JPH10168513A - ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法 - Google Patents
ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法Info
- Publication number
- JPH10168513A JPH10168513A JP34244296A JP34244296A JPH10168513A JP H10168513 A JPH10168513 A JP H10168513A JP 34244296 A JP34244296 A JP 34244296A JP 34244296 A JP34244296 A JP 34244296A JP H10168513 A JPH10168513 A JP H10168513A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refining
- gas
- acid
- vacuum
- stainless steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
って生じる浸漬管天蓋部の粉塵付着層を溶解除去し、高
生産性の操業を行うことのできるステンレス鋼の真空下
吹酸脱炭精錬方法を提供する。 【解決手段】 溶鋼12を保持する取鍋13に浸漬管1
4を浸漬し、浸漬管14内を減圧しながら吹酸用酸素ガ
スを浸漬管14内の溶鋼12に吹付けて脱炭する吹酸精
錬期間と、吹酸用酸素ガスの吹き込み終了後に浸漬管1
4の溶鋼12を脱ガス、還元する非吹酸精錬期間と、次
回の吹酸精錬前の待機期間とを有するステンレス鋼の真
空下吹酸脱炭精錬方法において、浸漬管14の側壁に配
置されたバーナ16、17を用いて、吹酸精錬期間、及
び非吹酸精錬期間における天蓋部18の表面温度を12
00〜1700℃に保持する。
Description
吹き込んで脱炭精錬を行うステンレス鋼の真空下吹酸脱
炭精錬方法に関する。
脱炭精錬に際しては、真空下において酸素ガスを溶鋼に
吹き込むことにより溶鋼中の炭素を燃焼除去して、炭素
濃度等を所定の範囲に調整する処理が行なわれている。
このような真空脱炭精錬においては、酸素ガス吹き込み
中の溶鋼の攪拌、あるいは突沸等により溶鋼の飛沫(ス
プラッシュ)が浸漬管内の溶鋼面から上部に拡散し、浸
漬管の天蓋部に付着堆積して、吹酸用酸素ガスを吹き込
むためのランスの昇降に支障を生じたり、耐火物部分を
損傷したりすると共に、到達真空度を低下させたりする
要因となる。このような真空脱炭精錬におけるスプラッ
シュやスピッティングによる溶鋼飛沫及び地金や酸化物
の粒等からなる付着堆積物の弊害を防止する方法とし
て、例えば、特開平2−133510号公報には、溶融
金属を収容する取鍋と、前記溶融金属に浸漬される浸漬
管を下端に備えた真空槽と、該真空槽の内部を減圧する
真空源に接続された排気管と、前記真空槽の内側に配置
された遮蔽体とを備えており、前記浸漬管内にある湯面
から2〜5mの高さに前記遮蔽体を維持した真空処理装
置が記載されている。また、特開昭61−37912号
公報には、取鍋内の溶鋼を浸漬管を介して真空槽内に吸
上げ、浸漬管の投影面下の取鍋内下位から不活性ガスを
吹き込み、且つ真空槽内の溶鋼表面に上部ランス(酸素
ランス)を介して酸化性ガスを吹き付ける溶鋼の真空精
錬方法において、該浸漬管の内径D1 と取鍋の内径D0
との比D1 /D0 が0.4〜0.8の値となるよう浸漬
管の内径を定め、取鍋内の溶鋼深さをH0 、不活性ガス
の吹込位置を溶鋼表面からの深さH1 としたとき、H1
/H0 が0.5から1.0の値となるよう不活性ガス吹
込位置を定める溶鋼の真空精錬方法が記載されている。
開平2−133510号公報に示されるように、真空槽
(浸漬管)内に遮蔽体を設けて酸素の吹き込みにより発
生する溶鋼のスプラッシュを阻止して、酸素ランス、真
空槽又は排気管へ付着するスプラッシュの凝固による地
金の付着、堆積を防止する方法では、以下のような問題
があった。 真空槽内の排気ガスが遮蔽体間を通過する際に、排気
ガス中の溶鋼飛沫あるいはそれらの凝固してなる粉塵が
遮蔽体に付着、蓄積して、排気ガスの流動抵抗が大きく
なり真空槽内の圧力損失を増大させる。 排気ガスの流路となる遮蔽体間の間隔が狭くなるの
