JPH10166516A - ガスバリアフィルム及びその製造方法 - Google Patents

ガスバリアフィルム及びその製造方法

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JPH10166516A
JPH10166516A JP9264260A JP26426097A JPH10166516A JP H10166516 A JPH10166516 A JP H10166516A JP 9264260 A JP9264260 A JP 9264260A JP 26426097 A JP26426097 A JP 26426097A JP H10166516 A JPH10166516 A JP H10166516A
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barrier film
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裕 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高湿度下でのガスバリア性、ラミネート後のガ
スバリ性及び塗膜の密着性を保有するガスバリアフィル
ムを提供することを目的とする。 【解決手段】熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面上に無
機系層状化合物及び水溶性高分子を主たる構成成分とす
る塗膜を形成したフィルムにおいて、該塗膜中にアミン
化合物を含んでいるフィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスバリアフィルム
に関するものであり、さらに詳しくは高湿度下での高い
ガスバリア性、基材との密着性及びラミネート後のガス
バリア性に優れたガスバリアフィルム及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品や薬品などの包装分野では、外気か
らの酸素などの侵入があると内容物の変質によって長期
保存ができないことから、外気の混入を防ぐことができ
るガスバリア性をもったフィルムの開発が行われてい
る。
【0003】ポリマー エンジアニアリング アンド
サイエンス、20巻、22号、1543〜1546頁
(1986年 12月)によると、従来より開発された
ガスバリア性フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコールなどがあ
る。しかし、ポリ塩化ビニリデンは塩素原子、ポリアク
リロニトリルは−CN基を含有しているため、廃棄の際
に環境に対する問題が近年持ち上がっている。また、ポ
リビニルアルコールは−OH基を含有しているため、ガ
スバリア性の湿度依存性が大きく、高湿度ではガスバリ
ア性が著しく低下してしまう。ポリビニルアルコールの
湿度依存性を改良したエチレンービニルアルコール共重
合体においても、高湿度でのガスバリア性はまだ十分と
は言えない。
【0004】一方、酸化珪素(特公昭53−12953
号公報等)や酸化アルミニウム(特開昭62−1799
35号公報等)などの無機物を基材の表面に蒸着したフ
ィルムが開発されている。しかし、これらのフィルムの
形成には蒸着過程が加わるのでコストが非常に高くなる
欠点や、無機被膜の可とう性の無さ、基材との接着性が
悪い等によるフィルムとしての取り扱いにくさの問題が
生じている。
【0005】これらの問題を解決する手段として、基材
に金属酸化物及びポリビニルアルコールからなる塗膜を
設けたフィルム(特開昭56−4563号公報等)が開
発されているが、高湿度下でのガスバリア性に関しては
まだ満足のいくレベルではない。また、無機層状化合物
及び高水素結合性化合物からなるガスバリア層を有する
フィルム(特開平6−93133公報、特開平7−41
685公報等)があるがハイバリア性を得るにはガスバ
リア層を形成する過程において長時間の乾燥または熱処
理が必要であるので生産性点で大きく不利であり、塗剤
と基材との密着性も低い。なお、基材との密着性が高い
と包装袋などに加工した際に、破袋や、袋の変形などを
生じない信頼性の高い包装材が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
述べた従来のガスバリアフィルムの問題点を解消し、か
つ高湿度下でもガスバリア性を有するとともに基材との
