JPH10171158A - 球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末及び該磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナー - Google Patents

球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末及び該磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナー

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JPH10171158A
JPH10171158A JP35268796A JP35268796A JPH10171158A JP H10171158 A JPH10171158 A JP H10171158A JP 35268796 A JP35268796 A JP 35268796A JP 35268796 A JP35268796 A JP 35268796A JP H10171158 A JPH10171158 A JP H10171158A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 小粒径の磁性トナー粒子として使用する場合
に、流動性に優れ、解像度が高く、また、黒色度に優れ
ている磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末並びに磁性トナ
ーの提供。 【解決手段】 平均粒径が0.05〜0.30μmであ
り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
イ素を含み、保磁力Hcが平均粒径dとの関係式147
−322.7×d≦Hc≦207−322.7×dを満
たし、硫黄元素の量が0.35重量%以下であり、粒子
表面に特定元素の酸化物、水酸化物、含水酸化物又はこ
れらの混合物のいずれかからなる被着層を有するマグネ
タイト粒子からなる球状を呈した磁性トナー用磁性酸化
鉄粒子粉末並びにこれら磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉
末を用いた磁性トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、球状を呈し、粒子サイ
ズが0.05〜0.30μmの微細粒子であり、しか
も、高い保磁力を有することから、小粒径の磁性トナー
粒子として使用する場合に、流動性が高く、カブリが抑
えられることによって解像度が高く、また、黒色度に優
れている磁性トナー用磁性粒子粉末並びに該磁性酸化鉄
粒子粉末を用いた磁性トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、静電潜像現像法の一つとして、キ
ャリアを使用せずに樹脂中にマグネタイト粒子粉末等の
磁性粒子粉末を混合分散させた複合体粒子を現像剤とし
て用いる所謂「一成分系磁性トナー」による現像法が広
く知られ、汎用されている。
【0003】近時、静電複写機器の小型化、高速化等の
高性能化に伴い、現像剤である磁性トナーの特性向上、
即ち、カブリが抑制され、高解像度が得られる小粒径の
磁性トナーが強く要求されている。従来使用されてきた
球状のマグネタイト粒子は、保磁力が低いことから小粒
径の磁性トナーとした場合にその磁気感応力が低下し、
スリーブ上でトナーが攪拌されにくくなり、均一に帯電
しにくいという問題が生じている。その結果、帯電の不
十分なトナーが生じ、カブリの原因となる。上記課題を
解決するために、保磁力が高く、流動性に優れた磁性粒
子が強く要求されている。
【0004】磁性トナーの流動性は、磁性トナー表面に
露出している磁性粒子の表面状態に大きく依存すること
から、磁性粒子粉末自身の流動性が優れていることが必
要であり、八面体や六面体等の角ばった粒子である場合
には、磁性粒子としての流動性が悪く、磁性トナーとし
た場合にも流動性が悪くなる。一方、球状等の丸みを帯
びた粒子である場合には磁性粒子としての流動性が良好
であり、磁性トナーとした場合にも流動性が良好とな
る。そこで、球状等の丸みを帯びた磁性粒子が強く要求
されている。
【0005】磁性粒子粉末の黒色度は、「粉体および粉
末冶金」第26巻第7号第239〜240頁の「試料の
黒色度合はFe(II)含有量および平均粒径によって
左右され、平均粒径0.2μmの粉末は青味を帯びた黒
色粉末であり、黒色顔料として最も好適である。・・・
Fe(II)含有量が10%以上では黒色度合に若干の
差異が認められるが、試料はいずれも黒色である。Fe
(II)含有量が10%以下に減少すると各試料は黒色
から赤茶色に変化する。」なる記載の通り、磁性トナー
用に使用される0.1〜0.5μm程度のマグネタイト
粒子粉末の場合には、主にFe2+含有量によって左右さ
れることが知られている。そこで、Fe2+含有量が多
い、黒色度が高いマグネタイト粒子粉末が要求されてい
る。
【0006】磁性粒子粉末の樹脂への分散性について
は、特開昭55−65406号公報の「一般に、このよ
うな一成分方式における磁性トナー用の磁性粉には次の
ような諸特性が要求される。・・・VII)樹脂との混
合性がよいこと。通常トナーの粒径は数10μm以下で
あり、トナー中の微視的混合度がトナーの特性にとって
重要となる。・・・」なる記載の通り、樹脂との混合性
が良好である磁性粒子粉末であることが要求され、この
ような磁性粒子粉末としては、周知の通り、吸油量がで
きるだけ少ないことが要求される。
【0007】また、磁性粒子粉末は粒子表面が親水性で
あることにより、樹脂への分散が困難となって、磁性ト
ナー粒子相互間で磁性粒子の含有量が不均一となり、そ
の結果、磁性粒子の含有量が多い磁性トナー粒子を中心
として磁気的な凝集が生起しやすくなる。そこで、高濃
度現像及び高解像度が可能な磁性トナーを得るために
は、樹脂中に含まれる磁性粒子粉末の含有量を均一化す
るように樹脂への分散性を改良するために粒子表面が疎
水性であることが要求されている。
【0008】磁性トナー用磁性粒子粉末として用いられ
ているマグネタイト粒子粉末は、八面体を呈したマグネ
タイト粒子粉末(特公昭44−668号公報)や、球状
を呈したマグネタイト粒子(特公昭62−51208号
公報)などであるが、これらは特開平3−201509
号公報に記載の「・・・八面体を呈したマグネタイト粒
子粉末は、Fe2+含有量がFe3+に対しモル比で0.3
〜0.45程度であり、黒色度においては優れている
が、残留磁化が大きく磁気的な凝集が生起しやすいもの
である為、分散性が悪く樹脂との混合性が悪い。・・・
球状を呈したマグネタイト粒子粉末は、残留磁化が小さ
く磁気的な凝集が生起しにくいので分散性に優れ樹脂と
の混合性は良好であるが、Fe2+含有量がFe3+に対し
モル比で高々0.28程度であるので、やや茶褐色を帯
びた黒色となり、黒色度において劣る。・・・」なる記
載の通り、従来の球状や八面体のマグネタイト粒子は、
十分な特性を有するものではない。
【0009】従来、マグネタイト粒子の特性改善のため
にマグネタイト生成反応中にSiを添加する製造法の検
討が行われており、例えば、第一鉄塩溶液にケイ素成分
を添加し、鉄に対して1.0〜1.1当量のアルカリと
混合した後、pHを7〜10に維持して酸化反応を行
い、反応途中で当初のアルカリに対して0.9〜1.2
当量となる不足の鉄を追加し、pH6〜10に維持して
酸化反応を行うことによりマグネタイト粒子を得る方法
(特公平8−25747号公報(特開平5−21362
0号公報))、Fe2+に対し0.80〜0.99当量の
水酸化アルカリを反応させて得られた水酸化第一鉄コロ
イドを含む第一鉄塩反応水溶液に酸素含有ガスを通気す
ることによりマグネタイト粒子を生成させるにあたり、
水可溶性ケイ酸塩をFeに対しSi換算で0.1〜5.
