JPH10162792A - 密閉型電池の製造方法 - Google Patents

密閉型電池の製造方法

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JPH10162792A JP8319603A JP31960396A JPH10162792A JP H10162792 A JPH10162792 A JP H10162792A JP 8319603 A JP8319603 A JP 8319603A JP 31960396 A JP31960396 A JP 31960396A JP H10162792 A JPH10162792 A JP H10162792A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極体やタブが破損するのを抑制することに
より、電池性能や電池の信頼性を向上させることができ
る密閉型電池の製造方法の提供を目的とする。 【解決手段】 有底筒状の電池外装缶2内に、正極、負
極及びこれら正負極間に介装されたセパレータから成る
渦巻電極体1を収納する第1ステップと、上記電池外装
缶2の開口を封口板3により封口する第2ステップとを
有する密閉型電池の製造方法において、前記第1ステッ
プで、前記電池外装缶2内に前記渦巻電極体1を収納す
る以前に前記電池外装缶2の開口端部を拡げ、且つ前記
第2ステップの封口時に電池外装缶2の開口端部を押圧
しつつ封口することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有底筒状の電池外
装缶内に、正極、負極及びこれら正負極間に介装された
セパレータから成る発電要素を収納する第1ステップ
と、上記電池外装缶の開口を封口板により封口する第2
ステップとを有する密閉型電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化に伴って、その
電源として用いられる密閉形電池の小型化が要望される
ようになってきており、この要望を満たすべく、円筒形
やボタン形の密閉形電池に比べてスペース効率に優れる
角形密閉式電池の開発が盛んに行われている。
【0003】ここで、上記角形密閉式電池は、開口部が
略方形を成す有底筒状の電池外装缶内に長円形の巻取り
電極体を収納する構成であり、またエネルギー密度を高
めて電池性能の向上を図るべく、電池外装缶の内寸と電
極体の外寸が略同等となるように構成されている。この
ため、電極体を電池外装缶に挿入する際、挿入開始部に
あたる電極体の底部分が破損したり、電池外装缶と擦れ
る電極体の外周部分が破損し電池の内部短絡の要因とな
るという課題を有していた。
【0004】また、近年、封口体と電池外装缶との間に
正極集電タブを介在させた後、封口体と電池外装缶とを
レーザー溶接して、電池外装缶と正極とを電気的に接続
する電池が提案されているが、この種の電池では封口体
と電池外装缶との嵌合がきつい場合には封口体を圧入す
る際に正極集電タブを破損する。このため、接触のみの
導通(即ち、電池外装缶と正極の芯体露出部とが接触し
ているだけの状態)となるため、電池の内部抵抗が上昇
するという課題を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の課
題を考慮してなされたものであって、電極体やタブが破
損するのを抑制することにより、電池性能や電池の信頼
性を向上させることができる密閉型電池の製造方法を提
供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の発明は、有底筒
状の電池外装缶内に、正極、負極及びこれら正負極間に
介装されたセパレータから成る発電要素を収納する第1
ステップと、上記電池外装缶の開口を封口板により封口
する第2ステップとを有する密閉型電池の製造方法にお
いて、前記第1ステップで、前記電池外装缶内に前記発
電要素を収納する以前に前記電池外装缶の開口端部を拡
げ、且つ、前記第2ステップの封口時に電池外装缶の開
口端部を押圧しつつ封口することを特徴とする。
【0007】上記の製造方法の如く、電池外装缶内に発
電要素を収納する以前に電池外装缶の開口端部を拡げて
おけば、電極体を電池外装缶に挿入する際、挿入開始部
である電極体の底部分が破損したり、電池外装缶と擦れ
る電極体の外周部分が破損することによる電池の内部短
絡を抑制することができる。したがって、電池の信頼性
の向上と歩留りの向上とを図ることができる。
【0008】加えて、第2ステップの封口時には電池外
装缶の開口端部を押圧しつつ封口しているので、電池外
装缶と封口体との間隙が小さくなる。したがって、例え
ばレーザー溶接法を用いて電池の封口する際に、クラッ
クやピンホールが発生するのを抑制することもできる。
