JPH10163862A - フェイズロックループ回路 - Google Patents

フェイズロックループ回路

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JPH10163862A
JPH10163862A JP8320285A JP32028596A JPH10163862A JP H10163862 A JPH10163862 A JP H10163862A JP 8320285 A JP8320285 A JP 8320285A JP 32028596 A JP32028596 A JP 32028596A JP H10163862 A JPH10163862 A JP H10163862A
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phase
signal
control
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clock signal
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JP8320285A
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Toshishige Endo
利成 遠藤
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NEC Engineering Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号の急激な位相変動に対しても、制御
発振器に対する制御信号の急激な変動を効果的に抑制
し、制御発振器の出力信号における急激な位相または周
波数の変動を緩和する。 【解決手段】 電圧監視回路17は、第1の位相比較器
11の出力電圧を監視し、該位相比較器11の出力電圧
の変動に対応する信号を位相比較器制御回路18に供給
する。位相比較器制御回路18は、電圧監視回路17よ
り与えられる信号に基づき、第1の位相比較器11に大
きな入力位相変動が生じた場合に、電圧制御発振器16
の制御信号がオーバシュートしないように第2の位相比
較器12を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、位相同期ループ
すなわちフェイズロックループ(Phase Locked Loop: P
LL)を用いて基準信号に正確に同期した信号を生成する
フェイズロックループ回路に係り、特に複数のフェイズ
ロックループを多重複合的に構成した多重ループ型のフ
ェイズロックループ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル伝送装置においては、外部か
ら与えられるクロック信号を受け、そのクロック信号の
タイミングを基準にして、内部でデータを生成して送出
するのが一般的である。このようなディジタル伝送装置
は、外部から入力されるクロック信号が不安定になる
と、内部で生成されるデータが異常になることがある。
そこで、この種のディジタル伝送装置では、入力される
クロック信号が不安定となっても、ある程度は吸収し、
伝送装置内の各部に分配するクロック信号を安定させる
必要がある。
【0003】このように、外部から与えられるクロック
信号を、装置内の各部に分配する上で、入力されるクロ
ック信号の位相が変動した場合にも、正しい内部クロッ
ク信号を得るためには、フェイズロックループ(以下、
「PLL」と称する)が用いられることが多い。PLL
を用いれば、装置内部で分配されるクロック信号と、外
部からの入力クロック信号との位相差を補正して、正し
い内部クロック信号を得ることが可能となる。
【0004】すなわち、PLLは、フィードバック技術
を応用し、与えられた信号に正確に同期した信号を得る
回路方式として知られている。このPLLを用いたPL
L回路としては、単一のPLLのみでなく、複数のPL
L系を多重複合的に用いて性能を高めた多重ループ型の
PLL回路もしばしば用いられる。
【0005】従来の多重ループ型のPLL回路の例とし
て、2系統のPLLを複合的に多重化して構成される二
重ループ型のPLL回路の構成の一例を図4に示す。
【0006】図4に示す二重ループ型のPLL回路は、
位相比較器1,2、低域通過フィルタ(ローパスフィル
タ〜Low Pass Filter: LPF)(以下、「LPF」と称す
る)3,4、加算器5および電圧制御発振器(Voltage
Controlled Oscillator: VCO)(以下、「VCO」と称
する)6を具備している。
【0007】PLL回路の入力クロックと出力クロック
とが、第1の位相比較器1に与えられ、入力クロックと
出力クロックとの位相が比較される。この第1の位相比
較器1は、位相差に比例した電圧を出力して、第1のL