で、高真空度を達成するために高出力の真空排気装置が
必要となる。 遮蔽体間の排気ガス流路にスプラッシュやスピッティ
ングにより飛散した地金等が付着堆積すると、構造が複
雑であるためにこの付着、堆積物の除去作業が困難であ
り、多大の時間と手間を要する。
内径、及び浸漬管内径等の幾何学的配置を所定範囲に設
定して脱炭精錬時におけるスプラッシュやスピッティン
グを抑止する特開昭61−37912号公報に記載の方
法では、以下のような問題があった。 脱炭精錬中のスプラッシュやスピッティング自体はあ
る程度抑制できるものの、天蓋部に一旦地金や酸化物が
付着すると、これを除去する手段がないために、次第に
付着物層が堆積、成長して操業上の障害となる。 地金等の堆積量が増大するに伴い処理する溶鋼量が低
下して、鋼の生産コストが高くなると共に、メンテナン
スにかかる費用が増大する。また、前記の問題は真空処
理前の溶鋼中の炭素濃度が1〜0.3%と高い程、高速
高吹酸量となる程より顕著な現象となる。
もので、溶鋼のスプラッシュやスピッティングによる地
金や酸化物等からなる粉塵(以下単に粉塵と称する)に
よって生じる浸漬管天蓋部の粉塵付着層を溶解除去し、
高生産性の操業を行うことのできるステンレス鋼の真空
下吹酸脱炭精錬方法を提供することを目的とする。
記載のステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法は、溶鋼
を保持する取鍋に浸漬管を浸漬し、該浸漬管内を減圧し
ながら吹酸用酸素ガスを該浸漬管内の該溶鋼に吹付けて
脱炭する吹酸精錬期間と、前記吹酸用酸素ガスの吹き込
み終了後に前記浸漬管内の該溶鋼を脱ガス、還元する非
吹酸精錬期間と、次回の吹酸精錬前の待機期間とを有す
るステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法において、前
記浸漬管の側壁に配置されたバーナを用いて、前記吹酸
精錬期間及び前記非吹酸精錬期間における天蓋部の表面
温度を1200〜1700℃に保持する。溶鋼とは、所
定成分、温度に調整される前の炭素濃度の高い溶銑、あ
るいは炭素濃度の低減処理された溶鋼を含む。浸漬管は
その内部が真空排気装置によって排気される略円筒形の
溶鋼処理容器であり、例えば溶鋼に浸漬される下部はア
ルミナシリカ質の不定形耐火物を用いて流し込み施工さ
れ、上部はマグネシアクロミア質等の耐火れんがを積層
することにより構成されている。バーナとは、燃料ガス
及び酸素含有ガスを浸漬管内に吐出して燃焼させるため
の燃焼装置である。吹酸精錬期間及び非吹酸精錬期間に
おける天蓋部の表面温度が1200℃より低いと、付着
した粉塵を充分に溶解流動させることができず、粉塵層
の除去効果がない。また天蓋部の表面温度が1700℃
より高いと、天蓋部近傍の耐火物の損耗が大きくなると
共に、このための燃料コストが高くなるので好ましくな
い。
脱炭精錬方法は、請求項1記載のステンレス鋼の真空下
吹酸脱炭精錬方法において、前記バーナを用いて、前記
待機期間における前記天蓋部の表面温度を1200〜1
700℃に保持する。待機期間中における天蓋部の表面
温度が1200℃より低くなると、次回の吹酸精錬時に
おける処理温度との差が大きくなり、熱衝撃により天蓋
部及びその周辺の耐火物を損傷させるので好ましくな
い。逆に表面温度が1700℃より高いと耐火物の酸化
損耗が増加すると共に燃焼コストが増加する。
脱炭精錬方法は、請求項1又は2記載のステンレス鋼の
真空下吹酸脱炭精錬方法において、前記バーナの先端を
前記天蓋部より下方0.3〜3mの位置に配置すると共
に、該バーナのガス吐出方向と鉛直方向とのなす吐出角
度を20°〜90゜の範囲とする。バーナの先端の位置
が天蓋部より下方0.3mより高いと、バーナの火炎が
直接天蓋部の耐火物面に当たるために耐火物の損傷が大
きくなる。また、バーナの先端の位置が天蓋部より下方
3mより低いと、天蓋部の加熱効率が低下する要因とな
るので好ましくない。バーナの吐出角度が20゜より小
さいと、溶鋼面から排気される排気ガスとバーナから吐
出する燃料ガスとが、溶鋼面の近傍で反応するために天
蓋部の加熱効率が低下すると共に、ガスの均一混合が阻
害されるために二次燃焼率の制御が困難になる。またバ
ーナの吐出角度が90゜を越えると、バーナの直火が天
蓋部に達するため天蓋部耐火物の局部的な損耗が大きく
なる。
