JPH10175285A - 湿し水濾過装置 - Google Patents

湿し水濾過装置

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JPH10175285A
JPH10175285A JP8353900A JP35390096A JPH10175285A JP H10175285 A JPH10175285 A JP H10175285A JP 8353900 A JP8353900 A JP 8353900A JP 35390096 A JP35390096 A JP 35390096A JP H10175285 A JPH10175285 A JP H10175285A
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JP
Japan
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dampening
solution
filter
dampening water
filtering
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JP8353900A
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English (en)
Inventor
Jo Akiwa
上 秋和
Atsushi Kametaka
厚 亀高
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Inctec Inc
Original Assignee
Inctec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】設備コストとランニングコストが低く、粗大分
散粒子、微細分散粒子、コロイド等の不純物をほぼ完全
に除くことができ、アプリケータ、管理槽、配管等の壁
面に付着する汚れが極めて少なく、画線の太り、地汚
れ、刷りムラ、版面のゴミ付き、等による不良が発生せ
ず高品質の印刷物を得ることができる、湿し水濾過装置
を提供する。 【解決手段】オフセット印刷機の湿し水を濾過する湿し
水濾過装置であって、凝集剤を前記湿し水に供給する供
給手段と、前記凝集剤と前記湿し水とを混合する混合手
段と、凝集によって生じる粒子集合体であるフロック
(floc)を濾過する第1の濾過手段と、を有する湿し水
濾過装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濾過装置の技術分
野に属する。特に、オフセット印刷機の湿し水に混入す
るインキ、紙粉、油、等の汚れを除去する湿し水濾過装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】オフセット印刷において湿し水を使用す
る主目的は、周知のように、版面の非画線部にだけ選択
的に湿し水をつけ、湿し水が存在することによってその
非画線部にはインキがつかないようにすることである。
非画線部は、たとえば親水性高分子であるアラビアゴム
を不感脂剤として表面塗布される。印刷直前にそのアラ
ビアゴムを洗い落とした後においても若干は残るため、
一般に水をよく吸収し油をよくはじく。しかし湿し水そ
れ自体もよく濡れるようにする必要があり、そのため表
面張力を低下させることが行われる。そのための添加剤
として、表面張力を低下させてもインキを乳化させる等
の害を有しないIPA(イソプロピルアルコール)、ノ
ンアルコールエッチ液(親水液)等が使用される。ま
た、インキの乾燥遅れを防止する等のためにpHを調節
する添加剤や、印刷機械を錆びさせない防錆のための添
加剤等が使用される。
【0003】また、インキの流動特性はチキソトロピー
でありインキ練ローラにより練られて粘度が適正値まで
低下することになるが、その際にインキの温度の上昇も
同時に起こす。湿し水の多岐ある目的の一つは、上昇し
過ぎのインキ温度を下げ、版面において適正温度となる
ように、版面を冷却することである。そのため、湿し水
装置には湿し水を適正に管理するための各種の機器が付
属している。湿し水におけるIPAの濃度(エッチ液の
濃度)やpH(たとえば4.5〜6.0)を自動制御す
る機器、湿し水の水温(たとえば湿し水付けローラ上で
17℃)を検知して自動冷却する機器等である。
【0004】また、印刷が行われている間に湿し水には
各種の不純物が混入することになる。インキ練ローラ等
からはインキミストが発生しており、それが湿し水に混
入する。版面においても僅かづつではあるがインキまた
はインキの成分が乳化等により湿し水に混入する。印刷
用紙から発生する紙粉も湿し水に混入する。機械油の混
入も完全には防ぐことができない。そのため、湿し水装
置には湿し水を濾過し浄化するための濾過器が付属す
る。湿し水は印刷ユニットにおいて版面に湿し水を供給
するアプリケータの部分と、アプリケータと湿し水を適
正に管理する湿し水の管理槽との間で常に循環してい
る。各色印刷ユニットのアプリケータにおいてオーバー
フローした湿し水は、配管によって集められ循環ポンプ
により濾過器を通過して混入した不純物が除かれ、さら
に管理槽を経由し成分、物性、液温等が調節されて配管
によって各アプリケータに戻される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の湿し
水装置に用いられる濾過器はフィルターを使用し隙間を
通り抜けようとする不純物粒子を物理的に補足する方式
である。そのため目詰まりを起こす前にフィルターを交
換する必要性がある。フィルター交換の手間を1日1回
程度で済ませ、濾過器を大型化しないためには各オフセ
ット印刷機に個別に濾過器を設置する必要性がある。そ
のため設備コストが高くなりしかも比較的高価なフィル
ターを多量に使い捨てとするためランニングコストも高
い。また物理的に濾過する方式であるため、粗大分散粒
子(〜数10μm)、微細分散粒子(数10μm〜0.
