JPH10173204A - 半導体センサの製造方法 - Google Patents
半導体センサの製造方法Info
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- JPH10173204A JPH10173204A JP33226196A JP33226196A JPH10173204A JP H10173204 A JPH10173204 A JP H10173204A JP 33226196 A JP33226196 A JP 33226196A JP 33226196 A JP33226196 A JP 33226196A JP H10173204 A JPH10173204 A JP H10173204A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】薄膜梁構造を有する半導体センサの感度のばら
つきを低減すること。 【解決手段】シリコン基板12上に絶縁膜16、パッシ
ベーション膜17及び下部電極13を順に形成する。次
に、下部電極13上に不純物であるリンを含む第1のP
SG(Phosphosilicate-glass)膜21を成膜し、同P
SG膜21に対して900℃の温度で1時間にわたって
熱処理を行う。そして、熱処理されたPSG膜21上に
非晶質シリコン膜22及び第2のPSG膜23を順に成
膜する。各膜21,22,23に対して熱処理を行うこ
とにより、非晶質シリコン膜22にリンを拡散せしめ、
同膜22を多結晶化する。その後、第1及び第2のPS
G膜21,23をエッチングにて除去する。
つきを低減すること。 【解決手段】シリコン基板12上に絶縁膜16、パッシ
ベーション膜17及び下部電極13を順に形成する。次
に、下部電極13上に不純物であるリンを含む第1のP
SG(Phosphosilicate-glass)膜21を成膜し、同P
SG膜21に対して900℃の温度で1時間にわたって
熱処理を行う。そして、熱処理されたPSG膜21上に
非晶質シリコン膜22及び第2のPSG膜23を順に成
膜する。各膜21,22,23に対して熱処理を行うこ
とにより、非晶質シリコン膜22にリンを拡散せしめ、
同膜22を多結晶化する。その後、第1及び第2のPS
G膜21,23をエッチングにて除去する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば加速度セン
サ等、薄膜梁構造を有するとともに、同梁構造を実現す
るための犠牲層が形成される半導体センサの製造方法に
関する。
サ等、薄膜梁構造を有するとともに、同梁構造を実現す
るための犠牲層が形成される半導体センサの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、こうした半導体センサの製造
方法は種々提案されており、特に加速度センサに代表さ
れる半導体力学量センサの製造方法としては、例えば特
開平7−231103号公報等に記載されたものが知ら
れている。
方法は種々提案されており、特に加速度センサに代表さ
れる半導体力学量センサの製造方法としては、例えば特
開平7−231103号公報等に記載されたものが知ら
れている。
【0003】図11及び図12に、一般的な加速度セン
サの断面構造を示す。なお、図12は図11の12−1
2線に沿った断面図である。図11及び図12に示すよ
うに、このセンサ41は基本的に、P型シリコン基板4
2、同基板42上に形成される固定電極43,44、絶
縁膜(犠牲層)45、固定電極43,44と対向する可
動電極46、同可動電極46の両端を絶縁する絶縁層4
7、及び同可動電極46と電気的に接続される配線48
から構成されている。可動電極46は梁構造をなし、両
端が絶縁層47により固定されている。可動電極46と
固定電極43,44との間には所定のクリアランスが形
成されている。
サの断面構造を示す。なお、図12は図11の12−1
2線に沿った断面図である。図11及び図12に示すよ
うに、このセンサ41は基本的に、P型シリコン基板4
2、同基板42上に形成される固定電極43,44、絶
縁膜(犠牲層)45、固定電極43,44と対向する可
動電極46、同可動電極46の両端を絶縁する絶縁層4
7、及び同可動電極46と電気的に接続される配線48
から構成されている。可動電極46は梁構造をなし、両
端が絶縁層47により固定されている。可動電極46と
固定電極43,44との間には所定のクリアランスが形
成されている。
【0004】上記構成を有するセンサ41は概ね以下の
工程を経て製造される。まず、基板42の全面にわたっ
て絶縁膜45を形成する。その後、基板42を所定の温
度に保ちつつ、絶縁膜45上に多結晶シリコンを成膜す
る。次に、不活性ガス雰囲気中において、所定の温度の
もとに数時間、基板42に対してアニール処理を行う。
そしてその後、多結晶シリコンをエッチングすることに
より可動電極46を形成する。更に、基板42にイオン
注入等によって不純物を拡散させ、固定電極44,45
を形成する。そして、可動電極46下方の絶縁層47を
エッチング除去して、同可動電極46に梁構造をもたせ
る。
工程を経て製造される。まず、基板42の全面にわたっ
て絶縁膜45を形成する。その後、基板42を所定の温
度に保ちつつ、絶縁膜45上に多結晶シリコンを成膜す
る。次に、不活性ガス雰囲気中において、所定の温度の
もとに数時間、基板42に対してアニール処理を行う。
そしてその後、多結晶シリコンをエッチングすることに
より可動電極46を形成する。更に、基板42にイオン
注入等によって不純物を拡散させ、固定電極44,45
を形成する。そして、可動電極46下方の絶縁層47を
エッチング除去して、同可動電極46に梁構造をもたせ
る。
【0005】上記のように構成された加速度センサ41
においては、可動電極46と固定電極43,44との間
に電圧が印可されることにより、図12に示すように固
定電極43,44間に反転層49が形成され、同固定電
極43,44間に電流が流れる。ここで、加速度センサ
41が加速度を受け可動電極46が撓むことにより、同
可動電極46と固定電極43,44との間の距離が変化
する。従って、可動電極46と固定電極43,44との
間の電界強度が変化し、反転層49のキャリア濃度が変
化し、電流の値が変化する。この電流の変化に基づき、
加速度が検出される。
においては、可動電極46と固定電極43,44との間
に電圧が印可されることにより、図12に示すように固
定電極43,44間に反転層49が形成され、同固定電
極43,44間に電流が流れる。ここで、加速度センサ
41が加速度を受け可動電極46が撓むことにより、同
可動電極46と固定電極43,44との間の距離が変化