密着性及びラミネート後のガスバリア性を有するガスバ
リアフィルムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面上
に無機系層状化合物及び水溶性高分子を主たる構成成分
とする塗膜を形成したフィルムにおいて、該塗膜中に下
記一般式(1)で表されるアミン化合物を含んでいるこ
とを特徴とするガスバリアフィルムからなるものであ
る。
【0008】
【化3】一般式(1) (R1は水素または炭素数が1〜6のアルキル鎖または
その置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R
2は水素または炭素数が1以上のアルキル鎖またはその
置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R3は
炭素数が1以上のアルキル鎖またはその置換体、あるい
はアリール鎖またはその置換体)
【0009】また、熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面
上に無機系層状化合物及び水溶性高分子を主たる構成成
分とする塗剤を塗布し、乾燥してガスバリアフィルムを
製造する方法において、該塗剤中に下記一般式(1)で
表されるアミン化合物を含んでいることを特徴とするガ
スバリアフィルムの製造方法からなるものである。
【0010】
【化4】一般式(1) (R1は水素または炭素数が1〜6のアルキル鎖または
その置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R
2は水素または炭素数が1以上のアルキル鎖またはその
置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R3は
炭素数が1以上のアルキル鎖またはその置換体、あるい
はアリール鎖またはその置換体)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、無機系層状化合物と水
溶性高分子及びアミン化合物からなる塗膜を形成するこ
とにより、高湿度下での高いガスバリア性、密着性及び
ラミネート後のガスバリア性を兼ね備えたガスバリアフ
ィルムを開発したものであり、保存性に高い信頼性を有
する包装材料として有望である。
【0012】本発明においてはガスバリア性、密着性及
びラミネート後のガスバリア性を向上させるために、塗
膜中に下記一般式(1)で表されるアミン化合物を含ん
でいることが必要である。
【0013】
【化5】一般式(1) 式中におけるR1は水素または炭素数が1〜6のアルキ
ル鎖またはその置換体、あるいはアリール鎖またはその
置換体、R2は水素または炭素数が1以上のアルキル鎖
またはその置換体、あるいはアリール鎖またはその置換
体、R3は炭素数が1以上のアルキル鎖またはその置換
体、あるいはアリール鎖またはその置換体である。
【0014】前記置換体の置換基としては、アミノ基、
イミノ基、アルコキシ基、カルボキシル基、スルホン
基、シアノ基、メチロール基、水酸基、塩素基等、もし
くはアルコキシシラン、アルコキシチタン、アルコキシ
アルミニウム等の金属アルコキシドもしくはその加水分
解物があげられ、置換体としてはこれら置換基の一つ以
上で置換されたアルキル鎖またはアリール鎖が好ましく
用いられる。具体的なアミン化合物としては、ブチルア
ミン、ヘキシルアミン等のアルキルアミン類、アミノエ
チルアルコール、アミノヘキシルアルコール、アミノエ
チルアミノエタノール等のアミノアルコール類、エチレ
ンジアミン、プロピレンジアミン等のジアミン類、アミ
ノ酢酸、アミノヘキサン酸、アミノドデカン酸等のアミ
ノ酸、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン等のアミノ基含有シランカップリング剤、またはエチ
レンイミン単位、ブチレンイミン単位、ヘキサメチレン
イミン単位の重合体もしくはこれらの単位の共重合体で
あるポリアルキレンイミンがあげられ、中でもアミノ酢
酸、アミノヘキサン酸、アミノドデカン酸等のアミノ
酸、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等
のアミノ基含有シランカップリング剤、またはポリエチ
レンイミンが好ましく用いられる。ポリエチレンイミン
は下記一般式(2)で表される直鎖状構造を有するもの