数μm)、コロイド(0.数μm〜)等の不純物を完全
に除くことはできずアプリケータ、管理槽、配管等の壁
面に汚れが付着する。それを除くため定期的に湿し水装
置を清掃する必要があり、その間はオフセット印刷機を
稼働することができない。また、その僅かに湿し水に残
留する不純物のため印刷物に画線の太りや地汚れが発生
し印刷品質不良の原因となる。特に、壁面に付着した汚
れが剥離するような場合には重大な印刷品質不良の原因
となる。
【0006】そこで本発明の目的は、設備コストとラン
ニングコストが低く、粗大分散粒子、微細分散粒子、コ
ロイド等の不純物をほぼ完全に除くことができ、アプリ
ケータ、管理槽、配管等の壁面に付着する汚れが極めて
少なく、画線の太り、地汚れ、刷りムラ、版面へのゴミ
付き、等による不良が発生せず高品質の印刷物を得るこ
とができる、湿し水濾過装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は「オフセット印
刷機の湿し水を濾過する湿し水濾過装置であって、凝集
剤を前記湿し水に供給する薬剤供給手段と、前記凝集剤
と前記湿し水とを混合する混合手段と、凝集によって生
じる粒子集合体であるフロック(floc)を補足する第1
の濾過手段と、を有する湿し水濾過装置」である。本発
明によれば、薬剤供給手段により凝集剤が湿し水に供給
され、混合手段により凝集剤と湿し水とが混合され、第
1の濾過手段により凝集によって生じる粒子集合体であ
るフロック(floc)が補足される。すなわち、湿し水に
含まれている不純物が凝集してフロックを生成しそのフ
ロックが補足され、湿し水から除去される。なお、ここ
ではコロイドがその表面電位(ζ−電位)を低下して相
互に接着する「凝結」、粗大分散粒子の接着によりフロ
ックを生成する「凝集」、およびその他の「集合接着」
を厳密に分けることはせず、全てを含めて「凝集」と呼
び、その全ての生成物を「フロック」と呼ぶこととす
る。このような化学的な方法の適用により、粗大分散粒
子、微細分散粒子、コロイド等の不純物をほぼ完全に除
くことができる。また、その場合の設備コストやランニ
ングコストは低く、結果として、アプリケータ、管理
槽、配管等の壁面に付着する汚れが極めて少なく、画線
の太り、地汚れ、刷りムラ、版面へのゴミ付き、等の不
良が発生せず高品質の印刷物を得ることができる。
【0008】また本発明は「前記凝集剤は所定数の薬剤
から成り、前記薬剤供給手段は所定の薬剤を所定の順番
に湿し水に供給する湿し水濾過装置」である。本発明に
よれば、各種の凝集剤(前述のように本発明では「凝集
剤」は「凝結剤」等を含む)を組み合わせることができ
るから、各種の不純物を凝集させてフロックを形成する
ことができる。たとえば、粒子のζ−電位を低下させる
ことによって粒子の表面電位(同符号)による斥力を低
下させファンデルワールス(von der Waals )力による
引力が働くようにする凝結剤、カチオン性凝集剤、アニ
オン性凝集剤、非イオン性凝集剤等の凝集剤、助剤等を
順序よく組み合わせることにより、より効果的に不純物
を凝集させることができる。
【0009】また本発明は「隙間を通過しようとする粒
子を補足するの第2の濾過手段を有し、前記第1の濾過
手段の下流に配置する湿し水濾過装置」である。前記第
1の濾過手段だけで湿し水に含まれる全ての不純物を除
く場合には第1の濾過手段は相当の大容量にする必要が
ある。本発明によれば、これに対し、相対的に隙間の狭
い第2の濾過手段を下流に設けることにより第1の濾過
手段の容量を大幅に縮小することができる。また、第1
の濾過手段により大部分の不純物は凝集してフロックと
なり除かれるため、第2の濾過手段は目詰まりを起こし
難く、併用することにより交換期間が大幅に長くなる。
【0010】また本発明は「前記オフセット印刷機の各
色版面に湿し水を供給するアプリケータにおいてオーバ
ーフローする湿し水を回収し前記濾過手段に導入する回
収手段と、前記濾過手段を通過した湿し水の成分、物
性、温度等を管理する湿し水管理槽と、前記湿し水管理
槽から前記アプリケータに湿し水を供給する供給手段
と、を有する湿し水濾過装置」である。本発明によれ