【0009】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明において、電池外装缶の開口端部を拡げる方法と
して、開口端部近傍に機械的な圧力を加える方法を用い
ることを特徴とする。一例としては、先端部がテーパー
状の治具を電池外装缶の開口部から押し込み、開口端部
を拡げるような方法が挙げられる。
【0010】また請求項3記載の発明は、請求項1記載
の発明において、電池外装缶の開口端部を拡げる方法と
して、開口端部近傍を加熱する方法を用いることを特徴
とする。一例としては、温風により電池外装缶を温める
という方法が挙げられる。また、この方法であれば、発
電要素の挿入後に電池外装缶を冷却すると、電池外装缶
が収縮し、第2ステップの封口時に電池外装缶の開口端
部を押圧する圧力が少なくて済むので、電池の製造が容
易となる。
【0011】また請求項4記載の発明は、請求項3記載
の発明において、加熱する際の温度が60〜100℃で
あることを特徴とする。図4に示すように、60℃未満
では膨張量が少な過ぎる一方、100℃を超えると製造
設備の高コスト化を招くからである。
【0012】また請求項5記載の発明は、請求項1、
2、3または4記載の発明において、電池外装缶がアル
ミニウム又はアルミニウム合金から成ることを特徴とす
る。このように、電池外装缶が柔らかなアルミニウム等
から成ると、電池外装缶の変形が容易となり、また電池
の軽量化を図ることもできる。
【0013】また請求項6記載の発明は、請求項1、
2、3、4または5記載の発明において、電池外装缶の
開口を封口板により封口する際、レーザー溶接法により
封口されることを特徴とする。第2ステップの封口時に
は電池外装缶の開口端部を押圧しつつ封口しているの
で、電池の封口にレーザー溶接法を用いたときでも、ク
ラックやピンホールが発生するのを抑制することができ
る。
【0014】また請求項7記載の発明は、請求項6記載
の発明において、発電要素は、前記正極、負極及びセパ
レータを巻回した渦巻電極体からなり、且つこの渦巻電
極体の最外周に位置する電極の少なくとも一部には芯体
露出部が設けられると共に、この芯体露出部を切り起こ
すことにより集電タブが形成され、更にこの集電タブの
端部近傍が電池外装缶と封口体との間に介在された状態
でレーザー溶接されることを特徴とする。
【0015】この種の電池においては、封口体と電池外
装缶との嵌合が緩くなる結果、封口体を圧入する際に集
電タブを破損するのを抑制することができる。したがっ
て、電池の内部抵抗が上昇するのを防止することができ
る。
【0016】また請求項8記載の発明は、請求項1、
2、3、4、5、6または7記載の発明において、電池
外装缶が角型外装缶であることを特徴とする。通常、角
型外装缶はアルミニウムから成るので、本発明を実施す
る上で特に好適である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
3に基づいて、以下に説明する。図1は本発明の製造方
法にて作製された電池の要部透視図である。図1に示す
ように、正極板と負極板とを、間にセパレータを介して
巻回してなる渦巻電極体1が、正極外部端子を兼ねるア
ルミニウム製の電池外装缶(A3003、厚み:0.5
mm)2内に収納されている。電池外装缶2は、その上
部開口縁に封口板3がレーザー溶接されて封口されてい
るが、この溶接に際しては、封口板3の外周側面と電池
外装缶2の上方開口端部の内側との間に、正極板から導
出した正極集電タブ4を挟持した状態でレーザー溶接さ
れている。ここで、上記正極集電タブ4は、正極芯体の
巻回終端に形成された略コ字状の切り込み部(これにつ
いては後述する)を切り起こすことにより形成される。
また、前記渦巻電極体1からは負極集電タブ11が延設
されており、この負極集電タブ11は封口板3に固定さ
れた集電端子板13と電気的に接続されている。なお、
渦巻電極体の巻終部分には、粘着テープ12が貼られ、
渦巻電極状態が保持されるような構造である。次に、上
記構造の電池の製造方法を、以下に説明する。
【0018】〔正極板の作製〕LiCoO2 を85重量
部、人造黒鉛粉末5重量部、カーボンブラック5重量部
とを充分混合して正極合剤を作製した後、この正極合剤
に、N−メチル−2−ピロリドンに溶かしたポリフッ化
ビニリデン(PVdF)を、PVdF(固形分)が5重
量部となる量を加えて混合して正極スラリーを作製し
た。
【0019】次に、この正極スラリーをアルミニウムか
らなる正極芯体に塗布し、正極活物質層を形成する。次
いで、この正極板を乾燥し、ローラープレス機により圧
延した後、更に110℃で3時間真空乾燥処理して正極
板を作製した。
【0020】ここで、上記正極板の作製に際しては、正
極芯体の巻回終端から一定の距離だけは、正極芯体の両
面とも正極活物質層を有しない芯体露出部(両面露出