する。従って、可動電極46と固定電極43,44との
間の電界強度が変化し、反転層49のキャリア濃度が変
化し、電流の値が変化する。この電流の変化に基づき、
加速度が検出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした半
導体センサは通常、その生産ラインを通じて大量生産さ
れるため、上記加速度センサ41にあっても、それら製
造されるセンサがそれぞれ所定の感度条件を満たしてい
ることが望まれる。この感度は種々の要因、例えば可動
電極46の幅、長さ及び厚さ、可動電極46と固定電極
43,44との距離、可動電極46の形成に用いられる
多結晶シリコン膜のヤング率や残留応力の値等に基づき
決定される。そしてこれら要因のうち、特に多結晶シリ
コン膜の残留応力の値は感度に大きく影響を与えるた
め、製造に際してもこの値が所定の範囲内に収まるよう
に制御されることが望まれる。
導体センサは通常、その生産ラインを通じて大量生産さ
れるため、上記加速度センサ41にあっても、それら製
造されるセンサがそれぞれ所定の感度条件を満たしてい
ることが望まれる。この感度は種々の要因、例えば可動
電極46の幅、長さ及び厚さ、可動電極46と固定電極
43,44との距離、可動電極46の形成に用いられる
多結晶シリコン膜のヤング率や残留応力の値等に基づき
決定される。そしてこれら要因のうち、特に多結晶シリ
コン膜の残留応力の値は感度に大きく影響を与えるた
め、製造に際してもこの値が所定の範囲内に収まるよう
に制御されることが望まれる。
【0007】ところが、上述した従来の製造プロセスに
基づき製造される加速度センサ41にあっては、多結晶
シリコンの応力値ばらつきがウェハ面内でも±10%程
あり、これが同センサ41としての加速度検知感度のば
らつきに大きく影響してくることが懸念される。一般
に、可動電極46として使用される多結晶シリコンには
これに導電性を付与するために不純物が拡散される。そ
してこの場合、この拡散される不純物の濃度のばらつき
が上記応力値のばらつきを招いているものと考えられ
る。何れにしろこのように、可動電極46を構成する多
結晶シリコン膜に応力のばらつきが存在すると、そのば
らつきに応じて各センサの感度も大きくばらついてしま
うこととなる。
基づき製造される加速度センサ41にあっては、多結晶
シリコンの応力値ばらつきがウェハ面内でも±10%程
あり、これが同センサ41としての加速度検知感度のば
らつきに大きく影響してくることが懸念される。一般
に、可動電極46として使用される多結晶シリコンには
これに導電性を付与するために不純物が拡散される。そ
してこの場合、この拡散される不純物の濃度のばらつき
が上記応力値のばらつきを招いているものと考えられ
る。何れにしろこのように、可動電極46を構成する多
結晶シリコン膜に応力のばらつきが存在すると、そのば
らつきに応じて各センサの感度も大きくばらついてしま
うこととなる。
【0008】本発明は前述した実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、薄膜梁構造を有する製造される
半導体センサの上記応力値はらつきに起因する感度ばら
つきを低減することの可能な半導体センサの製造方法を
提供することにある。
のであり、その目的は、薄膜梁構造を有する製造される
半導体センサの上記応力値はらつきに起因する感度ばら
つきを低減することの可能な半導体センサの製造方法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、薄膜梁構造を有する半
導体センサを製造する方法であって、基板上に犠牲層を
形成する工程と、犠牲層に対して熱処理を行う工程と、
熱処理された犠牲層上にシリコン膜を堆積形成する工程
と、シリコン膜の形成後、犠牲層をエッチング除去する
工程とを備えることを趣旨とする。
めに、請求項1に記載の発明は、薄膜梁構造を有する半
導体センサを製造する方法であって、基板上に犠牲層を
形成する工程と、犠牲層に対して熱処理を行う工程と、
熱処理された犠牲層上にシリコン膜を堆積形成する工程
と、シリコン膜の形成後、犠牲層をエッチング除去する
工程とを備えることを趣旨とする。
【0010】上記の製造方法によれば、犠牲層が熱処理
されることにより、その犠牲層に含まれる成分が均一化
され、その成分の濃度のばらつきが低減される。また、
熱処理により犠牲層の表面は滑らかになる。
されることにより、その犠牲層に含まれる成分が均一化
され、その成分の濃度のばらつきが低減される。また、
熱処理により犠牲層の表面は滑らかになる。
【0011】請求項2に記載の発明は、シリコン膜が多
結晶シリコン膜又は非晶質シリコン膜であることを趣旨
とする。上記の製造方法によれば、多結晶シリコンはそ
の後、不純物を拡散することで電極として機能させるこ
とができる。また、非晶質シリコンはその後、不純物を
拡散して多結晶化させることにより、同様に電極として
機能させることができる。
結晶シリコン膜又は非晶質シリコン膜であることを趣旨
とする。上記の製造方法によれば、多結晶シリコンはそ
の後、不純物を拡散することで電極として機能させるこ
とができる。また、非晶質シリコンはその後、不純物を
拡散して多結晶化させることにより、同様に電極として
機能させることができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、熱処理は850
〜1000℃の温度で約1時間行われることを趣旨とす
る。上記の製造方法によれば、犠牲層に含まれる成分の
濃度のばらつきが効果的に低減されるとともに、犠牲層
の表面粗さも効果的に低減される。
〜1000℃の温度で約1時間行われることを趣旨とす
る。上記の製造方法によれば、犠牲層に含まれる成分の
濃度のばらつきが効果的に低減されるとともに、犠牲層
の表面粗さも効果的に低減される。
【0013】請求項4に記載の発明は、犠牲層は不純物
を含むことを趣旨とする。上記の製造方法によれば、加
熱により犠牲層内の不純物の濃度のばらつきが低減され
る。また、上記シリコン膜に拡散する不純物をこの犠牲
層から直接供給することができる。
を含むことを趣旨とする。上記の製造方法によれば、加
熱により犠牲層内の不純物の濃度のばらつきが低減され
る。また、上記シリコン膜に拡散する不純物をこの犠牲
層から直接供給することができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、シリコン膜形成
後に、不純物をシリコン膜へ拡散する工程を備えること
を趣旨とする。上記の製造方法によれば、濃度ばらつき
の低減された犠牲層内の不純物がシリコン膜へ拡散され
るため、該不純物はシリコン膜に対して均一に拡散され
る。従って、シリコン膜内に生じる残留応力のばらつき
が確実に低減され、製造される半導体センサの感度のば
らつきも小さくなる。
後に、不純物をシリコン膜へ拡散する工程を備えること
を趣旨とする。上記の製造方法によれば、濃度ばらつき
の低減された犠牲層内の不純物がシリコン膜へ拡散され
るため、該不純物はシリコン膜に対して均一に拡散され
る。従って、シリコン膜内に生じる残留応力のばらつき
が確実に低減され、製造される半導体センサの感度のば
らつきも小さくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る半導体セン
サの製造方法を具体化した一実施形態について図面を参
照して説明する。
サの製造方法を具体化した一実施形態について図面を参
照して説明する。
【0016】図1は本発明の半導体センサの製造方法に
基づき製造された静電容量型の加速度センサを示す斜視
図であり、図2は図1の2−2線に沿った断面図であ
る。図1に示すように、この加速度センサ11は基本的
に、シリコン基板12と、同シリコン基板12上に形成
される下部電極13と、同下部電極13と対向する上部
電極14と、同上部電極14を支持する支持枠15とを
備えて構成される。
基づき製造された静電容量型の加速度センサを示す斜視
図であり、図2は図1の2−2線に沿った断面図であ
る。図1に示すように、この加速度センサ11は基本的
に、シリコン基板12と、同シリコン基板12上に形成
される下部電極13と、同下部電極13と対向する上部
電極14と、同上部電極14を支持する支持枠15とを
備えて構成される。
【0017】シリコン基板12全面にわたって酸化シリ
コン(SiO2)からなる絶縁膜16が形成され、シリ
コン基板12、下部電極13及び支持枠15が互いに絶
縁される。また、絶縁膜16上面には窒化シリコン(S
i3 N4 )からなるパッシベーション膜17が形成さ
れ、同パッシベーション膜17によりシリコン基板12
及び絶縁膜16が保護される。
コン(SiO2)からなる絶縁膜16が形成され、シリ
コン基板12、下部電極13及び支持枠15が互いに絶
縁される。また、絶縁膜16上面には窒化シリコン(S
i3 N4 )からなるパッシベーション膜17が形成さ
れ、同パッシベーション膜17によりシリコン基板12
及び絶縁膜16が保護される。
【0018】上部電極14及び下部電極13は不純物が
拡散された多結晶シリコンからなる。上部電極14及び
支持枠15は梁19を介して一体的に形成されている。
上部電極14は方形をなす重り部18と、長尺状の2本
の梁19とからなり、上部電極14は梁19の固定端2
0において支持枠15にて支持されている。梁19は可
撓性を有し、上部電極14は固定端20を支点として上
下動可能となっている。上部電極14と下部電極13と
の間には所定のクリアランスが設けられている。上部電
極14が図2に示す位置にあるとき、上部電極14及び
下部電極13の間には所定の静電容量が形成される。
拡散された多結晶シリコンからなる。上部電極14及び
支持枠15は梁19を介して一体的に形成されている。
上部電極14は方形をなす重り部18と、長尺状の2本
の梁19とからなり、上部電極14は梁19の固定端2
0において支持枠15にて支持されている。梁19は可
撓性を有し、上部電極14は固定端20を支点として上
下動可能となっている。上部電極14と下部電極13と
の間には所定のクリアランスが設けられている。上部電
極14が図2に示す位置にあるとき、上部電極14及び
下部電極13の間には所定の静電容量が形成される。
【0019】この加速度センサ11では、後述する本実
施形態の製造方法により、上部電極14に生じる残留応
力は図2の矢印Aで示す圧縮応力であり、その反作用と
して支持枠15には同様に矢印Bで示す引っ張り応力が
生じる。この引っ張り応力により加速度センサ11は構
造的に安定している。こうした状態において、同加速度
センサ11が図2における上下方向に加速度を受けるこ
とにより、2本の梁19が撓み、その撓み量に応じて上
部電極14は上下動する。このため、上部電極14と下
部電極13との間の距離が変化し、両電極13,14間
の静電容量が変化する。この静電容量の変化量に基づ
き、加速度が検出される。
施形態の製造方法により、上部電極14に生じる残留応
力は図2の矢印Aで示す圧縮応力であり、その反作用と
して支持枠15には同様に矢印Bで示す引っ張り応力が
生じる。この引っ張り応力により加速度センサ11は構
造的に安定している。こうした状態において、同加速度
センサ11が図2における上下方向に加速度を受けるこ
とにより、2本の梁19が撓み、その撓み量に応じて上
部電極14は上下動する。このため、上部電極14と下
部電極13との間の距離が変化し、両電極13,14間
の静電容量が変化する。この静電容量の変化量に基づ
き、加速度が検出される。
【0020】この加速度センサ11の加速度検知感度S
は以下の式で表される。
は以下の式で表される。
【0021】
【数1】
【0022】この式において、Wは梁19の幅、Tは上
部電極14及び梁19の厚さ、Lは梁19の長さ、Eは
多結晶シリコン膜(上部電極14)のヤング率、x0 は
初期状態における電極13,14間の距離、mは重り部
18の質量、gは重力加速度、C0 は初期状態における
電極13,14間の静電容量、σは多結晶シリコン膜
(上部電極14)の残留応力を表す。
部電極14及び梁19の厚さ、Lは梁19の長さ、Eは
多結晶シリコン膜(上部電極14)のヤング率、x0 は
初期状態における電極13,14間の距離、mは重り部
18の質量、gは重力加速度、C0 は初期状態における
電極13,14間の静電容量、σは多結晶シリコン膜
(上部電極14)の残留応力を表す。
【0023】図4は、上記応力σ以外のパラメータを一
定とした場合の同応力σと感度Sとの関係を示す。この
加速度センサ11では、残留応力σの値は20〜60
(MPa)の範囲内に設定され、それに伴い加速度セン
サ11の感度Sは0.1〜0.3(pF/G)の範囲内
に設定されている。これは、応力σの値が20(MP
a)以下のような小さな範囲ではグラフの傾きが大きく
なり、応力σの僅かな変化に対して感度Sが大きく変わ
ってしまうためである。従って、ほぼ一定の感度Sを有
する加速度センサ11を製造するためには、グラフの傾
きが比較的小さな範囲内で応力σの値が設定されること
が望ましい。ただし、同感度Sが小さ過ぎるとセンサと
しての機能は低くなってしまうため、少なくとも同感度
Sは0.1(pF/G)以上であることが要求される。
これらのことから、応力σの値は20〜60(MPa)
の範囲内で設定されることが、同加速度センサ11とし
ての感知条件を均一化する上で重要になる。
定とした場合の同応力σと感度Sとの関係を示す。この
加速度センサ11では、残留応力σの値は20〜60
(MPa)の範囲内に設定され、それに伴い加速度セン
サ11の感度Sは0.1〜0.3(pF/G)の範囲内
に設定されている。これは、応力σの値が20(MP
a)以下のような小さな範囲ではグラフの傾きが大きく
なり、応力σの僅かな変化に対して感度Sが大きく変わ
ってしまうためである。従って、ほぼ一定の感度Sを有
する加速度センサ11を製造するためには、グラフの傾
きが比較的小さな範囲内で応力σの値が設定されること
が望ましい。ただし、同感度Sが小さ過ぎるとセンサと
しての機能は低くなってしまうため、少なくとも同感度
Sは0.1(pF/G)以上であることが要求される。
これらのことから、応力σの値は20〜60(MPa)
の範囲内で設定されることが、同加速度センサ11とし
ての感知条件を均一化する上で重要になる。
【0024】次に、図3に基づき加速度センサ11の製
造方法をその製造プロセスに従って順に説明する。同加
速度センサ11の製造に際してはまず、図3(a)に示
すように、シリコン基板12の全面にわたって酸化シリ
コン膜及び窒化シリコン膜を順に成膜する。これらの膜
がそれぞれ上述した絶縁膜16及びパッシベーション膜
17となる。
造方法をその製造プロセスに従って順に説明する。同加
速度センサ11の製造に際してはまず、図3(a)に示
すように、シリコン基板12の全面にわたって酸化シリ
コン膜及び窒化シリコン膜を順に成膜する。これらの膜
がそれぞれ上述した絶縁膜16及びパッシベーション膜
17となる。
【0025】そして、図3(b)に示すように、パッシ
ベーション膜17上に多結晶シリコン膜を成膜し、同多
結晶シリコン膜をパターニングすることにより略正方形
状をなす下部電極13を形成する。
ベーション膜17上に多結晶シリコン膜を成膜し、同多
結晶シリコン膜をパターニングすることにより略正方形
状をなす下部電極13を形成する。
【0026】次に、図3(c)に示すように、下部電極
13を覆うように、第1のPSG(Phosphosilicate-gl
ass)膜21を成膜する。この第1のPSG膜21は不
純物としてリン(P)を含む。この第1のPSG膜21
は、上記リンを後述する非晶質シリコン膜22へ拡散さ
せるための不純物拡散層として機能するとともに、後に
電極13,14間にクリアランスを設けるために除去さ
れる犠牲層としても機能する。
13を覆うように、第1のPSG(Phosphosilicate-gl
ass)膜21を成膜する。この第1のPSG膜21は不
純物としてリン(P)を含む。この第1のPSG膜21
は、上記リンを後述する非晶質シリコン膜22へ拡散さ
せるための不純物拡散層として機能するとともに、後に
電極13,14間にクリアランスを設けるために除去さ
れる犠牲層としても機能する。
【0027】そして次に、第1のPSG膜21に対して
熱処理を行う。この熱処理は900℃の温度にて1時間
にわたって行われる。この熱処理により第1のPSG膜
21に含まれるリンが同膜21内において均一に分布
し、リンの濃度ばらつきが低減される。また、この熱処
理により、第1のPSG膜21はその表面が平滑化され
るようにもなる。この熱処理の後は、第1のPSG膜2
1を図3(所定の形状にパターニングする。
熱処理を行う。この熱処理は900℃の温度にて1時間
にわたって行われる。この熱処理により第1のPSG膜
21に含まれるリンが同膜21内において均一に分布
し、リンの濃度ばらつきが低減される。また、この熱処
理により、第1のPSG膜21はその表面が平滑化され
るようにもなる。この熱処理の後は、第1のPSG膜2
1を図3(所定の形状にパターニングする。
【0028】そして、図3(d)に示すように、第1の
PSG膜21上に非晶質シリコン膜22を成膜する。こ
の非晶質シリコン膜22は後に上部電極14及び支持枠
15となる。
PSG膜21上に非晶質シリコン膜22を成膜する。こ
の非晶質シリコン膜22は後に上部電極14及び支持枠
15となる。
【0029】次に、図3(e)に示すように、非晶質シ
リコン膜22を覆うように第2のPSG膜23を成膜す
る。この第2のPSG膜23も第1のPSG膜21と同
様に不純物としてリンを含み、上記非晶質シリコン膜2
2へ不純物を拡散するための不純物拡散層として機能す
る。
リコン膜22を覆うように第2のPSG膜23を成膜す
る。この第2のPSG膜23も第1のPSG膜21と同
様に不純物としてリンを含み、上記非晶質シリコン膜2
2へ不純物を拡散するための不純物拡散層として機能す
る。
【0030】次に、第1及び第2のPSG膜21,23
により挟まれた非晶質シリコン膜22を多結晶化するた
めに、上記積層された膜21,22,23に対して熱処
理を行う。この熱処理は950℃の温度で1.5時間に
わたって行われる。この熱処理により、第1及び第2の
PSG膜21,23に含まれるリンが非晶質シリコン膜
22へ拡散し、非晶質シリコン膜22が多結晶化され
る。なおこのとき、非晶質シリコン22は第1及び第2
のPSG膜21,23により挟まれており、上面及び下
面からリンが拡散されるため、同非晶質シリコン膜22
への不純物拡散を効率良く行うことができ、膜圧方向に
対して均質な膜を得ることができる。このように、不純
物が拡散されることにより多結晶化されたシリコン膜2
4には電極材料にふさわしい導電性が付与されるように
なる。また、第1のPSG膜21におけるリン濃度が予
め均一化されているため、拡散されたリン濃度もばらつ
きが低減されている。従って、不純物濃度のばらつきに
起因する多結晶シリコン膜24内の応力ばらつきは好適
に低減されることとなる。
により挟まれた非晶質シリコン膜22を多結晶化するた
めに、上記積層された膜21,22,23に対して熱処
理を行う。この熱処理は950℃の温度で1.5時間に
わたって行われる。この熱処理により、第1及び第2の
PSG膜21,23に含まれるリンが非晶質シリコン膜
22へ拡散し、非晶質シリコン膜22が多結晶化され
る。なおこのとき、非晶質シリコン22は第1及び第2
のPSG膜21,23により挟まれており、上面及び下
面からリンが拡散されるため、同非晶質シリコン膜22
への不純物拡散を効率良く行うことができ、膜圧方向に
対して均質な膜を得ることができる。このように、不純
物が拡散されることにより多結晶化されたシリコン膜2
4には電極材料にふさわしい導電性が付与されるように
なる。また、第1のPSG膜21におけるリン濃度が予
め均一化されているため、拡散されたリン濃度もばらつ
きが低減されている。従って、不純物濃度のばらつきに
起因する多結晶シリコン膜24内の応力ばらつきは好適
に低減されることとなる。
【0031】次に、図3(f)に示すように、エッチン
グ等により第2のPSG膜23を除去する。その後、多
結晶シリコン膜24を所定の形状にパターニングするこ
とにより、上部電極14が形成される。
グ等により第2のPSG膜23を除去する。その後、多
結晶シリコン膜24を所定の形状にパターニングするこ
とにより、上部電極14が形成される。
【0032】そして、図3(g)に示すように第1のP
SG膜21をフッ化水素(HF)でエッチング除去する
ことにより、両電極13,14間に所定のクリアランス
を形成する。両電極13,14間の距離は、第1のPS
G膜21の厚さと略同等である。従って、第1のPSG
膜21の厚さを調整することにより、両電極13,14
間の距離を精度良く設定することができる。このよう
に、クリアランスを形成することにより、上部電極14
は上下動可能となり、前述した態様での加速度の検出が
可能となる。
SG膜21をフッ化水素(HF)でエッチング除去する
ことにより、両電極13,14間に所定のクリアランス
を形成する。両電極13,14間の距離は、第1のPS
G膜21の厚さと略同等である。従って、第1のPSG
膜21の厚さを調整することにより、両電極13,14
間の距離を精度良く設定することができる。このよう
に、クリアランスを形成することにより、上部電極14
は上下動可能となり、前述した態様での加速度の検出が
可能となる。
【0033】以上のように下部電極13を覆うように成
膜された第1のPSG膜21に対し熱処理(900℃、
1時間)を行って製造した加速度センサ11と、同熱処
理を行わずに製造した加速度センサとについて特性比較
を試みた。以下に、その結果を示す。
膜された第1のPSG膜21に対し熱処理(900℃、
1時間)を行って製造した加速度センサ11と、同熱処
理を行わずに製造した加速度センサとについて特性比較
を試みた。以下に、その結果を示す。
【0034】図5は、上記熱処理の有無に対応した多結
晶シリコン膜(上部電極14)24の応力値ばらつきを
示すグラフである。熱処理が行われない多結晶シリコン
膜は、その応力値が平均応力に対して±10%の範囲で
ばらついている。これに対して、熱処理が行われた多結
晶シリコン膜24の場合は、同ばらつきが±3.2%の
範囲と、大幅に低減されている。このことは、上記熱処
理を行って製造される加速度センサ11の感度Sのばら
つきも低減されていることを意味する。また、熱処理を
行うことにより、応力の平均値はほぼ25(MPa)ま
で増大している。この応力は圧縮応力であり、このよう
に多結晶シリコン膜からなる上部電極14の圧縮応力が
増大することにより、その反作用として支持枠15に生
じる引っ張り応力も増大する。この応力の増大は、上部
電極14及び支持枠15が構造的により安定した状態に
あることを意味する。
晶シリコン膜(上部電極14)24の応力値ばらつきを
示すグラフである。熱処理が行われない多結晶シリコン
膜は、その応力値が平均応力に対して±10%の範囲で
ばらついている。これに対して、熱処理が行われた多結
晶シリコン膜24の場合は、同ばらつきが±3.2%の
範囲と、大幅に低減されている。このことは、上記熱処
理を行って製造される加速度センサ11の感度Sのばら
つきも低減されていることを意味する。また、熱処理を
行うことにより、応力の平均値はほぼ25(MPa)ま
で増大している。この応力は圧縮応力であり、このよう
に多結晶シリコン膜からなる上部電極14の圧縮応力が
増大することにより、その反作用として支持枠15に生
じる引っ張り応力も増大する。この応力の増大は、上部
電極14及び支持枠15が構造的により安定した状態に
あることを意味する。
【0035】なお、このように応力値のばらつきが低減
される要因としては前述のように、多結晶シリコン膜2
4内のリン濃度のばらつきが低減されていることが挙げ
られる。図6は第1のPSG膜に対する熱処理が行われ
ない場合の多結晶シリコンの膜厚方向へのリン濃度分布
を示し、図7は第1のPSG膜21に対する上記熱処理
が行われた場合の多結晶シリコン膜24の膜厚方向への
リン濃度分布を示している。図6及び図7において、そ
れらグラフ中の3本の線はウェハ中の面内分布(多結晶
シリコン膜24の任意の3点)に対応している。また、
それらグラフにおいて、横軸は多結晶シリコン膜24の
膜厚に対応し、それぞれ破線で示す縦線は多結晶シリコ
ン膜24の上面を表し、また横軸の値がゼロ、即ち膜厚
ゼロの位置は多結晶シリコン膜24の下面を表してい
る。
される要因としては前述のように、多結晶シリコン膜2
4内のリン濃度のばらつきが低減されていることが挙げ
られる。図6は第1のPSG膜に対する熱処理が行われ
ない場合の多結晶シリコンの膜厚方向へのリン濃度分布
を示し、図7は第1のPSG膜21に対する上記熱処理
が行われた場合の多結晶シリコン膜24の膜厚方向への
リン濃度分布を示している。図6及び図7において、そ
れらグラフ中の3本の線はウェハ中の面内分布(多結晶
シリコン膜24の任意の3点)に対応している。また、
それらグラフにおいて、横軸は多結晶シリコン膜24の
膜厚に対応し、それぞれ破線で示す縦線は多結晶シリコ
ン膜24の上面を表し、また横軸の値がゼロ、即ち膜厚
ゼロの位置は多結晶シリコン膜24の下面を表してい
る。
【0036】図6に示すように、熱処理が行われていな
い多結晶シリコン膜では、3つの分布線がそれぞれ大き
く離れており、膜厚方向の同一深さにおけるリン濃度が
それぞれ大幅にばらついていることが分かる。同多結晶
シリコン膜の下面付近では特にそのばらつきが大きくな
っている。
い多結晶シリコン膜では、3つの分布線がそれぞれ大き
く離れており、膜厚方向の同一深さにおけるリン濃度が
それぞれ大幅にばらついていることが分かる。同多結晶
シリコン膜の下面付近では特にそのばらつきが大きくな
っている。
【0037】一方、図7に示すように、熱処理が行われ
た多結晶シリコン膜24では、3つの分布線がそれぞれ
近接しており、膜厚方向の同一深さにおけるリン濃度の
ばらつきが低減されていることが分かる。特に、図6と
比較してシリコン膜24の下面付近のばらつきが大幅に
改善されている。これは前述したように、非晶質シリコ
ン膜22の下方から拡散されるリン濃度が予め均一化さ
れているためであると考えられる。
た多結晶シリコン膜24では、3つの分布線がそれぞれ
近接しており、膜厚方向の同一深さにおけるリン濃度の
ばらつきが低減されていることが分かる。特に、図6と
比較してシリコン膜24の下面付近のばらつきが大幅に
改善されている。これは前述したように、非晶質シリコ
ン膜22の下方から拡散されるリン濃度が予め均一化さ
れているためであると考えられる。
【0038】また、通常、上記PSG膜はステップカバ
レッジが悪いため、これにそのまま多結晶シリコン膜を
形成すると、図8(a)に示すように、その段差部で極
端な薄膜化が生じ、ひいては同部分への応力集中に起因
する構造破壊を起こすことがある。ところが、同PSG
膜に上記熱処理を行うことにより、その段差部の形状
は、図8(b)に示すようになだらかになるため、これ
に上記多結晶シリコン膜24を形成したとしても、構造
破壊に至る可能性は極めて低くなる。
レッジが悪いため、これにそのまま多結晶シリコン膜を
形成すると、図8(a)に示すように、その段差部で極
端な薄膜化が生じ、ひいては同部分への応力集中に起因
する構造破壊を起こすことがある。ところが、同PSG
膜に上記熱処理を行うことにより、その段差部の形状
は、図8(b)に示すようになだらかになるため、これ
に上記多結晶シリコン膜24を形成したとしても、構造
破壊に至る可能性は極めて低くなる。
【0039】更に、図9に示すように、上記第1のPS
G膜21に対して熱処理を行うことにより、多結晶シリ
コン膜24の成膜が極めて安定して行われることともな
る。即ち、PSG膜膜の形成後は、その表面に図9
(a)に示すような凹凸が多数生じるようになる。従っ
て、このPSG膜上にそのまま多結晶シリコン膜が形成
される場合には、同膜もその下地の影響を受け、やはり
同図9(a)に示すような凹凸がその表面に生じるよう
になる。そして、上部電極14となるこのような多結晶
シリコン膜24の凹凸は、上下電極間距離のばらつきを
招くこととなり、特に静電容量型センサにあっては、こ
の上下電極間距離のばらつきが直接その検知感度の精度
に影響を及ぼすようになる。
G膜21に対して熱処理を行うことにより、多結晶シリ
コン膜24の成膜が極めて安定して行われることともな
る。即ち、PSG膜膜の形成後は、その表面に図9
(a)に示すような凹凸が多数生じるようになる。従っ
て、このPSG膜上にそのまま多結晶シリコン膜が形成
される場合には、同膜もその下地の影響を受け、やはり
同図9(a)に示すような凹凸がその表面に生じるよう
になる。そして、上部電極14となるこのような多結晶
シリコン膜24の凹凸は、上下電極間距離のばらつきを
招くこととなり、特に静電容量型センサにあっては、こ
の上下電極間距離のばらつきが直接その検知感度の精度
に影響を及ぼすようになる。
【0040】これに対して、熱処理が行われる場合に
は、第1のPSG膜21の表面が平滑化され、その後に
多結晶シリコン膜24が形成される。従って、図9
(b)に示すように、第1のPSG膜21及び多結晶シ
リコン膜24の境界面が滑らかに形成される。このた
め、第1のPSG膜21が除去された後には、多結晶シ
リコン膜24の下面が滑らかになり、多結晶シリコン膜
24の表面粗さが低減される。この結果、同シリコン膜
24が上部電極14となることにより、上部電極14及
び下部電極13間の距離が均一化されることとなる。
は、第1のPSG膜21の表面が平滑化され、その後に
多結晶シリコン膜24が形成される。従って、図9
(b)に示すように、第1のPSG膜21及び多結晶シ
リコン膜24の境界面が滑らかに形成される。このた
め、第1のPSG膜21が除去された後には、多結晶シ
リコン膜24の下面が滑らかになり、多結晶シリコン膜
24の表面粗さが低減される。この結果、同シリコン膜
24が上部電極14となることにより、上部電極14及
び下部電極13間の距離が均一化されることとなる。
【0041】なお、図10は、上記熱処理温度と多結晶
シリコン膜24及び第1のPSG膜21の表面粗さとの
関係を示すグラフである。図10から明らかなように、
第1のPSG膜21に対して熱処理が行われなかった場
合、ないしは熱処理が行われてもその温度が800℃程
度であった場合には、それら膜の表面にはかなりの凹凸
が生じている。また、熱処理温度が800℃から900
℃付近になると両膜21,24の表面粗さは急激に低下
し、900℃以上では表面粗さはほぼ一定となってい
る。熱処理温度が850℃以上であれば表面粗さは充分
に低減されている。また、熱処理温度が高い程、表面粗
さは低減されるが、基板に搭載される他の素子に対する
影響を考慮すれば、熱処理温度の上限値は1000℃付
近に設定されることが好ましい。なお、表面粗さの低減
と同様に、前述のリン濃度のばらつきもこのような温度
特性に従って低減されることが実験により確認されてい
る。
シリコン膜24及び第1のPSG膜21の表面粗さとの
関係を示すグラフである。図10から明らかなように、
第1のPSG膜21に対して熱処理が行われなかった場
合、ないしは熱処理が行われてもその温度が800℃程
度であった場合には、それら膜の表面にはかなりの凹凸
が生じている。また、熱処理温度が800℃から900
℃付近になると両膜21,24の表面粗さは急激に低下
し、900℃以上では表面粗さはほぼ一定となってい
る。熱処理温度が850℃以上であれば表面粗さは充分
に低減されている。また、熱処理温度が高い程、表面粗
さは低減されるが、基板に搭載される他の素子に対する
影響を考慮すれば、熱処理温度の上限値は1000℃付
近に設定されることが好ましい。なお、表面粗さの低減
と同様に、前述のリン濃度のばらつきもこのような温度
特性に従って低減されることが実験により確認されてい
る。
【0042】従って、上記実施形態のように、第1のP
SG膜21に対する熱処理を900℃の温度で1時間行
うことが、リン濃度のばらつきを低減し、且つその表面
粗さを低減する上で最適であるが、必要充分な条件とし
ては850〜1000℃の範囲で1時間の熱処理を行う
こととしても上記リン濃度のばらつき、並びに表面粗さ
の低減を図ることができ、ひいては加速度センサとして
の感度のばらつきを低減することが分かる。
SG膜21に対する熱処理を900℃の温度で1時間行
うことが、リン濃度のばらつきを低減し、且つその表面
粗さを低減する上で最適であるが、必要充分な条件とし
ては850〜1000℃の範囲で1時間の熱処理を行う
こととしても上記リン濃度のばらつき、並びに表面粗さ
の低減を図ることができ、ひいては加速度センサとして
の感度のばらつきを低減することが分かる。
【0043】以上詳述したように、本実施形態に係る半
導体センサの製造方法によれば、以下に示す効果が得ら
れるようになる。 (a)第1のPSG膜21の熱処理によって、これに含
まれるリン濃度を予め均一化し、均一化されたリンを非
晶質シリコン膜22へ拡散させて同膜22を多結晶化し
ている。このため、多結晶シリコン膜24内のリン濃度
が均一化され、同シリコン膜24の応力のばらつきが低
減される。このため、加速度センサ11の加速度検知感
度のばらつきを低減することができる。
導体センサの製造方法によれば、以下に示す効果が得ら
れるようになる。 (a)第1のPSG膜21の熱処理によって、これに含
まれるリン濃度を予め均一化し、均一化されたリンを非
晶質シリコン膜22へ拡散させて同膜22を多結晶化し
ている。このため、多結晶シリコン膜24内のリン濃度
が均一化され、同シリコン膜24の応力のばらつきが低
減される。このため、加速度センサ11の加速度検知感
度のばらつきを低減することができる。
【0044】(b)上記熱処理により、多結晶シリコン
膜24の厚さは均一に、かつその形状がなだらかに形成
されるため、同シリコン膜24の段差部における強度が
向上し、同段差部における段切れ等を抑制することがで
きる。このため、加速度センサ11の耐久性を向上させ
ることができる。
膜24の厚さは均一に、かつその形状がなだらかに形成
されるため、同シリコン膜24の段差部における強度が
向上し、同段差部における段切れ等を抑制することがで
きる。このため、加速度センサ11の耐久性を向上させ
ることができる。
【0045】(c)多結晶シリコン膜(上部電極14)
24の下面の表面粗さが低減されるため、上部電極14
と下部電極13との間の距離が両電極13,14の全面
にわたって均一となる。このため、上部電極14の上下
動に応じた両電極13,14間の静電容量を精度良く検
出することができる。
24の下面の表面粗さが低減されるため、上部電極14
と下部電極13との間の距離が両電極13,14の全面
にわたって均一となる。このため、上部電極14の上下
動に応じた両電極13,14間の静電容量を精度良く検
出することができる。
【0046】尚、上記実施形態を次のような別の実施形
態に変更することができる。以下の別の実施形態におい
ても上記実施形態と同様の作用及び効果を得ることがで
きる。
態に変更することができる。以下の別の実施形態におい
ても上記実施形態と同様の作用及び効果を得ることがで
きる。
【0047】(1)上記実施形態では、非晶質シリコン
膜22に対してリンを拡散させるためにその犠牲層とし
て第1及び第2のPSG膜21,23を使用した。しか
し同犠牲層は、加熱処理により不純物を非晶質シリコン
膜22へ拡散させることのできる材料であればよく、他
に例えば、ボロン及びリンを不純物として含むBPSG
膜、リン及び砒素を不純物として含むPAsSG膜、ボ
ロンを不純物として含むBSG膜等々も同犠牲層として
使用することもできる。
膜22に対してリンを拡散させるためにその犠牲層とし
て第1及び第2のPSG膜21,23を使用した。しか
し同犠牲層は、加熱処理により不純物を非晶質シリコン
膜22へ拡散させることのできる材料であればよく、他
に例えば、ボロン及びリンを不純物として含むBPSG
膜、リン及び砒素を不純物として含むPAsSG膜、ボ
ロンを不純物として含むBSG膜等々も同犠牲層として
使用することもできる。
【0048】(2)上記実施形態では、非晶質シリコン
膜22を多結晶化するために同シリコン膜22の上面及
び下面からリンを拡散させた。これに対して、第1のP
SG膜21のみから拡散されるリンによって充分に非晶
質シリコン膜22が多結晶化される場合には、第2のP
SG膜23を成膜する必要はなく、同第2のPSG膜2
3を成膜する工程を省略することが可能である。これに
より、加速度センサ11を製造するための工程を簡略化
することができる。
膜22を多結晶化するために同シリコン膜22の上面及
び下面からリンを拡散させた。これに対して、第1のP
SG膜21のみから拡散されるリンによって充分に非晶
質シリコン膜22が多結晶化される場合には、第2のP
SG膜23を成膜する必要はなく、同第2のPSG膜2
3を成膜する工程を省略することが可能である。これに
より、加速度センサ11を製造するための工程を簡略化
することができる。
【0049】(3)上記実施形態では、上部電極14及
び支持枠15を形成するために、非晶質シリコン膜22
を第1のPSG膜21上に成膜したが、非晶質シリコン
膜22に代えて多結晶シリコン膜を成膜してもよい。
び支持枠15を形成するために、非晶質シリコン膜22
を第1のPSG膜21上に成膜したが、非晶質シリコン
膜22に代えて多結晶シリコン膜を成膜してもよい。
【0050】尚、この明細書で発明の構成に係る手段等
を以下のように定義する。 (a)前記犠牲層とは、加速度センサの製造工程におい
て、シリコン膜に対して選択的に除去可能な種々の材料
からなる層を含む。
を以下のように定義する。 (a)前記犠牲層とは、加速度センサの製造工程におい
て、シリコン膜に対して選択的に除去可能な種々の材料
からなる層を含む。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、犠牲層
が熱処理されることにより、その犠牲層に含まれる成分
が均一化され、その成分の濃度のばらつきが低減される
ため、加速度センサの感度ばらつきを低減することがで
きる。また、熱処理により犠牲層の表面は滑らかになる
ため、半導体センサの加速度検知精度を向上させること
ができる。
が熱処理されることにより、その犠牲層に含まれる成分
が均一化され、その成分の濃度のばらつきが低減される
ため、加速度センサの感度ばらつきを低減することがで
きる。また、熱処理により犠牲層の表面は滑らかになる
ため、半導体センサの加速度検知精度を向上させること
ができる。
【0052】請求項2に記載の発明によれば、多結晶シ
リコンはその後、不純物を拡散することで電極として機
能させることができる。また、非晶質シリコンはその
後、不純物を拡散して多結晶化させることにより、同様
に電極として機能させることができる。
リコンはその後、不純物を拡散することで電極として機
能させることができる。また、非晶質シリコンはその
後、不純物を拡散して多結晶化させることにより、同様
に電極として機能させることができる。
【0053】請求項3に記載の発明によれば、半導体セ
ンサの感度ばらつきを効果的に低減することができると
ともに、同半導体センサの加速度検知精度を更に向上す
ることができる。
ンサの感度ばらつきを効果的に低減することができると
ともに、同半導体センサの加速度検知精度を更に向上す
ることができる。
【0054】請求項4に記載の発明によれば、シリコン
膜に拡散する不純物をこの犠牲層から直接供給すること
ができる。請求項5に記載の発明によれば、濃度ばらつ
きの低減された犠牲層内の不純物がシリコン膜へ拡散さ
れるため、該不純物はシリコン膜に対して均一に拡散さ
れる。従って、シリコン膜内に生じる残留応力のばらつ
きが確実に低減され、製造される半導体センサの感度ば
らつきを低減することができる。
膜に拡散する不純物をこの犠牲層から直接供給すること
ができる。請求項5に記載の発明によれば、濃度ばらつ
きの低減された犠牲層内の不純物がシリコン膜へ拡散さ
れるため、該不純物はシリコン膜に対して均一に拡散さ
れる。従って、シリコン膜内に生じる残留応力のばらつ
きが確実に低減され、製造される半導体センサの感度ば
らつきを低減することができる。
【図1】加速度センサの構成を示す斜視図。
【図2】図1の2−2線に沿った断面図。
【図3】加速度センサの製造工程を示す断面図。
【図4】同加速度センサにおける多結晶シリコンの応力
と加速度検知感度との関係を示すグラフ。
と加速度検知感度との関係を示すグラフ。
【図5】熱処理の有無による応力値ばらつきの違いを示
すグラフ。
すグラフ。
【図6】熱処理を行わない場合の多結晶シリコン膜厚方
向へのリン濃度分布を示すグラフ。
向へのリン濃度分布を示すグラフ。
【図7】熱処理を行った場合の多結晶シリコン膜厚方向
へのリン濃度分布を示すグラフ。
へのリン濃度分布を示すグラフ。
【図8】熱処理の有無による加速度センサの断面形状の
違いを示す図。
違いを示す図。
【図9】熱処理の有無による膜の表面状態の違いを示す
断面図。
断面図。
【図10】熱処理温度と膜の表面粗さとの関係を示すグ
ラフ。
ラフ。
【図11】従来の加速度センサの構成例を示す断面図。
【図12】図11の12−12線に沿った断面図。
11…加速度センサ、12…シリコン基板、13…下部
電極、14…上部電極、15…支持枠、21,23…P
SG膜、22…非晶質シリコン膜、24…多結晶シリコ
ン膜。
電極、14…上部電極、15…支持枠、21,23…P
SG膜、22…非晶質シリコン膜、24…多結晶シリコ
ン膜。
Claims (5)
- 【請求項1】 薄膜梁構造を有する半導体センサを製造
する方法であって、 基板上に犠牲層を形成する工程と、 前記犠牲層に対して熱処理を行う工程と、 前記熱処理された犠牲層上にシリコン膜を堆積形成する
工程と、 前記シリコン膜の形成後、前記犠牲層をエッチング除去
する工程とを備えることを特徴とする半導体センサの製
造方法。 - 【請求項2】 前記シリコン膜が多結晶シリコン膜又は
非晶質シリコン膜であることを特徴とする請求項1に記
載の半導体センサの製造方法。 - 【請求項3】 前記熱処理は850〜1000℃の温度
で約1時間行われることを特徴とする請求項1又は2に
記載の半導体センサの製造方法。 - 【請求項4】 前記犠牲層は不純物を含むことを特徴と
する請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体センサの
製造方法。 - 【請求項5】 前記シリコン膜形成後に、前記不純物を
前記シリコン膜へ拡散する工程を備えることを特徴とす
る請求項4に記載の半導体センサの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33226196A JPH10173204A (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 半導体センサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33226196A JPH10173204A (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 半導体センサの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10173204A true JPH10173204A (ja) | 1998-06-26 |
Family
ID=18252976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33226196A Pending JPH10173204A (ja) | 1996-12-12 | 1996-12-12 | 半導体センサの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10173204A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6838385B2 (en) | 2002-06-21 | 2005-01-04 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Method for manufacturing electric capacitance type acceleration sensor |
| KR100659911B1 (ko) * | 2000-10-23 | 2006-12-20 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 다결정 실리콘 형성방법 및 이를 이용한 박막트랜지스터의 제조 방법 |
| JP2007271320A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Kyocera Corp | 加速度・角速度検出素子およびその製造方法、ならびに加速度・角速度測定装置 |
| CN105384143A (zh) * | 2014-09-04 | 2016-03-09 | 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 | 一种半导体器件及其制作方法和电子装置 |
-
1996
- 1996-12-12 JP JP33226196A patent/JPH10173204A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100659911B1 (ko) * | 2000-10-23 | 2006-12-20 | 엘지.필립스 엘시디 주식회사 | 다결정 실리콘 형성방법 및 이를 이용한 박막트랜지스터의 제조 방법 |
| US6838385B2 (en) | 2002-06-21 | 2005-01-04 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Method for manufacturing electric capacitance type acceleration sensor |
| JP2007271320A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Kyocera Corp | 加速度・角速度検出素子およびその製造方法、ならびに加速度・角速度測定装置 |
| CN105384143A (zh) * | 2014-09-04 | 2016-03-09 | 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 | 一种半导体器件及其制作方法和电子装置 |
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