PF3に与える。また、入力クロックと出力クロックと
は、第2の位相比較器2にも与えられて、入力クロック
と出力クロックと1との位相が比較される。第2の位相
比較器2は、入力クロックと出力クロックとの位相差の
積分値等のように、第1の位相比較器1とは異なる特性
による出力電圧を出力し、第2のLPF4に与える。
【0008】第1および第2のLPF3および4は、そ
れぞれ第1および第2の位相比較器1および2の出力電
圧を平滑化する。これら第1および第2のLPF3およ
び4の出力は、加算器5で加算的に合成され、VCO6
に制御電圧として与えられる。VCO6は、供給される
制御電圧に応じて発振周波数が変化する。このVCO6
の発振出力がこのPLL回路の出力クロックとなる。
【0009】なお、入力クロックの周波数と、所要とす
る出力クロックの周波数との関係に応じて、VCO6の
出力と第1および第2の位相比較器1および2の少なく
とも一方の入力との間に適宜なる分周比の分周器を介挿
する。
【0010】この種の二重ループ型のPLL回路の例が
特開平5−83240号公報に示されている。
【0011】図4のような従来の二重ループ型のPLL
回路では、PLL回路の入力クロックと出力クロックと
の位相差に比例した電圧を出力する第1の位相比較器1
および該第1の位相比較器1とは異なる特性、例えば積
分特性による出力電圧を発生する第2の位相比較器2の
各出力電圧を第1のLPF3および第2のLPF4でそ
れぞれ平滑化する。これら第1および第2のLPF3お
よび4の出力を加算器5で合成することにより、単一の
位相比較器では実現できない特性のVCO6の制御電圧
を得ることができる。この制御電圧によりVCO6の発
振周波数を制御し、入力クロックと出力クロックとの位
相差がほぼゼロになるように調整する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の二重ル
ープ型のPLL回路において、入力クロックに急激な位
相変化が生じた場合には、大きな位相調整が行われる。
この場合の、入力クロックの位相、第1の位相比較器1
の出力電圧、第2のLPF4の出力電圧、VCO6の制
御電圧および出力クロックの位相の各波形の一例を図5
に示している。
【0013】このように大きな位相調整を行う際には、
位相差に比例した出力電圧を発生する第1の位相比較器
1の特性が支配的となる。この時、第1の位相比較器1
の出力電圧は大きく変動するので、加算器5で加算され
た後のVCO6の制御電圧も大きく変動することとな
る。このVCO6の制御電圧が急激に変動する過程にお
いて、瞬時的にオーバシュートが発生してVCO6に対
して大きな電圧がかかることがあり、このことによっ
て、図5に示すようにVCO6の出力における位相およ
び周波数が大きく変動し、不安定な動作を招くことがあ
る。
【0014】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たもので、入力信号の急激な位相変動に対しても、制御
発振器に対する制御信号の急激な変動を効果的に抑制
し、制御発振器の出力信号における急激な位相または周
波数の変動を緩和し得るPLL回路を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点に係るPLL回路は、入力ク
ロック信号と出力クロック信号との位相差に応じた信号
を出力する第1の位相比較器と、前記第1の位相比較器
の出力を平滑化して第1の制御信号とする第1の低域通
過フィルタと、前記入力クロック信号と出力クロック信
号との位相差に基づき、且つ前記第1の位相比較器とは
異なる特性の信号を出力する第2の位相比較器と、前記
第2の位相比較器の出力を平滑化する第2の低域通過フ
ィルタと、前記第1および第2の低域通過フィルタの出
力を合成した信号により発振周波数を制御して、出力ク
ロック信号を出力する制御発振器と、前記第1の位相比
較器の出力の信号値を監視する監視回路と、前記監視回
路より得られる前記第1の位相比較器の出力信号値の情
報をもとに、大きな入力位相変動が生じた場合に、前記
制御発振器の制御信号がオーバーシュートしないように
前記第2の位相比較器を制御する位相比較器制御回路
と、を具備する。
【0016】前記第1および第2の位相比較器は、前記
位相差に応じた電圧信号を出力する回路であってもよ
く、且つ前記制御発振器は、電圧信号により発振周波数
が制御される電圧制御発振器であってもよい。
【0017】前記第1の位相比較器は、前記位相差に比
例した信号を出力する回路であってもよく、且つ前記第
2の位相比較器は、前記位相差の積分値に比例した信号
を出力する回路であってもよい。
【0018】この発明の第2の観点に係るPLL回路
は、与えられる制御信号に基づいて制御される発振周波
数にて出力クロック信号を生成する制御発振器と、入力
クロック信号と前記出力クロック信号とを比較して、こ
れら入力クロック信号および出力クロック信号の位相差
