JPH1016956A - プルトップ式密封容器 - Google Patents

プルトップ式密封容器

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JPH1016956A
JPH1016956A JP8172357A JP17235796A JPH1016956A JP H1016956 A JPH1016956 A JP H1016956A JP 8172357 A JP8172357 A JP 8172357A JP 17235796 A JP17235796 A JP 17235796A JP H1016956 A JPH1016956 A JP H1016956A
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lid
film
adhesive layer
score
resin film
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Seiji Kagawa
清二 加川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器本体および蓋体が紙をベースとし、液状
内容物の充填性、バリア性が高く、かつ開封が容易なプ
ルトップ式密封容器を提供する。 【解決手段】 上部が開口され、紙をベースとする積層
フィルムからなる容器本体と、内面側から少なくとも熱
融着性樹脂フィルム、第1接着剤層、ガスバリア性を有
する蒸着薄膜、目止め薄膜、多数の未貫通孔が穿設され
た多孔質有機樹脂フィルム、第2接着剤層、紙、第3接
着剤層および表面保護用有機樹脂フィルムをこの順序で
積層した積層フィルムからなり、前記容器本体の開口部
に液密に取り付けられた蓋体と、前記蓋体の外表面に底
面が前記積層フィルムの紙の途中もしくは前記第2接着
剤層表面にまで達するように形成されたU字形またはコ
字形のスコアと、前記蓋体に接着剤層を介して固定さ
れ、前記スコアに沿って破断、開封するためのタブと、
を具備したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器本体および蓋
体が紙をベースとした積層フィルムからなるプルトップ
式密封容器に関し、特に蓋体を改良したプルトップ式密
封容器に係わる。
【0002】
【従来の技術】最近、紙をベーストした積層フィルムか
ら作られた密封容器は、「燃えるごみ」として廃棄処分
できるために脚光をあびでいる。従来、この種の密封容
器としては、紙をベースとした積層フィルムからなる容
器本体と、この本体の上部開口部に熱シールにより一体
的に取り付けられ、液状内容物の注入・注出を兼ねた例
えば瓢箪形の穴を有する紙をベースとする積層フィルム
からなる蓋体と、前記穴を含む前記蓋体に熱シールされ
た帯状の封止片とを備えた構造のものが知られている。
なお、前記容器本体および前記蓋体に用いられる積層フ
ィルムは、例えば内面側からPEフィルム、PETフィ
ルムに酸化ケイ素を吹き付けた蒸着薄膜、PEフィル
ム、紙およびPEフィルムをこの順序で積層したものか
らなる。前記封止片は、例えばポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルムのAlを蒸着した蒸着薄膜にポ
リエチレン(PE)フィルムを接着した3層構造からな
り、この積層フィルムのPEフィルムを前記蓋体表面側
に当接するようにして熱シールされる。
【0003】このような構造の密封容器において、液状
内容物、例えばジュースを前記蓋体の穴を通して容器本
体内に注ぎ込み、この後、前記封止片を前記穴を含む蓋
体に熱シールすることによりジース入り容器として出荷
される。また、ユーザは前記前記封止片を前記蓋体から
剥がして蓋体の穴を開放し、ここからジュースをコップ
等に注ぎ込むことにより喫食する。
【0004】しかしながら、前述した従来の密封容器は
液状内容物(例えばジュース)の注入を蓋体に開口した
穴を通して行うため、容器本体の充填口の大きい上部開
口からその内容物を直接注入する場合に比べて10ない
し20倍程度時間を要する。このため、ジュース入り容
器の生産性が著しく低下する。また、ジュースの注入時