0原子%添加し、マグネタイト核晶粒子を生成させ、次
いで、残存するFe2+に対し1.00当量以上の水酸化
アルカリを添加することにより二段階反応することによ
って球型を呈したマグネタイト粒子粉末を得る方法(特
公平3−9045号公報)、Fe2+に対し0.90〜
0.99当量の水酸化アルカリを反応させて得られた水
酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応水溶液に酸素含
有ガスを通気することによりマグネタイト粒子を生成さ
せるにあたり、水可溶性ケイ酸塩をFeに対しSi換算
で0.4〜4.0原子%添加してマグネタイト核晶粒子
を生成させ、次いで、残存するFe2+に対し1.00当
量以上の水酸化アルカリを添加することにより二段階反
応をしてケイ素元素を含有する球状を呈したマグネタイ
ト粒子を生成させ、次いで、残存Siを含むアルカリ性
懸濁液中に水可溶性アルミニウム塩をAl換算で0.0
1〜2.0重量%を添加した後、pHを5〜9に調整
し、前記ケイ素元素を含有する球状を呈したマグネタイ
ト粒子表面にシリカとアルミナの共沈物として析出沈着
させた球状を呈したマグネタイト粒子粉末を得る方法
(特開平7−110598号公報)などがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の諸問題に鑑み、
球状を呈し、粒子サイズが0.05〜0.30μmの微
細粒子であり、保磁力が高いことにより、小粒径の磁性
トナーとしたとき、流動性が高く、カブリが抑えられる
ことによって解像度が高く、しかも黒色度に優れている
磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末は、現在最も要求され
ているところであるが、このような磁性トナー用磁性酸
化鉄粒子粉末は未だ提供されていない。
【0011】すなわち、前出特公平8−25747号公
報(特開平5−213620号公報)に記載のマグネタ
イト粒子は、一次反応において、第一鉄に対して1.0
〜1.1当量のアルカリを添加しており、得られるマグ
ネタイト粒子は粒度分布が大きく均一な粒子径のものが
得られない。
【0012】前出特公平3−9045号公報及び特開平
7−110598号公報に記載のマグネタイト粒子は、
一次反応時においてpH調整がなく、pHが8.0未満
と低いので、硫黄元素を多く取り込むこととなるため、
結晶磁気異方性の低いものとなり、保磁力が低い。
【0013】そこで、本発明は、球状を呈し、粒子サイ
ズが0.05〜0.30μmの微細粒子であり、高い保
磁力を有することから小粒径の磁性トナー粒子として使
用する場合に、流動性が高く、カブリが抑えられること
によって解像度が高く、しかも黒色度に優れている磁性
トナー用磁性酸化鉄粒子粉末を提供することを技術的課
題とする。
【0014】
【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。
【0015】即ち、本発明は、平均粒径が0.05〜
0.30μmであり、Si換算でFeに対して1.7〜
4.5原子%のケイ素を含み、粒子表面にMn、Zn、
Ti、Zr、Si、Alから選ばれる1種又は2種以上
の元素の酸化物、水酸化物、含水酸化物又はこれらの混
合物のいずれかからなる被着層を有するマグネタイト粒
子であって、その粒子の外部磁場10kOeにおける保
磁力Hc(Oe)が平均粒子径d(μm)との下記関係
式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
【0016】平均粒径が0.05〜0.30μmであ
り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
イ素を含み、粒子表面に疎水化処理剤が被着しているマ
グネタイト粒子であって、その粒子の外部磁場10kO
eにおける保磁力Hc(Oe)が平均粒子径d(μm)
との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
【0017】平均粒径が0.05〜0.30μmであ
り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
イ素を含み、粒子表面にFe、Mn、Zn、Ti、Z
r、Si、Alから選ばれる1種又は2種以上の元素の
非磁性酸化物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒子が固着
しているマグネタイト粒子であって、その粒子の外部磁
場10kOeにおける保磁力Hc(Oe)が平均粒子径
d(μm)との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
【0018】平均粒径が0.05〜0.30μmであ
り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
イ素を含み、粒子表面に下層としてMn、Zn、Ti、
Zr、Si、Alから選ばれる1種又は2種以上の元素
の酸化物、水酸化物、含水酸化物又はこれらの混合物の
いずれかからなる被着層を有し、さらに、上層として疎
水化処理剤が被着しているマグネタイト粒子であって、
その粒子の外部磁場10kOeにおける保磁力Hc(O
e)が平均粒子径d(μm)との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
【0019】前記いずれかの磁性トナー用磁性酸化鉄粒
子粉末を用いた磁性トナー。
【0020】本発明の構成をより詳しく説明すれば次の
通りである。先ず、本発明に係る磁性トナー用磁性酸化
鉄粒子粉末について述べる。
【0021】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、組成
的にはマグネタイト粒子((FeO)x・Fe2 3
0<x≦1)からなり、鉄以外の金属元素として、M
n、Zn、Ni、Cu、Al、Tiから選ばれる1種又
は2種以上の金属元素をFeに対して10原子%以下含
んでいてもよい。その粒子形状は、後出図1の透過型電
子顕微鏡写真に示す通り、球状を呈している。
【0022】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、平均
粒子径が0.05〜0.30μmである。平均粒子径が
0.05μm未満の場合には、単位容積中の粒子が多く
なり過ぎ、粒子間の接点数が増えるために粉体層間の付
着力が大きくなり、磁性トナーとする場合に、樹脂中へ
の分散性が悪くなる。0.30μmを越える場合には、
一個のトナー粒子中に含まれる磁性酸化鉄粒子の個数が
少なくなり、各トナー粒子について磁性酸化鉄粒子の分
布に偏りが生じ、その結果、トナーの帯電の均一性が損
なわれる。
【0023】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、下記
式で表される球形度Φが0.8〜1.0、好ましくは
0.83〜1.00である。0.80未満の場合には、
球状性に劣り、流動性に劣るものとなる。また、下記式
で規定される球形度Φは1.00を越える場合はない。
【0024】球形度Φ=w/l l:投影図における磁性酸化鉄粒子の平均長軸径 w:投影図における磁性酸化鉄粒子の平均短軸径
【0025】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、Fe
2+含有量が磁性酸化鉄粒子全重量に対して12〜24重
量%、好ましくは17〜24重量%である。12重量%
未満の場合には、十分な黒色度が得られない。24重量
%を越える場合には、酸化されやすく環境安定性に劣る
ものとなる。
【0026】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、Si
をFeに対し1.7〜4.5原子%、好ましくは2.0
〜4.0原子%含有している。Siの含有量が1.7原
子%未満の場合には、稜線が曲面状の六面体粒子が得ら
れ、流動性に劣るものとなる。4.5原子%を越える場
合には、粒子表面のSiO2 量が多くなることがあり、
また、粒子とは別にSiO2 が析出するため、トナーに
した場合には吸湿性が高くなり、環境安定性が劣化す
る。粒子表面の析出SiO2 量が多い方が付着力が低下
するためにトナーの流動性は良好となるが、吸湿性を考
慮すると、粒子表面に析出するSiO2 量は0.01〜
4.0重量%が好ましい。
【0027】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、硫黄
元素の含有量が0.35重量%以下、好ましくは0.2
5重量%以下である。0.35重量%を越える場合に
は、生成反応時に硫黄元素が結晶中に多く取り込まれ、
残存したことを示しており、従って、結晶磁気異方性に
劣るものとなり、保磁力が低いものとなると考えてい
る。
【0028】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、粒子
表面にMn、Zn、Ti、Zr、Si、Alから選ばれ
る1種又は2種以上の元素の酸化物、水酸化物、含水酸
化物又はこれらの混合物のいずれかからなる被覆層を有
することが好ましい。
【0029】前記選択した元素の酸化物、水酸化物、含
水酸化物又はこれらの混合物のいずれかからなる被着量
は、好ましくは0.01〜20重量%である。
【0030】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、粒子
表面に疎水化処理剤が被着していることが好ましい。前
記疎水化処理剤としては、カップリング剤、シリコーン
化合物、高級脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上のも
のである。
【0031】カップリング剤としては、シランカップリ
ング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカッ
プリング剤等である。シリコーン化合物としては、シリ
コーンオイル等である。高級脂肪酸としては、ステアリ
ン酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、イソパルミチ
ン酸、オレイン酸等である。
【0032】前記疎水化剤の被着量は、好ましくは0.