をなくすための第1の制御信号を生成する第1の同期制
御系と、前記入力クロック信号と出力クロック信号とを
比較して、これら入力クロック信号および出力クロック
信号の位相差をなくすための前記第1の制御信号とは異
なる特性の第2の制御信号を生成する第2の同期制御系
と、これら第1および第2の同期制御系から出力される
前記第1および第2の制御信号を合成し、前記制御発振
器に制御信号として与える信号合成回路と、前記第1の
同期制御系より出力される第1の制御信号の信号値を監
視する監視回路と、前記監視回路より得られる前記第1
の同期制御系による前記第1の制御信号の情報に基づ
き、大きな入力位相変動が生じた場合に、前記制御発振
器の制御信号がオーバーシュートしないように前記第2
の同期制御系を制御する位相比較器制御回路と、を具備
する。
【0019】前記第1および第2の同期制御系は、前記
位相差に応じた第1および第2の制御信号として電圧信
号を出力する回路であってもよく、且つ前記制御発振器
は、電圧信号により発振周波数が制御される電圧制御発
振器であってもよい。
【0020】前記第1の同期制御系は、前記位相差に比
例した第1の制御信号を出力し、且つ前記第2の同期制
御系は、前記位相差の積分値に比例した第2の制御信号
を出力するようにしてもよい。
【0021】この発明の第3の観点に係るPLL回路
は、入力クロック信号と出力クロック信号との位相差に
応じ且つそれぞれ異なる特性の信号を出力する複数の位
相比較器と、前記複数の位相比較器の出力をそれぞれ平
滑化して制御信号とする複数の低域通過フィルタと、前
記複数の低域通過フィルタの出力を合成した信号により
発振周波数を制御して、出力クロック信号を出力する制
御発振器と、前記複数の位相比較器のうちの一部の位相
比較器の出力の信号値を監視する監視回路と、前記監視
回路より得られる前記一部の位相比較器の出力信号値の
情報をもとに、大きな入力位相変動が生じた場合に、前
記制御発振器の制御信号がオーバーシュートしないよう
に前記複数の位相比較器のうちの他の少なくとも一部の
位相比較器を制御する位相比較器制御回路と、を具備す
る。
【0022】前記複数の位相比較器は、それぞれ前記位
相差に応じた電圧信号を出力する回路であってもよく、
且つ前記制御発振器は、電圧信号により発振周波数が制
御される電圧制御発振器であってもよい。
【0023】前記一部の位相比較器は、前記位相差に比
例した信号を出力する回路を含んでいてもよく、且つ前
記他の少なくとも一部の位相比較器は、前記位相差の積
分値に比例した信号を出力する回路を含んでいてもよ
い。
【0024】この発明の第4の観点に係るPLL回路
は、与えられる制御信号に基づいて制御される発振周波
数にて出力クロック信号を生成する制御発振器と、入力
クロック信号と前記出力クロック信号とを比較して、こ
れら入力クロック信号および出力クロック信号の位相差
をなくすためのそれぞれ特性の異なる制御信号を生成す
る複数の同期制御系と、これら複数の同期制御系から出
力される制御信号を合成し、前記制御発振器に制御信号
として与える信号合成回路と、前記複数の同期制御系の
うちの一部の同期制御系における前記位相差を監視する
監視回路と、前記監視回路より得られる前記一部の同期
制御系における前記位相差の情報に基づき、大きな入力
位相変動が生じた場合に、前記制御発振器の制御信号が
オーバーシュートしないように前記複数の同期制御系の
うちの他の少なくとも一部の同期制御系を制御する位相
比較器制御回路と、を具備する。
【0025】前記複数の同期制御系は、それぞれ前記位
相差に応じた制御信号として電圧信号を出力する回路で
あってもよく、且つ前記制御発振器は、電圧信号により
発振周波数が制御される電圧制御発振器であってもよ
い。
【0026】前記一部の同期制御系は、前記位相差に比
例した制御信号を出力する回路を含んでいてもよく、且
つ前記他の少なくとも一部の同期制御系は、前記位相差
の積分値に比例した制御信号を出力する回路を含んでい
てもよい。
【0027】この発明に係るPLL回路においては、入
力クロック信号と出力クロック信号とを比較して、これ
ら入力クロック信号および出力クロック信号の位相差を
なくすための第1の制御信号を生成する第1の同期制御
系と、前記入力クロック信号と出力クロック信号とを比
較して、これら入力クロック信号および出力クロック信
号の位相差をなくすための前記第1の制御信号とは異な
る特性の第2の制御信号を生成する第2の同期制御系と
を有し、これら第1および第2の同期制御系の出力を合
成した制御信号に基づく発振周波数にて制御発振器が出
力クロックを生成するとともに、前記第1の同期制御系
における前記位相差を監視回路で監視し、該監視回路よ
り得られる前記第1の同期制御系における前記位相差の
情報に基づいて、位相比較制御回路を作動させ、大きな
入力位相変動が生じた場合に、前記制御発振器の制御信