脱炭精錬方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法において、前記
バーナには燃料ガスと酸素ガスとが供給される。請求項
5記載のステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法は、請
求項4記載のステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法に
おいて、前記吹酸精錬期間において、前記バーナから供
給される前記燃料ガス及び前記酸素ガスの供給量を調整
して、前記浸漬管から排出される排気ガス中の一酸化炭
素ガス濃度A、及び二酸化炭素ガス濃度Bから算出され
る二次燃焼率B/(A+B)を0.2〜0.8の範囲に
保持する。二次燃焼率が0.2より低いと、二次燃焼に
よる発生熱量が不足して、天蓋部の保温効果を充分に発
揮させることが困難であると共に、吹酸精錬時における
溶鋼の精錬効率を低下させる要因となる。また二次燃焼
率が0.8を越えると吹酸精錬時の排気ガス中の酸化性
ガスの比率が増えるために、溶鋼の脱炭精錬処理の障害
となる他、過剰な熱発生に起因した耐火物の損耗が無視
できなくなる。
脱炭精錬方法は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の
ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法において、前記
溶鋼のクロム濃度が5〜25wt%である。溶鋼中のク
ロム濃度が5wt%より低いと、精錬処理により得られ
る溶鋼を鋳造した際の鋳片にステンレス鋼として必要な
特性を付与させることが困難である。また溶鋼中のクロ
ム濃度が25wt%より高いと、スプラッシュやスピッ
ティングにより生成する粉塵の融点が増加するために、
粉塵の天蓋部への付着後における付着層の溶解除去が困
難になる。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに図1は本発明の一実施の形態
に係るステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法を適用す
る真空脱炭精錬設備における吹酸精錬期間の説明図、図
2は同真空脱炭精錬設備における非吹酸精錬期間の説明
図、図3は同真空脱炭精錬設備における待機期間の説明
図、図4は同真空脱炭精錬設備の平断面図、図5
(a)、(b)、(c)はそれぞれ天蓋部表面温度、二
次燃焼率、及びバーナに供給するガス量の時間変化を示
す模式図である。
レス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法を適用する真空脱炭精
錬設備について説明する。真空脱炭精錬設備10は、図
1、図4に示すようにガス吹き込みノズル11が底部に
配置され溶鋼12を保持する取鍋13と、取鍋13中の
溶鋼12に浸漬される浸漬管の一例である直胴型浸漬管
14(以下単に浸漬管と称する)と、浸漬管14内に燃
料ガス等を吹き込むための2本のバーナ16、17と、
図示しない真空排気装置に繋がる排気孔15と、吹酸用
酸素ガスを溶鋼12に吹き込むための酸素ランス19と
を有している。なお、前記図1、及び後述する図2、図
3においてはバーナ17を省略してバーナ16のみを図
示している。取鍋13は略円筒状の鉄製容器であり、溶
鋼12と接する内面壁はアルミナシリカ質あるいはアル
ミナジルコン質等の耐火物で内張りされている。取鍋1
3のガス吹き込みノズル11を介して溶鋼12中に吹き
込まれるアルゴン等の不活性ガスの膨張、運動エネルギ
ーにより、取鍋13内の溶鋼12を機械的に撹拌して、
溶鋼12における真空精錬反応の効率が高められる。
高さ約7〜10mを有する略円筒形であり、溶鋼12に
浸漬される下部はアルミナシリカ質の不定形耐火物を用
いて流し込み施工されていて、上部はマグネシアクロミ
ア質等の耐火れんがを積層することにより構成された真
空精錬処理の容器である。浸漬管14及び取鍋13は図
示しない移動機構によりそれぞれの相対位置を変更し
て、浸漬管14下部を取鍋13内の溶鋼12に浸漬させ
ることができる。そして、水蒸気エジェクター、真空ポ
ンプ等の図示しない真空排気装置に排気孔15が連結さ
れていて、該真空排気装置を作動させることにより浸漬
管14内の真空度を必要なレベルに維持することができ