1〜4.0重量%であり、より好ましくは0.1〜2.
0重量%である。0.1重量%未満の場合には、疎水性
が十分ではなく、4.0重量%を越える場合には、磁性
酸化鉄粒子表面以外に単独に存在することとなり、好ま
しくない。また、粒子表面のSiO2 を覆ってしまうた
め流動性向上の効果が得られなくなるため好ましくな
い。
【0033】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、粒子
表面にFe、Mn、Zn、Ti、Zr、Si、Alから
選ばれる1種又は2種以上の非磁性酸化物微粒子又は非
磁性含水酸化物微粒子(以下、「特定元素の非磁性酸化
物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒子」とする。)が固
着していることが好ましい。
【0034】前記特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非
磁性含水酸化物微粒子は、ヘマタイト(α−Fe
2 3 )微粒子、酸化チタン(TiO2 )微粒子、ジル
コニア微粒子、シリカ(SiO2 )微粒子、アルミナ
(Al2 3 )微粒子等の非磁性酸化物微粒子や、ゲー
タイト(α−FeOOH)微粒子、レピッドクロサイト
(γ−FeOOH)微粒子、アカゲナイト(β−FeO
OH)微粒子等の含水酸化第二鉄微粒子、AlOOH微
粒子、TiO(OH)2 微粒子等の非磁性含水酸化物微
粒子が使用できる。
【0035】前記特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非
磁性含水酸化物微粒子の粒子径は、0.01〜0.1μ
m、好ましくは0.02〜0.06μmである。0.0
1μm未満の場合、0.1μmを越える場合のいずれも
分散性の向上がみられず、特に0.1μmを越える場合
には十分な固着が行えない。前記特定元素の非磁性酸化
物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒子の粒子形状は、粒
状、針状、紡錘状、板状、柱状等のいずれであってもよ
い。
【0036】前記特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非
磁性含水酸化物微粒子の粒子径は、磁性粒子粉末の粒子
径を(a)とし、特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非
磁性含水酸化物微粒子が粒状の場合の粒子径を(b)、
針状、紡錘状、板状、柱状の場合の長軸径又は板面径を
(c)、その短軸径又は厚みを(d)とした場合、 1/100≦(b)/(a)≦1/3 1/100≦(c)/(a)≦1 1/100≦(d)/(a)≦1/3 1/100≦(d)/(c)<1 の関係を満足するものが好ましい。より好ましくは、 1/50≦(b)/(a)≦1/5 1/50≦(c)/(a)≦1/2 1/50≦(d)/(a)≦1/5 1/10≦(d)/(c)<1 の範囲である。
【0037】ここで、(b)/(a)<1/100の場
合は、分散性を改良する効果がえられない。1/3<
(b)/(a)の場合は、特定元素の非磁性酸化物微粒
子又は非磁性含水酸化物微粒子を固着させることが困難
となる。
【0038】(c)/(a)<1/100の場合は、分
散性を改良する効果がえられない。1<(c)/(a)
の場合は、特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非磁性含
水酸化物微粒子を固着させることが困難となる。
【0039】(d)/(a)<1/100の場合は、分
散性を改良する効果がえられない。1/3<(d)/
(a)の場合は、特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非
磁性含水酸化物微粒子を固着させることが困難となる。
【0040】(d)/(c)<1/100の場合は、特
定元素の非磁性酸化物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒
子が固着処理中に折れるか又は割れたりしやすく、微粉
となり、分散性を阻害する原因となるので好ましくな
い。
【0041】前記特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非
磁性含水酸化物微粒子の固着量は、好ましくは0.1〜
20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%であ
る。0.1重量%未満の場合には、分散性が十分に向上
しない。20重量%を越える場合には、磁化値が低下す
るので画像性が悪くなる。
【0042】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、10
kOeでの保磁力Hc(Oe)が平均粒子径d(μm)
との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
2.7×d を満たす範囲にある。保磁力値と粒子径とは密接な関係
があり、図2に示したように、粒子径が小さくなるほ
ど、保磁力値は大きくなる。保磁力値が粒子径dについ
ての前記式の上限値を越える場合には磁気感応力が強く
なりすぎ、磁性トナーとする場合に、スリーブ上から感
光ドラム上へ移りにくくなるため、十分な画像濃度が得
られなくなる。また、保磁力値が粒子径dについての前
記式の下限値未満の場合には磁気感応力が弱くなり、感
光ドラムへの飛散が生じやすくなり、カブリが起きる。
【0043】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、飽和
磁化値が80〜92emu/g、好ましくは82〜90
emu/gの範囲である。92emu/gの値はマグネ
タイトの理論値であり、これを越える場合はない。80
emu/g未満の場合には、粒子中のFe2+量が減少す
るため赤色味を帯びてくる。
【0044】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、流動
性の指標である圧縮度が45以下、好ましくは43以下
である。45を越える場合には流動性において好ましく
ない。
【0045】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、流動
性のもう一つの指標である安息角θが45°以下、好ま
しくは43°以下である。45°を越える場合には流動
性において好ましくない。
【0046】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、好ま
しくは吸油量が20ml/100g以下である。
【0047】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、好ま
しくは疎水化度(Vm/Vm0 )が1未満、より好まし
くは0.98以下であり、さらに好ましくは0.96以
下である。ここで、Vmは疎水化処理後の水単分子吸着
量(mg/g)であり、Vm0 は疎水化処理前の水単分
子吸着量(mg/g)である。
【0048】次に、前記の通りの本発明に係る磁性トナ
ー用磁性酸化鉄粒子粉末の製造法について述べる。
【0049】本発明においては、第一鉄塩水溶液と該第
一鉄塩水溶液中の第一鉄塩に対し0.80〜0.99当
量の水酸化アルカリ水溶液とを反応させて得られた水酸
化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応水溶液に70〜1
00℃の温度範囲に加熱しながら酸素含有ガスを通気し
てマグネタイト粒子を生成させる第一段反応と、該第一
段反応終了後の残存Fe2+に対し1.00当量以上の水
酸化アルカリ水溶液を添加し、70〜100℃の温度範
囲に加熱しながら酸素含有ガスを通気してマグネタイト
粒子を生成させる第二段反応との二段階反応からなるマ
グネタイト粒子粉末の製造法において、前記水酸化アル
カリ水溶液又は前記水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄
塩水溶液のいずれかの水溶液にあらかじめ水可溶性ケイ
酸塩をFeに対しSi換算で1.7〜6.5原子%添加