号がオーバーシュートしないように前記第2の同期制御
系を制御する。したがって、入力信号の急激な位相変動
に対しても、制御発振器に対する制御信号の急激な変動
を効果的に抑制し、制御発振器の出力信号における急激
な位相または周波数の変動を緩和することが可能とな
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0029】図1および図2を参照してこの発明による
PLL回路の第1の実施の形態を説明する。
【0030】図1は、この発明の第1の実施の形態に係
るPLL回路の構成を示している。
【0031】図1に示すPLL回路は、図4の場合とほ
ぼ同様な二重ループ型のPLLとして構成されており、
第1の位相比較器11、第2の位相比較器12、第1の
LPF13、第2のLPF14、加算器15、VCO1
6、電圧監視回路17および位相比較器制御回路18を
具備している。位相比較器11,12、LPF13,1
4、加算器15およびVCO16は、それぞれ図4に示
す位相比較器1,2、LPF3,4、加算器5およびV
CO6とほぼ同様である。
【0032】第1の位相比較器11および第1のLPF
13は、第1の同期制御系を構成し、第2の位相比較器
12および第2のLPF14は、第2の同期制御系を構
成している。
【0033】電圧監視回路17は、第1の位相比較器1
1の出力電圧を監視し、該位相比較器11の出力電圧の
変動に対応する信号を位相比較器制御回路18に供給す
る。
【0034】位相比較器制御回路18は、電圧監視回路
17より与えられる信号に基づき、第1の位相比較器1
1に大きな入力位相変動が生じた場合に、VCO16の
制御信号がオーバシュートしないように第2の位相比較
器12を制御する。この位相比較器制御回路18は、制
御動作を確実にするために、VCO16の出力クロック
信号を監視して、制御に反映させるようにすることが望
ましい。
【0035】次に、図1のように構成されたPLL回路
の具体的な動作について説明する。
【0036】第1の位相比較器11は、与えられる入力
クロック信号とVCO16から出力される出力クロック
信号との位相差に比例した電圧を発生する。第1の位相
比較器11の出力電圧は、第1のLPF13を介して加
算器15に与えられ、VCO16に対する制御電圧を合
成するのに用いられる。この第1の位相比較器11の出
力電圧は、VCO16の制御電圧において、入力クロッ
ク信号に位相変動が生じた場合の粗い調整がなされると
きに支配的となる。すなわち、粗い調整が行われる際の
VCO16に対する制御電圧は、主としてこの第1の位
相比較器11の出力により支配される。
【0037】これに対して、第2の位相比較器12の出
力電圧は、入力クロック信号と出力クロック信号との位
相差の例えば積分値に応じた電圧を発生する。第2の位
相比較器12の出力電圧も、同様に、第2のLPF14
を介して加算器15与えられてVCO16に対する制御
電圧を合成するのに用いられる。この第2の位相比較器
12の出力電圧は、VCO16の制御電圧において、V
CO16の出力周波数が中心周波数に近い場合の出力周
波数の微細な調整がなされるときに支配的となる。すな
わち、微調整に際してのVCO16に対する制御電圧
が、主としてこの第2の位相比較器12の出力により支
配される。
【0038】このように、入力クロック信号の急激な位
相変動が生じた場合に、VCO16の制御電圧が急変す
るのは、第1の位相比較器11で発生する電圧が急激に
変化するためである。
【0039】そこで、この発明では、該第1の位相比較
器11の出力電圧を電圧監視回路17で監視し、当該電
圧値に基づく情報を位相比較器制御回路18に通知す
る。位相比較器制御回路18は、電圧監視回路17から
与えられる情報により、第1の位相比較器11の出力電
圧の急変を未然に検知し、第2の位相比較器12に対し
て、合成出力電圧の変動を抑えるように制御するための
制御信号を送出する。
【0040】こうして、第2の位相比較器12の出力電
圧が、第1の位相比較器11の出力電圧との合成時に、
その合成電圧の変動が緩和されるので、VCO16の出
力クロック信号の周波数の大きな変動が防止される。
【0041】上述した図1のPLL回路の動作について
さらに詳細に説明する。
【0042】例えば、VCO16は、制御電圧が高いほ
ど出力周波数が高くなる特性を持っているものとする。
第1の位相比較器11は、上述した通り入力クロック信
号と出力クロック信号との位相差に比例した電圧を発生
するものとする。また、第2の位相比較器12は、積分
型の位相比較器として構成する。すなわち、第2の位相
比較器12は、入力クロック信号に対して、出力クロッ
ク信号の位相が進んでいるか、または遅れているかによ
り、出力する電圧がそれぞれ“H”(ハイレベル)また
は“L”(ローレベル)となるように構成する。
【0043】ここで、入力クロック信号の位相に急激な
変動が生じ、位相が進んでしまった場合について検討す