るようになっている。また、排気孔15から吸引される
排気ガス中の一酸化炭素ガス濃度、及び二酸化炭素ガス
濃度を測定するための図示しないガス分析装置が、排気
孔15に接続する図示しない排気管に設けられている。
さらに、天蓋部18には例えば複数個の熱電対が埋設さ
れていて、天蓋部18の表面温度(以下天蓋部表面温度
という)を検出できるようになっている。なお、浸漬管
14の側面に温度測定用の覗き孔を設けて、これを介し
て、天蓋部表面温度を光高温計により直接測定してもよ
い。
等の供給路が内部に形成された芯金と、その芯金の周囲
に施工された不定形耐火物の保護層とを有する吹酸用酸
素ガス、及び精錬剤等を溶鋼12に吹き付けるためのパ
イプ状の供給装置である。バーナ16、17は、図1及
び図4に示すように、それぞれの先端が天蓋部18より
下方にバーナ先端距離L(m)を有して浸漬管14の側
壁に互いに対向して配置され、それぞれのガス吐出方向
が鉛直方向に対するバーナ吐出角度θh とし、しかも図
4の平面図に示されるように円形の水平断面を有する浸
漬管14の径方向に対して、所定のバーナ旋回角度θr
、例えば15°〜30°をなすように設定されてい
る。このため、浸漬管14にバーナ16、17を介して
吹き込まれる酸素ガス、燃料ガス、あるいはそれらの混
合ガスは浸漬管14内で旋回流を形成して、吹酸精錬過
程で発生する精錬ガスと前記酸素ガス及び燃料ガス等を
効率的に混合させることができると共に、天蓋部18の
温度保持を適正に行うことができる。このバーナ16、
17を介して、燃料ガスの一例であるLPガス(LP
G)と、空気等の酸素含有ガスあるいは酸素ガスを必要
に応じて所定の割合及び量で浸漬管14に供給して、こ
れらのガスによる燃焼反応を制御することができる。
る、本発明の一実施の形態に係るステンレス鋼の真空下
吹酸脱炭精錬方法について説明する。ここで図5は、脱
炭精錬方法の吹酸精錬期間、非吹酸精錬期間、及び待機
期間における天蓋部表面温度、二次燃焼率、及びバーナ
16、17に供給される酸素ガス、燃料ガスの量の推移
状況を示す模式図である。以下、吹酸精錬期間、非吹酸
精錬期間、及び待機期間にそれぞれ対応する図1〜図
3、及び図5を参照しながら詳しく説明する。まず、転
炉等の精錬炉においてクロム濃度を8〜13wt%とし
たステンレス鋼用の溶鋼12を取鍋13に収容する。次
に、取鍋13の底部のガス吹き込みノズル11からアル
ゴン(Ar)ガスを吹き込んで溶鋼面中央部のスラグを
取鍋13の炉壁側に排除した後、浸漬管14の下端部を
溶鋼12に浸漬させると共に、排気孔15を介して浸漬
管14内を減圧し、浸漬管14内の溶鋼面12aを引き
上げる。浸漬管14内の減圧状態を維持したまま、継続
して取鍋13の底部のガス吹き込みノズル11からアル
ゴン(Ar)ガスを浸漬管14内の溶鋼12に送入し
て、溶鋼12を攪拌する。そして、図1に示すような吹
酸精錬期間においては、酸素ランス19を介して所定量
の吹酸用酸素ガスを浸漬管14内の溶鋼12に吹き付け
て、溶鋼12の真空脱炭精錬が行われる。この時、溶鋼
中の炭素分等と吹酸用酸素ガスとの精錬反応に伴って溶
鋼のスプラッシュやスピッティングが盛んになると共
に、これに伴って、多量の粉塵が発生する。この粉塵は
排気ガスと共に浸漬管14内を上昇して、その側壁部、
及び天蓋部18に到達する。しかし、天蓋部表面温度は
バーナ16、17により所定の範囲である1200〜1
700℃となるように加熱保持されているので、到達し
た粉塵が溶融して天蓋部18に付着、蓄積されることが
なく、粉塵付着に伴うクロム、又は鉄歩留の低下を抑制
できる。
(c)に示すようにバーナ16、17から浸漬管14内
に吹き込まれる酸素ガス、及び燃料ガスの量を調整し
て、排気ガス中の一酸化炭素ガス濃度、及び二酸化炭素
ガス濃度を制御して、図5(b)に示すように二次燃焼
率を所定の20〜80%の範囲に保持するので、精錬に
より発生する一酸化炭素ガスを利用して、その燃焼反応
により効率的に浸漬管14内の温度を維持することがで
きる。
示すように酸素ランス19による吹酸用酸素ガスの吹き
込みを終了して、取鍋13の底部からのアルゴンガスの
吹き込みにより浸漬管14内の溶鋼12を攪拌する。こ
れにより、残余の精錬反応、及び溶鋼温度、各成分の均
一化が行われる。また、この間、図5(c)に示すよう
にバーナ16、17を用いて酸素ガス、及び燃料ガスを