して置き、且つ、前記第一段反応における酸素含有ガス
通気開始時に水酸化アルカリ水溶液を添加することによ
りpHを8.0〜9.5に調整して酸素含有ガスを通気
することにより、球状を呈し、しかも、高い保磁力を有
する磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末を得る。
【0050】本発明における第一鉄塩水溶液は、硫酸第
一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液を使用することができ
る。
【0051】本発明における水酸化アルカリ水溶液とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属の水酸化物の水溶液、水酸化マグネシウム、水酸化
カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物の水溶液、
また、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウ
ム等の炭酸アルカリ水溶液及びアンモニア水等を使用す
ることができる。
【0052】前記第一段反応においてpH調整の前に使
用する水酸化アルカリ水溶液の量は、第一鉄塩水溶液中
のFe2+に対して0.80〜0.99当量である。好ま
しくは0.90〜0.99当量の範囲である。0.80
当量未満の場合には、生成物中にゲータイトが混入し、
目的のマグネタイト粒子を単一相として得ることができ
ない。0.99当量を越える場合には、粒度分布が大き
くなり、均一な粒子径のものが得られない。
【0053】前記第一段反応における反応温度は70〜
100℃である。70℃未満である場合には、針状晶ゲ
ータイト粒子が混在してくる。100℃を越える場合も
マグネタイト粒子は生成するが、オートクレーブ等の装
置を必要とするため工業的に容易ではない。
【0054】酸化手段は酸素含有ガス(例えば、空気)
を液中に通気することにより行う。
【0055】本発明において使用される水可溶性ケイ酸
塩としては、ケイ酸ナトリウムや、ケイ酸カリウム等が
使用できる。水可溶性ケイ酸塩の添加量は、Feに対し
てSi換算で1.7〜6.5原子%である。好ましくは
2.0〜4.5原子%である。1.7原子%未満の場合
には、稜線が曲面状の六面体粒子あるいは角ばった六面
体粒子となり、流動性に劣るものとなる。一方、6.5
原子%を越える場合には、後述の反応終了後に行う中和
操作を行った場合に、粒子表面のSiO2 量が多くなる
ことがあり、また、粒子とは別にSiO2 が析出するた
め、トナーにした場合に吸湿性が高くなり、環境安定性
に劣るものとなる。粒子表面の析出SiO2 量が多い方
が付着力が低下するためにトナーの流動性は良好となる
が、吸湿性を考慮すると、粒子表面に析出するSiO2
量は0.01〜4.0重量%が好ましい。
【0056】本発明における水可溶性ケイ酸塩は、生成
するマグネタイト粒子の形状に関与するものであり、従
って、水可溶性ケイ酸塩の添加時期は、水酸化第一鉄コ
ロイドを含む第一鉄塩反応水溶液中に酸素含有ガスを通
気してマグネタイト粒子を生成する前であることが必要
であり、水酸化アルカリ水溶液、又は、水酸化第一鉄コ
ロイドを含む第一鉄反応水溶液のいずれかに添加するこ
とができる。尚、第一鉄塩水溶液中に水可溶性ケイ酸塩
を添加する場合には、水可溶性ケイ酸塩を添加すると同
時に第一鉄塩とは別にSiO2 として析出するため、本
発明の目的を達成することができない。
【0057】前記第一段反応においては、酸素含有ガス
通気開始時に水酸化アルカリ水溶液を添加して懸濁液の
pHを8.0〜9.5の範囲に調製しておく。より好ま
しくはpH8.3〜9.3の範囲である。懸濁液pHが
8.0未満の場合には、生成する結晶表面に硫酸イオン
が吸着しやすく、結晶中に取り込まれる硫黄元素の量が
多くなるため結晶磁気異方性が低く、保磁力の低いもの
となる。懸濁液pHが9.5を越える場合には、角張っ
た八面体粒子が生成するため流動性の劣るものとなる。
【0058】前記第二段反応において使用する水酸化ア
ルカリ水溶液の量は、第二段反応開始時における残存す
るFe2+に対して1.00当量以上である。1.00当
量未満では、残存するFe2+が全量沈殿しない。実用
上、1.00当量以上の工業性を考慮した量が好まし
い。
【0059】前記第二段反応の反応温度は第一段反応と
同一でよい。また、酸化手段も同一でよい。
【0060】尚、原料添加後と第一段反応との間、及
び、第一段反応と第二段反応との間において、必要によ
り所要の時間にわたって十分な攪拌を行ってもよい。
【0061】尚、第二段反応の終了後、必要によりpH
6〜7.5、好ましくはpH6.5〜7.5に中和する
ことにより、溶液中に残存しているケイ酸塩を粒子表面
に析出させることができる。
【0062】本発明における磁性酸化鉄粒子の粒子表面
へのMn、Zn、Ti、Zr、Si、Alから選ばれる
1種又は2種以上の元素の酸化物、水酸化物、含水酸化
物又はこれらの混合物のいずれかからなる被着層の形成
は、磁性酸化鉄粒子粉末の水懸濁液又は第二段反応の終
了後の水懸濁液中に前記選択した元素の無機化合物の溶
液を添加し、pHを添加元素が酸化物、水酸化物、含水
酸化物等として沈澱する公知のpH領域に調整すること
により行うことができる。
【0063】前記磁性酸化鉄粒子粉末の水懸濁液に、一
旦乾燥させた磁性酸化鉄粒子粉末を用いる場合には、十
分に分散させた水懸濁液とすることがより均一な被覆層
を得るために必要である。第二段反応終了後の磁性酸化
鉄粒子粉末の水懸濁液をそのまま用いる場合には、上記
分散工程を必要としないため、より工業的である。
【0064】前記Mn、Zn、Ti、Zr、Si、Al
等の無機化合物としては、水溶性のものであればよい。
Mn化合物としては、硫酸マンガン、塩化マンガン等が
使用できる。Zn化合物としては、硫酸亜鉛、塩化亜鉛
等が使用できる。Ti化合物としては、硫酸チタニル、
塩化チタン等が使用できる。Zr化合物としては、塩化
ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等が使用できる。Si
化合物としては、3号水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケ
イ酸カリウム等が使用できる。Al化合物としては、硫
酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウ
ム、アルミン酸ナトリウム等が使用できる。
【0065】前記選択した元素の無機化合物の添加量
は、好ましくは0.01〜20重量%である。0.01
重量%未満の場合には、分散性向上の効果が十分に得ら
れない。20重量%を越える場合には、粒子表面以外に
単独で水酸化物、含水酸化物又はこれらの混合物が生成
する。また、粒子表面上のSi成分を完全に覆わないこ
とが流動性向上の観点から好ましい。
【0066】前記選択した元素の無機化合物の水溶液の
添加後の調整pHは、Mnの場合には、pH8.5以上
であり、Znの場合には、pH6.5〜14の範囲であ
り、Tiの場合には、pH3以上であり、Zrの場合に
は、pH2以上であり、Siの場合には、pH9以下、
Alの場合には、pH4〜12の範囲である。
【0067】本発明における磁性酸化鉄粒子の疎水化処
理剤の被着は、磁性酸化鉄粒子粉末に疎水化処理剤を乾
式処理又は湿式処理のいずれの方法により処理すること
によって行うことができる。好ましくは乾式処理で行う
のがよい。
【0068】疎水化処理剤は、カップリング剤、シリコ
ーン化合物、高級脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上
のものである。カップリング剤としては、シランカップ
リング剤、チタネートッカップリング剤、アルミネート
カップリング剤等である。シリコーン化合物は、シリコ
ーンオイル等である。高級脂肪酸としては、ステアリン
酸、イソステアリン酸、パルミチン酸、イソパルミチン
酸、オレイン酸等である。
【0069】前記疎水化処理剤の添加量は、磁性粒子粉
末に対して、好ましくは0.1〜4.0重量%、より好
ましくは0.1〜2.0重量%である。0.1重量%未
満の場合には、疎水化の効果が十分でなく、また、4.