であっても、下記一般式(3)で表されるような枝分か
れ構造を有する市販のポリエチレンイミン(11892
の化学商品、466頁、1992年1月22日 化学工
業日報社発行)であってもかまわない。該アミン化合物
は塗膜構成成分の全重量に対して0.01〜40wt%
含んでいることが好ましい。
【0015】
【化6】一般式(2)
【0016】
【化7】一般式(3)
【0017】本発明における無機系層状化合物とは極薄
の単位結晶層が重なって一つの層状粒子を形成している
無機化合物のことであり、溶媒に膨潤・へき開するもの
が好ましい。これらの中でも特に溶媒への膨潤性を持つ
粘土化合物が好ましく用いられる。本発明における溶媒
への膨潤性を持つ粘土化合物とは極薄の単位結晶層間に
水を配位、吸収・膨潤する性質を持つ粘土化合物であ
り、一般にはSi4+がO2-対して配位し4面体構造を構
成する層とAl3+、Mg2+、Fe2+、Fe3+、Li+等
がO2-およびOH-に対して配位し8面体構造を構成す
る層とが1対1あるいは2対1で結合し積み重なって層
状構造を構成しており、天然のものであっても合成され
たものでも良い。代表的なものとしては、カオリナイ
ト、ハロイサイト、モンモリロナイト、バーキュライ
ト、サポナイト、ディッカイト、ナクライト、アンチゴ
ライト、パイロフィライト、ヘクトライト、バイデライ
ト、マーガライト、タルク、テトラシリリックマイカ、
白雲母、金雲母、緑泥石等が挙げられ、これらを2種以
上用いても良い。無機系層状化合物の粒子径は特に限定
されないが20nm以上が好ましい。
【0018】本発明における水溶性高分子とは、常温で
水に完全に溶解もしくは微分散可能なな高分子を指し、
例えば、ポリビニルアルコール系重合体またはその誘導
体、カルボチシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロースなどのセルロース誘導体、酸化でんぷん、エー
テル化でんぷん、デキストリンなどのでんぷん類、ポリ
ビニルピロリドン、スルホイソフタル酸等の極性基を含
有する共重合ポリエステル、ポリヒドロキシエチルメタ
クリレートまたはその共重合体などのビニル系重合体、
アクリル系高分子、ウレタン系高分子、エーテル系高分
子あるいはこれらの各種重合体のカルボキシル基、アミ
ノ基、メチロール基など官能基変性重合体などが挙げら
れる。好ましくはポリビニルアルコール系重合体または
その誘導体であり、特に好ましくはけん化度80モル%
以上のポリビニルアルコール、ビニルアルコール単位が
60モル%以上の共重合ポリビニルアルコールである。
ポリビニルアルコール系重合体またはその誘導体の重合
度は、100〜5000が好ましく、500〜3000
がさらに好ましく、1200〜2500が特に好まし
い。
【0019】さらに、本発明では塗膜中に架橋剤を含ん
でいてもよい。混合比は塗膜構成成分に対して重量比で
0.01〜10%、好ましくは0.05〜8%である。
用いられる架橋剤としては、水溶性高分子と反応性を有
するものであればとくに限定されないが、エポキシ系架
橋剤、イソシアネート系架橋剤、メラミン系架橋剤、オ
キサゾリン系架橋剤、シランカップリング剤などが使用
される。
【0020】本発明における無機系層状化合物/水溶性
高分子の混合比率は、重量比で5/95〜60/40の
範囲内が好ましい。5/95より小さいときはガスバリ
ア性が低下し、60/40より大きいときは密着性及び
ラミネート後のガスバリア性が低下する。
【0021】本発明における該塗膜の厚さは特に限定さ
れないが、ガスバリア性フィルムの観点から、0.1〜
10μmが好ましく、0.3〜6μmが特に好ましい。
【0022】また本発明は無機系層状化合物及び水溶性
高分子を主たる構成成分を塗膜とするフィルム及びその
製造方法であり、主たる構成成分とは塗膜構成全成分に
対して無機系層状化合物及び水溶性高分子の重量が60
%以上であることを示す。ガスバリア性及び透明性を損
なわない範囲内であれば各種の添加剤を重量比で20%
以下含まれていても良い。該各種の添加剤としては、酸
化防止剤、耐候剤、熱安定剤、滑剤、結晶核剤、紫外線
吸収剤、着色剤等である。また、透明性及びガスバリア
性を損なわない程度であれば、無機または有機の粒子を
重量比で20%以下含まれていても良い。例えば、炭酸
カルシウム、酸化チタン、酸化珪素、フッ化カルシウ
ム、フッ化リチウム、アルミナ、硫酸バリウム、ジルコ
ニア、リン酸カルシウム、架橋ポリスチレン系粒子など