ば、回収手段によりオフセット印刷機の各色版面に湿し
水を供給するアプリケータにおいてオーバーフローする
湿し水が回収され濾過手段に導入され、湿し水管理槽に
より濾過手段を通過した湿し水の成分、物性、温度等が
管理され、供給手段により湿し水管理槽からアプリケー
タに湿し水が供給される。したがって、湿し水の循環経
路が形成されその経路に設けられた前述の濾過手段によ
り不純物が除かれ常に浄化され、成分、物性、温度等が
管理された湿し水が各色版面に供給される。
【0011】また本発明は「前記濾過手段は一対で構成
され、前記一対の濾過手段に対して個々に動作状態と停
止状態とを選択する選択手段を有する湿し水濾過装置」
である。本発明によれば、一対の濾過手段の内の一方を
停止状態としても、他方が動作状態であれば湿し水を浄
化することができる。したがって、湿し水の浄化を続け
ながらフィルター等の櫓材を交換することができる。ま
た本発明は「前記回収手段は複数のオフセット印刷機か
ら湿し水を回収し、前記供給手段はその複数のオフセッ
ト印刷機に対して湿し水を供給する湿し水濾過装置」で
ある。本発明によれば、集中処理することにより湿し水
濾過装置の設置数が少なくなり、設備コストとランニン
グコストが低くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明について実施の形態に
より説明する。図1は本発明の湿し水濾過装置の構成を
模式的に示す図である。図1において、1a,1b,1
c,1d,1eの各々はオフセット印刷機である。オフ
セット印刷機1a〜1eの各色の印刷ユニットには、周
知のように、湿し水のアプリケータ(図示せず)が付属
している。湿し水のアプリケータは、通常、湿し水壺、
湿し水壺ローラ等を有し版面に湿し水を供給する。ま
た、湿し水管理装置(図示せず)は従来通り各々のオフ
セット印刷機1a〜1eに付属させることもできるが、
より効率的には濾過系統の後かつ複数のオフセット印刷
機1a〜1eに湿し水が供給される前の位置に湿し水管
理装置を設けて集中処理を行う。
【0013】また図1において、2aは濾過した湿し水
を配管を通じてオフセット印刷機1a〜1eに供給する
ポンプ、2bはオフセット印刷機1a〜1eの湿し水の
アプリケータにおいてオーバーフローし配管を通じて集
められた湿し水を濾過系統に供給するポンプである。3
は配管を通じて濾過系統に供給される湿し水の流量を計
測する流量計、4はその湿し水のPHを計測するPH
計、5は薬剤Aを湿し水に供給する薬剤A供給手段、6
は薬剤Bを湿し水に供給する薬剤B供給手段、7は薬剤
Cを湿し水に供給する薬剤C供給手段、8は薬剤と湿し
水とを混合する混合手段、9は第1の濾過手段への配管
を開閉するバルブ、10は第1の濾過手段、11は第2
の濾過手段である。第2の濾過手段11を通過した湿し
水はポンプ2aによって(湿し水管理装置を経由して)
オフセット印刷機1a〜1eのアプリケータに戻され、
上述の経路にしたがって循環する。
【0014】次に、上記構成において本発明の湿し水濾
過装置とその周辺装置について動作を説明する。湿し水
管理槽(図示せず)には、湿し水におけるIPAの濃度
および/またはエッチ液(親水液)の濃度、pH、水温
等を検出する検出器が設けられている。また、それらの
検出データに基づいて、成分、物性、液温、液補充等を
自動制御する調節器が設けられている。pHは、通常、
4.5〜6.0程度に、また温度はたとえば湿し水付け
ローラ上で17℃程度に調節される。湿し水管理槽の湿
し水はポンプ(図示せず)によってオフセット印刷機1
a〜1eの印刷ユニット(図示せず)の湿し水壺に配管
を介して供給される。湿し水壺は両面4色のオフセット
印刷機であれば1つのオフセット印刷機に8つあること
になる。この湿し水壺の湿し水は湿し水壺ローラとそれ
に続く複数のローラによって版胴の版面に供給され版面
の親水性の非画線部に吸収され、非画線部にインキが付
着しないようにする。
【0015】ところで、版面の親油性の画線部にはイン
キが付着しており、版面に接触して湿し水を供給するロ
ーラは画線部のインキにも接触することになる。そのロ
ーラの表面は湿し水によって濡れているため、そのロー