吹き込むことにより、図5(a)に示すように天蓋部表
面温度を所定の温度範囲(1200〜1700℃)に保
持させる。従って、非吹酸精錬期間においても、溶鋼攪
拌、及び真空排気装置による浸漬管14内の排気により
生成する天蓋部18への粉塵の堆積を防止することがで
きる。
し、浸漬管14内を大気圧に戻すと共に、浸漬管14の
下端が取鍋13内の溶鋼12から引き上げられ、図3に
示すような待機状態に保持される。この間の天蓋部表面
温度をバーナ16、17を用いて所定の温度範囲(12
00〜1700℃)に制御する。この待機期間におい
て、燃料ガスを燃焼させる前記酸素ガスの代わりに空気
を使用することが、コスト面、及び耐火物の酸化により
損傷を回避させる観点からは望ましい。このようにし
て、例え粉塵が天蓋部18あるいはその周辺に堆積して
いても、これを溶解して、下方に流下させ除去すること
ができると共、続く吹酸精錬期間の開始時において過剰
な熱衝撃が付与されて、浸漬管14の耐火物の熱応力の
発生に伴う損傷を効果的に防止することができる。
の真空下吹酸脱炭精錬方法の実施例について説明する。
実施例1〜7は、それぞれ表1、及び表2に示す真空下
吹酸脱炭精錬条件に設定して真空精錬を行ったもので、
その結果(地金付着、耐火物損傷の状態、及びその評
価)を示している。なお、ここで、天蓋部表面温度、及
び二次燃焼率は各期間における平均温度(℃)、平均二
次燃焼率(%)を示し、吹酸時バーナ吹き込みガスの欄
にはバーナ16、17に供給するガスの種類を表示して
いる。
ーナ吐出角度θh をそれぞれ2.3m、50゜に設定す
ると共に、該バーナ16、17を用いて、吹酸精錬期
間、非吹酸精錬期間、及び待機期間における天蓋部表面
温度をそれぞれ平均1520℃、1500℃、及び80
0℃に制御して真空下吹酸脱炭精錬を行った例を示して
いる。そして、実施例1においては、天蓋部18におけ
る地金付着は無く、耐火物損耗は僅少であり、その総合
評価は良好(○)であった。このように実施例1〜7で
は、吹酸時(吹酸精錬期間)、及び非吹酸時(非吹酸精
錬期間)における天蓋部表面温度を、所定の1200〜
1700℃の範囲にバーナ16、17を用いて維持する
ことにより地金付着が無く、しかも耐火物損耗の僅少と
なる結果(○)を得ることができた。なお、実施例1〜
7は吹酸時における二次燃焼率を20〜80%の範囲に
維持している。このため、バーナ16、17から浸漬管
14に吹き込む燃料ガスの代わりとして、精錬反応に伴
って発生する一酸化炭素ガスの燃焼熱を利用することが
できるので天蓋部18、及び浸漬管14の本体部分の温
度を効率的に保持することができる。
時(吹酸精錬期間)、及び非吹酸時(非吹酸精錬期間)
のいずれかにおける天蓋部表面温度が所定の1200〜
1700℃の範囲から外れる例であって、いずれも地金
付着、あるいは耐火物損耗の状態が悪くなって、不良と
なる結果(×)を示している。
ーナ吐出角度θh をそれぞれ3.5m、65゜に設定す
ると共に、吹酸精錬期間、非吹酸精錬期間、及び待機期
間における天蓋部表面温度をそれぞれ平均1150℃、
1100℃、及び800℃として真空下吹酸脱炭精錬を
行った例を示している。この場合には表3に示すよう
に、バーナ先端距離が大きく、先端位置が低いために天
蓋部18の温度が所定の範囲より低くなり、天蓋部18
における地金の付着量が大きくなることが分かる。
本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本実施の形態においては、バーナ
の本数が2本の場合について説明したが、バーナを単独
で用いるか、又は3本以上を配置して効率的に天蓋部、
及びその周辺の耐火物を加熱することができる。さら
に、燃料ガスとして、天然ガス、高炉ガス、転炉ガス、
コークス炉ガス等を用いる場合も本発明の適用範囲であ
る。
下吹酸脱炭精錬方法においては、浸漬管の側壁に配置さ
れたバーナを用いて、吹酸精錬期間及び非吹酸精錬期間
における天蓋部の表面温度を特定の範囲に保持するの
で、天蓋部に付着する粉塵を溶解、流下させて、耐火物
の粉塵との接触による損傷、溶損を回避して、操業性の
悪化を招くことなく、高生産性を維持したステンレス鋼
の仕上げ脱炭精錬が可能となる。また、粉塵の排出によ
る歩留の低下を防止でき、浸漬管における耐火物コス
ト、及びメンテナンスコストを適正に維持することがで