である。
【0023】さらに、該塗膜を形成させる上で層状化合
物−ポリマ間、ポリマ間または層状化合物間等の相互作
用を高めるために、2価以上の金属塩、触媒成分などを
添加しても良い。カルシウム、マグネシウム、アルミニ
ウム元素などを有する酢酸塩、硫酸塩、または硝酸塩な
どを用いると耐湿性が向上するので望ましい。その量と
しては、塗膜に対して1〜10000ppm程度であ
る。
【0024】また本発明においては、未延伸プロピレン
フィルムなどと接着剤を介在させてラミネートする際の
工程耐摩耗性が向上しガスバリア性が向上するので、該
塗膜面の表面粗さパラメータがRt/Raが20以下が
好ましく、15以下であることがより好ましく、13以
下がさらに好ましく、10以下が特に好ましい。また、
Rtが1.4μm以下であることが好ましく、1.2μ
m以下がより好ましく、1.0μm以下が特に好まし
い。Rtは最大高さであり表面粗さ曲線の最大の山と最
深の谷の距離で、Raは中心線平均粗さであり、下記条
件で20回測定した平均値をそれぞれの値とすることが
できる。
【0025】 触針先端半径:0.5μm 触針荷重 :5mg 測定長 :1mm カットオフ :0.08mm
【0026】表面粗さパラメータRt/Raを20以
下、Rtを1.4μm以下にする方法としては、平滑な
熱可塑性樹脂基材上に、塗膜構成成分を極めて均一に分
散させた塗剤を作製し、塗膜面の温度が160℃以下、
乾燥時間60秒以内で乾燥させ塗膜を形成する方法等が
用いられる。なお、パラメータの詳細は奈良治朗著「表
面粗さの測定法・評価法」(総合技術センター、198
3)等に示されている。
【0027】本発明において用いられる熱可塑性樹脂基
材は、主として機械的性質やフィルムの加工性等を付与
するために必要であり、一般に市販されている各種の熱
可塑性樹脂フィルムが含まれる。特に限定されないが代
表的なものとして、ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン12
などのポリアミド、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体またはそのけん化物、ポリスチレン、ポリカ
ーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリフェニレンサルファイド、芳香族ポリアミド、
ポリイミド、ポリアミドイミド、セルロース、酢酸セル
ロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、
ポリビニルアルコールなど、およびこれらの共重合体が
挙げられる。コストパフォーマンス、透明性、ガスバリ
ア性等の観点から、ポリエチレンテレフタレートなどの
ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィンが好ましい。
【0028】これらの熱可塑性樹脂基材は、未延伸、一
軸延伸、二軸延伸のいずれでもよいが、寸法安定性およ
び機械特性の観点から、二軸延伸されたものが特に好ま
しい。また熱可塑性樹脂基材には、各種の添加剤が含ま
れていても良い。例えば、酸化防止剤、耐候剤、熱安定
剤、滑剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、着色剤等である。
また、透明性を損なわない程度であれば、無機または有
機の粒子を含んでいても良い。例えば、タルク、カオリ
ン、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化珪素、フッ化カ
ルシウム、フッ化リチウム、アルミナ、硫酸バリウム、
ジルコニア、マイカ、リン酸カルシウム、架橋ポリスチ
レン系粒子などである。平均粒子径としては好ましくは
0.001〜10μm、さらに好ましくは0.003〜
5μmである。なお、平均粒子径は透過型顕微鏡などを
用いて10000〜100000倍の写真を撮影し、数
平均により求めた粒子径である。
【0029】さらに、これらの熱可塑性樹脂基材は、透
明であることが好ましい。光線透過率が、40%以上が
好ましく、60%以上がさらに好ましい。また熱可塑性
樹脂基材は、平滑であることが好ましい。熱可塑性樹脂
基材の厚さは、特に限定されないが2〜1000μmが
好ましい。
【0030】本発明において、該塗膜上に金属及び/ま
たは金属酸化物からなる層を設けることがガスバリア
性、密着性の観点から好ましい。金属及び/または金属