ラの表面にインキが付着することは単純な理屈の上では
無いわけである。しかし実際は、湿し水を版面に供給す
る複数のローラを介し、インキまたはインキの成分が湿
し水壺の湿し水に侵入する。この主因は、インキまたは
インキの成分が少しは湿し水に溶けることと、インキま
たはインキの成分がエマルジョンとなって湿し水に分散
することによると考えられている。
【0016】また、版胴の近くにはインキ練りローラや
インキ付けローラが設けられており、ローラとローラに
よりインキの膜が分割される時にインキミストが発生す
る。また、版胴の近くに印刷用紙が移送されており、印
刷用紙からは紙粉が発生する。このインキミストや紙
粉、あるいはその他の機械油等の不純物は湿し水を版面
に供給する複数のローラに付着し、それらのローラを伝
わって湿し水壺の湿し水に侵入する。また、湿し水壺の
湿し水に直接侵入する不純物もある。その結果、湿し水
壺をオーバーフローする湿し水には不純物が混入してい
る。
【0017】オフセット印刷機1a〜1eに複数ある湿
し水壺をオーバーフローする湿し水は一箇所に集めら
れ、ポンプ2bによって、混入した前記の不純物を除く
ため、濾過系統に供給される。図1に示すように、ポン
プ2bによって供給される湿し水は配管を流れる。配管
には流量計3が設けられており、この流量計3によって
湿し水の流量が計測される。流量計3によって得られる
流量データは湿し水の循環が正常に行われているか否か
を監視する目的、および薬剤の供給量を決定する目的等
に利用される。また、配管にはPH計4が設けられてお
り、このPH計4によって湿し水のPHが計測される。
PH計4によって得られるPHデータは湿し水のPHが
所定の範囲にあるか否かを監視する目的、および薬剤の
配合、たとえばPH調整剤の配合比を決定する目的等に
利用される。PH計4の他に、必要に応じて湿し水の組
成や物性を計測する機器を配管に設けることができる。
【0018】続いて湿し水は配管に導かれて薬剤A供給
手段5、薬剤B供給手段6、薬剤C供給手段7をその順
番に通過する。その際、薬剤A供給手段5においては湿
し水に薬剤Aが供給され、薬剤B供給手段6においては
湿し水に薬剤Bが供給され、薬剤C供給手段7において
は湿し水に薬剤Cが供給される。図1においては、薬剤
供給手段は薬剤A、薬剤B、薬剤Cを供給する3つの部
分に分かれているが、これは一例であり、1つ以上の部
分を必要に応じて設けることができる。この薬剤A、薬
剤B、薬剤Cは凝集剤(凝結剤を含む)そのもの、また
は助剤となるような薬剤である。本発明の湿し水濾過装
置においては周知の凝集剤の内から適性のある(効果が
あり悪影響はない)凝集剤を選択して使用することがで
き、基本的には凝集剤の種類による限定はない。
【0019】薬剤A供給手段5、薬剤B供給手段6、薬
剤C供給手段7は、湿し水に薬剤A、薬剤B、薬剤Cを
供給するとともに、その部分における湿し水の自然な液
流により薬剤A、薬剤B、薬剤Cはそれぞれ湿し水に混
合される。薬剤A供給手段5、薬剤B供給手段6、薬剤
C供給手段7は、必要に応じて自然な液流による以外
に、強制的な液流を発生する混合手段を設けることがで
きる。
【0020】混合手段8は薬剤A、薬剤B、薬剤Cが供
給された後に、強制的な液流によりそれら薬剤を湿し水
に混合して均一な混合液を生成する。通常は、この混合
手段8において、凝集によって生じる粒子集合体である
フロック(floc)を生成するようにする。フロックを生
成した後は、フロックを壊し再分散させるような強い攪
拌は行わないようにする。したがって、混合手段8は急
速度で均一な混合液を生成するとともに、その後はフロ
ックを生成し易いように、直ちに液流を乱流から整流と
することが好ましい。混合手段8としては、たとえば、
液流の方向を変化させたり、液流を分割して得られる分
割液流の隣接関係を変化させて合体させるような隔壁
(羽根)を配管中に多段に設けて、湿し水の流れによっ
て自動的に混合を行うスタティックミキサーを使用する
ことができる。
【0021】バルブ9は使用中は“開”となっており、
第1の濾過手段10へフロックを含む湿し水が供給され
る。第1の濾過手段10は、たとえば生地として合成繊