0重量%を越える場合には粒子表面のSiO2 を覆って
しまうため好ましくない。
【0070】疎水化処理は、ホイール型混練機、らいか
い機、ヘンシェルミキサー等を用いることができる。
【0071】本発明における磁性酸化鉄粒子の粒子表面
への特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非磁性含水酸化
物微粒子の固着は、前記得られたマグネタイト粒子粉末
に対して、特定元素の非磁性酸化物微粒子又は非磁性含
水酸化物微粒子を好ましくは0.1〜20重量%、より
好ましくは0.5〜10重量%添加してホイール型混練
機又はらいかい機を用いて圧縮、剪断及びへらなでする
ことにより行うことができる。0.1重量%未満の場合
には、得られた粒子粉末の流動性向上が認められず、2
0重量%を越える場合には飽和磁化が低下して画像性が
低下するので好ましくない。
【0072】ホイール型混練機としては、圧縮、剪断及
びへらなでの効果を有するものが好ましく、シンプソン
ミックスマーラー、マルチミル、逆流混練機、アイリッ
ヒミル等が使用できるが、ウエットパンミル、メランジ
ャ、ワールミックス及び速練機はいずれも圧縮及びへら
なで作用のみで剪断作用を有していないので適用できな
い。
【0073】ホイール型混練機で処理する場合の線荷重
は、10〜200kg/cmの範囲が好ましい。より好
ましくは20〜150kg/cmの範囲である。線荷重
が10kg/cm未満の場合には、特定元素の非磁性酸
化物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒子を磁性粒子の粒
子表面に固着させることが困難となり、200kg/c
mを越える場合には、磁性酸化鉄粒子が破壊されるので
好ましくない。
【0074】ホイール型混練機で処理する場合の時間
は、10〜120分の範囲が好ましい。より好ましくは
20〜90分の範囲である。10分未満の場合には、非
磁性酸化物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒子を磁性酸
化鉄粒子の粒子表面に固着することが困難となり、12
0分を越えても固着は可能であるが工業的ではない。
【0075】次に、本発明に係る磁性トナーについて述
べる。
【0076】本発明に係る磁性トナーは、体積平均径が
3〜15μm、好ましくは5〜12μmである。
【0077】本発明に係る磁性トナーは、前記磁性トナ
ー用磁性酸化鉄粒子粉末及び結着樹脂とからなり、必要
に応じて離型剤、着色剤、荷電制御剤、その他の添加物
等を含有してもよい。前記結着樹脂と前記磁性トナー用
磁性酸化鉄粒子粉末との割合は、前記磁性酸化鉄粒子粉
末100重量部に対して前記結着樹脂10〜900重量
部、好ましくは10〜400重量部である。
【0078】本発明に係る磁性トナーに使用する結着樹
脂としては、スチレン、アクリル酸アルキルエステル及
びメタクリル酸アルキルエステル等のビニル系単量体を
重合又は共重合したビニル系重合体が使用できる。この
結着樹脂を構成する単量体のスチレンとして、例えばス
チレン及びその置換体があり、アクリル酸アルキルエス
テルとしては、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等がある。前記共
重合体には、スチレン系成分を50〜95重量%含むこ
とが好ましい。
【0079】また、結着樹脂には、必要に応じてポリエ
ステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂等
を使用することができる。
【0080】本発明に係る磁性トナーを作成する方法と
しては、混合、混練、粉砕による公知の方法によって行
うことができ、具体的には、前記磁性酸化鉄粒子粉末及
び前記結着樹脂、必要に応じて着色剤、離型剤、荷電制
御剤、その他の添加剤等をまず混合機により十分に混合
した後、加熱混練機によって樹脂等を溶融、混練して相
溶化させた中に磁性酸化鉄粒子等を分散させ、冷却固化
後、得られた樹脂混練物について粉砕及び分級を行って
磁性トナーを得ることができる。
【0081】前記混合機としては、ヘンシェルミキサ
ー、ボールミルなどの混合機を使用することができる。
前記加熱混練機としては、ロールミル、ニーダー、二軸
スクリュー型、エクストルーダー等を使用することがで
きる。前記粉砕は、カッターミル、ジェットミル等の粉
砕機によって行うことができ、前記分級も公知の方法に
より行うことができる。
【0082】本発明に係る磁性トナーを得る他の方法と
して、懸濁重合法又は乳化重合法があり、懸濁重合法に
おいては、重合性単量体及び磁性トナー用磁性酸化鉄粒
子粉末、着色剤、必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷
電制御剤、その他の添加剤を溶解又は分散させた単量体
組成物を、懸濁安定剤を含む水相中に攪拌しながら添加
して造粒し、重合させてトナー粒子を形成することがで
きる。
【0083】乳化重合法においては、単量体、磁性トナ
ー用磁性酸化鉄粒子粉末、着色剤、重合開始剤などを水
中に分散させて重合を行う過程に乳化剤を添加すること
によって適度な粒度のトナー粒子を形成することができ
る。
【0084】
【発明の実施の形態】本発明の代表的な実施の形態は次
の通りである。
【0085】なお、以下の実施の形態及び実施例並びに
比較例における平均粒子径は、電子顕微鏡写真から測定
した数値の平均値で、また、比表面積はBET法により
測定した値で示した。磁気特性は、「振動試料型磁力計
VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を使用し、
外部磁場10KOeまで印加して測定した。
【0086】粒子形状は、走査型電子顕微鏡(日立S−
800)により観察した。
【0087】磁性酸化鉄粒子粉末の球形度Φの測定は、
投影図である透過型電子顕微鏡(日本電子JEM−10
0S)写真において磁性酸化鉄粒子をランダムに250
個以上抽出し、平均長軸径l及び平均短軸径wを求め、
下記式によって算出した。
【0088】球形度Φ=w/l l:投影図における磁性酸化鉄粒子の平均長軸径 w:投影図における磁性酸化鉄粒子の平均短軸径
【0089】磁性酸化鉄粒子のSi量は、「蛍光X線分
析装置3063M型」(理学電機工業(株)製)を使用
し、JIS K0119の「けい光X線分析通則」に従
って測定した値で示した。
【0090】Fe2+含有量は、下記の化学分析法により