きる。
下吹酸脱炭精錬方法においては、バーナを用いて、待機
期間における前記天蓋部の表面温度を特定範囲に保持す
るので、次回の吹酸精錬時における処理温度との差を小
さく維持して、熱衝撃による天蓋部及びその周辺の耐火
物の損傷をさらに効果的に防止できると共に、待機期間
における粉塵の流出除去が可能である。
下吹酸脱炭精錬方法においては、バーナの先端を前記天
蓋部より下方の特定位置に配置すると共に、該バーナの
ガス吐出方向と鉛直方向とのなす吐出角度を特定範囲と
するので、バーナの火炎の状態を適正に維持して、耐火
物の局部的な損傷、溶損をさらに効果的に抑止して、天
蓋部の加熱効率を良好に維持できる。
空下吹酸脱炭精錬方法においては、バーナには燃料ガス
と酸素ガスとが供給されるので、それぞれの供給量、比
率等を調整して、浸漬管内の燃焼反応を効果的に制御す
ることができる。請求項5記載のステンレス鋼の真空下
吹酸脱炭精錬方法においては、吹酸精錬期間において、
バーナから供給される燃料ガス及び酸素ガスの供給量を
調整して、浸漬管から排出される排気ガス中の一酸化炭
素ガス濃度A、及び二酸化炭素ガス濃度Bから算出され
る二次燃焼率B/(A+B)を特定範囲に保持するの
で、精錬反応に伴って発生する一酸化炭素ガスの燃焼熱
を有効に利用することができ、天蓋部、及び浸漬管の本
体部分の温度をさらに効率的に保持できる。請求項6記
載のステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法において
は、溶鋼のクロム濃度を特定範囲とするので、ステンレ
ス鋼として必要な特性を保持すると共に、スプラッシュ
やスピッティングによって発生する粉塵等の融点を適正
範囲として、粉塵の付着を抑制することができる。
空下吹酸脱炭精錬方法を適用する真空脱炭精錬設備にお
ける吹酸精錬期間の説明図である。
説明図である。
である。
温度、二次燃焼率、及びバーナに供給するガス量の時間
変化を示す模式図である。
込みノズル 12 溶鋼 12a 溶鋼面 13 取鍋 14 浸漬管 15 排気孔 16 バーナ 17 バーナ 18 天蓋部 19 酸素ランス
Claims (6)
- 【請求項1】 溶鋼を保持する取鍋に浸漬管を浸漬し、
該浸漬管内を減圧しながら吹酸用酸素ガスを該浸漬管内
の該溶鋼に吹付けて脱炭する吹酸精錬期間と、前記吹酸
用酸素ガスの吹き込み終了後に前記浸漬管内の該溶鋼を
脱ガス、還元する非吹酸精錬期間と、次回の吹酸精錬前
の待機期間とを有するステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精
錬方法において、 前記浸漬管の側壁に配置されたバーナを用いて、前記吹
酸精錬期間、及び前記非吹酸精錬期間における天蓋部の
表面温度を1200〜1700℃に保持することを特徴
とするステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法。 - 【請求項2】 前記バーナを用いて、前記待機期間にお
ける前記天蓋部の表面温度を1200〜1700℃に保
持することを特徴とする請求項1記載のステンレス鋼の
真空下吹酸脱炭精錬方法。 - 【請求項3】 前記バーナの先端を前記天蓋部より下方
0.3〜3mの位置に配置すると共に、該バーナのガス
吐出方向と鉛直方向とのなす吐出角度を20〜90゜の
範囲とすることを特徴とする請求項1又は2記載のステ
ンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法。 - 【請求項4】 前記バーナには燃料ガスと酸素ガスとが
供給されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
項に記載のステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法。 - 【請求項5】 前記吹酸精錬期間において、前記バーナ
から供給される前記燃料ガス及び前記酸素ガスの供給量
を調整して、前記浸漬管から排出される排気ガス中の一
酸化炭素ガス濃度A、及び二酸化炭素ガス濃度Bから算
出される二次燃焼率B/(A+B)を0.2〜0.8の
範囲に保持することを特徴とする請求項4記載のステン
レス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法。 - 【請求項6】 前記溶鋼のクロム濃度が5〜25wt%
であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
記載のステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法。
Priority Applications (9)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34244296A JP3754154B2 (ja) | 1996-12-07 | 1996-12-07 | ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法 |
| PCT/JP1997/004234 WO1998022627A1 (fr) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Procede de decarburation/alliage dans le vide d'acier fondu et appareil associe |
| EP97913417A EP0881304B1 (en) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Method of vacuum decarburization/refining of molten steel and apparatus therefor |
| CN97192437A CN1070927C (zh) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | 钢水的真空脱碳精炼方法及装置 |
| US09/101,859 US6190435B1 (en) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Method of vacuum decarburization/refining of molten steel |
| KR1019980705517A KR100334947B1 (ko) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | 용강의진공탈탄/정련방법및그장치 |
| TW086117400A TW369566B (en) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Vacuum decarburization refining method for molten steel and apparatus thereof |
| DE69716582T DE69716582T2 (de) | 1996-11-20 | 1997-11-20 | Verfahren und vorrichtung zur vakuum-entkohlung/feinung von flüssigem stahl |
| US09/712,303 US6468467B1 (en) | 1996-11-20 | 2000-11-14 | Method and apparatus for vacuum decarburization refining of molten steel |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34244296A JP3754154B2 (ja) | 1996-12-07 | 1996-12-07 | ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10168513A true JPH10168513A (ja) | 1998-06-23 |
| JP3754154B2 JP3754154B2 (ja) | 2006-03-08 |
Family
ID=18353776
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34244296A Expired - Fee Related JP3754154B2 (ja) | 1996-11-20 | 1996-12-07 | ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3754154B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101207099B1 (ko) | 2010-12-28 | 2012-12-03 | 주식회사 포스코 | 고크롬 저탄소 스테인리스강의 제조방법 |