酸化物であれば特に限定されないが、Al、Siなどの
金属及び/または金属酸化物であることが好ましい。
【0031】次に、本発明のガスバリアフィルムの代表
的製造方法について述べる。
【0032】熱可塑性樹脂基材上に塗膜を形成する方法
は特に限定されず、押し出しラミネート法、メルトコー
ティング法を用いても良いが、高速で薄膜コートする事
が可能である点で、塗膜の構成成分を各種溶媒に分散さ
せた分散溶液をグラビアコート、リバースコート、スプ
レーコート、キッスコート、コンマコート、ダイコー
ト、ナイフコート、エアーナイフコートあるいはメタリ
ングバーコートするのが好適である。熱可塑性樹脂基材
は塗布前に公知の接着促進処理、例えば空気中、窒素ガ
ス中、窒素/炭酸ガスの混合ガス、その他の雰囲気下で
のコロナ放電処理、減圧下でのプラズマ処理、火炎処
理、紫外線処理等を施していても良い。また、熱可塑性
樹脂基材として、ポリエチレンテレフタレートなどのポ
リエステル、ポリプロピレンなどのポリオレフィンの二
軸延伸フィルムを用いる場合には、オフラインコート、
インラインコートのどちらの方法でもよい。
【0033】塗膜の乾燥方法は特に限定されず、熱ロー
ル接触法、熱媒(空気、オイル等)接触法、赤外線加熱
法、マイクロ波加熱法等が利用できる。塗膜の乾燥は、
ガスバリア性の観点から、60℃〜160℃の範囲内で
行われることが好ましく、乾燥の時間としては1〜60
秒、好ましくは3〜30秒である。
【0034】塗膜の構成成分を含んだ塗剤は、溶媒に無
機系層状化合物が均一に分散もしくは膨潤しかつ水溶性
高分子が均一に溶解もしくは分散した溶液が好ましい。
溶媒としては、水または水/低級アルコール混合溶液が
用いられるが、高湿度下でのガスバリア性、密着性及び
生産性の観点で水/低級アルコール混合溶液を用いるこ
とが好ましい。低級アルコールとは炭素数1〜3の直鎖
または分岐鎖の脂肪族基を有するアルコール性化合物の
ことであり、例えばメタノール、エタノール、n−また
はイソ−プロパノールが好ましく用いられる。また、水
/アルコールの混合比率は重量比で99/1〜20/8
0が好ましい。混合比率が99/1より大きいと高湿度
下でのガスバリア性不足、塗膜層と基材との密着不良、
生産性の低下等の問題があり、20/80より小さいと
塗膜構成成分の溶媒中での分散性が悪化する。
【0035】また、フィルムへの塗布性を付与するため
に、分散溶液の安定性が維持される範囲内であれば、混
合溶媒中に第3成分として他の水溶性有機化合物が含ま
れていても良い。上記水溶性有機化合物としては例え
ば、メタノール、エタノール、n−またはイソ−プロパ
ノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピ
レングリコール等のグリコール類、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、n−ブチルセルソルブ等のグリコー
ル誘導体、グリセリン、ワックス類等の多価アルコール
類、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル等のエステ
ル類、メチルエチルケトン等のケトン類が挙げられる。
また、分散溶液のpHは溶液の安定性の面から2〜11
が好ましい。
【0036】該塗剤の調整方法は特に限定されないが、
層状化合物を溶媒に均一に分散させた後に水溶性高分子
を溶媒に均一に溶解させた溶液と混合する方法等が有効
に用いられるが、塗剤中で水溶性高分子と層状化合物が
極めて均一に分散していることが好ましい。さらに、こ
の溶液に架橋剤、粒子等を含有させてもよい。
【0037】また本発明においては、従来公知の蒸着法
により金属及び/または金属酸化物からなる層を設ける
ことにより、ガスバリア性、密着性に優れるガスバリア
フィルムを得ることができる。
【0038】
【特性の評価方法】本発明にて用いた特性の評価方法は
以下の通りである。
【0039】(1)ガスバリア性 ASTM D−3985に準じて酸素透過率測定装置
(モダンコントロール社製、OX−TRAN2/20)
を用いて酸素透過率を測定した。測定条件は温度23
℃、相対湿度80%である。酸素透過率が120以下を
良とした。
【0040】(2)塗膜と基材の密着性 ポリウレタン系接着剤を用いて未延伸ポリプロピレンフ
ィルム(CPP、東レ合成フィルム(株)製T350
1、50μm)を本フィルムの塗剤面とドライラミネー