に気泡が容器本体に取り込まれ、かつ注入時において開
口部に既に蓋体が取り付けられているため、十分な脱気
が困難になる。ジュース容器内に空気が残留すると、保
管時等において内容物であるジュースが酸化されて味が
低下する。さらに、前記ジュースの注入後の封止は前記
3層構造の帯状の封止片を前記蓋体に熱シールすること
によりなされるため、ガスバリア性が不十分で、酸素の
透過、内容物であるジュースの酸化による味の低下を招
く。
【0005】一方、別の密封容器としては、紙をベース
とし、前述したのと同様な層構造の積層フィルムからな
る容器本体と、この本体内に液状内容物を注入(充填)
した後にその開口部に一体的に熱シールされ、頂面がP
Eフィルムおよび紙の積層フィルムからなり、周縁の枠
がプラスチックからなる蓋体と、前記蓋体に取り付けら
れたプルトップ機構とを有する構造のものが知られてい
る。前記プルトップ機構は、三角形状をなし、その角部
が前記枠の中心に位置するようにその枠に一体的に取り
付けられたプラスチック製の引裂片と、前記引裂片の角
度で交差する2辺に対して僅かな隙間をあけるように枠
に一体的に取り付けられたプラスチック製のガイド部
と、前記枠、引裂片およびガイド部の上面に積層フィル
ムを貼着した後、前記三角形状の引裂片の角部に接合さ
れたリング状のタブとから構成されている。
【0006】このような構造の密封容器において、液状
内容物、例えばジュースを前記容器本体内に注ぎ込んだ
後、この容器本体の上部開口に前記プルトップ機構を有
する前記蓋体を熱シールして封止することによりジュー
ス入り容器として出荷される。また、ユーザは前記タブ
を持ち上げ、外周側(前記引裂片の基部側)に向けて引
張ることにより前記引裂片と前記ガイド部との隙間の箇
所で前記積層フィルムからなる頂面を前記引裂片と共に
破断して、前記蓋体が三角形状に開封し、ここからジュ
ースをコップ等に注ぎ込むことにより喫食する。
【0007】前記密封容器は、液状内容物を容器本体の
段階で注入(充填)できるため、充填時間の短縮を図る
ことができ、生産性を高めることができる。しかしなが
ら、前記蓋体の組み立てにおいて、積層フィルムからな
る頂面を前記三角形状の引裂片の角部、つまりタブの取
り付け部が露出するように貼着する必要があるため、ガ
スバリア性が低下する。その結果、長期間の保存を目的
とした液状内容物の収納には適さず、購入から喫食まで
の期間が比較的短いヨーグルト等の密封容器に使用され
ているのが実情である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容器本体お
よび蓋体が紙をベースとした積層フィルムからなり、液
状内容物の充填効率、液状内容物に対するバリア性が高
く、かつ開封が容易なプルトップ式密封容器を提供しよ
うとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるプルトッ
プ式密封容器は、上部が開口され、紙をベースとする積
層フィルムからなる容器本体と、内面側から少なくとも
熱融着性樹脂からなる熱融着性フィルム、第1接着剤
層、ガスバリア性を有する蒸着薄膜、目止め薄膜、多数
の未貫通孔が穿設された多孔質有機樹脂フィルム、第2
接着剤層、紙、第3接着剤層および表面保護用有機樹脂
フィルムをこの順序で積層した積層フィルムからなり、
前記容器本体の開口部に液密に取り付けられた蓋体と、
前記蓋体の外表面に底面が前記積層フィルムの紙の途中
もしくは前記第2接着剤層表面にまで達するように形成
されたU字形またはコ字形のスコアと、前記蓋体に接着
剤層を介して固定され、前記スコアで囲まれた内側の前
記蓋体部分を押圧し、前記スコアの折曲部付近を破断
し、さらに前記スコアで囲まれた内側の前記蓋体部分を
持ち上げて前記スコアの破断箇所を拡大して開封するた
めのプラスチック製のタブとを具備したことを特徴とす
るものである。
【0010】前記プラスチック製のタブは、前記蓋体に
接着剤層を介して固定され、少なくとも一端の外周縁が
前記スコアの折曲部に合致し、他端に指保持部を有する
構造をなす。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるプルトップ
式密封容器を詳細に説明する。このプルトップ式密封容
器は、上部が開口された紙をベースとする積層フィルム
からなる容器本体と、積層フィルムからなり、前記容器
本体の開口部に液密に取り付けられた蓋体と、前記蓋体
の外表面に形成されたU字形またはコ字形のスコアと、
前記蓋体に接着剤層を介して固定されたプラスチック製
のタブとを具備する。
【0012】前記容器本体に用いられる積層フィルム
は、例えば内面側から熱融着性樹脂フィルムと、剛性を
持つ有機樹脂フィルムにアルミニウムを蒸着するか、ま
たは酸化ケイ素を吹き付けた蒸着薄膜と、熱融着性樹脂
フィルムと、紙と熱融着性樹脂フィルムとをこの順序で
積層したものからなる。
【0013】前記蓋体に用いられる積層フィルムは、内
面側から少なくとも熱融着性樹脂フィルムと、第1接着
剤層と、ガスバリア性を有する蒸着薄膜と、目止め薄膜
と、多数の未貫通孔が穿設された多孔質有機樹脂フィル
ムと、第2接着剤層と、紙と、第3接着剤層と、表面保
護用有機樹脂フィルムとをこの順序で積層したものであ
る。
【0014】前記蓋体に形成されるスコアは、その底面
が前記積層フィルムの紙の途中もしくは前記第2接着剤
層表面にまで達する。つまり、前記スコアの底には内面
側から熱融着性樹脂フィルムと、第1接着剤層と、ガス
バリア性を有する蒸着薄膜と、目止め薄膜と、多数の未
貫通孔が穿設された多孔質有機樹脂フィルムが少なくと
も残存しているため、前記蒸着薄膜により前記スコア箇
所でのガスバリア性は十分に確保される。
【0015】前記タブは、例えば前記蓋体に接着剤層を
介して固定され、少なくとも一端の外周縁が前記スコア
の折曲部に合致し、他端に指保持部(例えばリング部)
を有する形状をなす。このようなタブにおいて、その指
保持部を掴んで持ち上げることにより、前記接着剤層を
支点として前記指保持部と反対側のタブ部分が前記蓋体
部分を押圧して、前記スコアの折曲部付近を破断し、さ
らに前記タブを引張ることにより前記スコアの破断箇所
が拡大して開封される。
【0016】次に、前記密封容器の各部材(積層フィル
ムの構成材等)について詳述する。前記容器本体および
蓋体に用いられる熱融着性樹脂としては、例えば低密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレ
ン、エチルビニルアセテート共重合体(EVA)または
無延伸ポリプロピレン等を挙げることができる。このよ
うな熱融着性樹脂からなるフィルムは、通常、厚さが1
0〜50μmのものが使用される。
【0017】前記蓋体を構成する多孔質有機樹脂フィル
ムは、例えば特公平6−61859号公報に開示された
多孔質フィルムの製造装置により製造される。この製造
装置は、長尺フィルムを供給するための供給手段;鋭い
角部を有する多数のモース硬度5以上の粒子(例えばダ
イヤモンド粒子)が表面に付着された回転可能な第1ロ
ールと、前記ロールに対して逆方向に回転可能な第2ロ
ールとを備え、前記第1、第2のロールを互いに対向し
て配置してそれらの間に前記長尺フィルムを通過させる
ようにすると共に、前記各ロールの一方を固定し、他方
を前記一方のロールに対してその対向方向に移動自在に
配置した穿孔用ユニット;前記ユニットの前記移動自在
なロールの両端部付近に設けられ、前記各ロールによる
前記フィルムへの押圧力を調節するための圧力調節手
段;を具備した構造を有する。
【0018】前記多孔質有機樹脂フィルムは、平均開口
径が0.5〜100μmの未貫通孔が500個/cm2
以上の密度で有機樹脂フィルムに開孔された形態を有す
ることが好ましい。このような平均開口径および密度の
貫通孔を有する多孔質有機樹脂フィルムは、引裂強さが
無孔状態の有機樹脂フィルムに比べて十分に低く、無孔
状態の有機樹脂フィルムに比べて高い引裂性(破断性)
を示す。
【0019】前記多孔質有機樹脂フィルムに用いられる
有機樹脂フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフ
タレートフィルムのようなポリエステルフィルム、ナイ
ロン、配向性ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
