JPH10168406A - 離型シートの製造方法 - Google Patents

離型シートの製造方法

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JPH10168406A
JPH10168406A JP33350096A JP33350096A JPH10168406A JP H10168406 A JPH10168406 A JP H10168406A JP 33350096 A JP33350096 A JP 33350096A JP 33350096 A JP33350096 A JP 33350096A JP H10168406 A JPH10168406 A JP H10168406A
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JP
Japan
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release agent
surface tension
sheet
agent composition
release
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JP33350096A
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English (en)
Inventor
Tsunehisa Ueda
倫久 上田
Ikusuke Shimizu
郁輔 清水
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の塗工装置を使用して塗工量を増減する
のみで、離型性の調節を任意且つ容易に行うことの出来
る離型シートの製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 シート基材の少なくとも片面に水分散系
離型剤組成物を塗工、乾燥する離型シートの製造方法で
あって、シート基材の表面張力(γB )と水分散系離型
剤組成物の表面張力(γW )との差(γB −γW )が−
1〜+20dyn/cmであることを特徴とする離型シ
ートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型シートの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、粘着テープ、粘着ラベル等の粘
着加工品は、使用する時まで、粘着剤層を保護する目的
で、保護シートが貼り付けられ、使用する時に剥離され
る。従って、保護シートは粘着剤層から容易に剥離出来
ることが必要であり、保護シートと粘着剤層との間の粘
着力が強すぎるのは好ましくない。かかる観点より、保
護シートと粘着剤層との剥離を容易にする目的で、通
常、保護シートの粘着剤層との接触面には、離型剤が塗
工されている。
【0003】上記離型剤の役割として、粘着剤層の保護
と粘着剤層からの剥離を容易にすること以外に、剥離す
る時に、離型剤層が凝集破壊して粘着剤層に移行し、粘
着剤層の粘着力を低下させない性能、所謂、非移行性が
要求される。又、この非移行性は、時間が経過しても、
温度が高い状態が続いても、実質的に変化しないことが
要求される。
【0004】離型剤としては、一般的に、ポリオルガノ
シロキサンからなるシリコーン系離型剤、ポリビニルア
ルコールの長鎖アルキル変性物、ポリエチレンイミンの
長鎖アルキル変性物等が用いられており、これらは、通
常、有機溶剤を溶媒とする溶液の形態で使用される。
【0005】これら、離型剤には、その目的、用途に応
じて、離型性を容易に調節出来ることが要求されてい
る。即ち、目標の離型性に対して軽すぎれば離型シート
が剥がれ易く、逆に重すぎれば離型シートが剥がれ難い
という問題を生じる。そのため、適度な離型性の調節が
必要とされている。上記離型性を調節するための一つの
方法として、離型剤の濃度や溶液の塗工量を増減して乾
燥後の塗工量を調節することが一般的に行われている。
【0006】しかしながら、溶剤系離型剤や無溶剤シリ
コーン系離型剤では、塗工量を減らしていくと急激に離