ターにより貼り合わせ、40℃で48時間エージング後
に、接着剤に接する面とは反対側の各面をセロテープで
補強し15mm幅に切断してCPPと本フィルムの18
0゜剥離をテンシロンを用いて行い、その時の剥離強度
を求めた。なお、剥離は剥離速度10cm/分、23
℃、相対湿度65%雰囲気下で行った。密着力が1以上
を良とした。
【0041】(3)ラミネート後のガスバリア性 上述の方法でエージングしたフィルムのガスバリア性を
上述の方法で測定した。酸素透過率が120以下を良と
した。
【0042】
【実施例】
実施例1 無機系層状化合物としてモンモリロナイト(クニミネ工
業製、クニピア−G)を2wt%になるようを水/イソ
プロピルアルコール(以下IPA)混合溶媒(重量比9
0/10)に分散させた(A液)。アミン化合物とし
て、アミノヘキサン酸を2wt%になるよう水に分散さ
せた(B液)。水溶性高分子としてけん化度88.0モ
ル%、重合度1700のポリビニルアルコール(以下P
VAと略す)を2wt%になるよう水/IPA混合溶媒
(重量比90/10)に分散させた(C液)。A液とB
液を重量比で90/10に混合した後、無機系層状化合
物/アミン化合物/水溶性高分子の混合比が重量比で4
5/5/50、IPAが全塗剤に対して重量比で10
%、固形分濃度1%になるように塗剤を調製した。該塗
剤をコロナ放電処理(炭酸ガス/窒素混合ガス(体積比
83:17)中、処理強度=60W・min/m2)し
た2軸延伸ポリプロピレンフィルム(東レ製“トレファ
ン”、厚さ20μm)にリバースコーター(塗工速度1
2m/分)にて塗布後、熱風乾燥式ドライヤー内に導き
低張力下で120℃、20秒間乾燥し、フィルムを巻取
った。得られたフィルムの特性を表1に示す。ガスバリ
ア性、密着性、ラミネート後のガスバリア性に優れるフ
ィルムが得られた。
【0043】実施例2〜5 塗膜組成、塗膜厚さ、基材を変更したこと以外は実施例
1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特
性を表1に示す。
【0044】実施例2ではアミン化合物としてγ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、
水溶性高分子としてけん化度98.5モル%、重合度2
400のPVAを用いて表1に示す塗膜を実施例1と同
様にして得たところ、ガスバリア性、密着性、ラミネー
ト後のガスバリア性に優れるフィルムが得られた。
【0045】実施例3では、無機系層状化合物としてナ
トリウムテトラシリリックマイカ(トピー工業製)を用
い、基材にコロナ放電処理(空気中)した2軸延伸ポリ
エステルフィルム(東レ製“ルミラー”、厚さ12μ
m)を用いて表1に示す組成の塗膜を実施例1と同様に
して得たところ、ガスバリア性、密着性、ラミネート後
のガスバリア性に優れるフィルムが得られた。
【0046】実施例4では実施例1で作成した塗膜上
に、Al金属を電子ビーム加熱式蒸着機を用いて高真空
下で蒸着厚みが40〜50nmになるように蒸着したと
ころ、ガスバリア性、密着性、ラミネート後のガスバリ
ア性に優れるフィルムが得られた。
【0047】実施例5では、アミン化合物としてポリエ
チレンイミンを用いたこと以外は実施例1と同様にして
フィルムを得たところ、ガスバリア性、密着性、ラミネ
ート後のガスバリア性に優れるフィルムが得られた。
【0048】比較例1 アミン化合物を用いずに表1に示す組成のフィルムを得
た。表1から明らかなように得られたフィルムはガスバ
リア性、密着性が劣っていることがわかった。
【0049】比較例2 無機系層状化合物を用いずに表1に示すフィルムを得
た。得られたフィルムは、ガスバリア性、密着性が大き
く劣ることがわかった。
【0050】
【表1】
【0051】なお、表中の略号の意味は下記の通りであ
る。
【0052】PPは二軸延伸ポリプロピレンフィルム
(厚さ20μm、窒素ガス/炭酸混合ガス(体積比8
3:17)中でコロナ放電処理(処理強度=60W・m
in/m2))、PETは二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルム(厚さ12μm、空気中でコロナ放電
処理)、PVA1はけん化度88.0モル%、重合度1
700のポリビニルアルコール、PVA2はけん化度9
8.5モル%、重合度2400のポリビニルアルコー