維等のフェルトを袋状に加工したバッグフィルターを使
用する。このバッグフィルターの袋の内部にフロックを
含む湿し水が供給されると、フロックは隙間に補足され
内部に留まり、濾過された液体の湿し水は外部へ通過す
る。フロックを含む湿し水が重力によりバッグフィルタ
ーを自然流出する方法で濾過することができるが、バッ
グフィルターをその容器とともに回転させて遠心分離
(凝集遠心分離)を行うと、小さな設備規模で効率よく
櫓濾過することができる。
【0022】第1の濾過手段10を通過した湿し水は第
2の濾過手段11に供給される。第2の濾過手段10は
第1の濾過手段と比較して相対的に狭い隙間を有するも
のとする。第1の濾過手段だけで湿し水に含まれる全て
の不純物を除く場合には第1の濾過手段を相当の大容量
にする必要があるが、第2の濾過手段10により第1の
濾過手段の装置規模を小さく済ませることができる。ま
た、第1の濾過手段により寸法の大きな不純物粒子や油
性の粒子が大部分除かれるため、第2の濾過手段は目詰
まりを起こし難く、併用することにより交換期間が大幅
に長くなり、ランニングコストを節約する。
【0023】第2の濾過手段10を通過し不純物が除か
れて浄化された湿し水はポンプ2aによって湿し水管理
槽(図示せず)に戻され、成分、物性、液温、液補充等
の調整が行われる。この湿し水管理槽に溜められた湿し
水は、再びオフセット印刷機の1a〜1eの印刷ユニッ
ト(図示せず)の湿し水壺に配管を介して供給され、上
記の循環経路を循環する。
【0024】なお図1において、濾過系統は一系統だけ
が図示されているが、一対の濾過手段により構成するこ
とができる。その場合、その内の一方を停止状態として
も、他方が動作状態であれば湿し水を浄化することがで
きる。したがって、湿し水の浄化を続けながらフィルタ
ー等の濾材を交換することができる。各系統の濾過手段
の入口にバルブを設け、その開閉により、濾過手段を動
作状態または停止状態とすることができる。また図1に
示す構成においては、本発明の湿し水濾過装置は複数の
オフセット印刷機1a〜1eから湿し水を回収し、複数
のオフセット印刷機1a〜1eに対して湿し水を供給す
る。このように湿し水を集中処理することにより湿し水
濾過装置の設置数が少なくなり、設備コストとランニン
グコストを低くすることができる。
【0025】次に、本発明の湿し水濾過装置における濾
過手段の構成について説明する。図2は本発明の湿し水
濾過装置における濾過手段の構成の一例を示す図であ
る。図2において、21は濾過系統へ湿し水を導く配
管、22は第1の濾過手段における湿し水の吐出管、2
3はバッグフィルター、24はバッグフィルター23を
保持し通過した湿し水を集める容器、25aは配管21
と吐出管22との間に設けられたバルブ、25bは容器
24の底に設けられ第2の濾過手段への配管(図示せ
ず)に接続されたバルブ、26は第2の濾過手段である
カートリッジフィルター、27は濾過系統において濾過
された湿し水の出口に設けられたバルブ、28は筐体、
29a,29bは筐体のドアである。
【0026】図2(A)は濾過手段の内部の構成を示し
た図である。図2(A)に示すように、配管21によっ
て供給される湿し水は吐出管22の先端部分に設けられ
た複数の開口部よりバッグフィルター23の底の中央部
に吐出する。複数このようにバッグフィルター23の底
の中央部に吐出することにより、フロックを含む湿し水
の不必要な攪拌によるフロックの再分散を防ぎ、フロッ
クの沈降を妨げることがなくなる。湿し水に含まれるフ
ロックはバッグフィルター23の底に沈降するとともに
バッグフィルター23の内面に補足され、バッグフィル
ター23を通過する湿し水からはフロックが除かれる。
【0027】バッグフィルター23を通過した湿し水は
容器24に集められるが、バルブ25bは通常は開いて
おり、第2の濾過手段であるカートリッジフィルター2
6に配管(図示せず)を通じて供給される。第2の濾過
手段は、すでに説明したように、相対的に隙間が狭いの
で、より小さな寸法の不純物を補足することができる。
カートリッジフィルター26によって濾過された清浄な