部)を設け、更に、この両面露出部から一定の距離だけ
は、正極芯体の一方面のみが正極活物質層を有し、他方
面の芯体が露出する芯体露出部(片面露出部)を設け
た。
【0021】そして、前記両面露出部には、芯体を貫通
する3つの切り込み線で略コ字状の切り込み部を形成す
る。この切り込み部は、正極集電タブ4を切り起こすた
めのものであり、切り込み線は鋭利な刃物で芯体を切り
込むことによってなされる。
【0022】〔負極板の作製〕粒子径5〜25μmの天
然黒鉛粉末95重量部(負極合剤)に、N−メチル−2
−ピロリドンに溶かしたPVdFを、PVdF量として
5重量部となるように加え混合して、負極スラリーを作
製する。
【0023】この負極スラリーを、銅箔から成る負極芯
体の両面に塗布して負極活物質層を形成した後、この負
極活物質層を乾燥させる。その後、ローラープレス機に
より電極板を圧延し、電極板の巻回始端近傍の活物質層
を剥がし、ここにニッケルからなるリード(負極集電タ
ブ11)をスポット溶接し、更に110℃で3時間真空
乾燥処理して、負極板を作製した。
【0024】〔電解液の調製〕1mol/lの濃度にな
るようにLiPF6 を、エチレンカーボネートとジエチ
ルカーボネートとの体積混合比が40:60の混合溶媒
に溶解して非水電解液を調製した。
【0025】〔電池の組立〕図2(a)〜(f)は本発
明電池の組立て手順を示す説明図であり、この図2
(a)〜(f)に基づいて、本発明電池の組立て方法を
説明する。先ず、同図(a)に示すように、上記正極板
と負極板とを、ポリエチレン製のセパレータを介して巻
回し渦巻電極体1を作製した。この渦巻電極体1の作製
においては、正極板の前記片面露出部が外周側に向き、
かつ芯体両面露出部が渦巻電極体1の最外周部分に位置
するようにして巻回する。これは、芯体露出部と電池外
装缶内面とを接触させるためであり、芯体露出部と電池
外装缶内面とを接触させることにより、正極外部端子を
兼ねる電池外装缶と正極とが電気的に接続するためであ
る。なお、渦巻電極体1の上部からは負極集電タブ11
を突出させている。
【0026】次に、同図(b)に示すように、渦巻電極
体1の上方に封口板3を位置させた状態で、封口板3に
固定された集電端子板13と負極集電タブ11とを電気
接続する。他方、同図(c)に示すように、正極芯体露
出部に形成した切り起こし部10を切り起こして正極集
電タブ4を形成する。この正極集電タブ4は、その上か
ら保護テープ12を貼り付けることにより、渦巻電極体
1に固定される。
【0027】上記同図(a)〜(c)の作業と並行し
て、同図(d)に示すように、アルミニウム製の電池外
装缶2を温風で温めて、電池外装缶2の温度を60〜1
00℃としておく。これにより、電池外装缶2全体が膨
張するので、電池外装缶2の開口端部も大きくなる。
【0028】次いで、負極集電タブ11が電気接続され
た渦巻電極体1を、電池外装缶2内に挿入し、その後、
正極板から導出した正極集電タブ4を電池外装缶2の内
壁に沿って開口端にまで延ばす。そして、この正極集電
タブ4の端部を、封口板3の外周側面で挟みこむように
して、封口板3を電池外装缶2の開口縁に嵌合する。次
いで、電池外装缶の開口端部に約6kgfの外部圧力を
加えつつ、電池外装缶2と封口板3との嵌合部にレーザ
ー光を照射し、当該部分を溶接する。このレーザー溶接
によって、電池が封口され、同時に正極集電タブ4が電
池外装缶2と強固に電気接続される。レーザー溶接後、
封口板3の透孔より電池外装缶2の内部に前記非水電解
液を注液し、当該透孔に電池キャップ5を設置する。こ
れにより、本発明電池が完成する。
【0029】尚、上記発明の実施の態様では、角型電池
を用いたが、これに限定するものではなく、円筒型電池
等にも本発明を適用できる。また、電池外装缶としはア
ルミニウム製のものに限定されるものではなく、その他
アルミニウム合金或いはステンレス製等のものを用いる
ことが可能である。更に、本発明は非水電解液電池に限
定されるものではなく、ニッケル−水素蓄電池等の電池
にも用いることができる。
【0030】
【実施例】
(実施例1)実施例1の電池として、上記発明の実施の
態様で説明した電池を用いた。このようにして作製した
電池を、以下本発明電池A1と称する。
【0031】(実施例2)機械的圧力により電池外装缶
の開口端部を拡げた他は、上記実施例1と同様にして電
池を作製した。具体的には、図3及(a)(b)に示す
ように、先端部がテーパー状の治具21を電池外装缶2
の開口部に押入れ、開口端部を拡げた。このようにして
作製した電池を、以下本発明電池A2と称する。
【0032】(比較例)電池外装缶の開口端部を拡げる
という処理を行わなかった他は、上記実施例1と同様に
して電池を作製した。このようにして作製した電池を、
以下比較電池Xと称する。
【0033】(実験)上記本発明電池A1、A2及び比
