JPH10167916A - 塩化カルシウムを使用した抗生物剤 - Google Patents

塩化カルシウムを使用した抗生物剤

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JPH10167916A
JPH10167916A JP35206196A JP35206196A JPH10167916A JP H10167916 A JPH10167916 A JP H10167916A JP 35206196 A JP35206196 A JP 35206196A JP 35206196 A JP35206196 A JP 35206196A JP H10167916 A JPH10167916 A JP H10167916A
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antibiotic
calcium chloride
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concentration
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Nobuhiro Takahashi
信博 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】蚊、ハエ、ボウフラ等の害虫を駆除することに
よりそれらを原因とする伝染病等を防止し、人畜に対し
て安全で、原料の入手が容易なため汎用できる抗生物剤
の提供にある。 【解決手段】塩化カルシウムを使用したことを特徴とす
る抗生物剤及び塩化カルシウムを使用し、着色剤で着色
されたことを特徴とする抗生物剤とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は抗生物剤、詳しく
は塩化カルシウムを使用した抗生物剤に係り、その目的
は主にハエ、蚊、及びボウフラなどの害虫を駆除するこ
とにより、それらの害虫を原因とする伝染病を防ぎ、更
に原料の入手が容易で、汎用できる安全な抗生物剤を提
供することにある。
【0002】
【従来の技術】現在、農薬の主成分としては一般に合成
有機薬品が用いられており、ハエ、蚊及びボウフラなど
の害虫を駆除する殺虫剤としてはDDT(ジクロロジフ
ェニルトリクロロエタン)、BHC(ベンゼンヘキサク
ロライド)等の有機塩素系殺虫剤やパラチオン等の有機
リン系殺虫剤が、除草剤としては2,4−D(2,4−
ジクロロフェノキシ酢酸)等を使用したものが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記合
成有機薬品による防疫には、薬品に対する耐性を有する
害虫がすぐに出現するため、その度に新たに薬品を開発
する必要に迫られるという問題点があり、また、残留性
があるため人畜に対する安全性が保障されていないう
え、合成化学品であるため供給が限定されるという問題
点がある。そこで、害虫が耐性を有することなく、人畜
に対して安全で、更に原料の入手が容易で、汎用できる
抗生物剤の創出が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであって、請求項1記載
の発明は、塩化カルシウムを主成分としたことを特徴と
する抗生物剤に係り、請求項2記載の発明は、塩化カル
シウムを主成分とし、着色剤で着色されたことを特徴と
する抗生物剤に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】この発明に係る抗生物剤で使用さ
れる塩化カルシウムは、分子量約110の無機化合物
で、無水あるいは含水のどちらの形態のものも使用でき
る。この発明においては塩化カルシウムの濃度を抗生物
剤中3重量%以上として使用するのが好ましい。その理
由は、3重量%未満では害虫を駆除するという効果を発
揮するのに相当の時間を要するからである。しかしなが
ら、緩和な条件で長時間に渡って効果を得る対象物なら
ば、1重量%程度の濃度であっても使用できる。
【0006】請求項2記載の発明において使用される着
色剤としては、人畜に対する安全性の高い食紅等の食用
色素、天然色素であれば全て好適に使用できる。
【0007】この発明に係る抗生物剤には、塩化カルシ
ウム、着色剤以外に従来公知の増量剤、賦形剤、香料等
が配合されてもよい。
【0008】この発明に係る抗生物剤は液剤、煙霧剤、
粉剤、塗布剤等の形態で使用され、その形態は特に限定
されない。液剤あるいは煙霧剤として使用される場合に
は、例えば3%水溶液として剤形を整えればよい。又、
粉剤として使用される場合にはベントナイト、炭等の保
持剤を、塗布剤として使用される場合には展着剤を加
え、いずれの場合も塩化カルシウムの濃度が抗生物剤に
対して3重量%程度になるように剤形を整えればよい。
【0009】この発明者は、この発明に係る抗生物剤
は、その必須成分である塩化カルシウムが、蚊、ハエ等
の害虫や雑草等の生物の細胞内に水とともに吸収され、
細胞内の電解バランスを崩し、その結果、細胞膜を破壊
するため、生物の細胞液が流出するので、抗生物剤とし
ての効果を発揮すると考えている。
【0010】尚、上記害虫とは、人間に直接及び間接的
に損害を与える昆虫をさし、これらは加害の対象によっ
て、衛生害虫、農害虫、森林害虫等に大別される。その
具体的な例としては、衛生害虫では蚊、ノミ、シラミ、
ガ等を挙げることができ、特に蚊は人体や家畜に直接危
害を加えるだけでなく、日本脳炎や黄熱、マラリア等の
伝染病を媒介するといった間接的な危害をも加えるた
め、その有害性は重要な問題とされている。また、農害
虫、森林害虫としては、ハエ、アブラムシ等を挙げるこ
とができ、これらの害虫もまた、病菌を運搬することに
より間接的な危害を加えるため、有害性が問題とされて
いる。
【0011】また、上記雑草とは、一般に利益よりも害
が大きく、欲しくない場所に現れる習性のある草などを
さし、その具体的な例としては、ナズナ、イヌビユ、シ
ロザ、ニワヤナギ、スベリヒユ、スズメノカタビラ、コ
ナギ等を挙げることができる。特にナズナ、スベリヒ
ユ、コナギ等は、作物に及ぼす害の程度が大きいため、
その有害性が問題とされている。
【0012】請求項2記載の発明において着色剤を使用
する理由は以下のとおりである。この発明に係る塩化カ
ルシウムを使用する抗生物剤は、害虫だけでなく雑草類
や稲などの農作物にも抗生物剤としての効果を発揮す
る。従って、畑や水田あるいは雑草地において使用した
場合に、本来の目的物以外にも影響を及ぼすことがあ
る。即ち、着色されていない抗生物剤を農地の周辺に使
用した場合、誤って農作物に拡散、影響し、その結果、
農作物が枯れるという危険性がある。そこで、この発明
に係る抗生物剤を農地等の周辺で使用する場合には、着
色剤で着色された抗生物剤を使用することにより、この
抗生物剤を使用する人の注意を喚起するので、作業者は
抗生物剤が農作物等に拡散しているかどうかを目視で確
認できる。従って作業者は、抗生物剤が農作物等に拡散
しないようにするとともに、もし誤って拡散した場合に
は水で流す等の操作を加えることができるため、農作物
に影響を及ぼす危険性がなくなる。又、この発明に係る
抗生物剤を池等の水中に粉剤として使用する場合に、着
色剤で着色された抗生物剤であれば、抗生物剤が溶解し
て水が着色されるため、その濃淡から作業者は抗生物剤
の濃度を比色的に判別することができる。従って作業者
は施用水中での抗生物剤の濃度が濃くなりすぎないよう
にするとともに、もし高濃度になった場合には水を加え
て濃度を下げる等の操作を加えることができるため、抗
生物剤を適度な濃度で使用することができる。尚、農地
に限らず、牛の放牧場、養鶏場、養豚場等の家畜や家禽
類が存在する場所、あるいは魚貝類の養殖場の周辺等で
この抗生物剤を使用する場合もまた、着色剤で着色され
た抗生物剤を使用するのが望ましい。また、農地等の周
辺以外の場所でこの抗生物剤を使用する場合には、着色
剤で着色された抗生物剤と着色されていない抗生物剤の
どちらを使用することも可能である。即ち、請求項2記
載の抗生物剤を用いることにより、この抗生物剤を使用
する人の注意を喚起するため、稲などの農作物に影響を
及ぼすのを防ぐことができる。
【0013】以上説明したように、この発明に係る抗生
物剤は、害虫、雑草等に対して有効に作用する。また害
虫、雑草等に限らず、黴や木材腐朽菌等の有害生物に対
しても有効に作用する。この発明に係る抗生物剤を食品
の抗黴剤として使用する場合には例えば、野菜、餅等に
使用できる。野菜に使用する場合には、塩化カルシウム
の濃度が10重量%である抗生物剤に浸漬したのち流水
で洗えばよく、餅等に使用する場合には抗生物剤を表面
に塗布したのちこの状態で保存し、喫食前に洗って食べ
るのがよい。尚、肉類等に使用した場合は抗生物剤が内
部まで浸透し、苦みが出るなど品質が変化するため使用
には適さない。上記した黴としては、アオカビ、パンノ
アカカビ、コウジカビ、クロカビ、ケカビ等を挙げるこ
とができる。黴には有効に利用できるものもあるが、イ
モチ病菌やウドンコ病菌、ベト病菌等のように栽培植物
をおかす黴などは特に有害な黴として知られている。ま
た、木材腐朽菌としては、分裂菌、子嚢菌、担子菌等を
挙げることができる。
【0014】
【実施例】この発明に係る抗生物剤について、実施例に
基づいて更に詳細に説明する。但し、この発明はこれら
実施例に限定されるものではない。 (実施例1)塩化カルシウムの濃度が1重量%、2重量
%、3重量%、5重量%、7重量%及び10重量%であ
る抗生物剤水溶液及び、塩化カルシウム溶液の代わりに
水道水を用いた抗生物剤を調整した。
【0015】大阪府八尾市太田5丁目内の側溝よりボウ
フラを採取し、それぞれの抗生物剤水溶液に5検体ずつ
投入し、一定時間毎に生存数を確認した。
【0016】約24時間後、塩化カルシウムの濃度が3
重量%以上の抗生物剤水溶液に投入したボウフラは全て
死亡した。又、塩化カルシウムの濃度が2重量%の抗生
物剤水溶液では2匹のサナギが生存し、塩化カルシウム
の濃度が1重量%及び水道水を使用した抗生物剤に投入
したボウフラは全て生存していた。
【0017】約72時間後、塩化カルシウムの濃度が2
重量%及び1重量%の抗生物剤水溶液中のボウフラもサ
ナギを含めて全て死亡していたが、水道水を使用した抗
生物剤中のボウフラは全て生存していた。結果をまとめ
て表1に示す。但し、表中の数字はボウフラの生存数を
示す。
【表1】
【0018】以上の結果から、この発明に係る抗生物剤
において塩化カルシウムの濃度が3重量%以上であれば
24時間以内に、3重量%未満でも72時間以内にサナ
ギを含む全ての害虫を駆除できるといえる。
【0019】(実施例2)実施例1と同様に、塩化カル
シウムの濃度が1重量%、2重量%、3重量%、5重量
%、7重量%及び10重量%の抗生物剤水溶液及び、塩
化カルシウム溶液の代わりに水道水を用いた抗生物剤を
調整した。
【0020】刈り取り後の稲に新しい葉がでたものをそ
れぞれの抗生物剤水溶液中に入れ、一定時間毎に観察し
た。
【0021】約24時間後、塩化カルシウムの濃度が3
重量%以上の抗生物剤水溶液中の稲の葉は丸まり、脱水
症状が見られた。その他の抗生物剤水溶液中の稲の葉に
は特に変化は見られなかった。
【0022】約36時間後、塩化カルシウムの濃度が3
重量%以上の抗生物剤水溶液中の稲の葉は完全に丸ま
り、塩化カルシウムの濃度が1及び2重量%の抗生物剤
水溶液中の稲の葉も脱水症状が始まっていた。一方、水
道水を用いた抗生物剤中の稲の葉には特に変化は見られ
なかった。
【0023】約48時間後、塩化カルシウムを使用した
抗生物剤水溶液中の稲の葉は全て完全に丸まっていた
が、水道水を用いた抗生物剤中の稲の葉には特に変化は
見られなかった。
【0024】以上の結果から、この発明に係る抗生物剤
において塩化カルシウムの濃度が3重量%以上であれば
36時間以内に、3重量%未満でも48時間以内に除草
効果が現れるといえる。
【0025】(実施例3)実施例1と同様に、塩化カル
シウムの濃度が1重量%、2重量%、3重量%、5重量
%、7重量%及び10重量%の抗生物剤水溶液及び、塩
化カルシウム溶液の代わりに水道水を用いた抗生物剤を
調整した。
【0026】餅1個約50gの表面に、それぞれの抗生
物剤水溶液を塗布して室内に放置し、発黴の様子を観察
した。
【0027】約1週間後、塩化カルシウムの濃度が1重
量%の抗生物剤水溶液を塗布した餅及び水道水を用いた
抗生物剤を塗布した餅には黴が発生していた。又、その
他の抗生物剤水溶液を塗布した餅には1週間後にも黴は
全く発生していなかった。
【0028】(実施例4)実施例1と同様に、塩化カル
シウムの濃度が1重量%、2重量%、3重量%、5重量
%、7重量%及び10重量%の抗生物剤水溶液及び、塩
化カルシウム溶液の代わりに水道水を用いた抗生物剤を
調整した。
【0029】木片1個約20gをそれぞれの抗生物剤水
溶液中に浸漬した後取り出し、浴室内に放置して発黴の
様子を観察した。
【0030】約1週間後、水道水を用いた抗生物剤に浸
漬した木片には黴が発生していた。一方、塩化カルシウ
ムを使用した抗生物剤水溶液に浸漬した木片には1週間
後にも黴は全く発生していなかった。
【0031】実施例3及び実施例4から明らかなよう
に、この発明に係る抗生物剤において塩化カルシウムの
濃度が2重量%以上であれば、殺虫及び除草効果に加え
て、防黴の効果を有する。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、塩化カルシウム
を主成分としたことを特徴とする抗生物剤に係り、請求
項2記載の発明は、塩化カルシウムを主成分とし、着色
剤で着色されたことを特徴とする抗生物剤に係るので以
下のような効果を奏する。即ち、塩化カルシウムを主成
分としており、塩化カルシウムは生物の細胞膜を破壊す
るため、合成有機薬品を使用した抗生物剤のように害虫
が耐性を有することがないので、新たな抗生物剤を開発
する必要に迫られることがなく、又、ハエ、蚊、及びボ
ウフラなどの害虫を駆除することにより、これらの害虫
を原因とする伝染病を防ぐことができる。更に、塩化カ
ルシウムは人畜に対して無害であるので安全性が高く、
しかも原料の入手が容易なため汎用できるので、抗生物
剤として簡易に使用できるという効果を奏する。又、除
草剤、防黴剤としても使用できるため、抗生物剤として
の用途の範囲が広がるという効果を奏する。又、請求項
2記載の発明において着色剤を使用することによって、
この抗生物剤を使用する人の注意を喚起するため、稲な
どの農作物に影響を及ぼすのを防ぐことができ、殺虫剤
としての効果と除草剤としての効果を同時に発揮するこ
とができる。更に、この抗生物剤を池等の水中に粉剤と
して使用した場合には、使用者は抗生物剤が溶解して着
色した水の濃淡から抗生物剤の濃度を判別できるため、
抗生物剤を適度な濃度で使用することができるという効
果を奏する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化カルシウムを主成分としたことを特
    徴とする抗生物剤。
  2. 【請求項2】 塩化カルシウムを主成分とし、着色剤で
    着色されたことを特徴とする抗生物剤。
JP35206196A 1996-12-10 1996-12-10 塩化カルシウムを使用した抗生物剤 Pending JPH10167916A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019218A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Amtec:Kk 害虫防除剤
JP2017178797A (ja) * 2016-03-28 2017-10-05 フマキラー株式会社 殺虫剤

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