ル、アミン1はアミノヘキサン酸、アミン2はγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、アミン3はポリエチレ
ンイミン、粒子1はモンモリロナイト(クニミネ工業
製、クニピア−G)、粒子2はナトリウムテトラシリリ
ックマイカ(トピー工業製)である。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明で得られたフィルムは、ガスバリ
ア性に優れるだけでなく、ラミネート後のガスバリア性
と塗膜の密着性を有することからあらゆる包装材料とし
て使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/32 B32B 27/32 C C08J 7/04 CES C08J 7/04 CESP C08K 3/34 C08K 3/34 5/17 5/17 C08L 23/00 C08L 23/00 29/04 29/04 A C09D 129/04 C09D 129/04 // B65D 81/24 B65D 81/24 D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面上に無
    機系層状化合物及び水溶性高分子を主たる構成成分とす
    る塗膜を形成したフィルムにおいて、該塗膜中に下記一
    般式(1)で表されるアミン化合物を含んでいることを
    特徴とするガスバリアフィルム。 【化1】一般式(1) (R1は水素または炭素数が1〜6のアルキル鎖または
    その置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R
    2は水素または炭素数が1以上のアルキル鎖またはその
    置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R3は
    炭素数が1以上のアルキル鎖またはその置換体、あるい
    はアリール鎖またはその置換体)
  2. 【請求項2】該水溶性高分子がポリビニルアルコール系
    重合体またはその誘導体であることを特徴とする請求項
    1に記載のガスバリアフィルム。
  3. 【請求項3】該熱可塑性樹脂基材が、オレフィン系樹脂
    からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のガスバリアフィルム。
  4. 【請求項4】該塗膜上に金属及び/または金属酸化物か
    らなる層を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載のガスバリアフィルム。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂基材の少なくとも片面上に無
    機系層状化合物及び水溶性高分子を主たる構成成分とす
    る塗剤を塗布し、乾燥してガスバリアフィルムを製造す
    る方法において、該塗剤中に下記一般式(1)で表され
    るアミン化合物を含んでいることを特徴とするガスバリ
    アフィルムの製造方法。 【化2】一般式(1) (R1は水素または炭素数が1〜6のアルキル鎖または
    その置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R
    2は水素または炭素数が1以上のアルキル鎖またはその
    置換体、あるいはアリール鎖またはその置換体、R3は
    炭素数が1以上のアルキル鎖またはその置換体、あるい
    はアリール鎖またはその置換体)
  6. 【請求項6】該水溶性高分子がポリビニルアルコール系
    重合体またはその誘導体であることを特徴とする請求項
    5に記載のガスバリアフィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】該熱可塑性樹脂基材が、オレフィン系樹脂
    からなることを特徴とする請求項5または請求項6に記
    載のガスバリアフィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】該塗剤を塗布、乾燥後、該塗膜上に金属及
    び/または金属酸化物からなる層を設けることを特徴と
    する請求項5〜7のいずれかに記載のガスバリアフィル
    ムの製造方法。
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