求めた値で示した。即ち、不活性ガス雰囲気下におい
て、磁性粒子粉末0.5gに対しリン酸と硫酸とを2:
1の割合で含む混合溶液25ccを添加し、上記磁性粒
子を溶解する。この溶解水溶液の希釈液に指示薬として
ジフェニルアミンスルホン酸を数滴加えた後、重クロム
酸カリウム水溶液を用いた酸化還元滴定を行った。上記
希釈液が紫色を呈した時を終点とし、該終点に至るまで
に使用した重クロム酸カリウム水溶液の量から計算して
求めた。
【0091】粒子表面に被着したMn、Zn、Ti、Z
r、Si、Al量については、それぞれを蛍光X線分析
装置3063M型(理学電機工業(株)製)を用いてJ
IS−K−0119の「けい光X線分析通則」に従って
蛍光X線分析を行うことによって測定し、被着前にあら
かじめ測定しておいた含有量を差し引くことにより粒子
表面の被着量を算出した。被着量が微量である場合に
は、「誘導結合プラズマ発光分光分析装置SPS400
0」(セイコー電子工業(株)製)を使用して測定し
た。
【0092】疎水化処理剤の被着量は、「堀場金属中炭
素硫黄分析装置EMIA−2200」((株)堀場製作
所製)を用いて測定した炭素量から換算した値で示し
た。
【0093】磁性酸化鉄粒子の粒子表面のFe、Mn、
Zn、Ti、Zr、Si、Alから選択した元素の非磁
性酸化物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒子の固着量
は、それぞれを蛍光X線分析装置3063M型(理学電
機工業(株)製)を用いてJIS−K−0119の「け
い光X線分析通則」に従って蛍光X線分析を行うことに
よって測定し、固着前にあらかじめ測定しておいた含有
量を差し引くことにより粒子表面の被着量を算出した。
固着量が微量である場合には、「誘導結合プラズマ発光
分光分析装置SPS4000」(セイコー電子工業
(株)製)を使用して測定した。
【0094】磁性酸化鉄粒子粉末の流動性は、圧縮度と
安息角θによって見積もることができる。
【0095】圧縮度は、カサ密度(ρa)とタップ密度
(ρt)とをそれぞれ測定し、これらの値を下記式に代
入して算出した値で示した。 圧縮度=〔(ρt−ρa)/ρt〕×100 尚、圧縮度が小さくなるほど流動性がより優れたものと
なる。
【0096】なお、カサ密度(ρa)は、JIS−51
01の顔料試験法)により測定し、タップ密度(ρt)
は、カサ密度測定後の磁性酸化鉄粒子粉末10gを20
ccのメスシリンダー中にロートを用いて静かに充填さ
せ、次いで、25mmの高さから自然落下させる操作を
600回繰り返した後、充填している磁性酸化鉄粒子粉
末の量(cc)をメスシリンダーの目盛りから読み取
り、この値を下記式に代入して算出した値で示した。 タップ密度(g/cc)=10(g)/容量(cc)
【0097】安息角θは、以下のように測定した。ま
ず、試料粉末をあらかじめ710μmの篩を通してお
く。半径3cmの安息角測定用テーブルを設置し、その
上方10cmに設置した710μmの篩に先に一度篩通
しした試料粉末を落としていく。試料粉末がテーブル上
に円錐をなすようになったところで高さxを測定し、さ
らに試料粉末を落としていき、再度円錐の高さxを測定
する。2回測定された高さxに差がなければ、xを下記
式に代入して安息角θの値を求めた。 tanθ=x/3 尚、安息角θが小さくなるほど流動性がより優れたもの
となる。
【0098】磁性酸化鉄粒子粉末の吸油量は、JIS−
K−5101の顔料試験法により測定した。
【0099】疎水化度(Vm/Vm0 )は、「水蒸気吸
着装置BELSORP18」(日本ベル(株)製)を用
いて、疎水化処理前後の水蒸気単分子吸着量(Vm0
びVm)を測定した値の比(Vm/Vm0 )で示した。
なお、水蒸気単分子吸着量は、磁性粒子粉末を120℃
にて2時間脱気処理し、25℃の吸着温度にて水蒸気吸
着等温線を測定し、BET式から求めた値である。
【0100】トナーの体積平均径は、Couter C
ounter TA−II(Couter Elect
ronics Co.)を用いて測定した。トナーの流
動性は、パウダーテスターPT−E(Hosokawa
Micron Co.)を用いて測定した。
【0101】<マグネタイト粒子粉末の生成>Fe
2+1.5mol/lを含む硫酸第一鉄水溶液26.7l
を、あらかじめ反応器中に準備された3.4Nの水酸化
ナトリウム水溶液22.3lに加え(Fe2+に対し0.
95当量に該当する。)、pH6.8温度90℃におい
て水酸化第一鉄塩コロイドを含む第一鉄塩懸濁液の生成
を行った。この際、ケイ素成分として3号水ガラス(S
iO2 28.8重量%)250.3g(Feに対しSi
換算で3.00原子%に該当する。)を1lに水で希釈
したものを硫酸第一鉄水溶液添加前に、水酸化ナトリウ
ム水溶液に添加した。上記水酸化第一鉄塩コロイドを含
む第一鉄塩懸濁液に3.5Nの水酸化ナトリウム水溶液
1.2lを添加して懸濁液のpHを8.9に調整した
後、温度90℃において毎分100lの空気を80分間
通気してマグネタイト核晶粒子を含む第一鉄塩水溶液を
生成した。
【0102】次いで、上記マグネタイト核晶粒子を含む
第一鉄塩懸濁液に18Nの水酸化ナトリウム水溶液10
mlを加え(残存するFe2+に対し2.25当量に該当
する。)、pH10、温度90℃において毎分100l
の空気を30分間通気してマグネタイト粒子を生成し
た。マグネタイト粒子を含むアルカリ性溶液を希硫酸溶
液を用いてpH7.0に中和し、反応溶液中に残存して
いるケイ酸塩をマグネタイト粒子表面に析出させた。生
成粒子は、常法により、水洗、濾別、乾燥、粉砕した。
【0103】得られたマグネタイト粒子は図1に示す電
子顕微鏡写真(×200000)から明らかな通り、そ
の粒子形状は、球状であり、平均粒子径が0.15μm
で、球形度Φは1.0であった。また、このマグネタイ
ト粒子粉末は、蛍光X線分析の結果、Feに対しSiを
2.61原子%含有したものであって、酸化還元滴定の
結果、Fe2+量は19.3重量%であり、十分な黒色度
を有するものであった。硫黄元素の含有量は0.14重
量%であった。磁気特性は、保磁力が114Oeであ
り、飽和磁化値が86.0emu/gであった。水の単
分子吸着量は、3.07mg/g(Vm0 )であった。
【0104】<被着処理>第二段反応終了後の磁性酸化
鉄粒子粉末1kgを含有する水懸濁液(pH10〜1
1)中に温度80℃において、攪拌しながら該粒子に対
してAl換算で0.1重量%の硫酸アルミニウム12.