-
1996
- 1996-12-07 JP JP34244296A patent/JP3754154B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101207099B1 (ko) | 2010-12-28 | 2012-12-03 | 주식회사 포스코 | 고크롬 저탄소 스테인리스강의 제조방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3754154B2 (ja) | 2006-03-08 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR100334947B1 (ko) | 용강의진공탈탄/정련방법및그장치 | |
| CN109423537A (zh) | 一种快速去除rh真空室冷钢的方法 | |
| JP4207820B2 (ja) | 真空脱ガス装置の利用方法 | |
| JP6547734B2 (ja) | 低硫鋼の製造方法 | |
| JP3754154B2 (ja) | ステンレス鋼の真空下吹酸脱炭精錬方法 | |
| JPH0510406B2 (ja) | ||
| JP6953714B2 (ja) | 溶鋼の昇温方法 | |
| JP3777630B2 (ja) | 溶鋼の昇熱精錬方法 | |
| JP2010031338A (ja) | 転炉の操業方法 | |
| JP6323688B2 (ja) | 溶鋼の脱硫方法 | |
| JP6036727B2 (ja) | 溶銑の予備処理方法 | |
| JPH1161238A (ja) | ステンレス溶鋼の吹錬方法 | |
| JP4301112B2 (ja) | タンディッシュを熱間繰り返し使用する連続鋳造方法 | |
| KR100334945B1 (ko) | 간이 레들 정련방법 | |
| JP3293023B2 (ja) | 溶鋼の真空吹酸方法 | |
| JP3225747B2 (ja) | 溶鋼の真空脱ガス脱炭方法 | |
| JPH08337811A (ja) | Rh真空槽の地金付着防止方法 | |
| JP3272372B2 (ja) | 真空脱ガス処理槽の槽加熱方法および装置 | |
| JPH07331315A (ja) | 極低炭素鋼の転炉精錬方法 | |
| JP2562768B2 (ja) | 溶融金属容器付着地金の溶断方法 | |
| JPH01195239A (ja) | 真空脱ガス槽内加熱方法およびその装置 | |
| JP3749582B2 (ja) | 真空脱炭精錬炉 | |
| JPH09256030A (ja) | 真空脱ガス槽の地金付着防止方法 | |
| JP3706451B2 (ja) | 高クロム鋼の減圧脱炭方法 | |
| JPH11140534A (ja) | 真空下における溶鋼の吹酸脱炭方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050816 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051013 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051206 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051215 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222 Year of fee payment: 8 |
|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222 Year of fee payment: 8 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222 Year of fee payment: 8 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |