し、表4及び表5
に示した。また、流動性の評価としてメルトフローレー
トを、ASTM−D3307に準拠し、ノズル温度37
0℃、荷重5kgでの10分間の流動量を測定した。次
いで、薄肉での実際の成形長さを評価する目的で、幅1
0mm、厚さ1mmの断面形状でのバーフロー試験を行
った。この時の樹脂温度370℃、射出速度は36mm
/sec、金型温度は220℃であった。引張り強度に
ついては、引張り速度30mm/minで行った。ま
た、このダンベル試験片の外観よりデラミネーションの
有無を確認した。
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】〔実施例15、16〕実施例1〜14と同
様に、表2に示す組成をヘンシェル乾式混合機を用いて
ドライブレンドし、二軸溶融混合機を用いて混練して造
粒ペレットを作製した。射出成形機にて摩擦試験用素形
材と引張り強度測定用のダンベル試験片を成形し、摩擦
試験については切削加工からピン試験片を得た。さらに
評価方法についても実施例1〜14と同じ項目について
評価し、その結果を表6に示した。なお、メルトフロー
レートの測定条件を、ノズル温度340℃、荷重5kg
とし、バーフロー試験での成形条件は、樹脂温度340
℃、射出速度は36mm/sec、金型温度は150℃
とした。
【0054】〔実施例17〜21〕実施例1〜14と同
様に、表2に示す組成をヘンシェル乾式混合機を用いて
ドライブレンドし、二軸溶融混合機を用いて混練して造
粒ペレットを作製した。射出成形機にて摩擦試験用素形
材と引張り強度測定用のダンベル試験片を成形し、摩擦
試験については切削加工からピン試験片を得た。さらに
評価方法についても実施例1〜14と同じ項目について
評価し、その結果を表6に示した。なお、メルトフロー
レートの測定条件を、ノズル温度330℃、荷重5kg
とし、バーフロー試験での成形条件は、樹脂温度330
℃、射出速度は36mm/sec、金型温度は150℃
とした。
【0055】
【表6】
【0056】〔比較例1〜7〕実施例1〜14と同様
に、表3に示す組成をヘンシェル乾式混合機を用いてド
ライブレンドし、二軸溶融混合機を用いて混練して造粒
ペレットを作製した。射出成形機にて摩擦試験用素形材
と引張り強度測定用のダンベル試験片を成形し、摩擦試
験については切削加工からピン試験片を得た。さらに評
価方法についても実施例1〜14と同じ項目について評
価し、その結果を表7に示した。なお、メルトフローレ
ートの測定条件を、ノズル温度370℃、荷重5kgと
し、バーフロー試験での成形条件は、樹脂温度360
℃、射出速度は36mm/sec、金型温度は220℃
とした。
【0057】
【表7】
【0058】〔比較例8〕実施例15〜16と同様に、
表3に示す組成をヘンシェル乾式混合機を用いてドライ
ブレンドし、二軸溶融混合機を用いて混練して造粒ペレ
ットを作製した。射出成形機にて摩擦試験用素形材と引
張り強度測定用のダンベル試験片を成形し、摩擦試験に
ついては切削加工からピン試験片を得た。さらに評価方
法についても実施例15〜16と同じ項目について評価
し、その結果を表8に示した。なお、メルトフローレー
トの測定条件を、ノズル温度340℃、荷重5kgと
し、バーフロー試験での成形条件は、樹脂温度340
℃、射出速度は36mm/sec、金型温度は150℃
とした。
【0059】〔比較例9〕実施例17〜21と同様に、
表3に示す組成をヘンシェル乾式混合機を用いてドライ
ブレンドし、二軸溶融混合機を用いて混練して造粒ペレ
ットを作製した。射出成形機にて摩擦試験用素形材と引
張り強度測定用のダンベル試験片を成形し、摩擦試験に
ついては切削加工からピン試験片を得た。さらに評価方
法についても実施例17〜21と同じ項目について評価
し、その結果を表8に示した。なお、メルトフローレー
トの測定条件を、ノズル温度330℃、荷重5kgと
し、バーフロー試験での成形条件は、樹脂温度330
℃、射出速度は36mm/sec、金型温度は150℃
とした。
【0060】〔比較例10、11〕実施例1と同様に、
表3に示す組成をヘンシェル乾式混合機を用いてドライ
ブレンドした後、プレス機にて500kgf/cm2
圧力でφ30×100mm素形材を成形し、380℃、
5時間フリー加熱し素形材を得た。切削加工にて実施例
1と同じピン試験片とダンベル試験片を得た。さらに評
価方法についても実施例1と全く同じ方法を用い、その
結果を表8に示した。
【0061】
【表8】
【0062】結果 表4〜表8の結果から明らかなように、この発明に従う
組成物である実施例は、溶融時の流動特性(メルトフロ
ーレート)が40g/10分以上であり、1mm厚さの
バーフロー長試験でも50mm以上の好流動特性を示し
た。また、成形されたダンベル試験片に溶融フッ素樹脂
特有のデラミネーションは見られなかった。これに対し
て、比較例では、液晶ポリマーを配合していない場合、
メルトフローレートは40g/10分未満であり、デラ
ミネーションも著しく発生した。また、液晶ポリマーを
配合してあれば、流動特性は改善されるが、炭素繊維が
併用されていないと、摺動特性が十分ではない。また、
実施例のすべり特性は、相手材の材種である軟質材のア
ルミダイキャスト、硬質材の軸受鋼のいずれも攻撃する
ことなく、軸受材として低摩擦性、耐摩耗性に優れてい
ることがわかる。
【0063】
【発明の効果】この発明によれば、溶融フッ素樹脂に液
晶ポリマーを配合したので、流動特性が改良されて射出
成形が容易となった。
【0064】また、炭素繊維を配合したので、耐摩耗性
が改善され、摺動特性が良好となった。
【0065】さらに、熱可塑性樹脂を添加した場合は、
溶融フッ素樹脂と他の充填材との間のバインダー効果を
発揮し、充填材の欠落を防止することができる。
【0066】さらにまた、この発明にかかる樹脂組成物
は、射出成形可能な樹脂製すべり軸受の材料であり、摺
動特性に優れ、耐熱性、耐荷重性を有し、しかも軟質金
属からなる相手材を攻撃せず、軟質金属から硬質金属ま
での相手材に対応できるものである。例えば、事務機器
である電子式複写機、プリンターの熱定着部ラジアル軸
受、断熱スリーブあるいは自動車、二輪車、建設用重機
械類等のエンジン周辺の軸受あるいは湿式摩擦材に適応
できる。特に、冷媒ガス、オイル、エア等の摺動シール
材料としても有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 107:32 107:18) C10N 40:02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融フッ素樹脂に炭素繊維及び液晶ポリ
    マーを配合してなる潤滑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記溶融フッ素樹脂がテトラフルオロエ
    チレン・エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン・
    パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラ
    フルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体
    の群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である請求項1
    に記載の潤滑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 上記液晶ポリマーが下記式(1)〜
    (3)の少なくとも1つの繰り返し単位を有するポリマ
    ーである請求項1又は2に記載の潤滑性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】
  4. 【請求項4】 上記溶融フッ素樹脂100体積部に対
    し、上記炭素繊維を5〜40体積部、液晶ポリマーを2
    〜30体積部配合してなる請求項1〜3のいずれかに記
    載の潤滑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3に記載の潤滑性樹脂組成物
    に熱可塑性樹脂を配合してなる熱可塑性樹脂含有潤滑性
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 上記熱可塑性樹脂がポリフェニレンサル
    ファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテル
    ニトリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリ
    エーテルケトンエーテルケトンケトン樹脂、熱可塑性ポ
    リイミド樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、脂肪族ポリアミ
    ド樹脂の群から選ばれる少なくも1種の樹脂である請求
    項5に記載の熱可塑性樹脂含有潤滑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 上記溶融フッ素樹脂100体積部に対
    し、上記炭素繊維を5〜40体積部、液晶ポリマーを2
    〜30体積部、上記熱可塑性樹脂を5〜40体積部配合
    してなる請求項5又は6に記載の熱可塑性樹脂含有潤滑
    性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 上記溶融フッ素樹脂がテトラフルオロエ
    チレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
    であり、上記熱可塑性樹脂組成物がポリエーテルエーテ
    ルケトン樹脂である請求項5〜7のいずれかに記載の熱
    可塑性樹脂含有潤滑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑性
    樹脂組成物、又は請求項5〜8のいずれかに記載の熱可
    塑性樹脂含有潤滑性樹脂組成物を成形することにより得
    られる冷媒ガス、オイル又はエア用シール部材。
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