7gを含む水溶液を滴下した後、pH7に調整し、30
分間攪拌した。その後、濾過、水洗した後、60℃で乾
燥して粒子表面にアルミニウムの水酸化物からなる被着
層を形成させたマグネタイト粒子粉末を得た。
【0105】前記得られた粒子表面にアルミニウムの水
酸化物からなる被着層を形成させたマグネタイト粒子粉
末は、BET比表面積が14.1m2 /g、圧縮度が3
7、吸油量が17ml/100g、また、粒子表面にア
ルミニウムの水酸化物からなる被着層をAl換算で0.
10重量%含有していた。
【0106】<トナーの製造>前記得られたマグネタイ
ト粒子粉末を以下の割合で混合し、ニーダーにて10分
間加熱溶融して前記マグネタイト粒子を樹脂中に分散さ
せ、冷却固化後、得られた樹脂混練物を粉砕及び分級を
行って磁性トナーを得た。得られた磁性トナーの体積平
均径は、12μmであった。また、流動性指数は90で
あった。 トナー混合割合: スチレン−アクリル樹脂 100重量部 負帯電制御剤 0.5重量部 離型剤 6重量部 マグネタイト粒子粉末 60重量部
【0107】
【作用】先ず、本発明において最も重要な点は、第一鉄
塩水溶液と該第一鉄塩水溶液中の第一鉄塩に対し0.8
0〜0.99当量の水酸化アルカリ水溶液とを反応させ
て得られた水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応水
溶液に70〜100℃の温度範囲に加熱しながら酸素含
有ガスを通気してマグネタイト粒子を生成させる第一段
反応と、該第一段反応終了後の残存Fe2+に対し1.0
0当量以上の水酸化アルカリ水溶液を添加し、70〜1
00℃の温度範囲に加熱しながら酸素含有ガスを通気し
てマグネタイト粒子を生成させる第二段反応との二段階
反応からなるマグネタイト粒子粉末の製造法において、
前記水酸化アルカリ水溶液又は前記水酸化第一鉄コロイ
ドを含む第一鉄塩水溶液のいずれかの水溶液にあらかじ
め水可溶性ケイ酸塩をFeに対しSi換算で1.7〜
6.5原子%添加して置き、且つ、前記第一段反応にお
ける酸素含有ガス通気開始時に水酸化アルカリ水溶液を
添加することによりpHを8.0〜9.5に調整して酸
素含有ガスを通気することにより、球状を呈し、しか
も、高い保磁力を有することから、小粒径の磁性トナー
粒子として使用する場合に、流動性が高く、カブリが抑
制されることによって解像度が高く、また、黒色度に優
れる磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末が得られるという
事実である。
【0108】本発明者は、得られるマグネタイト粒子の
保磁力が、マグネタイト結晶粒子内部の硫黄元素の含有
量によって左右されることを見い出した。つまり、硫黄
元素が結晶中に多く含まれる場合には、後述するように
生成反応時に硫酸イオンに起因する硫黄元素を多く取り
込んだものと考えられ、結晶性に劣るため結晶磁気異方
性に劣るものとなり、保磁力が低く、硫黄元素が結晶中
にほとんどない場合には、結晶性が良好なために結晶磁
気異方性の良好なものとなり、保磁力が高いものとなる
と考えている。
【0109】従来、特公平3−9045号公報等で行わ
れているように、Fe2+に対して0.80〜0.99当
量の水酸化アルカリ水溶液を添加した場合には、pH
8.0未満であり、そのままマグネタイト粒子生成反応
を行うと、反応懸濁液中の硫酸イオンが生成するマグネ
タイト結晶粒子に吸着され、結晶成長とともに内部に取
り込まれていくため、結晶性に劣るものとなっていた。
本発明においては、pH8.0〜9.5の範囲に調整し
た後、反応を行うことによって、生成するマグネタイト
結晶粒子への硫酸イオンの吸着が生じにくく、結晶中へ
取り込まれる硫黄元素が少なく、従って結晶性が良好な
ために結晶磁気異方性の良好なことから、保磁力の高い
マグネタイト粒子が得られたものと考えている。
【0110】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、球状
を呈していることから流動性に優れたものであり、含有
する硫黄元素が少ないことにより、結晶磁気異方性に優
れることから高い保磁力を有し、小粒径の磁性トナーと
した場合にカブリが抑えられることによって解像度が高
く、しかもFe2+の含有量が十分に多く、黒色度に優れ
たものである。
【0111】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げる。
【0112】実施例1〜32、比較例1〜4; <マグネタイト粒子粉末の生成> 実施例1〜5、比較例1〜4 第一鉄塩水溶液の種類、水ガラスの添加量、第一段反応
開始時のpH、第一段反応における水酸化アルカリ水溶
液の種類、反応温度並びに第二段反応終了後における中
和pHを種々変化させた以外は本発明の実施の形態と同
様にしてマグネタイト粒子粉末を得た。この時の主要製
造条件を表1に、生成マグネタイト粒子粉末の諸特性を
表2にそれぞれ示す。
【0113】
【表1】
【0114】
【表2】
【0115】比較例1における水の単分子層吸着量は
4.86mg/gであり、実施例1のマグネタイト粒子
粉末に比べて吸湿性の高いものであった。
【0116】保磁力値と粒子径とは密接な関係がある。
一般には粒子径が小さくなるほど、保磁力値は大きくな
る傾向がある。図2は、本発明に係る磁性トナー用磁性
酸化鉄粒子粉末の保磁力値と粒子径との関係を示したも
のである。図2中、●印は本発明の実施の形態及び実施
例1〜5で得られた球状マグネタイト粒子粉末について
のものであり、○印は、本発明の比較例3の磁性酸化鉄
粒子についてのものであり、△印は、特公平3−904
5号公報の実施例1及び10で得られた磁性酸化鉄粒子
粉末についてのものであり、□印は、特開平7−110
598号公報の実施例2で得られた磁性酸化鉄粒子粉末
についてのものであり、▲印は、特公平8−25747
号公報(特開平5−213620号公報)の実施例1及
び比較例5で得られた磁性酸化鉄粒子粉末についてのも
のである。
【0117】本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、従来
の球状マグネタイト粒子粉末に比べ、同一の粒子径で
は、保磁力値が大きいことが確認された。本発明におい
て得られる磁性酸化鉄粒子粉末は、図の実線で示す範囲
内のものが得られる。図中、直線Aは、式147−32
2.7×dで示される。図中、直線Bは、式207−3
22.7×dで示される。なお、図中には表面処理前の
マグネタイト粒子粉末についてのみ示しているが、表面
処理後のマグネタイト粒子粉末の粒子径及び保磁力はほ
とんど変化していないことから、以下に示す表面処理後
のマグネタイト粒子粉末の平均粒子径と保磁力とは表面
処理前と同様の関係を有するものである。
【0118】<被着処理> 実施例6 前記実施の形態における第二段反応終了後の磁性酸化鉄
粒子粉末1kgを含有する水懸濁液(pH10〜11)
中に温度80℃において、攪拌しながら該粒子に対して
Al換算で0.2重量%の硫酸アルミニウム25.4g
を含む水溶液を滴下した後、pH7に調整し、30分間
攪拌した。その後、濾過、水洗した後、60℃で乾燥し
て粒子表面にアルミニウムの水酸化物からなる被着層を
形成させたマグネタイト粒子粉末を得た。
【0119】前記得られた粒子表面にアルミニウムの水
酸化物からなる被着層を形成させたマグネタイト粒子粉
末は、粒子表面にAl換算で0.20重量%含有してい
た。
【0120】実施例7 被着物の添加量を変えた以外は実施例6と同様にして被
着を行った。その条件及び得られた磁性酸化鉄粒子粉末
の諸特性を表3に示す。
【0121】
【表3】
【0122】<疎水化処理> 実施例8 実施の形態で得られた表面処理前のマグネタイト粒子粉
末10kgと、シランカップリング剤A−143(日本
ユニカ(株)製)15gとをホイール型混練機(商品
名:サンドミル (株)松本鋳造鉄工所製)に投入し、
一時間作動させることにより、疎水化処理を行った。
【0123】実施例9〜22 被処理粒子粉末の種類、疎水化処理剤の種類及び添加量
を種々変化させた以外は実施例8と同様にして疎水化処
理を行った。その条件及び得られた磁性酸化鉄粒子粉末
の諸特性を表4に示す。なお、上記以外の疎水化処理剤
として、チタネートカップリング剤 ブレンアクトTT