この有機樹脂フィルムは、5〜30μmの厚さを有する
ことが好ましい。前記有機樹脂フィルムの厚さを5μm
未満にすると、アルミニウムや酸化ケイ素を蒸着するた
めの搬送に支障をきたす恐れがある。より好ましい前記
有機樹脂フィルムの厚さは、6〜12μmである。
【0020】前記多孔質有機樹脂フィルムの未貫通孔の
平均開口径を規定したのは、次のような理由によるもの
である。前記平均開口径を0.5μm未満にすると、前
記多孔質有機樹脂フィルムの引裂性が不十分になって、
これを層構成の一部とする蓋体をタブにより容易に開封
することが困難になる。一方、前記平均開口径が100
μmを越えると、前記多孔質有機樹脂フィルムの開口側
と反対側の面への目止め薄膜の被覆において、目止めが
不完全になって、蒸着薄膜の形成が困難になって、結果
的には蒸着薄膜によるガスバリア性を維持することが難
しくなる恐れがある。より好ましい前記未貫通孔の平均
開口径は、2〜50μmである。
【0021】前記多孔質有機樹脂フィルムの未貫通孔の
密度を規定したのは、次のような理由によるものであ
る。前記密度を500個/cm2 未満にすると、高い引
裂性を有する多孔質有機樹脂フィルムを蓋体の層構成材
することが困難になる。前記密度の上限については、特
に制限されない。ただし、前述した多孔質フィルムの製
造装置による一回の処理で25000個/cm2 の密度
の未貫通孔を開孔することができる。より好ましい前記
未貫通孔の密度は、1000個/cm2 〜5000個/
cm2 である。
【0022】前記蓋体を構成する積層フィルムのうち、
多孔質有機樹脂フィルム、目止め薄膜およびガスバリア
性の蒸着薄膜の積層物は、例えば多孔質有機樹脂フィル
ムの未貫通孔の開口部側と反対側の面に、目止め薄膜を
コーティングし、この目止め薄膜の面にアルミニウムま
たは酸化ケイ素を蒸着することにより作製される。前記
目止め薄膜は、例えば(1) トルエン−酢酸エチル−イソ
プロピルアルコールの4:4:2の混合溶剤にアクリル
樹脂を固形分で約25重量%添加したインキ100重量
部に硬化剤を5重量部配合した組成のプライマ、(2) ト
ルエン−メチルエチルケトンの1:1の混合溶剤にポリ
エステル樹脂を固形分で約20重量%添加したインキ1
00重量部に硬化剤を5重量部配合した組成のプライ
マ、(3) トルエン−酢酸エチル−イソプロピルアルコー
ルの4:4:2の混合溶剤にブチラール系樹脂を固形分
で約10重量%添加したインキ100重量部に硬化剤を
5重量部配合した組成のプライマを用意し、このプライ
マを前記多孔質有機樹脂フィルムの未貫通孔の開口部側
と反対側の面に塗布し、乾燥することにより形成され
る。このような目止め薄膜を前記多孔質有機樹脂フィル
ムの未貫通孔の開口部側と反対側の面に形成することに
よって、アルミニウムや酸化ケイ素の蒸着時に前記目止
め薄膜がバリアとして作用し、前記未貫通孔底部の残存
薄膜の溶融を防ぐため、Al等の薄膜を良好に蒸着で
き、かつ蒸着装置の真空チャンバが汚染されたりするの
を防止することができる。
【0023】前記容器本体および蓋体を構成する接着剤
は、食品に適用される一般的なものを用いることができ
る。この接着剤層(特に、蓋体を構成する第1、第2の
接着剤層)の厚さは、引裂性および内容物の保護の観点
から5〜20μmにすることが好ましい。
【0024】前記タブを前記蓋体に固定するための接着
剤としては、例えばナイロンのようなポリイミド系接着
剤を用いることができる。前記タブは、例えばポリプロ
ピレン、ナイロン等から作られる。
【0025】以上説明した本発明に係わるプルトップ式
密封容器は、上部が開口された紙をベースとする積層フ
ィルムからなる容器本体と、前記容器本体の開口部に液
密に取り付けられた積層フィルムからなる蓋体と、前記
蓋体の外表面に形成されたU字形またはコ字形のスコア
と、前記蓋体に接着剤層を介して固定されたプラスチッ
ク製のタブとを具備し、前記蓋体が内面側から少なくと
も熱融着性樹脂フィルムと、第1接着剤層と、ガスバリ
ア性を有する蒸着薄膜と、目止め薄膜と、多数の未貫通
孔が穿設された多孔質有機樹脂フィルムと、第2接着剤
層と、紙と、第3接着剤層と、表面保護用有機樹脂フィ
ルムとをこの順序で積層した積層フィルムからなり、か