る。例えば、図2に示すように、入力クロック信号の位
相がφからφ+αに進んだものとする。このとき、第1
の位相比較器11は、出力クロック信号の位相を進める
ために、VCO16の発振出力周波数を上昇させようと
して、それ以前よりも高い電圧をかける。このため、第
1の位相比較器11の出力電圧は、図2に示すように、
急激に高電圧側への変動を示す。
【0044】図4および図5に示したような、従来の二
重ループ型のPLL回路であれば、第2の位相比較器2
においても位相が進んだことが検出され、出力電圧を上
昇させるように動作する。このため、第1の位相比較器
1および第2の位相比較器2の両出力電圧の合成電圧
は、急激な変動を示すことになる。
【0045】これに対して、この発明による図1のPL
L回路では、第1の位相比較器11の出力電圧を電圧監
視回路17にて監視している。電圧監視回路17は、第
1の位相比較器11の出力電圧に基づく信号を位相比較
器制御回路18に与えて、位相比較器制御回路18によ
り第2の位相比較器12を制御させる。
【0046】電圧監視回路17および位相比較器制御回
路18は、第1の位相比較器11の出力電圧が、所定の
上限電圧値V1以上、または所定の下限電圧V2以下の
時には、第2の位相比較器12の出力電圧として、位相
差の積分特性ではなく、ほぼ特定の電圧を出力させるよ
うに、第2の位相比較器12を制御する。また、電圧V
1−V2間の電圧値の場合には、従来と同様の位相差の
積分特性による出力電圧を発生させるようにする。
【0047】この場合、第1の位相比較器11の出力電
圧が電圧V1以上または電圧V2以下となる領域におい
ては、第2の位相比較器12のループ側、すなわち第2
の同期制御系のLPF14の出力電圧が積分特性を呈す
ることがないようにする。このため、位相比較器制御回
路18は、ほぼ特定の絶対値レベルにおいて、第2の位
相比較器12の出力が“H”と“L”との交番出力とな
るように制御する。
【0048】積分項の位相比較器として第2の位相比較
器12として適用可能な回路は、例えばD型フリップフ
ロップを1個用いて容易に構成することができる。そこ
で、位相比較器制御回路18は、このようなD型フリッ
プフロップを、交互にセット/リセットさせるような制
御を行えばよい。
【0049】なお、入力クロック信号の位相が遅れた場
合には、上述とは逆に第1の位相比較器11は、出力ク
ロック信号の位相を遅らせるために、VCO16の発振
出力周波数を低下させようとして、それ以前よりも低い
電圧をかける。この場合も、位相比較器制御回路18
は、第1の位相比較器11の出力電圧が電圧V2以下と
なる領域において、第2の位相比較器12の出力が
“H”と“L”との交番出力となるように制御する。
【0050】このように制御することにより、LPF3
の出力電圧が大きく変動しても、図2に示すように、L
PF4の出力電圧の変動を抑えることができる。したが
って、それらの合成電圧としてのVCO16の制御電圧
の変動を緩和させることができ、VCO16から出力さ
れる出力クロック信号の出力周波数の急激な変動を効果
的に防止することができる。
【0051】図3は、この発明の第2の実施の形態に係
るPLL回路の構成を示している。
【0052】図3に示すPLL回路は、図1と同様の第
1の位相比較器11、第2の位相比較器12、第1のL
PF13、第2のLPF14、加算器15、VCO16
および電圧監視回路17を有し、さらに図1の位相比較
器制御回路18に代えて、位相比較器制御回路20を具
備している。
【0053】この場合、第2の位相比較回路12は、V
CO16から出力される出力クロック信号が直接与えら
れるのではなく、位相比較器制御回路20から制御され
たクロック信号が、出力クロック信号の代わりに与えら
れる。
【0054】位相比較器制御回路20は、電圧監視回路
17より与えられる信号に基づき、大きな入力位相変動
が生じた場合に、VCO16の制御信号がオーバシュー
トしないように、VCO16の出力クロック信号を位相
シフトして、第2の位相比較器12に供給する。第2の
位相比較器12は、位相比較器制御回路20から与えら
れるクロック信号を入力クロック信号と比較する。
【0055】次に、図3のように構成されたPLL回路
の具体的な動作について説明する。
【0056】第1の位相比較器11は、与えられる入力
クロック信号とVCO16から出力される出力クロック
信号との位相差に比例した電圧を発生する。第1の位相
比較器11の出力電圧は、第1のLPF13を介して加
算器15に与えられ、VCO16に対する制御電圧を合
成するのに用いられる。この第1の位相比較器11の出
力電圧は、VCO16の制御電圧において、入力クロッ
ク信号に位相変動が生じた場合の粗い調整がなされると
きに支配的となる。
【0057】第2の位相比較器12の出力電圧は、入力
クロック信号と位相比較器制御回路20から供給される
クロック信号との位相差の例えば積分値に応じた電圧を