S(味の素(株)製)、イソパルミチン酸(日産化学
(株)製)を用いた。
【0124】
【表4】
【0125】<非磁性酸化物微粒子等の固着処理> 実施例23 実施の形態で得られた表面処理前のマグネタイト粒子粉
末10kgと、粒子径0.04μmの粒状TiO2 微粉
末300gとを混合し、この混合物をシンプソンミック
スマーラーに投入し、線荷重50kgで30分間処理し
てTiO2 微粉末をマグネタイト粒子の粒子表面に固着
させた。
【0126】実施例24〜28 被処理粒子粉末の種類、非磁性酸化物微粒子又は非磁性
含水酸化物微粒子の種類及び添加量を種々変化させた以
外は実施例23と同様にして疎水化処理を行った。その
条件及び得られた磁性酸化鉄粒子粉末の諸特性を表5に
示す。
【0127】
【表5】
【0128】<被着処理+疎水化処理> 実施例29 実施の形態で得られた粒子表面にアルミニウムの水酸化
物からなる被着層を有するマグネタイト粒子粉末10k
gと、シランカップリング剤A−143(日本ユニカ
(株)製)15gとをホイール型混練機(商品名:サン
ドミル (株)松本鋳造鉄工所製)に投入し、一時間作
動させることにより、疎水化処理を行った。
【0129】実施例30〜32 粒子表面に被着層を有する被処理粒子粉末の種類、疎水
化処理剤の種類及び添加量を種々変化させた以外は実施
例29と同様にして疎水化処理を行った。その条件及び
得られた磁性酸化鉄粒子粉末の諸特性を表6に示す。
【0130】
【表6】
【0131】
【発明の効果】本発明に係る磁性トナー用磁性酸化鉄粒
子粉末は、球状を呈し、粒子サイズが0.05〜0.3
0μmの微細粒子であり、高い保磁力を有することから
小粒径の磁性トナー粒子にした場合に、流動性が高く、
カブリが抑えられることによって解像度が高く、しかも
黒色度に優れ、さらに、吸油量が少ない場合又は粒子表
面が疎水性である場合には、樹脂との混合性が良好とな
ることにより電子写真用磁性トナー用磁性粉として最適
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態で得られた球状を呈した
マグネタイト粒子粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真
(×200000)である。
【図2】 本発明に係る磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉
末の平均粒子径d(μm)と保磁力Hc(Oe)との関
係を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 好澤 実 広島県広島市中区舟入南4丁目1番2号戸 田工業株式会社創造センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が0.05〜0.30μmであ
    り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
    イ素を含み、粒子表面にMn、Zn、Ti、Zr、S
    i、Alから選ばれる1種又は2種以上の元素の酸化
    物、水酸化物、含水酸化物又はこれらの混合物のいずれ
    かからなる被着層を有するマグネタイト粒子であって、
    その粒子の外部磁場10kOeにおける保磁力Hc(O
    e)が平均粒子径d(μm)との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
    2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
    元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
    球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
  2. 【請求項2】 平均粒径が0.05〜0.30μmであ
    り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
    イ素を含み、粒子表面に疎水化処理剤が被着しているマ
    グネタイト粒子であって、その粒子の外部磁場10kO
    eにおける保磁力Hc(Oe)が平均粒子径d(μm)
    との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
    2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
    元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
    球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
  3. 【請求項3】 平均粒径が0.05〜0.30μmであ
    り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
    イ素を含み、粒子表面にFe、Mn、Zn、Ti、Z
    r、Si、Alから選ばれる1種又は2種以上の元素の
    非磁性酸化物微粒子又は非磁性含水酸化物微粒子が固着
    しているマグネタイト粒子であって、その粒子の外部磁
    場10kOeにおける保磁力Hc(Oe)が平均粒子径
    d(μm)との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
    2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
    元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
    球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
  4. 【請求項4】 平均粒径が0.05〜0.30μmであ
    り、Si換算でFeに対して1.7〜4.5原子%のケ
    イ素を含み、粒子表面に下層としてMn、Zn、Ti、
    Zr、Si、Alから選ばれる1種又は2種以上の元素
    の酸化物、水酸化物、含水酸化物又はこれらの混合物の
    いずれかからなる被着層を有し、さらに、上層として疎
    水化処理剤が被着しているマグネタイト粒子であって、
    その粒子の外部磁場10kOeにおける保磁力Hc(O
    e)が平均粒子径d(μm)との下記関係式、 147−322.7×d≦Hc(10kOe) ≦207−32
    2.7×d を満たす範囲内にあり、且つ、磁性粉中に含有する硫黄
    元素の量が0.35重量%以下であることを特徴とする
    球状を呈した磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4記載のいずれかの磁性ト
    ナー用磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナー。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001051437A (ja) * 1998-11-27 2001-02-23 Canon Inc 電子写真感光体の製造方法
JP2002082493A (ja) * 2000-09-06 2002-03-22 Canon Inc トナー
JP2003280287A (ja) * 2002-03-22 2003-10-02 Ricoh Co Ltd 静電潜像現像用キャリア、それを用いた静電潜像現像剤および静電潜像現像方法
JP2008096789A (ja) * 2006-10-13 2008-04-24 Canon Inc 黒色トナー
JP2016114676A (ja) * 2014-12-12 2016-06-23 キヤノン株式会社 画像形成方法
JP2018204020A (ja) * 2013-10-31 2018-12-27 戸田工業株式会社 アニリンブラック粒子、該アニリンブラック粒子を用いた樹脂組成物、水系分散体、および、溶剤系分散体

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