つ前記スコアの底面が前記積層フィルムの紙の途中もし
くは前記第2接着剤層表面に位置する構成になってい
る。
【0026】このようなプルトップ式密封容器におい
て、液状内容物、例えばジュースの注入(充填)は容器
本体、つまり蓋体が取り付けられていない状態の容器本
体に対してなされるため、充填時間の短縮を図ることが
できる。
【0027】また、ジュースの注入後、容器本体の上部
開口部にスコアおよびタブが取り付けられた蓋体を熱シ
ールすることにより液密に取り付けることができる。こ
のような蓋体の取り付けにおいて、前記スコアの底には
内面側から熱融着性樹脂フィルムと、第1接着剤層と、
ガスバリア性を有する蒸着薄膜と、目止め薄膜と、多数
の未貫通孔が穿設された多孔質有機樹脂フィルムが少な
くとも残存しているため、前記スコア箇所でのガスバリ
ア性は十分に確保することができる。
【0028】さらに、前記プルトップ式密封容器におい
て前記タブの指保持部を掴んで垂直方向に立ち上げるこ
とにより、前記接着剤層を支点として前記指保持部と反
対側のタブ部分が前記蓋体部分を押圧する。このタブ端
部の押圧時において、前記蓋体に切り込まれた強度の弱
いスコアに押圧力が集中する。このスコア底面の蓋体部
分の層構造は、内面側から熱融着性樹脂フィルムと、第
1接着剤層と、ガスバリア性を有する蒸着薄膜と、目止
め薄膜と、多数の未貫通孔が穿設された多孔質有機樹脂
フィルム(または、紙の一部が付加)であり、前記多孔
質有機樹脂フィルムには引裂起点(破断起点)として作
用する多数の微細な未貫通孔が開孔されているため、前
記スコアの底部がそのスコアに沿って容易に破断され、
前記スコアで囲まれた内側の前記蓋体部分が内面側に陥
没される。この状態で、前記タブを上方に持ち上げるよ
うに引っ張ると、前記タブが前記接着剤層で接着され、
前記スコアで囲まれた内側の前記蓋体部分に引っ張り力
が加えられるため、前記スコアの破断箇所が拡大してU
字形またはコ字形に容易に開封することができる。開封
後において、前記蓋体の破断片および前記タブはそのま
ま蓋体に残留する。
【0029】したがって、本発明に係わるプルトップ式
密封容器は容器本体および蓋体が紙をベースとする積層
フィルムからなるため、使用後に「燃えるごみ」として
廃棄処分することができる。液状内容物の注入(充填)
は、注入口の大きな容器本体の段階で行うことができ、
注入後に蓋体を取り付けるため、液状内容物の注入時間
を短縮でき、かつ容器内部への空気の混入を回避して長
期間の保存での酸化等による液状内容物の品質低下を防
ぐことができる。さらに、蓋体のスコアの箇所でのガス
バリア性をその底部の層構成材である蒸着薄膜により確
保することができるため、長期間の保存における液状内
容物の味覚等の品質の低下を防ぐことができる。さら
に、蓋体を構成する積層フィルムの一つとして破断起点
となる多孔質有機樹脂フィルムを用いることにより、蓋
体に取り付けたタブの垂直方向への立ち上げ、引張りに
より前記蓋体をスコアに沿って破断させて容易に開封す
ることができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は、本実施例のオレンジジュース用プ
ルトップ式密封容器の上面図、図2は図1の密封容器の
II−II線に沿う断面図、図3は図1の蓋体におけるスコ
ア付近の拡大断面図である。
【0031】紙をベースとした容器本体1は、上部開口
部2が外側に拡口されでいる。前記本体1は、内面側か
らPEフィルム、PETフィルムに酸化ケイ素を吹き付
けた蒸着薄膜、PEフィルム、紙およびPEフィルムを
この順序で積層した積層フィルムからなる。紙をベース
とした蓋体3は、前記容器本体1内にオレンジジュース
を注入(充填)した後に前記本体1の上部開口部2に折
り込み、その内面フィルムであるPEフィルムと前記本
体1内面および外面のPEフィルムとの熱シールにより
液密に取り付けられている。前記蓋体3は、図3に示す
ように内面側から例えば厚さ30μmのPEフィルム
4、二液型ポリエステルポリウレタン系からなる厚さ1
0μmの第1接着剤層5、厚さ0.08μmの蒸着アル
ミニウム薄膜6、厚さ2μmの目止め薄膜7、多数の未
貫通孔が穿設された多孔質OPPフィルム8、二液型ポ
リエステルポリウレタン系からなる厚さ10μmの第2
接着剤層9、厚さ400μmの紙10、二液型ポリエス
テルポリウレタン系からなる厚さ10μmの第3接着剤
層11および表面保護用OPPフィルム12をこの順序
で積層した積層フィルムからなる。前記多孔質OPPフ
ィルム8は、例えば厚さ20μmのOPPフィルム13
に70〜80μmの開口径を有する未貫通孔14が50
00個/cm2 の密度で多数かつ一様に開孔された構造
を有する。前記積層フィルムのうち、多孔質OPPフィ
ルム8、目止め薄膜7およびガスバリア性の蒸着Al薄
膜の積層物は、例えばトルエン−酢酸エチル−イソプロ
ピルアルコールの4:4:2の混合溶剤にアクリル樹脂
を固形分で約25重量%添加したインキ100重量部に
硬化剤を5重量部配合した組成のプライマを用意し、こ
れを前記多孔質OPPフィルム8の未貫通孔14の開口
部側と反対側の面に塗布し、乾燥した後、この目止め薄
膜の面にアルミニウムを蒸着することにより作製され
る。
【0032】略U字形のスコア15は、図1および図2
に示すように前記蓋体3の外表面に形成されている。こ
のスコア15は、図3に示すように底面が前記積層フィ
ルムの第2接着剤層9表面まで達している。OPPの成
形品からなるタブ16は、例えばナイロン系接着剤層1
7を介して前記蓋体3の外表面に固定されている。前記
タブ16は、前記スコア15より僅かに小さく、それと
相似した本体部16aの右端にリング16bを形成した
構造を有する。
【0033】このような構成のプルトップ式密封容器に
おいて、前記容器本体1を一方の手で保持し、他方の手
の指で前記タブ16のリング16bを垂直方向に起こす
と、図4に示すように前記ダブ16の本体部16aの先
端が前記接着剤層17を支点として前記スコア15で囲
まれた蓋体3部分を押圧する。このタブ16の本体部1
6aの先端による押圧時において、前記蓋体3に切り込
まれた強度の弱いスコア15に押圧力が集中する。この
スコア15底面の蓋体3部分の層構造は、図3に示すよ
うに内面側からPEフィルム4、第1接着剤層5、蒸着
アルミニウム薄膜6、目止め薄膜7、多数の未貫通孔が
穿設された多孔質OPPフィルム8、第2接着剤層9で
あり、前記多孔質OPPフィルム8には引裂起点(破断
起点)として作用する多数の微細な未貫通孔14が開孔
されている。このため、前記タブ16の押圧時において
図5に示すように前記スコア15の底部がそのスコア1
5に沿って容易に破断され、前記スコア15で囲まれた
内側の前記蓋体3部分が前述した図4に示すように内面
側に陥没される。この状態で、前記タブ16のリング部
16bを上方に持ち上げるように引っ張ると、前記タブ
16が前記接着剤層17で接着され、前記スコア15で
囲まれた内側の前記蓋体3部分に引っ張り力が加えられ
るため、図6に示すように前記スコア15の破断箇所が
さらに引張り方向に拡大して略U字形の開口穴18が形
成され、開封される。開封後において、前記蓋体3の破
断片19および前記タブ16は蓋体3から分離せずにそ
のまま蓋体3に残留する。
【0034】したがって、前述したプルトップ式密封容
器は容器本体1および蓋体3が紙をベースとする積層フ
ィルムからなるため、使用後に「燃えるごみ」として廃
棄処分することができる。
【0035】また、オレンジジュースのような液状内容
物の注入(充填)は、注入口の大きな容器本体1の段階
で行うことができるため、オレンジジュースの注入時間
を短縮できる。しかも、注入後に蓋体3を前記容器本体
1の上部開口部2取り付けるため、密封容器内部への空
気の混入を回避して長期間の保存において酸化等による
オレンジジュースの品質低下を防ぐことができる。
【0036】さらに、前記蓋体3のスコア15の箇所で
のガスバリア性は、図3に示すようにその底部の層構成
材である蒸着アルミニウム薄膜6により確保できるた
め、長期間の保存におけるオレンジジュースの味覚等の
品質の低下を防ぐことができる。
【0037】さらに、蓋体3を構成する積層フィルムの
一つとして破断起点となる多数の微細な未貫通孔14を
有する多孔質OPPフィルム8を用いることにより、蓋
体3に取り付けたタブ16の垂直方向への立ち上げ、引
張りにより前記蓋体3をスコア15に沿って容易に破断