発生する。第2の位相比較器12の出力電圧も、同様
に、第2のLPF14を介して加算器15与えられてV
CO16に対する制御電圧を合成するのに用いられる。
この第2の位相比較器12の出力電圧は、VCO16の
制御電圧において、VCO16の出力周波数が中心周波
数に近い場合の出力周波数の微細な調整がなされるとき
に支配的となる。
【0058】第1の位相比較器11の出力電圧を電圧監
視回路17で監視し、当該電圧値に基づく情報が位相比
較器制御回路20に通知される。位相比較器制御回路2
0は、電圧監視回路17から与えられる情報により、第
1の位相比較器11の出力電圧の急変を未然に検知し、
第2の位相比較器12に供給するクロック信号を、合成
出力電圧の変動を抑えるように位相シフトする。
【0059】したがって、第2の位相比較器12の出力
電圧が、第1の位相比較器11の出力電圧との合成時
に、その合成電圧の変動が緩和されるので、VCO16
の出力クロック信号の周波数の大きな変動が防止され
る。
【0060】この場合、位相比較器制御回路20は、入
力クロック信号の位相が急変しない限り、出力クロック
信号をそのまま第2の位相比較器12に供給する。そし
て、入力クロック信号の位相に急激な変動が生じ、位相
が進んでしまった場合、電圧監視回路17および位相比
較器制御回路20は、第1の位相比較器11の出力電圧
からこれを検知し、第2の位相比較器12に供給するク
ロック信号の位相を進める。そして、入力クロック信号
の位相が遅れてしまった場合には、第2の位相比較器1
2に供給するクロック信号の位相を遅らせる。
【0061】このように制御することにより、LPF3
の出力電圧が大きく変動しても、LPF4の出力電圧の
変動を抑えることができる。したがって、それらの合成
電圧としてのVCO16の制御電圧の変動を緩和させる
ことができ、VCO16から出力される出力クロック信
号の出力周波数の急激な変動を効果的に防止することが
できる。
【0062】なお、PLL回路は、入力クロック信号と
等しい周波数で出力クロック信号を同期生成する場合の
他に、入力クロック信号のn倍あるいは1/n倍で同期
する出力クロック信号を生成する場合もある。このよう
な場合には、出力クロック信号またはそれに相当する信
号を、分周器または逓倍器により、それぞれn分周また
はn逓倍して第1および第2の位相比較器11および1
2に供給するようにすればよい。
【0063】さらに、上述したPLL回路は、特に二重
ループのに限らずに多重ループにも上述と同様にして実
施することができる。すなわち、上述したように入力ク
ロック信号と出力クロック信号との位相差が直接VCO
の制御電圧の変動に影響する場合があるときに、この最
も影響し易い電圧を電圧監視回路で監視する。そして、
その電圧値に基づいて、VCOの制御電圧が過大な変動
を起こさないように、他の位相比較器の出力電圧を制御
することにより、出力クロック信号の過大な周波数変動
を抑えるようにすればよい。
【0064】また、制御電圧により発振周波数が制御さ
れるVCOに限らず、何らかの信号値により発振出力周
波数を制御し得る制御発振器を用いてPLL回路を構成
する場合に、この発明を上述とほぼ同様にして適用する
ことができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のPLL
回路においては、入力クロック信号と出力クロック信号
とを比較して、これら入力クロック信号および出力クロ
ック信号の位相差をなくすための第1の制御信号を生成
する第1の同期制御系と、前記入力クロック信号と出力
クロック信号とを比較して、これら入力クロック信号お
よび出力クロック信号の位相差をなくすための前記第1
の制御信号とは異なる特性の第2の制御信号を生成する
第2の同期制御系とを有し、これら第1および第2の同
期制御系の出力を合成した制御信号に基づく発振周波数
にて制御発振器が出力クロックを生成するとともに、前
記第1の同期制御系における前記位相差を監視回路で監
視し、該監視回路より得られる前記第1の同期制御系に
おける前記位相差の情報に基づいて、位相比較制御回路
を作動させ、大きな入力位相変動が生じた場合に、前記
制御発振器の制御信号がオーバーシュートしないように
前記第2の同期制御系を制御する。したがって、入力信
号の急激な位相変動に対しても、制御発振器に対する制
御信号の急激な変動を効果的に抑制し、制御発振器の出
力信号における急激な位相または周波数の変動を緩和す
る。
【0066】すなわち、この発明によれば、入力信号の
急激な位相変動に対しても、制御発振器に対する制御信
号の急激な変動を効果的に抑制し、制御発振器の出力信
号における急激な位相または周波数の変動を緩和し得る
PLL回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る二重ループ
型のPLL(フェイズロックループ)回路の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1のPLL回路の動作を説明するための各部
波形図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態に係る二重ループ
型のPLL回路の構成を示すブロック図である。
【図4】従来の二重ループ型のPLL回路の構成を示す
模式図である。
【図5】図4のPLL回路の動作を説明するための各部
波形図である。
【符号の説明】
11 第1の位相比較器 12 第2の位相比較器 13 第1の低域通過フィルタ(LPF) 14 第2の低域通過フィルタ(LPF) 15 加算器 16 電圧制御発振器(VCO) 17 電圧監視回路 18,20 位相比較器制御回路

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力クロック信号と出力クロック信号と
    の位相差に応じた信号を出力する第1の位相比較器と、 前記第1の位相比較器の出力を平滑化して第1の制御信
    号とする第1の低域通過フィルタと、 前記入力クロック信号と出力クロック信号との位相差に
    基づき、且つ前記第1の位相比較器とは異なる特性の信
    号を出力する第2の位相比較器と、 前記第2の位相比較器の出力を平滑化する第2の低域通
    過フィルタと、 前記第1および第2の低域通過フィルタの出力を合成し
    た信号により発振周波数を制御して、出力クロック信号
    を出力する制御発振器と、 前記第1の位相比較器の出力の信号値を監視する監視回
    路と、 前記監視回路より得られる前記第1の位相比較器の出力
    信号値の情報をもとに、大きな入力位相変動が生じた場
    合に、前記制御発振器の制御信号がオーバーシュートし
    ないように前記第2の位相比較器を制御する位相比較器
    制御回路と、を具備することを特徴とするフェイズロッ
    クループ回路。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の位相比較器は、前
    記位相差に応じた電圧信号を出力する回路であり、且つ
    前記制御発振器は、電圧信号により発振周波数が制御さ
    れる電圧制御発振器であることを特徴とする請求項1に
    記載のフェイズロックループ回路。
  3. 【請求項3】 前記第1の位相比較器は、前記位相差に
    比例した信号を出力する回路であり、且つ前記第2の位
    相比較器は、前記位相差の積分値に比例した信号を出力
    する回路であることを特徴とする請求項1または2に記
    載のフェイズロックループ回路。
  4. 【請求項4】 与えられる制御信号に基づいて制御され
    る発振周波数にて出力クロック信号を生成する制御発振
    器と、 入力クロック信号と前記出力クロック信号とを比較し
    て、これら入力クロック信号および出力クロック信号の
    位相差をなくすための第1の制御信号を生成する第1の
    同期制御系と、 前記入力クロック信号と出力クロック信号とを比較し
    て、これら入力クロック信号および出力クロック信号の
    位相差をなくすための前記第1の制御信号とは異なる特
    性の第2の制御信号を生成する第2の同期制御系と、 これら第1および第2の同期制御系から出力される第1
    および第2の制御信号を合成し、前記制御発振器に制御
    信号として与える信号合成回路と、 前記第1の同期制御系における前記位相差を監視する監
    視回路と、 前記監視回路より得られる前記第1の同期制御系におけ
    る前記位相差の情報に基づき、大きな入力位相変動が生
    じた場合に、前記制御発振器の制御信号がオーバーシュ
    ートしないように前記第2の同期制御系を制御する位相
    比較器制御回路と、を具備することを特徴とするフェイ
    ズロックループ回路。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の同期制御系は、前
    記位相差に応じた第1および第2の制御信号として電圧
    信号を出力する回路であり、且つ前記制御発振器は、電
    圧信号により発振周波数が制御される電圧制御発振器で
    あることを特徴とする請求項4に記載のフェイズロック
    ループ回路。
  6. 【請求項6】 前記第1の同期制御系は、前記位相差に
    比例した第1の制御信号を出力し、且つ前記第2の同期
    制御系は、前記位相差の積分値に比例した第2の制御信
    号を出力することを特徴とする請求項4または5に記載
    のフェイズロックループ回路。
  7. 【請求項7】 入力クロック信号と出力クロック信号と
    の位相差に応じ且つそれぞれ異なる特性の信号を出力す
    る複数の位相比較器と、 前記複数の位相比較器の出力をそれぞれ平滑化して制御