較電池Xにおける、電極破損数(不良率)と、正極集電
タブ破損数(不良率)と、溶接不良数(不良率)とを調
べたので、それらの結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から明らかなように、本発明電池A
1、A2は比較電池Xに比べて、電極破損による不良率
と正極集電タブ破損による不良率とが激減していること
が認められる。したがって、渦巻電極体の挿入前には、
電池外装缶の開口端部を拡げるという処理が必要である
ことが判る。
【0036】また、本発明電池A1、A2は電池外装缶
の開口端部が大きくなっているが、電池外装缶の開口端
部を押圧しつつレーザー溶接を行っているので、溶接不
良率も比較電池Xと同等かそれ以下であることが認めら
れる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、発
電要素を電池外装缶に挿入する際、挿入開始部である発
電要素の底部分が破損したり、電池外装缶と擦れる発電
要素の外周部分が破損したりすることによる電池の内部
短絡を抑制することができる。したがって、電池の信頼
性の向上と歩留りの向上とを図ることができるといった
優れた効果を奏する。
【0038】加えて、電池の封口時には電池外装缶の開
口端部を押圧しつつ封口しているので、レーザー溶接に
よるクラックやピンホールが発生するのを抑制すること
もできるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法にて作製された密閉型電池の
要部透視図である。
【図2】本発明の密閉型電池の製造工程を示す説明図で
ある。
【図3】電池外装缶の開口端部を機械的に拡げる場合の
説明図である。
【図4】電池外装缶の温度と膨れ量との関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1:渦巻電極体 2:電池外装缶 3:封口板 4:正極集電タブ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状の電池外装缶内に、正極、負極
    及びこれら正負極間に介装されたセパレータから成る発
    電要素を収納する第1ステップと、上記電池外装缶の開
    口を封口板により封口する第2ステップとを有する密閉
    型電池の製造方法において、 前記第1ステップで、前記電池外装缶内に前記発電要素
    を収納する以前に前記電池外装缶の開口端部を拡げ、且
    つ前記第2ステップの封口時に電池外装缶の開口端部を
    押圧しつつ封口することを特徴とする密閉型電池の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 電池外装缶の開口端部を拡げる方法とし
    て、開口端部近傍に機械的な圧力を加える方法を用いる
    請求項1記載の密閉型電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 電池外装缶の開口端部を拡げる方法とし
    て、開口端部近傍を加熱する方法を用いる請求項1記載
    の密閉型電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記加熱する際の温度が60〜100℃
    である請求項3記載の密閉型電池の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記電池外装缶がアルミニウム又はアル
    ミニウム合金から成る請求項1、2、3または4記載の
    密閉型電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記電池外装缶の開口を封口板により封
    口する際、レーザー溶接法により封口される請求項1、
    2、3、4または5記載の密閉型電池の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記発電要素は、前記正極、負極及セパ
    レータを巻回した渦巻電極体からなり、且つこの渦巻電
    極体の最外周に位置する電極の少なくとも一部には芯体
    露出部が設けられると共に、この芯体露出部を切り起こ
    すことにより集電タブが形成され、更にこの集電タブの
    端部近傍が電池外装缶と封口体との間に介在された状態
    でレーザー溶接される請求項6記載の密閉型電池の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 前記電池外装缶が角型外装缶である請求
    項1、2、3、4、5、6または7記載の密閉型電池の
    製造方法。
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