させて略U字形の開口穴18の形成、開封を行うことが
できる。
【0038】なお、前記実施例では蓋体の層構成材であ
るガスバリア性の蒸着薄膜として蒸着Al薄膜を用いた
が、蒸着酸化ケイ素薄膜を用いても同様な優れたガスバ
リア性を持つ密封容器を実現できる。
【0039】前記実施例では、オレンジジュースを収容
したプルトップ式密封容器に適用した例を説明したが、
ヨーグルト、その他の液状内容物を収容するプルトップ
式密封容器にも同様に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば容
器本体および蓋体が紙をベースとした積層フィルムから
なり、使用後に「燃えるごみ」として廃棄処分でき、か
つオレンジジュースのような液状内容物の充填効率、液
状内容物に対するバリア性が高く長期間の保存において
も味覚等の品質を維持でき、さらに開封が極めて容易な
プルトップ式密封容器をを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のプルトップ式密封容器を示す
上面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1の蓋体のスコア付近を拡大した断面図。
【図4】図1のプルトップ式密封容器の開封過程を示す
斜視図。
【図5】図4の開封時における蓋体のスコア付近を拡大
した断面図。
【図6】図1のプルトップ式密封容器の開封直後の状態
を示す斜視図。
【符号の説明】
1…容器本体、 2…上部開口部、 3…蓋体、 6…蒸着アルミニウム薄膜、 7…目止め薄膜、 8…多孔質OPPフィルム、 10…紙、 14…未貫通孔、 15…スコア、 16…タブ 18…開口穴。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部が開口され、紙をベースとする積層
    フィルムからなる容器本体と、 内面側から少なくとも熱融着性樹脂フィルム、第1接着
    剤層、ガスバリア性を有する蒸着薄膜、目止め薄膜、多
    数の未貫通孔が穿設された多孔質有機樹脂フィルム、第
    2接着剤層、紙、第3接着剤層および表面保護用有機樹
    脂フィルムをこの順序で積層した積層フィルムからな
    り、前記容器本体の開口部に液密に取り付けられた蓋体
    と、 前記蓋体の外表面に底面が前記積層フィルムの紙の途中
    もしくは前記第2接着剤層表面にまで達するように形成
    されたU字形またはコ字形のスコアと、 前記蓋体に接着剤層を介して固定され、前記スコアで囲
    まれた内側の前記蓋体部分を押圧して前記スコアの折曲
    部付近を破断し、さらに前記スコアで囲まれた内側の前
    記蓋体部分を持ち上げて前記スコアの破断箇所を拡大し
    て開封するためのプラスチック製のタブとを具備したこ
    とを特徴とするプルトップ式密封容器。
  2. 【請求項2】 前記多孔質有機樹脂フィルムは、平均開
    口径が0.5〜100μmの微細な貫通孔が500個/
    cm2 以上の密度で開孔された厚さ3〜20μmの有機
    樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1記載のプ
    ルトップ式密封容器。
  3. 【請求項3】 前記蓋体を構成する積層フィルムのう
    ち、多孔質有機樹脂フィルム、目止め薄膜およびガスバ
    リア性の蒸着薄膜の積層物は、多孔質有機樹脂フィルム
    の未貫通孔の開口部側と反対側の面に、目止め薄膜をコ
    ーティングし、この目止め薄膜の面にアルミニウムを蒸
    着することにより作製されることを特徴とする請求項1
    記載のプルトップ式密封容器。
  4. 【請求項4】 前記プラスチック製のタブは、前記蓋体
    に接着剤層を介して固定され、少なくとも一端の外周縁
    が前記スコアの折曲部に合致し、他端に指保持部を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のプルトップ式密封容
    器。
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