型性が悪化することが知られている〔例えば、「接着」
第37巻8号(1993)26〜32ページ〕。
【0007】即ち、塗工量の増減により離型性を微妙に
調節するためには、非常に厳密な塗工量制御が必要であ
るが、現在一般的に使用されている塗工装置では、その
塗工精度面から、非塗布部が生じないように塗工量を厳
密に制御するのは困難である。
【0008】又、離型性を調節するための別の方法とし
て、塗工面の全面に離型剤を塗工するのではなく、必要
とされる離型性に応じて、例えば、ライン状やドット状
のような部分塗工を行い、塗工面積を調節することによ
り離型性を調節することも行われている。しかし、この
方法の場合、特殊な塗工装置が必要となったり、高速化
が困難で生産性が向上しない等の問題点があり、離型性
の調節が容易な離型シートの製造方法は確立されていな
いのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、通常の塗工装置を使用して塗工
量を増減するのみで、離型性の調節を任意且つ容易に行
うことの出来る離型シートの製造方法を提供することを
課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による離型シート
の製造方法は、シート基材の少なくとも片面に水分散系
離型剤組成物を塗工、乾燥する離型シートの製造方法で
あって、シート基材の表面張力(γB )と水分散系離型
剤組成物の表面張力(γW )との差(γB −γ W )が−
1〜+20dyn/cmであることを特徴とする。
【0011】本発明による離型シートの製造方法に用い
られるシート基材としては、粘着剤層に密着して貼付け
可能な可撓性と該貼付け面から剥離するのに耐え得る強
度を有するものであれば良く、特に限定されるものでは
ないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、セロファン等のフィルム類;上質紙、クラフト紙、
クレープ紙、グラシン紙等の紙類;含浸紙、プラスチッ
クコート紙等の目止め処理を施した紙類;不織布、布等
の布類;並びにこれらの積層体等、離型シートのシート
基材として一般的に用いられるものが挙げられ、いずれ
も好適に用いられる。
【0012】一般にシート基材の表面張力はシート基材
を構成する材料や樹脂の溶解度係数(SP値)により概
ね決定されるが、本発明においては、水分散系離型剤組
成物が塗工されるシート基材面の表面張力が、以下に述
べるような方法で、調節されていても良い。
【0013】上記シート基材面の表面張力を上げて親水
化を図る方法としては、特に限定されるものではない
が、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、プライマー
処理等の表面処理が挙げられ、いずれも好適に採用され
るが、なかでもコロナ処理がより好適に採用される。
又、シート基材がプラスチックフィルムやプラスチック
コート紙である場合、プラスチック中の添加剤がブリー
ドアウトして、シート基材の表面張力が下がっているこ
ともあるが、この場合、シート基材表面を洗浄して、ブ
リードアウトした添加剤を除去するだけで表面張力が上
がることもある。
【0014】上記シート基材の表面張力を下げて疎水化
を図る方法としては、特に限定されるものではないが、
フロンガス中でプラズマ処理してシート基材表面に疎水
基を導入する方法が挙げられ、好適に採用される。
【0015】又、シート基材が紙類である場合、その表
面を毛羽立たせて凹凸度を変えることにより、見かけ上
の親水化もしくは疎水化を図ることも出来る。
【0016】上記シート基材の表面張力は、特に限定さ
れるものではないが、市販の濡れ試薬(例えば、和光純
薬工業社製の「濡れ指数標準液」)や接触角計等により
測定することが出来る。
【0017】本発明による離型シートの製造方法に用い
られる水分散系離型剤組成物とは、離型剤が水中に分散
されている所謂水分散系離型剤組成物であれば良く、上
記離型剤としては、特に限定されるものではないが、例
えば、ポリオルガノシロキサンを主成分とするシリコー
ン系離型剤や長鎖アルキル基を側鎖に有する有機離型剤
等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に
用いられる。
【0018】上記離型剤は、主として粘着剤層の保護の
ために仮着される離型シートに使用されるため、熱可塑
性樹脂の押出成形時や射出成形時に用いられる熱可塑性
樹脂用の離型剤のように、加熱成形時に溶融し、凝集破
壊を起こして移行することにより離型性を発現するもの
ではなく、少なくとも離型シート面に塗工されて使用さ
れる条件下では、液体ではなく固体である必要がある。
【0019】上記シリコーン系離型剤を構成するポリオ
ルガノシロキサンは、単独で用いられるよりも他の物質
と複合して用いられることが好ましく、例えば、ポリア
ルキレンオキサイドと共重合したり、ポリエーテル基を
導入したり、ニトロセルロース、アルキルエーテル−無
水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルキルエーテル等
を配合した組成物等として用いられることが好ましい。
【0020】又、長鎖アルキル基を側鎖に有する有機離
型剤としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、(1)長鎖アルキル基を含有するビニルモノマーの
(共)重合体、(2)カルボキシル基含有ビニルモノマ
ーの共重合体の長鎖アルキル変性体、(3)水酸基を含
有するビニルモノマーの(共)重合体の長鎖アルキル変
性体、(4)活性水素を含有するポリアミン化合物の長
鎖アルキル変性体等が挙げられ、これらの1種もしくは
2種以上が好適に用いられる。尚、上記長鎖アルキル基
は、特に限定されるものではないが、炭素数6〜30の
アルキル基が好ましい。又、ここで言う「(共)重合
体」とは「重合体」もしくは「共重合体」を意味する。
【0021】上記長鎖アルキル基の炭素数が6未満であ
ると、得られる有機離型剤の離型性能が不十分となり、
逆に長鎖アルキル基の炭素数が30を超えると、ビニル
モノマーの(共)重合体やポリアミン化合物と長鎖アル
キル基を含有する化合物との反応性が低下する。
【0022】本発明による離型シートの製造方法に用い
られる水分散系離型剤組成物の製造方法としては、特に
限定されるものではないが、例えば、有機離型剤と任意
に加えられる添加剤とを予め加熱溶融し、この加熱溶融
物と水とを、例えば加圧ニーダー、コロイドミル、高速
攪拌シャフト等の従来公知の混合機を用いて、高剪断力
をかけて均一に乳化分散させた後、必要に応じて添加さ
れる表面張力調整剤やその他の添加剤の1種もしくは2
種以上を添加し、均一に攪拌混合して所望の水分散系離
型剤組成物を得る方法(溶融乳化法)や、有機離型剤と
任意に加えられる添加剤とを予め有機溶剤に溶解し、こ
の溶液と水とを、例えば高速乳化機を用いて、高剪断力
をかけて均一に乳化分散させた後、有機溶剤の除去前も
しくは除去後に、必要に応じて添加される表面張力調整
剤やその他の添加剤の1種もしくは2種以上を添加し、
均一に攪拌混合して所望の水分散系離型剤組成物を得る
方法(溶剤溶解法)等が挙げられ、いずれの方法も好適
に採用されるが、なかでも有機溶剤の除去が不要で工程
の簡略な溶融乳化法がより好適に採用される。
【0023】上記溶融乳化法において、有機離型剤の加
熱溶融温度は、特に限定されるものではないが、120
℃以上であることが好ましく、水の温度は、特に限定さ
れるものではないが、加圧により100℃以上とされて
いることが好ましい。又、有機離型剤を予め加熱溶融す
ることなく、水中に一挙に投入し、加圧下120℃程度
の温度で、高剪断力をかけて乳化分散させても良い。
【0024】又、溶融乳化法もしくは溶剤溶解法のいず
れの方法においても、有機離型剤と水との混合割合は、
特に限定されるものではないが、有機離型剤5〜50重
量%、水95〜50重量%であることが好ましい。有機
離型剤の混合割合が5重量%未満であると、乳化分散時
の剪断効果が減殺されて製造効率が低下し、逆に有機離
型剤の混合割合が50重量%を超えると、粘度が高くな
り過ぎて均一な乳化分散を行うことが困難となる。
【0025】さらに、上記乳化分散された有機離型剤の
平均粒子径は、特に限定されるものではないが、1μm
以下であることが好ましい。有機離型剤の平均粒子径が
1μmを超えると、離型剤層の離型性能や非移行性が低
下したり、水分散系離型剤組成物の貯蔵安定性が損なわ
れることがある。
【0026】本発明による離型シートの製造方法に用い
られる上記水分散系離型剤組成物には、表面張力を所望
の表面張力に調整するために、以下に例示するような表
面張力調整剤の1種もしくは2種以上が含有されていて
も良い。
【0027】上記水分散系離型剤組成物の表面張力を上
げて親水化を図るための表面張力調整剤としては、特に
限定されるものではないが、例えば、塩化カリウム、塩
化ナトリウム等のイオン性解離物質等が挙げられ、これ
らの1種もしくは2種以上が、水分散系離型剤組成物が
所望の表面張力となるような添加量で、好適に用いられ
る。
【0028】又、上記水分散系離型剤組成物の表面張力
を下げて疎水化を図るための表面張力調整剤としては、
特に限定されるものではないが、例えば、ジオクチルス
ルホ琥珀酸ナトリウムやポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテルのような低分子界面活性剤、カルボン酸型
ビニル重合体のナトリウム塩のような高分子界面活性
剤、脂肪酸もしくはその金属塩、酸変性ポリオレフィン
(共)重合体等が挙げられ、これらの1種もしくは2種
以上が、水分散系離型剤組成物が所望の表面張力となる
ような添加量で、好適に用いられる。
【0029】本発明においては、上記水分散系離型剤組
成物の表面張力は、前記シート基材の表面張力との関連
で、上げられても良いし下げられても良いが、塗工乾燥
後の離型剤層に残存する表面張力調整剤の影響(例え
ば、粘着剤層への移行や離型剤層の吸湿等)を考慮する
と、水分散系離型剤組成物については表面張力を下げて
疎水化を図る方向である方が好ましい。
【0030】上記水分散系離型剤組成物の表面張力は、
特に限定されるものではないが、ウイルヘルミー法等、
従来公知の溶液の表面張力測定方法で測定すれば良く、
例えば、動的接触角試験機(型式「WET−600
0」、レスカ社製)等により測定することが出来る。
【0031】本発明による離型シートの製造方法に用い
られる上述の水分散系離型剤組成物には、主成分である
有機離型剤、表面張力を調整するための上記表面張力調
整剤以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要
に応じて、高分子界面活性剤、脂肪酸もしくはその金属
塩、酸変性ポリエチレン樹脂のような酸変性ポリオレフ
ィン(共)重合体、ワックス類、疎水性シリカ微粒子、
充填剤、顔料、染料、軟化剤、可塑剤、導電化剤、架橋
剤、消泡剤、溶剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以
上が含有されていても良い。
【0032】又、上記水分散系離型剤組成物は、貯蔵安
定性等が損なわれない範囲で必要に応じて、水で希釈さ
れていても良い。
【0033】本発明による離型シートの製造方法におい
ては、前述したシート基材の表面張力(γB )と上述し
た水分散系離型剤組成物の表面張力(γW )との差(γ
B −γW )が−1〜+20dyn/cmであることが必
要である。
【0034】上記表面張力の差(γB −γW )が−1d
yn/cm未満であると、シート基材面で水分散系離型
剤組成物が弾いて塗工出来ず、逆に表面張力の差(γB
−γ W )が+20dyn/cmを超えると、塗工量を少
なくしても、水分散系離型剤組成物が均一に塗工され過
ぎて有機離型剤微粒子のシート基材面での分布が均一に
なり過ぎ、適度な不均一塗工が出来なくなるため、離型
性を任意且つ容易に調節することが困難となる。
【0035】本発明による離型シートの製造方法におけ
る塗工方法は、特別なものではなく、上記表面張力の差
(γB −γW )が−1〜+20dyn/cmである前述
のシート基材と上述の水分散系離型剤組成物を使用し、
シート基材の片面(片面離型シートの場合)もしくは両
面(両面離型シートの場合)に、ロールコーター、グラ
ビアコーター、メイヤーバーコーター、リップコーター
等の従来公知の塗工装置を用いて、水分散系離型剤組成
物を塗工した後、例えば、加熱可能な乾燥炉を通して、
加熱下で水分散系離型剤組成物の水を揮散させ、乾燥・
造膜させることにより所望の片面もしくは両面離型シー
トを得れば良い。
【0036】シート基材に対する水分散系離型剤組成物
の塗工量は、特に限定されるものではないが、乾燥後の
重量で片面あたり0.01〜5g/m2 であることが好
ましい。上記乾燥後の塗工量が片面あたり0.01g/
2 未満であると、十分な離型性を得られず、逆に乾燥
後の塗工量が片面あたり5g/m2 を超えると、加熱乾
燥に長時間を要して生産性が低下するのみならず、離型
剤層の非移行性も低下する。
【0037】
【作用】本発明による離型シートの製造方法は、水分散
系離型剤組成物を用い、且つ、シート基材の表面張力
(γB )と水分散系離型剤組成物の表面張力(γW )と
の差(γB −γW )が特定されているので、通常の塗工
装置を使用して塗工量を増減するのみで、離型性を任意
且つ容易に調節することが出来る。
【0038】即ち、上記表面張力の差(γB −γW )が
−1dyn/cm以上で小さくなればなるほど、又、塗
工量が少なくなればなるほど、水分散系離型剤組成物中
の有機離型剤微粒子はシート基材面により不均一に分布
し、1mm2 以下の微小な非塗工部がより多くなるの
で、粘着加工品の粘着剤層から離型シートを剥離する時
の力(展開力)が高くなり、離型性が低下する。これに
対し、上記表面張力の差(γB −γW )が+20dyn
/cm未満で大きくなればなるほど、又、塗工量が多く
なればなるほど、水分散系離型剤組成物中の有機離型剤
微粒子はシート基材面により均一に分布し、微小な非塗
工部がより少なくなるので、展開力が低くなり、離型性
が向上する。
【0039】上記のような作用は、有機離型剤を有機溶
剤に溶解して得られる溶剤系離型剤組成物を用いる場合
には認められず、本発明のように水分散系離型剤組成物
を用いる場合にのみ認められる。
【0040】即ち、溶剤系離型剤組成物の場合、離型剤
組成物中の有機離型剤は、水分散系離型剤組成物の場合
のようなμm単位の微粒子としてではなく、オングスト
ローム(Å)単位で分子分散しているので、シート基材
の表面張力と溶剤系離型剤組成物の表面張力との差の大
小にかかわらず、又、塗工量の多少にかかわらず、シー
ト基材面に均一に塗工され、水分散系離型剤組成物の場
合に見られるような微小な非塗工部は生じない。従っ
て、溶剤系離型剤組成物の場合、通常の塗工装置を用い
る限り、本発明のようにシート基材の表面張力と離型剤
組成物の表面張力との差を特定しても、離型性を任意且
つ容易に調節することは困難である。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。
【0042】
【実施例】
【0043】1.シート基材の準備 以下に示す4種類のシート基材を準備した。尚、シート
基材の表面張力は「濡れ指数標準液」(和光純薬工業社
製)で測定した。イ .シート基材(K) 坪量75g/m2 のクルパッククラフト紙にポリエチレ
ンを厚み20μmで押出しラミネートしたポリエチレン
コート紙(表面張力:30dyn/cm)ロ .シート基材(KC1) シート基材(K)のポリエチレン面をコロナ処理したも
の(表面張力:43dyn/cm)ハ .シート基材(KC2) シート基材(K)のポリエチレン面をコロナ処理したも
の(表面張力:39dyn/cm)ニ .シート基材(PETC) 厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを
コロナ処理したもの(表面張力:54dyn/cm)
【0044】2.有機離型剤の合成 以下に示す方法で3種類の有機離型剤を合成した。 (1) 有機離型剤(R1) 攪拌機、冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた反応容器
中に、脱水したキシレン50gを投入した後、酢酸ビニ
ル(共)重合体として、鹸化された酢酸ビニル重合体
〔ポリビニルアルコール(重合度1100、鹸化度98
モル%)〕10gを加えて均一に分散させた。次いで、
還流温度で、長鎖アルキル化合物として、オクタデシル
イソシアネート67g(水酸基に対する官能基量1当
量)、及び、反応触媒として、ジラウリン酸ジブチル錫
0.01gを加え、上記ポリビニルアルコールと反応さ
せた。反応が進行し、ポリビニルアルコールの粉末が完
全に消失した後、さらに2時間反応を継続した。反応終
了後、40℃まで冷却し、反応溶液を1000gのメタ
ノール中に注いで、白色沈殿物を得た。得られた白色沈
殿物をメタノール、次いで、n−ヘキサンで洗浄した
後、乾燥して、有機離型剤(R1)を得た。
【0045】(2) 有機離型剤(R2) 酢酸ビニル(共)重合体として、ポリビニルアルコール
の代わりに、鹸化されたエチレン−酢酸ビニル共重合体
〔エチレン−ビニルアルコール共重合体(重合度150
0、鹸化度69モル%、エチレン共重合比30モル
%)〕10gを使用し、オクタデシルイソシアネートの
使用量を57g(水酸基に対する官能基量1当量)とし
たこと以外は(1) と同様にして、有機離型剤(R2)を
得た。尚、ここで言う鹸化度は、ビニルアルコール共重
合比を意味する。
【0046】(3) 有機離型剤(R3) 攪拌機、冷却器、滴下漏斗及び温度計を備えた反応容器
中に、脱水したピリジン300gを投入した後、酢酸ビ
ニル(共)重合体として、エチレン−ビニルアルコール
共重合体(重合度1500、鹸化度69モル%、エチレ
ン共重合比30モル%)10gを加えて均一に分散させ
た。次いで、80℃で、長鎖アルキル化合物として、オ
クタデシロイルクロライド80g(水酸基に対する官能
基量1当量)を加え、上記エチレン−ビニルアルコール
共重合体と反応させた。反応が進行し、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体の粉末が完全に消失した後、さら
に2時間反応を継続した。反応終了後、40℃まで冷却
し、反応溶液を1500gのメタノール中に注いで、白
色沈殿物を得た。得られた白色沈殿物をメタノール、次
いで、n−ヘキサンで洗浄した後、乾燥して、有機離型
剤(R3)を得た。
【0047】3.離型剤組成物の調製 以下に示す方法で3種類の水分散系離型剤組成物、及
び、1種類の溶剤系離型剤組成物を調製した。 (a) 水分散系離型剤組成物(WR1) 有機離型剤の合成(1)で得られた有機離型剤(R1)1
35g、高分子界面活性剤(カルボン酸型ビニル重合体
のナトリウム塩、重量平均分子量4000)49g、ワ
ックス(モノステアリル尿素、融点100℃)5g及び
高沸点溶剤(トリデカン)15gから成る離型剤組成物
を95℃で溶融し、攪拌速度500rpmで10分間攪
拌・混合した。次に、高圧式乳化機中で、得られた溶融
混合物を攪拌速度1000rpmで攪拌しながら、10
0℃に加熱・加圧された界面活性剤水溶液〔ソルビタン
モノステアレート(重量平均分子量430)1g+水4
9g〕50gをゆっくり滴下し、離型剤組成物中に水を
分散させ、W/O型の水分散系離型剤組成物を得た。そ
の後、攪拌速度を5000rpmに上げ、水746gを
順次滴下して転相乳化を行い、O/W型の水分散系離型
剤組成物(WR1)を得た。得られた水分散系離型剤組
成物(WR1)を所定濃度になるまで水で希釈し、レー
ザー回折散乱式粒度分布計(型式「9220FRA」、
MICROTRAC社製)を用いて、体積平均粒子径を
測定したところ、0.39μmであった。
【0048】(b) 水分散系離型剤組成物(WR2) 有機離型剤の合成(2) で得られた有機離型剤(R2)を
用いたこと以外は(a)の場合と同様にして、水分散系離
型剤組成物(WR2)を得た。得られた水分散系離型剤
組成物(WR2)の体積平均粒子径を(a) の場合と同様
にして測定したところ、0.32μmであった。
【0049】(c) 水分散系離型剤組成物(WR3) 有機離型剤の合成(3) で得られた有機離型剤(R3)を
用いたこと以外は(a)の場合と同様にして、水分散系離
型剤組成物(WR3)を得た。得られた水分散系離型剤
組成物(WR3)の体積平均粒子径を(a) の場合と同様
にして測定したところ、0.37μmであった。
【0050】(d) 溶剤系離型剤組成物(OR1) 有機離型剤の合成(1)で得られた有機離型剤(R1)1
35gをトルエン865gに溶解して、溶剤系離型剤組
成物(OR1)を得た。
【0051】(実施例1)
【0052】(1)離型シートの製造 水分散系離型剤組成物(WR1)を、有機離型剤(R
1)の含有量が2重量%となるように水で希釈した後、
表面張力調製剤としてジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウ
ムを含有量が0.04重量%となるように添加し、均一
に攪拌混合して、表面張力調整剤を含有する水分散系離
型剤組成物の希釈液を得た。
【0053】上記で得られた水分散系離型剤組成物の希
釈液を、予め準備したシート基材(KC1)のコロナ処
理面(表面張力:43dyn/cm)に、マイヤーバー
コーターを用いて塗工した。尚、この時、マイヤーバー
コーターは#0〜#7を使用し、乾燥後の塗工量は、表
1に示すように、0.02g/m2 、0.05g/
2 、0.08g/m2 、0.10g/m2 、0.15
g/m2 、0.20g/m 2 、0.25g/m2 及び
0.30g/m2 の8段階とした。次いで、水分散系離
型剤組成物の希釈液が塗工されたシート基材(KC1)
を、炉長1m、温度120℃の乾燥炉中をライン速度2
m/分で通し、水分散系離型剤組成物の希釈液を乾燥・
造膜させて、離型シートを製造した。
【0054】(2)評価 上記で得られた水分散系離型剤組成物の希釈液及び離型
シートの性能(表面張力、展開力、離型性)を以
下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであ
った。
【0055】表面張力:動的接触角試験機(型式「W
ET−6000」、レスカ社製)を用いて、ウイルヘル
ミー法により、表面張力調整剤を含有する水分散系離型
剤組成物の希釈液の表面張力(dyn/cm)を測定し
た。
【0056】展開力:JIS Z−0237「粘着テ
ープ・粘着シート試験方法」に準拠し、離型シートの離
型剤組成物塗工面に、幅25mmの短冊状に裁断された
粘着テープ(商品名「クラフトテープ#504」、積水
化学工業社製)を圧着ローラーで貼り付けて試験片を作
製し、23℃−65%RHの雰囲気下に24時間放置し
た。その後、同雰囲気下で、高速剥離試験機を用い、1
0m/分の剥離速度で、180度引き剥がし試験を行
い、展開力(g/25mm)を測定した。
【0057】離型性:展開力の結果に基づき、下記
判定基準で離型性を評価した。
【判定基準】
H‥‥重すぎる離型性(展開力:450g/25mm
超) ○‥‥適正な離型性(展開力:180〜450g/25
mm) L‥‥軽すぎる離型性(展開力:180g/25mm未
満)
【0058】(実施例2)離型シートの製造において、
水分散系離型剤組成物(WR2)を用いたこと以外は実
施例1と同様にして、表面張力調整剤を含有する水分散
系離型剤組成物の希釈液、及び、離型シートを得た。
【0059】(実施例3)離型シートの製造において、
水分散系離型剤組成物(WR3)を用いたこと以外は実
施例1と同様にして、表面張力調整剤を含有する水分散
系離型剤組成物の希釈液、及び、離型シートを得た。
【0060】(実施例4)シート基材(KC2)を用い
たこと以外は実施例1と同様にして、離型シートを得
た。
【0061】(実施例5)離型シートの製造において、
水分散系離型剤組成物(WR1)に対する表面張力調整
剤(ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム)の含有量を
0.01重量%としたこと以外は実施例1と同様にし
て、表面張力調整剤を含有する水分散系離型剤組成物の
希釈液、及び、離型シートを得た。
【0062】(実施例6)シート基材(PETC)を用
いたこと以外は実施例1と同様にして、離型シートを得
た。
【0063】実施例2、3及び5で得られた表面張力調
整剤を含有する水分散系離型剤組成物の希釈液の表面
張力、及び、実施例2〜6で得られた離型シートの展
開力及び離型性を実施例1と同様にして評価した。そ
の結果は表1に示すとおりであった。
【0064】(比較例1)離型シートの製造において、
水分散系離型剤組成物(WR1)に対し表面張力調整剤
(ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム)を含有させなか
ったこと以外は実施例1と同様にして、水分散系離型剤
組成物の希釈液を得た。次いで、実施例1と同様にし
て、離型シートの製造を行ったが、上記水分散系離型剤
組成物の希釈液がシート基材(KC1)面で弾いて塗工
出来ず、離型シートを得ることが出来なかった。
【0065】(比較例2)シート基材(K)を用いたこ
と以外は実施例1と同様にして、離型シートの製造を行
ったが、表面張力調整剤を含有する水分散系離型剤組成
物(WR1)の希釈液がシート基材(K)面で弾いて塗
工出来ず、離型シートを得ることが出来なかった。
【0066】(比較例3)離型シートの製造において、
離型剤組成物として、溶剤系離型剤組成物(OR1)を
有機離型剤(R1)の含有量が2重量%となるようにト
ルエンで希釈した希釈液を用いたこと以外は実施例1と
同様にして、離型シートを得た。
【0067】(比較例4)シート基材(K)を用いたこ
と以外は比較例3と同様にして、離型シートを得た。
【0068】比較例1で得た水分散系離型剤組成物の希
釈液及び比較例3で得た溶剤系離型剤組成物の希釈液の
表面張力、及び、比較例3及び4で得た離型シートの
展開力及び離型性を実施例1と同様にして評価し
た。その結果は表1に示すとおりであった。
【0069】
【表1】 表1に示されるように、水分散系離型剤組成物を用い、
シート基材の表面張力と水分散系離型剤組成物の表面張
力との差が−1〜+20dyn/cmである実施例1〜
6の離型シートは、塗工量を増減することにより、離型
性(展開力)を任意且つ容易に調節することが出来た。
【0070】これに対し、シート基材の表面張力と水分
散系離型剤組成物の表面張力との差が−1〜+20dy
n/cmを逸脱している比較例1及び2の場合、水分散
系離型剤組成物がシート基材面で弾いて塗工出来ず、離
型シートを得ることが出来なかった。又、溶剤系離型剤
組成物を用いた比較例3及び4の離型シートは、塗工量
を増減しても離型性(展開力)の調節を行うことが出来
なかった。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の製造方法に
よれば、通常の塗工装置を使用して塗工量を増減するの
みで、目的、用途等に応じて離型性を任意に調節した離
型シートを簡便に得ることが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート基材の少なくとも片面に水分散系
    離型剤組成物を塗工、乾燥する離型シートの製造方法で
    あって、シート基材の表面張力(γB )と水分散系離型
    剤組成物の表面張力(γW )との差(γB −γW )が−
    1〜+20dyn/cmであることを特徴とする離型シ
    ートの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002069876A (ja) * 2000-08-22 2002-03-08 Nippon Paper Industries Co Ltd 古紙の脱墨方法
WO2014150116A1 (en) * 2013-03-15 2014-09-25 Illinois Tool Works Inc. Transfer foils utilizing plasma treatment to replace the release layer
JP2016040852A (ja) * 2015-12-24 2016-03-24 タツタ電線株式会社 シールドフィルム、シールドプリント配線板及びシールドプリント配線板の製造方法
JP2016076728A (ja) * 2015-12-24 2016-05-12 タツタ電線株式会社 シールドフィルム、シールドプリント配線板及びシールドプリント配線板の製造方法
KR20200121021A (ko) * 2019-04-15 2020-10-23 도레이첨단소재 주식회사 불소이형필름

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