湿し水は配管(図示せず)によって集められ、開いたバ
ルブ27と配管(図示せず)を通じて(湿し水管理装置
を経由し)印刷ユニットに供給される。
【0028】図2(B)は濾過手段における吐出管22
の位置調節と筐体28に設けられたドア29a,29b
を示す図である。図2(B)に示すように、吐出管22
は上下に位置調節を行う機構を有する。バッグフィルタ
ー23の底に沈降し集積するフロックを、吐出する湿し
水によって不必要に攪拌することを避けるため、集積し
たフロックの高さに応じて適正な位置に吐出管22を調
節することができる。また、ドア29a,29bはバッ
グフィルター23やカートリッジフィルター26を交換
する等の保守の際に開かれる。バルブ25a,25b、
バルブ27は濾過系統の動作中は開かれ、保守の際は必
要に応じて閉じられる。
【0029】上記のバッグフィルター23やカートリッ
ジフィルター26に使用できる濾材としては、木綿、合
成繊維、ガラス繊維、ステンレスクロス、アイアンクロ
ス等から成る織布、または濾紙、合成樹脂製品、フェル
ト、アスベスト等の不織布を使用することができる。合
成繊維としては、酢酸ビニル系、ポリアミド系、塩化ビ
ニル系、アクリル系、エチレン系、プロピレン系等の繊
維を使用することができる。これらの櫓材は性能と取扱
性が良くなるようにバッグフィルターまたはカートリッ
ジフィルターに成形加工して使用される。
【0030】次に、本発明の湿し水濾過装置において使
用することができる凝集剤について説明をする。前述の
ように本発明の湿し水濾過装置においては周知の凝集剤
の内から適性のある(効果があり悪影響はない)凝集剤
を選択して使用することができ、基本的には凝集剤の種
類による限定はない。たとえば有機凝集剤としては、ポ
リアクリルアミドやポリアクリロニトリルの一部加水分
解物、酢酸ビニルと無水マレイン酸の共重合体、ポリア
クリル酸、アルギン酸、アルカリ澱粉等のカルボキシイ
オンを有するNa塩あるいはNH4 塩、または、ポリソ
ープ、カチオニック澱粉、ポリサッカライド、ゼラチ
ン、大豆タンパク等を挙げることができる。
【0031】また無機凝集剤としては、たとえば、ポリ
塩化アルミニウム、ポリ硫酸アルミニウム、ポリ塩化第
2鉄、ポリ硫酸第2鉄、塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、含鉄硫酸アルミニウム、アンモニウムミョウバ
ン、カリウムミョウバン、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、塩
化第2鉄、塩化コッパラス、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、酸化
マグネシウム、炭酸マグネシウム、電解水酸化アルミニ
ウム、電解水酸化鉄等を挙げることができる。これらの
無機凝集剤は、酸類やアルカリ類からなるPH調整剤、
フロック重質化剤、フロック形成補助剤等の凝集補助剤
やその他の薬剤とともに使用される。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、設備コス
トとランニングコストが低く、粗大分散粒子、微細分散
粒子、コロイド等の不純物をほぼ完全に除くことがで
き、アプリケータ、管理槽、配管等の壁面に付着する汚
れが極めて少なく、画線の太り、地汚れ、刷りムラ、版
面へのゴミ付き、等の不良が発生せず高品質の印刷物を
得ることができる、湿し水濾過装置が提供される。ま
た、凝集剤は所定数の薬剤から成り、薬剤供給手段は所
定の薬剤を所定の順番に湿し水に供給する本発明によれ
ば、各種の凝集剤を組み合わせることができるから、各
種の不純物を凝集させてフロックを形成することができ
る。また、隙間を通過しようとする粒子を補足するの第
2の濾過手段を有し、第1の濾過手段の下流に配置する
本発明によれば、これに対し、相対的に隙間の狭い第2
の濾過手段を下流に設けることにより第1の濾過手段の
容量を大幅に縮小することができる。また、第1の濾過
手段により大部分の不純物は凝集してフロックとなり除
かれるため、第2の濾過手段は目詰まりを起こし難く、
併用することにより交換期間が大幅に長くなる。
【0033】また、オフセット印刷機の各色版面に湿し
水を供給するアプリケータにおいてオーバーフローする
湿し水を回収し濾過手段に導入する回収手段と、濾過手
段を通過した湿し水の成分、物性、温度等を管理する湿
し水管理槽と、湿し水管理槽からアプリケータに湿し水
を供給する供給手段と、を有する本発明によれば、湿し
水の循環経路が形成されその経路に設けられた前述の濾
過手段により不純物が除かれ常に浄化され、成分、物
性、温度等が管理された湿し水が各色版面に供給され
る。
【0034】また、濾過手段が一対で構成され、一対の
濾過手段に対して個々に動作状態と停止状態とを選択す
る選択手段を有する本発明によれば、一対の濾過手段の
内の一方を停止状態としても、他方が動作状態であれば
湿し水を浄化することができる。したがって、湿し水の
浄化を続けながらフィルター等の櫓材を交換することが
できる。また、回収手段が複数のオフセット印刷機から
湿し水を回収し、供給手段がその複数のオフセット印刷
機に対して湿し水を供給する本発明によれば、集中処理
することにより湿し水濾過装置の設置数が少なくなり、
設備コストとランニングコストが低くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿し水濾過装置の構成を模式的に示す
図である。
【図2】本発明の湿し水濾過装置における濾過手段の構
成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1a〜1e オフセット印刷機 2a,2b ポンプ 3 流量計 4 PH計 5 薬剤A供給手段 6 薬剤B供給手段 7 薬剤C供給手段 8 混合手段 9 バルブ 10 第1の濾過手段 11 第2の濾過手段 21 配管 22 吐出管 23 バッグフィルター 24 容器 25a,25b,27 バルブ 26 カートリッジフィルター 28 筐体 29a,19b ドア

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オフセット印刷機の湿し水を濾過する湿し
    水濾過装置であって、凝集剤を前記湿し水に供給する薬
    剤供給手段と、前記凝集剤と前記湿し水とを混合する混
    合手段と、凝集によって生じる粒子集合体であるフロッ
    ク(floc)を補足する第1の濾過手段と、を有すること
    を特徴とする湿し水濾過装置。
  2. 【請求項2】前記凝集剤は所定数の薬剤から成り、前記
    薬剤供給手段は所定の薬剤を所定の順番に湿し水に供給
    することを特徴とする請求項1記載の湿し水濾過装置。
  3. 【請求項3】隙間を通過しようとする粒子を補足するの
    第2の濾過手段を有し、前記第1の濾過手段の下流に配
    置することを特徴とする請求項1または2記載の湿し水
    濾過装置。
  4. 【請求項4】前記オフセット印刷機の各色版面に湿し水
    を供給するアプリケータにおいてオーバーフローする湿
    し水を回収し前記薬剤供給手段および/または前記混合
    手段および/または前記濾過手段に導入する回収手段
    と、前記濾過手段を通過した湿し水の成分、物性、温度
    等を管理する湿し水管理槽と、前記湿し水管理槽から前
    記アプリケータに湿し水を供給する供給手段と、を有す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の湿し
    水濾過装置。
  5. 【請求項5】前記濾過手段は一対で構成され、前記一対
    の濾過手段に対して個々に動作状態と停止状態とを選択
    する選択手段を有することを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか記載の湿し水濾過装置。
  6. 【請求項6】前記回収手段は複数のオフセット印刷機か
    ら湿し水を回収し、前記供給手段はその複数のオフセッ
    ト印刷機に対して湿し水を供給することを特徴とする請
    求項4または5記載の湿し水濾過装置。
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