    信号とする複数の低域通過フィルタと、 前記複数の低域通過フィルタの出力を合成した信号によ
    り発振周波数を制御して、出力クロック信号を出力する
    制御発振器と、 前記複数の位相比較器のうちの一部の位相比較器の出力
    の信号値を監視する監視回路と、 前記監視回路より得られる前記一部の位相比較器の出力
    信号値の情報をもとに、大きな入力位相変動が生じた場
    合に、前記制御発振器の制御信号がオーバーシュートし
    ないように前記複数の位相比較器のうちの他の少なくと
    も一部の位相比較器を制御する位相比較器制御回路と、
    を具備することを特徴とするフェイズロックループ回
    路。
  8. 【請求項8】 前記複数の位相比較器は、それぞれ前記
    位相差に応じた電圧信号を出力する回路であり、且つ前
    記制御発振器は、電圧信号により発振周波数が制御され
    る電圧制御発振器であることを特徴とする請求項7に記
    載のフェイズロックループ回路。
  9. 【請求項9】 前記一部の位相比較器は、前記位相差に
    比例した信号を出力する回路を含み、且つ前記他の少な
    くとも一部の位相比較器は、前記位相差の積分値に比例
    した信号を出力する回路を含むことを特徴とする請求項
    7または8に記載のフェイズロックループ回路。
  10. 【請求項10】 与えられる制御信号に基づいて制御さ
    れる発振周波数にて出力クロック信号を生成する制御発
    振器と、 入力クロック信号と前記出力クロック信号とを比較し
    て、これら入力クロック信号および出力クロック信号の
    位相差をなくすためのそれぞれ特性の異なる制御信号を
    生成する複数の同期制御系と、 これら複数の同期制御系の出力を合成し、前記制御発振
    器に制御信号として与える信号合成回路と、 前記複数の同期制御系のうちの一部の同期制御系におけ
    る前記位相差を監視する監視回路と、 前記監視回路より得られる前記一部の同期制御系におけ
    る前記位相差の情報に基づき、大きな入力位相変動が生
    じた場合に、前記制御発振器の制御信号がオーバーシュ
    ートしないように前記複数の同期制御系のうちの他の少
    なくとも一部の同期制御系を制御する位相比較器制御回
    路と、を具備することを特徴とするフェイズロックルー
    プ回路。
  11. 【請求項11】 前記複数の同期制御系は、それぞれ前
    記位相差に応じた制御信号として電圧信号を出力する回
    路であり、且つ前記制御発振器は、電圧信号により発振
    周波数が制御される電圧制御発振器であることを特徴と
    する請求項10に記載のフェイズロックループ回路。
  12. 【請求項12】 前記一部の同期制御系は、前記位相差
    に比例した制御信号を出力する回路を含み、且つ前記他
    の少なくとも一部の同期制御系は、前記位相差の積分値
    に比例した制御信号を出力する回路を含むことを特徴と
    する請求項10または11に記載のフェイズロックルー
    プ回路。
JP8320285A 1996-11-29 1996-11-29 フェイズロックループ回路 Withdrawn JPH10163862A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011066994A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Shinmaywa Industries Ltd モータ用位相同期回路及びそれを用いたスピンドルモータ
US8278910B2 (en) 2009-06-25 2012-10-02 Shinmaywa Industries, Ltd. Phase locked loop for controlling motor and spindle motor using the same
JP2017046031A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 ルネサスエレクトロニクス株式会社 Pll回路、及び、動作方法

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JP2011066994A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Shinmaywa Industries Ltd モータ用位相同期回路及びそれを用いたスピンドルモータ
JP2017046031A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 ルネサスエレクトロニクス株式会社 Pll回路、及び、動作方法

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